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施工管理の求人の嘘を見抜くには|休日と残業の実態を応募前に確かめる

@SOHO編集部
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施工管理の求人の嘘を見抜くには|休日と残業の実態を応募前に確かめる

この記事のポイント

  • ✓施工管理の求人で「年間休日125日」「残業少なめ」が嘘だったと感じる原因と
  • ✓応募前に確かめる手順を整理します
  • ✓2024年4月から建設業に適用された残業の上限規制

「施工管理の求人に年間休日125日とあるけれど、本当なのか」「残業少なめと書いてあったのに、入社したら毎日遅くまで現場にいる」。施工管理の求人について、こうした疑問や不満を持って調べている人に向けて、求人と実態のずれが生まれる理由と、応募の前に確かめる手順を整理します。施工管理の求人で「嘘だった」と感じる原因の多くは、会社の休日と現場の休日の違い、固定残業代の書き方、仕事の範囲の書き方にあります。2024年4月からは建設業にも残業の上限規制が適用され、求人の表示にも法律のルールがあります。この記事では、そうしたルールを踏まえ、求人票の読み方、面接と内定後に確かめること、困ったときの相談先を順に説明します。特定の会社や求人サイトの良し悪しではなく、どの求人にも使える確かめ方に絞って書きます。

施工管理の求人で「嘘」と言われる背景

施工管理は、工事の計画を立て、工程、品質、安全、原価を管理して、決められた工期で建物や構造物を完成させる仕事です。現場の職人や協力会社、発注者、設計者との調整役でもあり、責任の重い仕事です。

人手不足と、求人の見せ方の競争

建設業は長く人手不足が続いている業界で、施工管理の担い手を確保するのはどの会社にとっても大きな課題です。応募を集めたい会社は、休日の多さや残業の少なさを前面に出したくなります。働き方の改善が進んでいる会社もある一方で、求人の言葉と現場の実態が追いついていない会社もあります。この差が「嘘だった」という感想につながります。

工期と天候に左右される仕事

施工管理の働き方は、工期と天候に大きく左右されます。雨で作業が止まれば工程が遅れ、取り戻すために休日に作業が入ることがあります。竣工(工事の完成)の前は、検査や書類の整理で忙しくなりがちです。同じ会社でも、担当する現場によって忙しさが大きく違うことも珍しくありません。

会社の制度と、現場の運用のずれ

会社として週休2日の制度があっても、担当する現場の工程や発注者の都合で、実際には休めない日が出ることがあります。採用の担当者は会社の制度を説明し、現場の運用まで把握していないこともあります。ここに、求人と実態のずれが生まれる大きな理由があります。

求人の表示には法律のルールがある

求人の情報は、会社が自由に書いてよい広告ではありません。職業安定法の第5条の4では、求人の情報について、うその表示や誤解を生む表示をしてはならないと定めています。2022年10月に施行された改正で明記されたルールで、会社の採用サイト、求人サイト、メール、SNSなど、求人の情報を伝える手段の全体が対象です。会社は求人の情報を正確で最新の内容に保つことも求められています。

厚生労働省が求職者向けにまとめたリーフレットでは、うその表示の例として次のようなものが挙げられています。

・実際に募集を行う企業と別の企業の名前で求人の掲載が行われている。
・「正社員」と謳いながら、実際には「アルバイト・パート」の求人だった。
・実際よりも高額な賃金を表示した求人が掲載されている。 出典: mhlw.go.jp

同じリーフレットでは、求人の情報と実際の労働条件が違うなどのトラブルがあれば、近くの都道府県労働局に相談するよう案内しています。

労働条件の明示も義務

職業安定法の第5条の3では、労働者を募集する会社に、仕事の内容、賃金、労働時間などの労働条件を示す義務を定めています。求人の段階で示した条件を契約の前に変えるときは、変える内容をあらためて示す必要があります。さらに労働基準法の第15条では、労働契約を結ぶときに労働条件を示すことを会社に義務づけ、示された条件が事実と違う場合、労働者はすぐに契約を解除できると定めています。

2024年4月から建設業にも残業の上限が適用された

施工管理の求人を見るうえで、必ず知っておきたいのが残業の上限規制です。働き方改革で、残業の上限は労働基準法に書き込まれ、多くの業種には2019年4月(中小企業は2020年4月)から適用されていました。建設業は、業務の特性や取引の慣行に課題があるとして適用が5年間猶予されていましたが、2024年4月から適用されています。

建設業では、災害時における復旧及び復興の事業を除き、時間外労働の上限規制が原則どおりに適用されます。 出典: mhlw.go.jp

上限の中身

厚生労働省の説明によると、残業の上限は原則として月45時間、年360時間です。臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも、次の範囲に収める必要があります。

項目 上限
原則 月45時間、年360時間
特別な事情がある場合の年間 年720時間以内
休日の労働を含めた1か月 100時間未満
休日の労働を含めた2か月から6か月の平均 80時間以内
月45時間を超えられる回数 年6か月まで

建設業でも、災害の復旧や復興の事業を除き、この上限が原則どおりに適用されます。災害の復旧や復興の事業では、月100時間未満と、2か月から6か月の平均80時間以内という部分が適用されません。

上限規制で、求人の見方が変わる

この上限規制により、「残業が多いのは建設業だから仕方ない」という考え方は通用しなくなりました。月80時間の残業は、1日あたりに直すと4時間程度にあたります。面接で繁忙期の残業時間を聞いたときに、この上限を大きく超えるような答えが返ってくる会社は、法律を守る仕組みが整っていない可能性があります。反対に、上限の範囲に収めるために、残業を減らす具体的な取り組み(現場の人員の配置の見直し、書類の作業の効率化、工期の交渉など)を説明できる会社は、制度に向き合っていると考えられます。数字と取り組みの両方を聞くと、会社の姿勢が見えてきます。

一方で、上限が決まったことで、会社には労働時間を正しく記録する理由がはっきりしました。勤怠のシステムやタイムカードで労働時間を管理しているか、現場から事務所に戻ってからの書類作業も労働時間として記録しているかは、面接で確かめておきたい点です。

工期の短さも法律で制限されている

長時間の労働の背景には、短すぎる工期もあります。建設業法の第19条の5は、工事を発注する側に対しても、受ける建設業者に対しても、通常必要と認められる期間に比べて著しく短い工期の請負契約を結んではならないと定めています。工期の適正化は業界全体の課題として取り組まれていて、会社がどう向き合っているかは、働き方を見極める材料になります。

休日の表記で実態と違いやすいところ

施工管理の求人で特にずれが起きやすいのが休日です。

会社のカレンダーと現場のカレンダー

求人票の年間休日は、会社のカレンダーをもとに書かれていることが多くあります。一方で、施工管理は担当する現場の工程に合わせて働くため、現場の休日が会社の休日と一致しないことがあります。たとえば、会社の休日が土日祝でも、現場が土曜日に稼働していれば、施工管理も土曜日に出勤することになります。その場合に振替の休日が取れるのか、取れなかった分はどう扱われるのかが、実際の休日の数を左右します。

週休2日と完全週休2日の違い

求人票の休日の表現には、意味の違う言い方が混ざっています。

求人票の表現 一般的な意味
完全週休2日制 毎週必ず2日の休みがある
週休2日制 月に1回以上、2日休める週がある(毎週とは限らない)
4週8休 4週間で8日の休み(週ごとの日数は決まっていない)
年間休日125日 会社のカレンダー上の休日の合計が125日

「週休2日制」を「毎週2日休める」と読むと、入社後に休みが少ないと感じます。休日の数字を見るときは、それが会社のカレンダーの数字なのか、現場で実際に休めた日数の平均なのかを確かめることが大切です。

振替休日と代休

休日に出勤したとき、別の日を休日にする方法には「振替休日」と「代休」があります。振替休日は、あらかじめ休日と働く日を入れ替えるもので、代休は、休日に働いたあとで代わりの休みを取るものです。どちらの扱いかによって、割増の賃金が支払われるかどうかが変わることがあります。休日出勤が多い職場では、振替や代休が実際に取れているか、取れなかった分の賃金はどうなるのかを確かめておきましょう。

給料と残業代の表記で実態と違いやすいところ

固定残業代を含めた月給

施工管理の求人では、月給に一定時間分の残業代を含める固定残業代(みなし残業代)がよく使われます。固定残業代とは、実際の残業の有無にかかわらず、あらかじめ決めた時間分の残業代を毎月支払う仕組みのことです。

厚生労働省は、固定残業代を使う場合に、何時間分かなどを示さないまま基本給に含めて表示してはならないとしています。望ましい書き方は、基本給の額、固定残業代の額と何時間分か、その時間を超えた残業には割増賃金を追加で支払うことを、それぞれ分けて示す形です。

たとえば「月給35万円(固定残業代45時間分を含む)」という求人なら、基本給がいくらで、固定残業代がいくらなのかを確かめます。基本給が低いと、賞与や退職金の計算の基礎も低くなることがあります。固定残業の時間が45時間に近い場合は、毎月それくらいの残業が前提になっている可能性もあります。

モデル年収の読み方

「年収600万円以上も可能」といったモデル年収は、一部の経験者や資格を持つ人の例であることがあります。厚生労働省のリーフレットでも、社内で特に給与の高い人の例を、すべての人の給与のように示してはならないとしています。モデル年収が、どの資格、どの経験年数、どのくらいの残業を前提にした数字なのかを確かめましょう。

資格手当

施工管理では、施工管理技士の資格の有無や級によって手当が付くことがよくあります。どの資格のどの級にいくら支払われるのか、入社後に資格を取ったときはいつから手当が付くのかを確かめておきます。資格の取得費用を会社が負担し、一定の期間内に辞めたら返済を求めるという取り決めがある場合は、その内容を書面で確かめてください。労働基準法の第16条は、労働契約を守らなかったときの違約金や損害賠償の額をあらかじめ決める契約を禁じています。費用の返済の取り決めがこれにあたるかどうかは内容によって判断が分かれるため、気になる場合は労働基準監督署などに相談するのが確実です。

仕事の範囲と勤務地の表記

施工管理の仕事の範囲

施工管理の仕事は幅が広く、現場の管理に加えて、書類の作成、写真の整理、近隣への説明、資材の手配なども含まれることがあります。会社によっては、営業や積算(工事の費用の見積もり)を兼ねることもあります。求人票の「施工管理」という言葉だけでは、仕事の範囲は分かりません。

2024年4月からは、労働契約を結ぶときに、雇われた直後の仕事の内容と就業場所に加えて、将来どこまで変わる可能性があるかという「変更の範囲」も示すことが義務になりました。どこまでの仕事を任される可能性があるのかを、労働条件通知書で確かめましょう。

勤務地と出張

施工管理は、担当する現場が勤務地になります。求人票に「本社勤務」とあっても、実際には各地の現場に通うことがあり、遠方の現場では長期の出張や単身赴任になることもあります。勤務地の変更の範囲、通勤の手段と交通費の扱い、出張の手当、現場が遠いときの宿泊の扱いを確かめておきます。

「未経験歓迎」「資格不問」の読み方

施工管理の求人には、「未経験歓迎」「資格不問」と書かれたものも多くあります。人手不足の中で、経験のない人を育てようとする会社が増えているためです。ただし、この言葉の意味を取り違えると、入社後に戸惑うことになります。

未経験の人が最初に担当する仕事

未経験で入社した場合、最初から1人で現場を任されることは多くありません。先輩の施工管理について、写真の撮影と整理、書類の作成、資材の確認、安全の点検などから始めるのが一般的です。ところが、人手が足りない職場では、入社から間もない時期に1人で小さな現場を担当することもあります。研修の期間と内容、先輩と一緒に現場を担当する期間を、面接で具体的に聞いておきましょう。

資格を取ることが前提になっていることも

「資格不問」は、応募の時点で資格がなくてもよいという意味で、入社後も資格がいらないという意味ではありません。施工管理技士は、建設工事の施工管理の知識と能力を国が認定する資格で、工事の現場ごとに配置が求められる技術者の要件にも関わるため、会社としては社員に取得してほしい資格です。入社後に資格の取得を求められるのか、勉強の時間や受験の費用を会社が支援してくれるのか、取得したときの手当はいくらかを確かめておくと、入社後の働き方がイメージしやすくなります。

給料の伸び方も確かめる

未経験で入社した場合、最初の給料は経験者より低く設定されていることが一般的です。求人票の給料の幅(たとえば「月給25万円から40万円」)のうち、未経験の人がどこから始まるのか、資格を取ったり経験を積んだりしたときにどのくらい上がるのかを聞いておくと、将来の見通しが立ちます。給料の幅の上の数字だけを見て応募すると、入社後に「思っていたより低い」と感じる原因になります。

雇用の形ごとに気をつけたいこと

契約社員の場合

期間を決めて雇われる有期労働契約では、契約を何回まで、または通算何年まで更新できるかという「更新上限」が決まっていることがあります。2024年4月からは、有期労働契約を結ぶときと更新するときに、更新上限があるかどうかとその内容を示すことが義務になりました。同じ会社で有期労働契約が通算5年を超えると、本人が申し込めば期間の定めのない契約に変わる「無期転換ルール」もあります。「正社員への登用あり」と書かれている場合は、これまでに実際に登用された人がいるかを聞いておくと、制度の実態が分かります。

派遣の場合

施工管理の求人には、派遣会社に雇われて建設会社の現場で働く形のものもあります。この場合、雇い主は派遣会社で、給料を払うのも労働条件を示すのも派遣会社です。働く場所は派遣先の現場ですが、仕事の内容や時間に疑問があれば、まず派遣会社の担当者に相談します。派遣先で契約にない仕事を頼まれるといったずれが起きたときも、派遣会社を通して確かめるのが基本です。

働き方の改善が進んでいる会社を見分ける手がかり

求人の言葉だけで会社を見分けるのは難しいものですが、働き方の改善が進んでいる会社には、いくつかの共通する手がかりがあります。

・労働時間を勤怠のシステムやタイムカードで記録し、残業の実績を数字で説明できる
・現場の休日を、会社として決めた方針で運用している(現場ごとの判断に任せきりにしない)
・書類の作成や写真の整理に、業務のシステムや事務の担当者の支援がある
・1人の施工管理が同時に担当する現場の数に、目安を設けている
・無理な工期の工事を受けないよう、受注の段階で工期を確認する仕組みがある

面接でこうした点を質問し、具体的な仕組みや数字で答えが返ってくるかを見ると、会社の姿勢が分かります。説明会や職場の見学の機会があれば、若手の社員に、実際の休みの取り方や残業の様子を聞いてみるのも有効です。

応募前のチェックリスト

ここまでの内容を、求人票を見るときのチェックリストとして整理します。

・会社の名前、所在地、連絡先がはっきり書かれているか
・雇用の形(正社員、契約社員、派遣など)が書かれているか
・月給の内訳(基本給、固定残業代、手当)が分かれて書かれているか
・固定残業代があるなら、何時間分か、超えた分は支払われるかが書かれているか
・年間休日が会社のカレンダーの数字か、現場の実績か
・休日の形(完全週休2日制、週休2日制、4週8休など)が書かれているか
・資格手当の対象の資格と額が書かれているか
・勤務地の変更の範囲や、出張の扱いが書かれているか
・求人の情報がいつ時点のものか分かるか

ここだけの話ですが、採用する側から見ると、休日や残業の実績を数字で出せる会社は、それだけ労働時間をきちんと管理している会社です。逆に、「休みは取れます」「残業は少なめです」としか言えない会社は、数字を把握していないか、出しにくい事情があると考えたほうが安全です。

求人票の例で読み方を練習する

ここで、架空の求人票の例を使って、どこを確かめるべきかを練習してみます。次のような求人があったとします。

項目 求人票の記載(架空の例)
職種 施工管理(建築)
給与 月給30万円から50万円(固定残業代含む)
休日 週休2日制、年間休日125日
勤務地 本社および各現場
資格 不問(取得支援あり)

この例で確かめたい点は次のとおりです。

・給与:固定残業代は何時間分でいくらか。基本給はいくらか。未経験の人は30万円から50万円のどこから始まるのか
・休日:完全週休2日制ではなく週休2日制なので、毎週2日休めるとは限らない。年間休日125日は会社のカレンダーの数字か、現場の実績か
・勤務地:「各現場」の範囲はどこまでか。遠方の現場や出張、転勤の可能性はあるか
・資格:取得支援の中身(費用の負担、勉強の時間、受験の日の扱い)と、辞めたときの費用の返済の取り決めの有無

このように、1つの項目ごとに「この言葉は何を意味しているのか」「書かれていないことは何か」を考えると、面接で質問すべき点が自然に見えてきます。求人票は入口の情報で、細かな条件は面接と書面で確かめるものと考えておきましょう。

面接で確かめること

求人票では分からない実態は、面接で具体的に質問して確かめます。

休日と残業の質問の例

・入社した場合、最初にどんな規模の現場を担当することが多いか
・その現場では、土曜日や祝日の稼働はどのくらいあるか
・昨年度、施工管理の社員の平均の休日取得日数はどのくらいか
・繁忙期と通常期で、1か月の残業時間はどのくらい違うか
・現場から事務所に戻ってからの書類作業は、労働時間として記録しているか
・休日出勤をしたときの振替休日や代休は、実際に取れているか

「休みは取れますか」と聞くよりも、「昨年度の平均の取得日数」のように数字で聞くほうが、実態に近い答えを得られます。答えが数字で返ってこない場合は、その理由も聞いてみましょう。

現場の体制の質問の例

・1つの現場を何人の施工管理で担当するか
・新人のうちは、先輩と一緒に現場を担当するか
・書類の作成や写真の整理を支援する仕組み(事務の担当者や業務のシステム)があるか

施工管理の負担は、1人で抱える現場の数と、書類の作業の量で大きく変わります。業務のデジタル化で書類の作業を減らしている会社もあります。たとえば、現場の写真をタブレットで撮影してそのまま整理できるようにしたり、工程表や図面をクラウドで共有して事務所に戻らずに確認できるようにしたりする取り組みです。こうした仕組みがあるかどうかで、現場が終わってから事務所で書類に向かう時間は大きく変わります。

内定のあと、契約の前に確かめること

内定が出たら、労働条件通知書を受け取り、求人票や面接で聞いた内容と比べます。

3つの資料を並べて比べる

求人票、面接のメモ、労働条件通知書を並べ、基本給、固定残業代、休日、勤務地、仕事の範囲、試用期間の条件に食い違いがないかを確かめます。食い違いがあれば、契約を結ぶ前に会社に確かめましょう。職業安定法では、求人の段階で示した条件を契約の前に変える場合、会社は変える内容を示す必要があるとされています。

記録を残す

求人票の画面は、応募した時点でスクリーンショットを撮って保存しておくと、後で内容が変わっても比べられます。面接で聞いた内容も、日付と相手の名前を添えてメモに残しておきます。口頭の説明は、後から「言った、言わない」の問題になりがちです。

入社後に「話が違う」と感じたとき

手順1:違いと事実を整理する

求人票や労働条件通知書と、実際の働き方を比べ、違いを書き出します。出勤と退勤の時刻、休日に出勤した日、給与明細を記録しておくと、話し合いや相談のときに役立ちます。施工管理は日報や工程表があるため、それと合わせて自分でも労働時間を記録しておくと確実です。

手順2:会社に確かめる

まず上司や人事の担当者に確かめます。現場の事情で一時的に忙しくなっているだけのこともあれば、制度の説明が不十分だったこともあります。話し合いの内容は記録に残しておきます。

手順3:外部の窓口に相談する

会社と話しても解決しない場合は、外部の窓口に相談できます。

相談先 相談できる内容
総合労働相談コーナー 労働条件、賃金、解雇など労働問題の全般。予約不要で無料
労働基準監督署 残業代の未払い、上限を超える残業、労働条件の明示など
都道府県労働局 求人の情報と実際の条件の違いなど
ハローワーク ハローワークの求人票と実際の条件が違う場合

総合労働相談コーナーは、全国の労働局や労働基準監督署などに設けられていて、どこに相談すればよいか分からない場合も、内容を聞いたうえで必要な窓口につないでもらえます。

ハローワークの求人だった場合

ハローワークで見つけた求人なら、「ハローワーク求人ホットライン」に申し出ることができます。ハローワークインターネットサービスでは、面接で求人票より低い賃金を示された、求人票と違う仕事の内容だった、採用の直前に求人票になかった勤務地を示された、労働条件の変更について契約前に説明がなかった、といった場面を例に挙げています。申し出を受けると、担当のハローワークが事実を確かめ、会社に是正の指導を行うとされています。

辞めることを考えるとき

話し合っても改善が見込めず、辞めることを考える人もいるでしょう。期間の定めのない雇用であれば、民法の規定により、退職を申し出てから2週間がたつと雇用は終わるのが原則です。就業規則で退職の申し出の時期が決められていることも多いため、まずは就業規則を確かめ、引き継ぎの期間も考えて話し合うのが現実的です。示された労働条件が事実と違う場合は、先に書いたとおり、労働基準法の第15条によってすぐに契約を解除することもできます。どの方法をとるべきかは事情によって変わるため、迷ったら総合労働相談コーナーに相談してから決めると安心です。

家族と話しておくこと

施工管理は、現場によって通勤の時間や帰宅の時刻が大きく変わり、遠方の現場では出張や単身赴任になることもあります。入社の前に、勤務地の変更の範囲や出張の可能性を家族と共有しておくと、入社後に生活とのずれが起きにくくなります。繁忙期に休日の出勤が続く可能性があることも、あらかじめ話しておくとよいでしょう。

転職サービスの連絡と、偽のメールへの注意

施工管理の求人を探していると、転職の支援サービスに登録したあと、電話やメールの連絡が多く来ることがあります。登録の前に、入力した情報が何に使われ、どの会社に渡されるのかを確かめましょう。2022年10月の職業安定法の改正では、求人企業や求人サイトなどが個人情報を集めるとき、使う目的を具体的に示すことが求められるようになりました。

また、求人サイトを装ってログインの情報を盗もうとするメールにも注意が必要です。メールのリンクから開いたページでIDやパスワードを入力しないこと、求人サイトのアカウントに2つ目の確認の手段を設定しておくことが大切です。だましのメールの見分け方は社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果|2026年最新の従業員教育ガイドで、2つ目の確認の仕組みはMFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版で詳しく紹介しています。

施工管理の経験を生かす道

施工管理の経験は、工程の管理、関係者との調整、書類の作成など、ほかの仕事にも生かせる力の集まりです。建設業界でも、図面の管理や工程の共有、現場の写真の整理にデジタルの道具を使う会社が増え、ITの知識を持つ人の役割が大きくなっています。

報告書や工程の説明など、正確な文書を書く力は施工管理の中心的な力の1つです。その力を確かめる資格としてビジネス文書検定があり、文書の書き方を体系的に学べます。

条件をはっきりさせることが、長く働く近道

20年にわたってフリーランスと在宅ワークの市場を運営する立場から見てきた限りでは、募集の内容と実態のずれは、雇用の求人でも業務委託の募集でも同じように起きます。ずれに悩まされない人に共通するのは、条件を思い込みで判断せず、数字と書面で確かめていることです。条件を確かめることは、相手を疑うことではなく、長く働くための準備です。採用する側にとっても、条件をていねいに確かめてくる応募者は、入社後に誤解から早く辞めてしまう心配が少ない相手です。

業務委託で仕事を受けるときも、報酬の額、支払いの時期、仕事の範囲を書面で確かめることが基本です。仲介の手数料が差し引かれる仕組みでは、依頼する側が払った金額と、受け取る側の手取りの間に差が生まれます。依頼する人と受ける人が直接やりとりでき、手数料0%で取引できる仕組みなら、依頼する側は同じ予算でより多くを頼め、受ける側は手取りが厚くなります。条件が見えやすく、双方が納得して取引できる形は、長いつき合いにつながりやすいものです。

施工管理で培った工程の管理や調整の力を、ITやデジタルの分野で生かしたい人は、業務の効率化を支援する仕事の内容をAIコンサル・業務活用支援のお仕事で確認できます。業務のアプリを作る仕事に関心がある人は、アプリケーション開発のお仕事で求められるスキルや仕事の流れを紹介しています。求人の言葉の意味を知り、確かめるべき点を押さえておけば、「休みも残業も話が違った」というずれは大きく減らせます。

よくある質問

Q. 施工管理の求人で年間休日125日とあるのは本当ですか?

年間休日の数字は、会社のカレンダーをもとに書かれていることが多く、担当する現場の工程によっては、土曜日や祝日に出勤することもあります。休日出勤の振替休日や代休が実際に取れているか、昨年度の社員の平均の休日取得日数はどのくらいかを面接で確かめると、実態に近い数字が分かります。

Q. 施工管理の残業に上限はありますか?

あります。建設業にも2024年4月から残業の上限規制が適用されています。原則は月45時間、年360時間で、特別な事情があっても年720時間以内、休日の労働を含めて月100時間未満、2か月から6か月の平均80時間以内に収める必要があります。災害の復旧や復興の事業には一部適用されない部分があります。

Q. 求人票に固定残業代と書かれていたら何を確かめればよいですか?

基本給の額、固定残業代の額と何時間分か、その時間を超えた残業に割増賃金が追加で支払われるかの3点を確かめます。厚生労働省は、固定残業代を何時間分か示さないまま基本給に含めて表示してはならないとしています。基本給が低いと、賞与や退職金の計算の基礎も低くなることがあります。

Q. 入社後に施工管理の求人と条件が違ったら、どこに相談できますか?

まず会社に確かめ、解決しなければ外部の窓口に相談します。総合労働相談コーナーは予約不要で無料で、内容に応じて労働基準監督署などにつないでもらえます。ハローワークの求人なら、ハローワーク求人ホットラインにも申し出られます。求人票、労働条件通知書、給与明細、勤務の記録を保管しておきましょう。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年7月2日最終更新:2026年10月3日
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