加賀ソルネットの情報漏えい|アカデミコナビ 165,587名分 氏名・住所・所属校情報 対象と確かめること 2026


この記事のポイント
- ✓加賀ソルネットの情報漏洩について
- ✓2026年7月1日の第一報と8月17日の第二報をもとに整理
- ✓学校向けの販売サイト「アカデミコナビ」への不正アクセスで165,587名分の氏名や住所
加賀ソルネットの情報漏洩について、加賀ソルネット株式会社のEMカンパニーは2026年8月17日、学校向けの販売サイト「アカデミコナビ」への不正アクセスで、165,587名分の個人データの漏えいが確認されたと発表しました。対象は2021年12月から2026年4月までにアカデミコナビでユーザー登録をした客で、項目は氏名、住所、電話番号、メールアドレス、会員ID、所属校情報、購入情報です。マイページのパスワードとクレジットカードなどの決済情報は含まれていません。 アカデミコナビで子どものパソコンやタブレットを買った保護者や学生がまずすることは、加賀ソルネットや学校を装ったメール、SMS、電話に注意し、パスワードやカード番号を入力しないことです。 マイページと同じパスワードを他のサービスでも使っていれば、念のため変えておきます。
最初の発表は2026年7月1日で、このときは「最大約17万件のデータが流出した可能性」とされていました。8月17日の第二報で、外部の専門機関によるフォレンジック調査と社内調査が完了し、件数と対象期間が確定しています。第二報では、サイトの再開を2026年10月末に予定していると書かれていましたが、2026年11月1日時点で、再開の日時を知らせるお知らせはニュースの一覧に掲載されていません。この記事は、2026年11月1日時点で加賀ソルネットEMカンパニーの公式発表を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。
加賀ソルネットのアカデミコナビで何が起きたのか
加賀ソルネット株式会社のEMカンパニーが運営する「アカデミコナビ(Academico Navi)」は、学校向けのBYOD販売支援サービスの中にある、端末の購入用のECサイトです。BYODとは、生徒が自分の端末を学校に持ち込んで授業で使う形のことで、Bring Your Own Deviceの略です。
加賀ソルネットEMカンパニーのサービスの紹介ページによると、アカデミコナビでは学校ごとに専用のECサイトを作り、学校名の入った生徒・保護者専用の注文サイトとして運営しています。授業で使うソフトが入ったノートパソコンやタブレットを、注文から支払い、配達まで一括で扱う仕組みです。入学や進級のときに、学校から案内されたこのサイトで端末を買った家庭が、今回の件に関係します。
今回の件は、このECサイトに第三者が不正にアクセスし、ユーザー登録の情報を持ち出したという事案です。第一報によると、2026年6月22日に不正アクセスの発生が確認され、ユーザー登録情報が漏えいした可能性があることが分かりました。加賀ソルネットはすぐにサイトを一時停止し、アクセスの制限をかけたうえで、外部の委託業者と連携して原因の調査とシステムの記録の解析を始めています。
第二報では、不正アクセスの内容を次のように説明しています。
本件は、当サイトのシステム上の脆弱性を悪用した第三者による不正アクセスにより、顧客情報等を含むデータが不正に取得され、外部へ送出された事案です。なお、悪用された脆弱性は、既に対策済みです。 出典: 加賀ソルネットEMカンパニー「当社ECサイトに対する不正アクセスに関する続報(第二報)」
第一報では「流出した可能性」とされていましたが、第二報では「漏えいが確認された」と書かれています。調査を終えて、可能性ではなく事実として確認された、という段階に進んだことになります。
アカデミコナビで登録した情報の流れ
自分の家庭のどの情報が対象になったかを考えるうえで、アカデミコナビでの買い物の流れを押さえておくと分かりやすくなります。加賀ソルネットEMカンパニーのアカデミコナビの紹介ページによると、学校は購入の候補の端末を決め、加賀ソルネットは学校名の入った購入案内のチラシと、生徒と保護者専用の注文サイトを用意します。保護者や学生は、学校から配られた案内に沿ってその注文サイトにアクセスし、ユーザー登録をして端末を注文します。端末は個人の自宅に届けられるか、学校にまとめて納められます。
この流れの中で、ユーザー登録のときに入力した氏名、住所、電話番号、メールアドレスと、サイトの側で付けられた会員ID、どの学校の注文サイトから登録したかを示す所属校情報、何を買ったかを示す購入情報が、今回の対象になっています。配送先として自宅の住所を入力した家庭では、その住所が含まれていると考えておくのが安全です。
一方で、支払いは他社の決済代行サービスを通して行われる仕組みのため、カード番号などはアカデミコナビの側に残っていません。支払いの情報が対象に含まれていないのは、この仕組みによるものです。
公表の経緯と第一報からの変更点
加賀ソルネットEMカンパニーは、2026年7月1日と8月17日の2回、発表をしています。2つの発表で何が変わったかを整理します。
| 項目 | 第一報(2026年7月1日) | 第二報(2026年8月17日) |
|---|---|---|
| 件数 | 最大約17万件(流出した可能性) | 合計165,587名分(漏えいを確認) |
| 対象期間 | 2021年10月から2026年4月 | 2021年12月から2026年4月 |
| 項目 | 氏名、住所、連絡先、メールアドレス、暗号化されたマイページパスワード等 | 氏名、住所、電話番号、メールアドレス、会員ID、所属校情報、購入情報 |
| マイページのパスワード | 含まれる可能性があると記載 | 漏えいしたファイルに含まれていなかった |
| 決済情報 | 保持していないため流出の可能性はない | 同じ |
第二報では、第一報からの変更点として、詳しい記録の解析とデータの調査によって件数と対象期間を確認したこと、第一報で含まれる可能性があるとしていたマイページのパスワードは、漏えいが確認されたデータには含まれていなかったことが書かれています。
一方で、項目には第一報になかった「会員ID」「所属校情報」「購入情報」が加わっています。とくに所属校情報は、子どもがどの学校に通っているかが分かる情報なので、この後の節で注意点を取り上げます。
第一報の時点で記事やSNSを見て「パスワードも漏れた」と覚えている人もいるかもしれません。第二報で、その点は訂正されています。
漏えいした情報と含まれない情報
第二報をもとに、漏えいが確認された情報と、含まれないと明記された情報を分けて整理します。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 漏えいが確認された件数 | 合計165,587名分 |
| 対象 | 2021年12月から2026年4月までの間に、アカデミコナビでユーザー登録をした客 |
| 誰の情報か | 会員登録のときに登録した、保護者または学生のいずれかの情報 |
| 漏えいが確認された項目 | 氏名、住所、電話番号、メールアドレス、会員ID、所属校情報、購入情報 |
| 含まれていない情報 | マイページのパスワード、クレジットカード情報などの決済情報 |
決済情報については、アカデミコナビでは他社の決済代行サービスを使っており、サイトでは決済情報を持っていないため、流出の可能性はないと書かれています。
「保護者または学生のいずれかの情報」という書き方にも注意が要ります。会員登録のときに保護者が自分の名前で登録した家庭では保護者の情報が、学生本人が登録した家庭では学生の情報が対象になっている、という意味です。どちらで登録したかによって、注意すべき人が変わります。
第二報では、このほかにデータベースへの攻撃も確認されたと書かれています。攻撃の記録を精査した結果、流出の有無と項目は特定できなかったものの、極めて少量のデータで、その攻撃によって有用な情報は取得されなかったものと評価している、という説明です。
所属校情報が含まれることの意味
今回の件で、他の多くの漏えいと違うのは、所属校情報が含まれている点です。氏名、住所、電話番号に加えて、どの学校に通っているかが分かると、学校や学校の関係者を装った連絡が、本物らしく見えやすくなります。
考えられるのは、たとえば次のような連絡です。
- 学校名を挙げて「端末の保証の手続き」「追加の教材費」を求めるメールやSMS
- 「学校からのお知らせ」を装い、偽のログイン画面に誘導するメール
- 学校の事務や担任を名乗り、保護者の携帯電話に電話をかけて個人情報を聞き出そうとする連絡
- 購入した端末の名前を挙げて「修理の受付」「リコール」を装う連絡
購入情報も含まれているので、どの端末を買ったかを知っている前提の連絡が届く可能性もあります。端末の名前や学校の名前が正しく書かれていても、それだけで本物だと判断しないことが大切です。
学校に関わる連絡は、普段は学校の連絡用のアプリや配布物、学校の代表の電話番号など、決まった経路で届くはずです。いつもと違う経路で、お金や個人情報を求める連絡が届いたら、その連絡に返事をせず、学校の代表の番号や、これまで使ってきた連絡の手段で確かめてください。
端末の保証や修理の案内を受けたときの確かめ方
アカデミコナビのサービスには、加賀ソルネット独自の延長保証サービスや、購入に関する問い合わせに応じるコールセンターも含まれています。そのため、端末を買った家庭には、保証や修理に関する本物の案内が届くこともあり得ます。本物と偽物を見分けるには、連絡の中身よりも、連絡の経路で確かめるのが確実です。
保証や修理の案内を受けたときは、次の点を確かめます。
- 購入したときに受け取った保証書や案内の書類に書かれている窓口と、届いた連絡の窓口が同じか
- 届いたメールの送信元のドメインが、購入のときに加賀ソルネットから届いたメールと同じか
- 保証の延長や修理の受付を理由に、その場でカード番号や暗証番号を求めていないか
- 「本日中に手続きしないと保証が切れる」など、急がせる言葉がないか
少しでも迷ったら、届いた連絡の中の番号やリンクは使わず、購入のときの書類や、加賀ソルネットEMカンパニーの公式サイトに載っている窓口に自分で連絡して確かめてください。今回の件の専用の窓口に「この連絡は本物か」と尋ねることもできます。
購入情報が漏えいしているので、攻撃する側は、その家庭がどの端末を買ったかを知っている可能性があります。端末の型番が正しく書かれていることは、本物の証拠にはなりません。
第一報だけを読んだ人が見直したい点
2026年7月1日の第一報の時点でニュースを見て、その後の続報を読んでいない人もいるはずです。第一報と第二報では、次の3点が変わっているので、覚えている内容を改めておくと安心です。
1つ目は件数です。第一報では最大約17万件の「流出した可能性」とされていましたが、第二報では合計165,587名分の「漏えいが確認された」に改められました。数は少し減りましたが、可能性ではなく確認された事実になっています。
2つ目はパスワードです。第一報では、暗号化されたマイページのパスワードが含まれる可能性があると書かれていました。暗号化とは、そのままでは読めない形に変えて保存することです。第二報では、漏えいが確認されたデータにマイページのパスワードは含まれていなかったと訂正されています。
3つ目は項目と期間です。第二報では、会員ID、所属校情報、購入情報が項目として明記され、対象期間は2021年12月からに改められました。第一報のときより、どの学校で何を買ったかが分かる情報が含まれていることが、はっきり示されたことになります。
原因について発表で分かっていること
第二報では、原因はアカデミコナビのシステム上の脆弱性を悪用した第三者による不正アクセスだと説明されています。脆弱性とは、システムの弱点のことです。その弱点を使ってデータが不正に取得され、外部へ送り出されました。悪用された脆弱性は、すでに対策済みとされています。
どのような脆弱性だったか、どのソフトウェアの弱点だったかは、公式発表に書かれていません。報道や解説記事で推測が出ることがあるかもしれませんが、この記事では書きません。
第二報には、再発防止とセキュリティの強化のための対策として、次の内容が挙げられています。
- システムの土台を新しく作り直し、ソフトウェアとセキュリティの機能を強化する
- 管理機能へのアクセスの制御を強める
- 記録の監視と、いつもと違う動きを見つける体制を強める
- サービスの再開前に、第三者によるセキュリティの脆弱性診断を行う
- 攻撃表面管理(ASM)による、継続的な脆弱性のチェックを行う
- 事故が起きたときの対応手順を見直し、セキュリティの教育を強める
攻撃表面管理(ASM)とは、外から見える自社のシステムの入口を洗い出して、攻撃されやすい弱点が残っていないかを継続的に確かめる取り組みのことです。
加賀ソルネットの対応とサイトの再開
加賀ソルネットEMカンパニーが公表している対応は、次のとおりです。
- 対象の客には、電子メールで個別に案内を送った
- 電子メールが届かなかった客には、書面による案内の郵送の準備を進め、順次発送する
- 専用の問い合わせ窓口で、客からの問い合わせに対応し、注意喚起を続ける
- 個人情報保護委員会に報告し、必要に応じて関係機関との連携を続ける
二次被害については、第二報で次のように書かれています。客から、不審なメールやフィッシングが疑われるものを含め、複数の問い合わせを受けている。2026年8月17日時点で、今回の件に起因する被害が確認された事案はない。今後、被害が確認された場合は、速やかに個別の対応と必要な公表を行う、という内容です。
サイトの再開については、アカデミコナビはサービスを一時停止し、安全性の確認とシステムの新規の構築を進めていて、再稼働の予定時期は2026年10月末(予定)とされていました。再開の時期は進み具合によって変わる場合があり、具体的な日時が決まりしだい、ホームページで改めて知らせるとしています。2026年11月1日時点で、その知らせはニュースの一覧に掲載されていません。
補償やお詫びの品については、第一報にも第二報にも書かれていません。書かれていないことについて、この記事で推測はしません。漏えいの補償が一般にどう扱われているかを知りたい場合は、情報漏洩の補償はもらえるのかを整理した記事が参考になります。
自分が対象かを確かめる方法
対象は、2021年12月から2026年4月までの間にアカデミコナビでユーザー登録をした客です。自分の家庭が当てはまるかは、次の順で確かめられます。
- 2021年12月以降に、学校から案内されたアカデミコナビのサイトで、パソコンやタブレットを買ったことがあるかを思い出す
- そのときに登録したのが、保護者の名前か、学生本人の名前かを確かめる
- 登録に使ったメールアドレスの受信箱で、加賀ソルネットからの案内のメールを探す(迷惑メールのフォルダも含めて)
- メールが見当たらない場合は、郵便で書面の案内が届いていないかを確かめる
第二報では、対象の客には電子メールで個別に案内を送り、届かなかった客には書面の案内を郵送すると書かれています。案内が届いていれば、対象と考えてよいはずです。
2021年10月から11月の間に登録した人は、第一報の時点では対象期間に入っていましたが、第二報で対象期間が2021年12月からに改められています。その期間に登録した人で、自分が対象かどうか気になる場合は、専用の窓口に問い合わせると確実です。
すでに学校を卒業した人も、対象期間の中に登録していれば対象に含まれます。登録したときのメールアドレスを今は使っていない場合や、引っ越して住所が変わった場合は、メールも書面も届かないことがあります。卒業した家庭で、当時アカデミコナビで端末を買った覚えがあるなら、届いていないことを理由に対象外だと考えず、当時の連絡先に届く不審な連絡がないかを気にかけておくと安心です。登録したときの電話番号を今も使っている場合は、その番号にかかってくる電話やSMSにも注意してください。
きょうだいが別々の年に入学し、それぞれアカデミコナビで端末を買った家庭では、登録が2回になっている場合があります。それぞれについて案内が届いているかを確かめてください。
保護者と学生がすること
漏えいした項目に合わせて、要ることだけを順に挙げます。パスワードと決済情報は含まれていないので、今回の件だけを理由にカードを止める必要は示されていません。
- 加賀ソルネットや学校を名乗るメール、SMS、電話で、パスワード、クレジットカード番号、暗証番号を求められても応じない
- 不審なメールやSMSのURLを開かず、個人情報を入力しない
- マイページと同じパスワードを他のサービスで使っている場合は、念のため変更を検討する
- 不審な電話には応じない
- 心当たりのない取引や不審な連絡に気づいたら、専用の窓口に連絡する
加賀ソルネットは、電話やメールで客のパスワード、クレジットカード番号、暗証番号などを尋ねることはないと明記しています。この一文を家族で共有しておくと、多くの偽の連絡を見分けられます。冷蔵庫に貼るメモや家族のチャットに、「加賀ソルネットは、電話やメールでパスワードやカード番号、暗証番号を聞かない」と書いて共有しておくのも一つの方法です。家族の誰が連絡を受けても、同じ基準で判断できるようになります。
3つ目のパスワードについては、第二報でマイページのパスワードは漏えいの対象に含まれていないと書かれています。それでも、他のサービスで同じパスワードを使っている場合は、念のため変更を検討するよう呼びかけています。メールアドレスが知られた以上、使い回しをやめておくと、別の経路でパスワードが知られたときの被害を小さくできます。
偽のメールを見分ける手順は、フィッシング詐欺メールの見分け方を整理した記事が参考になります。電話番号が知られたときに起きやすいことと備え方は、電話番号の流出の確かめ方を整理した記事にまとめられています。
不審な連絡に応じてしまったときの対処
学校の名前や端末の名前が書かれた連絡は本物らしく見えるため、気づかずにリンクを押したり、情報を入力したりしてしまうこともあり得ます。その場合も、慌てずに次の順で対処します。
- 入力したのがパスワードなら、そのパスワードを使っているすべてのサービスで、すぐに別のパスワードに変える
- 入力したのがカード番号なら、カードの裏面に書かれたカード会社の番号に電話し、利用の停止と再発行を相談する
- 振り込みや支払いをしてしまったなら、支払いに使った方法(カード会社、振込先の金融機関、コンビニの払込票など)に早めに連絡する
- 届いたメールやSMSは削除せずに残し、届いた日時と内容を控える
- 加賀ソルネットの専用の窓口に、不審な連絡があったことを伝える
- お金の被害が出た、または出そうな場合は、最寄りの警察に相談する
第二報では、不審な連絡や心当たりのない取引などを確かめた場合は、専用の問い合わせ窓口に連絡するよう呼びかけています。加賀ソルネットは、今回の件に起因する被害が確認された場合には、速やかに個別の対応と必要な公表を行うとしています。被害を受けた家庭が窓口に伝えることは、他の家庭への注意喚起にもつながります。
子どもが一人で対処しようとして、かえって情報を入力してしまうこともあります。おかしいと感じた時点で、保護者に相談するよう伝えておくと、被害を小さく抑えられます。
学生本人に伝えておきたいこと
登録したのが保護者の名前であっても、所属校情報と購入した端末の情報が含まれているので、学生本人に向けた偽の連絡が届くこともあり得ます。とくに、高校生や大学生が自分のスマートフォンで受け取るメールやSMSは、保護者の目に触れにくいものです。家庭で次の点を話しておくと安心です。
- 学校名や端末の名前が書かれていても、お金や個人情報を求める連絡は、まず保護者に見せる
- 「端末の保証が切れる」「アカウントが止まる」と急がせる連絡のリンクは押さない
- 学校からの連絡かどうかは、いつも使っている学校の連絡の手段で確かめる
- SNSで知らない相手から学校名を挙げて話しかけられても、個人情報を伝えない
大学生の場合、学業のために買った端末を、アルバイトや在宅の仕事にも使っていることがあります。その端末で使っているメールやクラウドのアカウントが乗っ取られると、学業や仕事のデータにも影響が出ます。端末の更新を後回しにしないこと、大事なアカウントに多要素認証(パスワードに加えて、スマートフォンでの確認などを求める仕組み)を設定することも、あわせて伝えておくとよいでしょう。
住所が漏えいしているので、郵便で偽の案内が届くこともあり得ます。住所が漏れたときに起きやすいことと備え方は、住所が漏れたときの対応を整理した記事にまとめられています。
学校の先生や事務の担当者が気をつけること
アカデミコナビは学校ごとに専用のサイトを作る仕組みなので、学校の先生や事務の担当者も、保護者から問い合わせを受ける立場になり得ます。学校が個別に発表をしているかどうかは、加賀ソルネットの発表には書かれていません。
保護者から問い合わせを受けたときは、加賀ソルネットEMカンパニーの公式発表のページと、専用の問い合わせ窓口を案内するのが確実です。学校の側で、件数や項目について公式発表と違う説明をしてしまうと、保護者の混乱につながります。説明するときは、第一報と第二報で件数や項目が変わった点に気をつけ、最新の第二報の内容を基準にしてください。
また、学校の名前を使った偽の連絡が出回るおそれがあるため、学校の連絡の手段(連絡用のアプリ、配布物、代表の電話番号など)を改めて保護者に示しておくと、偽の連絡との区別がつきやすくなります。
2026年11月1日時点で分かっていることと書かれていないこと
第二報で調査の完了が報告されていますが、公式発表に書かれていないこともあります。続報が出たときに確かめたい点を、文章で整理しておきます。
まず、件数と項目は第二報で確定しています。合計165,587名分で、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、会員ID、所属校情報、購入情報です。マイページのパスワードと決済情報は含まれていません。この部分は、2026年11月1日時点で変更の知らせはありません。
次に、二次被害です。第二報の時点では、不審なメールやフィッシングが疑われるものを含めて複数の問い合わせはあったものの、今回の件に起因する被害が確認された事案はないとされています。その後の状況は、2026年11月1日時点で新しい発表がありません。
さらに、サイトの再開です。再稼働の予定時期は2026年10月末(予定)とされていましたが、具体的な日時の知らせはまだ掲載されていません。再開の時期は、新しいシステムの構築と安全性の確認の進み具合によって変わる場合があると書かれています。
最後に、補償やお詫びの品、どの脆弱性が悪用されたか、どの学校の利用者が何人ずつ対象になったか、といった点は、発表に書かれていません。学校ごとの内訳を知りたい場合も、推測せず、専用の窓口に問い合わせるのが確実です。
問い合わせ窓口
加賀ソルネットEMカンパニーが公表している、客向けの問い合わせ窓口は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 窓口の名前 | お客様お問い合わせ専用窓口(加賀ソルネット株式会社 EMカンパニー) |
| 電話 | 0120-558-044 |
| メールアドレス | [email protected] |
| 受付時間 | 公式発表に記載はない |
問い合わせる前に、次の点を控えておくと話がまとまりやすくなります。
- アカデミコナビで端末を買った時期と、学校の名前
- 登録した名義(保護者か、学生本人か)と、登録したメールアドレス
- 案内のメールや書面が届いたかどうか
- 不審なメールやSMS、電話が届いていれば、その日時と内容
窓口に連絡するときも、パスワードやカード番号を伝える必要はありません。もし問い合わせの返信を装った連絡でそれらを求められたら、偽の連絡を疑ってください。第一報のページは加賀ソルネットEMカンパニーの第一報で、今も確かめられます。
在宅で仕事をする人が気をつけること
アカデミコナビで子どもの端末を買った保護者の中には、在宅で業務委託の仕事を受けている人もいるはずです。登録に使ったメールアドレスや電話番号を、仕事の連絡にも使っている場合、今回の件をきっかけに届く偽の連絡が、仕事のアカウントの乗っ取りの入口になるおそれがあります。
在宅で働く人は、取引先から顧客の名簿、原稿、デザインのデータなどを預かる立場になります。自分のメールやクラウドのアカウントが乗っ取られると、預かった取引先の情報まで外に出るおそれがあります。子どもの学校の手続きで使ったアドレスが、仕事の情報の漏えいにつながる、という流れです。
個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、事業者に委員会への報告が義務づけられる場合として、要配慮個人情報(病歴など、とくに慎重に扱う情報)を含む漏えい等、不正に使われるとお金の被害が出るおそれがある漏えい等、不正の目的で行われたおそれがある漏えい等、本人の数が1,000人を超える漏えい等が挙げられています。不正アクセスによる漏えいは、不正の目的で行われたおそれがある例として示されています。報告は発覚したらまず速やかに行い、不正の目的で行われたおそれがある場合は発覚日から60日以内とされています。
業務委託で個人情報を扱う人が、自分の端末やアカウントから預かった情報を漏らしてしまった場合、まず対応を迫られるのは委託元の取引先です。どこまでが自分の責任になるかは、契約の内容や事情で変わるので、ここでは断定できません。ただ、気づいた時点ですぐ取引先に伝えることが、取引先が必要な手続きを期限内に進めるうえで欠かせない点は変わりません。
今回の件をきっかけに、次の点を見直しておくと安心です。
- 子どもの学校の手続きに使うメールアドレスと、仕事で使うメールアドレスを分けているか
- 仕事のメールとクラウドストレージのパスワードが、通販サイトなどと同じになっていないか
- 仕事で使うアカウントに多要素認証を設定しているか
- 家族と共有しているパソコンで、仕事のデータを扱っていないか
- 取引先から預かったデータを、仕事が終わった後も手元に残していないか
フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、納品物の質だけでなく、預かった情報の扱い方で信頼を得ています。仕事と家庭のアカウントを分ける、パスワードの使い回しをやめる、といった地味な手当てが、そのまま取引先からの評価につながっていきます。中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼がそのまま次の依頼と手取りの厚さに結びつきます。
アカウントを守る力を仕事に生かす
情報の守り方は、自分の身を守る知識であると同時に、仕事として求められる力でもあります。企業や学校の中には、利用者向けの注意喚起の文面づくり、保護者向けの説明資料の作成、社内のアカウントの棚卸しの手伝いなどを、外部の人に頼むところがあります。今回のような事案を公式の発表から正確に読み取り、「第一報から何が変わったか」「対象の人は何をすればよいか」を整理する作業も、その一つです。
セキュリティの仕事を在宅で受けたい場合、いきなり専門的な診断の仕事を目指す必要はありません。まずは自分のアカウントの管理を整え、事案の発表を正確に読む習慣をつけるところから始められます。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。
加賀ソルネットのアカデミコナビの件は、2026年8月17日の第二報で調査の完了と件数の確定が報告され、2026年11月1日時点でサイトの再開の日時の知らせを待っている段階です。2021年12月以降にアカデミコナビで端末を買った家庭は、学校や加賀ソルネットを装う連絡への注意、マイページと同じパスワードの見直し、学生本人への声かけの3つを先に済ませ、再開や続報は加賀ソルネットEMカンパニーのニュースの一覧で確かめてください。
よくある質問
Q. マイページのパスワードは漏れたのですか?
2026年8月17日の第二報で、漏えいが確認されたファイルにマイページのパスワードは含まれていなかったと発表されています。第一報では含まれる可能性があると書かれていましたが、その後の調査で訂正されました。それでも、他のサービスで同じパスワードを使っている場合は、念のため変更を検討するよう呼びかけられています。
Q. クレジットカードを止める必要はありますか?
アカデミコナビでは他社の決済代行サービスを使っており、サイトで決済情報を持っていないため、流出の可能性はないと発表されています。今回の件だけを理由にカードを止める必要は示されていません。明細に身に覚えのない請求があれば、今回の件と関係があるかにかかわらず、すぐにカード会社へ連絡してください。
Q. 案内のメールが届いていない場合はどうすればよいですか?
加賀ソルネットは、対象の客に電子メールで案内を送り、届かなかった客には書面の案内を郵送するとしています。迷惑メールのフォルダと郵便を確かめ、それでも見当たらず、2021年12月以降にアカデミコナビで端末を買った覚えがあれば、専用の窓口(0120-558-044)に問い合わせてください。
Q. アカデミコナビはもう使えるのですか?
第二報では、再稼働の予定時期を2026年10月末(予定)とし、具体的な日時が決まりしだいホームページで知らせるとしていました。2026年11月1日時点で、再開の日時を知らせるお知らせはニュースの一覧に掲載されていません。学校から案内された購入の手続きがある場合は、学校か専用の窓口に確かめてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
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会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド
SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方