退会したら個人情報は削除されるのか|消してもらう請求の方法と確かめ方 2026


この記事のポイント
- ✓退会しても個人情報がすぐ削除されるとは限りません
- ✓個人情報保護法で消去が努力義務とされている理由
- ✓法令で保存が求められる記録
退会したら個人情報は削除されるのか、という疑問への答えは次の3つです。1つ目、退会しても、会社が情報をすぐに消すとは限りません。個人情報保護法は、使う必要がなくなった情報を遅滞なく消すよう会社に「努めなければならない」と求めていますが、これは努力の義務で、法令で保存の期間が決められた記録は残ります。2つ目、消してほしい場合は、退会とは別に、利用の停止や消去を会社に請求できる場合があります。3つ目、何が残っているかは、プライバシーポリシーと開示の請求で確かめられます。
この記事では、退会した後も情報が残る理由、退会した人が漏えいの対象になった実例、消去を請求できる場合と手順、応じてもらえないときの相談先を、法律の条文と個人情報保護委員会の説明で確かめた範囲で説明します。
退会しても個人情報が残る理由
「退会」は、そのサービスを使う契約やアカウントをやめる手続きです。一方、「削除」は、会社が持っている情報を消すことです。この2つは、同じ手続きの中で行われるとは限りません。
個人情報保護法の第22条は、会社に対して、個人データを正確で最新の内容に保ち、利用する必要がなくなったときは遅滞なく消去するよう努めなければならない、と定めています。個人データとは、会社が検索できるように整理して持っている個人の情報のことです。
個人情報取扱事業者は、利用目的の達成に必要な範囲内において、個人データを正確かつ最新の内容に保つとともに、利用する必要がなくなったときは、当該個人データを遅滞なく消去するよう努めなければならない。 出典: laws.e-gov.go.jp
ここで使われている「努めなければならない」は、努力の義務を表す言い方です。退会と同時に消すことまでは、法律で一律に求められていません。
さらに、個人情報保護委員会の「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」は、この消去について、法令の定めにより保存期間などが決められている場合はこの限りではない、と説明しています。つまり、ほかの法律で保存が求められている記録は、退会した後も残ります。
退会の後に情報が残る理由を整理すると、次のようになります。
| 残る理由 | 例 |
|---|---|
| 法律で保存が求められている | 本人確認の記録、取引の記録など |
| 問い合わせや不正への対応に使う | 退会後の問い合わせ、不正利用の調査 |
| 会社が決めた保有期間がまだ過ぎていない | プライバシーポリシーで定めた期間 |
| 消す作業がまだ済んでいない | 退会の受付から、システムで消すまでの間 |
どの理由で、どれくらいの期間残るのかは会社ごとに違います。同じ会社の中でも、情報の種類によって保有の期間が分かれていることがあります。たとえば、メールアドレスは退会と同時に配信の対象から外しても、購入の履歴は問い合わせに備えて一定の期間残す、といった扱いです。退会の前後に、後の節で説明する方法で確かめてください。
法律で保存が決められている記録の例
法律で保存が求められる記録の代表的な例が、本人確認の記録です。犯罪による収益の移転防止に関する法律(犯罪収益移転防止法)とは、詐欺などで得たお金が別の口座を通じて隠されるのを防ぐための法律で、銀行などの決められた事業者に、取引のときの本人確認を義務づけています。
この法律の第6条は、本人確認を行った事業者に「確認記録」を作ることを求め、その記録を、取引の契約が終わった日などから7年間保存しなければならないと定めています。銀行の口座や、法律の対象になる決済のサービスで本人確認をした場合、退会や解約をしても、確認の記録は一定の期間残ることになります。
このような法律上の保存の義務がある記録は、本人が消去を求めても、保存の期間の間は消されないのが通常です。どの記録がどの法律の対象になるかは、サービスの種類によって変わるので、会社の窓口かプライバシーポリシーで確かめてください。
一方で、法律上の保存の義務が無い情報、たとえばメールマガジンの配信のためだけに使っていたメールアドレスや、キャンペーンの応募の情報は、会社が自主的に決めた期間が過ぎれば消されるか、本人の請求で消去を求められる対象になりえます。
退会した人も漏えいの対象になった例
退会した後も情報が残っていると、その情報が漏えいの対象になることがあります。2026年10月に公表された発表から、公式の記載で確かめた例を挙げます。
タイムズカーの第5報では、会員登録のときに提出された運転免許証などの本人確認書類の画像を、会員期間中に加えて退会後も7年間保有していたと説明しています。不正アクセスを受けた後、10月1日からは退会した人への案内も始めています。この件を受けて、同社は会員登録の確認が終わったら画像を保有しないルールに変え、保有していた画像は本人の申し出の有無にかかわらず2026年10月末までに削除するとしています。事件の範囲はタイムズカーの情報漏洩にまとめています。
花キューピットの公式発表のよくある質問には、「退会済みの会員も漏えい対象に含まれますか?」という問いがあり、退会済みの人であっても漏えいが確認された人には個別に案内を進めていると答えています。退会済みのアカウントは、ログインができない状態になっているとも書かれています。事件の内容は花キューピットの情報漏洩で説明しています。
この2つの例から分かるのは、退会してログインできなくなっていても、会社の中には情報が残っていて、漏えいの対象になりうるということです。退会した昔のサービスで漏えいが報じられたら、自分は関係ないと考えずに発表を読み、退会者が対象に含まれるかを確かめてください。
退会の前に確かめておくこと
退会の手続きを始める前に、次の点を確かめておくと、後から困ることが減ります。
- プライバシーポリシー(個人情報の扱いを説明したページ)で、退会した後の情報の扱いと保有の期間が書かれているか
- 同じページに、開示や利用停止の請求の窓口が書かれているか
- ポイント、前払いの残高、購入した電子書籍や動画など、退会すると使えなくなるものが無いか
- 月額の支払いがある場合、退会とは別に解約の手続きが要らないか
- ほかのサービスのアカウントでログインしている場合(GoogleやAppleのアカウントでのログインなど)、連携の解除も必要か
- 登録しているクレジットカードを、退会の前に削除できるか
4つ目の点は、見落としが多いところです。サービスによっては、アプリを削除しても、アカウントの退会をしても、ストアやカード会社を通した月額の支払いが続く場合があります。支払いを止める手続きは、支払いの方法ごとに確かめます。
6つ目のカードの削除は、退会の後では自分で操作できなくなるので、先に済ませておきます。カードの情報を保持しない仕組みを使っているサービスもありますが、念のため登録の画面から削除しておくと、万一の漏えいの影響を小さくできます。
プライバシーポリシーのどこを読めばよいか
退会の後の扱いや請求の窓口を確かめるとき、プライバシーポリシーは長くて読みにくいことがあります。ただ、会社が必ず載せなければならない項目は法律で決まっているので、そこを目当てに探すと早く見つかります。
個人情報保護法の第32条は、会社が持っている保有個人データについて、次の項目を本人が知ることのできる状態にしておくよう求めています。本人の求めに応じて遅滞なく答える形でもよいとされています。
| 法律で求められている項目 | プライバシーポリシーで探す見出しの例 |
|---|---|
| 会社の名前、住所、法人なら代表者の氏名 | 「事業者の名称」「運営者」 |
| すべての保有個人データの利用の目的 | 「利用目的」 |
| 開示、訂正、利用停止などの請求に応じる手続き(手数料を決めた場合はその額を含む) | 「開示等の請求」「保有個人データの開示等」 |
| そのほか、適正な扱いのために政令で定める事項 | 「安全管理措置」「苦情の申出先」 |
退会した人が特に読んでおきたいのは、「利用目的」と「開示等の請求」の2つです。利用目的に、退会した人の情報を何のために使うかが書かれていれば、その目的の範囲で残っていることが分かります。開示等の請求の欄には、請求の受付窓口、必要な書類、手数料が書かれています。
退会した後の保有の期間は、法律で必ず載せる項目ではありません。プライバシーポリシーや利用規約、よくある質問に書かれていなければ、問い合わせ窓口で「退会した後、どの情報をいつまで保有するか」を尋ねます。
メールや広告の配信だけを止めたい場合
退会まではしたくないが、メールマガジンや広告の電話、ダイレクトメールだけを止めたい、という場合もあります。このときは、退会や消去の請求の前に、配信の停止の手続きを使うのが早道です。
多くのメールマガジンには、メールの末尾や会員の設定画面に、配信を止める手続きがあります。ただし、メールの中のリンクから手続きをするのが不安な場合は、公式アプリや公式サイトにログインして、会員情報やお知らせの設定の画面から止めるほうが安全です。
配信を止めるよう伝えたのに続く場合は、利用停止等の請求の理由になります。個人情報保護委員会のガイドライン(通則編)は、本人の権利や正当な利益が害されるおそれがあるとして請求が認められると考えられる例に、ダイレクトメールの送付の停止を求める意思を示したのに繰り返し送られている場合や、電話勧誘の停止を求めたのに繰り返し勧誘されている場合を挙げています。
配信を止めるよう求めた日と方法は、記録しておきます。続いた場合に請求や相談をするとき、いつ止めるよう伝えたかが大事な材料になるからです。
第三者に渡された情報はどうなるか
退会したサービスの会社が、自分の情報をほかの会社に渡していた場合、退会や消去の請求だけでは、渡した先の情報まで消えるとは限りません。
まず、会社が本人の同意なく第三者に情報を渡している場合は、第35条第3項に基づいて、第三者への提供の停止を請求できます。また、第33条第5項は、第三者に渡したときや受け取ったときに会社が作る記録(第三者提供記録)についても、開示を請求できると定めています。この記録を見れば、自分の情報がいつ、どこに渡されたかが分かります。
プライバシーポリシーに「共同利用」と書かれている場合は、グループ会社などと決められた範囲で情報を一緒に使っていることを表します。共同で使う会社の範囲と、責任を持つ会社の名前が書かれていれば、消去を求めるときはその会社に請求します。
渡された先の会社に対しては、その会社に直接、開示や利用停止等の請求を行うことになります。どこに渡されたかを確かめたうえで、それぞれの会社の窓口に請求してください。
アプリを削除しただけでは退会にならない
スマートフォンのアプリを削除しても、そのサービスのアカウントは残ったままです。アプリはアカウントを操作するための入口にすぎず、会員の情報は会社の側に保存されているからです。
使わなくなったサービスを整理するときは、アプリを削除する前に、アプリの中の設定や会員情報の画面で退会の手続きがあるかを探します。アプリに見当たらない場合は、公式サイトのよくある質問で「退会」「アカウントの削除」を検索します。
アカウントが残ったままだと、そのサービスで漏えいが起きたときに、使っていない自分の情報も対象になります。また、ほかのサービスと同じパスワードのまま残っていると、そこから入られたときに登録の情報やカードの情報を見られるおそれがあります。アプリを消す前に退会、と順番を決めておくと、取りこぼしが減ります。
消去を請求できるのはどんな場合か
退会とは別に、会社に情報の利用をやめてもらう、または消してもらうよう求める仕組みが、個人情報保護法の第35条の「利用停止等」の請求です。ここでいう利用停止等には、利用の停止と消去の両方が含まれます。請求できる場合は、条文で次のように分かれています。
| 請求できる場合 | 根拠 |
|---|---|
| 決めた利用の目的を超えて使われている、不適正に使われている | 第35条第1項 |
| 偽りなど不正な手段で集められた | 第35条第1項 |
| 本人の同意なく第三者に渡されている | 第35条第3項(第三者への提供の停止) |
| 会社がその情報を利用する必要がなくなった | 第35条第5項 |
| その情報について、報告の対象になる漏えいなどが起きた | 第35条第5項 |
| その扱いによって、本人の権利や正当な利益が害されるおそれがある | 第35条第5項 |
退会した人に関係が深いのは、第5項の「利用する必要がなくなった」場合です。個人情報保護委員会のガイドライン(通則編)は、これを、利用の目的が達成されて情報を持ち続ける合理的な理由が無くなった場合や、目的の前提となる事業そのものが中止になった場合などと説明し、請求が認められる例として次のものを挙げています。
- ダイレクトメールを送るために持っていた情報について、会社がダイレクトメールの送付をやめた後に、本人が消去を請求した場合
- 電話勧誘のために持っていた情報について、会社が電話勧誘をやめた後に、本人が消去を請求した場合
- キャンペーンの懸賞品を送るために持っていた応募者の情報について、発送が終わり、届かなかったときの対応などのための合理的な期間が過ぎた後に、本人が請求した場合
- 採用に至らなかった応募者の情報について、再応募への対応などのための合理的な期間が過ぎた後に、本人が請求した場合
漏えいが起きた場合も、第5項によって利用停止等を請求できます。漏えいの通知を受けて、そのサービスとの関係を断ちたいと考えたときは、退会と合わせてこの請求を行うことが考えられます。
請求しても消されない場合
請求すれば必ず消してもらえるわけではありません。
まず、請求に理由があると分かったときに、会社は利用停止等を行わなければならないとされていますが、多額の費用がかかるなど対応が難しい場合で、本人の権利と利益を守るための代わりの措置をとるときは、例外が認められています。前の節で説明した、法律で保存の期間が決められている記録も、その期間の間は残ります。
ガイドライン(通則編)は、請求が認められないと考えられる例も挙げています。
- 電話料金の支払いを免れるために、電話会社に料金の請求に必要な情報の利用停止等を求める場合
- 規約違反で強制的に退会させられた人が、もう一度サービスを使うために、強制退会の記録を含む情報の利用停止等を求める場合
- 過去の信用情報のために新しい借り入れが難しくなった人が、審査に使われている信用情報の利用停止等を求める場合
つまり、会社が正当な理由で使い続ける必要がある情報や、本人が義務を免れるための請求は、認められにくいということです。
なお、ガイドラインは「消去」を、データとして使えなくすることと説明していて、データそのものを削除することのほかに、特定の個人を識別できないようにすることも含むとしています。会社から「消去しました」と返事が来た場合でも、方法は会社ごとに違うことがあります。
会社は、利用停止等を行ったとき、または行わないと決めたときは、本人に遅滞なくその旨を通知しなければならないと、第35条第7項に定められています。行わないと決めた場合は、理由の説明を求めることもできます。
何が残っているかを先に確かめる:開示の請求
消去を求める前に、会社が自分のどんな情報を持っているかを知りたい場合は、開示の請求ができます。個人情報保護法の第33条は、本人が、会社の持っている自分の保有個人データの開示を請求できると定めています。保有個人データとは、会社が自分の判断で中身を直したり消したりできる状態で持っている個人のデータのことです。
開示の方法は、データを電子的に渡してもらう方法なども選べるとされ、会社は本人が求めた方法で、遅滞なく開示しなければなりません。ただし、本人やほかの人の権利を害するおそれがある場合や、会社の業務に著しい支障がある場合、ほかの法令に違反する場合は、全部または一部を開示しないことができます。持っているデータが無い場合は、その旨を通知しなければならないとされています。
開示の請求には、会社が手数料を決めて取ることが認められています。第38条は、手数料を取る場合は実費を考えて合理的な範囲で額を決めなければならないとしています。手数料の額と支払い方は、会社のプライバシーポリシーや開示の請求の案内に書かれています。
開示を受けると、退会した後もどんな項目が残っているか、どの第三者に渡されたことがあるかなどが分かり、消去を求める範囲を決めやすくなります。
開示で受け取ったデータには、自分の住所や購入の履歴などがまとめて入っています。受け取ったファイルや書類は、それ自体が漏れると困る情報なので、共有のパソコンや誰でも見られるフォルダに保存せず、確認が終わったら不要な控えは削除しておきます。法律は返事までの日数を決めておらず「遅滞なく」としているので、長く返事が無い場合は、請求した日付を添えて窓口に状況を問い合わせます。
請求の手順
利用停止や消去、開示の請求は、次の手順で進めます。
- 会社のプライバシーポリシーを開き、「保有個人データの開示等の請求」「お問い合わせ窓口」の欄を探す
- 請求の方法(専用のフォーム、郵送、メールなど)と、必要な書類(本人確認の書類など)を確かめる
- 請求の内容を書く。誰の、どの情報について、何を求めるのかを具体的に書く
- 本人確認の書類を、会社の指定する方法で出す
- 会社からの結果の通知を待つ。通知の内容と日付を保存する
請求の内容は、たとえば次のように書くと、会社が対応しやすくなります。
- 請求する人の氏名、登録していたメールアドレス、会員番号(分かれば)
- 退会した日(分かれば)
- 対象の情報(「登録していた氏名、住所、電話番号、メールアドレス、購入の履歴」など)
- 求めること(「上記の情報の利用を停止し、消去してください」)
- 理由(「退会しており、貴社が利用する必要はなくなったと考えるため」「漏えいの通知を受けたため」など)
- 結果の通知の送り先
本人確認のために書類の画像を出す場合は、会社の公式の窓口であることを必ず確かめてから出します。メールやSMSで「削除の手続きのため」と書類の画像を求めてくる連絡は、偽物のことがあります。
応じてもらえないときの相談先
請求したのに返事が無い、手続きの方法を教えてもらえない、といった場合は、個人情報保護委員会の「個人情報保護法相談ダイヤル」に相談できます。電話番号は03-6457-9849で、受付は9時30分から17時30分(土日祝日と年末年始を除く)と案内されています。
相談ダイヤルでは、条件を満たす場合に、委員会が相談者と会社の間に立って歩み寄りを促す「あっせん」を行っています。あっせんの事例として、以前勤めていた会社のホームページから自分のプロフィールを削除してほしいのに応じてもらえない場合の利用停止の請求や、通販の会社に開示を請求したいのに手続きの方法を教えてもらえない場合、開示の請求に半年たっても返事が無い場合などが挙げられています。ただし、あっせんは、相談者がすでに会社に申し出て解決できなかったことなど、9つの条件をすべて満たすときに限られます。
それでも解決しない場合は、裁判所での手続きを考えることになります。個人情報保護法の第39条は、開示や利用停止等の請求について訴えを起こそうとするときは、先に会社にその請求を行い、届いてから2週間が過ぎた後でなければ訴えを起こせない、と定めています。会社が請求を拒んだ場合は、この限りではありません。訴えを考えるときは、法テラスや弁護士の相談窓口で、自分の事情に当てはめた見通しを確かめてください。
漏えいの通知を受けてから退会するときの注意
漏えいの通知を受けて、すぐに退会したいと考える人は少なくありません。ただ、順番を間違えると、かえって確かめにくくなることがあります。次の順で進めます。
- 通知が本物かを確かめる。メールのリンクは使わず、公式サイトのお知らせに同じ発表が出ているかを見る
- そのサービスと、同じパスワードを使っていたほかのサービスのパスワードを変える
- 発表に書かれた方法で、自分が対象か、どの項目が対象かを確かめる。会員のページにログインしないと照会できない場合があるので、退会の前に済ませる
- 登録しているカード、ポイント、月額の支払いを片づける
- 退会の手続きをし、必要なら、漏えいを理由に利用停止等の請求をする
- 通知のメール、発表のページ、退会と請求の記録を保存しておく
3つ目は特に気をつけたい点です。先に退会してしまうと、ログインして確かめる手段が無くなり、問い合わせ窓口に頼るしかなくなります。お詫びや補償の案内が後から出る場合も、退会した人への案内の方法が別になることがあります。
6つ目の記録は、後で不審な連絡が届いたときや、相談窓口に相談するときに役立ちます。通知のメールは、迷惑メールの整理で消してしまわないよう、別のフォルダに移しておくと安心です。
退会の方法が見つからない、退会させてもらえないとき
退会の手続きが画面のどこにも見当たらない、電話でしか受け付けず電話がつながらない、退会を申し出ても引き止められて手続きが進まない、といった困りごとがあります。
まず、公式サイトのよくある質問や利用規約で、「退会」「解約」「アカウントの削除」の手続きを探します。利用規約には、退会の方法や、退会の後に残る情報の扱いが書かれていることがあります。問い合わせのフォームから退会を申し出る場合は、送った内容の控えを保存しておきます。
月額の支払いが止まらない、解約したはずなのに請求が続く、といった契約や請求のトラブルは、消費者ホットラインの188に相談できます。188は局番なしでかけられ、近くの消費生活センターなどの相談窓口につながる番号で、消費者庁の「消費者ホットライン」のページで案内されています。
退会の後も情報を消してもらえない、請求に返事が無い、といった個人情報の扱いの困りごとは、「応じてもらえないときの相談先」の節で紹介した個人情報保護法相談ダイヤルが窓口です。契約やお金の困りごとは188、個人情報の扱いの困りごとは相談ダイヤル、と分けて考えると、相談先を選びやすくなります。
退会した後に届く連絡の見分け方
退会した後も、そのサービスの名前でメールや郵便が届くことがあります。届いた連絡が本物か偽物かは、内容によって見分け方が変わります。
本物の可能性がある連絡には、次のようなものがあります。
- 漏えいの対象になったことの案内。タイムズカーの件では、退会した人への案内も行われています
- 退会の手続きが終わったことの確認
- 法律にもとづく通知(利用停止等の請求への回答など)
一方で、次のような連絡は偽物を疑います。
- 「退会の手続きが完了していません」「再度ログインして確認してください」とリンクを押させる
- 「アカウントを削除するには本人確認が必要」として、運転免許証の画像やカード番号を送らせる
- 退会したはずのサービスの「未払いの料金」を、指定の口座に振り込ませる
どの場合も、確かめ方は同じです。届いた連絡の中のリンクや電話番号は使わず、公式サイトのお知らせと、公式サイトに書かれた問い合わせ窓口で、同じ案内が出ているかを確かめます。退会した後はログインできないので、お知らせの欄と問い合わせ窓口が主な確かめ先になります。
退会したはずなのにメールマガジンが届き続ける場合は、退会の手続きと配信の停止が別になっていることがあります。配信の停止の手続きを公式サイトから行い、それでも届く場合は、「メールや広告の配信だけを止めたい場合」の節で説明したとおり、停止を求めたのに続いていることは利用停止等の請求の理由になるので、届いた日付を記録しておきます。
退会と削除を続けて進めるときの順番
使わなくなったサービスを整理するときは、次の順番で進めると、取りこぼしが減ります。
- 使っていないサービスを書き出す。メールの受信箱で「会員登録」「ご登録ありがとうございます」と検索すると、忘れていた登録が見つかる
- 書き出したサービスごとに、プライバシーポリシーで退会後の扱いと請求の窓口を確かめる
- カードの登録、ポイント、月額の支払いを片づける
- 退会の手続きをする
- 退会しても残る情報のうち、消してほしいものがあれば、利用停止等の請求をする
- 退会と請求の日付、相手の返事を記録しておく
退会の手続きは、メールのリンクからではなく、公式アプリやブックマークした公式サイトから行います。「退会の手続きが完了していません」「アカウントの削除にはこちらから本人確認を」といった偽のメールで、ログイン情報や本人確認の書類を盗もうとする手口もあるからです。
使っていたパスワードを、ほかのサービスでも使っていた場合は、退会したサービスとは関係なく、ほかのサービスのパスワードを変えておきます。退会したサービスで漏えいが起きても、同じパスワードを使っていなければ、被害はそこで止まります。過去の漏えいに自分のメールアドレスが含まれていないかは、Have I Been Pwnedの使い方で調べ方を説明しています。
在宅で働く人が登録の情報を整理するために
@SOHO編集部は2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきました。その中で見てきたのは、在宅で働く人ほど、仕事を探す時期に複数の仲介サイトやクラウドソーシング、スキルの販売サービスに登録し、仕事が決まった後もそのままにしていることが多いということです。登録には、氏名や住所、電話番号に加えて、口座の情報や本人確認の書類が含まれることもあり、使わなくなったサービスに残しておく意味はあまりありません。年に1度、登録しているサービスを見直し、使わないものは退会と消去の請求まで進めておくと、漏えいの影響を受ける範囲を小さくできます。仕事の探し方そのものを見直したい人は、カスタマーサポート・事務全般のお仕事のような分野ごとの案内から、自分に合う働き方を探すこともできます。
退会しても個人情報はすぐに削除されるとは限らず、消去は法律上は努力の義務、法令で保存が決められた記録は残る、というのが基本です。消してほしい情報があれば、プライバシーポリシーで窓口を確かめ、利用停止等の請求として会社に求め、応じてもらえなければ個人情報保護法相談ダイヤルに相談する、という順で進めてください。
よくある質問
Q. 退会すれば個人情報はすぐに削除されますか?
すぐに削除されるとは限りません。個人情報保護法は、使う必要がなくなった情報を遅滞なく消すよう会社に努力を求めていますが、法令で保存の期間が決められた記録は残ります。退会後の扱いと保有の期間は、会社のプライバシーポリシーで確かめてください。
Q. 退会したサービスに個人情報の削除を求めることはできますか?
会社がその情報を利用する必要がなくなった場合や、漏えいが起きた場合などは、個人情報保護法第35条に基づいて利用停止や消去を請求できます。プライバシーポリシーに書かれた開示等の請求の窓口から、対象の情報と理由を具体的に書いて請求します。
Q. 削除を請求しても消してもらえないのはどんなときですか?
法律で保存が求められている本人確認の記録などは、その期間の間は残ります。料金の支払いを免れるためや、強制退会の記録を消して再登録するための請求も、認められにくいとされています。消さないと決めた場合、会社はその旨を本人に通知しなければなりません。
Q. 会社が削除の請求に応じてくれないときはどこに相談できますか?
個人情報保護委員会の個人情報保護法相談ダイヤル(03-6457-9849)に相談できます。会社に申し出ても解決しなかったなどの条件を満たせば、委員会が間に立つあっせんの対象になる場合があります。訴えを考える場合は、法テラスや弁護士に相談してください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
関連記事

777CON-PASSの個人情報漏えい|サミーネットワークス 電話番号・生年月日 最終報と確かめること 2026

NewsPicksの個人情報漏洩の可能性|ユーザベース 氏名・メールアドレス・カード下桁 確かめること 2026

シチズン時計のお客様情報 漏えいの可能性|問い合わせフォーム 約10万名 委託先への不正アクセス 2026

パスキーのデメリットと危険性|スマホを紛失したときと、使わないほうがよい場合 2026

戸田建設の個人情報漏洩|取引先のメールアドレスと従業員4,778名分 確かめること 2026

イエローハットの個人情報漏えい|WEB作業予約 1,797,124名 最終報と確かめること 2026

Z会のZ-ID不正ログイン|13件 氏名・メールアドレス閲覧の可能性 確かめること 2026

ブラックフライデーの詐欺|Amazonを装う偽メールと偽の通販サイトの見分け方 2026
カテゴリから探す

クラウドソーシング入門
クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド
職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク
副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス
フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金
確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ
プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング
サービス比較・おすすめランキング

AI活用
職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド
市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド
クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア
転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人
看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人
薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人
介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人
保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人
医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険
生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人
無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース
バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業
契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代
シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

金融・フィンテック
暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス
経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材
フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方
子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金
個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却
会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド
SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方