進捗管理表をエクセルのテンプレートで作る手順と、共有で困る場面への備え

この記事のポイント
- ✓進捗管理表をエクセルのテンプレートで作る手順を
- ✓テンプレートの探し方と直し方
- ✓プルダウンまで具体的に解説します
チームの仕事の進み具合を一覧にしたいと思い、エクセルの進捗管理表のテンプレートを探してみたものの、種類が多すぎてどれを選べばよいか分からない。ダウンロードしたテンプレートを使い始めたが、数人で共有したとたんに、誰がどこを直したのか分からなくなった。進捗管理表をエクセルで作ろうとする人がつまずくのは、たいていこの2か所です。
結論から書くと、進捗管理表のテンプレートは、管理したい仕事の形に合わせて「リスト型」「ガントチャート型」「カンバン型」のどれかを選び、列を自分のチームに合わせて最小限に直してから使い始めるのが近道です。そして、複数人で使うなら、ファイルを1つだけクラウドに保存して共同で編集する形にそろえ、更新の決まりを最初に作っておくことが、共有で困らないための備えになります。
この記事では、進捗管理表の形式の選び方、テンプレートの探し方と直し方、エクセルの機能を使った進捗率の計算や色分け、そして共有したときに起きやすい困りごとと、その備え方を順番に紹介します。
進捗管理表とは何か、なぜエクセルで作る人が多いのか
進捗管理表とは、仕事を作業ごとに分け、それぞれの担当者、期限、状態(未着手、進行中、完了など)を一覧にした表のことです。チームの誰が何を抱えていて、どの作業が遅れているのかを、ひと目で確かめるために使います。料理にたとえるなら、コース料理を出すための厨房の段取り表のようなものです。前菜、スープ、メインの準備がそれぞれどこまで進んでいるかが見えていれば、料理を出す時刻に合わせて手を打てます。
進捗管理表をエクセルで作る人が多いのは、多くの職場でエクセルがすでに使える状態になっていて、追加の費用がかからないからです。表の形を自由に作れること、関数や条件付き書式で計算や色分けを自動にできることも、選ばれる理由です。さらに、テンプレートが数多く公開されていることも大きな利点です。マーケティングの情報を発信しているHubSpotのブログでも、次のように紹介されています。
また、Web上には、進捗管理表をはじめとするエクセル用のテンプレートが数多く公開されています。無料でダウンロードできるテンプレートも多く、効率良く進捗管理表を作成・更新できるのがメリットです。 出典: blog.hubspot.jp
一方で、テンプレートの数が多いことは、選ぶ側にとっては迷いの原因にもなります。見た目の良さで選ぶと、自分の仕事の形に合わず、使い始めてから直しが増えます。まずは、自分が管理したい仕事がどんな形をしているのかを見極めることから始めましょう。
進捗管理表の3つの形式と、選び方
進捗管理表のテンプレートは、大きく3つの形式に分けられます。それぞれの特徴を整理すると、次のようになります。
| 形式 | 見た目 | 向いている仕事 |
|---|---|---|
| リスト型 | 作業を縦に並べ、担当者・期限・状態を列で管理する | 作業の数が多く、期限がばらばらな仕事 |
| ガントチャート型 | 作業ごとの期間を横棒で示す | 作業の順番と期間が決まっている仕事 |
| カンバン型 | 状態ごとの列に作業を並べる | 作業が次々に流れてくる仕事 |
リスト型は、最も基本的な形です。作業名、担当者、開始日、期限、状態、備考の列を並べ、1行に1つの作業を書きます。作業の数が多い仕事、たとえば問い合わせの対応や、細かい制作物の管理などに向いています。並べ替えや絞り込みがしやすく、エクセルの得意な形でもあります。
ガントチャート型は、リスト型の右側に日付を並べ、作業ごとの期間を横棒で示す形です。Webサイトの制作、イベントの準備、店舗の開業のように、作業の順番と期間がはっきりしている仕事に向いています。どの作業が重なっているか、期限に間に合いそうかが目で見て分かります。
カンバン型は、「未着手」「進行中」「確認待ち」「完了」のように状態ごとの列を作り、作業を付箋のように並べる形です。作業が次々に入ってきて、順番に処理していく仕事に向いています。ただし、エクセルではカードを動かす操作がしにくいため、カンバン型はエクセルが最も苦手とする形でもあります。
迷ったときは、リスト型から始めるのがおすすめです。リスト型は、日付の列を加えればガントチャート型に、状態で並べ替えればカンバン型に近い見え方にできます。最初に複雑な形を選ぶより、基本の形で運用を始め、必要に応じて形を広げていくほうが失敗が少なくなります。
テンプレートの探し方と、選ぶときの基準
進捗管理表のテンプレートは、いくつかの場所で手に入ります。代表的なのは次の3つです。
1つ目は、エクセルの中から探す方法です。エクセルを起動したときの画面や、「ファイル」の「新規」から、Microsoftが用意しているテンプレートを検索できます。「ガント」「プロジェクト」「タスク」などの語で検索すると、進捗管理に使えるテンプレートが表示されます。
2つ目は、Microsoftのテンプレートのページから探す方法です。Microsoftは、Excelのガントチャートのテンプレートとして「単純なガント チャート」「アジャイル ガント チャート」「ガント プロジェクト プランナー」などを紹介していて、計画上の開始日、実際の開始日、期間の長さ、カテゴリ、担当者、進行状況などの項目をプロジェクトに合わせて変えられると説明しています。
3つ目は、業務のツールを提供している会社が公開しているテンプレートです。HubSpotのように、営業の案件の管理やガントチャートのテンプレートを無料で配っている会社もあります。こうしたテンプレートは、その会社のサービスの案内とセットになっていることが多いので、ダウンロードの条件を確かめてから使いましょう。
どこで探す場合でも、選ぶときの基準は同じです。次の4点を確かめてください。
・自分が管理したい仕事の形(リスト型、ガントチャート型、カンバン型)に合っているか
・列の数が多すぎないか。使わない列が多いと、入力の手間だけが増える
・数式が組み込まれている場合、どの列が自動で計算されるのかが分かるか
・マクロ(自動で動くプログラム)が含まれていないか。会社のパソコンでは、マクロを含むファイルが制限されていることがある
とくに最後の点は大切です。マクロを含むテンプレートは便利な反面、会社の設定によっては開けなかったり、警告が出たりします。社外から入手したファイルのマクロを有効にするかどうかは、社内の決まりに従ってください。
仕事の種類ごとに、入れておきたい列の例
テンプレートの列をどこまで残すかは、管理する仕事の種類で変わります。代表的な3つの仕事を例に、入れておきたい列を紹介します。
制作の仕事(Webサイト、動画、デザイン、音楽など)では、「作業名」「担当者」「開始日」「期限」「状態」に加えて、「依頼主の確認日」の列があると役立ちます。制作の仕事では、自分たちの作業より、相手の確認を待つ時間のほうが長くなることがよくあります。確認を依頼した日を記録しておけば、返事が遅れているときに、催促の連絡を入れる目安になります。料理でいえば、仕込みが終わっていても、お客様の注文が決まらないと調理を始められない、という状態を見える形にしておくわけです。
営業の案件の管理では、「顧客名」「案件名」「担当者」「段階(初回の連絡、提案、見積もり、受注など)」「次の行動」「次の行動の期日」「見込みの金額」の列が基本になります。HubSpotのブログでも、営業の案件を一元管理できるテンプレートとして、案件や顧客ごとの進捗状況や受注金額などを入力できる形が紹介されています。営業の進捗では、状態よりも「次に何をいつするか」を書いておくことが、案件を止めないための鍵になります。
事務や総務の仕事では、「依頼者」「依頼日」「内容」「担当者」「期限」「状態」「完了日」の列が使いやすい形です。問い合わせや申請の対応のように、依頼が次々に入ってくる仕事では、依頼日と完了日の差を見れば、対応にかかっている日数が分かります。対応が遅れがちな種類の依頼が見つかれば、手順を見直すきっかけになります。
どの仕事でも共通して言えるのは、列は少ないほど続くということです。最初から完璧な表を作ろうとせず、まずは5列から7列で始めて、運用の中で「この情報がないと困る」と分かった列だけを加えていきましょう。
テンプレートを自分のチームに合わせて直す手順
テンプレートは、そのままでは自分のチームにぴったり合わないことがほとんどです。使い始める前に、次の順番で直しておくと、運用が楽になります。
手順1:使わない列を消し、必要な列を右端に加える
まず、テンプレートの列を1つずつ見て、使わない列を消します。ただし、数式が組み込まれている列は、消すと別の列の計算が崩れることがあります。列を消す前に、その列を参照している数式がないかを確かめてください。自分たちの列を加えるときは、テンプレートの表の右端に加えるのが安全です。表の途中に列を挟むと、数式の参照がずれることがあります。
手順2:表を「テーブル」にする
作業の一覧の範囲を選び、「ホーム」タブの「テーブルとして書式設定」を選ぶと、範囲がテーブルになります。テーブルにすると、行を加えたときに書式や数式が自動で引き継がれ、見出しの行から並べ替えや絞り込みができるようになります。テンプレートがすでにテーブルになっている場合は、この手順は不要です。
手順3:状態と担当者をプルダウンにする
状態の列は、「データ」タブの「データの入力規則」で「リスト」を選び、「未着手,進行中,確認待ち,完了」のように選択肢を設定します。担当者の列も同じように、メンバーの名前を選択肢にします。入力をプルダウンからの選択に限ることで、「完了」「済」「終わり」のような表記の揺れを防げ、あとで集計や絞り込みが正しくできます。
手順4:見出しの行を固定する
「表示」タブの「ウィンドウ枠の固定」で見出しの行を固定しておくと、作業の行が増えて下にスクロールしても、どの列が何を表しているのかが分かります。ガントチャート型なら、作業名の列も固定しておくと、右にスクロールしたときに迷いません。
進捗率と色分けを自動にする方法
進捗管理表の価値は、状態をひと目で確かめられることにあります。エクセルの関数と条件付き書式を使って、進捗率の計算と色分けを自動にしておきましょう。
全体の進捗率を計算する
完了した作業の割合は、COUNTIF関数で求められます。たとえば状態がE列にある場合、=COUNTIF(E:E,"完了")/COUNTA(E:E) のような式で、完了した作業の数を全体の数で割れます。見出しの行も数に含まれる場合は、範囲を作業の行だけに絞ってください。セルの表示形式をパーセントにすると、「60%」のように表示されます。
作業によって手間の量が大きく違う場合は、件数ではなく、予定の工数で割合を出すほうが実態に近くなります。予定工数の列を用意し、=SUMIF(E:E,"完了",F:F)/SUM(F:F) のように、完了した作業の工数の合計を全体の工数の合計で割ります。
期限を過ぎた作業に色を付ける
期限を過ぎているのに完了していない作業は、条件付き書式で目立たせます。作業の行を選び、「ホーム」タブの「条件付き書式」から「新しいルール」を選び、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」で、=AND($D2>0,TODAY()>$D2,NOT($E2="完了")) のような式を入れます。この例では、D列が期限、E列が状態です。書式で赤い塗りつぶしを選べば、期限を過ぎた作業の行が赤く表示されます。
同じように、状態が「完了」の行を灰色にする、「確認待ち」の行を黄色にする、といったルールを加えると、表を開いただけで全体の状況が分かります。色の意味は、表の上の余白に凡例として書いておくと、初めて見る人にも伝わります。
ガントチャート型の横棒を自動で描く
ガントチャート型のテンプレートを使わずに自分で作る場合は、作業の一覧の右側に日付を1日ずつ並べ、条件付き書式で開始日から期限までのセルを塗ります。式は =AND(H$1>=$C2,$D2>=H$1) のような形で、H1から右に日付、C列に開始日、D列に期限がある想定です。日付を変えるだけで横棒も変わるので、手でセルを塗り直す必要がなくなります。
使い始めて最初の1か月にやること
テンプレートを整えたら、いよいよ運用の開始です。最初の1か月は、表を完璧にすることより、チームに更新の習慣を根付かせることを優先します。週ごとの進め方の例を紹介します。
1週目は、管理者が中心になって、いま進んでいる作業を表に入力します。全部の作業を洗い出そうとすると時間がかかるので、まずは今月中に期限がある作業だけで構いません。入力が終わったら、メンバーに表の場所と、自分の行の更新のしかたを短く説明します。
2週目は、メンバーに自分の作業の状態を更新してもらいます。最初の更新は、管理者が打ち合わせの前に声をかけて促します。更新されていない行があれば、責めるのではなく、更新しにくい理由がないかを聞きます。列が多すぎる、プルダウンの選択肢が合わない、といった声が出てきたら、早めに表を直します。
3週目は、打ち合わせで表を画面に映し、後の節で紹介する見せ方を試します。遅れている作業と今週の期限の作業だけを確かめ、決まったことはその場で表に書き込みます。
4週目は、1か月の運用を振り返ります。使わなかった列、更新されにくかった列、足りなかった情報を洗い出し、表を整えます。ここで表の形を見直しておくと、2か月目からの運用がぐっと楽になります。
最初の1か月で、全員が自分の行を更新するという習慣ができれば、進捗管理表はチームの共通の道具として機能し始めます。反対に、この期間に管理者だけが更新する形になってしまうと、あとから習慣を変えるのは難しくなります。
共有で困る場面と、その備え方
進捗管理表は、1人で使っているうちは困ることがほとんどありません。困りごとが一気に出てくるのは、数人のチームで共有し始めたときです。よくある場面と、その備え方を紹介します。
場面1:どれが最新版か分からなくなる
最も多いのが、ファイルをメールやチャットで送り合ううちに、版が分かれてしまう問題です。「進捗管理表_最新」「進捗管理表_最新_修正」「進捗管理表_0915」のようなファイルが並び、誰がどれを更新したのかが分からなくなります。
備え方は、ファイルを1つだけクラウドに保存し、全員がそのファイルを開いて更新する形にそろえることです。Microsoftのページでは、Excelをオンラインで使うと、コメントやタグでチームのメンバーと共同作業ができ、共有リンクを作って、アクセスと編集の権限を指定できると紹介されています。共有リンクに有効期限を設定して、機密の情報へのアクセスを制限することもできます。ファイルを添付して送るのではなく、共有リンクで案内する習慣をつけましょう。
場面2:同時に編集して、内容が食い違う
共同編集の設定をしていないファイルを、ネットワーク上の共有フォルダに保存して使っていると、2人が同時に開いたときに、片方が読み取り専用になったり、保存のときに変更が食い違ったりします。クラウドの共同編集を使えば、複数の人が同時に開いて更新できます。それでも、同じセルを同時に書き換えると混乱するため、自分の担当の行だけを更新する、という決まりを作っておくと安心です。
場面3:更新する人が偏り、表が古くなる
進捗管理表で最も深刻なのは、更新が1人の管理者に集中し、ほかのメンバーが表を見なくなることです。管理者が各メンバーに進み具合を聞いて回り、自分で表を更新する形になると、手間がかかるうえに、表の内容が実態より遅れます。
備え方は、各担当者が自分の作業の状態を自分で更新する決まりにすることです。更新の頻度は、毎日ではなく週に1回など、無理なく続けられる間隔にします。週の打ち合わせの前に全員が更新しておく、と決めておけば、打ち合わせでは表を画面に映すだけで状況を共有できます。
場面4:数式や書式が壊れる
複数の人が表を触っていると、誰かが行を消したり、セルに直接数字を打ち込んだりして、数式が壊れることがあります。数式の入った列は、「校閲」タブの「シートの保護」で編集できないようにしておくと防げます。保護するときは、担当者が入力する列のセルの「ロック」を外してから保護をかけると、入力する列だけを編集できる状態にできます。
場面5:変更の経緯が分からない
期限が変わったのに理由が分からない、誰が状態を完了にしたのか分からない、という問題もよく起きます。備考の列に変更の理由を書く決まりを作るほか、クラウドで共同編集している場合は、バージョンの履歴から過去の状態を確かめられることがあります。また、変更の理由や話し合いはセルのコメントに残しておくと、経緯が表と一緒に残ります。
場面6:社外の人と共有する
取引先や外部の協力者と進捗管理表を共有する場面では、社内向けの情報まで見えてしまうことに注意が必要です。社内のメンバーの名前、別の取引先の案件、費用の情報などが同じシートに入っていると、共有リンクを渡しただけで相手に見えてしまいます。
備え方は、社外と共有する表を別のファイルに分けることです。相手に関係のある作業と節目だけを載せたファイルを用意し、共有リンクは閲覧だけの権限にします。共有の期間が決まっている場合は、リンクに有効期限を設定しておくと、プロジェクトが終わったあとに見られる状態が残りません。
Googleスプレッドシートで使う場合の違い
進捗管理表のテンプレートの中には、エクセルだけでなく、Googleスプレッドシートでも使えるものがあります。HubSpotのブログでも、配布しているテンプレートがエクセルのほか、Google スプレッドシートでも利用できると紹介されています。チームの多くがGoogleのアカウントで仕事をしている場合は、スプレッドシートで運用するのも1つの選択肢です。
スプレッドシートの良いところは、最初からブラウザで共同編集する前提で作られていることです。共有の設定をすれば、メンバーが同じファイルを同時に開いて更新でき、版が分かれる問題は起きにくくなります。編集の履歴から、誰がいつ何を変えたのかを確かめることもできます。
一方で、エクセルのテンプレートをスプレッドシートに読み込むと、一部の機能がそのまま動かないことがあります。とくに、エクセルのマクロはスプレッドシートでは動きません。また、関数や条件付き書式、グラフの見た目も、細かいところで違いが出ることがあります。エクセル用のテンプレートをスプレッドシートで使う場合は、読み込んだあとに、計算や色分けが正しく動いているかを1つずつ確かめてください。
どちらを使うかは、機能の差よりも、チームが普段どちらのアカウントで仕事をしているかで決めるのが現実的です。ファイルを開くたびに別のアカウントに切り替える必要があると、それだけで更新の手間が増え、表が古くなる原因になります。取引先がエクセルでのやり取りを求める場合は、社内ではスプレッドシートで運用し、社外に渡すときだけエクセルの形式で書き出す、という使い分けもできます。その場合も、書き出したファイルは書き出した時点の内容なので、更新したら送り直すことを忘れないようにしましょう。
スマートフォンから確かめたいときの注意
外出先や移動中に、スマートフォンから進捗を確かめたい、という人も多いはずです。エクセルのファイルはスマートフォンでも開けますが、横に長いガントチャート型の表は、小さな画面では全体を見渡しにくくなります。
スマートフォンでの確認が多いチームでは、リスト型の表に「今週の期限」「遅れている作業」だけを絞り込んで表示するシートを別に用意しておくと便利です。フィルターで期限が近い作業だけを表示する、状態が「完了」以外の作業だけを表示する、といった絞り込みを保存しておけば、スマートフォンでも必要な情報だけを確かめられます。
ただし、スマートフォンで細かい入力をすると、誤って別のセルを書き換えてしまうこともあります。スマートフォンでは見るだけにして、更新はパソコンで行う、という使い分けも1つの方法です。
進捗の打ち合わせを短くする表の見せ方
進捗管理表は、打ち合わせで使ってこそ価値が出ます。ところが、表を画面に映しても、上から順に1行ずつ読み上げていると、打ち合わせはどんどん長くなります。表の見せ方を工夫すると、打ち合わせの時間を短くできます。
まず、打ち合わせで見るのは「遅れている作業」と「今週が期限の作業」だけに絞ります。フィルターで、期限が今日より前で状態が完了でない作業と、期限が今週の作業だけを表示します。順調に進んでいる作業は、担当者が更新していれば、わざわざ話題にする必要はありません。
次に、遅れている作業については、担当者に「何が原因か」「いつ終わりそうか」「助けが要るか」の3つだけを聞きます。原因の細かい分析は、打ち合わせのあとに関係する人だけで行います。全員がいる場で長く話すほど、ほかのメンバーの時間が失われます。
最後に、打ち合わせで決まったことは、その場で表に反映します。期限を変える、担当者を替える、作業を分ける、といった変更を、打ち合わせの終わりまでに表に書き込んでおけば、あとで誰かがまとめて直す手間がなくなります。
この流れを続けると、打ち合わせは「表を確かめる場」から「遅れに手を打つ場」に変わります。表を更新する意味をメンバーが実感できるようになり、更新の習慣も根付きやすくなります。
エクセルの進捗管理表が合わなくなるとき
ここまで紹介した備えをしても、エクセルの進捗管理表が合わなくなる時期があります。次のような状態が見えてきたら、ほかの方法を検討する目安です。
・メンバーが5人を超え、更新の決まりを守ってもらうのが難しくなってきた
・作業ごとのやり取りがチャットやメールに散らばり、表と話し合いの内容が結び付かない
・同じ作業の情報を、表とチャットと資料の3か所に書いている
・担当者が自分の作業を探すのに時間がかかる
・表を開くのが管理者だけになっている
エクセルの進捗管理表は、表を開いて書き換えないと最新にならない、という性質を持っています。作業のやり取りそのものと、進み具合の記録が別の場所にあると、どうしても表の更新は後回しになります。作業の話し合いをする場所と、進み具合を記録する場所が同じになると、更新の手間そのものが減ります。
表とチャットを同じ場所にまとめる選択肢
エクセルの進捗管理表から一歩進めて、作業の一覧、ガントチャート、チームの会話をひとつの場所で扱いたい場合は、プロジェクト管理のサービスを使う方法があります。作業をカードとして登録し、カードの中でコメントのやり取りをすれば、話し合いの経緯が作業と一緒に残ります。
その選択肢の1つが、プロジェクト管理のサービスであるPinatecaです。公式の料金ページによると、フリープランは5人まで、ボード10個まで、期限なしで無料で、クレジットカードの登録も要りません。無料の範囲でも、カンバン、ガント、カレンダー、リストなど8種類のボードと、チャット、コメント、カスタムフィールド、権限ロールが使えます。公式の機能のページでは、ボードの種類を選んでも同じカード、ラベル、担当者の仕組みのまま見え方だけが変わること、自分宛てのメンションや担当の割り当て、締切が受信箱にまとまることが紹介されています。6人目、または11個目のボードから必要になるスタンダードプランは1人あたり月額500円(税抜、年払いなら1人あたり月額400円)です。
Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
道具を変える場合でも、進捗管理表で決めた列の考え方(担当者、期限、状態)や、週に1回更新する決まりは、そのまま生かせます。エクセルで運用の形を作っておくことは、道具を移るときの準備にもなります。
進み具合を見せる力が、任される仕事を変える
進捗管理表は、チームを管理するための道具であると同時に、仕事を受ける側が相手の信頼を得るための道具でもあります。業務委託で制作の仕事を受けるとき、依頼主に「いまどこまで進んでいて、次に何をするか」を表で見せられると、相手は安心して待つことができます。音楽の制作でも、作曲、編曲、録音、ミックスといった工程の進み具合を共有しておくだけで、確認の連絡の往復はかなり減ります。
フリーランスや在宅ワークの市場を長く見てきた運営者の視点から言えば、長く依頼が続く人ほど、相手に聞かれる前に進み具合を伝えています。進み具合が見えていれば、依頼する側は追加の仕事も頼みやすくなります。中間のマージンがかからない直接のやり取りであれば、そうした信頼はそのまま、受け手の手取りの厚さと依頼側の頼みやすさの両方につながります。
業務の進め方を整える力は、在宅でも仕事になります。業務の改善やAIの活用を支援する仕事に興味があれば、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で、仕事の内容と求められる力を確かめられます。開発の現場で進捗を管理する立場を目指すなら、アプリケーション開発のお仕事や、ソフトウェア作成者の年収・単価相場で、仕事の内容と相場の目安を把握しておくと役立ちます。
会社として業務のツールを見直す場合は、費用の考え方も大切です。中小企業のSaaS費用管理術2026|サブスクコストを30%削減する方法では、サブスクリプション型のサービスの費用を見直す考え方を紹介しています。製造の現場で工程の管理を考えている場合は、中小製造業のDX推進|生産管理SaaS比較2026|補助金活用の完全ガイドも参考になります。エクセルの進捗管理表を整えることは、どの道具を使う場合にも通じる、仕事の段取りを見える形にする第一歩です。
よくある質問
Q. 進捗管理表のテンプレートはどの形式を選べばよいですか?
作業の数が多く期限がばらばらならリスト型、作業の順番と期間が決まっているならガントチャート型、作業が次々に流れてくるならカンバン型が向いています。迷ったときは、日付の列を加えればガントチャート型にも広げられるリスト型から始めるのが失敗の少ない方法です。
Q. エクセルで進捗率を自動で計算するには?
状態の列で「完了」の数をCOUNTIF関数で数え、作業の総数で割る方法が手軽です。作業ごとの手間の量が大きく違う場合は、予定工数の列を用意し、完了した作業の工数の合計を全体の工数の合計で割ると、実態に近い進捗率になります。
Q. 進捗管理表を複数人で共有するときの注意点は?
ファイルを1つだけクラウドに保存し、共有リンクで共同編集する形にそろえると、版が分かれる問題を防げます。各担当者が自分の行だけを更新する、週に1回など更新の日を決める、数式の入った列はシートの保護で守る、といった決まりも合わせて作っておくと安心です。
Q. 無料のテンプレートを使うときに気をつけることは?
使わない列が多すぎないか、組み込まれた数式がどの列を参照しているか、マクロが含まれていないかを確かめます。会社のパソコンではマクロを含むファイルが制限されていることがあるため、社内の決まりに従ってください。ダウンロードの条件も事前に確かめましょう。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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