サロンの予約表を無料で作る方法と、紙やExcelから移るときの注意点


この記事のポイント
- ✓サロンの予約表を無料で作る方法を
- ✓Excelやスプレッドシート
- ✓予約システムの無料プランの3つで比較します
サロンの予約表を無料で作りたい。開業したばかりの個人サロンや、紙の台帳で回してきたお店が、予約の取り違えや電話の取りこぼしをきっかけに、こう考え始めることはよくあります。結論から申し上げると、無料で始める方法は3つあります。紙の台帳、ExcelやGoogleスプレッドシートの予約表、そして予約システムの無料プランです。どれが合うかは、1か月の予約の件数と、スタッフの人数、お客様にネットで予約してもらいたいかどうかで決まります。この記事では、それぞれの作り方と向き不向きを整理し、主な予約システムの無料プランの上限と有料プランの料金を公式ページで確かめたうえで、紙やExcelから移るときの注意点と、年間の費用の計算までお伝えします。
サロンの予約表を無料で作る3つの方法
まず、3つの方法の全体像を表にまとめます。
| 方法 | 費用 | 向いているお店 | 主な弱点 |
|---|---|---|---|
| 紙の台帳 | ノート代のみ | 予約が少なく、電話や対面で受けるお店 | 店外から確認できない、書き間違いに気づきにくい |
| Excel・スプレッドシート | 無料(スプレッドシートの場合) | 1人で営み、予約を自分で入力するお店 | お客様が自分で予約できない、同時編集で上書きが起きる |
| 予約システムの無料プラン | 0円(件数などに上限あり) | ネットで予約を受けたいお店 | 1か月の予約件数や使える機能に上限がある |
紙とExcelは「お店の側が予約を書き込む表」で、予約システムは「お客様が自分で空き時間を選んで予約する仕組み」です。この違いが、選ぶうえでいちばん大きなポイントになります。
電話やLINEで予約を受け、施術の合間に台帳へ書き込む運用は、予約が少ないうちは十分に回ります。ただ、施術中は電話に出られないので、その間にかかってきた予約の電話は取りこぼしになります。お客様に24時間いつでもネットで予約してもらいたいなら、予約システムが必要です。
ここ、意外と見落としがちなのですが、「無料」の中身も方法によって違います。紙とスプレッドシートは、使い続けても費用は増えません。一方、予約システムの無料プランは、1か月の予約件数やスタッフの人数に上限があり、上限を超えると有料プランへの切り替えが必要になります。無料で始めたあと、お店が育ったときにいくらかかるかまで見ておくと、後で慌てずに済みます。
もう1つの判断の軸は、予約の受け方の比率です。今の予約のうち、電話、LINE、店頭、ネットがそれぞれ何割かを1か月ほど数えてみてください。電話とLINEが大半で、お客様のほとんどが常連なら、無理にネット予約へ移る必要はありません。反対に、新規のお客様がSNSや地図アプリからお店を知って連絡してくることが多いなら、ネットで空き時間を見て予約できる仕組みがあるかどうかで、予約につながる割合が変わります。数字で現状をつかんでから方法を選ぶと、費用をかけるべきかどうかの判断がぶれません。
紙の台帳で予約表を作るときのポイント
紙の台帳は、最も手軽に始められる方法です。費用はノートやバインダーの代金だけで、操作を覚える必要もありません。予約が1日に数件で、お客様のほとんどが常連という個人サロンなら、紙で十分に回るお店も多くあります。
紙で予約表を作るときは、次の項目を1ページに並べておくと、書き漏れを防げます。
・日付と曜日
・時間(施術の所要時間に合わせて30分刻みなど)
・お客様の名前(フルネームとフリガナ)
・連絡先(電話番号)
・メニュー(カット、カラー、ネイルのデザインなど)
・担当者(スタッフがいる場合)
・予約を受けた方法(電話、LINE、店頭など)
・メモ(アレルギー、前回の施術内容、指名の有無など)
紙の台帳の弱点は3つあります。
1つ目は、店の外から予約状況を確かめられないことです。休みの日にお客様から予約の問い合わせが来ても、台帳が手元になければ空き状況が分かりません。
2つ目は、書き間違いや重複に気づきにくいことです。同じ時間に2件の予約を書き込んでしまう、日付を1日ずれた欄に書いてしまう、といった間違いは、当日になるまで気づかないことがあります。
3つ目は、紛失と情報管理のリスクです。台帳にはお客様の名前や電話番号が書かれています。これらは個人情報にあたるので、置き忘れや盗難で外に出ると、お客様に迷惑をかけるだけでなく、お店の信用にも関わります。台帳は鍵のかかる場所で保管し、古い台帳を処分するときはシュレッダーにかけるなど、扱いのルールを決めておく必要があります。
ExcelやGoogleスプレッドシートで予約表を作る手順
紙の次に多いのが、ExcelやGoogleスプレッドシートで予約表を作る方法です。Googleスプレッドシートは、Googleアカウントがあれば無料で使え、スマートフォンからも確認できます。店の外から予約状況を確かめたい人には、紙より便利です。
予約表の作り方には、大きく2つの形があります。
1つは「カレンダー型」です。縦に時間、横に日付(またはスタッフ)を並べ、予約が入ったマスにお客様の名前とメニューを書き込みます。空き時間がひと目で分かるので、電話で予約を受けながら空きを探すのに向いています。
もう1つは「一覧型」です。1行に1件の予約を書き、列に日付、開始時間、終了時間、お客様の名前、連絡先、メニュー、担当者、金額、メモを並べます。並べ替えや絞り込みができるので、月ごとの予約数や売上を集計したいときに向いています。
おすすめは、一覧型で記録し、必要に応じてカレンダー型の表示を作る形です。一覧型のデータがあれば、後で予約システムに移るときも、CSV形式で書き出して取り込める可能性が高くなります。CSVとは、項目をカンマで区切って並べた、さまざまなソフトで読み込める形式のデータのことです。
スプレッドシートで予約表を作るときの注意点もあります。
・日付と時間の列は、文字ではなく日付・時刻の形式で入力する(集計や並べ替えができなくなるのを防ぐ)
・メニューや担当者の列は、入力規則(プルダウン)で選べるようにして、表記のゆれをなくす
・同じ時間に予約が重ならないよう、条件付き書式で重複に色が付くようにしておく
・共有するときは、編集できる人を限定し、閲覧だけの人には閲覧権限で共有する
ここで1つ注意が必要です。スプレッドシートを複数のスタッフで同時に編集すると、同じマスに別々の予約を書き込んでしまうことがあります。スタッフが2人以上いて、それぞれが電話で予約を受けるお店では、この上書きの事故が起きやすくなります。
Googleカレンダーを予約表として使う方法
ExcelやスプレッドシートのほかにGoogleカレンダーを予約表として使うお店もあります。Googleカレンダーは、Googleアカウントがあれば無料で使え、スマートフォンのアプリからも予定を確認・追加できます。
使い方は、予約が入るたびに、予約の時間で予定を作り、予定の名前にお客様の名前とメニューを書くという形です。予定の色をメニューや担当者ごとに分けると、1日の予約の流れがひと目で分かります。スタッフが複数いる場合は、スタッフごとにカレンダーを作り、お店の共有カレンダーとしてまとめて表示する方法もあります。
Googleカレンダーの利点は、時間の重なりが画面ではっきり見えることと、スマートフォンに通知が届くことです。紙の台帳のように店に戻らなくても、外出先で予約状況を確かめられます。
一方で、Googleカレンダーは本来、個人や組織の予定を管理する道具です。お客様の来店の履歴や施術の内容を後から一覧で振り返る、月ごとの売上を集計する、といった使い方には向きません。顧客の情報は別のスプレッドシートで管理し、カレンダーには予約の時間だけを入れる、と役割を分けると運用しやすくなります。
また、予約システムの中には、Googleカレンダーと連携できるものがあります。Airリザーブはベーシックプランから、Square 予約はプラスプランから、Googleカレンダーとの連携や同期が使えると公式ページに書かれています。RESERVAも、Googleカレンダー連携をフリープランから利用できるオプションとして案内しています。今Googleカレンダーで予約を管理しているお店は、連携できるサービスを選ぶと、移行の手間を減らせます。
無料で使える予約システムの比較
お客様にネットで予約してもらいたいなら、予約システムの無料プランから始めるのが現実的です。ここでは、個人サロンでよく検討される4つのサービスについて、2026年10月3日時点の各社の公式料金ページの記載を並べます。金額は税込と明記されているものはそのまま、明記のないものは公式の表示どおりに書いています。
| サービス | 無料プランの上限 | 有料プランの例(月額) | 公式の主な記載 |
|---|---|---|---|
| STORES 予約 | 1か月の予約50件、予約ページ2つ | スモール:年間契約9,790円、複数月契約12,980円(税込) | 複数月契約は最短3か月以上。上限を超えると50件ごとに1,078円(税込) |
| RESERVA | 1か月の予約50件、登録顧客250件 | ブルー:年払3,850円、月払5,500円(税込) | 初期費用・サポート費用は0円。オンラインカード決済の手数料4.9% |
| Airリザーブ | 1か月の予約件数は無制限 | ベーシック:5,500円(税込) | 予約リマインドメールとGoogleカレンダー連携はベーシックから |
| Square 予約 | 1つのSquareアカウントにつき1店舗 | プラス:3,000円(店舗ごと) | 複数スタッフ対象の予約やGoogleカレンダーとの同期はプラスから |
月額費用は固定、初期費用・サポート費用は 0円です。(解約金もかかりません) 出典: Airリザーブ 費用・料金
各サービスの無料プランには、それぞれ違う形の上限があります。STORES 予約とRESERVAは1か月の予約件数が50件まで、Airリザーブは件数が無制限のかわりに、予約リマインドメールやGoogleカレンダー連携などの機能が有料プランからになります。Square 予約は、無料プランでもメールとSMSによる自動リマインダーが使える一方で、複数のスタッフを対象にした予約はプラスプランからです。
決済の手数料もサービスごとに違います。STORES 予約の事前クレジットカード決済の手数料は、フリープランで5.2%から、スタンダードプランの加入で3.3%からと書かれています(いずれも中小特別料率の適用時)。Airリザーブのオンライン決済の手数料率は3.24%、Square 予約のオンライン決済(前払い)は3.6%です。事前決済を使う予定があるお店は、月額だけでなく、この手数料も比べる必要があります。
なお、4つのサービスについて、公式ページで確認できる範囲では、サービスの提供終了や新規受付の停止の告知は見当たりませんでした。料金は改定されることがあるので、申し込む前に必ず公式の料金ページで最新の内容をご確認ください。
無料プランで不満が出やすい場面
予約システムの無料プランは、始めるときの負担がない一方で、お店が育つにつれて不満が出やすい場面があります。事前に知っておくと、どのサービスを選ぶかの判断材料になります。
1つ目は、予約件数の上限です。1か月50件という上限は、1日に2件ずつ、週6日営業すると、およそ1か月で届く数字です。営業日が25日で、1日2件なら50件ちょうどになります。予約が順調に増えると、開業から数か月で上限に届くことは珍しくありません。上限に届いたときに、予約の受付が止まるのか、追加料金で続けられるのかは、サービスによって違います。
2つ目は、リマインドメールです。リマインドメールとは、予約日の前日などに、お客様へ予約の内容を自動で知らせるメールのことです。無断キャンセルを減らすのに役立ちますが、サービスによっては無料プランで使えません。無断キャンセルが続いて困っているお店ほど、この機能の有無が大きな差になります。
3つ目は、スタッフの指名です。スタッフが2人以上いて、お客様に担当者を選んでもらいたい場合、スタッフの指名ができるプランが必要です。STORES 予約の公式ページでは、スタッフごとの予約管理が必要な場合はチーム以上が目安と案内されています。
4つ目は、予約ページの表示です。無料プランでは、予約ページにサービス提供元の表示や広告が入ることがあります。お店の雰囲気を大切にしたいサロンでは、この表示が気になるという声もあります。
こうした不満は、サービスの良し悪しではなく、無料プランの設計によるものです。自分のお店の予約件数、スタッフの人数、必要な機能を書き出し、その条件で無料のまま使える期間がどのくらいかを見積もってから選ぶと、後で困ることが減ります。
予約表に書く項目と、書かないほうがよい項目
予約表を作るとき、つい何でも書き込みたくなりますが、項目を増やしすぎると記入の手間が増え、情報管理の負担も大きくなります。予約表に書く項目は、予約を正しく受けて施術の準備をするのに必要なものに絞ります。
書いておきたい項目は、次のとおりです。
・予約の日時と所要時間
・お客様の名前と連絡先(電話番号またはメールアドレスのどちらか)
・メニューと担当者
・初めてのお客様か、再来のお客様か
・施術に関わる注意点(アレルギーや、過去に肌荒れが出た薬剤など)
一方で、予約表に書かないほうがよい項目もあります。施術に関係のない家族のことや、お客様との雑談の内容、体調についての詳しい記述などです。こうした情報は、予約表を見るすべてのスタッフの目に触れてしまいます。施術に必要な情報だけを、必要な人だけが見られる形で残すのが、お客様の信頼を守る基本です。
※健康状態に関わる情報は、とくに慎重な扱いが求められます。施術の安全に必要な範囲で記録し、必要以上の情報を集めないようにご注意ください。
予約システムを使う場合も考え方は同じです。予約フォームで聞く項目を必要なものに絞ると、お客様が予約の途中で離れてしまうのを防げます。入力の項目が多すぎる予約フォームは、スマートフォンからの予約で敬遠されやすくなります。
無断キャンセルを減らすための運用の工夫
サロンの予約管理で、多くのお店が頭を悩ませるのが無断キャンセルです。予約の時間を空けて待っていたのにお客様が来ない、という事態は、売上が減るだけでなく、その枠で受けられたはずの別のお客様の予約も失うことになります。
無断キャンセルを減らす工夫として、次のような方法があります。
・予約日の前日に、予約の内容を知らせる連絡を送る
・お客様自身が予約を変更・取り消しできる仕組みを用意し、連絡の手間を減らす
・キャンセルの規定を予約ページや店頭に分かりやすく示しておく
・初めてのお客様には、予約の確定時に来店の時間と場所をもう一度伝える
紙やスプレッドシートで予約を管理している場合、前日の連絡は手作業になります。1日に5件の予約があれば、毎日5件の連絡を送ることになり、1か月では100件を超えることもあります。予約システムのリマインドメールを使うと、この作業を自動にできます。
キャンセル料を設ける場合は、予約の時点でお客様に金額と条件を示し、了承を得ておくことが大切です。※キャンセル料の金額や請求の方法については、消費者とのトラブルを避けるため、規定を明確にしておくことにご注意ください。判断に迷う場合は、消費生活センターや専門家にご相談ください。
紙やExcelから予約システムへ移るときの注意点
紙の台帳やExcelから予約システムへ移るときは、いくつかの順番を守ると、予約の取り違えを防げます。
まず、切り替え日を決めます。切り替え日より前の予約は今の台帳で、切り替え日以降の予約は予約システムで受ける、と線を引きます。移行の期間に両方で予約を受けると、同じ時間に2件の予約が入る二重予約が起きやすくなります。
次に、切り替え日以降にすでに入っている予約を、予約システムに入力します。この作業を忘れると、ネットから同じ時間に新しい予約が入ってしまいます。電話で受けた予約も、切り替え日以降は必ず予約システムに入力するよう、スタッフ全員で決まりを共有します。
顧客の情報を移す場合は、Excelの一覧をCSVで書き出し、予約システムに取り込めるかを確かめます。取り込みの機能があるかどうか、どの項目に対応しているかは、サービスによって違います。取り込む前には、名前の表記(全角と半角、姓と名の間の空白)や電話番号の形式(ハイフンの有無)をそろえておくと、同じお客様が2人として登録される事故を防げます。
※お客様の名前や連絡先は個人情報です。予約システムに移すときは、利用目的の範囲で扱うこと、移し終えた紙の台帳やファイルを適切に保管または処分することにご注意ください。個人情報の扱いで判断に迷う場合は、個人情報保護委員会の案内や専門家にご確認ください。
最後に、お客様への案内です。予約の方法が変わることを、来店時やLINE、SNSで早めにお知らせします。ネット予約に慣れていないお客様のために、しばらくは電話での予約も受け付け、スタッフが代わりに入力する形にしておくと、常連のお客様を戸惑わせずに済みます。
スタッフが増えたときの予約表の考え方
開業時は1人で営んでいたサロンも、スタッフを迎えると予約表の作り方を見直す必要が出てきます。
スタッフが2人以上になると、まず「誰が予約を受けて、誰が記入するか」を決める必要があります。紙の台帳を1冊だけ用意して、受けた人が必ずその場で記入する、と決めておけば、二重予約は防げます。ただ、施術中のスタッフが電話を受けられない、休みの日に台帳を見られない、といった不便は残ります。
スプレッドシートを共有する場合は、同時に編集したときの上書きに注意が必要です。予約を受ける人を1人に決める、または予約の記入は必ず一覧型の表の末尾に新しい行で追加する、といった決まりを作ると、事故を減らせます。
スタッフごとの指名予約を受けたい場合や、スタッフの勤務日ごとに受けられる予約を変えたい場合は、紙やスプレッドシートでは管理が難しくなります。このあたりが、予約システムの有料プランを検討する目安になります。指名やシフトの機能は、多くのサービスで有料プランから使えるようになっているので、スタッフの人数と、必要な機能が含まれるプランの月額を比べて選びます。
年間の費用を計算して比べる
無料プランで始めても、お店が育てば有料プランに移ることになります。ここでは、1人で営むサロンが有料プランを1年使った場合の費用を、公式ページの金額で計算します。
| サービスとプラン | 月額 | 1年間の費用 |
|---|---|---|
| RESERVA ブルー(年払) | 3,850円 | 46,200円 |
| RESERVA ブルー(月払) | 5,500円 | 66,000円 |
| Airリザーブ ベーシック | 5,500円 | 66,000円 |
| STORES 予約 スモール(年間契約) | 9,790円 | 117,480円 |
| Square 予約 プラス | 3,000円(店舗ごと) | 36,000円 |
同じ「有料プラン」でも、1年間の費用には81,480円の開きがあります(STORES 予約 スモールの年間契約とSquare 予約 プラスの差)。ただし、プランごとに含まれる機能や予約件数の上限が違うので、金額だけで比べるのではなく、自分のお店に必要な機能がそろうプランどうしで比べることが大切です。
予約システムの利用料は、一般に事業の経費として扱われます。ただし、勘定科目の選び方や、年払いで支払った場合の扱いは、事業の状況によって変わることがあります。※個別の扱いは、税理士や所轄の税務署にご確認ください。
もう1つ、見落としがちなのが「時間の費用」です。紙の台帳で予約を受けると、電話の応対、台帳への記入、前日の確認の連絡などに時間がかかります。たとえば1件あたりの予約の手間が5分で、1か月に60件の予約があれば、1か月あたり300分、つまり5時間を予約の管理に使っている計算になります。予約システムでこの時間を減らせれば、その分を施術や集客に回せます。費用を比べるときは、月額の料金だけでなく、浮く時間も合わせて考えると判断しやすくなります。仮に、その5時間で1回あたり6,000円の施術を2件多く受けられるとすると、1か月あたり12,000円の売上に相当します。月額5,500円のプランでも、浮いた時間を売上に変えられれば十分に元が取れる計算です。もちろん、空いた時間がすぐに予約で埋まるとは限らないので、ご自身のお店の予約の埋まり具合に当てはめて試算してください。
自分のお店に合う方法を選ぶチェックリスト
ここまでの内容をもとに、予約表の作り方を選ぶための確認項目を並べます。上から順に答えていくと、自分のお店に合う方法が見えてきます。
- 1か月の予約は何件くらいか(30件未満なら紙やスプレッドシートでも回る。50件を超えるなら予約システムの無料プランの上限に注意する)
- お客様にネットで予約してもらいたいか(したいなら予約システムが必要)
- スタッフは何人か(2人以上なら共有の方法と指名の有無を決める)
- 前日の連絡を自動にしたいか(したいならリマインドメールが使えるプランを選ぶ)
- 事前決済を使うか(使うなら月額に加えて決済手数料を比べる)
- 今の予約表のデータを移したいか(移したいならCSVの取り込みに対応しているかを確かめる)
- 予約が増えたときの有料プランの月額はいくらか(1年間の費用で比べる)
この7項目を紙に書き出し、候補のサービスの公式ページで1つずつ確かめると、選び間違いを防げます。迷ったときは、まず無料プランで実際に予約ページを作り、自分やご家族のスマートフォンから予約を試してみるのが近道です。お客様の目線で操作してみると、説明を読むだけでは分からない使いやすさの違いがよく分かります。
予約システムを試すときは、本番の運用に切り替える前に、テスト用の予約を何件か入れて、予約完了のメールが届くか、管理画面にどう表示されるか、キャンセルの操作がどうなるかを確かめておきます。テストが終わったら、テスト用の予約は削除しておきます。
無料から試せる選択肢
ここまでご紹介したサービスのほかに、決済機能を使わない個人サロンや小さなお店に向けた予約システムとして、Rizaflowがあります。公式サイトの記載では、フリープランは初期費用・月額ともに0円で、1か月の予約50件、スタッフ1名まで使えます。期限はなく、クレジットカードの登録なしで始められます。
フリープランでも、予約カレンダーと予約フォーム、予約完了・リマインダー・御礼メールの自動送信、お客様自身が予約を変更・取り消しできるキャンセルURL、会員マイページ、顧客管理が使えます。予約件数が増えた場合の有料プランは、ライトが月額3,300円(税込、1か月の予約300件まで、年契約なら1か月あたり2,750円)、スタッフの指名やシフト管理が必要な場合のスタンダードが月額7,700円(税込、1か月の予約1,000件、スタッフ10名まで)です。上限を超えた場合は、100件ごとに1,100円(税込)の追加で使い続けられると案内されています。
紙やExcelからの移行については、今使っているシステムから書き出した顧客のCSVを管理画面から取り込めると公式サイトに書かれています。事前決済が必要なお店は、決済がプロプランからになる点にご注意ください。ネイルや個人美容のデモの予約ページと管理画面が公開されているので、申し込む前に操作を確かめられます。
Rizaflowは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
市場の動きと内部の情報から考える、サロンの予約管理
最後に、サロンの予約管理を取り巻く流れと、そこから見えるお店の運営の考え方を整理します。
美容やサロンの業界では、予約管理だけでなく、顧客管理や決済までをまとめて扱うサービスが広がっています。美容・サロン業界のDX2026|予約管理 × 顧客管理 × 決済のSaaS一括導入では、予約、顧客、決済のサービスをまとめて導入するときの考え方を整理しています。予約表の電子化を入り口に、どこまでをまとめるかを考える参考になります。
お店の経営全体を見直したい場合は、経営の専門家の視点も役立ちます。中小企業診断士の資格ガイドでは、中小企業の経営の課題を診断し、改善を助ける国家資格の内容をまとめています。予約の仕組みの見直しは、集客や価格の設計とつながっているので、経営全体の中で考えると効果が大きくなります。
予約ページの集客まで考えるなら、SNSや広告の運用の知識も欠かせません。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、SNS運用や広告運用、データ分析などの仕事の種類を紹介しています。サロンの集客を外部の専門家に頼むときにも、どんな仕事があるかを知っておくと、依頼の範囲を決めやすくなります。
フリーランスと在宅ワークの市場を20年運営してきた立場から見てきた限りでは、長く続く小さなお店ほど、道具に振り回されず、「お客様に手間をかけさせない」という一点で仕組みを選んでいます。予約表を紙にするか、スプレッドシートにするか、予約システムにするかは、お店の規模と、お客様がどう予約したいかで決めればよく、高い道具が正解とは限りません。また、仲介の手数料がかからない直接のやり取りを選べば、同じ予算でより多くのことを頼め、受け手の手取りも厚くなります。予約の仕組みづくりや予約ページの制作を外部に頼む場合も、この考え方は同じです。予約ページの制作や連携の作業をお願いしたいときは、アプリケーション開発のお仕事で、どのような開発の仕事を在宅の専門家に頼めるかを確かめておくと、相談の範囲を決めやすくなります。
よくある質問
Q. サロンの予約表は無料で作れますか?
作れます。紙の台帳、ExcelやGoogleスプレッドシートの予約表、予約システムの無料プランの3つの方法があります。紙とスプレッドシートは使い続けても費用は増えませんが、お客様が自分でネット予約することはできません。ネット予約を受けたい場合は、予約システムの無料プランから始めるのが現実的です。無料プランには、1か月の予約件数や使える機能に上限がある点にご注意ください。
Q. 予約システムの無料プランはずっと無料で使えますか?
RESERVAのように「ずっと無料で使える」と公式ページに明記しているサービスもあります。ただし、無料のまま使える条件として、1か月の予約件数(50件など)、スタッフの人数、リマインドメールなどの機能に上限があります。予約が増えて上限に届くと、有料プランへの切り替えや追加料金が必要になります。サービスごとに上限の形が違うので、申し込む前に公式の料金ページで条件をご確認ください。
Q. 紙の台帳から予約システムに移るとき、何に注意すればよいですか?
まず切り替え日を決め、それ以降に入っている予約をすべて予約システムに入力します。移行の期間に紙とシステムの両方で予約を受けると、二重予約が起きやすくなります。顧客の情報を移す場合は、名前や電話番号の表記をそろえてから取り込みます。お客様には予約方法が変わることを早めに案内し、しばらくは電話の予約も受け付けると安心です。
Q. 予約システムの利用料は経費になりますか?
予約システムの利用料は、一般に事業の経費として扱われます。ただし、勘定科目の選び方や、年払いでまとめて支払った場合の処理は、事業の状況によって変わることがあります。帳簿への記録の仕方や個別の判断に迷う場合は、税理士や所轄の税務署にご確認ください。領収書や請求書のデータは、確定申告に備えて保存しておきます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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