【重要】PHPの脆弱性、うちのサイトは大丈夫?今すぐチェック

求人票の嘘を見抜く読み方、書かれた条件と実態のずれを確かめるポイント

@SOHO編集部
@SOHO編集部
求人票の嘘を見抜く読み方、書かれた条件と実態のずれを確かめるポイント

この記事のポイント

  • ✓書かれた条件と実態のずれを見抜くための読み方を整理しました
  • ✓職業安定法が禁じる虚偽・誤解を生む表示
  • ✓2024年4月から追加された明示事項

求人票には月給25万円と書いてあったのに、実際に提示されたのは20万円だった。残業はほとんどないと聞いていたのに、毎日2時間の残業がある。正社員の募集だと思って応募したら、契約社員だった。求人票の嘘や、書かれた条件と実態のずれに悩む声は、いまも絶えません。

先に要点をお伝えします。求人票に事実と違う内容を書くことは、職業安定法で禁じられています。2022年10月からは、虚偽の表示だけでなく、誤解を生じさせる表示も禁止され、求人情報を正確で最新の内容に保つことも義務になりました。さらに2024年4月からは、求人の段階で明示しなければならない労働条件が増えています。こうしたルールを知っておくと、求人票のどこを見れば、ずれに気づけるのかが分かります。

この記事では、厚生労働省が公表している資料をもとに、求人票に書かれていなければならない項目、実態とのずれが生まれやすい箇所、面接や契約の前に確かめること、そしてずれに気づいたときの相談先を順に並べていきます。特定の会社や求人サイトを取り上げるのではなく、どの求人票を読むときにも使える見方を身につけることを目指しています。

求人票と実態のずれは、法律でどう扱われているか

まず、求人票に関するルールの全体像を押さえておきます。

求人票や求人広告のルールを定めているのは、主に職業安定法という法律です。この法律は2022年に改正され、同年10月1日から、求人等に関する情報の的確な表示が義務付けられました。厚生労働省が求職者向けに作ったリーフレットには、求人企業の義務が次のように書かれています。

虚偽の表示・誤解を生じさせる表示はしてはなりません。また、募集を終了した場合や内容に変更があった場合には速やかに採用ウェブサイトを更新するなど求人情報を正確・最新の内容に保たなければなりません。 出典: mhlw.go.jp

この義務は、求人を出す企業だけでなく、人材紹介会社や求人サイト、求人情報誌などの事業者にも課されています。同じリーフレットは、虚偽の表示の例として次のようなものを挙げています。

・実際に募集を行う企業と別の企業の名前で求人の掲載が行われている
・「正社員」とうたいながら、実際には「アルバイト・パート」の求人だった
・実際よりも高額な賃金を表示した求人が掲載されている
・紹介できない求人が掲載されている

ここで大事なのは、禁止されているのが明らかな嘘だけではない、という点です。「誤解を生じさせる表示」も禁止されています。たとえば、ごく一部の人しか到達しない高い月収を、誰でももらえるかのように大きく書く。条件付きの手当を、基本給に含まれているかのように見せる。こうした書き方も、読む人に誤解を与えるものとして問題になります。

そして、ずれに気づいたときの相談先について、同じリーフレットは「求人情報と実際の労働条件等が異なるなどのトラブルが生じた場合には、お近くの都道府県労働局にご相談ください」と案内しています。

求人票に書かれていなければならない項目

求人票の嘘を見抜く第一歩は、本来何が書かれているべきかを知ることです。書かれているべき項目が抜けていれば、それだけで注意のサインになります。

厚生労働省の求職者向けリーフレットでは、求人企業が最低限明示しなければならない労働条件として、次の項目を挙げています。

項目 確かめるポイント
業務内容 雇入れ直後の業務と、変更の範囲
契約期間 期間の定めの有無、更新の有無と判断の基準、更新の上限
試用期間 有無と期間、試用期間中の条件
就業場所 雇入れ直後の場所と、変更の範囲
就業時間・休憩時間 始業と終業の時刻、休憩の時間帯
休日 曜日、祝日や年末年始の扱い
時間外労働 有無と、月あたりの目安の時間
賃金 基本給、手当、固定残業代の内訳
加入保険 雇用保険、労災保険、厚生年金、健康保険
受動喫煙防止措置 屋内禁煙かどうかなど
募集者の氏名または名称 実際に雇う企業の名前

この表を手元に置いて求人票を読むと、何が書かれていないのかが見えてきます。たとえば、賃金は大きく書かれているのに時間外労働の欄がない、就業場所が「本社」としか書かれていない、といった具合です。

2024年4月から追加された明示事項

2024年4月1日からは、職業安定法施行規則の改正により、求人の段階で明示しなければならない事項が3つ追加されました。

  1. 従事すべき業務の変更の範囲
  2. 就業場所の変更の範囲
  3. 有期労働契約を更新する場合の基準(通算契約期間または更新回数の上限を含む)

「変更の範囲」とは、雇入れ直後の業務や場所だけでなく、将来の配置転換などによって変わりうる範囲のことです。厚生労働省のリーフレットには、業務内容について「(雇入れ直後)経理(変更の範囲)法務の業務」、就業場所について「(雇入れ直後)大阪支社(変更の範囲)本社および全国の支社、営業所」といった記載例が示されています。

この改正で、「入社したら全国転勤があると後から知った」「事務職で入ったのに営業に回された」といったずれを、求人票の段階で確かめやすくなりました。就業場所の変更の範囲に「全国の支社」と書かれていれば、転勤の可能性があるということです。求人票にこの欄がない場合は、面接で必ず確かめましょう。

有期契約の更新の基準

契約社員やパートなど、期間の定めがある契約で働く場合は、更新の基準がとくに大切です。厚生労働省のリーフレットでは、更新の判断の基準について、「諸般の事情を総合的に考慮したうえで判断する」というような抽象的なものではなく、「勤務成績、態度により判断する」「会社の経営状況により判断する」など、具体的に記載することが望ましいとしています。

更新の上限がある場合は、「通算契約期間は4年を上限とする」「契約の更新回数は3回を上限とする」のように書かれます。長く働くつもりで応募したのに、実は更新の上限があった、というずれを防ぐために、この欄は必ず確かめます。

ずれが生まれやすい箇所と、読み方のこつ

ここからは、求人票と実態のずれが生まれやすい箇所を、具体的に見ていきます。

賃金:固定残業代の内訳を確かめる

賃金の欄で最も注意したいのが、いわゆる固定残業代です。固定残業代とは、実際に残業したかどうかにかかわらず、一定時間分の残業代としてあらかじめ支払われる手当のことです。

固定残業代を含めた額を「月給」として大きく書くと、基本給が実際より高く見えてしまいます。そこで厚生労働省のリーフレットでは、固定残業代を採用する場合、次の3点を書く必要があるとしています。

・固定残業代を除いた基本給の額
・固定残業代に当たる手当の名前と、何時間分の残業代として、いくら支払うのか
・その時間を超える残業については、割増賃金を追加で支払うこと

たとえば「月給25万円」と書かれていても、内訳を見ると「基本給20万円、固定残業手当5万円(30時間分)」となっていることがあります。この場合、残業がなくても25万円が支払われる一方で、基本給は20万円です。賞与や退職金が基本給をもとに計算される会社では、この違いが大きく響きます。内訳が書かれていない求人票は、それだけで確認が必要です。

賃金:「〜万円以上」「最大〜万円」の表現

「月給25万円以上」「年収最大600万円」といった書き方にも注意が要ります。「以上」の下限がいくらなのか、「最大」に届くのはどんな条件の人なのかを確かめないと、実際の提示額とのずれに驚くことになります。経験や能力によって幅がある場合は、自分の経験だとどのあたりになるのかを、面接で具体的に聞いておきます。

時間外労働:「月平均20時間」の意味

時間外労働の欄に「月平均20時間」と書かれていても、繁忙期には大きく増えることがあります。平均の数字だけでなく、繁忙期にはどのくらいになるのか、休日出勤はあるのかを確かめます。裁量労働制を採用している場合は、「〇時間働いたものとみなされます」という記載が必要とされているので、その記載があるかどうかも見ておきます。

試用期間:期間中の条件

試用期間がある場合、その間の賃金や雇用形態が本採用後と違うことがあります。厚生労働省のリーフレットの記載例でも、「月給25万円(ただし、試用期間中は月給20万円)」のように、試用期間中の条件を書く形が示されています。試用期間中は契約社員として雇い、その後に正社員にするという形をとる会社もあるので、雇用形態の違いも確かめます。

雇用形態:「正社員登用あり」の実態

「正社員登用あり」と書かれている場合、実際にどのくらいの人が登用されているのかは、求人票だけでは分かりません。登用の条件、過去の実績を面接で聞いてみると、その会社の姿勢が見えてきます。

募集者の名前:実際に雇う会社はどこか

求人サイトや人材紹介を通じて応募する場合、求人票に載っている会社と、実際に雇用契約を結ぶ会社が違うことがあります。派遣労働者として雇う場合には、そのことを示す必要があるとされています。応募の前に、実際に雇う会社の名前と、雇用形態を確かめておきます。

言葉の選び方から読み取れるサイン

求人票の言葉づかいそのものが、確かめるべき点を教えてくれることもあります。ここで挙げる言葉が書かれていても、それだけで問題があるわけではありません。ただ、具体的な中身が添えられていないときは、面接で確かめる項目に加えておくとよいものです。

「高収入」「稼げる」

具体的な金額や、その金額に届く条件が書かれていない「高収入」は、判断の材料になりません。歩合制や成果報酬の場合、平均でどのくらいなのか、最低保障はあるのかを確かめます。

「アットホームな職場」「若手が活躍」

職場の雰囲気を伝える言葉は、それ自体は悪いものではありません。ただ、具体的な働き方の情報(残業時間、休日、教育の体制)が少なく、雰囲気を伝える言葉ばかりが並んでいる求人票は、肝心の条件を確かめる必要があります。

「未経験歓迎」と高い給与の組み合わせ

未経験で始められる仕事で、相場より大きく高い給与が書かれている場合は、その理由を確かめます。長時間の労働や厳しい成果目標が前提になっていることもあります。仕事を始める前に、研修費や教材費の負担を求められるような場合は、とくに注意が必要です。

「急募」が長く続いている

「急募」と書かれた求人が、何か月も掲載され続けていることがあります。単に人手が足りないのかもしれませんが、人の入れ替わりが激しい職場である可能性もあります。面接で、そのポジションの前任者が辞めた理由や、同じ部署の人の勤続年数を聞いてみると、実態が見えてきます。

求人情報の時点と、仲介する事業者を確かめる

求人票の中身だけでなく、その求人情報がいつのものか、誰が仲介しているのかも、確かめておきたい点です。

求人情報はいつ時点のものか

厚生労働省の求職者向けリーフレットでは、求人企業などが募集広告などの労働者の募集に関する情報を提供する場合は、掲載した時点を明示するなど、正確かつ最新の内容に保つ義務があるとしています。古い求人情報が残ったままになっていると、すでに募集が終わっていたり、条件が変わっていたりすることがあります。求人票に掲載日や更新日が書かれているかを見て、古いものであれば、応募の前に現在も募集しているか、条件に変わりはないかを確かめます。

人材紹介会社や求人サイトを確かめる

人材紹介会社(職業紹介事業者)は、厚生労働大臣の許可や届出を受けて事業を行っています。厚生労働省は、人材サービス総合サイトで、職業紹介事業者の一覧や事業の実績を公開しています。また、求職者に関する情報を集める求人サイトなど(特定募集情報等提供事業者)には届出制が導入されていて、届け出た事業者の一覧も同じサイトで確かめられるとされています。

初めて利用する紹介会社や求人サイトがあれば、このサイトで名前を確かめておくと安心です。届出や許可の有無だけで良し悪しが決まるわけではありませんが、確かめられる情報は確かめておくに越したことはありません。

個人情報の使い道を確かめる

2022年の職業安定法の改正では、求人企業や紹介会社、求人サイトが求職者の個人情報を集めたり使ったりするとき、業務の目的を明らかにしなければならないことも定められました。厚生労働省のリーフレットでは、「職業紹介のために使用します」とだけ書くのは不十分な例として挙げられ、「会員登録時に入力いただいた情報を、希望と合致する求人企業に提供します」のように具体的に書くのが適切な例とされています。登録の前に、自分の情報が何に使われるのかを確かめておきましょう。

「業務委託」と書かれた募集に注意する

求人サイトには、雇用ではなく、業務委託の形で仕事を募集しているものも混ざっています。業務委託とは、会社に雇われるのではなく、独立した立場で仕事を引き受け、成果に対して報酬を受け取る契約のことです。

業務委託の場合、雇用契約ではないので、残業代や有給休暇、雇用保険といった、雇われて働く人のための仕組みが前提になりません。求人票では「勤務時間」「シフト」といった雇用のような言葉が使われていても、契約の形が業務委託になっていることがあります。応募する前に、雇用契約なのか、業務委託契約なのかを必ず確かめます。

業務委託で仕事を受ける場合は、報酬の額と支払いの時期、仕事の範囲、経費の負担、契約の終わり方を、書面で確かめておくことが欠かせません。働き方の実態が雇用と変わらないのに業務委託の形になっている場合は、総合労働相談コーナーなどに相談してみることも考えられます。

「詳細は面談時に」と書かれている求人票の読み方

求人票の中には、「詳細は面談時にお伝えします」と書かれているものもあります。これ自体は、すぐに問題になるわけではありません。

厚生労働省のリーフレットによれば、求人広告のスペースが足りないなど、やむを得ない場合には、「詳細は面談時にお伝えします」などと付したうえで、労働条件の一部を別のタイミングで明示することも可能とされています。ただし、その場合でも、原則として、面接などで求職者と最初に接触する時点までに、すべての労働条件が明示されることになっています。

つまり、「詳細は面談時に」と書かれていたら、最初の面談の時点で、すべての労働条件を書面などで示してもらえるはずです。面談の場で条件があいまいなままだったり、「入社してから説明します」と言われたりした場合は、注意が必要です。

また、面接などの過程で、最初に示した労働条件が変わる場合には、企業はその変更の内容を明示する必要があるとされています。面接の途中で「実は勤務地はこちらになります」「給与はこの額になります」と言われたら、何がどう変わったのかを書面で確かめておきます。

面接で確かめること

求人票を読んで気になった点は、面接で確かめるのが基本です。聞きにくいと感じるかもしれませんが、労働条件を確かめることは、働く人として当然の行動です。聞き方を工夫すれば、角を立てずに確かめられます。

確かめておきたい質問の例

・「求人票に月給25万円とありましたが、基本給と手当の内訳を教えていただけますか」
・「固定残業手当は何時間分でしょうか。それを超えた場合の扱いはどうなりますか」
・「繁忙期には、残業はどのくらいになりますか」
・「入社後に、勤務地や業務内容が変わる可能性はありますか。ある場合、どの範囲でしょうか」
・「試用期間中の給与と雇用形態を教えていただけますか」
・「契約の更新はどのような基準で判断されますか。更新の上限はありますか」
・「このポジションで、実際に働いている方の1日の流れを教えていただけますか」

答えがあいまいだったり、話をそらされたりした場合は、それ自体が一つの判断材料になります。面接の後に、聞いた内容をメモしておくと、内定後に届く書面と照らし合わせるときに役立ちます。

職場を見せてもらう

可能であれば、実際に働く場所を見せてもらうのも有効です。机の並び、働いている人の様子、時間帯ごとの雰囲気から、求人票だけでは分からないことが伝わってきます。面接の時間帯が夕方であれば、定時を過ぎても多くの人が残っているかどうかも、一つの目安になります。

オンライン面接のときに補うこと

最近は、面接をオンラインで行う会社も増えています。移動の手間が省ける一方で、職場の様子を見る機会がなくなり、求人票だけでは分からない部分を確かめにくくなります。オンライン面接の場合は、実際に働く場所の写真や、1日の仕事の流れ、同じ部署の人数と年齢層などを、口頭で具体的に説明してもらうとよいでしょう。在宅勤務ができると書かれている場合は、在宅で働ける日数や、出社が求められる場面、在宅勤務中の連絡の方法や勤務時間の管理の仕方も確かめておきます。可能であれば、内定の前に一度職場を訪ねる機会をもらえないか聞いてみるのも一つの方法です。

内定から契約までに確かめること

面接を通過して内定が出たら、契約を結ぶ前に、もう一度条件を確かめます。ここが、ずれを防ぐ最後の機会です。

労働条件通知書を受け取る

労働契約を結ぶときには、企業は労働条件を書面などで明示しなければなりません。この書面は、一般に労働条件通知書と呼ばれます。厚生労働省は、モデル労働条件通知書の様式を公開しています。

2024年4月からは、労働契約を結ぶときの明示事項にも、就業場所と業務の変更の範囲が加わりました。期間の定めのある契約では、更新上限の有無と内容、無期転換を申し込める機会と無期転換後の労働条件も、決められたタイミングで明示することが必要になっています。無期転換とは、同じ会社との有期契約が通算5年を超えたときに、本人の申し込みで期間の定めのない契約に変えられる仕組みのことです。

求人票と通知書を並べて読む

労働条件通知書を受け取ったら、求人票、面接のメモと並べて、1項目ずつ照らし合わせます。

・賃金の額と内訳(基本給、手当、固定残業代)は、求人票や面接で聞いた内容と同じか
・就業場所と業務内容、その変更の範囲は一致しているか
・就業時間、休日、時間外労働の扱いは同じか
・試用期間の有無と条件は同じか
・契約期間、更新の基準、更新の上限は同じか

違いがあれば、入社を決める前に、理由を確かめます。理由に納得できなければ、条件の見直しを求めるか、入社を見送るという選択肢もあります。

入社後に違いが分かった場合

労働基準法は、明示された労働条件が事実と違う場合、働く人は即時に労働契約を解除できると定めています。ただし、実際にどう対応するのがよいかは、事情によって変わります。一人で判断せず、後で紹介する相談先に相談してから動くことをおすすめします。

後から確かめられるように、記録を残しておく

求人票と実態のずれを相談するとき、いちばん困るのは「求人票に何と書いてあったのか」を示せないことです。求人サイトの掲載は、募集が終わると削除されたり、内容が書き換えられたりします。応募した時点の求人票を、自分の手元に保存しておくことが大切です。

保存しておきたいものは、次のとおりです。

・応募した時点の求人票(画面の保存、印刷、PDFへの書き出しなど)
・求人票の掲載日や更新日が分かる部分
・面接で聞いた内容のメモ(日時、相手の名前、話の内容)
・内定の連絡や、条件に関するメールやメッセージ
・労働条件通知書や雇用契約書

これらがそろっていれば、相談先で状況を説明するときにも、ずれを具体的に示せます。記録は、応募のたびに1つのフォルダに保存しておくと、後で探す手間も省けます。

内定の返事を急がされたとき

「今日中に返事をください」「この条件は今だけです」と、内定の返事を急がされることがあります。急がされると、条件を十分に確かめないまま決めてしまいがちです。労働条件通知書をまだ受け取っていない場合は、書面を受け取ってから返事をしたいと伝えます。条件をきちんと示してくれる会社であれば、書面を確かめる時間を求めることを嫌がることはないはずです。

ずれに気づいたときの相談先

求人票と実態のずれに気づいたとき、一人で抱え込む必要はありません。公的な相談先がいくつもあります。

総合労働相談コーナー

厚生労働省は、総合労働相談コーナーを各都道府県労働局、全国の労働基準監督署内などの378か所に設けています。厚生労働省の案内によれば、解雇、雇止め、配置転換、賃金の引下げ、募集・採用、いじめ・嫌がらせ、パワハラなど、あらゆる分野の労働問題が相談の対象です。学生や就職活動中の人からの相談も受け付けていて、予約不要、利用は無料とされています。労働基準法などに違反する疑いがある場合は、労働基準監督署などの担当部署に取り次ぐことになっています。詳しくは総合労働相談コーナーのご案内で確かめられます。

都道府県労働局

求人情報と実際の労働条件が違うといったトラブルについて、厚生労働省は都道府県労働局への相談を案内しています。職業安定法に関わる求人の表示の問題は、労働局が担当しています。

ハローワーク

ハローワークで紹介を受けた求人の内容が実態と違っていた場合は、紹介を受けたハローワークにもそのことを伝えておきます。どの求人で、どの項目が、どう違っていたのかを、求人票の写しや労働条件通知書と一緒に説明できるようにしておくと、話が早く進みます。

消費生活センター

求人に応募したら、仕事を始めるための教材や機材の購入を求められた、登録料を払わされた、といった場合は、労働の問題というより、消費者としてのトラブルに当たることがあります。消費者庁は、消費者ホットライン188を案内していて、電話をかけると、近くの市区町村や都道府県の消費生活センターなどの相談窓口につながります。相談は無料で、通話料金は相談窓口につながった時点からかかるとされています。

応募の前に確かめておきたい、求人票のチェックリスト

最後に、応募する前に求人票で確かめておきたいことを、チェックリストとして並べます。

  1. 実際に雇う会社の名前と、雇用形態(正社員、契約社員、パート、派遣)が書かれているか
  2. 業務内容と就業場所に、雇入れ直後の内容と変更の範囲が書かれているか
  3. 賃金に、基本給と手当の内訳が書かれているか
  4. 固定残業代がある場合、時間数、金額、超過分の追加支払いが書かれているか
  5. 時間外労働の有無と目安の時間が書かれているか
  6. 試用期間の有無と、その間の条件が書かれているか
  7. 有期契約の場合、更新の基準と上限が書かれているか
  8. 加入する保険が書かれているか
  9. 求人情報がいつ時点のものか分かるか

チェックリストは、複数の求人を比べるときにも役立ちます。同じ職種の求人を2つか3つ並べて、各項目がどこまで具体的に書かれているかを比べると、条件をきちんと示している会社と、そうでない会社の違いがはっきり見えてきます。

このうち、書かれていない項目が多いほど、面接で確かめるべきことが増えます。書かれていない項目を、面接で一つずつ埋めていく、という姿勢で臨むと、入社後のずれを大きく減らせます。

求人の表示をめぐる、運営者としての観察

ここからは、求人や仕事の募集を長く見てきた立場から、少し広い視点で考えてみます。

20年この市場を見てきた立場から言えば、条件のずれが大きな問題に発展するのは、多くの場合、最初の段階で「書かれていないこと」を確かめなかったときです。求人を出す側も、悪意がなくても、書く手間を惜しんで大事な項目を省いてしまうことがあります。働く側が、書かれていない項目に気づいて質問する。その一手間が、双方にとってのずれを防ぎます。

もう一つ感じるのは、仲介が何層にも重なるほど、条件は伝わりにくくなるということです。求人を出す会社、紹介する会社、掲載する媒体と、間に入る人が増えるほど、元の条件が少しずつ変わって伝わる余地が生まれます。仕事を出す人と受ける人が直接やり取りできれば、条件のずれは起きにくく、中間の取り分がない分だけ、働く人の手取りも厚くなります。依頼する側も、同じ予算でより多くの仕事を頼めます。双方が得をするこの形は、雇用でも業務委託でも変わりません。

業務委託で仕事を受ける場合も、確かめるべきことの考え方は同じです。報酬の額と支払いの時期、仕事の範囲、修正の回数、納期を、仕事を始める前に書面で確かめておく。この習慣が、後のトラブルを防ぎます。取引の条件を正確に書面にまとめる力は、ビジネス文書の基本として学べます。体系的に学びたい人には、ビジネス文書検定のような資格があります。

求人や仕事の募集を装って、個人情報やお金をだまし取ろうとする手口もあります。偽の求人メールから不審なサイトに誘導される被害は、会社の情報セキュリティの問題でもあります。従業員がこうした手口を見分けられるようにする訓練については、社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果|2026年最新の従業員教育ガイドで紹介しています。

情報セキュリティやマーケティングの分野で、在宅で受けられる仕事にどのようなものがあるかは、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で確かめられます。文章を書く仕事の相場感を知りたい人は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場も参考になります。

求人票は、働く条件を知るための最初の資料です。書かれていることを鵜呑みにせず、書かれていないことに気づき、面接と書面で確かめる。この順番を守るだけで、求人票と実態のずれに悩む場面は大きく減らせます。まずは、いま気になっている求人票を、この記事のチェックリストと並べて読み直してみてください。

よくある質問

Q. 求人票と実際の条件が違うのは違法ですか?

職業安定法は、求人を出す企業や求人サイトなどに対して、虚偽の表示や誤解を生じさせる表示を禁じ、求人情報を正確で最新の内容に保つことを義務付けています。ただし、個別の事情で判断が変わることもあるので、ずれに気づいたら都道府県労働局や総合労働相談コーナーに相談してください。

Q. 固定残業代がある求人票はどこを確かめればよいですか?

固定残業代を除いた基本給の額、固定残業代が何時間分でいくらか、その時間を超えた残業に割増賃金が追加で支払われるか、の3点を確かめます。厚生労働省の資料でも、固定残業代を採用する場合はこれらを記載する必要があるとされています。書かれていなければ面接で確認してください。

Q. 「詳細は面談時に」と書かれた求人に応募しても大丈夫ですか?

やむを得ない場合は、労働条件の一部を面談時に示すことも認められています。ただし原則として、面接などで最初に接触する時点までに、すべての労働条件が明示されることになっています。面談で条件があいまいなままなら、書面で示してもらうよう求めてください。

Q. 入社後に求人票と違う条件だと分かったら、どこに相談できますか?

各都道府県労働局や全国の労働基準監督署内などにある総合労働相談コーナーで、予約不要・無料で相談できます。ハローワークで紹介を受けた求人なら、紹介元のハローワークにも伝えてください。教材の購入や登録料を求められた場合は、消費者ホットライン188も利用できます。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年6月11日最終更新:2026年10月2日
@SOHO編集部

この記事を書いた人

@SOHO編集部

フリーランス・在宅ワークの専門メディア

@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ

スキルアップ

プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス

経営・ビジネス

経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却

M&A・事業売却

会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方