「週一から」のバイトが嘘だったときに備えて、応募前に勤務日数を確かめる方法


この記事のポイント
- ✓「週1日からOK」の求人に応募したら
- ✓面接で週3日以上を求められた
- ✓そんな食い違いを防ぐために
「週1日からOK」と書かれたバイトに応募したら、面接で「最初は週3日入ってほしい」と言われた。働き始めたら、週1日の希望を出しても「もう少し入れない?」と毎回聞かれる。こうした経験から「週一からは嘘なのでは」と感じている人は少なくありません。結論から書くと、「週1日から」の表示には、条件がついていたり、採用する側の本音とずれていたりすることがよくあります。ただし、応募の前と契約の前に確かめる手順を踏めば、食い違いの多くは防げます。この記事では、採用する側がどう考えて求人票を書いているかを踏まえて、応募前に勤務日数を確かめる方法と、入ってから話が違ったときの対処までを順に整理します。
「週1日から」の求人が実際には違うと感じる理由
まず、なぜ「週1日から」と書かれた求人で、実際には多くの日数を求められることがあるのかを、採用する側の事情から見ておきます。
採用の現場では、求人票は「できるだけ多くの人に応募してもらうための入り口」として書かれることがあります。勤務日数の条件をゆるく書けば、学生、主婦や主夫、副業の人など、幅広い層が応募しやすくなります。一方で、実際にシフトを組む店長や現場の責任者は、毎週決まった日に、ある程度の日数を入れる人を求めがちです。求人票を書く人とシフトを組む人が違うと、このずれが生まれます。
もう1つの事情は、教える手間です。新しく入った人に仕事を覚えてもらうには、一定の時間がかかります。週1日だけの勤務だと、前の週に覚えたことを忘れてしまい、覚えるまでに長くかかる。そのため、「慣れるまでは週3日以上」「研修期間中は平日も入ってほしい」という条件を、求人票の目立たない場所に書いていたり、面接で初めて伝えたりすることがあります。
3つめは、人が足りない曜日の事情です。週1日でも、土曜日や日曜日、年末年始のような忙しい日に入ってくれる人は助かります。逆に、平日の週1日だけという希望は、店によっては受け入れにくいことがあります。「週1日から」と書かれていても、実際には「土日のどちらか必須」のような条件が付いていることがあるのはこのためです。
Q&Aサイトにも、こうした食い違いについての質問が寄せられています。
週1日から可能という求人は多くありますが、実際に週1日で働いている人はいますか? 出典: detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
週1日で働いている人は実際にいます。ただ、そうした人の多くは、応募の段階で条件をはっきりさせ、受け入れてくれる職場を選んでいます。運に任せず、確かめる手順を踏むことが大切です。
求人の表示には法律のルールがある
「週1日から」と書きながら、実際には週1日では採用しないつもりで募集することは、問題がないのでしょうか。求人の表示には、職業安定法のルールがあります。
職業安定法の第5条の4は、求人の情報を広告などで出すときのルールを定めています。
当該情報について虚偽の表示又は誤解を生じさせる表示をしてはならない。 出典: laws.e-gov.go.jp
同じ条文では、労働者を募集する人は、求人の情報を「正確かつ最新の内容に保たなければならない」とも定めています。つまり、実際には受け入れるつもりのない条件を書いたり、すでに変わった条件をそのまま載せ続けたりすることは、このルールに反するおそれがあります。
また、同じ法律の第5条の3では、募集する人は、応募した人に対して、仕事の内容、賃金、労働時間などの労働条件を示さなければならないと定めています。そして、最初に示した条件を変えて契約しようとするときは、変える内容を示さなければなりません。面接で「週1日は難しい」と言われたなら、それは最初の条件からの変更にあたるので、変更後の条件をはっきり示してもらうことが大切です。
ただし、「週1日から」という表示が、ただちに違法になるわけではありません。「週1日から応募を受け付けるが、最終的な日数は面接で相談」という意味で書かれていることもあります。表示が本当に誤解を生じさせるものかどうかは、表示の書き方や実際の運用で判断されるので、個別の判断は相談窓口で確かめるのが確実です。大切なのは、法律の線を知ったうえで、自分の側でも確かめる手順を持っておくことです。
よくある食い違いの5つのパターン
「週1日から」の求人で起きやすい食い違いには、いくつかの型があります。あらかじめ知っておくと、求人票や面接での言葉に気づきやすくなります。
| パターン | 求人票の表示 | 実際に言われること |
|---|---|---|
| 研修期間の条件 | 週1日からOK | 最初の1〜3か月は週3日以上 |
| 曜日の条件 | 週1日・1日3時間からOK | 土日のどちらかは必須 |
| 繁忙期の条件 | シフト自由 | 年末年始や長期休みは多めに入ってほしい |
| 時間帯の条件 | 週1日から | 週1日なら閉店まで入れる人に限る |
| 人員の状況 | 週1日歓迎 | 今は週1日の枠が埋まっている |
1つめの研修期間の条件は、特に多い型です。「慣れるまでは」という言葉は、期間がはっきりしないまま続くことがあります。応募の段階で、研修期間が何週間か、その間に必要な日数は何日かを確かめておきます。
2つめの曜日の条件は、求人票の小さな文字や、詳細ページの下のほうに書かれていることがあります。「土日祝に入れる方歓迎」と「土日祝のどちらか必須」は、意味がまったく違います。
3つめの繁忙期の条件は、働き始めてから知らされることが多い型です。長期休みや年末年始に、どのくらいの日数を求められるかを、面接で聞いておくと安心です。
4つめと5つめは、条件そのものより、職場の今の状況に左右される型です。求人票は掲載されたときの状況で書かれているので、応募した時点で週1日の枠が残っているかどうかは、問い合わせてみないと分かりません。
求人票で確かめる6つのポイント
応募する前に、求人票のどこを見ればよいかを整理します。
- 勤務日数の書き方。 「週1日から」なのか、「週1日〜OK(応相談)」なのか、「週2日以上」なのか。「から」「以上」「応相談」の違いに注目します。
- 勤務時間の書き方。 「1日3時間から」と書かれていても、時間帯が限られている場合があります。「〇時〜〇時の間で3時間から」のような書き方なら、自分の入れる時間帯と重なるかを確かめます。
- 研修期間の記載。 「研修期間あり」とだけ書かれている場合、その間の勤務日数や時給が違うことがあります。
- 曜日の条件。 「土日祝勤務できる方」「平日勤務できる方」など、応募の条件として書かれているかを見ます。
- シフトの決め方。 「シフト制(1週間ごとに提出)」「固定シフト」など。固定シフトなら、最初に決めた曜日と時間で働き続ける形です。シフト制なら、どのくらいの頻度で希望を出すのかを確かめます。
- 詳細ページの全文。 求人検索サイトの一覧に出ている短い説明だけでなく、詳細ページの「応募資格」「備考」「勤務時間」の欄を最後まで読みます。条件は、たいてい下のほうに書かれています。
求人の表示は、掲載された日から変わっていることもあります。掲載日や更新日が古い求人は、条件が変わっている可能性があると考えて、応募の前に問い合わせるのが確実です。
応募の前に問い合わせる方法と例文
求人票を読んでも勤務日数の条件がはっきりしないときは、応募の前に問い合わせます。問い合わせることは失礼ではありません。採用する側にとっても、条件の合わない人と面接する時間を省けるので、むしろ助かります。
電話やメッセージで問い合わせるときは、自分の条件を先に、具体的に伝えるのがコツです。たとえば次のように伝えます。
「求人を拝見してご連絡しました。週1日、土曜日の10時から16時での勤務を希望しています。研修期間も含めて、この条件で応募することは可能でしょうか。」
平日に働きたい場合も同じです。たとえば次のように伝えます。
「求人を拝見してご連絡しました。本業があるため、毎週水曜日の18時から22時の週1日での勤務を希望しています。繁忙期も含めて、週1日の勤務を続けることは可能でしょうか。また、研修期間がある場合は、その期間と必要な日数を教えていただけますか。」
研修期間と繁忙期の2つを先に聞いておくと、「最初だけ多めに」「忙しい時期だけ多めに」という条件があるかどうかを、面接の前に知ることができます。
このように、曜日と時間帯まで伝えると、相手も具体的に答えやすくなります。「週1日でも大丈夫ですか」とだけ聞くと、「大丈夫ですよ、まずは面接に来てください」という答えになりやすく、面接で初めて条件を知らされることになりがちです。
返事の内容は、記録に残しておきます。メッセージやメールなら画面を保存し、電話なら日時と話した相手の名前、言われた内容をメモします。あとで話が違ったときに、何を聞いて何と言われたかを示す材料になります。
問い合わせの文章を書くのが苦手な人は、短くても要点がそろった文章を書く練習をしておくと、応募のときにも働き始めてからの連絡にも役立ちます。ビジネス文書検定は、ビジネスで使う文書や連絡文の書き方を問う検定で、要点を順序よく伝える書き方を体系的に学べます。
面接で確かめることと、伝え方
問い合わせで「週1日でも応募できる」と言われても、面接で改めて確かめることが大切です。面接では、次の4つを確かめます。
1つめは、勤務日数の下限です。「週1日で採用していただけるか」を、はっきり聞きます。「最初は多めに」と言われたら、その期間が何週間か、何日以上か、期間が終わったら週1日に戻せるかまで確かめます。
2つめは、曜日と時間帯です。自分が入れる曜日と時間帯を伝え、そのとおりにシフトを組んでもらえるかを聞きます。
3つめは、シフトの変更の扱いです。お店の都合で、確定したシフトを変えたり、追加で入ってほしいと頼まれたりすることがあるか。そのときに断ってもよいかを聞いておきます。
4つめは、繁忙期の扱いです。長期休みや年末年始に、多めに入ることを求められるかを確かめます。
伝え方のコツは、できることとできないことを分けて伝えることです。「平日は学校があるので入れませんが、土曜日は毎週必ず入れます。長期休みの間は週2日まで入れます」のように、できる範囲をはっきり伝えると、採用する側はシフトを組みやすくなり、採用の判断もしやすくなります。
採用の現場を見てきた立場から、ここだけの話をすると、採用する側が困るのは日数が少ない人より、条件があいまいな人です。週1日でも、決まった曜日に必ず来てくれる人は戦力になります。逆に「週3日入れます」と言って採用されたあと、実際には週1日しか入れない、という食い違いは、職場の信頼を大きく損ないます。Q&Aサイトには、最低勤務日数に合わせるために面接で多めに伝えてしまい、あとで困っているという相談も見られます。自分を大きく見せるより、正直な条件で合う職場を探すほうが、結局は長く続きます。
労働条件通知書で最終確認する
面接で合意した条件は、契約を結ぶときに書面で確かめます。労働基準法の第15条は、雇う側に、働く人に対して賃金、労働時間などの労働条件をはっきり示すことを義務づけています。労働基準法施行規則の第5条では、示す必要がある条件と、書面で示す必要がある条件が決まっています。
書面で示す必要があるものには、次のような項目が含まれます。
・契約の期間と、更新する場合の基準
・働く場所と仕事の内容(変更の範囲を含む)
・始業と終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇
・賃金の決め方、計算と支払いの方法、締め日と支払日
・退職に関すること
この書面は、労働条件通知書と呼ばれることが多く、働く人が希望すればメールなどで受け取ることもできます。受け取ったら、面接で合意した勤務日数や曜日が書かれているかを必ず確かめてください。「シフトによる」とだけ書かれていて、面接で話した週1日の条件がどこにも書かれていない場合は、書き加えてもらうか、別の書面やメールで確認しておきます。
労働基準法の第15条には、もう1つ大切な定めがあります。示された労働条件が事実と違う場合、働く人はすぐに労働契約を解除できる、というものです。書面で示された条件と実際の働き方が大きく違うときに、この定めが自分を守る根拠になります。だからこそ、合意した内容が書面に残っていることが大切なのです。
シフト制で働くときのルール
「週1日から」の求人の多くは、シフト制です。厚生労働省は、シフト制で働く人の雇用管理について、使用者が気をつけるべきことを留意事項としてまとめ、令和8年6月に改正しています。
この留意事項では、シフト制を「労働契約の締結時点では労働日や労働時間を確定的に定めず、一定期間ごとに作成される勤務シフトなどで、初めて具体的な労働日や労働時間が確定するような勤務形態」と説明したうえで、使用者の都合で、労働日がほとんど設定されなかったり、働く人の希望を超える日数が設定されたりして、トラブルが起きることがあると指摘しています。
そのうえで、契約のときにあらかじめ話し合って決めておくことが考えられる事項として、次のような例を挙げています。
・一定の期間に働く可能性がある最大の日数や時間数、時間帯(例: 毎週月・水・金曜日から勤務する日をシフトで指定する)
・一定の期間に目安となる日数や時間数(例: 1か月○日程度勤務)
・一定の期間に最低限働く日数や時間数(例: 少なくとも毎週月曜日はシフトに入る)
週1日で働きたいなら、「最大で週1日」「土曜日のみ」という形で、最大の日数と曜日を契約の段階で決めておくと、あとから日数を多くするよう求められたときに、合意した内容を示して話し合えます。
シフトの変更についても、留意事項は大切なことを書いています。一度確定したシフトの労働日や労働時間を変えることは労働条件の変更にあたり、使用者と働く人の双方が合意したうえで行うようにすること、とされています。また、使用者の都合で一方的に所定労働日数を増減させることは認められない、とも書かれています。詳しくは厚生労働省のいわゆる「シフト制」についてのページで、働く人向けのリーフレットも読めます。
週1日で働く人の年次有給休暇
週1日の勤務でも、条件を満たせば年次有給休暇が付きます。このことを知らずに、週1日だから有給休暇は無い、と思い込んでいる人は少なくありません。
厚生労働省のシフト制の留意事項では、所定労働日数が少ない人について、日数に応じて有給休暇を付ける比例付与の表が示されています。6か月続けて勤務し、全労働日の8割以上出勤した場合の日数は次のとおりです。
| 週の所定労働日数 | 1年間の所定労働日数 | 6か月 | 1年6か月 | 2年6か月 | 3年6か月 | 4年6か月 | 5年6か月 | 6年6か月以上 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 4日 | 169日〜216日 | 7日 | 8日 | 9日 | 10日 | 12日 | 13日 | 15日 |
| 3日 | 121日〜168日 | 5日 | 6日 | 6日 | 8日 | 9日 | 10日 | 11日 |
| 2日 | 73日〜120日 | 3日 | 4日 | 4日 | 5日 | 6日 | 6日 | 7日 |
| 1日 | 48日〜72日 | 1日 | 2日 | 2日 | 2日 | 3日 | 3日 | 3日 |
週1日の勤務なら、6か月続けて働くと1日の有給休暇が付き、そこから1年ごとに少しずつ多くなっていきます。この表は、週の所定労働時間が30時間未満の人に当てはまるものです。
ここで大切なのは、表の「所定労働日数」が、契約で決めた日数だという点です。契約で週1日と決めておけば、その日数に応じた有給休暇の付き方が分かります。契約の段階で勤務日数を決めておくことは、有給休暇の面からも意味があるのです。
働き始めてから話が違ったときの対処
確かめる手順を踏んでも、働き始めてから「週1日の約束だったのに、毎週2日以上のシフトを組まれる」ということは起こりえます。そのときは、次の順序で対処します。
- 記録を残す。 求人票の画面、問い合わせのやり取り、労働条件通知書、実際のシフト表を保存します。シフト表は写真で残しておくと、いつ何日入るよう求められたかが分かります。
- 責任者と話し合う。 まずは店長や採用担当者に、契約のときに合意した条件を示して話し合います。「契約では週1日、土曜日のみとなっています。平日のシフトは入れません」と、書面の内容を根拠に伝えます。
- 相談窓口を使う。 話し合っても改善しないときは、外部の窓口に相談します。都道府県労働局や労働基準監督署の中にある総合労働相談コーナーは、解雇、賃金の引下げ、募集・採用などのあらゆる分野の労働問題を対象にしていて、学生や就職活動中の人からの相談も受け付けています。所在地は厚生労働省の総合労働相談コーナーのご案内で調べられます。
- 辞めることも選択肢にする。 示された条件と実際が大きく違う場合は、労働基準法の第15条によって、すぐに契約を解除できることがあります。どの程度の違いがこれにあたるかは個別の判断になるので、相談窓口で確かめてから決めると安心です。
無理に合わせて働き続けると、学業や本業、家庭との両立が崩れます。合わない条件の職場で我慢するより、条件をはっきりさせて合う職場に移るほうが、長い目で見て自分のためになります。
固定シフトとシフト制、週1日に向くのはどちらか
「週1日から」の求人を見るときは、シフトの決め方にも目を向けます。大きく分けると、固定シフトとシフト制の2つがあります。
固定シフトは、働く曜日と時間帯を最初に決め、その形で毎週働く方法です。「毎週土曜日の10時から16時」のように決まっているので、予定が立てやすく、勤務日数が勝手に変わる心配も少なくなります。週1日で長く働きたい人には、固定シフトのほうが食い違いが起きにくい形です。
シフト制は、1週間や2週間、1か月ごとに希望を出し、責任者がシフト表を作って働く日が決まる方法です。学校の予定や本業の予定に合わせて働く日を選べる一方で、人が足りない時期には「もう少し入れないか」と頼まれやすく、希望どおりのシフトにならないこともあります。
どちらが良いという話ではありませんが、週1日にこだわるなら、次の点を面接で確かめておくと安心です。
| 確かめること | 固定シフトの場合 | シフト制の場合 |
|---|---|---|
| 勤務日 | 決めた曜日を契約書に書いてもらう | 最大の日数を決めておく |
| 変更の扱い | 曜日を変えるときの手続き | 希望の提出期限と、確定後の変更の扱い |
| 休むとき | 代わりの人を自分で探す必要があるか | 希望を出さなければ勤務日にならないか |
| 繁忙期 | 追加の勤務を断れるか | 多めに入るよう求められるか |
求人票に「シフト制」とだけ書かれている場合、実際には固定に近い運用をしている職場もあれば、毎回大きく変わる職場もあります。今働いている人がどのくらいの頻度で入っているかを、面接で聞いてみるのも1つの方法です。
勤務日数が少ないときに関係する保険の線
週1日で働く場合、社会保険や雇用保険の線がどう関わるかも知っておくと、働き方を選ぶときの判断材料になります。
雇用保険は、雇用保険法の第6条で、1週間の所定労働時間が20時間未満の人や、同じ事業主のもとで31日以上働く見込みがない人は対象外とされています。また、昼間の学校に通う学生や生徒も、原則として対象外です。週1日、1日6時間程度の勤務なら、週の所定労働時間は20時間に届かないので、雇用保険には入らないのが一般的です。
社会保険(健康保険と厚生年金)も、短時間で働く人が加入するのは、週の所定労働時間が20時間以上であることなどの要件を満たす場合です。厚生労働省の社会保険の適用拡大の特設サイトでは、要件の1つだった賃金の要件(所定内賃金の月額が8.8万円以上)について、令和7年年金制度改正により2026年10月に撤廃されたと説明しています。週1日の勤務で週20時間に届くことはまれなので、多くの場合は加入の対象になりません。
保険に入らないことは、損とも得とも言い切れません。保険料の負担がない一方で、失業したときの給付や、将来の年金の上乗せは受けられません。家族の扶養に入っている人は、年間の収入によって扶養から外れることがあるので、勤務日数を決めるときに、家族の勤務先の基準も確かめておくと安心です。扱いは人によって違うので、迷ったら勤務先や加入している健康保険の窓口で確認してください。
採用する側が週1日の応募者を見るときのポイント
採用する側が週1日の応募者のどこを見ているかを知っておくと、面接での伝え方が変わります。
採用する側がまず見るのは、決めた日に必ず来てくれるかどうかです。週1日の人が急に休むと、その日のシフトに穴が空き、代わりの人を探す手間がかかります。だから、「毎週土曜日は予定を入れずに必ず入れます」と言い切れる人は、日数が少なくても評価されます。
次に見るのは、どのくらいの期間続けてくれるかです。週1日の勤務で仕事を覚えるには時間がかかるので、数か月で辞めてしまうと、教えた手間が無駄になります。「少なくとも1年は続けたい」「卒業まで続けたい」と伝えられると、採用する側は安心します。
3つめは、連絡の早さと確かさです。シフトの希望の提出期限を守る、休むときは早めに連絡する、といった基本ができる人は、日数が少なくても職場から頼りにされます。
逆に、採用する側が避けたいと考えるのは、条件をあいまいにしたまま採用され、あとから「やっぱり週1日しか入れない」と言い出す人です。最初に条件をはっきり伝えることは、自分を守るだけでなく、採用する側の信頼を得ることにもつながります。
学生や副業の人が週1日で働くときの注意
週1日のバイトを探す人には、学生と、本業を持つ副業の人が多くいます。それぞれに、確かめておきたい点があります。
学生の場合は、試験期間と長期休みの扱いです。試験の前は休みたい、長期休みは多めに入れる、という希望があるなら、面接の段階で伝えておきます。採用する側にとっても、いつ休みが出るかが先に分かっていれば、シフトを組みやすくなります。進級や時間割の変更で入れる曜日が変わる可能性があるなら、そのことも正直に伝えておくと、あとで気まずくなりません。Q&Aサイトには、進級して週1日しか入れなくなったことを店長に伝えたものの、いい返事をもらえなかったという相談もあります。条件が変わることが分かった時点で、早めに相談するのが大切です。
副業の人の場合は、本業の勤め先のルールです。就業規則で副業が認められているか、届け出が必要かを確かめます。また、本業と副業の両方で雇われて働く場合、労働時間は通算して数えられるのが原則です。本業で長く働いている週に副業のシフトが重なると、働く時間が長くなりすぎることがあります。週1日のバイトでも、本業の繁忙期と重ならないかを考えて曜日を決めておくと、無理なく続けられます。
週1日でも見つけやすい働き方
ここからは、週1日の勤務を前提にした働き方の探し方を整理します。
週1日の勤務を受け入れやすいのは、忙しい曜日が決まっている仕事です。土日に来客が集中する商業施設、週末にイベントが多い会場、土日に試験が行われる会場の運営などは、週末だけ入る人を必要としています。求人を探すときは「週1日」だけでなく、「土日のみ」「週末のみ」という言葉でも検索してみてください。
単発や日払いの仕事を組み合わせる方法もあります。決まった職場に毎週通うのではなく、空いている日に1日単位で仕事を受ける形です。ただし、単発の仕事は収入が安定しにくく、毎回の職場で仕事を覚え直す必要がある点は知っておきます。
在宅で受けられる仕事も、日数の自由度が高い働き方です。文章を書く仕事、データの入力、画像の加工などは、締め切りまでに仕上げれば働く日を自分で決められることが多くあります。文章を書く仕事の収入の水準を知りたいときは、著述家,記者,編集者の年収・単価相場が参考になります。国の統計をもとに、文章を書く仕事の年収の傾向を整理しています。
採用の現場から見た「週一から」の考察
採用の現場と求人市場を長く見てきた立場から、「週一から」の求人について整理します。
求人票の「週1日から」は、応募の入り口を広げるための言葉として使われることが多く、採用する側の本音とずれることがあるのは事実です。ただし、それは求人を出す側の問題であると同時に、確かめる手順を持たないまま応募してしまうことでも食い違いが大きくなります。応募の前の問い合わせ、面接での確認、労働条件通知書での最終確認。この3段階を踏むだけで、入ってから「話が違う」と感じる場面は大きく減ります。
運営者として見てきた限りでは、長く続く人ほど、最初に自分の条件をはっきり伝え、それを受け入れてくれる相手を選んでいます。働く日数が少なくても、決めた日に必ず来る、連絡を早めにする、といった信頼を積み重ねる人は、職場から頼りにされます。日数の多さより、約束を守る確かさが評価されるのは、雇われて働く場合も、仕事を請け負う場合も同じです。
日数を自分で決めたい人には、雇われる形だけでなく、仕事を請け負う形も選択肢になります。請け負う形なら、受ける量と時期を自分で決められます。中間のマージンが乗らない直接の取引なら、依頼する側は同じ予算でより多くを頼め、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%の取引は、少ない日数で働く人ほど、手取りの厚さという形で効いてきます。
求人を装った詐欺や、個人情報を集める目的の募集にも気をつけてください。応募の連絡を装ったメールやメッセージで、身分証や口座の情報を求めるものは、仕事ではなく情報を集めることが目的の可能性があります。こうした手口と見分け方は、社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果|2026年最新の従業員教育ガイドでも取り上げています。在宅で日数を自分で決めて受けられる仕事を広く見たいときは、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事も参考にしてください。分野ごとに、在宅で受けられる仕事の中身を整理しています。
よくある質問
Q. 「週1日からOK」の求人で週3日以上を求められるのは違法ですか?
ただちに違法とは言えませんが、職業安定法は求人の情報について虚偽の表示や誤解を生じさせる表示を禁じ、正確で最新の内容に保つことを求めています。面接で最初の条件と違う日数を求められたら、それは条件の変更にあたるので、変更後の条件をはっきり示してもらいましょう。個別の判断は総合労働相談コーナーで確かめられます。
Q. 応募の前に週1日で働けるかを確かめるにはどうすればよいですか?
曜日と時間帯まで具体的に伝えて問い合わせるのが確実です。「週1日、土曜日の10時から16時での勤務を希望しています。研修期間も含めてこの条件で応募できますか」のように聞くと、相手も具体的に答えやすくなります。返事の内容はメッセージの画面やメモで記録に残しておきましょう。
Q. 週1日のバイトでも有給休暇はもらえますか?
条件を満たせばもらえます。週の所定労働時間が30時間未満で週1日勤務の人は、6か月続けて働き全労働日の8割以上出勤すると1日の有給休暇が付き、その後1年ごとに少しずつ多くなります。付く日数は契約で決めた所定労働日数で決まるので、勤務日数を契約の段階で決めておくことが大切です。
Q. 働き始めてから契約より多いシフトを組まれたらどうすればよいですか?
まず求人票、問い合わせのやり取り、労働条件通知書、実際のシフト表を記録に残し、合意した条件を示して責任者と話し合います。厚生労働省のシフト制の留意事項では、確定したシフトの変更は双方の合意のうえで行い、使用者の都合で一方的に所定労働日数を増減させることは認められないとされています。改善しなければ総合労働相談コーナーに相談しましょう。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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