MacでGoogleカレンダーを使う方法と、アプリのように予定を開く工夫

田中 大輝
田中 大輝
MacでGoogleカレンダーを使う方法と、アプリのように予定を開く工夫

この記事のポイント

  • ✓MacでGoogleカレンダーを使う方法を
  • ✓Appleのカレンダーとの同期
  • ✓SafariのWebアプリ

MacでGoogleカレンダーを使おうとして、App Storeを探しても公式のアプリが見つからず戸惑った人は多いはずです。iPhoneやAndroidには専用のアプリがあるのに、Mac向けにはGoogleが配布しているアプリがありません。そのため、毎回ブラウザでタブを開く、Appleのカレンダーに同期する、WebページをDockから開けるようにする、といった工夫が必要になります。

結論から書くと、MacでGoogleカレンダーを使う方法は大きく4つあります。ブラウザでそのまま開く方法、Appleのカレンダーアプリと同期する方法、Safariの「Dockに追加」でWebアプリにする方法、Chromeの「ページをアプリとしてインストール」を使う方法です。どれが正解かは、予定を見るだけなのか、編集や共有までするのか、複数のGoogleアカウントを使い分けるのかで変わります。

この記事では、GoogleとAppleの公式ヘルプで今日時点の手順を確かめたうえで、4つの方法の手順と向き不向きを順に解説します。あわせて、通知が届かない、時差の予定がずれる、仕事用と個人用のアカウントが混ざる、といった在宅で働く人がつまずきやすい場面の対処もまとめました。

MacでGoogleカレンダーを使う人が増えている背景

在宅勤務や業務委託の働き方が広がり、取引先とのやり取りがオンラインだけで完結する場面が増えました。打ち合わせの招待はGoogleカレンダーから届き、ビデオ会議のURLも予定に添えられて送られてきます。仕事の道具としてMacを使う人にとって、Googleカレンダーを素早く開けるかどうかは、その日の段取りに直結する問題になっています。

国も在宅での働き方を後押ししています。中小企業がテレワークの環境を整えるときに使える助成金の仕組みは、テレワーク 助成金 2026の記事で制度の対象や申請の流れを整理しています。会社の側で環境が整うほど、働く側にも、共有のカレンダーで予定を管理し、空き時間を相手に見せる習慣が求められるようになります。

海外から日本の企業の案件を受ける働き方では、この重要性がさらに増します。たとえばバンコクから日本の取引先と打ち合わせをする場合、日本との時差は2時間です。取引先が「10時から」と書いた予定は、タイでは8時に始まります。Googleカレンダーは予定をタイムゾーン付きで扱うため、正しく設定していれば自動で換算してくれますが、Mac側の設定やカレンダーの設定が食い違っていると、1日の予定がまるごとずれて見えることがあります。朝のコーヒーを片手に「今日の打ち合わせは午後だったはず」と思っていたら、実はもう始まっていた、という失敗は海外で働く人の間でよく聞く話なんですよ、これが。

業務の相談や改善を請け負う仕事でも、カレンダーの使い方はそのまま仕事の質に表れます。業務の進め方を整える支援の仕事はAIコンサル・業務活用支援のお仕事で紹介しているとおり、相手の会社の道具に合わせて動くことが前提です。Googleカレンダーを使う会社と組むなら、Macからでも迷わず予定を開き、招待に返事をし、空き時間を共有できる状態を作っておくことが、信頼を得る近道になります。

MacでGoogleカレンダーを使う4つの方法の比較

まず、4つの方法の違いを表で整理します。細かい手順は次の節から順に解説します。

方法 必要な環境 向いている人 気を付けたい点
ブラウザで開く どのブラウザでも可 設定に時間をかけたくない人 タブに埋もれて見失いやすい
Appleのカレンダーと同期 Appleのカレンダーアプリ Macの通知やウィジェットで予定を見たい人 一部のGoogleの機能が使えない
SafariのWebアプリ macOS Sonoma 14以降 追加のソフトを入れずにアプリのように使いたい人 Safariの拡張機能やログインは別扱い
Chromeのアプリ化 Google Chrome Chromeを普段使いしている人 Chromeのプロフィールに結び付く

この表で押さえておきたいのは、「Googleカレンダーの機能をすべて使えるのは、Googleの画面そのものを開く方法だけ」という点です。ブラウザ、SafariのWebアプリ、Chromeのアプリ化の3つは、どれもGoogleカレンダーのWeb版を表示しているので、予定の作成、共有、会議室の予約、予定のメール通知など、Googleが用意した機能をそのまま使えます。

一方、Appleのカレンダーと同期する方法は、Googleの予定をAppleのアプリに取り込んで表示する仕組みです。Macの通知センターやウィジェット、メニューバーの表示など、Macらしい使い方ができる反面、Googleの公式ヘルプでも一部の機能は使えないと案内されています。予定を見る、簡単に追加する、という使い方なら困りませんが、共有の設定を細かく変える、会議室を予約する、といった操作はWeb版に戻る必要があります。

迷ったときの目安は次のとおりです。予定を見る回数が多く、通知を逃したくない人はAppleのカレンダーとの同期を軸にする。予定を作る、共有する、取引先の予定と調整する、といった操作が多い人は、SafariかChromeでWebアプリにして、Dockからすぐ開けるようにする。この2つを組み合わせて使う人も少なくありません。

方法1:ブラウザでGoogleカレンダーをそのまま開く

いちばん手軽なのは、SafariやChromeなどのブラウザでGoogleカレンダーのページを開く方法です。Googleアカウントでログインするだけで、すべての機能が使えます。追加の設定は要りませんが、何もしないとタブの山に埋もれて、開くたびに探すことになります。少しの工夫で使い勝手が大きく変わるので、手順を整理しておきます。

ステップ1:ブックマークバーに登録する

Googleカレンダーを開いた状態で、ブックマークに追加します。ブックマークバーの左端に登録しておくと、どのタブからでも1回のクリックで開けます。名前は短く「予定」などにしておくと、バーの幅を取りません。

ステップ2:タブを固定する

SafariでもChromeでも、タブを右クリックすると「タブを固定」が選べます。固定したタブは左端に小さく表示され、ブラウザを開き直しても残ります。メールとカレンダーを固定タブにしておくと、作業中のタブがいくら増えても見失いません。

ステップ3:キーボードの操作を覚える

Googleカレンダーには、キーボードだけで表示を切り替える操作が用意されています。設定でキーボードショートカットを有効にしておくと、日、週、月の表示の切り替えや、今日の日付に戻る操作が素早くできます。どのキーが割り当てられているかは、カレンダーを開いた状態で「?」を押すと一覧が表示されます。マウスに手を伸ばす回数が減るだけで、1日に何度も予定を確かめる人には効いてきます。

ブラウザで開く方法の弱点は、ほかのWebページと同じ窓の中にあることです。調べ物でタブを何十枚も開く仕事の日は、カレンダーのタブが奥に埋もれ、通知が出ても気付きにくくなります。また、ブラウザを閉じるとカレンダーも閉じるので、予定の通知を受け取れません。予定を逃すことが多いと感じたら、次の方法2から4を検討する時期です。

方法2:Appleのカレンダーアプリと同期する

MacにはAppleのカレンダーアプリが最初から入っています。ここにGoogleアカウントを追加すると、Googleカレンダーの予定がAppleのカレンダーに表示され、Mac側で追加した予定もGoogle側に反映されます。Googleの公式ヘルプには、手順が次のように書かれています。

Mac、iPhone、iPad で、Google カレンダーの予定を Apple カレンダーに追加できます。 出典: support.google.com

同期の手順

Googleのヘルプに沿って、Macでの手順を順に書きます。

  1. Appleのカレンダーアプリを開きます
  2. 画面左上の「カレンダー」から「環境設定」(macOSの版によっては「設定」)を開きます
  3. 「アカウント」タブを開き、左下の追加のボタンを押します
  4. 「Google」を選び、「続行」を押します
  5. 画面の案内に沿ってGoogleアカウントでログインします
  6. 「アカウント」タブの「カレンダーを更新」で、同期の頻度を選びます

Googleのヘルプによると、自動で同期されるのは、Web版の「マイカレンダー」に表示されているカレンダーと誕生日です。取引先から共有されたカレンダーなど、ほかのカレンダーも同期したい場合は、Googleの「カレンダーの同期」のページでカレンダーごとにオンとオフを切り替えて保存します。

同期で使えなくなる機能

同じヘルプには、Appleのカレンダーでは使えないGoogleカレンダーの機能として、予定のメール通知、新しいGoogleカレンダーの作成、会議室の予約機能の3つが挙げられています。会社で会議室の予約までGoogleカレンダーで行っている場合は、その操作だけWeb版で行う必要があります。

同期で困りやすい場面

同期の頻度を「自動」以外にしていると、取引先が変えた予定がMacに反映されるまで時間がかかります。打ち合わせの直前に時間が変わることが多い仕事なら、頻度は短めにしておくのが安心です。また、Appleのカレンダーで予定を作るときは、どのカレンダーに入れるかを毎回確かめます。iCloudのカレンダーに入れてしまうと、Google側には反映されず、取引先から見た空き時間と自分の手元の予定が食い違います。毎回選び直すのが面倒なら、カレンダーアプリの設定の「一般」で、新しい予定を入れる既定のカレンダーをGoogle側の仕事用のカレンダーにしておくと、入れ間違いがほぼなくなります。

予定の色にも気を配ると、見間違いが減ります。Appleのカレンダーでは、同期したGoogleのカレンダーごとに表示の色を変えられます。仕事用は青、個人用は緑、取引先から共有されたカレンダーは灰色、のように役割で色を決めておくと、週の表示を開いたときにどの予定が誰に見えているのかを直感的に判断できます。

同期の方法の強みは、Macの通知センターやウィジェットに予定が表示されることです。ブラウザを閉じていても通知が届き、メニューバーの時計の近くから予定を確かめられます。予定を見る回数が多い人ほど、この便利さは大きく感じられます。

方法3:SafariのWebアプリにしてDockから開く

macOS Sonoma 14から、SafariでWebページを「Webアプリ」として保存できるようになりました。GoogleカレンダーをWebアプリにすると、Dockのアイコンから1回で開け、Safariのタブとは別の窓で動きます。Appleの公式サポートには次のように書かれています。

macOS Sonoma 14から、SafariでWebページをWebアプリとして保存できるようになりました。Webアプリは、Safariとは切り離して使うことができます。Webアプリは、通常のアプリさながらに使い勝手がよく、Dockから簡単にアクセスできます。 出典: support.apple.com

Webアプリを作る手順

  1. SafariでGoogleカレンダーを開き、ログインします
  2. メニューバーの「ファイル」から「Dockに追加」を選びます(ツールバーの共有ボタンから「Dockに追加」を選んでも同じです)
  3. 名前を入力して「追加」を押します

作ったWebアプリは、ホームフォルダの中の「アプリケーション」フォルダに保存され、DockやSpotlightからも開けるようになります。Mac全体の「アプリケーション」フォルダとは別の場所なので、削除したいときはFinderの「移動」から「ホーム」を開き、その中の「アプリケーション」フォルダからゴミ箱に移します。

Webアプリで知っておきたい性質

Appleのサポートによると、Webアプリは閲覧履歴、Cookie、Webサイトのデータ、設定をSafariと共有しません。そのため、Webアプリを作った直後は、Safariでログインしていても、Webアプリの中でもう一度Googleアカウントにログインする必要があります。これは不便に見えますが、裏を返せば、仕事用のGoogleアカウントだけをWebアプリにログインさせ、Safariでは個人のアカウントを使う、という分け方ができるということです。

通知にも違いがあります。通知を送るWebサイトの場合、Webアプリの中で通知を許可すると、未読の件数がDockのアイコンに赤いバッジで表示され、システム設定の「通知」にもWebアプリの名前で表示されます。Googleカレンダーの予定の通知を受け取りたいときは、Webアプリの中で通知を許可しておきます。

もう1つ便利なのが、ログイン項目への追加です。Webアプリは通常のアプリと同じように、Macにログインしたときに自動で開く設定ができます。毎朝最初にカレンダーを開く人は、ここまで設定しておくと手間が1つ減ります。

注意点は、macOS Sonoma 14より前の版では使えないことです。古いMacで使えない場合は、方法4のChromeのアプリ化か、ブラウザのブックマークで代わりにします。

方法4:Chromeの「ページをアプリとしてインストール」を使う

Chromeを普段使いしている人は、Chromeの機能でGoogleカレンダーをアプリにできます。Google Chromeの公式ヘルプでは、Webサイトをアプリとして使える仕組みを「ウェブアプリ」と呼び、次の手順を案内しています。

  1. MacでChromeを開き、Googleカレンダーを開きます
  2. 右上のその他のアイコンから「キャスト、保存、共有」を選びます
  3. 「ページをアプリとしてインストール」を選びます
  4. 画面の案内に沿ってインストールします

インストールしたアプリは、Chromeのタブとは別の窓で開き、Dockに追加して使えます。アンインストールしたいときは、そのアプリを開いて、右上のその他のアイコンから「(アプリ名)をアンインストール」を選びます。インストールしたアプリの一覧は、Chromeのアドレスバーに「chrome://apps」と入力しても確かめられます。

Chromeのアプリ化が向いている人

Chromeのアプリ化の強みは、Chromeの拡張機能や、Chromeに保存したログインの状態をそのまま使えることです。パスワード管理の拡張機能や翻訳の拡張機能を普段から使っている人は、カレンダーの画面でも同じ道具を使えます。

一方で、インストールしたアプリはChromeのプロフィールに結び付きます。Chromeで仕事用と個人用のプロフィールを分けている場合、どちらのプロフィールでインストールしたかによって、開くアカウントが変わります。複数のGoogleアカウントを使い分けている人は、仕事用のプロフィールでカレンダーのアプリを作る、と決めておくと混乱しません。

Chromeは数週間おきに更新されます。更新のたびにアプリのアイコンや名前が変わることはまれですが、Chromeのヘルプには、Webアプリの名前やアイコンが更新されるときは通知が届き、承認するかどうかを選べると書かれています。見覚えのない変更が届いたときは、そのまま承認せず、内容を確かめてから選びます。

取引先とカレンダーを共有するときの権限の選び方

Macからどの方法で開く場合でも、取引先とカレンダーを共有する設定はGoogleカレンダーのWeb版で行います。Googleの公式ヘルプでは、カレンダーの左側の「マイカレンダー」から共有したいカレンダーのその他のアイコンを開き、「設定と共有」の「共有する相手」で「ユーザーやグループを追加」を選び、相手のメールアドレスを入れる手順が案内されています。最後に「送信」を押すと相手にメールが届き、相手がメールのリンクを開くとカレンダーが表示されます。

迷いやすいのは、相手に渡す権限の選び方です。ヘルプには次の5つが並んでいます。

権限 相手ができること 向いている場面
予定の表示(時間枠のみ、詳細は非表示) 予定がある時間帯だけが見える 取引先に空き時間だけを伝えたいとき
予定の詳細の表示 予定の名前、場所、説明まで見える 同じ案件の担当者どうしで共有するとき
変更可能(限定公開の予定は予定の有無のみ) 非公開でない予定を編集できる 日程を相手に入れてもらうとき
予定の詳細を変更、表示可能 予定を編集し、共有相手も確認できる 補佐の担当者に任せるとき
予定の変更および共有の管理 すべての予定を管理し、ほかの人に共有もできる 自分の代わりに管理する人がいるとき

業務委託で複数の取引先と仕事をしている場合、取引先には「時間枠のみ」を渡すのが基本です。予定の名前にほかの取引先の社名や案件名が入っていると、詳細まで見える権限では、その情報が相手に伝わってしまいます。空き時間を知らせるだけなら、時間枠だけで十分です。

もう1つ気を付けたいのが、職場や学校のアカウントの場合です。ヘルプには、共有できるかどうかは管理者が決める、と書かれています。取引先から発行された会社のアカウントでカレンダーを使っている場合、外部の人と共有できない設定になっていることがあります。その場合は、無理に別の方法を探さず、取引先の担当者に共有のやり方を確かめます。

通知、時差、複数アカウントで困る場面と対処

4つの方法のどれを選んでも、使い始めてから困る場面はおおむね決まっています。在宅で働く人や海外から仕事を受ける人がつまずきやすい3つの場面と、その対処を整理します。

場面1:予定の通知が届かない

通知が届かない原因は、ほとんどが「Googleカレンダーの通知設定」と「Macの通知の許可」のどちらかです。まずGoogleカレンダーの設定で、予定の通知がオンになっているかを確かめます。次に、Macのシステム設定の「通知」で、使っているブラウザやWebアプリ、カレンダーアプリの通知が許可されているかを確かめます。集中モードがオンになっていると、通知が表示されないこともあります。ブラウザで開く方法の場合は、ブラウザを閉じると通知も止まる点に注意します。

場面2:時差のある予定がずれて見える

海外から日本の取引先と仕事をする場合は、Googleカレンダーの設定でタイムゾーンを確かめます。Googleの公式ヘルプによると、設定の「全般」にある「タイムゾーン」で、メインのタイムゾーンに加えて、セカンダリ タイムゾーンと第3タイムゾーンを追加できます。日本時間を並べて表示しておくと、取引先が日本時間で書いた予定を、自分のいる国の時刻と見比べながら確かめられます。同じ設定画面には「世界時計」を表示する項目もあり、複数の国の現在時刻をカレンダーの横に並べられます。日本、タイ、取引先の多いほかの国の時刻を並べておくと、連絡してよい時間かどうかを一目で判断できます。

同じヘルプには、作成した予定は現地のタイムゾーンで表示され、招待した相手が別のタイムゾーンにいる場合は、相手には相手の現地のタイムゾーンで表示される、と書かれています。つまり、予定を作る側のタイムゾーンの設定が正しければ、受け取る側では自動で換算されます。ずれが起きるのは、Macを持って移動したのにカレンダーのメインのタイムゾーンが元の国のまま、という場合がほとんどです。移動したときに、メインのタイムゾーンを現在地に更新するよう促す表示をオンにしておくと、切り替え忘れを防げます。

バンコクで仕事をしていると、日本の祝日を見落とす失敗もよく起きます。日本の取引先が休みの日に連絡しても返事が来ないのは当然なのに、現地にいるとその感覚が抜けるんですよ、これが。Googleカレンダーには、国や地域の祝日のカレンダーを追加する機能があるので、日本の祝日を表示しておくと防げます。

場面3:仕事用と個人用のアカウントが混ざる

Googleアカウントを複数持っている人は、どのアカウントでカレンダーを開いているかを常に意識する必要があります。ブラウザで開く方法では、右上のアカウントの切り替えで別のアカウントの画面に移れますが、操作のたびに切り替えるのは手間で、間違ったアカウントで予定を作る原因にもなります。

対処の考え方は「アカウントごとに入口を分ける」ことです。SafariのWebアプリはSafariとログインの状態を分けて持つので、仕事用はWebアプリ、個人用はSafariのタブ、という分け方ができます。Chromeを使うなら、プロフィールを分け、それぞれのプロフィールでアプリを作ります。どうしても1つの画面で複数の予定を見たいときは、個人のカレンダーを仕事用のアカウントに共有し、閲覧だけの権限で表示する方法もあります。Googleカレンダーの共有の設定では、相手に見せる範囲を「予定の表示(時間枠のみ、詳細は非表示)」から「予定の変更および共有の管理」まで選べるので、仕事用のアカウントには時間枠だけを見せる、という使い方もできます。

複数のアカウントや拡張機能を使い分けたいときの候補

ここまでの方法で、Googleカレンダーを1つのアカウントで使うだけなら十分に対応できます。ただ、仕事用、個人用、取引先から発行されたアカウントと、複数のGoogleアカウントのカレンダーを同時に開きたくなると、SafariのWebアプリだけでは拡張機能の使い分けができず、Chromeのアプリ化ではプロフィールの管理が複雑になりがちです。Chromeが更新されたあとにアイコンが元に戻る、といった細かい不満が出ることもあります。

そうした場合の選択肢の1つが、Webサイトを独立したmacOSのアプリに変えるKagemushaです。公式サイトによると、作ったアプリごとに独立したブラウザのプロフィールが自動で割り当てられ、Cookieやログインの状態、履歴、キャッシュがアプリの間で分かれるため、仕事用とプライベート用のGoogleアカウントを同時に使い分けられます。Chrome、Microsoft Edge、Brave、Vivaldiなど7種類のブラウザのエンジンから選べ、Chromeウェブストアの拡張機能をアプリごとにオンとオフを切り替えて使えると案内されています。

公式サイトでは、Googleカレンダーを含む300以上のサービスのひな形が用意され、選ぶだけでURLやアイコン、アプリ名が設定されると説明されています。起動したときにGmail、Googleカレンダー、Googleドライブなど複数のURLをタブでまとめて開く設定や、複数のWebサービスを1つのアプリにまとめて左のアイコンで切り替える機能もあります。Chromeが更新されたときに、アプリを自動で同期し直す仕組みがあることも特徴として挙げられています。

料金は、3つのアプリまで無料で作成でき、作成できる数を増やすProは買い切りで3,980円(税込)と案内されています。対応するのはmacOS 12以降です。Googleカレンダーのほかに、Gmailや取引先ごとの管理画面もアプリとして分けたい人は、無料の範囲で試してから判断できます。

Kagemushaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

予定の見える化は、在宅で信頼を得る土台になる

フリーランス・在宅ワーク市場を20年運営してきた立場から見ると、長く仕事が続く人ほど、予定の扱いが丁寧です。打ち合わせの招待にはその日のうちに返事をする、空き時間を共有のカレンダーで見せる、予定が変わったらすぐ知らせる。どれも小さなことですが、発注する側から見ると「この人に任せると段取りの心配が要らない」という安心につながります。報酬の額より先に、こうした信頼の積み重ねが次の依頼を呼ぶ様子を、運営者として何度も見てきました。

とくに発注者と受注者が直接やり取りする形では、この差がはっきり出ます。間に入る会社が予定を調整してくれない分、カレンダーの共有や招待への返事を自分で回せる人は、相手の手間を確実に減らせます。仲介の手数料が乗らない直接取引は、同じ予算で発注者がより多くを頼め、受け手の手取りも厚くなる構造です。その良さを生かせるかどうかは、こうした日々の段取りの確かさにかかっています。

仕事の種類によって、カレンダーに求められる使い方も変わります。アプリやWebの開発は、要件の確認、設計、実装、テスト、修正と工程が多く、関わる人も増えます。アプリケーション開発のお仕事で紹介しているとおり、工程ごとの締切を共有のカレンダーで管理できる人は、発注する側から見て進み具合の確認がしやすくなります。開発の仕事の報酬の目安はソフトウェア作成者の年収・単価相場で、公的な統計をもとにまとめています。

文章の仕事では、取材や打ち合わせの日程と、原稿の締切を同じカレンダーで管理するのが基本です。著述家,記者,編集者の年収・単価相場では、書く仕事の年収と単価の目安を公的なデータから整理しています。複数の媒体から依頼を受けるほど締切が重なりやすくなるので、Googleカレンダーで締切ごとに色を分け、Macからすぐ開ける状態にしておくと見落としを防げます。

経営の相談を受ける仕事に進みたい人は、中小企業診断士のような資格を足がかりにする道もあります。経営者との面談の予定を正確に管理し、相手の都合に合わせて柔軟に日程を組めることは、資格の知識と同じくらい評価される力です。

MacでGoogleカレンダーを使う方法は、どれか1つに決める必要はありません。見るのはAppleのカレンダー、作るのと共有するのはWebアプリ、という組み合わせでもかまいません。今日の仕事のやり方に合う方法を1つ選び、Dockから迷わず予定を開ける状態を作るところから始めてみてください。

よくある質問

Q. MacにGoogleカレンダーの公式アプリはありますか?

Googleが配布しているMac向けの公式アプリはありません。Macでは、ブラウザでWeb版を開く、Appleのカレンダーアプリに同期する、SafariのWebアプリにする、Chromeの「ページをアプリとしてインストール」を使う、のいずれかの方法で使います。予定を見るだけならAppleのカレンダー、作成や共有までするならWeb版を開く方法が向いています。

Q. Appleのカレンダーに同期すると使えない機能はありますか?

Googleの公式ヘルプでは、予定のメール通知、新しいGoogleカレンダーの作成、会議室の予約機能の3つがAppleのカレンダーでは使えないと案内されています。これらの操作が必要なときは、ブラウザやWebアプリでGoogleカレンダーのWeb版を開いて行います。同期の頻度もアカウントの設定で確かめておくと安心です。

Q. SafariのWebアプリにするとログインし直す必要があるのはなぜですか?

Appleのサポートによると、Webアプリは閲覧履歴やCookie、Webサイトのデータ、設定をSafariと共有しません。そのため、Safariでログインしていても、Webアプリの中でもう一度Googleアカウントにログインする必要があります。この性質を使えば、仕事用のアカウントだけをWebアプリで開く、という分け方もできます。

Q. 海外から日本の予定を確かめるときに設定しておくことは?

Googleカレンダーの設定で、現在いる場所のタイムゾーンを正しく選び、日本時間をもう1つのタイムゾーンとして並べて表示しておくと、予定の時刻を見比べやすくなります。日本の祝日のカレンダーを追加しておくと、取引先が休みの日を見落としにくくなります。Macの日付と時刻の設定も合わせて確かめておきます。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年9月25日最終更新:2026年10月11日
田中 大輝

この記事を書いた人

田中 大輝@SOHO編集部

クラウドインフラエンジニア

AWS認定ソリューションアーキテクト、CCNA、LPIC-1を保有。SIerからフリーランスに転身し、クラウドインフラの設計・構築を手がけています。IT資格の取得戦略と実務での活かし方を発信中。

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