原子力機構の情報漏洩|JRR-3研究支援サイトの175人分と利用者が確かめること 2026

@SOHO編集部
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原子力機構の情報漏洩|JRR-3研究支援サイトの175人分と利用者が確かめること 2026

この記事のポイント

  • ✓日本原子力研究開発機構は
  • ✓研究用原子炉JRR-3の研究支援サイトへの不正アクセスで
  • ✓175人分の身分証明書の画像や特殊健康診断の結果が漏えいしたと発表しました

国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(原子力機構)は2026年10月1日、研究用原子炉JRR-3の研究支援サイトが不正アクセスを受け、利用者が登録したファイル367件、175人分の個人情報が外部に漏えいしたと発表しました。漏えいしたのは、顔写真付きの公的な身分証明書の画像200件(うち6名はマイナンバーを含む)、放射線業務の特殊健康診断の結果146件、放射線業務従事者証明書21件で、サイトのアカウント情報(IDやパスワードなど)は漏えいしていないと説明しています。該当する利用者がまずすることは、原子力機構からの個別の連絡を確かめ、身分証明書の画像を悪用された名義の契約を防ぐ手を打つことです。

この記事では、2026年10月20日時点で原子力機構とJRR-3ユーザーズオフィスが公式に発表している内容だけをもとに、発表の経緯、漏えいした情報と漏えいしていない情報、原因について分かっていること、機構の対応、自分が対象かを確かめる方法、利用者が今日からすることを順に説明します。JRR-3を利用する研究者や、所属する大学や企業で利用の手続きを担当している人に向けて、所属機関の側で確かめることも書いておきます。

2026年10月20日時点で分かっていることの要点

最初に、公式発表から分かっていることを短く整理します。

  • 不正アクセスを受けたのは、原子力機構が契約するクラウド基盤の上で運用している、JRR-3の研究支援サイト(JRR-3施設研究支援Webシステム、JRR-3 RING)
  • 2026年9月25日に不正アクセスを確認。登録されているファイルのうち2,419件が外部から不正にダウンロードされていた
  • 2026年9月29日、ダウンロードされたファイルの一部に個人情報が含まれていることを確認
  • 漏えいしたのは、令和8年5月以降に利用者本人が登録したファイル367件(175人分)
  • 内訳は、顔写真付きの公的な身分証明書の画像200件、特殊健康診断(放射線業務)の結果146件、放射線業務従事者証明書21件。6名はマイナンバーを含む
  • 研究支援サイトのアカウント情報(IDやパスワード、登録フォームに入力した氏名など)は漏えいしていない
  • 研究支援サイトは機構内の業務ネットワークから独立して運用しており、他のシステムへの影響はない
  • 漏えいした人には個別に知らせ、謝罪している。個人情報保護委員会、関係官庁、警察へ報告と相談をしている

複数の項目に当てはまる人がいるため、件数(367件)と人数(175人)の合計は一致しない、と発表に書かれています。2026年10月20日時点で、原子力機構のトップページのお知らせに、本件の続報は出ていません。

発表の経緯

原子力機構のプレス発表と、JRR-3ユーザーズオフィスのサイトのお知らせから、日付ごとの流れを表にまとめます。

日付 出来事 出典
2026年9月25日 研究支援サイトへの不正アクセスを確認。2,419件のファイルが不正にダウンロードされていた。同日、外部からのアクセスを停止 原子力機構のプレス発表
2026年9月29日 ダウンロードされたファイルの一部に個人情報が含まれていることを確認 原子力機構のプレス発表
2026年9月29日 システムの不具合でJRR-3 RINGにログインできない状況と案内。申請はユーザーズオフィスへ直接連絡を求める JRR-3ユーザーズオフィスのお知らせ
2026年10月1日 「不正アクセスによる情報漏えいについて」をプレス発表 原子力機構のプレス発表
2026年10月1日 「JRR-3施設研究支援Webサイトへの不正アクセスによる情報漏えいについて」を掲載。該当する利用者には個別に連絡していると案内 JRR-3ユーザーズオフィスのお知らせ
2026年10月7日 不具合のため、RINGシステムによる受付を停止していると案内。来所前の手続きは別の方法で受け付け JRR-3ユーザーズオフィスのお知らせ

プレス発表の冒頭は、次のように書かれています。

日本原子力研究開発機構(以下、「機構」という。)は、令和8年9月25日に当機構が契約するクラウド基盤上で運用している研究支援サイトへの不正アクセスを確認しました。調査の結果、研究支援サイト利用者の個人情報が外部に漏えいしたことを確認したため、お知らせします。 出典: jaea.go.jp

研究支援サイトとは、原子力科学研究所(茨城県東海村)にあるJRR-3を外部の研究者が使うときに、施設の利用の手続きを行うためのサイトです。構内への入構や放射線の管理の手続きのために、利用者が身分証明書の画像や健康診断の結果を登録していました。

漏えいした情報と、漏えいしていない情報

プレス発表に書かれている項目を、漏えいした情報と、機構が「漏えいしていません」と明記した情報に分けて整理します。

区分 項目 件数・補足
漏えいした情報 顔写真付きの公的な身分証明書の画像(運転免許証、マイナンバーカード、パスポート、在留カード) 200件。6名はマイナンバーを含む
漏えいした情報 特殊健康診断(放射線業務)の結果 146件
漏えいした情報 放射線業務従事者証明書 21件。利用者の所属機関から提出された書類
漏えいしていない情報 研究支援サイトのアカウント情報(IDやパスワード、登録フォームに入力した氏名など) 漏えいしていないと明記
影響なし 機構内の業務ネットワークと他のシステム 研究支援サイトは独立して運用しており、影響はないと明記

漏えいの対象は、令和8年5月以降に利用者本人が登録したファイルに限られています。それより前に登録したファイルや、5月より前からの利用者であっても5月以降に新しくファイルを登録していない人は、発表の上では対象に含まれていません。

特殊健康診断とは、有害な業務に就く人に対して、事業者が特別の項目について行う健康診断のことです。労働安全衛生法の第66条第2項に、事業者の義務として定められています。放射線業務従事者証明書は、放射線業務に従事する人として指定するために、利用者の所属機関から提出された書類だと説明されています。

今回の事案の特徴は、漏えいしたのがパスワードやメールアドレスではなく、身分証明書の画像と健康診断の結果だという点です。パスワードのように変えれば済む情報ではありません。顔写真、氏名、住所、生年月日などが写った身分証明書の画像は、本人になりすます材料になりえます。健康診断の結果は、個人情報保護委員会が「要配慮個人情報」の例として挙げている「健康診断その他の検査の結果」に当たる情報です。要配慮個人情報とは、本人への差別や偏見が生じないように、扱いに特に配慮が必要な個人情報のことです。

原因について分かっていること

原因について、2026年10月20日時点で原子力機構が公表している内容は次のとおりです。

  • 機構が契約するクラウド基盤の上で運用している研究支援サイトへの不正アクセスがあった
  • 研究支援サイトに登録されているファイルのうち2,419件が、外部から不正にダウンロードされた

どのような弱点が使われたのか、誰が不正アクセスをしたのかは公表されていません。プレス発表は「原因を究明し、再発防止策を講じてまいります」と書いており、原因は調査中という段階です。クラウド基盤の提供元がどこかも書かれていません。この記事では、公表されていない原因を推測して書くことはしません。

2,419件のファイルがダウンロードされ、そのうち個人情報を含むものが367件だった、という数字の関係にも注目してください。残りの2,000件あまりのファイルがどのようなものだったのかは、発表に書かれていません。

機構の対応

プレス発表とJRR-3ユーザーズオフィスのお知らせに書かれている対応を整理します。発表に書かれていないことは入れていません。

対応 内容
アクセスの停止 不正アクセスを確認した日に、研究支援サイトへの外部からのアクセスを停止
本人への連絡 漏えいした人に、個別に個人情報漏えいのお知らせと謝罪を実施
報告・相談 個人情報保護委員会、関係官庁、警察へ報告・相談
調査と再発防止 漏えいした情報の確認を進め、原因を究明し、再発防止策を講じる
手続きの代わりの方法 RINGシステムでの受付を停止し、来所前の手続きは別の方法で受け付け
問い合わせ JRR-3ユーザーズオフィスの窓口で受け付け。電話が混み合う場合はメールでの問い合わせを求める

補償やお詫びの品の有無は、2026年10月20日時点の発表には書かれていません。身分証明書の再発行にかかる費用などの扱いも書かれていないので、この記事では推測しません。気になる場合は、個別の連絡の内容を確かめ、ユーザーズオフィスに問い合わせてください。

まだ発表されていないこと

2026年10月20日時点の発表で分かっていないことも、あわせて整理しておきます。分かっていないことを分かっているかのように受け取ると、偽の連絡にだまされやすくなるためです。

  • 不正アクセスをした者が誰か、どのような手口だったか
  • クラウド基盤の提供元と、そこに弱点があったのかどうか
  • 漏えいしたファイルが、どこかで公開されたり売買されたりしているかどうか
  • 個別の連絡を、どの方法(メール、郵送、所属機関経由など)で行っているか
  • 補償やお詫びの品の有無と内容
  • 研究支援サイトの再開の時期と、再開後の書類の提出方法

プレス発表は「漏えいした情報について確認を進めるとともに、原因を究明し、再発防止策を講じてまいります」と結ばれており、続報が出る可能性があります。続報は、原子力機構のトップページのプレス発表の一覧と、JRR-3ユーザーズオフィスのサイトのお知らせで確かめてください。上に挙げた点について、発表より先に具体的な金額や手続きを示す連絡が届いた場合は、そのまま信じずに、ユーザーズオフィスに自分から問い合わせて確かめることが大切です。

自分が対象かを確かめる方法

原子力機構は、漏えいした人には個別に知らせていると発表しています。JRR-3ユーザーズオフィスのお知らせにも、該当する利用者には個別に連絡していると書かれています。まずは、研究支援サイトに登録していたメールアドレスや、所属機関を通じた連絡が届いていないかを確かめてください。

自分で確かめるときの目安は次のとおりです。

  1. 令和8年5月以降に、JRR-3の施設利用の手続きのために、研究支援サイトにファイルを登録したか
  2. 登録したファイルに、運転免許証、マイナンバーカード、パスポート、在留カードのいずれかの画像が含まれていたか
  3. 特殊健康診断(放射線業務)の結果を登録したか
  4. 所属機関から放射線業務従事者証明書が提出されていたか

上のどれかに当てはまり、個別の連絡が届いていない場合は、JRR-3ユーザーズオフィスに問い合わせてください。どのファイルが漏えいの対象に含まれていたのかを確かめておくと、次の節で説明する対策のうち、どれが自分に必要かが分かります。

登録したファイルの種類を覚えていない場合は、自分のパソコンやスマートフォンに、登録のために撮影した身分証明書の画像が残っていないかを探してみてください。撮影した日付が令和8年5月以降であれば、そのときに登録した可能性があります。

利用者が今日からすること

漏えいした項目に合わせて、利用者がすることを整理します。アカウント情報は漏えいしていないとされているので、ここではパスワードの変更よりも、身分証明書の画像とマイナンバーに関係する対策を中心に書きます。

身分証明書の画像を悪用された契約に備える

身分証明書の画像は、オンラインでの本人確認の手続きで提出を求められることがあります。漏えいした画像が、本人になりすました契約や申込みに使われないかが心配な人は、全国銀行個人信用情報センターの「本人申告」という仕組みを知っておいてください。

本人申告とは、運転免許証等本人確認書類の紛失、盗難または漏えい等により名義を冒用される可能性がある場合、ご本人からの申告にもとづき、お客さまの信用情報のひとつとして「本人申告情報」を登録して、会員金融機関からの照会に回答するものです。 出典: zenginkyo.or.jp

信用情報とは、ローンやクレジットの契約と返済の記録のことです。本人申告を登録しておくと、加盟する金融機関がローンなどの審査で照会したときに、漏えいの申告があることが伝わります。インターネットで申し込む場合の手数料は500円と案内されています。ただし、センターは悪用の防止の効果を保証するものではないこと、預金口座の開設のときには照会されないことも明記しています。また、通常の商取引で本人確認書類の画像を送った場合などは原則として受け付けていないとも書かれているので、今回の事案で申告できるかどうかは、センターのお客様専用のフリーダイヤル(0120-540-558、平日9時から正午と13時から17時)に確かめてください。

マイナンバーが含まれていた場合

6名については、マイナンバーが含まれていることが確認されています。該当する人は、まず個別の連絡の内容をよく読んでください。

マイナンバーについては、番号法の第7条第2項に、マイナンバーが漏えいして不正に用いられるおそれがあると認められるときに、市区町村長が本人の請求などによって新しい番号を指定する定めがあります。

市町村長は、当該市町村(特別区を含む。以下同じ。)が備える住民基本台帳に記録されている者の個人番号が漏えいして不正に用いられるおそれがあると認められるときは、政令で定めるところにより、その者の請求又は職権により、その者の従前の個人番号に代えて、次条第二項の規定により機構から通知された個人番号とすべき番号をその者の個人番号として指定し、速やかに、その者に対し、当該個人番号を通知しなければならない。 出典: laws.e-gov.go.jp

条文の中の「機構」は、マイナンバーを生成する地方公共団体情報システム機構のことで、原子力機構とは別の組織です。番号の変更が認められるかどうかは、住んでいる市区町村が判断します。今回の事案で変更を求めるかどうかは、住民票のある市区町村の窓口に相談して決めてください。

偽の連絡に注意する

今回の漏えいでは、メールアドレスやパスワードは対象に含まれていません。それでも、事案が報道で知られたことで、原子力機構やユーザーズオフィスを名乗る連絡が届く可能性はあります。身分証明書の画像の再提出や、マイナンバーの再登録を求めるメールが届いた場合は、メールのリンクを開かず、ユーザーズオフィスのサイトに載っている電話番号に自分から問い合わせて確かめてください。

警察庁は、フィッシングの手口で入力を求められる情報の例として、身分証の画像を挙げています。

運転免許証、マイナンバーカード、乱数表等の画像情報 出典: npa.go.jp

メールだけでなく、電話にも注意が必要です。原子力機構や所属機関の担当者を名乗り、「漏えいの確認のため」としてマイナンバーや身分証明書の番号を電話で聞き出そうとする手口も考えられます。電話でそうした番号を尋ねられたら、その場では答えず、いったん電話を切ってください。そのうえで、ユーザーズオフィスの代表の番号や、所属機関の担当部署に自分からかけ直し、本当にその連絡があったのかを確かめます。所属機関の同僚にも同じような連絡が来ていないかを共有しておくと、偽の連絡に早く気づけます。

身分証明書の種類ごとに確かめること

漏えいした身分証明書の画像は、運転免許証、マイナンバーカード、パスポート、在留カードの4種類だと発表されています。どの種類の画像を登録したかで、相談先が変わります。自分が登録した書類の種類を確かめ、それぞれの発行元に、再発行や番号の変更が必要かどうかを相談してください。

登録した書類 写っている主な情報 相談先の例
運転免許証 氏名、住所、生年月日、顔写真、免許証の番号 住んでいる都道府県の運転免許の窓口
マイナンバーカード 氏名、住所、生年月日、性別、顔写真。裏面にはマイナンバー 住民票のある市区町村の窓口
パスポート 氏名、生年月日、性別、顔写真、旅券の番号、有効期限 住んでいる都道府県のパスポートの申請窓口
在留カード 氏名、生年月日、性別、国籍・地域、住居地、顔写真、在留カードの番号 出入国在留管理庁の窓口

マイナンバーカードは、表面だけを撮影したのか、裏面まで撮影したのかで、マイナンバーが含まれるかどうかが変わります。発表では、マイナンバーを含むことが確認されたのは6名です。表面だけを登録した人は、マイナンバーそのものは含まれていない可能性がありますが、自分の登録した画像がどちらだったかは、個別の連絡やユーザーズオフィスで確かめてください。

再発行が必要かどうかは、この発表には書かれていません。再発行には手数料や手間がかかるので、まずは本人申告の登録や、身に覚えのない契約の連絡への注意といった、すぐにできることから始め、発行元の窓口で相談したうえで決めるのが現実的です。

自分の情報の開示や削除を求める方法

自分のどのファイルが漏えいの対象だったのかを正確に知りたい、利用が終わった書類はもう保存してほしくない、と考える人もいるでしょう。個人情報保護法には、本人が自分の情報について開示や削除を求める仕組みが定められています。原子力機構のような国立研究開発法人に対して、どの条文のどの手続きが当てはまるかは、法人の種類によって扱いが分かれるので、具体的な請求の方法は、原子力機構の個人情報の取扱いの窓口で確かめてください。

請求の手続きに進む前に、まずユーザーズオフィスに次の点を尋ねると、必要な情報が早くそろいます。

  • 自分のどのファイル(書類の種類と登録した日)が漏えいの対象に含まれていたか
  • 研究支援サイトに、漏えいの対象以外にも自分のファイルが残っているか
  • 今後の施設利用の手続きで、身分証明書の画像の再提出が必要になるか
  • 利用が終わった書類の画像を、いつ削除する扱いになっているか

施設の利用を続ける人は、次の手続きで同じ書類を再提出することになるかもしれません。その場合は、提出の方法が研究支援サイトから別の方法に変わっているので、ユーザーズオフィスの案内に従ってください。

これから身分証明書を提出するときの注意

今回の事案は、施設の手続きのために提出した身分証明書の画像が、手続きのためのサイトに保存されていた例です。研究施設に限らず、オンラインでの本人確認や、業務委託の契約、イベントの参加登録など、身分証明書の画像を求められる場面は増えています。提出する側が、提出先の管理をすべて確かめることはできませんが、渡す情報を必要な分に絞ることはできます。

  • 求められた書類の種類を確かめ、必要のない書類まで送らない。マイナンバーの記載が求められていないなら、マイナンバーカードの裏面は撮影しない
  • 本人確認に使う目的が分かっているなら、画像の余白に提出先と日付を書き込む方法もある。後から別の用途に使われたときに、出どころが分かりやすくなる
  • 提出した先、日付、書類の種類を、自分で一覧にして保存しておく
  • 利用が終わったら、提出先に削除を依頼できるかを確かめる

画像に書き込みをしてよいかどうかは、提出先の決まりによって違います。書き込みのある画像を受け付けない手続きもあるので、提出先の案内を確かめてから行ってください。

健康診断の結果が漏えいした人が知っておくこと

特殊健康診断の結果は、お金の被害に直接つながる情報ではありません。それでも、健康に関わる情報は、本人が知られたくないと感じることの多い情報です。個人情報保護委員会も、健康診断その他の検査の結果を、扱いに特に配慮が必要な要配慮個人情報の例に挙げています。

漏えいした健康診断の結果について、誰の手に渡ったのか、どう使われるのかは、2026年10月20日時点で発表されていません。どの検査の、どの時点の結果が登録されていたのかは、本人が一番よく分かっています。気になる場合は、個別の連絡の内容と、自分が登録したファイルを照らし合わせ、分からない点をユーザーズオフィスに尋ねてください。

勤め先の産業医や健康管理の担当者に、今回の事案を伝えておくかどうかは、本人が決めることです。健康診断の結果は、もともと所属機関の健康管理の部門が扱っている情報なので、所属機関の担当者に相談すると、今後の手続きの進め方も含めて整理しやすくなります。

所属機関の担当者が確かめること

放射線業務従事者証明書は、利用者の所属機関から提出された書類だとされています。大学や企業でJRR-3の利用の手続きを取りまとめている担当者は、次の点を確かめておくと、所属する研究者からの問い合わせに答えやすくなります。

  • 令和8年5月以降に、所属する研究者がJRR-3の研究支援サイトにファイルを登録したか
  • 所属機関として、放射線業務従事者証明書をどの研究者の分について提出したか
  • 所属する研究者に、原子力機構から個別の連絡が届いているか
  • 所属機関の側で保存している、提出書類の控えの保管場所と、見られる人の範囲

所属機関の側に法令上の報告や通知の義務が生じるかどうかは、どの書類を誰が提出したか、所属機関がどのような立場で情報を扱っていたかによって変わります。この点は、所属機関の個人情報保護の担当部署で確かめてください。

問い合わせ窓口

JRR-3ユーザーズオフィスのお知らせでは、本件の問い合わせを、同サイトのお問い合わせのページにある窓口で受け付けると案内しています。

項目 内容
名称 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 JRR-3ユーザーズオフィス(研究炉加速器技術部 計画調整課窓口)
所在地 茨城県那珂郡東海村大字白方2-4
電話 029-282-6098
案内 電話が混み合ってつながりにくい場合は、メールでの問い合わせを求めている

受付時間は、お問い合わせのページには書かれていません。メールアドレスは同ページに画像などで示されているので、JRR-3ユーザーズオフィスのお問い合わせのページで確かめてください。

身分証明書を悪用された被害や、不審な連絡を受けた場合の公的な相談先もあります。

在宅で仕事をする人が気をつけること

研究の世界では、大学や研究機関に所属せずに、業務委託やフリーランスとして研究の支援やデータの解析を請け負う人もいます。研究者として働く人の収入の傾向は、研究者の年収・単価相場でまとめています。そうした立場で研究施設を利用する人は、所属機関の担当者が間に入らない分、自分で身分証明書の画像を登録し、自分で漏えいへの対応を考える場面が多くなります。

今回の事案から確かめておきたいのは、仕事のために身分証明書の画像を提出した先を、自分で記録しておくことです。研究施設の利用申請、業務委託の契約の本人確認、取引先のシステムの利用登録など、在宅で仕事をする人が身分証明書を提出する場面は少なくありません。どこに、いつ、何を提出したかが分かっていれば、今回のような発表が出たときに、自分が対象かをすぐに判断できます。

取引先から預かった個人情報を扱う立場では、さらに考えることがあります。個人情報保護法の第26条は、事業者が扱う個人データの漏えいなどが起き、本人の権利や利益を害するおそれが大きい場合に、個人情報保護委員会への報告と本人への通知を求めています。同じ条文には、他の事業者から個人データの扱いを任されている側が、任せた側に通知した場合の扱いも定められています。取引先の名簿や研究データを預かって作業している人が、それを漏らしたおそれがある場合は、まず取引先に知らせることが出発点になると考えられます。報告が必要になる場合の要件は、個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページに載っています。自分がどの立場に当たるかは契約の中身で変わるので、迷うときは取引先と相談し、個人情報保護委員会の個人情報保護法相談ダイヤル(電話03-6457-9849)に問い合わせてください。

運営者の視点:提出した書類の行き先を記録する

@SOHOは2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきました。運営の中で見てきたのは、長く仕事が続く人ほど、自分の情報と取引先の情報の両方について、どこに何を渡したかを把握しているということです。身分証明書の画像は、一度渡すと取り戻せません。提出先の一覧を自分で持っておくことは、漏えいが起きたときの初動を速くするだけでなく、取引先に説明を求められたときの答えにもなります。

依頼者と受注者が直接やり取りする取引では、間に立つ会社が情報の管理を肩代わりしてくれません。中間のマージンが乗らない手数料0%の直接取引は、受け手の手取りが厚くなる一方で、情報の扱いの丁寧さがそのまま信用として評価される取引でもあります。

情報セキュリティの知識は、それ自体が仕事にもなります。企業や研究機関のセキュリティ対策を支援する仕事の内容は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。取引先への報告文や手順書を書く力を証明したい人には、ビジネス文書の作成能力を認めるビジネス文書検定が参考になります。ネットワークの基礎から学びたい人には、シスコ社の技術者認定であるCCNA(シスコ技術者認定)があります。

ログインにパスワード以外の要素を組み合わせる仕組みは、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版で説明しています。組織のセキュリティ対策の進め方は、中小企業のサイバーセキュリティ対策2026|IT導入補助金で防御力を強化する方法が参考になります。

よくある質問

Q. 原子力機構の情報漏洩では何人分の情報が漏れましたか?

原子力機構は、令和8年5月以降に利用者本人が研究支援サイトに登録したファイル367件、175人分の個人情報が漏えいしたと発表しています。内訳は、顔写真付きの公的な身分証明書の画像200件、特殊健康診断(放射線業務)の結果146件、放射線業務従事者証明書21件です。複数の項目に当てはまる人がいるため、件数と人数の合計は一致しません。

Q. 研究支援サイトのパスワードは変える必要がありますか?

原子力機構は、研究支援サイトのアカウント情報(IDやパスワード、登録フォームに入力した氏名など)は漏えいしていないと発表しています。ただし、同じパスワードを他のサービスでも使っている場合は、この機会に使い分けておくと安心です。RINGシステムでの受付は2026年10月20日時点で停止しており、手続きは別の方法で受け付けています。

Q. マイナンバーが漏れた場合、番号を変えられますか?

番号法第7条第2項は、マイナンバーが漏えいして不正に用いられるおそれがあると認められるときに、市区町村長が本人の請求などで新しい番号を指定すると定めています。変更が認められるかどうかは市区町村が判断します。マイナンバーが含まれていたのは6名とされているので、該当する人は住民票のある市区町村の窓口に相談してください。

Q. 問い合わせはどこにすればよいですか?

JRR-3ユーザーズオフィス(研究炉加速器技術部 計画調整課窓口)が窓口で、電話は029-282-6098です。電話が混み合ってつながりにくい場合は、メールでの問い合わせを求めています。受付時間は公式のページに書かれていないので、メールアドレスとあわせて、JRR-3ユーザーズオフィスのお問い合わせのページで確かめてください。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年10月20日
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