バイトの時給が求人と違うときの確かめ方|面接で聞くことと相談先


この記事のポイント
- ✓バイトの時給が求人と違う
- ✓嘘だったと感じたときの確かめ方を解説
- ✓「時給1,200円〜」の読み方
求人サイトには時給1,200円と書いてあったのに、初めての給料を計算してみたら1,100円だった。面接で聞いた話と、給与明細の数字が合わない。バイトの時給が求人と違うと気づいたとき、「よくあることだから仕方ない」とあきらめてしまう人は少なくありません。
先に結論を書くと、求人の時給と実際の時給が違う場合、その理由が正当なものかどうかは、求人の書き方と、採用のときに示された条件の書面で判断します。そして、どの理由であっても、最低賃金を下回る時給は認められていません。この記事では、時給が求人と違うときにどこを確かめればよいか、面接で何を聞いておけば防げるか、違っていたときにどこへ相談すればよいかを、法律の条文と厚生労働省の資料で確かめた内容をもとに整理します。特定のお店や求人サイトを批判するのではなく、働く側が自分の給料を守るための知識として読んでください。
求人の時給と実際の時給が違う、よくあるパターン
時給が求人と違うと感じたとき、その原因はいくつかのパターンに分かれます。自分がどれにあたるかを最初に見極めると、次に何をすればよいかが見えてきます。
研修期間の時給が別に決まっていた
求人に「研修期間あり」と書かれていて、研修中の時給が低く設定されているパターンです。研修期間の長さや時給が求人に書かれていれば、求人どおりということになります。書かれていなかったのに低い時給で計算されていた場合は、確かめる必要があります。
「〜」の下限の時給だった
求人に「時給1,100円〜1,300円」や「時給1,100円〜」と書かれている場合、実際の時給は経験や能力、勤務時間帯によって決まり、最初は下限から始まることがよくあります。応募するときに上限の額が頭に残っていると、「求人と違う」と感じやすいパターンです。
時間帯や曜日で時給が違った
深夜や早朝、土日祝日に時給が上がる仕組みのお店では、求人に書かれた時給が「深夜の時給」や「土日の時給」だった、ということがあります。自分が働く時間帯の時給がいくらなのかを確かめる必要があります。
特定の条件の人だけの時給だった
「経験者は時給1,300円」「資格をお持ちの方は優遇」など、条件を満たす人だけの時給が目立つように書かれている場合です。自分が条件にあてはまるかどうかを、面接で確かめておく必要があります。
単純な計算ミスや入力の誤り
時給の設定や勤務時間の入力が間違っていた、という単純なミスの場合もあります。この場合は、お店に確かめればすぐに直してもらえることがほとんどです。
どのパターンにあたるかは、求人の書き方と、採用のときに受け取った書面を見れば多くの場合判断できます。手元に求人の画面の保存や書面が残っていない場合は、まずそれを用意するところから始めます。
応募する前に、求人のここを見ておく
時給の食い違いを防ぐいちばんの方法は、応募する前に求人をよく読むことです。次の点を確かめてから応募すると、働き始めてからの「こんなはずでは」を減らせます。
・時給の欄が「〇〇円〜」なのか「〇〇円〜〇〇円」なのか。下限の額はいくらか
・研修期間の有無と、その期間の長さ、期間中の時給が書かれているか
・時間帯や曜日で時給が変わるか。自分が働きたい時間帯の時給はいくらか
・「経験者」「資格保有者」など、高い時給の条件が書かれていないか
・交通費が時給とは別に支給されるか、上限はあるか
・募集している会社の名前、住所、連絡先が書かれているか
厚生労働省は、募集主の氏名(または名称)、住所、連絡先、業務内容、就業場所、賃金の6つの表示がない募集広告には特に気をつけるよう呼びかけています。SNSなどで見かける「高時給」「日払い」をうたう募集で、これらの表示が欠けているものには応募しないことが、自分の身を守ることにつながります。
応募したら、その時点の求人の画面を保存しておきます。求人はあとから書き換えられたり取り下げられたりすることがあるため、応募したときの条件を示すものを手元に残しておくことが、食い違いがあったときの大切な記録になります。
「時給1,200円〜」の「〜」は何を意味するのか
アルバイトの求人でよく見かける「〜」の表記は、時給に幅があることを示しています。厚生労働省は、求人の広告について、募集する会社の名前や住所、連絡先、業務内容、就業場所、賃金を必ず表示するよう求めていますが、賃金の書き方については次のように説明しています。
例えば、就業場所について、「就業場所の変更の範囲」は記載せず「雇入れ直後の就業場所」のみを示す形や、複数の候補を示し、「応相談」とする形、賃金について、「時給1500円~」とする形でも、記載があれば、個別具体の判断とはなりますが、直ちに職業安定法第5条の4違反とはならないと考えられます。 出典: mhlw.go.jp
つまり、「時給1,500円〜」という書き方そのものは、すぐに違法になるわけではありません。ただし、ここで大事なのは「〜」の左側の数字です。「時給1,500円〜」と書かれていれば、1,500円が最低の額という意味に受け取るのが自然です。それを下回る時給で働かせることは、求人と実際が違う状態にあたる可能性があります。
一方で、「時給1,100円〜1,500円」のように幅があり、「経験・能力による」と書かれている場合、未経験で採用された人が1,100円から始まるのは、求人の書き方の範囲内です。求人の時給の欄は、上限ではなく下限を見る習慣をつけておくと、期待と実際のずれを小さくできます。
時給について、法律はどう定めているか
時給が求人と違う場合に関係する法律のポイントを、かみ砕いて紹介します。個別のケースが違反にあたるかどうかは事情によって変わるため、最終的な判断は相談窓口で確かめてください。
求人でうそや誤解を招く書き方は禁じられている
職業安定法という、仕事の紹介や労働者の募集のルールを定めた法律には、求人の情報について「虚偽の表示又は誤解を生じさせる表示をしてはならない」と定められています。事実と違うことを書くだけでなく、読む人が誤解するような書き方も禁じているという意味です。虚偽の広告や虚偽の条件を示して労働者を募集した場合には、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金という罰則もあります。
採用のときに示された条件が事実と違えば、すぐに契約をやめられる
労働基準法では、会社は雇うときに賃金や労働時間などの条件を示さなければならず、賃金などの大事な条件は書面などの決められた方法で示すことになっています。そして、示された条件が事実と違う場合には、働く人は即時に契約を解除できると定められています。アルバイトやパートも、この法律の対象です。
最低賃金を下回る時給は、どんな理由でも認められない
最低賃金法という法律では、会社は最低賃金の額以上の賃金を支払わなければならず、最低賃金に届かない賃金を決めた契約は、その部分が無効になり、最低賃金と同じ額を決めたものとみなされると定められています。研修中だから、未経験だから、という理由で最低賃金を下回ることは、原則として認められません。
試用期間中の人などについて、最低賃金を減額できる特例はありますが、それには都道府県労働局長の許可が必要だと法律に書かれています。お店の判断だけで、研修中の時給を最低賃金より低くすることはできません。
給料は全額を支払わなければならない
労働基準法には、賃金は通貨で、直接働く人に、その全額を支払わなければならないという原則があります。法律で決められたもの(税金や社会保険料など)や、労使の協定で決めたもの以外を、勝手に差し引くことはできません。給与明細に見覚えのない控除があれば、何の控除なのかを確かめましょう。
最低賃金を下回っていないか確かめる
時給が求人と違うと感じたら、まず最低賃金を下回っていないかを確かめます。最低賃金は都道府県ごとに決まっていて、毎年改定されます。
厚生労働省の地域別最低賃金の全国一覧によると、令和8年度の最低賃金は都道府県ごとに発効日が違い、2026年10月から順に切り替わっています。主な都道府県の改定後の額と発効日は次のとおりです。
| 都道府県 | 改定後の時間額 | 改定前の時間額 | 発効日 |
|---|---|---|---|
| 東京 | 1,280円 | 1,226円 | 令和8年10月1日 |
| 神奈川 | 1,279円 | 1,225円 | 令和8年10月1日 |
| 大阪 | 1,231円 | 1,177円 | 令和8年10月1日 |
| 愛知 | 1,195円 | 1,140円 | 令和8年10月1日 |
| 京都 | 1,180円 | 1,122円 | 令和8年11月16日 |
| 福岡 | 1,114円 | 1,057円 | 令和8年10月4日 |
| 全国加重平均 | 1,177円 | 1,121円 | ー |
発効日より前の期間は改定前の額、発効日以降は改定後の額が基準になります。たとえば京都府では、令和8年11月16日より前は1,122円、それ以降は1,180円が最低賃金です。発効日をまたぐ月の給料は、日付ごとに基準が変わる点に注意してください。自分の都道府県の額と発効日は、厚生労働省の地域別最低賃金の全国一覧で確かめられます。
最低賃金と比べるときは、時給そのものを比べます。深夜の割増分や残業代、通勤手当、皆勤手当などは、最低賃金と比べる額に含めないことが法令や各地の最低賃金の決定で定められているため、基本の時給が最低賃金以上かどうかを見るのが基本です。
日給や月給で働いている場合も、最低賃金は時間額で比べます。日給なら、その日の所定の労働時間で割った額を、月給なら、1か月の平均の所定労働時間で割った額を、最低賃金の時間額と比べます。たとえば日給8,000円で1日7時間働く場合、1時間あたりは約1,143円になり、東京都の令和8年10月1日以降の最低賃金1,280円を下回る計算です。日給の求人では1時間あたりの額が分かりにくいため、応募する前に所定の労働時間を確かめて、自分で割り算しておくと安心です。
給与明細で、実際の時給を確かめる手順
最低賃金を上回っていても、求人で示された時給より低い額で計算されている可能性はあります。給与明細を使って、実際の時給を確かめる手順を紹介します。
1つ目は、自分の勤務時間を把握することです。シフト表やタイムカードの写し、自分で書き留めた出勤と退勤の時刻から、その月の勤務時間の合計を出します。休憩時間は勤務時間から除きます。
2つ目は、給与明細の「基本給」や「時給分」の欄を見ることです。この額を勤務時間の合計で割ると、実際に適用された時給が分かります。
3つ目は、深夜や休日の割増分を分けて考えることです。労働基準法では、午後10時から午前5時までの間に働いた時間については、通常の賃金の2割5分以上の割増賃金を支払うことになっています。深夜に働いた場合は、その時間分の割増が支払われているかも確かめます。
4つ目は、差し引かれている額を確かめることです。所得税、雇用保険料、社会保険料など、法律で決まった控除以外に、制服代や研修費などが差し引かれていないかを見ます。
計算してみて、求人の時給や採用のときに示された時給と合わない場合は、計算に使った勤務時間の記録と給与明細を持って、まずはお店の責任者に確かめます。
時給は合っているのに、手取りが少なく感じる理由
時給の計算は合っているのに、振り込まれた額が思ったより少ない、というケースもあります。この場合は、時給の食い違いではなく、差し引かれているものを確かめる必要があります。
給料から差し引かれる代表的なものは、所得税、雇用保険料、健康保険料と厚生年金保険料(加入している場合)、住民税(前の年に一定の所得があった場合)です。たとえば雇用保険は、週の所定労働時間が20時間以上で、31日以上働く見込みがある場合などに加入の対象になります。厚生労働省の案内によると、令和8年度の雇用保険料のうち働く人が負担する割合は、一般の事業で賃金の1,000分の5です。
また、勤務時間の数え方で差が出ることもあります。勤務時間を15分や30分単位で切り捨てて計算していると、実際に働いた時間より少ない時間で給料が計算されてしまいます。労働基準法には賃金を全額支払うという原則があり、働いた時間分の賃金は支払われるべきものです。タイムカードの打刻と給与明細の時間を照らし合わせて、切り捨てられている時間がないかを確かめましょう。
差し引かれている額に心当たりがない場合は、給与明細の項目名を控えて、お店の責任者に何の控除なのかを確かめます。制服代や研修費などを給料から差し引くには、労使の協定などの手続きが必要です。
面接で聞いておけば防げること
時給の食い違いの多くは、面接で確かめておけば防げます。聞きにくいと感じるかもしれませんが、条件を確かめるのは働く人として当然のことです。聞き方の例を挙げます。
・「求人に時給〇〇円〜とありましたが、私の場合の最初の時給はいくらになりますか」
・「研修期間はありますか。期間はどれくらいで、その間の時給はいくらですか」
・「深夜や土日の時給は、平日の日中と違いますか」
・「時給が上がる仕組みはありますか。どんな条件で、どれくらいの時期に見直しがありますか」
・「交通費は支給されますか。時給とは別ですか」
・「給料の締め日と支払日を教えてください」
答えてもらった内容は、その日のうちにメモに残しておきます。日付、面接してくれた人の名前、聞いたことと答えを書いておけば、あとで食い違いがあったときの記録になります。
面接で「入ってから決めます」「やってみてから考えます」と時給をはっきり示してもらえない場合は、それ自体が判断の材料になります。厚生労働省のリーフレットでも、求人広告に書き切れない労働条件は、面接など最初に接触する時点までにすべて示されることになっていると説明されています。
「時給はすぐに上がる」と言われたのに上がらないとき
面接で「慣れたらすぐに時給を上げます」「3か月後に見直します」と言われたのに、いつまでたっても上がらない、という相談もよく聞かれます。
この場合、まず確かめたいのは、その約束が書面に書かれているかどうかです。パートタイムや有期雇用で働く人には、昇給の有無を文書などで示すことが法律で会社に義務づけられています。労働条件通知書に「昇給あり(勤務成績により年1回見直し)」のように書かれていれば、見直しの時期にどう判断されたのかを確かめられます。
一方、面接での口頭の約束だけで、書面には「昇給なし」や記載がない場合、昇給を求めるのは難しくなります。面接で時給が上がる話が出たら、「時給が上がる時期と条件を、労働条件通知書に書いていただけますか」とお願いしておくと、あとで食い違いが起きにくくなります。
すでに働いていて、約束の時期を過ぎても見直しがない場合は、責任者に「面接で〇か月後に見直すと伺いましたが、いかがでしょうか」と確かめます。そのときの面接のメモがあれば、話がスムーズに進みます。
採用が決まったら、労働条件の書面を受け取る
採用が決まったら、働き始める前に労働条件を書面で受け取ります。一般には「労働条件通知書」や「雇用契約書」という名前で渡されます。アルバイトでも、この書面を受け取る権利があります。
労働基準法で示すことが決められている賃金や労働時間などに加えて、パートタイムや有期雇用で働く人については、短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律(いわゆるパートタイム・有期雇用労働法)で、次の事項も文書などで示すことが会社に義務づけられています。
・昇給の有無
・退職手当の有無
・賞与の有無
・待遇について説明を求めることができること
・雇用管理の改善などに関する相談窓口
書面を受け取ったら、求人の時給、面接で聞いた時給、書面の時給の3つが一致しているかを確かめます。研修期間の時給、時間帯ごとの時給、交通費の扱いも、書面に書かれているかを見ます。食い違いがあれば、働き始める前に確かめましょう。書面を渡されない場合は、「労働条件を書面でいただけますか」とお願いして構いません。
働き始めてから「時給を下げる」と言われたら
採用のときに決めた時給を、働き始めてから一方的に下げられることもあります。労働契約法という、働く人と会社の契約のルールを定めた法律では、労働条件は働く人と会社の合意によって変更できるとされ、会社は働く人と合意することなく就業規則を変えることで、働く人に不利に労働条件を変えることは原則としてできないと定められています。
つまり、「来月から時給を下げるから」と一方的に告げられても、すぐに受け入れる必要はありません。理由と、いつから、いくらになるのかを書面で示してもらい、納得できなければ同意しないという選択ができます。同意を求める書類にサインを求められた場合は、その場でサインせず、持ち帰って内容を確かめるようにしましょう。
ただし、会社の経営の状況や就業規則の変更の内容によっては、扱いが変わることもあります。どう対応すればよいか迷ったら、総合労働相談コーナーなどで状況を相談してから返事をすると安心です。
時給が求人と違っていたときの対処の順番
実際に時給が求人と違っていたときは、次の順番で対処すると、話がこじれにくくなります。
手順1:記録をそろえる
求人の画面の保存や印刷、面接のメモ、労働条件通知書、給与明細、シフト表や勤務時間の記録をそろえます。求人が取り下げられていると元の条件を示すものがなくなるため、応募したときの求人の画面を保存しておくことが大切です。
手順2:お店の責任者に確かめる
記録をもとに、店長や採用担当者に「求人では時給〇〇円と書かれていましたが、給与明細では〇〇円で計算されています。理由を教えていただけますか」と確かめます。単純なミスであれば、この段階で直してもらえることがほとんどです。口頭でのやりとりだけでなく、メールやメッセージでも確かめておくと記録が残ります。
手順3:書面で差額の支払いを求める
説明に納得できない場合や、直してもらえない場合は、差額の支払いを書面やメールで求めます。いつからいつまでの、何時間分の差額がいくらなのかを具体的に書きます。
手順4:公的な相談窓口に相談する
それでも解決しない場合は、公的な相談窓口に相談します。次の節で紹介する窓口は、いずれも無料で利用できます。
お店に確かめるときの伝え方の例
時給の食い違いをお店に伝えるとき、どう切り出せばよいか迷う人も多いはずです。責める調子ではなく、事実を並べて理由を尋ねる形にすると、相手も答えやすくなります。メッセージで伝える場合の例を挙げます。
「お疲れさまです。〇月分の給与明細について確認させてください。応募したときの求人では時給1,200円と書かれており、面接でも同じ額と伺っていました。給与明細では時給1,100円で計算されているようです。研修期間などの理由があれば教えていただけますか。勤務時間は〇月〇日から〇月〇日までで合計〇時間でした。お手数ですが、よろしくお願いいたします。」
ポイントは3つあります。1つ目は、求人や面接で示された額と、実際に計算された額を、数字で並べること。2つ目は、理由を尋ねる形にして、相手に説明の機会を渡すこと。3つ目は、対象の期間と勤務時間を具体的に書くことです。こうしておけば、単純なミスであればすぐに直してもらえますし、説明に納得できない場合も、そのやりとり自体が記録として残ります。
口頭で伝えた場合も、あとから「先ほどお話しした件、確認をお願いします」と短いメッセージを送っておくと、伝えた日時と内容が残ります。返事が来ないまま次の給料日を迎えた場合は、改めて書面で差額の支払いを求める段階に進みます。
バイトの時給の食い違いを相談できる窓口
相談先は、求人をどこで見たか、何に困っているかによって選びます。
ハローワーク求人ホットライン
ハローワークの求人票で応募した場合は、ハローワーク求人ホットラインに申し出ることができます。ハローワークインターネットサービスの案内では、面接に行ったら求人票より低い賃金を提示された、といった例が挙げられており、申し出を受けると担当のハローワークが事実を確認したうえで会社に是正の指導を行うとされています。電話番号は03-6858-8609(求職者・就業者専用)です。
総合労働相談コーナー
各都道府県の労働局や全国の労働基準監督署の中などに設けられている窓口で、賃金の引き下げや募集・採用など、あらゆる労働問題の相談を予約不要・無料で受け付けています。学生からの相談も受け付けていると厚生労働省のページに書かれているため、学生のアルバイトでも安心して相談できます。
労働条件相談ほっとライン
平日の夜間や土日に相談したいときは、厚生労働省の委託事業である労働条件相談ほっとライン(フリーダイヤル0120-811-610)が使えます。平日は午後5時から午後10時、土日・祝日は午前9時から午後9時に受け付けており、匿名でも相談できます。この窓口から会社への指導はできないため、指導を求める場合は紹介された機関に改めて相談します。
労働基準監督署
最低賃金を下回っている、深夜の割増が支払われていない、給料の一部が支払われていないなど、法律違反の疑いが強い場合は、労働基準監督署に相談します。法律に基づいて会社を調べ、是正を求める権限を持つ機関です。
求人サイトで応募した場合は、そのサイトの問い合わせ窓口に、求人の内容と実際が違っていたことを伝えるのも一つの方法です。
高校生や大学生のアルバイトで気をつけること
アルバイトをする人の中には、高校生や大学生も多くいます。初めてのアルバイトでは、労働条件の確かめ方が分からず、求人と違っていても言い出せないことがあります。
まず知っておきたいのは、学生のアルバイトでも、労働基準法や最低賃金法は同じように適用されるということです。時給が最低賃金を下回っていたり、深夜の割増が支払われていなかったりすれば、学生かどうかにかかわらず問題になります。
18歳未満の人については、労働基準法で、原則として午後10時から午前5時までの間に働かせてはならないと定められています。求人に深夜の高い時給が書かれていても、18歳未満の人はその時間帯に働けないのが原則です。高校生が応募するときは、自分が働ける時間帯の時給がいくらなのかを確かめる必要があります。
相談先については、厚生労働省の総合労働相談コーナーが学生や就活生からの相談も受け付けていると案内しています。保護者や学校の先生に相談するのも一つの方法です。一人で抱え込まず、記録を持って誰かに相談することが、解決への近道になります。
辞めたいと思ったときに知っておきたいこと
時給の食い違いがきっかけで、そのアルバイトを辞めたいと考える人もいるでしょう。よくあるのが、「辞めるときは1か月前に言ってと言われている」という悩みです。
働く期間を決めずに雇われている場合、民法では、いつでも辞めることを申し入れることができ、申し入れた日から2週間がたつと雇用が終わると定められています。お店のルールで「1か月前」と決められていても、法律上は2週間で終わるのが原則です。ただし、円満に辞めるためには、シフトの調整などを考えて早めに伝えるほうが、自分にとっても負担が少なく済みます。
また、採用のときに示された条件が事実と違う場合は、先に紹介したとおり、労働基準法で即時に契約を解除できると定められています。期間を決めて雇われている場合でも、民法では、やむを得ない理由があるときはすぐに契約を解除できるとされています。どの規定があてはまるかは、契約の内容や事情によって変わるため、辞める前に相談窓口で確かめておくと安心です。
辞めることになっても、すでに働いた分の給料は全額受け取る権利があります。差額がある場合は、辞める前後にかかわらず請求できます。
時給の確かめ方は、在宅の仕事を選ぶときにも役に立つ
バイトの時給が求人と違うかどうかを確かめる手順は、アルバイトだけでなく、在宅の仕事や副業を選ぶときにも役立ちます。在宅の仕事では「時給換算〇〇円」のような表示を見かけることがありますが、これは作業時間の見込みによって大きく変わる数字です。報酬が何に対して支払われるのか、作業の範囲や修正の回数はどうなっているのかを確かめ、引き受ける前に文字で残しておく。この手順は、面接で時給の内訳を聞くのとまったく同じです。
条件を確かめるやりとりを文章で正確に残す力は、どんな仕事でも役に立ちます。ビジネスの文書を正しく読み書きする力を測る資格にビジネス文書検定があり、問い合わせのメールや確認の文面に自信を持ちたい人の学び直しにも使えます。また、書く仕事に関心がある人は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場で、書く仕事の収入の目安を公的な統計で確かめられます。
在宅ワークの仲介を長く運営してきた立場から見ると、条件の食い違いでつらい思いをする人の多くは、引き受ける前の確認を「失礼なのでは」と遠慮してしまっています。反対に、長く安心して働けている人は、最初に「この金額には何が含まれていますか」と聞き、答えを記録に残すことを当たり前にしています。中間の手数料が乗らない直接の取引であれば、確かめた条件がそのまま手取りに反映されるため、確認の習慣がそのまま自分の収入を守る力になります。
求人の情報に紛れ込む怪しい誘いへの備えや、情報の安全を守る側の仕事については、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。時給の食い違いに気づいたら、記録をそろえ、お店に確かめ、それでも解決しなければ公的な窓口に相談する。この順番を知っておくだけで、あきらめずに自分の給料を守れるはずです。
よくある質問
Q. 求人の時給と実際の時給が違うのは違法ですか?
職業安定法は、求人でうそや誤解を招く表示をすることを禁じています。ただし、「時給1,100円〜」のように幅のある書き方で、下限の額から始まる場合は求人の範囲内です。研修期間の時給が求人に書かれていた場合も同じです。個別のケースが違反にあたるかどうかは事情で変わるため、記録をそろえて総合労働相談コーナーなどで確かめてください。
Q. 研修期間中なら、最低賃金より低い時給でもよいのですか?
最低賃金法では、研修中や未経験であっても、原則として最低賃金以上の賃金を支払わなければなりません。試用期間中の人などについて減額できる特例はありますが、都道府県労働局長の許可が必要です。最低賃金の額と発効日は都道府県ごとに違い、令和8年度の改定は2026年10月から順に発効しているため、厚生労働省の一覧で確かめてください。
Q. 時給の差額は、辞めたあとでも請求できますか?
すでに働いた分の給料は、辞める前でも後でも受け取る権利があります。請求するときは、求人の画面の保存、面接のメモ、労働条件通知書、給与明細、勤務時間の記録をそろえ、いつからいつまでの何時間分でいくらの差額かを具体的に示します。お店に求めても支払われない場合は、労働基準監督署や総合労働相談コーナーに相談してください。
Q. 面接で時給のことを細かく聞いても大丈夫ですか?
時給や研修期間の条件を確かめるのは、働く人として当然のことです。「私の場合の最初の時給はいくらですか」「研修期間の長さと時給を教えてください」のように、具体的に聞くと答えてもらいやすくなります。答えはその日のうちにメモに残しておくと、あとで食い違いがあったときの記録になります。はっきり示してもらえない場合は、判断の材料にしてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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