【重要】PHPの脆弱性、うちのサイトは大丈夫?今すぐチェック

MyBRANDSの情報漏えいのおそれ|iDAの求人サイトで最大約13万5千件 パスワードの変更と確かめること 2026

@SOHO編集部
@SOHO編集部
MyBRANDSの情報漏えいのおそれ|iDAの求人サイトで最大約13万5千件 パスワードの変更と確かめること 2026

この記事のポイント

  • ✓MyBRANDSの情報漏えいのおそれについて
  • ✓株式会社iDAが2026年10月30日に発表した内容を整理
  • ✓最大約13万5千件の範囲

MyBRANDSの情報漏えいのおそれについて、運営する株式会社iDAは2026年10月30日、求人サイト「MyBRANDS」のサーバー環境に第三者による不正アクセスがあり、登録した求職者と企業の担当者の情報が外部に漏えいしたおそれがあると発表しました。対象は2026年10月30日時点で最大 約13万5千件(アカウントの数)で、氏名、メールアドレス、電話番号、職歴などのプロフィール、ログイン用のパスワード(変換した値)等が含まれます。 登録したことがある人(退会した人を含む)がまずすることは、MyBRANDSと同じパスワードを使っている他のサービスのパスワードを変えることです。MyBRANDSそのものでの手続きは要らないと会社は案内しています。 あわせて、この件に便乗したメール・電話・SMS、とくにスカウトや面接を装った連絡に注意してください。

この記事は、2026年10月31日時点で株式会社iDAの公式発表「MyBRANDSへの不正アクセスによる個人情報漏えいのおそれについて(お詫びとお知らせ)」を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。

MyBRANDSの不正アクセスで何が起きたのか

MyBRANDSは、株式会社iDAが運営する求人サイトです。iDAはファッション業界に特化した人材の会社で、会社概要には人材紹介、人材派遣、紹介予定派遣などの事業が並んでいます。MyBRANDSはその中で「有名ブランドから直接スカウトが届く」と紹介されているサービスで、登録者が職歴などのプロフィールを登録し、企業の担当者がそれを見てスカウトを送る形の仕組みです。

今回の発表の骨子は次のとおりです。

  • MyBRANDSのサーバー環境に第三者による不正アクセスがあった
  • 登録した求職者と企業の担当者の情報が、外部に漏えいしたおそれがある
  • 対象は2026年10月30日時点で最大 約13万5千件(アカウントの数)
  • 現時点で、情報が悪用された事実(二次被害)は確認されていない
  • iDA(ida-mode.com)やMyBRANDS新卒など、MyBRANDS以外のサービスは対象ではない

会社の表現は「漏えいしたおそれ」です。漏えいしたと確定した書き方ではありません。ただし、外部へデータが送られた記録があり、送られたデータの中身が確認できていないため、預かっていた情報をすべて対象として知らせている、というのが会社の説明です。つまり「誰の分が漏れたか分からないので、全員を対象として扱う」という考え方です。登録したことがあるなら、自分も対象に含まれる前提で動くのが現実的です。

件数の「約13万5千件」は人数ではなく、アカウントの数で数えています。1人が複数のアカウントを作っていた場合や、企業側の担当者のアカウントも含まれるため、人数とは一致しない可能性があります。記事でも会社の書き方どおり「最大 約13万5千件(アカウントの数)」と扱います。

MyBRANDSのサイトのトップは、2026年10月31日時点で「ただいまサービスを一時停止しております」と表示されています。そこには、システム点検に伴い10月21日(水)20:00からサービスを一時停止していること、再開の日時は決まり次第そのページで知らせることが書かれています。ログインしようとしても使えないのは、この停止のためです。

公表までの経緯と分かったこと

発表に書かれた日付を並べると、次の順番になります。

日付 分かったこと・起きたこと
2026年10月21日 20:00 MyBRANDSのサービスを一時停止(サイトのトップの表示による)
2026年10月21日から22日 委託先で使っていたクラウドの管理用の鍵(アクセスキー)が第三者に不正に使われ、複製したデータベースから外部へデータが送られた
2026年10月26日 上の記録があることが判明
2026年10月30日 公式発表。対象者へのメールでの通知を同日から順に開始

注目したいのは、不正なデータの送信が「サービスの停止中に脆弱性への対応を進めていたところ」に起きたと書かれている点です。脆弱性とは、プログラムや設定の弱点のことで、攻撃者が入り込む足がかりになるものです。会社はサービスを止めて弱点の手当てをしていた最中に、別の経路である委託先のクラウドの鍵が使われたと説明しています。

10月26日に判明してから10月30日の発表まで4日あります。この間に何を確かめていたのかは発表に詳しく書かれていません。発表の文面から読み取れるのは、データの中身を確かめられなかったため、対象を絞らずに全員を対象として知らせる判断をした、という点です。

2026年10月31日時点で、iDAのニュースの一覧に載っているMyBRANDSの件は10月30日の1本だけで、続報や訂正は出ていません。会社は「新たにお知らせすべきことや再開の時期は、このページでお知らせします」と書いているため、今後の情報は同じ発表のページか、MyBRANDSのトップの表示で確かめることになります。

漏えいのおそれがある項目と含まれない項目

会社が「漏えいのおそれがある情報」として挙げたものと、「含まれない」と明記したものを分けて整理します。

区分 項目
漏えいのおそれがある情報 氏名、メールアドレス、電話番号、登録したプロフィール(職歴など)、ログイン用のパスワード(変換した値)等
対象となる人 MyBRANDSに登録した人(退会した人を含む)、企業の担当者
含まれないと明記された情報 クレジットカードの情報、銀行口座の情報(預かっていない)
対象外のサービス iDA(ida-mode.com)、MyBRANDS新卒など、MyBRANDS以外のサービス

項目は「登録の内容によって異なる」と書かれています。たとえばプロフィールを細かく書き込んだ人ほど、職歴として出回るおそれのある情報が多くなります。

ここで2つの点を押さえておきます。

1つ目は「ログイン用のパスワード(変換した値)」です。変換した値とは、パスワードをそのままの文字で保存せず、元に戻しにくい別の文字列に変換して保存したもののことです。一般にはハッシュ化と呼ばれます。変換してあっても、短いパスワードや辞書にある単語、よく使われる並びは、総当たりで元の文字を割り出される場合があります。会社がほかのサービスのパスワードの変更を求めているのは、このためです。

2つ目は暗号化の扱いです。会社は、氏名・メールアドレス・電話番号・住所を暗号化して保存していたと書いています。そのうえで、暗号を解くための鍵も取得されたおそれがある、とも書いています。暗号化は鍵があれば元に戻せる仕組みなので、鍵まで取られたおそれがあるなら、暗号化されていたから安心とは言えません。なお、住所は漏えいのおそれがある情報の列挙には名前が出ていませんが、暗号化して保存していた項目の中には挙げられています。住所を登録していた人は、住所も含めて備えておくほうが安全です。

原因は委託先のクラウドの鍵の不正利用

会社の説明による原因は、委託先で使っていたクラウドの管理用の鍵(アクセスキー)が第三者に不正に使われたことです。

MyBRANDS のサービスの停止中に脆弱性への対応を進めていたところ、2026年10月21日〜22日に、委託先で使っていたクラウドの管理用の鍵(アクセスキー)が第三者に不正に使われ、複製したデータベースから外部へデータが送られた記録があることが、2026年10月26日に分かりました。 出典: 株式会社iDA「MyBRANDSへの不正アクセスによる個人情報漏えいのおそれについて(お詫びとお知らせ)」(2026年10月30日)

クラウドの管理用の鍵とは、クラウド上のサーバーやデータベースを操作するための合言葉のような文字列のことです。人がログインするときのIDとパスワードとは別に、プログラムや管理者がクラウドを操作するために発行されます。この鍵を持っていれば、データベースの複製を作ったり、データを外へ送ったりといった操作ができてしまいます。

発表では、鍵がどのようにして第三者の手に渡ったのかは書かれていません。会社は委託先とともに原因の調査を進めていると書いており、詳しい経路は2026年10月31日時点では調査中と発表されている段階です。この記事でも、鍵の入手経路を推測して書くことはしません。

利用者の立場で大事なのは、原因の細部よりも「サイトの外にデータが送られた記録がある」という事実です。送られたデータは攻撃者の手元にあると考え、そのデータで何ができるかから逆算して備えるのが筋道です。

iDAの対応と今後の知らせ方

会社が発表している対応は次のとおりです。発表にないことは書きません。

  • MyBRANDSのサービスを停止し、安全を確認できるまで再開しない
  • 個人情報保護委員会へ報告し、警察に相談している
  • 委託先とともに原因の調査を進め、再発防止に取り組む
  • 対象者には2026年10月30日から順にメールで知らせる
  • メールが届かない人もいるため、発表のページでも知らせている
  • 新たに知らせることや再開の時期は、発表のページで知らせる

お詫びの品や金銭の補償について、発表には書かれていません。補償の有無をここで推測することもしません。補償やお詫びについて新しい案内が出るとすれば、発表のページか、対象者へのメールで知らされることになります。補償を名乗る連絡が別の経路で届いた場合は、発表のページに同じ案内が載っているかを先に確かめてください。

個人情報保護委員会への報告は、法律で決まった手続きです。個人情報保護委員会の案内では、不正アクセスで個人データが漏えいしたおそれがある場合などは、事業者に報告が義務付けられています。

発覚したら、まずは速やかに報告してください。 不正な目的で行われたおそれがある場合は、発覚日から、60日以内 出典: 個人情報保護委員会「漏えい等の対応とお役立ち資料」

同じページでは、報告が要る場合として、不正の目的で行われたおそれがある行為による漏えい等と、本人の数が1,000人を超える漏えい等が挙げられています。法律の本文は個人情報の保護に関する法律(e-Gov法令検索)で読めます。報告の仕組みがあるのは事業者に向けた決まりで、利用者が委員会へ何かを届け出る必要はありません。

自分が対象かを確かめる方法

対象かどうかの判断は、次の順で進めると迷いません。

  1. MyBRANDSに登録したことがあるかを思い出す。退会していても対象に含まれる
  2. 登録に使ったメールアドレスの受信箱で、2026年10月30日以降にMyBRANDS事務局から知らせが届いていないか確かめる
  3. 届いていなくても、登録したことがあるなら対象と考えて備える

会社は、本件のメールは発表に載せた事務局のアドレスから送っており、リンクは載せていないと明記しています。この一文は、本物と偽物を見分ける手がかりになります。

  • 本件の知らせを名乗るメールにリンクがあれば、会社の説明と合わない
  • 送信元が発表に載っている事務局のアドレスでなければ、会社の説明と合わない
  • ログインのコード、パスワード、お金のやりとりを尋ねてくれば、会社の説明と合わない

メールが届かない人もいる、と会社自身が書いています。迷惑メールのフォルダに振り分けられている場合や、登録に使ったアドレスをもう使っていない場合です。登録したアドレスが使えなくなっている人は、問い合わせのときにその旨を書き添えるよう案内されています。

自分のメールアドレスが過去の別の漏えいに含まれていないかも、この機会に確かめておくと次の手が打ちやすくなります。調べ方はHave I Been Pwnedの使い方|メールアドレスとパスワードの漏洩を確認する方法と、大手クラウドの過去の漏洩で紹介しています。ただし、今回の件がこの種のサービスに載るとは限らないので、載っていないから対象外と判断しないでください。

家族がMyBRANDSに登録していたかもしれない場合は、本人に知らせて、本人の受信箱で確かめてもらいます。ファッションの販売職やブランドへの転職を考えていた家族がいるなら、一言伝えておくだけでも、偽のスカウトに引っかかる危険を下げられます。本人に代わって問い合わせる方法は発表に書かれていないため、問い合わせは本人が登録したメールアドレスから送るのが確実です。

登録していた人がすること

漏えいのおそれがある項目に合わせて、要ることだけを並べます。

同じパスワードを使っているサービスを変える

最優先はパスワードです。MyBRANDSと同じパスワード、または一部だけ変えた似たパスワードを使っているサービスがあれば、そちらを変えます。MyBRANDS自体は停止中で、会社もMyBRANDSでの手続きは要らないと書いています。

順番は、被害が大きいものからです。

  1. 登録に使ったメールアドレスのアカウント(GmailやYahoo!メールなど)
  2. ネット銀行、証券、クレジットカードの会員サイト
  3. ほかの転職サイトや求人サイト、SNS
  4. ネット通販

メールのアカウントを最初にするのは、ほかのサービスのパスワードの再設定がメールで行われるためです。メールを乗っ取られると、ほかのサービスのパスワードも次々に変えられてしまいます。変えたあとは、2段階認証(パスワードのほかに確認のコードを求める仕組み)を設定しておくと、パスワードだけ知られても入られにくくなります。変更の順番と使い回しの見直し方はパスワードが漏洩したらどうなる|変更の順番と使い回しの見直し方 2026で詳しく解説しています。

新しいパスワードは、サービスごとに別のものにします。覚えきれない場合は、パスワード管理のアプリに保存して使い分けるのが現実的です。

スカウトや面接を装った連絡に備える

MyBRANDSはスカウトが届く求人サイトでした。漏えいのおそれがある情報には、氏名、メールアドレス、電話番号に加えて、職歴などのプロフィールが含まれます。職歴を知っている相手からの連絡は、本物のスカウトのように見えやすい点に注意が要ります。

考えられる形と、確かめる点は次のとおりです。

  • 有名ブランドや人材会社を名乗るスカウトのメールやSMS。リンクから「再登録」や「本人確認」を求めてくる
  • 面接の日程調整を名乗り、別のサイトで身分証の画像や口座番号を出させようとする
  • 「選考を進めるための登録料」「研修費」など、お金を先に払わせようとする
  • 電話で職歴を言い当て、信用させてから個人情報を聞き出そうとする

本物の採用の連絡かどうかは、相手の会社の公式サイトに載っている代表番号や採用窓口に、自分で調べた連絡先から問い合わせて確かめます。届いたメールやSMSに書かれた番号やリンクは使いません。求人を装った手口の全体像は求人詐欺に多い手口|条件すり替え・応募者狙い・掲載料請求の3系統で整理しています。

電話番号への迷惑電話・SMSに備える

電話番号は変えにくい情報です。知らない番号からの電話には出ない、出てしまっても個人情報を答えない、SMSのリンクを開かない、という基本で守ります。宅配の不在通知や料金の未払いを装うSMSもよく使われます。電話番号の流出に気づいたときの備えは電話番号の流出チェックの方法|流出したらどうなるかと迷惑電話・SMSへの備え 2026にまとめています。

しなくてよいこと

カードと銀行口座の情報は預かっておらず含まれない、と会社は明記しています。今回の件だけを理由に、カードの再発行や口座の変更を急ぐ必要はありません。ただし、別の理由で不審な請求に気づいたら、そちらはカード会社に連絡します。

新しいパスワードの作り方

同じパスワードを変えるとき、新しいパスワードが弱いままでは意味が薄れます。今回の発表でパスワードは「変換した値」として保存されていたとされていますが、変換した値は短いものや単純なものほど元の文字を割り出されやすくなります。新しく作るときは次の点を押さえます。

  • 長さを優先する。記号を少し混ぜるより、文字数を長くするほうが割り出されにくい
  • 名前、誕生日、電話番号、好きなブランド名など、プロフィールから推測できる語を使わない
  • 1つのパスワードを少しだけ変えて使い回さない(末尾の数字だけ変える、など)
  • サービスごとに別のパスワードにし、パスワード管理のアプリに保存する

今回、氏名や電話番号、職歴が漏えいのおそれのある項目に入っています。こうした情報から作ったパスワードは、相手がプロフィールを手にしているなら推測の手がかりになります。名前のローマ字と生年の組み合わせのような作り方をしていた人は、今回を機に作り直してください。

対応しているサービスなら、パスワードの代わりにパスキーを使う方法もあります。パスキーとは、スマートフォンやパソコンの顔認証や指紋認証でログインする仕組みで、サービス側にパスワードを預けないため、今回のような漏えいで割り出される心配がありません。設定の手順はパスキーとは|仕組みをわかりやすく、iPhone・Android・Windowsでの設定方法 2026で紹介しています。

便乗した偽の連絡を見分ける具体例

漏えいの発表のあとは、その会社や関係する会社を名乗る偽の連絡が出回りやすくなります。会社自身も、本件に便乗した不審なメール・電話・SMSに注意するよう呼びかけています。発表の文面を手がかりに、見分ける点を具体的に並べます。

メールの場合

会社の説明では、本件のメールは発表に載せた事務局のアドレスから送られ、リンクは載せていません。次のようなメールは、会社の説明と合わないので開いたリンクから何も入力しないでください。

  • 件名に「MyBRANDS」「重要」「アカウント停止」などとあり、本文のボタンやリンクから「パスワードの再設定」を求めるもの
  • 「お詫びのポイントを受け取るには」「補償の手続きはこちら」として、リンクから氏名や口座番号を入力させるもの
  • 送信元の表示名はMyBRANDSでも、実際のアドレスが発表のアドレスと違うもの

送信元の表示名は、誰でも自由に設定できます。スマートフォンのメールアプリでは表示名しか出ないことが多いので、送信元の部分をタップして、実際のアドレスまで確かめる習慣をつけておくと見分けやすくなります。

電話とSMSの場合

電話番号も漏えいのおそれのある項目に入っています。MyBRANDSやiDAを名乗る電話で、次のことを求められたら、その場で切って問題ありません。

  • ログインのコード(SMSで届く数字)を読み上げるよう求める
  • パスワードや暗証番号を尋ねる
  • 補償や返金を理由に、口座番号やカード番号を尋ねる
  • ATMやネット銀行の操作を指示する

会社はログインのコードやパスワード、お金のやりとりに関わることを尋ねることはないと明記しています。身に覚えのない確認のコードがSMSで届いた場合は、誰かがあなたのアカウントにログインしようとしている合図のこともあります。そうした場合の考え方は認証コードが勝手に届くのはなぜ|放置してよいかと乗っ取りを防ぐ確認 2026で解説しています。

開いてしまった、入力してしまったとき

偽のリンクを開いただけで、すぐに被害が出るとは限りません。何かを入力してしまった場合は、入力した内容によって次の対応をとります。

  1. パスワードを入力した場合は、同じパスワードを使っているサービスをすべて変える
  2. カード番号を入力した場合は、カードの裏面にある番号からカード会社に連絡して止める
  3. 口座の情報を入力した場合は、銀行の公式サイトに載っている窓口に連絡する
  4. 身分証の画像を送ってしまった場合は、その身分証を発行した窓口に相談する

どこにも入力していなければ、届いたメールを削除して終わりにしてかまいません。

在籍中の会社に知られたくない人が気をつけること

転職活動を在籍中の会社に知られたくない人にとって、職歴が漏えいのおそれのある項目に入っている点は気になるところです。

発表から分かるのは、職歴などのプロフィールが漏えいのおそれのある情報に含まれるという事実までです。それがどこかに公開された、在籍企業に伝わった、といった事実は発表に書かれておらず、二次被害は確認されていないとされています。不安をあおる情報を見かけても、公式の発表で確かめられないことは事実として受け取らないようにします。

そのうえで、備えとしてできることは次のとおりです。

  • 会社のメールアドレスや会社支給の携帯電話をMyBRANDSの登録に使っていた場合は、そちらに届く不審なメールやSMSにとくに注意する
  • 転職活動を知っているかのような連絡が来ても、その場で認めたり、追加の情報を出したりしない
  • 職場の人を名乗る相手から、転職活動について問いただす連絡が来たら、相手が本当にその人か、社内の普段の連絡手段で確かめる

在職中の転職活動そのものは、個人の自由として行われるのが一般的です。ただ、勤め先の就業規則や個別の事情によって扱いは変わるので、心配な場合は人事の窓口や社外の相談先で確かめます。

企業の担当者がすること

今回の対象には、MyBRANDSでスカウトを送っていた企業の担当者の情報も含まれます。会社は、企業の担当者はMyBRANDSと同じパスワードを社内のシステムで使っている場合も、そちらを変更するよう求めています。

採用担当者が確かめたい点は次のとおりです。

  1. MyBRANDSのログインに使っていたパスワードを、社内のメール、勤怠、人事、採用管理のシステムで使っていないか
  2. 使っていた場合は、情報システムの担当に伝えたうえで、すぐに変更する
  3. 社内のシステムに多要素認証(パスワードに加えて、スマートフォンの確認などを求める仕組み)が入っているかを確かめる

社内のシステムのパスワードが同じだった場合、個人の問題では済まず、取引先や応募者の情報を預かる会社全体の問題になります。自分の判断だけで抱え込まず、社内の決まった報告の経路に乗せるのが確実です。多要素認証の考え方と製品の選び方はMFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版で解説しています。

また、MyBRANDSを名乗る偽のメールが採用担当者に届くことも考えられます。社内で同じように使っていた担当者がいるなら、今回の件と本物の連絡の見分け方を共有しておきます。共有するときは、本件のメールは発表に載った事務局のアドレスから届き、リンクは載っていないこと、ログインのコードやパスワードを尋ねられることはないことの2点を伝えれば十分です。

ほかの求人サイトの登録も見直す

今回の件をきっかけに、MyBRANDS以外に登録している求人サイトや転職サイトも見直しておくと、次に同じようなことが起きたときの被害を小さくできます。転職活動では、短い期間に複数のサイトへ登録することが多く、使わなくなった登録がそのまま残りがちです。

見直す手順は次のとおりです。

  1. メールの受信箱で「登録完了」「会員登録」「スカウト」などの語を検索し、登録したサイトを洗い出す
  2. もう使わないサイトは、退会の手続きをとる
  3. 続けて使うサイトは、パスワードをサイトごとに別のものに変える
  4. プロフィールに書き込んだ情報のうち、選考に要らないもの(生年月日の細部、家族の情報など)を減らせるか確かめる

退会しても、運営会社の決まりによっては一定の期間データが残る場合があります。今回もMyBRANDSは退会した人を対象に含めています。退会が情報の削除と同じとは限らない点を知っておくと、登録するときの判断が変わります。退会したあとの情報の扱いを確かめたいときは、そのサイトのプライバシーポリシーで保存の期間や削除の求め方を読みます。

職歴の書き方も、サイトごとに考える価値があります。スカウトを受けたいサイトでは、職歴を詳しく書くほど声がかかりやすくなる一方で、漏えいしたときに出回る情報も多くなります。現職の会社名を伏せて登録できるサイトや、特定の企業にプロフィールを見せない設定があるサイトもあります。在籍中の転職活動であれば、こうした設定の有無も登録先を選ぶ基準になります。

問い合わせ窓口

本件の問い合わせは、応募先やスカウトを受けた企業ではなく、MyBRANDS事務局へメールで送るよう案内されています。電話の窓口は発表に載っていません。

対象 窓口 受付
求職者 MyBRANDS 事務局 [email protected] メールで24時間受付
企業の担当者 MyBRANDS 事務局(企業様窓口) [email protected] メールで24時間受付

返信は順に送られ、問い合わせが多い場合は時間がかかることがあると書かれています。問い合わせは登録したメールアドレスから送るよう案内されており、そのアドレスが使えなくなっている人は、その旨を書き添えます。

問い合わせのメールに書いておくと話が早い点は次のとおりです。

  • 登録したときの氏名と、登録したメールアドレス
  • 退会している場合は、そのこと
  • 知らせのメールが届いているかどうか
  • 確かめたいこと(自分の登録が対象か、どの項目を登録していたか、など)

パスワードは問い合わせのメールに書かないでください。会社はログインのコードやパスワードを尋ねることはないと明記しています。

在宅で仕事をする人が気をつけること

MyBRANDSに登録していた人の中には、販売やファッション関連の仕事のかたわら、在宅で業務委託の仕事を受けている人もいるはずです。在宅で働く人は、取引先から顧客の名簿や原稿、デザインのデータなどを預かる立場になります。自分のアカウントが乗っ取られると、預かった取引先の情報まで外に出るおそれがあります。

個人情報保護委員会の案内では、本人の数が1,000人を超える漏えい等や、不正の目的で行われたおそれがある漏えい等は、事業者による報告の対象とされています。業務委託で個人情報を扱う人が、自分のパソコンやアカウントから預かった情報を漏らしてしまった場合、まず影響を受けるのは委託元の取引先です。どこまでが自分の責任になるかは契約の内容や事情で変わるので、断定はできません。ただ、すぐに取引先へ伝えることが、取引先が必要な手続きを進めるうえで欠かせない点は変わりません。

今回の件をきっかけに、仕事で使うアカウントについて次の点を見直しておくと安心です。

  • 仕事のメール、クラウドストレージ、チャットのパスワードが、MyBRANDSや他の求人サイトと同じになっていないか
  • 仕事で使うアカウントに2段階認証を設定しているか
  • 取引先から預かったデータを、必要がなくなったあとも手元に残していないか
  • 自分の端末で不審な動きに気づいたとき、取引先の誰に、どの手段で連絡するかを決めているか

フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、納品物の質だけでなく、預かった情報の扱い方で信頼を得ています。パスワードの使い回しをやめる、仕事と個人のアカウントを分ける、といった地味な手当てが、そのまま取引先からの評価につながっていきます。中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼がそのまま次の依頼と手取りの厚さに結びつきます。

アカウントを守る力を仕事に生かす

情報の守り方は、自分の身を守る知識であると同時に、仕事として求められる力でもあります。企業の中には、社員向けのセキュリティの研修資料の作成、注意喚起の記事の執筆、社内のアカウントの棚卸しの手伝いなどを、外部の人に頼むところがあります。今回のような事案を、公式の発表から正確に読み取って整理する作業も、その一つです。

セキュリティの仕事を在宅で受けたい場合、いきなり専門的な診断の仕事を目指す必要はありません。まずは自分のアカウントの管理を整え、事案の発表を正確に読む習慣をつけるところから始められます。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。

MyBRANDSの件は、2026年10月31日時点でサービスが停止したまま、原因の調査が続いている段階です。登録したことがある人は、同じパスワードの変更と、スカウトや面接を装った連絡への注意の2つを先に済ませ、続報は発表のページとMyBRANDSのトップで確かめてください。

よくある質問

Q. MyBRANDSを退会していても対象になりますか?

対象になります。株式会社iDAの発表では、漏えいのおそれがある情報はMyBRANDSに登録した人(退会した人を含む)の情報とされています。退会していても、登録していた当時のパスワードを他のサービスで使っているなら、そちらを変えてください。知らせのメールは登録したアドレスに届くので、古いアドレスの受信箱も確かめると安心です。

Q. MyBRANDSのパスワードを変更する必要はありますか?

会社はMyBRANDSでの手続きは要らないと案内しています。MyBRANDSは2026年10月31日時点でサービスを停止しており、ログインもできません。変える必要があるのは、MyBRANDSと同じパスワードや似たパスワードを使っている他のサービスです。メールのアカウント、ネット銀行、ほかの求人サイトの順に見直してください。

Q. クレジットカードや銀行口座の情報は漏れていますか?

会社は、クレジットカードと銀行口座の情報は預かっておらず、含まれていないと明記しています。今回の件だけを理由にカードの再発行や口座の変更を急ぐ必要はありません。ただし、本件を口実に口座番号やカード番号を聞き出そうとする連絡には応じないでください。会社はお金のやりとりに関わることを尋ねることはないとしています。

Q. 問い合わせはどこにすればよいですか?

求職者はMyBRANDS事務局 [email protected]、企業の担当者は企業様窓口 [email protected] へ、メールで問い合わせます。24時間受付で、返信は順に送られます。応募先やスカウトを受けた企業ではなく、事務局へ送るよう案内されています。登録したメールアドレスから送り、使えなくなっている場合はその旨を書き添えます。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年10月31日
@SOHO編集部

この記事を書いた人

@SOHO編集部

フリーランス・在宅ワークの専門メディア

@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ

スキルアップ

プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス

経営・ビジネス

経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却

M&A・事業売却

会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方