無料の予約管理表テンプレートの使い方と、表で管理するときの限界


この記事のポイント
- ✓無料の予約管理表テンプレートを
- ✓ExcelとGoogleスプレッドシートで使うときの手順を整理します
- ✓二重予約を防ぐ数式と入力規則
予約の管理を紙の台帳から表計算ソフトに移したいとき、最初に探すのが無料の予約管理表のテンプレートです。テンプレートを使えば、表の枠組みを一から作らずに、その日から予約を書き込めます。ただ、ダウンロードした表をそのまま使い始めると、数週間で「予約が重なった」「誰が書き換えたのか分からない」「前日の連絡を忘れた」といった問題にぶつかりがちです。
この記事では、無料の予約管理表テンプレートを選ぶときに見る点、ExcelとGoogleスプレッドシートで使いやすく整える手順、二重予約を防ぐ工夫、お客様の個人情報の扱い方を順に説明します。そのうえで、表で管理するやり方がどこで限界を迎えるのか、予約システムへの切り替えを考える目安も整理します。結論を先に書くと、予約が1日数件まで、受け付ける人が1〜2人までなら、表の管理で十分に回ります。それを超えたら、表を工夫し続けるより仕組みを変えるほうが手間は減ります。
予約管理表とは何か、テンプレートで何が楽になるか
予約管理表とは、誰が、いつ、どのメニューで、どの担当者に予約を入れたかを一覧にした表のことです。美容室や整体院、教室、会議室の貸し出し、医療機関の受付など、時間で予約を受ける仕事ではどこでも使われています。紙の予約台帳を表計算ソフトに置き換えたもの、と考えると分かりやすいです。
テンプレートを使う利点は、表の形を考える手間が省けることです。日付と時間の枠が最初から並んでいて、必要な列もそろっているので、予約を書き込むだけで使い始められます。会計ソフトの会社が運営する解説記事でも、予約表の作り方とテンプレートをまとめて紹介しています。
本記事では見やすい予約表の作成方法や、作成に便利な無料テンプレートを紹介します。予約管理ができるシステムも紹介するので、予約受付業務や顧客管理の効率化の参考にしてください。 出典: biz.moneyforward.com
無料で使えるテンプレートは、大きく分けて3つの場所で見つかります。1つ目は、Excelの「新規作成」の画面でテンプレートを検索する方法です。「予約」「スケジュール」などの言葉で探すと、カレンダー形式や一覧形式の表が出てきます。2つ目は、Googleスプレッドシートのテンプレートギャラリーです。3つ目は、書式のテンプレートを無料で配布しているサイトや、予約システムの会社が配布している表です。
どこで手に入れたテンプレートでも、使い始める前に「自分の仕事の予約の形に合っているか」を確かめる必要があります。テンプレートは誰にでも使えるように作られているので、そのままでは列が足りなかったり、逆に使わない列が多かったりします。次の節で、どんな列が必要かを整理します。
予約管理表に必要な列と、テンプレートを選ぶ基準
予約管理表の形は、大きく「カレンダー形式」と「一覧形式」に分かれます。カレンダー形式は、縦に時間、横に日付やスタッフを並べ、埋まっている枠に名前を書き込む形です。紙の台帳に近く、空いている時間がひと目で分かります。一覧形式は、1件の予約を1行に書き、日付や時間、氏名、メニューを列に並べる形です。並べ替えや絞り込みがしやすく、あとから集計するのに向いています。
予約が1日数件で、空きを素早く見たいならカレンダー形式、予約の記録を残して月ごとの集計にも使いたいなら一覧形式が合います。迷う場合は、一覧形式で記録を取り、別のシートでカレンダー形式に並べ替えて見る、という組み合わせもできます。
一覧形式で作るなら、最低限そろえておきたい列は次のとおりです。
| 列の名前 | 書く内容 | 理由 |
|---|---|---|
| 予約番号 | 1から順の番号 | 同じ名前の人を区別し、問い合わせの際に特定するため |
| 予約日 | 来店や利用の日付 | 並べ替えと絞り込みの基準 |
| 開始時間・終了時間 | 例 10:00〜11:00 | 重なりを判定するため |
| 担当者・部屋 | スタッフ名や部屋名 | 同じ時間に別の担当なら重なってよいため |
| 氏名 | お客様の名前 | 本人確認 |
| 連絡先 | 電話番号やメール | 変更や前日の連絡のため |
| メニュー | 受ける内容 | 所要時間と準備の確認 |
| 状態 | 予約中・来店済・キャンセル | 集計とキャンセル率の把握 |
| 受付日・受付者 | 予約を受けた日と担当 | 行き違いがあったときの確認 |
| メモ | 注意点や要望 | 次の来店時の申し送り |
テンプレートを選ぶときは、この表と見比べて、足りない列を追加できるかを見ます。特に「終了時間」「担当者」「状態」の3つがないテンプレートは、二重予約の判定やキャンセルの把握ができないので、そのままでは使いにくくなります。
もう1つの基準は、セルの結合が多用されていないかです。見た目を整えるためにセルを結合しているテンプレートは、並べ替えや数式がうまく動かないことがあります。印刷して使うだけなら問題ありませんが、表の上で検索や集計をしたいなら、結合の少ない素直な表を選ぶほうが長く使えます。
紙の予約台帳から表に移すときの進め方
紙の台帳で予約を受けてきた職場が表計算ソフトに移るときは、いきなり紙をやめないほうがうまくいきます。医療や介護の受付でも、紙と画面の切り替えの時期に予約の抜けが起きやすいことはよく知られています。
最初の2週間ほどは、紙の台帳と表の両方に書く期間にします。手間は増えますが、表の列が足りているか、入力に何分かかるか、誰がつまずくかがこの期間に分かります。列の名前や選択肢を直すなら、この段階で直しておきます。
次に、すでに紙に書いてある先の予約を表に移します。移した予約には紙の側に印を付け、移し漏れがないかを2人で読み合わせて確かめると確実です。電話番号の数字の打ち間違いは、この読み合わせでよく見つかります。
切り替えの日を決めたら、その日以降は紙に書かないことを全員で確認します。紙と表の両方が「正しい記録」として残っていると、どちらを信じればよいか分からなくなるからです。紙の台帳は、切り替えから一定の期間は保管し、その後は個人情報として適切に廃棄します。
最後に、表が使えなくなったときの手順も決めておきます。パソコンが動かない、ネットにつながらない、といった場面では、印刷しておいた当日分の予約表で受付を回し、復旧後に表へ書き戻す、という流れです。毎朝、当日分だけを印刷しておく習慣があると、いざというときに慌てません。
Excelでテンプレートを使いやすく整える手順
テンプレートをダウンロードしたら、使い始める前に30分ほどかけて整えておくと、あとの手間がかなり減ります。Excelの標準の機能だけでできる手順を順に挙げます。
1つ目は、表をテーブルに変換することです。表の範囲を選んで「テーブルとして書式設定」を選ぶと、見出しの行に絞り込みのボタンが付き、行を追加したときに書式や数式が自動で引き継がれます。予約日で並べ替える、特定の担当者の予約だけを表示する、といった操作がボタン1つでできるようになります。
2つ目は、入力の揺れを防ぐ設定です。「データの入力規則」を使うと、担当者やメニュー、状態の列を、あらかじめ決めた選択肢から選ぶ形にできます。「山田」「山田さん」「ヤマダ」のように書き方がばらつくと、絞り込みや集計で漏れが出ます。選択肢から選ぶ形にしておけば、この揺れが起きません。日付と時間の列も、入力規則で日付や時刻以外を受け付けないようにしておくと、打ち間違いに気づきやすくなります。
3つ目は、色で状態を見分けられるようにすることです。「条件付き書式」で、状態がキャンセルの行を灰色に、今日の予約の行を薄い黄色に、といった設定ができます。開いた瞬間に今日の予定とキャンセルが目に入るので、見落としが減ります。
4つ目は、触ってほしくない部分を保護することです。数式が入った列や見出しの行は、「シートの保護」で編集できないようにしておきます。受付の担当者が誤って数式を消してしまうと、気づかないまま判定が止まることがあるからです。
5つ目は、ファイル名と保存場所を決めることです。「予約管理表_2026年10月」のように月ごとにファイルを分けるのか、1つのファイルにずっと追記するのかを先に決めておきます。月ごとに分けると動作は軽くなりますが、年間の集計がしにくくなります。1ファイルにまとめる場合は、年が変わったら前年分を別のシートに移す、というルールにしておくと扱いやすくなります。
二重予約を防ぐ数式と運用のルール
表で予約を管理するときに一番起きやすい失敗が、同じ時間に同じ担当者の予約を2件入れてしまう二重予約です。目で確認するだけでは、予約が増えるほど見落としが出ます。数式で重なりを自動で知らせる仕組みを入れておくと安心です。
一覧形式の表で、A列に予約日、B列に開始時間、C列に終了時間、D列に担当者が入っているとします。重なりを判定する列を1つ追加し、次の考え方で数式を入れます。
「同じ予約日」かつ「同じ担当者」で、「相手の開始時間が自分の終了時間より前」かつ「相手の終了時間が自分の開始時間より後」の行が、自分以外に1件でもあれば重なっている。
Excelでは、COUNTIFS関数(複数の条件に合う行の数を数える関数)を使って、この条件に合う行の数を数えます。たとえば2行目の判定なら、次のような式になります。
=IF(COUNTIFS($A:$A,A2,$D:$D,D2,$B:$B,"<"&C2,$C:$C,">"&B2)>1,"重複","")
自分自身も条件に合うので、数えた結果が1より大きいときに「重複」と表示する形です。この列に条件付き書式で赤い色を付けておけば、重なった瞬間に気づけます。キャンセルになった予約を判定から外したい場合は、状態の列が「キャンセル」ではない、という条件を追加します。
ただし、数式は「入力したあとに気づく」仕組みで、「入力する前に止める」仕組みではありません。電話で予約を受けながら表に書き込み、重複の表示が出てから「申し訳ありません、その時間は埋まっていました」と言い直す場面は残ります。
運用のルールでも補います。予約を受けるときは、先に表で空きを確認し、予約を書き込んでから電話を切る。予約を受ける人を時間帯ごとに1人に決める。紙のメモに一度書いてから後で表に移す、という二度手間をやめる。この3つを守るだけで、重複の多くは防げます。
テンプレートが合わないときに、自分で予約表を作る手順
探しても自分の仕事に合うテンプレートが見つからないことがあります。施術の時間がメニューごとに大きく違う、部屋と担当者の両方を押さえる必要がある、といった場合です。そのときは、白紙のシートから作るほうが早く済みます。表計算ソフトの基本の操作だけで作れる手順を紹介します。
まず、記録用のシートを1枚作ります。前の節で挙げた列の名前を1行目に並べ、2行目から1件ずつ予約を書く一覧形式にします。これが予約の「正本」になります。予約の追加や変更、キャンセルは、必ずこのシートで行うと決めておきます。
次に、見る用のシートを作ります。縦に時間(たとえば9時から19時まで30分ごと)、横に担当者や部屋の名前を並べたカレンダー形式の枠です。この枠の中に、記録用のシートから該当する予約の氏名を引いてくる数式を入れます。条件に合う値を探して取り出す関数(Excelなら FILTER や XLOOKUP、Googleスプレッドシートなら FILTER や QUERY)を使うと、記録用のシートに書き込むだけで、見る用のシートの枠が自動で埋まります。
この「書く場所」と「見る場所」を分けておくと、見た目のために表を崩す必要がなくなります。カレンダーの見た目は自由に整えられ、記録のほうは並べ替えや集計がしやすい素直な形のまま保てます。テンプレートでよくある、見た目を優先してセルを結合した結果、集計ができなくなる、という問題を避けられます。
3つ目に、選択肢の一覧を置くシートを作ります。担当者の名前、メニューと所要時間、予約の状態の3つを、それぞれ縦に並べておきます。入力規則の選択肢をこのシートから読み込むようにしておけば、スタッフやメニューが増えたときに、ここに1行追加するだけで済みます。メニューの所要時間をこの一覧に入れておけば、開始時間とメニューを選ぶだけで終了時間を自動で計算する、という仕組みも作れます。
数式に慣れていない場合は、最初から完璧な表を目指さず、記録用のシートだけで運用を始めて、必要になったら見る用のシートを追加する順番で進めると挫折しにくくなります。
月末に予約表から読み取る数字
予約管理表は、予約を受けるための道具であると同時に、お店の状態を知るための記録でもあります。一覧形式で記録を残しておけば、月末に数分で次の数字を出せます。
1つ目は、キャンセル率です。状態の列で「キャンセル」の件数を数え、その月の予約の総数で割ります。キャンセルが多い曜日や時間帯、メニューが分かれば、その枠だけ前日の連絡を手厚くする、予約の受付を前日までにする、といった手を打てます。無断のキャンセルと事前の連絡があったキャンセルを分けて記録しておくと、対策の優先順位がはっきりします。
2つ目は、曜日別と時間帯別の予約の数です。ピボットテーブル(表の中身を条件ごとに自動で集計する機能)を使えば、曜日と時間帯の組み合わせごとの件数を表にできます。いつも埋まる時間帯と、いつも空いている時間帯が分かれば、スタッフの出勤の組み方や、空いている時間帯だけの割引の企画に使えます。
3つ目は、新しいお客様と2回目以降のお客様の割合です。氏名か連絡先で過去の予約と照らし合わせ、初めての予約かどうかの列を追加しておくと、月ごとの新規の数とリピートの数を追えます。新規ばかりで2回目につながっていないなら、来店後の連絡や次回の予約の案内に力を入れる時期です。
4つ目は、担当者ごとの予約の数と指名の数です。担当者の列で数えれば、特定のスタッフに予約が偏っていないかが分かります。偏りが大きい場合は、予約の取りやすさに差が出ていないか、受付の案内の仕方を見直すきっかけになります。
この集計を毎月続けるには、入力の揺れがないことが前提です。担当者の名前やメニューが選択肢から選ばれていないと、同じものが別々に数えられてしまいます。前の節で入力規則を勧めたのは、この集計のためでもあります。
Googleスプレッドシートで複数人が使うときの注意点
受付を複数のスタッフで分担する場合や、外出先のスマートフォンからも予約を確認したい場合は、Googleスプレッドシートが便利です。1つのファイルを複数の人が同時に開いて編集でき、変更はすぐに全員の画面に反映されます。
共有するときに気をつけたいのは、共有の範囲です。共有の設定で「リンクを知っている全員」にすると、URLが外に漏れたときに誰でも予約表を見られる状態になります。予約表にはお客様の氏名や電話番号が入っているので、共有はスタッフ一人ひとりのアカウントを指定して行い、リンクでの公開は使わないのが原則です。スタッフが辞めたときは、その日のうちに共有から外します。
誰がいつ何を変えたかは、「変更履歴」で確認できます。予約が消えた、時間が変わっていた、という行き違いがあったとき、履歴をさかのぼれば元に戻せます。Excelのファイルをメールで回す運用だと、どれが最新版か分からなくなりがちですが、スプレッドシートなら常に1つの最新版を全員で見られます。
お客様から直接予約を受けたい場合は、Googleフォームと組み合わせる方法もあります。フォームで氏名や希望日時を入力してもらい、回答をスプレッドシートに自動で書き込む形です。ただし、フォームは空いている時間を自動で判断しないので、すでに埋まっている時間を選ばれてしまうことがあります。フォームで受けるのは「予約の希望」で、確定はお店から連絡して行う、という運用にする必要があります。
同時に編集できることは便利な反面、2人が同じ枠に同時に書き込む危険もあります。電話が重なりやすい時間帯は、受付の担当を1人に絞るか、書き込む前に「この行を編集中」と分かる印を付けるといった約束事を決めておくと安心です。
予約表に入れるお客様の情報と、個人情報の扱い
予約管理表には、氏名、電話番号、メールアドレス、来店の履歴、場合によっては体の状態や要望まで入ります。これらはすべて個人情報です。個人情報保護法は、扱う人数の多少にかかわらず、個人情報をデータベースとして事業に使っている事業者に適用されます。表計算ソフトの予約管理表も、氏名で検索できる形になっていれば、この「データベース」に当たると考えるのが自然です。
小さなお店や個人の事業者向けには、個人情報保護委員会が「自己点検チェックリスト」や「個人データ取扱要領(例)」といった資料を公開しています。どの資料も個人情報保護委員会の法令・ガイドラインのページの「お役立ちツール(中小企業向け)」から入手できます。表で予約を管理するなら、少なくとも次の点は決めておきたいところです。
・予約表のファイルを開ける人を限る(パスワードやアカウントの共有範囲)
・ファイルを保存する場所を決める(個人のパソコンのデスクトップに置きっぱなしにしない)
・印刷した予約表を放置しない(受付の机の上に1日出しておかない)
・記録をいつまで残すかを決め、不要になった行は削除する
・USBメモリでの持ち出しを原則しない
体の状態や持病といった情報は、特に慎重に扱う必要がある情報です。施術の安全のために聞く場合でも、予約表とは別のファイルに分け、開ける人をさらに絞るほうが安心です。
万が一、予約表のファイルを誤って外部に送ってしまった、パソコンを紛失した、といった場合の相談先として、個人情報保護委員会には個人情報保護法相談ダイヤル(03-6457-9849)が設けられています。表で管理する以上、事故が起きたときにどこに相談するかも、あらかじめ控えておくとよいです。
表で予約を管理するときの限界
ここまで工夫を重ねても、表計算ソフトの予約管理表には、仕組みとして越えられない限界があります。無料で始められる手軽さと引き換えに、次のような手間が残ります。
1つ目は、お客様が自分で予約できないことです。表はお店の中で使う道具なので、お客様は電話かメッセージで連絡するしかありません。営業時間外の予約の希望は、翌日まで受け付けられません。夜や早朝に予約したいお客様を取りこぼしている可能性があります。
2つ目は、リマインドの連絡を自動で送れないことです。前日に「明日10時のご予約です」と送る作業は、表を見ながら1件ずつ手で行うことになります。予約が1日10件あれば、毎日10通のメッセージを打つ時間がかかります。忘れた日に無断キャンセルが出る、ということも起こります。
3つ目は、入力した時点でしか重なりに気づけないことです。前の節で書いたとおり、数式は入力の後で知らせるだけです。電話とメッセージで同時に予約が入ったときの取り合いは、表では防ぎきれません。
4つ目は、表が大きくなるほど重くなり、壊れやすくなることです。何年分もの予約を1つのファイルに積み上げると、開くのに時間がかかり、数式の範囲がずれる、行の挿入で書式が崩れる、といった問題が出てきます。
5つ目は、お客様の情報がばらばらになることです。予約表、会計の記録、問い合わせのメールと、同じお客様の情報が別々の場所に散らばると、「前回どのメニューを受けたか」を確かめるのに時間がかかります。
6つ目は、控えの取り方を自分で決めなければならないことです。パソコンの中にだけ保存しているExcelのファイルは、故障や誤った上書きで一度に失われることがあります。予約システムなら提供する会社がデータを預かりますが、表の管理では、毎日の終わりに別の場所へ控えを保存する、クラウドの保存先を使って変更の履歴を残す、といった備えを自分で続ける必要があります。予約の記録が消えると、翌日以降に来るお客様の名前も時間も分からなくなるので、控えは手間でも欠かせません。
医療や介護の現場の受付でも、紙や表の予約管理から仕組みを切り替えたきっかけとしてよく聞くのが、この2つ目と3つ目の理由です。受付の担当が電話と来客の対応に追われる時間帯ほど、表への書き込みが遅れ、重なりや連絡漏れが起きやすくなります。
予約システムに切り替える目安と、乗り換えの手順
表で管理するのをやめて、予約システムに切り替える目安は次のとおりです。どれか1つでも当てはまるなら、検討を始める時期です。
・1日の予約が10件を超え、前日の連絡に毎日30分以上かかっている
・1か月に2回以上、二重予約や連絡漏れが起きている
・受付を担当する人が3人以上いる
・営業時間外の予約の問い合わせが多い
・無断キャンセルが続き、売上への影響が無視できない
切り替えるときは、表の情報をそのまま移せるかを先に確かめます。多くの予約システムには、顧客の一覧をCSV(表計算ソフトで開ける形式のデータ)で取り込む機能があります。予約管理表の氏名と連絡先の列を別のシートに抜き出し、重複や表記の揺れを整えてからCSVで保存しておくと、取り込みが一度で済みます。
乗り換えの日は、予約が少ない曜日を選びます。切り替える前日までの予約は表で管理し、切り替え日以降の予約を新しいシステムに入れます。すでに受けている先の予約は、新しいシステムにも手で入れておきます。しばらくは表と新しいシステムの両方を見比べて、抜けがないかを確かめると安心です。
お客様への案内も忘れずに行います。予約ページのURLを店頭や名刺、SNSのプロフィールに載せ、「これまでどおり電話でも受け付けます」と添えると、ネットの予約に慣れていないお客様も戸惑いません。
表の手間を減らしたいときの候補
予約管理表で不満が出やすいのは、「リマインドを毎日手で送っている」「営業時間外の予約を受けられない」「来店後のお礼や次回の案内まで手が回らない」という場面です。表の工夫では解決しにくいこの部分を、無料の範囲で任せられるサービスもあります。
その条件で探すときの候補の1つに、小さなお店向けの予約システムのRizaflowがあります。公式の料金ページによると、無料のフリープランは予約が1か月50件まで、スタッフ1名までで、予約カレンダーと予約フォーム、予約完了・リマインダー・お礼メールの自動送信、お客様自身が予約の変更や取り消しをできるキャンセルURL、会員マイページ、顧客管理が使えます。期限はなく、登録にクレジットカードは不要です。今使っている表から顧客の一覧をCSVで書き出し、管理画面から取り込めることも案内されています。1か月300件まで受けたいひとりのお店向けのライトプランは月額3,300円(税込)、スタッフ指名とシフト管理が使えるスタンダードプランは月額7,700円(税込、1か月1,000件・スタッフ10名まで)です。Rizaflowは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
一方で、予約が1日に数件で、受付が1人なら、表の管理のままでも十分に回ります。無料の予約システムにも件数やスタッフ数の上限があるので、今の予約の数と、毎日の連絡にかかっている時間を数えてから、どちらが楽になるかで判断するのが確実です。
予約の仕組みづくりを外に頼むときの考え方
予約管理表を整える作業や、予約システムへの移行は、慣れていないと思った以上に時間がかかります。本業の時間を削ってまで自分で抱えるより、得意な人に頼むほうが早い場面もあります。
表の数式や自動化の仕組みを作る仕事、システムの設定を請け負う仕事は、在宅でも受けられる仕事として広がっています。どのような仕事があるのかはアプリケーション開発のお仕事で確認でき、ソフトウェアを作る人の報酬の相場はソフトウェア作成者の年収・単価相場にまとまっています。業務のどこにAIや自動化を取り入れるかから相談したいなら、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で支援の中身を見ておくと、頼む範囲を決めやすくなります。
医療機関の受付で予約や会計の事務を担う人には、医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)という資格があり、受付業務の知識を身につける目安になります。サロンの予約と顧客管理、決済をまとめて仕組み化する考え方は、美容・サロン業界のDX2026|予約管理 × 顧客管理 × 決済のSaaS一括導入で整理されています。月額のサービスが増えすぎたときの見直し方は、中小企業のSaaS費用管理術2026|サブスクコストを30%削減する方法が参考になります。
運営者の視点で見た、無料の道具と時間の関係
フリーランスや小さな事業の仕事の場を長く運営してきた立場から見ると、無料の道具を上手に使っている人ほど、「無料で済んでいる部分」と「自分の時間で払っている部分」を分けて考えています。予約管理表のテンプレートは無料ですが、毎日のリマインドの送信、重なりの確認、表の手入れには、確実に時間がかかっています。
1日20分の手作業でも、1か月で約10時間、1年で約120時間になります。この時間を本業に回せたら、と考えると、無料の表と有料の仕組みのどちらが得かは、金額だけでは決まりません。逆に、予約が少ないうちから高い仕組みを入れても、使いこなす前に負担になります。今の予約の数に合った道具を選び、数が増えたら道具を変える。この見直しを半年に1回でも行うと、時間とお金の無駄が少なくなります。
人に仕事を頼むときも、同じように「表に出ている金額」と「実際に残るもの」を分けて見ると判断しやすくなります。仲介の手数料が差し引かれない手数料0%の直接のやり取りなら、頼む側は同じ予算で多くの作業を依頼でき、受ける側は手取りが厚くなります。道具も人も、長く付き合える形を選ぶことが、結果として一番の節約になります。
よくある質問
Q. 予約管理表はExcelとGoogleスプレッドシートのどちらがよいですか?
受付が1人で、店のパソコンだけで使うならExcelで十分です。複数のスタッフが同時に見たり、外出先のスマートフォンから確認したりするなら、1つのファイルを全員で編集できるGoogleスプレッドシートのほうが行き違いが起きにくくなります。どちらでも、共有の範囲を限り、お客様の情報が外に出ないようにすることが前提です。
Q. 無料のテンプレートをそのまま使っても大丈夫ですか?
使えますが、使い始める前に列が足りているかを確かめます。特に終了時間、担当者、予約の状態の列がないと、二重予約の判定やキャンセルの把握ができません。入力規則で選択肢を決め、条件付き書式で重なりやキャンセルに色を付けておくと、見落としが減ります。セルの結合が多いテンプレートは並べ替えに向きません。
Q. 表で二重予約を完全に防ぐことはできますか?
数式で重なりを知らせることはできますが、知らせるのは入力した後なので、完全には防げません。予約を受けるときに先に空きを確認する、時間帯ごとに受付の担当を1人に決める、紙に書いてから後で移す二度手間をやめる、といったルールと組み合わせると、多くの重複は防げます。それでも月に何度も起きるなら、予約システムを検討する時期です。
Q. 予約表に書いたお客様の情報はいつまで残してよいですか?
法律で一律の保存期間が決まっているわけではなく、事業に必要な期間を自分で決めて、不要になった情報は削除するのが基本です。たとえば最後の来店から一定の年数が経った行は削除する、といったルールを決めておきます。医療や介護など、別の法令で記録の保存が求められる仕事もあるので、業種ごとの決まりは所管の窓口で確かめると安心です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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