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ノストラムの情報漏えいの可能性|SMART SPI 福岡大学 最大33,668人 学籍番号・生年月日・模擬試験の結果 対象と確かめること 2026

@SOHO編集部
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ノストラムの情報漏えいの可能性|SMART SPI 福岡大学 最大33,668人 学籍番号・生年月日・模擬試験の結果 対象と確かめること 2026

この記事のポイント

  • ✓ノストラムのランサム被害として検索されている件を
  • ✓2026年7月9日の福岡大学の公式発表で整理
  • ✓筆記試験対策サイト「SMART SPI」のサーバへの不正アクセスで

ノストラムのランサム被害として検索されている件は、福岡大学が2026年7月9日に公表した「本学が委託する筆記試験対策サイトへの不正アクセスについて(報告とお詫び)」の事案です。福岡大学が学生の就職活動の筆記試験対策に使っている、委託先の株式会社ノストラムが提供する「SMART SPI」で、委託先が管理するサーバが不正アクセスを受け、保存されていた情報が外部に漏えいした可能性があると発表されました。対象は令和5年度から令和8年度に在籍した学生(医学部医学科を除く)で、学籍番号と生年月日、模擬試験等の受験結果が最大33,668人、氏名が最大800人(登録者のみ)です。 2026年11月1日時点で、福岡大学のニュースの一覧に続報は掲載されていません。委託先のノストラムの公式サイトのトップページにも、この件のお知らせは見当たりません。 対象の学生と卒業生がまずすることは、大学や就職支援サービス、企業の採用担当を名乗るメールやSMSを、送信元と中身で確かめてから開くことです。

この記事は、2026年11月1日時点で福岡大学の公式発表を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。

ノストラムのSMART SPIで何が起きたのか

福岡大学の発表によると、福岡大学は、学生が就職活動で受ける筆記試験(適性検査SPI3など)の対策サイトとして、委託先の株式会社ノストラムが提供する「SMART SPI」を使っています。このシステムを運用していた委託先が管理するサーバに対して不正アクセスが行われ、保存されていた情報が外部に漏えいした可能性がある事案が起きました。

SPIとは、多くの企業が採用選考で使う適性検査の名前です。言葉や計算の力をみる問題と、性格の傾向をみる問題があり、就職活動をする学生の多くが対策をしてから受けます。SMART SPIは、その対策のための学習サイトで、学生は模擬試験を受けて自分の得点や弱い分野を確かめられます。

発表の概要を引用します。

委託先が管理するサーバにおいて、第三者による不正アクセスを受けました。 攻撃者のサイト上に窃取したデータを公開する旨の告知があり、一定量の情報が外部に漏えいした可能性があると考えられます。 出典: 福岡大学「本学が委託する筆記試験対策サイトへの不正アクセスについて(報告とお詫び)」(2026年7月9日)

発表は「漏えいした可能性がある」という言い方です。漏えいしたと確認されたわけではありません。調査報告では、情報を盗んだことを示す直接的な証拠は確認されていないものの、保存データが盗まれた可能性は完全には否定できないとされています。また、委託先が行った外部事業者による調査で、漏えいしたデータが外部に公開されるなどの事実は確認されていないと報告を受けているとも書かれています。

「ランサム」と検索される理由

この件は「ノストラム ランサム」という言葉で検索されています。福岡大学の発表には「ランサムウェア」という言葉は出てきません。ただ、発表に書かれた手口には、一般にランサムウェアと呼ばれる攻撃と同じ特徴があります。

警察庁は、ランサムウェアを次のように説明しています。

ランサムウェアとは、端末等に保存されているデータを暗号化して使用できない状態にした上で、そのデータを復号する対価(金銭又は暗号資産)を要求する不正プログラムです。 出典: 警察庁「ランサムウェア被害防止対策」

福岡大学の発表では、外部の攻撃者が委託先のネットワークに侵入してファイルを暗号化し、サーバが起動できない状態になったこと、攻撃者のサイトに盗んだデータを公開するという告知があったことが書かれています。データを暗号化し、さらに盗んだデータの公開をほのめかすのは、ランサムウェアの攻撃でよく見られる流れです。

とはいえ、攻撃者から金銭の要求があったか、どの攻撃グループによるものかは、発表に書かれていません。この記事でも、発表に書かれていることだけを扱います。ランサムウェアの仕組みと会社側の備えは、ランサムウェアへの対策|侵入経路別の防御とバックアップ設計の実務で詳しく説明しています。

公表の経緯と2026年11月1日時点の状況

発表に書かれている経緯を、日付の順に並べます。発表では令和の年号で書かれていますが、令和8年は2026年です。

日付 出来事
2026年4月17日 外部の攻撃者が委託先のネットワークに侵入し、ファイルを暗号化。外部から不正に侵入するための裏口(バックドア)が作られた
2026年4月19日 委託先のサーバが停止し、不正アクセスの可能性が判明
判明後 外部アクセスの遮断、外部専門業者による調査、文部科学省と個人情報保護委員会への報告
2026年7月9日 福岡大学が「本学が委託する筆記試験対策サイトへの不正アクセスについて(報告とお詫び)」を公表

バックドアとは、攻撃者が後からまた入り込めるように、こっそり作っておく出入り口のことです。発表では、調査の結果、裏口が作られていたことが分かったとされています。

判明から公表まで、2か月半ほどの期間があります。発表は調査の結果を受けて出されたもので、何が分かり、何が分かっていないかが整理されています。

2026年11月1日時点で、福岡大学のニュースの一覧には、この件の続報は掲載されていません。発表には「今後、状況に進展があった場合、また、新たな事実が判明した場合には、適時当局へ報告するとともに、速やかに公表いたします」と書かれています。続報が出たときは、福岡大学のニュースの一覧に載ると考えられます。

なお、2026年10月22日に福岡大学は「福岡大学の一部のウェブサイト公開停止について」というお知らせを出しています。システムの安全性を確保するためのメンテナンスなどで一部のサイトを一時的に公開停止にしたという内容で、SMART SPIの件との関係は書かれていません。この記事では別のものとして扱います。

漏えいした可能性がある情報と書かれていない情報

発表に書かれている対象と項目を整理します。

区分 項目 人数
漏えいした可能性がある情報 学籍番号 最大33,668人
漏えいした可能性がある情報 生年月日 最大33,668人
漏えいした可能性がある情報 模擬試験等の受験結果 最大33,668人
漏えいした可能性がある情報 氏名(登録者のみ) 最大800人
発表に記載がない情報 住所、電話番号、メールアドレス、パスワード、クレジットカード情報など 記載なし

対象は「令和5年度〜令和8年度に本学に在籍の学生(医学部医学科除く)」です。令和5年度は2023年度で、2023年4月から2027年3月までの4年度にわたって在籍した学生が対象になります。すでに卒業した人も含まれます。

氏名が最大800人と少ないのは、「※登録者のみ」とあるとおり、SMART SPIに自分で登録した学生の分だと読めます。学籍番号と生年月日、模擬試験の結果は、それより多い最大33,668人が対象です。登録していなくても学籍番号と生年月日が対象になっている理由は、発表には書かれていません。

住所、電話番号、メールアドレス、パスワードについて、発表には記載がありません。含まれないと明記されているわけでもありません。書かれていないことを「含まれない」と決めつけず、発表の続報を待つ姿勢でいるのが正確です。

学籍番号と生年月日、模擬試験の結果が持つ意味

項目は少なく見えますが、学生にとっては身近な情報です。一般にどういう場面で使われる情報かを知っておくと、偽の連絡に気づきやすくなります。

学籍番号は、大学の中で学生を見分けるための番号です。大学のシステムへのログインや、証明書の発行、窓口での本人確認などで使われることがあります。生年月日は、パスワードを忘れたときの本人確認や、手続きの照合に使われることがあります。学籍番号と生年月日がそろっていると、大学の手続きを装った連絡が本物らしく見えやすくなります。

模擬試験等の受験結果は、SPIの対策でどのくらい得点できたかという情報です。お金の被害に直結する情報ではありませんが、本人にとっては他人に見られたくない情報です。就職活動中の学生を狙って、「あなたの適性検査の結果を見て連絡しました」「得点を上げる講座があります」といった勧誘や、有料の教材を売りつける連絡に使われるおそれもあります。

福岡大学の発表では、実際の被害については書かれていません。ここで挙げたのは、こうした情報が一般にどう使われやすいかの例です。

福岡大学と委託先の対応

発表に書かれている福岡大学と委託先の対応は、次の3つです。

  1. 外部アクセス遮断による安全な運用環境の構築
  2. 外部専門業者による調査の実施
  3. 文部科学省、個人情報保護委員会への報告

対象の学生一人ひとりへの個別の通知については、発表に記載がありません。お詫びの品や補償についての記載もありません。発表にないことは、この記事でもあるとは書きません。

ほかの事案で、補償の考え方がどう扱われてきたかを知りたい人は、情報漏洩の補償はもらえるのか|お詫び金・ポイントの例と利用者が確かめること 2026が参考になります。今回の件でどうなるかは、大学の続報を待つしかありません。

委託先のノストラムの公式サイトのトップページには、2026年11月1日時点でこの件のお知らせは見当たりません。SMART SPIを福岡大学以外の大学や団体が使っているかどうか、ほかの利用者の情報が対象かどうかも、福岡大学の発表には書かれていません。

なぜ福岡大学が発表しているのか

この件で発表を出しているのは、システムを運用していたノストラムではなく、利用者である福岡大学です。少し分かりにくい点なので、発表から読み取れる関係を整理します。

立場 名前 発表に書かれている役割
委託する側 福岡大学 学生の筆記試験対策のために、SMART SPIを利用している
委託を受ける側 株式会社ノストラム SMART SPIを提供し、システムを運用していた。サーバを管理していた
情報の本人 福岡大学の学生と卒業生 学籍番号、生年月日、模擬試験の結果、氏名(登録者のみ)が対象

学生の学籍番号や生年月日は、もともと大学が持っている情報です。大学がその情報を委託先のシステムで扱わせていたため、委託先のサーバで起きた事案でも、大学が学生に向けて報告とお詫びを出しています。発表の題も「本学が委託する筆記試験対策サイトへの不正アクセスについて」となっています。

また、発表では、大学と委託先の対応として、文部科学省と個人情報保護委員会に報告したことが書かれています。大学は文部科学省の所管なので、その両方に報告したことが分かります。

学生の立場から見ると、問い合わせ先は自分が在籍する大学、つまり福岡大学のキャリアセンター事務室になります。委託先に直接問い合わせる必要はありません。

続報が出たときに確かめるところ

発表には、状況に進展があった場合や新たな事実が分かった場合は、速やかに公表すると書かれています。続報が出たときに、どこを見ればよいかを先に決めておくと、慌てずに読めます。

確かめるところ 7月9日の発表での書かれ方 続報で変わる可能性があること
漏えいの確認の度合い 漏えいした可能性がある 漏えいが確認された、または外部への公開が確認された、と変わるか
対象の人数 最大33,668人、氏名は最大800人 人数が確定するか、増えたり減ったりするか
対象の項目 学籍番号、生年月日、模擬試験等の受験結果、氏名(登録者のみ) ほかの項目が加わるか
個別の連絡 記載なし 対象者に個別に知らせるか、その方法は何か
窓口 キャリアセンター事務室 専用の窓口ができるか、受付時間が変わるか

とくに大事なのは、1行目の「確認の度合い」です。今は「可能性がある」段階ですが、続報で外部への公開が確認されたと書かれた場合は、偽の連絡への注意をいっそう強める理由になります。逆に、調査の結果で漏えいが無かったと分かる場合もあります。どちらの場合も、続報の言葉をそのまま読み、ほかの人の言い方や報道の見出しで判断しないことが大切です。

続報は、福岡大学の公式サイトのニュースの一覧に載ると考えられます。発表の日付と題をメモしておくと、一覧の中から見つけやすくなります。

生年月日が知られているときに見直すこと

生年月日は、一度知られると変えることができない情報です。パスワードのように取り替えることができないので、生年月日が知られている前提で、ほかの守り方を整えておくのが現実的です。

  1. パスワードやPINの番号に、生年月日の数字を使っていないか見直す。スマートフォンの画面ロック、銀行のアプリ、大学のシステムなど、数字だけで守っているものはとくに確かめる
  2. パスワードを忘れたときの「秘密の質問」に、誕生日や出身校など調べれば分かる答えを使っていないか見直す
  3. 電話で本人確認をされるとき、生年月日だけで手続きが進むサービスがないかを確かめ、追加の確認ができるなら設定する
  4. 生年月日と名前を知っていることを根拠に「本人確認ができました」と言ってくる連絡を信用しない

生年月日は、会員登録や申し込みのときに何気なく入力することが多い情報です。今回の件に限らず、ほかのところから知られていることもあります。生年月日を知っているというだけで相手を信用しない、という習慣をつけておくと、どの事案にも使えます。

自分が対象かを確かめる方法

対象かどうかは、次の2つで見当がつきます。

  1. 令和5年度から令和8年度(2023年4月から2027年3月まで)のどこかで福岡大学に在籍していた
  2. 所属が医学部医学科ではない

この2つに当てはまる人は、学籍番号と生年月日、模擬試験等の受験結果が対象に含まれている可能性があります。発表では「最大」と書かれているので、全員の情報が含まれているとは限りません。

さらに、SMART SPIに自分で登録したことがある人は、氏名も対象に含まれている可能性があります。登録したかどうか覚えていない人は、キャリアセンターの案内や、学生向けのポータルで就職支援の案内を見返すと思い出せることがあります。

はっきり確かめたい人は、発表に載っている福岡大学キャリアセンター事務室に問い合わせます。窓口は後の節にまとめています。

対象かもしれない学生と卒業生がすること

漏えいした可能性がある項目に合わせて、要ることだけを挙げます。

大学や就職支援を名乗る連絡を確かめる

学籍番号や生年月日を知っているように見える連絡が来ても、それだけで本物と判断しません。次の点を見ます。

  • 送信元のメールアドレスが、これまで大学から届いていたものと同じか
  • 学籍番号や生年月日、パスワードの入力を求めていないか
  • 「本日中に」「手続きをしないと内定に影響します」など、急がせる言葉がないか
  • 案内されているページのアドレスが、大学の公式サイトや普段使っている学生向けのページと同じか

おかしいと感じたら、メールに書かれた連絡先ではなく、大学の公式サイトに載っている窓口に確かめます。フィッシングメールの見分け方と、開いてしまった後にすることは、フィッシング詐欺メールの見分け方|5秒で振り分ける手順と開いた後の対処で詳しく説明しています。

就職活動を装う勧誘に注意する

就職活動中の学生には、企業の採用担当や就職支援サービスを名乗る連絡が多く届きます。その中に、適性検査の結果を話題にして近づいてくる連絡が混ざるおそれがあります。

  • 「あなたのSPIの結果から特別選考の案内です」と、聞いたことのない会社から届く
  • 「得点が低かったので、有料の対策講座を受けてください」と勧められる
  • 「選考に進むには登録料が必要です」と支払いを求められる

選考に進む条件として登録料や講座の代金の支払いを求められたら、その場で払わず、大学のキャリアセンターに相談してから判断します。

生年月日をパスワードに使っていないか見直す

生年月日は、パスワードに使われやすい数字です。大学のシステムやSNS、就職情報サイトのパスワードに生年月日を含めている人は、この機会に変えておくと安心です。変える順番と作り方は、パスワードが漏洩したらどうなる|変更の順番と使い回しの見直し方 2026で説明しています。

大学のページの入口をブックマークで開く

偽の連絡の多くは、本物そっくりのページに誘導して、学籍番号やパスワードを入力させようとします。これを防ぐいちばん簡単な方法は、大学の学生向けのページや就職支援のページを、メールやSMSのリンクから開かないことです。

普段使う大学のページは、ブラウザのブックマークや、大学の公式サイトのメニューから開くようにします。メールで「手続きが必要です」と知らせが来たら、メールのリンクは使わず、ブックマークから学生向けのページに入って、同じ知らせが出ているかを確かめます。出ていなければ、そのメールは疑ってかかる理由になります。スマートフォンでも、よく使うページはホーム画面に追加しておくと、毎回同じ入口から開けます。

多要素認証を設定する

多要素認証とは、パスワードのほかに、スマートフォンに届く確認コードや認証アプリなど別の手段でも本人確認をする仕組みのことです。就職活動で使うメールのアカウントは、企業とのやり取りが集まる大事なアカウントです。設定できるなら設定しておきます。

メールアドレスが他の漏えいに含まれていないか調べる

今回の発表にメールアドレスは挙がっていませんが、ほかのサービスの漏えいに自分のアドレスが含まれていることはよくあります。調べ方は、Have I Been Pwnedの使い方|メールアドレスとパスワードの漏洩を確認する方法と、大手クラウドの過去の漏洩で説明しています。

大学や就職活動を装う連絡の具体例と見分け方

今回の件で偽の連絡が実際に確認されたという発表はありません。ここでは、学生や卒業生に一般に届きやすい連絡を、今回の項目に当てはめて例を挙げます。見分けるときの目のつけどころとあわせて確かめておきます。

届きやすい連絡の例 見分けるときに見るところ
「SMART SPIの件で本人確認が必要です。学籍番号と生年月日を入力してください」 大学の公式サイトのお知らせに同じ案内があるか。入力を求めるページのアドレスが大学のものか
「お詫びとして商品券を送ります。受け取りのために口座番号を教えてください」 お詫びや補償は発表に書かれていない。口座番号やカード番号を求めていないか
「あなたの適性検査の結果を見て、特別選考に招待します」 自分が応募した会社か。会社の公式サイトに採用の案内があるか
「対策講座の受講料が未払いです。本日中にお支払いください」 申し込んだ覚えがあるか。支払いを急がせていないか
「学生ポータルのパスワードの期限が切れます」 普段使っている入口から開いて確かめたか

学籍番号や生年月日が書かれていると、本物の大学からの連絡に見えやすくなります。けれども、大学が学生に、メールのリンク先で学籍番号と生年月日をそろえて入力させる手続きは考えにくいものです。少しでも迷ったら、大学の公式サイトのお知らせと、キャリアセンターの窓口で確かめます。

SMSで届く連絡にも同じ考え方が使えます。SMSのリンクは短縮されていて行き先が分かりにくいので、開かずに、大学の公式サイトから同じ案内があるかを見るほうが安全です。

すでに卒業した人が気をつけること

対象には令和5年度から在籍した学生が含まれるので、2024年3月、2025年3月、2026年3月に卒業した人も対象の可能性があります。卒業した人は、大学からの連絡を受け取る手段が在学中と変わっていることがあります。

在学中に大学のメールアドレスを使っていた人は、卒業後にそのアドレスが使えなくなっていることがあります。その場合、大学からの続報をメールで受け取れない可能性があるので、福岡大学のニュースの一覧をときどき見ると確実です。

卒業後に住所や電話番号が変わった人は、大学に登録している連絡先が古いままになっていることがあります。発表に個別の連絡についての記載はありませんが、大学からの連絡を確実に受け取りたい人は、卒業生向けの連絡先の変更の方法を大学の公式サイトで確かめておくとよいでしょう。

社会人になった人は、勤め先のメールに大学の名前を使った連絡が届くことは通常ありません。勤め先のアドレスに、大学や就職支援を名乗る連絡が届いたら疑ってかかる理由になります。

卒業生向けの手続き(証明書の発行など)を装って、生年月日や学籍番号の入力を求める連絡にも注意します。証明書の申し込みは、大学の公式サイトの案内から行うのが基本です。

就職活動で使うアカウントを整理する

就職活動をすると、就職情報サイト、企業の採用ページ、適性検査の対策サイト、説明会の予約サイトなど、多くのサービスにアカウントを作ることになります。今回の件をきっかけに、自分がどこに登録しているかを一度整理しておくと、ほかのサービスで事案が起きたときにもすぐ動けます。

  1. 就職活動で使っているメールアドレスの受信箱で「登録完了」「会員登録」などの言葉を検索し、登録したサービスを一覧にする
  2. 一覧にしたサービスのうち、もう使わないものを選ぶ
  3. 使わないサービスは、退会の手続きをする。退会の方法はサービスごとの案内で確かめる
  4. 使い続けるサービスは、パスワードがほかと同じになっていないかを確かめ、同じなら変える
  5. 一覧を手元に保存しておき、新しく登録したら書き加える

就職活動が終わった人は、内定先の会社とのやり取りに使うアカウントだけを残し、それ以外を整理するとよいでしょう。使わなくなったアカウントが残っていると、そのサービスで事案が起きたときに、自分の情報が巻き込まれることがあります。

退会したら情報がどう扱われるか、削除を求める方法は、サービスごとに違います。考え方は、退会したら個人情報は削除されるのか|消してもらう請求の方法と確かめ方 2026で詳しく説明しています。

家族が知っておくとよいこと

学生本人だけでなく、保護者の家族にも知っておいてほしい点があります。学生の名前や生年月日を知っている人から連絡が来ると、家族は本物だと思い込みやすいからです。

  • 大学を名乗って、学生の手続きの費用や補償の受け取りのために口座番号を聞く電話やメールが来ても、その場で答えない
  • 学生本人に確かめるか、大学の公式サイトに載っている電話番号にかけ直して確かめる
  • 「学生本人には知らせないでください」と言われたら、それ自体を疑う理由にする

大学の発表には、お詫びの品や補償について書かれていません。補償の受け取りを口実にした連絡が来ても、発表と合わないと判断できます。家族で一度、この件について話しておくと安心です。

問い合わせ窓口

この件の問い合わせ先は、福岡大学の発表に次のとおり載っています。

項目 内容
窓口 福岡大学 キャリアセンター事務室
電話 092-871-6631(内線4718)
メール [email protected]
受付時間 月曜日から金曜日 8:50から17:50(祝日を除く)

発表には「お問い合わせ内容により、回答までにお時間を頂く場合がございます」と書かれています。問い合わせるときは、在籍していた年度と学部、SMART SPIに登録したことがあるかを伝えると、話が早く進みます。

委託先のノストラムの窓口は、この件の問い合わせ先としては発表に載っていません。問い合わせは福岡大学の窓口にします。

問い合わせ先を装った偽の連絡が出回ることもあります。電話番号やメールアドレスは、福岡大学の公式サイトのお知らせで確かめてから使います。

委託先の事案が利用者に広がる仕組み

今回の件のように、利用者が直接契約していない会社のサーバで事案が起き、利用者の情報が巻き込まれることは珍しくありません。仕組みを知っておくと、ほかの事案のニュースを読むときにも役に立ちます。

大学や会社は、学習サイト、メールの配信、予約の受付、名簿の管理などを、専門の会社に任せることがよくあります。任された会社のサーバには、任せた側の利用者の情報が保存されます。任された会社が攻撃を受けると、任せた側が直接攻撃されていなくても、利用者の情報が巻き込まれます。

利用者から見ると、自分が登録した覚えのない会社の名前がニュースに出てきて、自分が対象だと知らされることになります。今回の件でも、多くの学生にとって、なじみがあるのは「SMART SPI」というサイトの名前や大学のキャリアセンターの案内で、ノストラムという会社の名前は初めて聞くものだったかもしれません。

こうした事案で、利用者がしておくとよいのは次のことです。

  • 自分の情報を預けているサービスを、会社の名前だけでなくサービスの名前でも覚えておく
  • 大学や勤め先から案内された外部のサービスも、自分の登録の一覧に加えておく
  • 事案のニュースでは、まず自分が使っているサービスの名前が出ていないかを確かめ、出ていれば委託した側の公式の発表を見る

委託した側の発表が先に出て、委託された会社の発表は出ないこともあります。今回の件で、ノストラムの公式サイトのトップページにお知らせが見当たらないのも、その例です。確かめる先は、自分が直接関わっている側、つまり大学や会社の公式の発表です。

在宅で仕事をする人が気をつけること

この件は、大学が学習サイトの運用を外部の会社に任せていて、その会社のサーバが攻撃を受けたという、委託先での事案です。在宅で仕事をする人の中には、教育機関や企業から、名簿の入力や試験の採点、学習サイトの運用などを請け負っている人がいます。そうした人は、預かった情報を守る立場、つまり今回の委託先と同じ側に立つことがあります。

預かったデータを自分のパソコンに残さない

仕事で受け取った名簿や成績のデータは、作業が終わったら取引先の指示に従って返すか削除します。使い終わったデータが手元に残っていると、自分のパソコンが攻撃を受けたときに、取引先の情報まで巻き込むことになります。

バックアップをネットワークから切り離して保存する

警察庁は、ランサムウェアでバックアップのデータまで暗号化される例が多いとして、バックアップをこまめに取り、ネットワークから切り離して保存するよう勧めています。在宅の仕事でも、外付けのディスクにバックアップを取り、作業のとき以外は外しておくと、被害を小さくできます。

おかしいと思ったらすぐ取引先に知らせる

パソコンの動きがおかしい、ファイルが開けなくなった、見覚えのない画面が出たといったときは、自分だけで直そうとせず、取引先にすぐ知らせます。個人情報保護委員会は、漏えい等の対応とお役立ち資料のページで、ランサムウェアなどでデータが暗号化された場合も漏えい等の報告の対象になり得る例として挙げています。報告が必要かどうかは事情で変わるので、取引先と個人情報保護委員会の案内で確かめます。

仕事を受ける前に取引先と決めておくこと

名簿や成績のように、人の情報を含むデータを扱う仕事を受けるときは、作業を始める前に取引先と次のことを決めておくと、あとで迷いません。

  1. 受け取るデータの範囲。作業に要らない項目は、最初から受け取らないようにする
  2. データの受け渡しの方法。メールの添付ではなく、取引先が指定する共有の仕組みを使うか
  3. 作業する場所。自分のパソコンのどのフォルダで扱い、ほかの仕事のデータと混ぜないか
  4. 作業が終わったあとの扱い。返すのか、削除するのか、削除したことをどう報告するか
  5. 事故が起きたときの連絡先。夜間や休日に誰に知らせるか

こうした取り決めは、取引先にとっても委託先の管理の一部になります。小さな仕事でも、最初に一言確かめておくと、預ける側も安心して任せられます。

アカウントを守る力を仕事に生かす

今回の件のように、委託先のサーバが攻撃を受けて、委託元の利用者の情報が巻き込まれる事案は、教育機関に限らず起きています。委託先の管理を確かめる仕事や、利用者向けの注意の案内を作る仕事は、会社の規模にかかわらず必要とされています。

まずは自分のアカウントとパソコンの管理を整え、事案の発表を正確に読む習慣をつけるところから始められます。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。

よくある質問

Q. SMART SPIの件で対象になるのは誰ですか?

福岡大学の発表では、令和5年度から令和8年度に福岡大学に在籍した学生(医学部医学科を除く)が対象です。学籍番号と生年月日、模擬試験等の受験結果は最大33,668人、氏名はSMART SPIに登録した人の分で最大800人とされています。

Q. 情報は実際に公開されたのですか?

発表では、攻撃者のサイトに盗んだデータを公開する旨の告知があった一方、委託先の外部事業者による調査で、漏えいしたデータが外部に公開されるなどの事実は確認されていないと報告を受けているとされています。情報を盗んだ直接的な証拠も確認されていないものの、可能性は否定できないとしています。

Q. パスワードやメールアドレスは含まれていますか?

発表で挙がっている項目は、学籍番号、生年月日、模擬試験等の受験結果、氏名(登録者のみ)です。パスワードやメールアドレスについては発表に記載がなく、含まれないとも書かれていません。生年月日をパスワードに使っている人は変えておくと安心です。

Q. 問い合わせはどこにすればよいですか?

福岡大学キャリアセンター事務室が窓口です。電話は092-871-6631(内線4718)、メールは[email protected]、受付時間は月曜日から金曜日の8:50から17:50(祝日を除く)と発表に載っています。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月1日
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