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東京科学大学の不正アクセス|学生・教職員の氏名・住所・メールアドレスに漏えいの疑い 2026

@SOHO編集部
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東京科学大学の不正アクセス|学生・教職員の氏名・住所・メールアドレスに漏えいの疑い 2026

この記事のポイント

  • ✓東京科学大学の情報漏洩について
  • ✓2026年9月7日の第一報をもとに整理
  • ✓情報基盤への不正アクセスで

東京科学大学の情報漏洩について、東京科学大学(Science Tokyo)は2026年9月7日、本学の情報基盤が第三者による不正アクセスを受け、個人情報が漏えいした疑いがあることが判明したと第一報で発表しました。漏えいの疑いがある情報は、東京科学大学と、旧東京工業大学および旧東京医科歯科大学の大学統合当時に在籍していた学生・教職員など構成員に関する、氏名・住所・メールアドレスを含む個人情報です。影響の範囲や情報の詳細は調査中とされ、件数は示されていません。 統合当時に在籍していた人がまずすることは、大学をかたって急な対応を求めるメールや連絡のリンクを開かないこと、パスワードや認証コードを入力しないこと、そして氏名など個人を特定した形の不審なメールが届いたり急に増えたりしたら、大学の問い合わせフォームに知らせることです。

2026年11月1日時点で、東京科学大学の公式サイトのニュース一覧(お知らせ)に、この件の第二報は掲載されていません。第一報では「判明次第、改めてお知らせします」とされていますが、確定した件数、影響の範囲、原因についての続報は、2026年11月1日時点で公表されていません。この記事は、東京科学大学の公式発表「情報基盤への不正アクセスによる個人情報漏えいの疑いについて(第一報)」を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。

東京科学大学の不正アクセスで何が起きたのか

東京科学大学は、東京医科歯科大学と東京工業大学が統合して2024年10月に誕生した国立大学です。公式サイトでは「Science Tokyo」という呼び名も使っており、理工学系と医歯学系の教育と研究に加えて、大学病院も持っています。

第一報の骨子は次のとおりです。

  • 本学の情報基盤が第三者による不正アクセスを受け、個人情報が漏えいした疑いがあることが判明した
  • 被害の拡大を防ぐ措置を講じるとともに、8月28日に「情報セキュリティインシデント対策本部」を設置し、全学体制で対応している
  • 関係機関と協力して対応にあたっている
  • 漏えいの疑いがある情報は、東京科学大学と、旧東京工業大学・旧東京医科歯科大学の大学統合当時に在籍していた学生・教職員など構成員に関する、氏名・住所・メールアドレスを含む個人情報
  • 影響の範囲や情報の詳細は調査中で、判明次第、改めて知らせる
  • 現時点で、本学病院の患者に関する情報の漏えいは確認されていない

第一報で使われている言葉は「漏えいした疑い」「漏えいの疑いがある情報」です。漏えいが確定したわけではなく、その疑いがあると判明した段階だということです。この記事でも「漏えいした」とは言い切らず、第一報の表現どおり「漏えいの疑い」と書きます。

情報基盤とは、大学の中で使われているネットワーク、メール、認証、学内のシステムなど、情報を扱うための共通の仕組みのことです。第一報には、情報基盤のどの部分が不正アクセスを受けたのかは書かれていません。この記事でも推測しません。

公表の経緯と2026年11月1日時点で分かっていること

第一報の日付は2026年9月7日です。2026年11月1日時点で、公式サイトのニュース一覧をお知らせに絞り込んで開き直したところ、9月7日の第一報のあとに出ているのは公開講座や休業日などのお知らせで、この件の第二報や訂正はありませんでした。第一報のページにも、更新の注記はありません。

日付 出来事 第一報に書かれている内容
2026年8月28日 対策本部を設置 「情報セキュリティインシデント対策本部」を設置し、全学体制で対応
2026年9月7日 第一報を公表 情報基盤への不正アクセスにより個人情報が漏えいした疑いがあると発表
2026年11月1日時点 第二報なし 公式サイトのお知らせに続報の掲載なし

対策本部を設置した8月28日から、第一報を出した9月7日まで、10日ほどの間があります。いつ不正アクセスに気づいたのか、不正アクセスがいつからいつまで続いていたのかは、第一報には書かれていません。

第一報の題に「第一報」とあり、本文でも「判明次第、改めてお知らせします」とされているので、調査が進めば第二報が出ると考えられます。ただし、いつ出るかは示されていません。続報を確かめるときは、検索結果に出てくる記事ではなく、東京科学大学の公式サイトのニュース一覧をお知らせに絞り込んで見てください。

漏えいの疑いがある情報と対象になる人

第一報が漏えいの疑いがある情報として挙げているのは、次のとおりです。

区分 第一報の書き方
対象になる人 東京科学大学ならびに、旧東京工業大学および旧東京医科歯科大学の大学統合当時に在籍していた学生・教職員など構成員
漏えいの疑いがある情報 氏名・住所・メールアドレスを含む個人情報
件数 記載なし(影響の範囲は調査中)
情報の詳細 調査中
漏えいが確認されていない情報 本学病院の患者に関する情報(現時点で漏えいは確認されていない)

第一報の該当部分は次のとおりです。

漏えいの疑いがある情報は、東京科学大学(Science Tokyo)ならびに、旧東京工業大学および旧東京医科歯科大学の大学統合当時に在籍していた学生・教職員など構成員に関する氏名・住所・メールアドレスを含む個人情報です。影響の範囲や情報の詳細は調査中です。判明次第、改めてお知らせします。 出典: isct.ac.jp

ここで大事なのは、項目の書き方が「氏名・住所・メールアドレスを含む個人情報」となっている点です。「含む」とあるので、氏名、住所、メールアドレスのほかにも項目が含まれる可能性があります。ただ、ほかにどの項目が含まれるのかは、2026年11月1日時点で公表されていません。この記事でも、第一報にない項目を付け加えることはしません。

第一報には、「含まれない項目」の一覧もありません。クレジットカード情報、口座番号、成績、健康診断の結果などが含まれるかどうかは、含まれるとも含まれないとも書かれていません。

対象になる人の書き方にも注意が要ります。「大学統合当時に在籍していた」構成員です。東京科学大学が誕生したのは2024年10月なので、その時点で旧東京工業大学または旧東京医科歯科大学に在籍していた学生・教職員などが対象になり得るということです。統合の後に卒業した人、退職した人も、統合当時に在籍していれば対象になり得ます。逆に、統合の後に入学した人や着任した人が対象かどうかは、第一報の書き方からは読み取れません。

「統合当時の構成員」が対象になることの意味

対象の書き方が「大学統合当時に在籍していた」となっている点は、この件を読み解くうえで大事な手がかりです。今在籍している人だけでなく、統合の時点で在籍していた人の情報が対象になり得るからです。どのシステムやデータが不正アクセスの対象だったのかは、第一報には書かれていません。この記事でも特定しません。

この書き方から、読み手がつかんでおきたいのは次の2点です。

1つ目は、時間がたっていても対象になり得るということです。統合は2024年10月なので、2026年11月1日時点で2年ほどがたっています。その間に卒業した学生、修了した大学院生、退職した教職員、別の大学に移った研究者は、今は大学と関わりがなくても、統合当時に在籍していれば対象になり得ます。

2つ目は、旧大学の名前で連絡が来るおそれもあるということです。漏えいの疑いがある情報は、旧東京工業大学と旧東京医科歯科大学の構成員の情報です。東京科学大学だけでなく、旧大学の名前や、旧大学の時代の組織の名前を使った連絡が届く可能性も考えておくと、なりすましに気づきやすくなります。

病院の患者の情報について

東京科学大学には大学病院があり、第一報はこの点にも触れています。現時点で、本学病院の患者に関する情報の漏えいは確認されていないとされています。

病院を受診しただけで、大学の学生や教職員ではない人については、第一報の対象の区分に入っていません。2026年11月1日時点で公表されている範囲では、病院の患者の情報の漏えいは確認されていません。

ただし、「確認されていない」は「漏えいしていないと確定した」とは違います。調査の時点で見つかっていないという意味です。第一報は影響の範囲を調査中としているため、患者の情報について新しいことが分かれば、第二報などで知らされると考えられます。病院を受診している人は、第二報が出たときに患者の情報についての記載が変わっていないかを確かめてください。

病院の患者で、同時に大学の学生や教職員でもある人は、学生・教職員としての立場で対象になり得ます。病院の患者として対象かどうかとは、分けて考えてください。

原因と大学の対応

第一報は、原因について「本学の情報基盤が第三者による不正アクセスを受け」と書いています。どのような手口で入られたのか、どのシステムが対象だったのかは書かれていません。原因の詳しい調査結果は、2026年11月1日時点で公表されていません。

大学の対応として、第一報は次の点を挙げています。

対応 第一報に書かれている内容
被害の拡大の防止 被害の拡大を防ぐ措置を講じた
対策本部の設置 8月28日に「情報セキュリティインシデント対策本部」を設置し、全学体制で対応
関係機関との協力 関係機関と協力し対応にあたっている
学内への連絡 在学生・教職員には学内の連絡手段(Slack)でもお知らせしている
問い合わせ窓口 情報セキュリティインシデント対策本部の「個人情報漏えい疑いに関する問い合わせフォーム」

被害の拡大を防ぐ措置が具体的に何だったのかは書かれていません。関係機関がどこかも書かれていません。第一報には、対象者に個別に知らせるかどうか、補償やお詫びの品についての記載もありません。発表にないことは、この記事でもあるとは書きません。

情報セキュリティインシデント対策本部とは、情報の漏えいや不正アクセスなどの事故(インシデント)が起きたときに、組織の中の関係する部署を集めて対応を指揮するためにつくる体制のことです。第一報は、この対策本部を8月28日に設置し、全学体制で対応していると説明しています。問い合わせフォームの窓口も、この対策本部の名前で案内されています。大学の中の個別の部署ではなく、対策本部の窓口に知らせることで、届いた不審な連絡の情報が調査の担当にまとめて伝わる形になっています。

Slackとは、職場や組織の中でメッセージをやり取りするためのチャットのサービスです。東京科学大学では、在学生と教職員にこの学内の連絡手段でも知らせているとされています。在学生と教職員は、公式サイトの第一報とあわせて、学内向けの案内も確かめてください。

自分が対象かを確かめる方法

第一報は、対象を「大学統合当時に在籍していた学生・教職員など構成員」としています。自分が対象になり得るかは、次の表で考えると整理しやすくなります。

立場 第一報の書き方から読み取れること
2024年10月の統合当時に旧東京工業大学に在籍していた学生・教職員など 対象になり得る
2024年10月の統合当時に旧東京医科歯科大学に在籍していた学生・教職員など 対象になり得る
統合当時に在籍し、その後に卒業・退職した人 対象になり得る(統合当時に在籍していたため)
統合の後に入学・着任した人 第一報の書き方からは読み取れない
大学病院の患者 現時点で患者の情報の漏えいは確認されていない

「学生・教職員など」の「など」に、どのような立場の人が含まれるのかは書かれていません。研究員、非常勤の職員、研究生などが含まれるかどうかは、第一報からは分かりません。気になる人は、問い合わせフォームで尋ねてください。

在学生と教職員は、学内の連絡手段(Slack)での案内を確かめるのが第一です。卒業生や退職した人は、学内の連絡手段を使えなくなっていることが多いため、公式サイトの第一報と、今後の第二報を自分で確かめる必要があります。大学に登録している連絡先が古いままの人は、大学からの連絡が届かないこともあります。

2026年11月1日時点で、大学が対象者に個別の通知を送るという記載は第一報にありません。「東京科学大学からの漏えいのお知らせ」を装ったメールが来ないとも言い切れないため、通知らしいメールの中でログインや個人情報の入力を求められたら、その場で入力せず、大学の公式サイトを自分で開いて確かめてください。

統合当時に在籍していた人がすること

第一報は、漏えいした情報が悪用された場合の注意を、具体的に書いています。

漏えいした情報が悪用され、本学組織などをかたり急な対応を求める不審なメールや連絡が来るおそれがあります。心当たりのないメールのリンクを開いたり、パスワードや認証コードを入力したりしないでください。 出典: isct.ac.jp

これをふまえて、統合当時に在籍していた人がすることを整理すると、次のとおりです。

  1. 大学や学内の組織を名乗り、急な対応を求めるメールや連絡のリンクを開かない
  2. 心当たりのないメールの画面で、パスワードや認証コードを入力しない
  3. 氏名など個人を特定した形で届くメール、詐欺と思われる連絡を受け取ったら、問い合わせフォームに知らせる
  4. そうした連絡が急に増えたと感じたときも、問い合わせフォームに知らせる
  5. 在学生と教職員は、学内の連絡手段(Slack)での案内も確かめる

3番目と4番目は、ほかの事案の発表ではあまり見かけない、東京科学大学の第一報の特徴です。不審な連絡の様子を大学に知らせることが、影響の範囲を調べる手がかりにもなります。届いた不審なメールは、すぐに削除せず、件名と受信日時を控えてから知らせると伝わりやすくなります。

フィッシングメールの見分け方と、リンクを開いてしまった後の対処は、フィッシング詐欺メールの見分け方|5秒で振り分ける手順と開いた後の対処で手順にしています。

大学をかたる連絡の具体例と見分け方

第一報は「本学組織などをかたり急な対応を求める不審なメールや連絡」に注意を呼びかけています。大学の構成員が受け取りやすい連絡は、会社の顧客が受け取る連絡とは中身が違います。実際に被害が出ているとは第一報に書かれていませんが、備えとして、大学をかたる連絡で一般に使われやすい形を挙げておきます。

  • 学内のシステムのパスワードの期限が切れるとして、ログイン画面に似た偽の画面へ誘うメール
  • 授業料や奨学金の手続きに不備があるとして、口座の情報や振込を求めるメール
  • 学位記や証明書の再発行、成績の確認を装い、個人情報の入力を求めるメール
  • 研究室や学内の事務の部署を名乗り、急ぎで添付ファイルを開くよう求めるメール
  • 大学のメールの容量が上限に達したとして、アカウントの確認を求めるメール

見分けるときの目印は、第一報の言葉にある「急な対応」です。「本日中に」「すぐに」といった言葉で考える時間を奪う連絡ほど、一度手を止めます。そのうえで、メールのリンクからではなく、ふだん使っている学内のポータルや、大学の公式サイトを自分で開き、同じ案内が出ているかを確かめます。学内のポータルに同じ案内がなければ、偽物を疑ってよい状況です。

第一報が「特に氏名など個人を特定した形で届くメール」と書いている点にも注意が要ります。宛名に自分の氏名が正しく書かれていると、本物の大学からの連絡に見えやすくなります。漏えいの疑いがある情報に氏名とメールアドレスが含まれる以上、宛名が正しいことは本物である証拠になりません。

認証コードを求める連絡に注意する

第一報は、パスワードと並べて「認証コード」の入力にも注意を呼びかけています。認証コードとは、ログインのときにSMSやメール、アプリに届く数桁の数字のことで、パスワードに加えて本人であることを確かめるために使われます。

認証コードは、パスワードと同じくらい大事な情報です。攻撃者が本人のパスワードを手に入れたうえで、本人に届いた認証コードを聞き出せば、多要素認証を設定していてもログインされてしまいます。そのため、次のような連絡には応じないでください。

  • 「本人確認のため、今届いた番号を教えてください」と電話やメッセージで求められる
  • 「アカウントを守るため」と称して、メールのリンク先の画面で認証コードの入力を求められる
  • 大学の情報システムの部署や、学内の組織を名乗って、認証コードを求められる

大学や本物のサービスの側から、届いた認証コードを電話やメールで教えるよう求めることは、一般にありません。自分でログインしようとしていないのに認証コードが届いた場合は、誰かが自分のパスワードでログインを試している可能性があります。その場合の考え方と確かめ方は、認証コードが勝手に届くのはなぜ|放置してよいかと乗っ取りを防ぐ確認 2026で説明しています。

大学のアカウントと同じパスワードを、ほかのサービスで使っている人は、ほかのサービスのパスワードも変えておくと安心です。第一報には、パスワードが漏えいの疑いがある情報に含まれるとは書かれていませんが、含まれないとも書かれていません。調査中の段階では、使い回しをやめておくことが、どの結果になっても役に立つ備えです。

住所が含まれることへの備え

漏えいの疑いがある情報には、住所が含まれています。メールアドレスだけでなく住所が出回ると、郵便や宅配便を使った連絡、自宅への訪問など、メール以外の形でなりすましの連絡が届くことがあります。

統合当時に在籍していた人が気をつけたいのは、たとえば次のような連絡です。

  • 大学や同窓会を名乗り、寄付や会費の振込を求める郵便
  • 卒業証明書や在籍証明書の発行を装い、手数料の振込を求める連絡
  • 大学の調査や研究への協力を装い、個人情報の記入を求める書類
  • 大学の関係者を名乗る、自宅への突然の電話や訪問

東京科学大学では寄付の受け付けも行っているため、寄付や会費の案内そのものが偽物とは限りません。ただ、今回の件のあとに届いた案内で、ふだんと違う振込先が書かれている、急いで振り込むよう求められる、といった食い違いがあれば、書かれた連絡先ではなく、大学の公式サイトを自分で開いて確かめてください。

住所が出回ったときに起きやすいことと備えの順番は、個人情報が流出して住所が漏れたときの対応|起きることと防ぎ方の順番で詳しく説明しています。

家族や同居している人に伝えておくこと

漏えいの疑いがある情報に住所が含まれているため、自宅に届く郵便や、自宅の固定電話への連絡にも気を配る必要があります。学生の場合、大学に登録している住所が実家になっていることもあります。そのときは、本人ではなく家族が大学を名乗る連絡を受け取るおそれがあります。

家族や同居している人には、次の点を伝えておくと安心です。

  • 東京科学大学が、統合当時の学生・教職員などの氏名・住所・メールアドレスを含む個人情報に漏えいの疑いがあると発表していること
  • 大学や同窓会、学内の組織を名乗る電話や郵便で、振込や個人情報の記入を求められても、その場で応じずに本人に確かめること
  • 「お子さんの授業料に未納がある」「奨学金の返金がある」といった、お金の話を持ちかける連絡は、とくに慎重に扱うこと

本人が一人暮らしをしていて、大学に登録している住所が実家のままになっている場合は、なおさら家族への一声が役立ちます。家族が大学からの本物の連絡と、なりすましの連絡を見分けるのは難しいため、「お金の話はまず本人に確かめる」と決めておくことが、いちばん確かな備えになります。

大学のアカウントの守りを固める

第一報には、大学のアカウントのパスワードが漏えいの疑いがある情報に含まれるとは書かれていません。それでも、情報基盤が不正アクセスを受けた以上、在学生や教職員、大学のメールアドレスを今も使っている卒業生は、アカウントの守りを固めておくと安心です。

まず、大学のアカウントに多要素認証を設定できる場合は設定します。多要素認証とは、パスワードに加えて、スマートフォンのアプリに表示される数字や指紋など、別の手段でも本人であることを確かめる仕組みです。大学のアカウントで使える方法は、学内の案内に従ってください。仕組みの違いと選び方は、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版にまとめています。

次に、大学のアカウントと同じパスワードをほかのサービスで使っていないかを見直します。最後に、メールのログインの記録と自動転送の設定を確かめ、心当たりのない記録や設定があれば、学内の案内に従って変更し、大学に知らせます。

卒業生や退職した人が気をつけること

対象は「統合当時に在籍していた」人なので、2024年10月以降に卒業した人や、退職して別の職場に移った人も対象になり得ます。こうした人は、在学生や教職員と比べて、大学からの案内を受け取りにくい立場にあります。

卒業生や退職した人は、次の点を確かめておくと安心です。

  • 在学中や在職中に使っていた大学のメールアドレスが、今も使える状態か。使える場合は、そのアカウントのパスワードと多要素認証を見直す
  • 大学のメールアドレスから個人のメールアドレスへ自動転送を設定していないか。している場合、大学のアカウントに届く不審なメールが個人のアドレスにも届く
  • 大学のアカウントと同じパスワードを、今の勤め先や個人のサービスで使っていないか
  • 大学に登録している住所やメールアドレスが古いままになっていないか

在学中に作ったアカウントは、卒業後に使わなくなっても、パスワードがそのまま残っていることがあります。使っていないアカウントほど、異常に気づきにくくなります。大学のメールアドレスを今も使っている人は、ログインの記録を見て、心当たりのない場所や端末からのログインがないかも確かめてください。

問い合わせ窓口

第一報が案内している問い合わせ先は、次のとおりです。

項目 内容
窓口の名称 東京科学大学 情報セキュリティインシデント対策本部
問い合わせの方法 個人情報漏えい疑いに関する問い合わせフォーム
電話番号 第一報に記載なし
受付時間 第一報に記載なし

問い合わせフォームへのリンクは、東京科学大学の公式サイトにある第一報のページの末尾にあります。大学を名乗るメールに書かれたリンクではなく、大学の公式サイトの第一報のページから開いてください。

第一報は、とくに次の場合に問い合わせ窓口へ連絡するよう求めています。

  • 氏名など個人を特定した形で届くメールを受け取った場合
  • 詐欺と思われる連絡を受け取った場合
  • そうした連絡が急に増えた場合

問い合わせるときは、統合当時の所属(旧東京工業大学か旧東京医科歯科大学か、学生か教職員か)、受け取った不審なメールや連絡の受信日時と内容、リンクを開いたか、何かを入力したかを手元にそろえておくと、話が早く進みます。フォームに入力するのは問い合わせに必要な範囲だけにし、パスワードや認証コードは書かないでください。

第二報で確かめる点

2026年11月1日時点で第二報は出ていませんが、第一報は「判明次第、改めてお知らせします」としています。第二報が出たときは、次の点が第一報から変わっていないかを確かめると、自分のすることが変わるかどうかを判断しやすくなります。

確かめる点 第一報(2026年9月7日)の内容
件数 記載なし
対象になる人 大学統合当時に在籍していた学生・教職員など構成員
項目 氏名・住所・メールアドレスを含む個人情報。詳細は調査中
病院の患者の情報 現時点で漏えいは確認されていない
原因 情報基盤への第三者による不正アクセス。詳細は記載なし
対象者への通知 記載なし
問い合わせ 情報セキュリティインシデント対策本部の問い合わせフォーム

とくに、項目の詳細と件数は、対象者がすることを左右します。たとえば第二報で、氏名・住所・メールアドレスのほかに電話番号や生年月日が含まれると分かった場合は、電話や郵便を使ったなりすましへの備えを強める必要が出てきます。逆に、統合の後に入学・着任した人が対象かどうかが示されれば、自分が備える必要があるかどうかもはっきりします。病院の患者の情報についての記載が変わっていないかも、受診している人にとっては欠かせない確かめの点です。

続報は、検索結果に出てくる記事ではなく、東京科学大学の公式サイトのニュース一覧をお知らせに絞り込んで確かめてください。在学生と教職員は、学内の連絡手段(Slack)の案内もあわせて見てください。

在宅で仕事をする人が気をつけること

大学の卒業生や元教職員の中には、在宅で業務委託の仕事を受けている人もいるはずです。在宅で働く人は、取引先から顧客の名簿、原稿、デザインのデータなどを預かる立場になることがあります。大学のアカウントと仕事のアカウントで同じパスワードを使っていると、片方から漏れた情報で、もう片方にも入られるおそれがあります。

個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、民間の事業者に委員会への報告が義務づけられる場合として、要配慮個人情報(病歴など、とくに慎重に扱う情報)を含む漏えい等、不正に使われるとお金の被害が出るおそれがある漏えい等、不正の目的で行われたおそれがある漏えい等、本人の数が1,000人を超える漏えい等が挙げられています。不正アクセスによる漏えいは、不正の目的で行われたおそれがある例として示されています。報告は発覚したら速やかに行い、不正の目的で行われたおそれがある場合は発覚日から60日以内とされています。

業務委託で個人情報を扱う人が、自分のアカウントから預かった情報を漏らしてしまった場合、まず対応を迫られるのは委託元の取引先です。どこまでが自分の責任になるかは、契約の内容や事情で変わるので、ここでは断定できません。ただ、気づいた時点ですぐ取引先に伝えることが、取引先が必要な手続きを進めるうえで欠かせない点は変わりません。

今回の件をきっかけに、仕事で使うアカウントについて次の点を見直しておくと安心です。

  • 仕事のメールやクラウドのパスワードが、大学のアカウントや個人のサービスと同じになっていないか
  • 仕事で使うアカウントに多要素認証を設定しているか
  • 認証コードを電話やメッセージで聞かれても答えない、と決めているか
  • 取引先から預かったデータを、必要がなくなったあとも手元に残していないか
  • アカウントの乗っ取りに気づいたとき、取引先の誰に、どの手段で知らせるかを決めているか

フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、納品物の質だけでなく、預かった情報の扱い方で信頼を得ています。パスワードの使い回しをやめる、仕事と個人のアカウントを分ける、といった地味な手当てが、そのまま取引先からの評価につながっていきます。中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼がそのまま次の依頼と手取りの厚さに結びつきます。

アカウントを守る力を仕事に生かす

情報の守り方は、自分の身を守る知識であると同時に、仕事として求められる力でもあります。大学や企業の中には、構成員向けの注意喚起の資料づくり、怪しいメールを見分ける研修の教材づくり、卒業生向けのお知らせの文面づくりなどを、外部の人に頼むところがあります。今回のような公式発表を読み、何が分かっていて、何が調査中なのかを正確に整理する作業も、その一つです。

セキュリティの仕事を在宅で受けたい場合、いきなり専門的な診断の仕事を目指す必要はありません。まずは自分のアカウントの管理を整え、事案の発表を正確に読む習慣をつけるところから始められます。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。

東京科学大学の件は、2026年9月7日の第一報のあと、2026年11月1日時点で第二報が出ていない状態です。統合当時に在籍していた人は、大学をかたる急な連絡のリンクを開かないこと、パスワードや認証コードを入力しないこと、個人を特定した不審なメールが届いたら問い合わせフォームに知らせることの3つを先に済ませ、続報は東京科学大学の公式サイトのお知らせで確かめてください。

よくある質問

Q. 東京科学大学の病院を受診しただけですが、対象になりますか?

第一報は、現時点で本学病院の患者に関する情報の漏えいは確認されていないとしています。漏えいの疑いがあるのは、大学統合当時に在籍していた学生・教職員など構成員の情報です。ただし影響の範囲は調査中なので、第二報が出たときに患者の情報についての記載が変わっていないかを、大学の公式サイトで確かめてください。

Q. 統合の後に卒業しましたが、対象になりますか?

対象は、旧東京工業大学と旧東京医科歯科大学の大学統合当時に在籍していた学生・教職員などです。2024年10月の統合当時に在籍していれば、その後に卒業していても対象になり得ます。卒業生は学内の連絡手段の案内を受け取れないことが多いため、大学の公式サイトの第一報と、今後の第二報を自分で確かめてください。

Q. 何件の情報が漏えいした疑いがあるのですか?

2026年9月7日の第一報には件数が書かれていません。影響の範囲や情報の詳細は調査中で、判明次第、改めて知らせるとされています。2026年11月1日時点で第二報は公式サイトに掲載されていないため、件数は確定していません。報道などで見かける数字ではなく、大学の公式発表で確かめてください。

Q. 大学を名乗る不審なメールが届いたら、どうすればよいですか?

リンクを開かず、パスワードや認証コードを入力しないでください。第一報は、氏名など個人を特定した形で届くメールや、詐欺と思われる連絡を受け取った場合、そうした連絡が急に増えた場合は、情報セキュリティインシデント対策本部の問い合わせフォームに連絡するよう求めています。フォームは大学の公式サイトの第一報のページから開いてください。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月1日
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