VOISINGの情報漏えい|BIツールへの不正アクセス 約17万件 氏名・住所・推し情報 対象と確かめること 2026


この記事のポイント
- ✓VOISINGの情報漏洩について
- ✓2026年8月18日の第一報から9月30日の第四報までの公式発表をもとに整理
- ✓BIツールへの不正アクセスで約17万件の氏名や住所
VOISINGの情報漏洩について、株式会社VOISINGは2026年8月18日、社内で使っているデータ分析のためのBIツールに外部から不正なアクセスがあり、客の個人情報とプライバシーに関する情報が漏えいした事実を確認したと発表しました。2026年9月30日の第四報で調査の完了が報告され、漏えいが確認された件数は約17万件です。項目は氏名、住所、電話番号、メールアドレス、生年月日、性別、購買履歴、決済金額の記録、サービスの加入状況、応援しているタレント(推し)の選択情報です。クレジットカード番号、有効期限、セキュリティコード、ログインパスワードに相当する情報は含まれていません。 VOISING IDや公式ファンクラブ、公式オンラインストアなどを使ったことがある人がまずすることは、VOISINGや関連企業を装ったメール、SMS、電話に注意し、本文のURLや添付ファイルを開かないことです。 決済を保護者や家族がしていた場合は、その人にも今回の件を伝えておきます。
2026年11月1日時点で、VOISINGのニュースの一覧で確かめられる続報は、2026年9月30日の第四報が最後です。第四報で、外部の専門機関による最終調査と社内の精査がすべて完了したと報告されています。補償やお詫びの品については、第一報から第四報のどれにも記載はありません。この記事は、2026年11月1日時点でVOISINGの公式発表を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。
VOISINGの不正アクセスで何が起きたのか
VOISINGは、いれいす、すたぽら、クロノヴァ、BLACK FLAPなどの2.5次元アイドルのグループが所属する会社です。今回の件は、ファンが使う公式のサービスの利用者の情報が、会社の社内のデータ分析の仕組みから持ち出されたという事案です。
BIツールとは、ビジネスインテリジェンスツールの略で、売上や利用状況などのデータを集めて、グラフや表で分析するための道具です。VOISINGは、この社内用のBIツールに、各サービスの利用者の情報を集めて分析に使っていました。そのツールに外から入り込まれ、中にあったデータが不正にダウンロードされました。
第一報によると、経緯は次のとおりです。
- 2026年8月10日1時2分頃から、BIツールへの外部からの不正アクセスが始まった
- 8月16日18時47分から20時21分にかけて、ツール内に保管されていたデータが不正に取得(ダウンロード)された
- 同じ日の23時55分に会社が事態を確認した
- 8月17日1時55分までに、該当のシステムを停止し、ネットワークから遮断した
第一報の冒頭は、次のとおりです。
この度、株式会社VOISING(以下、「当社」)が社内で利用しているデータ分析システムに対して不正なアクセスがあり、お客様の個人情報およびプライバシーに関する情報が漏えいした事実を確認いたしました。 出典: VOISING「当社が利用するBIツールへの不正アクセスおよび個人情報漏えいに関するお詫びとお知らせ並びに不審な連絡等への注意のお願い」
今回の発表は「漏えいした可能性」ではなく、「漏えいした事実を確認」と書かれています。どこまでが確認された事実で、どこからが可能性なのかは、第三報で区別されているので、後の節で取り上げます。
公表の経緯と各報で分かったこと
VOISINGは、2026年8月18日から9月30日までに4回の発表をしています。それぞれで分かったことを整理します。
| 発表 | 日付 | 主に分かったこと |
|---|---|---|
| 第一報 | 2026年8月18日 | 不正アクセスと漏えいの事実を確認。対象サービスと漏えいした項目を公表。件数は調査中 |
| 第二報 | 2026年8月20日 | 8月18日12時頃から対象者にメールを送信。対象人数の最大値として約17万人(暫定)を公表 |
| 第三報 | 2026年8月24日 | SNSと特定のサイトで、一部の情報が公開されていることを検知。公開が確認された件数は10件 |
| 第四報 | 2026年9月30日 | 最終調査が完了。原因、漏えいが確認された件数(約17万件)、再発防止策を公表 |
第一報の時点では、対象のデータの件数は「現在調査中」とされていました。第二報で、精査の途中の暫定的な数として対象人数の最大値が約17万人と示され、第四報で、漏えいが確認された件数として約17万件と報告されています。
第一報から第四報まで、項目の中身は変わっていません。変わったのは、件数が暫定から確認済みになったこと、原因が明らかになったこと、一部の情報の外部への公開が検知されたことの3点です。
漏えいの対象になったサービス
第一報によると、対象は次のサービスを使ったことがあるすべての客です。退会した客や、一定の期間使っていない休眠の客も含まれます。
- VOISINGアカウントサービス「VOISING ID」
- 公式ファンコミュニティサービス「VOISING CONNECT」
- 公式オンラインストア「VOISING ONLINE STORE」
- いれいす公式ファンクラブ「いれらぶ」(リニューアル前を含む)
- 旧VOISINGアカウント
- 旧オンラインストア「いれいすとあ」「すたぽらしょっぷ」「クロノストア」「ブラフラショップ」
退会した人や、昔のオンラインストアで一度だけ買い物をした人も対象になっている点に注意が必要です。今は使っていないから関係ない、とは言えません。何年も前にグッズを買ったことがある人も、当時登録したメールアドレスや住所が対象のデータに含まれている可能性があります。
漏えいした情報と含まれない情報
第一報と第四報をもとに、漏えいが確認された情報と、含まれていないと明記された情報を分けて整理します。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 漏えいが確認された件数 | 約17万件(第四報) |
| 基本情報 | 氏名、住所、電話番号、メールアドレス、生年月日、性別 |
| 利用の履歴など | 購買履歴(購入日時・商品等)、決済金額の記録、サービスの加入状況 |
| その他の情報 | 応援対象タレント(推し)の選択情報 |
| 含まれていない情報 | クレジットカード番号、有効期限、セキュリティコード、ログインパスワードに相当する情報 |
第一報では、クレジットカード番号や口座情報などの決済に関するデータと、パスワードに関するデータは、不正アクセスを受けたシステムには一切保持していないため、漏えいの事実はないと書かれています。第四報でも、カード番号、有効期限、セキュリティコード、ログインパスワードに相当する情報は保持しておらず、漏えいの対象に含まれていないと改めて書かれています。
今回の件で特徴的なのは、購買履歴と推しの選択情報が含まれている点です。いつ、どの商品を買ったか、どのタレントを応援しているかが分かると、その人の好みに合わせた、本物らしい偽の案内を作りやすくなります。たとえば、応援しているメンバーの限定グッズや、ライブのチケットの先行案内を装った連絡です。この点は、偽の連絡の見分け方の節で詳しく取り上げます。
また、生年月日と電話番号が含まれているため、これらから推測しやすいパスワードや暗証番号を使っている人は注意が要ります。第二報では、そうしたパスワードを使っている場合は、推測されにくい別のパスワードに変えるよう呼びかけています。
第三報で分かった一部の情報の公開
第三報では、外部のセキュリティの専門機関と連携して、SNSや特定のサイトを監視したところ、今回の件に関係する一部の情報が公開されていることを確認したと発表しました。
| 項目 | 第三報の記載 |
|---|---|
| 検知した日時 | SNS上は2026年8月22日11時頃、特定サイト上は8月23日10時頃 |
| 確認した内容 | VOISING ID、氏名、ユーザー名、住所、電話番号、メールアドレス、性別 |
| 公開が確認された件数 | 10件 |
| 特定サイト上で公開されている可能性があるデータ | 約5万件 |
VOISINGは、SNS上で公開が確認された10件の客に、8月22日に個別にお詫びと注意喚起の連絡をしています。SNSの投稿については、プラットフォームの運営元に削除の要請をし、ダークウェブの調査を含む監視を続けているとしています。ダークウェブとは、通常の検索では出てこない、特別な手段でしか見られないウェブの領域のことです。
ここで区別しておきたいのは、「公開が確認された」のは10件で、約5万件は「公開されている可能性がある」とされている点です。約5万件のすべての公開が確認されたわけではありません。それでも、自分の住所や電話番号が誰でも見られる場所に出ているかもしれない、という前提で備えておくのが現実的です。
VOISINGは、SNSで見かけたスクリーンショットやデータを転載したり、拡散したり、まとめたりしないよう呼びかけています。詐欺に悪用されるおそれがあるうえ、他の人のプライバシーを侵害するおそれがあるためです。ファンの間で「自分の情報が出ていないか」を確かめようとして、出回っているデータを探したり共有したりすることも、同じ理由で避けたほうが安全です。
未成年のファンと保護者が気をつけること
VOISINGの公式サイトには、未成年のファンに向けた注意とお願いのページが設けられており、未成年の利用者がいることがうかがえます。今回の件では、未成年の本人の情報と、決済をした保護者の情報の両方が関わっている可能性があるため、家族で話しておきたい点があります。
まず、本人がサービスに登録したメールアドレスや電話番号に偽の連絡が届いたとき、一人で判断せず、保護者に見せる習慣をつけておくことです。推しのグッズやチケットの案内を装った連絡は、本人にとって魅力的に見えるため、急いで手続きをしてしまいがちです。「届いた案内のリンクは押さず、公式サイトで同じ案内を探す」という決まりを、家族で共有しておくと安心です。
次に、保護者の名前やカードで決済していた場合です。第二報では、決済をした保護者や家族に、今回の件とお詫びのメールの内容を必ず共有して相談するよう求めています。カード番号は漏えいしていませんが、決済金額の記録は含まれています。保護者あてに「未払いの代金がある」「返金の手続きが必要」といった連絡が届いた場合も、すぐに応じず、VOISINGの公式サイトで確かめてください。
最後に、SNSの使い方です。第三報では、SNSで一部の情報が公開されたことが報告されました。ファン同士のやり取りの中で、「自分の情報が出ているか見てあげる」と声をかけられ、別のサイトに誘われることも考えられます。知らない相手からのそうした申し出には応じないよう、本人に伝えておくと安全です。
件数の表し方が報ごとに変わった理由
VOISINGの発表を順に読むと、件数の表し方が少しずつ変わっています。混乱しやすいので、整理しておきます。
| 発表 | 件数の表し方 |
|---|---|
| 第一報(8月18日) | 対象データ件数は「現在調査中」 |
| 第二報(8月20日) | 現時点で想定される対象人数の最大値として「約17万人」。精査の途中の暫定的な数値で、確定したものではないと明記 |
| 第三報(8月24日) | 公開が確認された件数「10件」、特定サイト上で公開されている可能性があるデータ「約5万件」 |
| 第四報(9月30日) | 漏えいが確認された件数として「対象件数:約17万件」 |
第二報の約17万人は、調べている途中の最大値でした。第四報の約17万件は、最終調査を終えたうえで漏えいが確認された件数です。数字は同じ「約17万」ですが、意味の重さが違います。第三報の約5万件は、漏えいした約17万件のうち、さらに特定のサイトで公開されている可能性があるものの数で、漏えいの総数とは別の数字です。
ニュースやSNSで「5万件が漏えい」「17万人が流出」など、違う数字を見かけることがあるのは、どの報のどの数字を引いているかが違うためです。自分で確かめるときは、第二報のページと第三報のページを、日付の順に見ていくと流れがつかめます。
原因と再発防止策
第四報で、原因が報告されました。VOISINGが使っていたBIツールの脆弱性を悪用されたことが原因で、ツールの修正プログラムを適用する前の段階で不正アクセスが行われ、侵入された、という説明です。脆弱性とは、ソフトウェアの弱点のことで、修正プログラムは、その弱点をふさぐための更新のことです。第四報では、既知の脆弱性に対する修正の適用が、脆弱性の情報が公開されてから攻撃されるまでの時間に間に合わなかったことが直接の原因だとしています。
どのBIツールのどの脆弱性だったかは、公式発表に書かれていないので、この記事でも書きません。
実施済みの対策として、第四報には次の内容が挙げられています。
- 不正アクセスの発覚後すぐに、対象のBIツールを停止した(2026年8月17日)
- 攻撃者が作ったアカウントとAPIキーを無効にした
- 侵害を受けた環境は復旧させずに廃棄し、その環境にあった資格情報をすべて失効・更新した
- データ基盤へのアクセスの経路を限定し、監査ログを有効にし、資格情報の棚卸しと最小権限化をした
- 第三者機関によるフォレンジック調査(アクセスの記録などを詳しく調べる鑑識の調査)を行い、ダークウェブの監視を続けている
今後の対策としては、脆弱性の情報を受け取る体制と、深刻度に応じた対応の期限の決まり、判断する責任者をはっきりさせること、社内のツールをインターネットに直接公開しない構成への見直し、BIツール上の個人情報の仮名化と最小化などが挙げられています。仮名化とは、名前などを別の記号に差し替えて、そのデータだけでは誰のことか分からないようにする処理のことです。
VOISINGの対応とこれまでの連絡
VOISINGが公表している、客への対応は次のとおりです。
- 第二報によると、漏えいが確認された対象の客に、2026年8月18日12時頃から順次、お詫びとお知らせのメールを送っている
- 第四報によると、対象の客に、登録されているメールアドレスあてにお詫びと注意喚起の連絡をした
- SNS上で公開が確認された10件の客には、8月22日に個別に連絡した
- 所轄の警察署に相談と被害の通報をし、個人情報保護委員会への報告と相談を含めて、関係する法令に基づく対応を完了した
第二報では、VOISINGから送ったお詫びのメールについて、本文や画面のスクリーンショットなど内容が分かる形でSNSなどに投稿しないよう求めています。悪意のある第三者が、本物のメールをまねて詐欺のメールを作るのを防ぐためです。
補償やお詫びの品については、第一報から第四報のどれにも書かれていません。書かれていないことについて、この記事で推測はしません。漏えいの補償が一般にどう扱われているかを知りたい場合は、情報漏洩の補償はもらえるのかを整理した記事が参考になります。
2026年11月1日時点で分かっていることと書かれていないこと
第四報で調査は完了したと報告されていますが、公式発表に書かれていないこともあります。分かっていることと、書かれていないことを並べておきます。
| 項目 | 2026年11月1日時点の公式の記載 |
|---|---|
| 漏えいが確認された件数 | 約17万件(第四報) |
| 原因 | BIツールの脆弱性の悪用。修正プログラムの適用前に侵入された |
| 対象者への連絡 | 登録されているメールアドレスあてに、お詫びと注意喚起の連絡をした |
| 外部での公開 | 公開が確認されたのは10件、特定サイト上で公開されている可能性があるのは約5万件(第三報) |
| 二次被害 | 所轄の警察署などから、不正利用や二次被害の報告や連絡は届いていない(第四報) |
| 補償やお詫びの品 | 記載はない |
| 脆弱性があったツールの名前 | 記載はない |
第一報では、詳しい調査の結果や今後の追加の対応は、新しい事実が分かりしだい、コーポレートサイトと公式のXで知らせるとしています。今後なにか発表があるとすれば、その2か所に出るはずです。ファンの間で「補償がある」「お詫びのクーポンが配られる」といった話が流れてきても、公式の2か所で発表を確かめるまでは信じないほうが安全です。そうした話そのものが、偽のサイトへの誘導であることもあります。
自分が対象かを確かめる方法
対象は、前の節で挙げたサービスを使ったことがあるすべての客です。自分が当てはまるかは、次の順で確かめられます。
- VOISING ID、VOISING CONNECT、VOISING ONLINE STORE、いれらぶ、旧VOISINGアカウント、旧オンラインストアのどれかに登録したり、買い物をしたりしたことがあるかを思い出す
- 登録に使ったメールアドレスの受信箱で、2026年8月18日以降にVOISINGから届いたお詫びのメールを探す
- 迷惑メールのフォルダも確かめる
- 退会したサービスや、昔のオンラインストアで使ったメールアドレスも、同じように確かめる
きょうだいや親子で別々にアカウントを作っている家庭では、それぞれのアカウントについて確かめる必要があります。1人がお詫びのメールを受け取っていても、他の家族のアカウントも対象になっているかは別に確かめてください。反対に、家族の1人のアカウントで全員分のグッズを買っていた場合は、そのアカウントに登録した名義の人の氏名や住所などが含まれている可能性があります。実際に使っている家族と名義の人が違う場合は、名義の人にも今回の件を伝えておくと、その人あてに届く不審な連絡に気づきやすくなります。
メールが見つからない場合でも、昔のアドレスを今は使っていない、迷惑メールとして自動で削除された、などの理由で届いていないことがあります。対象のサービスを使ったことがあるなら、メールの有無にかかわらず、自分の情報が含まれている前提で備えておくと安心です。
判断に迷うときは、VOISINGの専用のお問い合わせフォームから問い合わせます。届いたメールが本物かを確かめたい場合も、そのメールの中のリンクではなく、VOISINGの公式サイトのニュースのページからたどって確かめてください。
対象かもしれない人がすること
漏えいした項目に合わせて、要ることだけを順に挙げます。カード番号とパスワードは含まれていないので、今回の件だけを理由にカードを止める必要は示されていません。
- VOISINGや関連企業、所属タレントを名乗るメール、SMS、電話に注意し、本文のURLや添付ファイルを開かない
- 生年月日や電話番号から推測しやすいパスワードや暗証番号を、VOISINGのサービスや他のサービスで使っていれば、推測されにくいものに変える
- 決済を保護者や家族がしていた場合は、今回の件と届いたメールの内容を、その人にも伝える
- 届いたお詫びのメールの内容を、SNSに投稿しない
- 出回っているデータを探したり、拡散したりしない
- 不審な連絡で詐欺が疑われる場合は、最寄りの警察か、警察の相談専用の窓口(#9110)に相談する
2つ目のパスワードの見直しは、VOISINGが第二報で直接呼びかけている内容です。誕生日の数字や電話番号の一部をパスワードに使っていると、今回の情報から推測されるおそれがあります。複数のサービスで同じパスワードを使っている場合は、まとめて見直すよい機会です。使い回しをやめる具体的な手順は、IDとパスワード管理を安全にする方法を整理した記事にまとめられています。
3つ目は、未成年のファンが多いサービスならではの注意です。第二報では、サービスの決済などを本人以外の保護者や家族がしている場合、今回の件と案内のメールの内容を、必ず決済者に共有して相談するよう求めています。保護者の名前で決済していた場合、不審な連絡が保護者あてに届くことも考えられます。
推しやグッズを装う連絡の具体例と見分け方
今回の件では、住所や電話番号に加えて、購買履歴と推しの選択情報が漏えいしています。この組み合わせを使うと、その人だけに向けたような、本物らしい偽の連絡を作れてしまいます。考えられる形は次のとおりです。
- 応援しているメンバーの限定グッズの「当選」や「再販」を知らせ、偽の支払いページに誘導するメール
- ライブやイベントのチケットの「先行受付」を装い、カード番号を入力させるSMS
- 「情報漏えいのお詫び」として、ギフトやポイントの受け取りを名目に個人情報を入力させるフォーム
- 過去に買った商品の名前を挙げて「配送先の確認」を求め、偽のサイトに誘導する連絡
- ファン同士を装ってSNSで近づき、別のサイトやアプリに誘う声かけ
見分けるときは、次の点を確かめます。
- 送信元のメールアドレスのドメインが、これまでVOISINGから届いていたものと同じか
- 支払いや入力を急がせる言葉(本日中、残りわずか、期限切れなど)がないか
- カード番号、パスワード、暗証番号など、普段の手続きで聞かれない情報を求めていないか
- 公式サイトや公式のSNSで、同じ内容の告知が出ているか
グッズやチケットの案内は、公式サイトや公式のSNSで告知されてから届くのが通常の流れです。届いた連絡のリンクから手続きをするのではなく、自分で公式サイトを開き直して、同じ案内が出ているかを確かめてください。SMSで届く偽の案内の見分け方は、スミッシング詐欺の見分け方を整理した記事が参考になります。
住所が漏えいしているので、郵便で偽の案内が届くこともあり得ます。郵便であっても、振り込みやカード番号の記入を求める内容であれば、すぐに応じず、公式サイトで確かめることが大切です。住所が漏れたときに起きやすいことと備え方は、住所が漏れたときの対応を整理した記事にまとめられています。
不審な連絡に応じてしまったときの対処
偽の連絡に気づかず、リンクを押したり、情報を入力したりしてしまうこともあり得ます。その場合も、慌てずに次の順で対処します。
- 入力したのがパスワードなら、そのパスワードを使っているすべてのサービスで、すぐに別のパスワードに変える
- 入力したのがカード番号なら、カードの裏面に書かれたカード会社の番号に電話し、利用の停止と再発行を相談する
- 支払いをしてしまったなら、支払いに使った方法(カード会社、コンビニの払込票、振込先の金融機関など)に早めに連絡する
- 不審な連絡のメールやSMSは削除せずに残し、届いた日時と内容を控える
- 詐欺が疑われる場合は、最寄りの警察か、警察の相談専用の窓口(#9110)に相談する
第二報では、悪質な詐欺の疑いがある連絡を受けた場合は、最寄りの警察機関か専用の相談窓口(#9110)に相談するよう呼びかけています。#9110は、事件や事故ではないものの警察に相談したいときにかける、全国共通の番号です。
被害に気づくのが早いほど、取れる手が多くなります。おかしいと感じた時点で、一人で抱え込まずに相談してください。
問い合わせ窓口
VOISINGが設けている、今回の件の問い合わせ先は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 窓口の名前 | 株式会社VOISING 専用お問い合わせフォーム |
| 連絡の手段 | ウェブのフォームのみ(電話番号の記載はない) |
| 受付時間 | 公式発表に記載はない |
専用のフォームは、VOISINGの公式サイトの本件の専用お問い合わせフォームから開けます。第二報と第三報では、多くの問い合わせが寄せられており、回答まで時間がかかる場合があると書かれています。
問い合わせる前に、次の点を控えておくと話がまとまりやすくなります。
- 使ったことがあるサービスの名前(VOISING ID、いれらぶ、旧オンラインストアなど)
- 登録したメールアドレス
- お詫びのメールが届いたかどうか
- 不審な連絡が届いていれば、その日時と内容
フォームに書き込むときも、パスワードやカード番号を書く必要はありません。もし問い合わせの返信を装った連絡でそれらを求められたら、偽の連絡を疑ってください。
在宅で仕事をする人が気をつけること
ファンとしてVOISINGのサービスを使っている人の中には、在宅で業務委託の仕事を受けている人もいるはずです。今回のサービスそのものは仕事に使うものではありませんが、登録に使ったメールアドレスや電話番号を、仕事の連絡にも使っている人は少なくありません。その場合、今回の件をきっかけに届く偽の連絡が、仕事のアカウントの乗っ取りの入口になるおそれがあります。
在宅で働く人は、取引先から顧客の名簿、原稿、デザインのデータなどを預かる立場になります。自分のメールやクラウドのアカウントが乗っ取られると、預かった取引先の情報まで外に出るおそれがあります。趣味のサービスで漏れた連絡先が、仕事の情報の漏えいにつながる、という流れです。
個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、事業者に委員会への報告が義務づけられる場合として、要配慮個人情報(病歴など、とくに慎重に扱う情報)を含む漏えい等、不正に使われるとお金の被害が出るおそれがある漏えい等、不正の目的で行われたおそれがある漏えい等、本人の数が1,000人を超える漏えい等が挙げられています。不正アクセスによる漏えいは、不正の目的で行われたおそれがある例として示されています。報告は発覚したらまず速やかに行い、不正の目的で行われたおそれがある場合は発覚日から60日以内とされています。
業務委託で個人情報を扱う人が、自分の端末やアカウントから預かった情報を漏らしてしまった場合、まず対応を迫られるのは委託元の取引先です。どこまでが自分の責任になるかは、契約の内容や事情で変わるので、ここでは断定できません。ただ、気づいた時点ですぐ取引先に伝えることが、取引先が必要な手続きを期限内に進めるうえで欠かせない点は変わりません。
今回の件をきっかけに、次の点を見直しておくと安心です。
- 趣味のサービスに登録したメールアドレスと、仕事で使うメールアドレスを分けているか
- 仕事のメールとクラウドストレージのパスワードが、趣味のサービスと同じになっていないか
- 仕事で使うアカウントに多要素認証を設定しているか
- 仕事用の電話番号に届くSMSのリンクを、確かめずに押していないか
- 取引先から預かったデータを、仕事が終わった後も手元に残していないか
フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、納品物の質だけでなく、預かった情報の扱い方で信頼を得ています。仕事と個人のアカウントを分ける、パスワードの使い回しをやめる、といった地味な手当てが、そのまま取引先からの評価につながっていきます。中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼がそのまま次の依頼と手取りの厚さに結びつきます。
アカウントを守る力を仕事に生かす
情報の守り方は、自分の身を守る知識であると同時に、仕事として求められる力でもあります。企業の中には、社員向けのセキュリティの研修資料の作成、顧客向けの注意喚起の文面づくり、社内のアカウントの棚卸しの手伝いなどを、外部の人に頼むところがあります。今回のような事案を公式の発表から正確に読み取り、「確認された事実と可能性の区別」「利用者は何をすればよいか」を整理する作業も、その一つです。
今回のVOISINGの件は、社内で分析に使っていたツールに、多くの利用者の情報が集められていたことが、被害の広さにつながった事案でもあります。第四報で挙げられた、個人情報の仮名化と最小化、社内ツールをインターネットに直接公開しない構成は、規模の小さな事業者が顧客の情報を扱うときにも参考になる考え方です。
セキュリティの仕事を在宅で受けたい場合、いきなり専門的な診断の仕事を目指す必要はありません。まずは自分のアカウントの管理を整え、事案の発表を正確に読む習慣をつけるところから始められます。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。
VOISINGの件は、2026年9月30日の第四報で調査の完了が報告されています。対象のサービスを使ったことがある人は、VOISINGを装う連絡への注意、推測されやすいパスワードの見直し、決済をした家族への共有の3つを先に済ませ、新しい発表はVOISINGの第四報のページと公式サイトのニュースで確かめてください。
よくある質問
Q. 昔のオンラインストアで一度買っただけでも対象になりますか?
第一報では、旧オンラインストアの「いれいすとあ」「すたぽらしょっぷ」「クロノストア」「ブラフラショップ」を使ったことがある客も対象とされています。退会した客や、一定期間使っていない休眠の客も含まれます。一度だけの買い物でも、当時登録した情報が含まれている可能性があるので、偽の連絡に注意してください。
Q. クレジットカードを止める必要はありますか?
第四報では、クレジットカード番号、有効期限、セキュリティコード、ログインパスワードに相当する情報は保持しておらず、漏えいの対象に含まれていないと明記されています。そのため、今回の件だけを理由にカードを止める必要は示されていません。明細に身に覚えのない請求があれば、すぐにカード会社へ連絡してください。
Q. お詫びのメールが届いていないのは、対象外だからですか?
届いていない理由は、対象外だからとは限りません。昔のメールアドレスを今は使っていない、迷惑メールのフォルダに入っている、などの場合もあります。対象のサービスを使ったことがあるなら、迷惑メールのフォルダも確かめ、判断に迷うときはVOISINGの専用お問い合わせフォームから問い合わせてください。
Q. 出回っているデータに自分の情報があるか、探してもよいですか?
VOISINGは、SNSで見かけたスクリーンショットやデータを転載、拡散、まとめ化しないよう呼びかけています。詐欺への悪用につながるおそれがあり、他の人のプライバシーを侵害するおそれもあるためです。出回っているデータを探すより、自分が対象である前提で、偽の連絡への備えとパスワードの見直しを進めるほうが安全です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド
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