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日本大学の不正アクセス|危機管理学部 教職員のメールアカウントがフィッシングで不正利用 不審メール321件と閲覧の可能性 対象と確かめること 2026

@SOHO編集部
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日本大学の不正アクセス|危機管理学部 教職員のメールアカウントがフィッシングで不正利用 不審メール321件と閲覧の可能性 対象と確かめること 2026

この記事のポイント

  • ✓日本大学の情報漏洩について
  • ✓危機管理学部(三軒茶屋キャンパス)の2026年3月6日の発表をもとに整理
  • ✓教職員1名のメールアカウントがフィッシングで不正に利用され

日本大学の情報漏洩について、日本大学三軒茶屋キャンパス(危機管理学部)は2026年3月6日の日付で、キャンパスの教職員1名のメールアカウントが外部からのフィッシング攻撃により第三者に不正に利用され、不審メール321件が外部に送信されたと発表しました。あわせて、そのアカウントに保存されていた個人情報が第三者に閲覧された可能性を否定できないとしています。メールボックス内の情報が膨大で、対象の全員の特定と個別の連絡が難しいため、この公表をもって本人への通知に代えるとしています。2026年11月1日時点で、危機管理学部の重要なお知らせの一覧に、3月6日の発表のあとにこの件の新しい報告は出ていません。発表の時点で、情報の不正利用や金銭的被害の報告は確認されていないとしています。 この教職員とメールをやりとりしたことがある人がまずすることは、日本大学の教職員の名前で届いた心当たりのないメールのURLを開かず、添付ファイルも開かずに削除することです。 日本大学では2026年に、在学生と卒業生、別の教職員のアカウントでも同じ種類の件が公表されていますが、これらは別の事案なので、後の節で分けて説明します。

この記事は、2026年11月1日時点で危機管理学部の公式サイトの重要なお知らせと、日本大学の法人からのお知らせの一覧を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。

危機管理学部のメールアカウントで何が起きたのか

日本大学危機管理学部は、三軒茶屋キャンパスにある学部です。発表は、危機管理学部の公式サイトの「重要なお知らせ」に、「不正アクセスによる迷惑メール発信に関するおわびと御報告」という題で掲載されています。発表の名義は日本大学三軒茶屋キャンパスです。

発表の骨子は次のとおりです。

  • 発生日時は令和8年(2026年)2月9日(月)17時45分頃
  • 検知日時は同じ日の18時00分頃で、異常な大量送信をシステムが検知した
  • 教職員が、実在するクラウドサービスを装ったフィッシングメールのリンクをクリックし、アカウント情報を窃取された
  • 判明後、直ちにアカウントの利用停止とパスワード変更を行い、外部へのメール送信を遮断した
  • 不正ログインのあと、連絡先に登録されていた学内外のメールアドレスに、このアカウントから不審メールが送信された。件数は321件
  • 第三者がメールボックス内のすべての内容を閲覧できる状態にあったため、保存されていた個人情報が取得された可能性を完全には否定できない

今回の不正アクセスでは,第三者がメールボックス内の全ての内容を閲覧可能な状態にあったため,当該1名のメールボックスに保存されていた個人情報が取得された可能性を完全には否定できません。 出典: 日本大学危機管理学部「不正アクセスによる迷惑メール発信に関するおわびと御報告」

「閲覧された可能性を否定できない」「取得された可能性を完全には否定できない」という言い方は、大学の発表そのものの表現です。この記事でも、その言い方のまま書き、「漏えいした」と言い切ることはしません。

公表の経緯と2026年11月1日時点の状況

この件で公式に確かめられる出来事を、日付の順に並べます。

日付 出来事
2026年2月9日(月)17時45分頃 不正アクセスが発生
2026年2月9日(月)18時00分頃 異常な大量送信をシステムが検知。アカウントの利用停止とパスワード変更、外部へのメール送信の遮断
判明後(日付の記載なし) 個人情報保護委員会、文部科学省などの監督官庁に報告
2026年3月6日 危機管理学部の公式サイトに「不正アクセスによる迷惑メール発信に関するおわびと御報告」を掲載(文書の日付)

発生から検知までは、発表の時刻で15分ほどです。大量の送信がシステムで検知されたことで、早い段階で利用停止に至ったと読めます。ただし、閲覧された可能性については、この間にメールボックス内のすべての内容を閲覧できる状態にあったとして、時間の短さを理由に否定はしていません。

2026年11月1日時点で、危機管理学部の重要なお知らせの一覧に並ぶこの件のお知らせは、3月6日の1本だけです。一覧には2026年10月30日付で「HPの停止・更新停止についてのお詫び」が出ていますが、これは10月23日から学部のサイトをシステムメンテナンスのために停止していたことについてのお詫びで、メールアカウントの件の続報ではありません。日本大学の法人からのお知らせでも、2026年10月30日に、すべての学部のサイトが復旧したと案内されています。

送信された不審メールと、閲覧された可能性のある情報

発表で示されている被害の状況を、表にまとめます。

区分 内容
対象アカウント 職員1名(発表の冒頭では「教職員1名」)
送信された不審メールの件数 321件
不審メールの送り先 連絡先に登録されていた学内外のメールアドレス
閲覧された可能性を否定できないもの 当該アカウント内(メールボックス)に保存されていた個人情報
二次被害 個人情報漏えいの二次被害、情報の不正利用、金銭的被害の報告は、発表の時点で確認されていない

次に、発表で明記されていることと、書かれていないことを分けて示します。

区分 内容
大学が明記したこと 教職員の端末にウイルス感染の形跡は確認されていない
大学が明記したこと 不正アクセスは当該1名のアカウントに対するもの
発表に書かれていないこと メールボックスに保存されていた個人情報の項目、人数、件数
発表に書かれていないこと 不審メールの中身(文面、リンク先、添付ファイルの有無)

注意したいのは、閲覧された可能性のある個人情報の項目が、発表には書かれていない点です。メールボックスには、送受信したメールの本文や添付ファイル、相手の氏名やメールアドレス、署名に書かれた電話番号などが保存されているのが一般的です。ただし、このアカウントに何が保存されていたかは発表に書かれていないので、この記事では項目を推測で並べません。発表では、メールボックス内の情報が膨大であることを、個別の連絡が難しい理由として挙げています。

原因について大学が説明していること

発表では、原因を「巧妙に偽装されたフィッシングメールによる『アカウント乗っ取り』」としています。経緯の説明では、教職員が実在するクラウドサービスを装ったフィッシングメールのリンクをクリックし、アカウント情報を窃取されたと書かれています。

フィッシングメールとは、本物の会社やサービスを装ったメールで、偽のログインの画面に誘い、IDやパスワードを入力させてだまし取るメールのことです。今回の件では、実在するクラウドサービスを装ったものだったとされています。どのクラウドサービスを装ったものかは、発表には書かれていません。

発表では、教職員の端末にウイルス感染の形跡は確認されていないとしたうえで、認証情報が外部に流出したことで、正規のルートを装った不正アクセスが行われたと説明しています。認証情報とは、IDとパスワードなど、本人であることを確かめるための情報のことです。つまり、パソコンが乗っ取られたのではなく、だまし取られたIDとパスワードを使って、第三者が本人のふりをしてメールのアカウントに入った、という説明です。

この説明からは、どれほど端末のウイルス対策をしていても、IDとパスワードを偽の画面に入力してしまうと、第三者が正規の入口から入れてしまうことが分かります。大学が再発防止策に2段階認証の導入推進を挙げているのは、パスワードがだまし取られても、それだけではログインできない仕組みにするためです。

公表をもって通知に代えるとはどういうことか

今回の発表には「法令に基づき本公表をもちましておわびと御報告に代えさせていただきます」と書かれています。対象の一人ひとりに個別に知らせる代わりに、公式サイトでの公表で知らせる形を取った、という意味です。どの法令のどの定めに基づくかは、発表には書かれていません。

今回の件で個別の連絡が難しい理由として、大学はメールボックス内の情報が膨大であることを挙げています。1人の教職員のメールボックスには、何年にもわたる送受信のメールが保存されていることがあり、その中に出てくる人を一人ひとり洗い出して連絡するのは、時間のかかる作業になります。

読み手にとって大切なのは、個別の連絡が届かないことが、対象ではないという意味にはならない点です。危機管理学部の教職員とメールのやりとりがあった人は、連絡を待つのではなく、この記事の備えを自分で済ませておくと安心です。

乗っ取られたアカウントから不審メールが広がる流れ

今回の件では、不正ログインのあと、連絡先に登録されていた学内外のメールアドレスに、不審メールが送信されたとされています。こうした流れは、フィッシングでアカウントがだまし取られたときによく見られるものです。

一般に、流れは次のようになります。

  1. 偽のログインの画面にIDとパスワードを入力させ、だまし取る
  2. だまし取ったIDとパスワードで、本人のふりをしてメールのアカウントに入る
  3. アカウントの連絡先に登録された人に、本人の名前で不審メールを送る
  4. 受け取った人が、知り合いからのメールだと思ってリンクを開き、同じように偽の画面に入力してしまう

4つ目の段階で、受け取った人のアカウントもだまし取られると、さらにその人の連絡先に不審メールが広がります。今回の発表で大学が受信者に削除を呼びかけているのは、この広がりを止めるためでもあります。受け取った人がリンクを開かずに削除することが、次の被害を防ぐことにつながります。

大学の対応

発表で示されている大学の対応は、次のとおりです。

  • 判明後、直ちにアカウントの利用停止とパスワード変更を行い、外部へのメール送信を遮断した
  • 個人情報保護委員会、文部科学省などの監督官庁に報告した
  • メールボックス内の情報が膨大で、対象の全員の特定と個別の連絡が難しいため、法令に基づき公表をもっておわびと報告に代えた
  • パスワード管理の厳格化、2段階認証の導入推進、情報セキュリティ教育の再徹底を行う

「公表をもって本人への通知に代える」というのは、本来は対象の一人ひとりに知らせるところを、連絡先の特定が難しいために、公式サイトでの公表で知らせる形にした、という意味です。そのため、この件では、自分が対象かどうかの個別の連絡が届かないことがありえます。発表を読んだ人が、自分で心当たりを確かめる必要があります。

補償やお詫びの品の案内は、発表には書かれていません。発表に書かれていないことを推測で書くことはしません。

自分が対象かを確かめる方法

この件で関係しうるのは、大きく分けて2つの立場の人です。

立場 関係の仕方
このアカウントの連絡先に登録されていた人 2026年2月9日の夕方に、このアカウントから不審メールが届いた可能性がある
このアカウントとメールをやりとりした人、メールの中で名前や連絡先が書かれた人 メールボックスに保存されていた個人情報が閲覧された可能性を否定できない

発表には、教職員の氏名や所属は書かれていません。そのため、どの教職員のアカウントかを外から特定することはできません。危機管理学部の教職員とメールのやりとりがあった人は、次の点を手がかりにしてください。

  • 2026年2月9日の17時45分頃以降に、危機管理学部や三軒茶屋キャンパスの教職員の名前やアドレスから、心当たりのないメールが届いていないか
  • そのメールに、クラウドサービスのログインや、ファイルの共有を装うリンクが含まれていないか
  • 受験、入学、就職、取材、共同研究、講演の依頼などで、危機管理学部の教職員にメールで個人情報を送ったことがあるか

大学の発表では、対象の全員の個別の連絡は難しいとしています。心当たりがあって気になる人は、後の節の窓口に問い合わせてください。

不審メールを受け取った人がすること

発表では、受信者へのお願いとして、次のように書いています。

差出人が本学教職員の名前であっても,心当たりのない不審なメールを受信された場合は,本文中のURLをクリックしたり,添付ファイルを開いたりせず,速やかに削除してください。 出典: 日本大学危機管理学部「不正アクセスによる迷惑メール発信に関するおわびと御報告」

この件の不審メールは、本物の教職員のアカウントから送られています。そのため、差出人の名前もアドレスも本物で、ふだんやりとりしている相手からのメールに見えます。差出人のアドレスを見て本物かどうかを見分ける方法は、この場合は使えません。

不審メールを受け取った人は、次の順に確かめてください。

  1. 本文のURLを開かず、添付ファイルも開かずに削除する
  2. すでにURLを開き、ログインの画面でIDとパスワードを入力してしまった場合は、そのサービスのパスワードをすぐ変える
  3. 同じパスワードをほかのサービスでも使っている場合は、そちらのパスワードも変える
  4. 2段階認証を設定できるサービスでは、設定する

偽のメールを短時間で振り分ける手順と、開いてしまったあとの対処は、フィッシング詐欺メールの見分け方|5秒で振り分ける手順と開いた後の対処で説明しています。パスワードを入力してしまったときの変更の順番は、パスワードが漏洩したらどうなる|変更の順番と使い回しの見直し方 2026にまとめています。

知り合いのアドレスから届くメールの見分け方

今回のように、知り合いの本物のアカウントから不審メールが届く場合は、次の点が手がかりになります。

  • ふだんの文面と違い、用件が短く、リンクを開かせることだけを求めている
  • 「ファイルを共有しました」「請求書を確認してください」など、心当たりのない用件
  • 自分だけでなく、多くの人に一斉に送られている
  • 送られた時刻が、相手のふだんの連絡の時間帯と違う

迷ったときは、メールに返信して確かめるのではなく、電話やほかの連絡手段で相手に直接確かめるのが確実です。乗っ取られたアカウントに返信すると、第三者がその返信を読むおそれがあります。

メールボックスに個人情報が保存されていた人がすること

このアカウントとメールをやりとりした人は、メールボックスに保存されていた自分の情報が閲覧された可能性があります。どの情報が保存されていたかは、自分が送ったメールの中身で決まります。

たとえば、次のような情報をメールで送っていた場合は、それを手がかりに備えを考えます。

  • 氏名とメールアドレス、署名に書いた電話番号や勤務先
  • 住所や生年月日を書いた書類の添付
  • 共同の作業で使うサービスのIDやパスワード

IDやパスワードをメールで送っていた場合は、そのサービスのパスワードを変えておくと安心です。電話番号を送っていた場合は、日本大学や教職員を名乗る不審な電話やSMSに注意します。電話番号への迷惑電話やSMSへの備えは、電話番号の流出チェックの方法|流出したらどうなるかと迷惑電話・SMSへの備え 2026にまとめています。

発表の時点で、二次被害は確認されていないとしています。ここで挙げたのは、閲覧された可能性を否定できない場合に、自分の側でできる備えです。

受験生や保護者、卒業生が気をつけること

危機管理学部の教職員とメールのやりとりをする人には、在学生や教職員のほか、受験生とその保護者、卒業生、就職先の企業の担当者などもいます。入試の問い合わせ、オープンキャンパスの申し込み、卒業後の証明書の手続き、ゼミの同窓の連絡など、大学とメールでやりとりする場面はさまざまです。

こうした人が気をつけたいのは、大学の手続きを装った不審なメールです。たとえば、次のような内容のメールには注意してください。

  • 「出願の書類に不備がある」として、リンク先で個人情報の再入力を求めるメール
  • 「証明書の発行手数料の支払いが必要」として、支払いの画面に誘うメール
  • 「共有ファイルを確認してほしい」として、クラウドサービスのログインの画面に誘うメール

大学の手続きは、大学の公式サイトや、在学生向けのポータルサイトで確かめられます。メールのリンクから手続きを進めるのではなく、公式サイトを自分で開いて確かめるようにしてください。受験生の保護者は、子どもの代わりに大学とやりとりすることもあるので、家族の中で同じ注意を共有しておくと安心です。

取材や共同研究、講演の依頼で大学とやりとりする人

大学の教職員は、研究や教育の仕事で、学外の企業や自治体、報道機関の担当者とやりとりすることがあります。共同研究の打ち合わせ、講演や取材の依頼、委員会の連絡などで、教職員とメールを交わしている会社員や自治体の職員もいるはずです。

こうした仕事のメールには、氏名と勤務先、部署、電話番号を書いた署名が付いていることが多く、資料の添付もあります。閲覧された可能性を否定できない情報に、こうした仕事の情報が含まれうる点は、個人の利用者と同じです。

仕事で危機管理学部の教職員とやりとりがあった人は、次の点を確かめておくと安心です。

  • 自分の会社や組織の中で、日本大学の教職員の名前で届いた不審メールがないか
  • 共同の作業で使うサービスのIDやパスワードを、メールで送っていないか
  • 送った資料に、取引先や顧客の個人情報が含まれていないか

送った資料に、自分の組織の取引先や顧客の個人情報が含まれていた場合は、組織の中の情報の担当や上司に知らせて、扱いを相談してください。どう対応するかは組織ごとの決まりによるので、ここでは断定できません。

自分のアカウントが乗っ取られていないか確かめる

不審メールのリンクを開き、偽の画面にIDとパスワードを入力してしまった人は、自分のアカウントがすでに使われていないかを確かめる必要があります。次のような変化があれば、乗っ取りを疑います。

  • 送った覚えのないメールが、送信済みのフォルダに残っている
  • 知り合いから「変なメールが届いた」と連絡が来る
  • 見覚えのない場所や端末からのログインの通知が届く
  • メールの転送の設定や、受信の振り分けの設定が、知らないうちに変わっている

とくに、転送の設定は見落としやすい点です。第三者が転送の設定を加えると、パスワードを変えたあとも、届いたメールが第三者に送られ続けることがあります。パスワードを変えたら、転送と振り分けの設定も見直してください。アカウントが乗っ取られたときの確認から復旧までの順番は、Gmailが乗っ取られたときの対策|確認から復旧までの順番で説明しています。

問い合わせ窓口

発表に載っている窓口は、次のとおりです。

項目 内容
名称 日本大学三軒茶屋キャンパス
電話番号 03-6453-1700
メールアドレス [email protected]
受付時間 平日 9:00から17:00

問い合わせのときは、危機管理学部のどの教職員とやりとりがあったか、不審メールが届いた日時、届いたメールの差出人を伝えると、確認が早く進みます。不審メールを転送して問い合わせるのは避け、まず電話で確かめると安全です。

この窓口は、危機管理学部の件のための窓口です。日本大学の法人からのお知らせに掲載された、在学生と卒業生のアカウントの件や、教職員計6名のアカウントの件については、それぞれのお知らせで、日本大学情報イノベーションセンター事務局の問合せフォームが案内されています。どの件について問い合わせたいのかによって窓口が違うので、問い合わせの前に、自分に届いた不審メールの日付と差出人を確かめておくと、正しい窓口にたどり着けます。受付時間は平日の9時から17時なので、土曜や日曜、祝日に気づいた場合は、まず不審メールを削除し、パスワードの変更などの自分でできる備えを先に済ませてください。

日本大学の別の件と混同しない

日本大学では、2026年に、危機管理学部の件のほかにも、メールアカウントが不正に利用された件が公表されています。いずれも日本大学の法人からのお知らせに掲載された別の事案で、対象のアカウントも窓口も違います。

公表 対象アカウント 発生日時と検知日時 送信された不審メール 窓口
危機管理学部(2026年3月6日の文書) 教職員1名 2026年2月9日17時45分頃発生、18時00分頃検知 321件 日本大学三軒茶屋キャンパス
法人からのお知らせ(2026年7月6日) 在学生と卒業生 計9名 2026年6月24日以降に発生、6月26日に検知 17,864件(7月3日現在) 日本大学情報イノベーションセンター事務局の問合せフォーム
法人からのお知らせ(2026年10月27日に更新) 教職員 計6名(教員5名と、追加で判明した職員1名) 教員の分は2026年8月7日発生、8月29日検知。職員の分は8月11日発生、9月15日検知 計3,977件(10月27日現在) 日本大学情報イノベーションセンター事務局の問合せフォーム

2026年7月6日の件では、ログの解析で過去のメールが閲覧された客観的な痕跡は確認されていないが、システム上の確認の限界から、閲覧された可能性を完全には否定できないものとして対応したとしています。2026年10月27日に更新された件では、一部のアカウントで内部データへのアクセスの痕跡が確認されたとし、閲覧の痕跡が確認されたメールの対象者と、連絡先が特定できる人には、個別に通知とおわびの連絡を順次進めているとしています。

どの件も、なりすましメールの二次被害のおそれがあるとして、受信者に同じお願い(URLを開かず、添付ファイルを開かずに削除する)をしています。検索で「日本大学 不正アクセス」のお知らせを見つけたときは、日付と対象のアカウントで、どの件かを見分けてください。2026年10月下旬の学部のサイトの停止は、メンテナンスによるものと案内されており、これらの件の続報ではありません。

対象の人がすることの一覧

ここまでの内容を、立場ごとに並べます。

立場 すること
不審メールを受け取ったが、開いていない人 URLを開かず、添付ファイルも開かずに削除する
不審メールのURLを開き、IDとパスワードを入力した人 そのサービスのパスワードをすぐ変え、使い回し先も変える。転送の設定を見直し、2段階認証を設定する
危機管理学部の教職員とメールのやりとりがあった人 送ったメールの中身を思い出し、IDやパスワードを送っていればそのサービスのパスワードを変える。日本大学を名乗る不審な連絡に注意する
心当たりがあって気になる人 日本大学三軒茶屋キャンパスに電話で問い合わせる

いずれの場合も、届いた不審メールを転送したり、返信したりしないことが基本です。削除する前に問い合わせたいときは、メールを開かずに、差出人と届いた日時をメモしてから削除すると、問い合わせのときに役立ちます。

大学のメールを使う人が日ごろからできること

今回の件のように、IDとパスワードがだまし取られると、端末のウイルス対策とは関係なく、第三者が正規の入口から入れてしまいます。大学のメールを使う学生や教職員、大学とメールでやりとりする人が、日ごろからできる備えを挙げます。

  • メールのリンクからログインの画面を開かない。ブックマークや公式のポータルから開く
  • ログインの画面のアドレスが、ふだん使っているものと同じかを確かめる
  • 2段階認証を設定できる場合は、設定する
  • 大学のメールのパスワードを、ほかのサービスと使い回さない
  • 不審なメールを受け取ったら、大学の情報の担当の窓口に知らせる

大学の再発防止策でも、パスワード管理の厳格化と2段階認証の導入推進が挙がっています。2段階認証の仕組みと、組織で導入するときの選び方は、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版にまとめています。

パスワードがだまし取られても入られないようにする

今回の件の原因は、偽の画面に入力されたIDとパスワードが、そのまま第三者に使われたことでした。大学が再発防止策に2段階認証の導入推進を挙げているように、個人の側でも、パスワードだけでは入れない状態にしておくことが、いちばん効く備えになります。

2段階認証とは、パスワードのほかに、もう1つの確かめ方を組み合わせてログインする仕組みのことです。代表的なものに、次のような方法があります。

  • スマートフォンに届く確認のコードを入力する
  • 認証アプリに表示される数字を入力する
  • スマートフォンの指紋や顔の認証で、ログインを承認する

さらに、パスキーという方法では、パスワードを入力する代わりに、端末の指紋や顔の認証でログインします。パスキーは、ログインする先のサイトと結びついているので、偽の画面ではそもそも使えない仕組みです。そのため、今回のようなフィッシングでだまし取られにくいとされています。仕組みと設定の方法は、パスキーとは|仕組みをわかりやすく、iPhone・Android・Windowsでの設定方法 2026で説明しています。

設定する順番は、メールのアカウントを先にするのが効果的です。多くのサービスでは、パスワードを忘れたときの再設定の案内がメールに届くので、メールのアカウントを守ることが、ほかのサービスを守ることにもつながります。

在宅で仕事をする人が気をつけること

在宅で業務委託の仕事を受けている人は、大学や企業の取引先と、ふだんからメールでやりとりをしています。取引先の担当者の名前で届くメールは信頼しやすく、今回のように本物のアカウントから不審メールが届くと、見分けにくくなります。また、自分のメールのアカウントには、取引先から預かった顧客の名簿や資料が保存されていることもあります。

個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、事業者に委員会への報告が義務づけられる場合として、不正の目的をもって行われたおそれがある行為による個人データの漏えい等を挙げ、例として不正アクセスにより個人データが漏えいした場合や、マルウェアに感染したコンピュータに不正な指令を送り、IPアドレス等への通信が確認された場合を示しています。報告は、発覚したらまず速やかに行い、不正な目的で行われたおそれがある場合は発覚日から60日以内とされています。

在宅で取引先の情報を扱う人は、次の点を見直しておくと安心です。

  • 仕事で使うメールのアカウントに、2段階認証を設定しているか
  • 取引先から預かった名簿や資料を、作業が終わったあともメールボックスに残し続けていないか
  • ファイルの共有やログインを求めるメールを受け取ったとき、リンクではなく、サービスの画面を自分で開いて確かめているか
  • 自分のアカウントから不審メールが送られたと気づいたとき、取引先の誰に連絡するかを決めているか

どこまでが自分の責任になるかは、契約の内容や事情で変わるので、ここでは断定できません。ただ、取引先が必要な報告や連絡を進めるには、異変に気づいた人がすぐ取引先に伝えることが欠かせません。

フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、作業の速さだけでなく、預かった情報とアカウントの扱い方で信頼を得ています。中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼がそのまま次の依頼と手取りの厚さに結びつきます。

フィッシングを見抜く知識を仕事に生かす

フィッシングメールの見抜き方は、組織の教育でも重視されています。メールを使った模擬訓練の考え方と効果は、社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果|2026年最新の従業員教育ガイドで紹介しています。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を説明しています。

日本大学危機管理学部の件は、2026年11月1日時点で2026年3月6日の発表が最新で、対象の全員への個別の連絡は難しいとして、公表をもって通知に代えるとされています。危機管理学部の教職員とメールのやりとりがある人は、日本大学の教職員の名前で届いた心当たりのないメールのURLと添付ファイルを開かずに削除し、もし開いてIDとパスワードを入力していたら、すぐにパスワードを変えてください。

よくある質問

Q. 日本大学危機管理学部の件では、どんな情報が漏えいしたのですか?

2026年3月6日の発表では、教職員1名のメールアカウントがフィッシングで不正に利用され、メールボックスに保存されていた個人情報が第三者に閲覧された可能性を否定できないとしています。閲覧された可能性のある情報の項目や人数は、発表に書かれていません。発表の時点で、情報の不正利用や金銭的被害の報告は確認されていないとしています。

Q. 自分のところに個別の連絡は来ますか?

発表では、メールボックス内の情報が膨大で、対象の全員の特定と個別の連絡が難しいため、法令に基づき公表をもっておわびと報告に代えるとしています。そのため、個別の連絡が届かないことがありえます。心当たりがあって気になる人は、日本大学三軒茶屋キャンパス(03-6453-1700、平日9:00から17:00)に問い合わせてください。

Q. 日本大学の教職員の名前でメールが届きました。本物でしょうか?

この件の不審メールは、本物の教職員のアカウントから送られたため、差出人の名前もアドレスも本物に見えます。大学は、差出人が本学教職員の名前であっても、心当たりのない不審なメールはURLをクリックせず、添付ファイルも開かずに削除するよう呼びかけています。迷ったら電話など別の手段で相手に確かめてください。

Q. 日本大学の在学生や卒業生のアカウントの件と同じ事案ですか?

いいえ。2026年7月6日に公表された在学生と卒業生計9名の件と、2026年10月27日に更新された教職員計6名の件は、日本大学の法人からのお知らせに掲載された別の事案です。危機管理学部の件は、2026年2月9日に発生した教職員1名の件で、窓口も日本大学三軒茶屋キャンパスと分かれています。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月1日
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