イズミ(ゆめオンライン)のランサムウェア被害|最大約40万件と偽メールの見分け方 2026

@SOHO編集部
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イズミ(ゆめオンライン)のランサムウェア被害|最大約40万件と偽メールの見分け方 2026

この記事のポイント

  • ✓イズミのランサムウェア被害について
  • ✓2026年10月14日と16日の発表をもとに整理しました
  • ✓ゆめオンラインとゆめデリバリーの氏名・メールアドレス最大約40万件

株式会社イズミは2026年10月14日、ゆめオンラインとゆめデリバリーのメールマガジン配信に使っていた環境が、委託先の利用するクラウド(株式会社IDCフロンティアのクラウドサービス)へのランサムウェア攻撃の影響を受け、会員の氏名とメールアドレス、最大約40万件が漏えいした可能性があると発表しました。住所、電話番号、クレジットカード番号は漏えいの可能性がないとしており、10月16日の第二報では、IDCフロンティアが外部へのデータの流出はなかったと判断したことを伝えています。利用者がまずすることは、イズミを名乗るメールのリンクから個人情報やカード番号を入力しないことと、届いたメールが本物のお詫びか偽物かを、公式サイトで自分で確かめることです。

この記事では、2026年10月20日時点で公表されている内容を、イズミとIDCフロンティアの公式発表だけをもとに整理します。ランサムウェアとは何か、何が漏れた可能性があり何が対象外なのか、「流出はなかった」と「漏えいの可能性」をどう読み分けるか、お詫びのメールと偽メールをどう見分けるかまで、順に説明します。

発表の要点(2026年10月20日時点)

イズミがニュースリリースとして出した発表は2本です。中身を短く整理すると、次のとおりです。

  • 第一報:2026年10月14日。メールマガジン配信の委託先が使うクラウドで、ランサムウェア攻撃が発生したとIDCフロンティアから連絡を受けた
  • 対象サービス:ゆめオンライン、ゆめデリバリー
  • 対象件数:約40万件(最大)
  • 対象となる情報:氏名、メールアドレス
  • 対象外と明記された情報:住所、電話番号、クレジットカード番号など
  • 第二報:2026年10月16日。IDCフロンティアが、外部へのデータの流出はなかったと判断していると、委託先会社から報告を受けた
  • 今後の対応:漏えいした可能性のある人に、準備が整い次第、お詫びの電子メールを順次送る

第一報には、現時点の状況が次のように書かれています。

現時点では、当該情報の外部への漏えいおよび不正利用の事実は確認されておりませんが、漏えいの可能性を完全に否定することができないため、関係各社と連携し、影響範囲等の調査を継続しております。 出典: izumi.co.jp

件数の「約40万件」には「最大」と付いています。40万件が確かに漏れたという意味ではなく、可能性を否定できない範囲の最大値として示された数です。イズミのニュースリリース一覧を2026年10月20日に確かめたところ、この件の発表は第一報と第二報の2本で、それ以降の続報は掲載されていませんでした。

公表の経緯:イズミとIDCフロンティアの発表を並べる

この件は、イズミのシステムが直接攻撃されたものではなく、メールマガジンを送る委託先が使っていたクラウドが攻撃を受けた事案です。クラウドを運営するIDCフロンティアは、2026年10月7日から10月18日までに6回の発表を出しています。イズミの2本と並べると、経緯は次のようになります。

日付 発表した会社 分かったこと
2026年10月7日 IDCフロンティア(初報) IDCFクラウドの一部で第三者からの不正アクセスによる障害。発生は10月7日午前3時40分ごろ
2026年10月7日 IDCフロンティア(第2報) 原因は第三者からのランサムウェア攻撃と判明。影響は契約している495の企業や自治体
2026年10月8日 IDCフロンティア(第3報) 一部ゾーンの仮想サーバーが停止し、再起動できない。データの取り出しや復元は困難な見通し
2026年10月9日 IDCフロンティア(第4報) 緊急対策本部を設置し、親会社のソフトバンクと連携
2026年10月14日 イズミ(第一報) 氏名とメールアドレス最大約40万件が漏えいした可能性
2026年10月14日 IDCフロンティア(第5報) 仮想サーバー内のデータの照会や持ち出しの痕跡は確認されず、外部への流出はなかったと判断
2026年10月16日 イズミ(第二報) IDCフロンティアの調査結果を、委託先会社からの報告として伝える
2026年10月18日 IDCフロンティア(第6報) 停止していたバックアップサービスの提供を再開

同じ10月14日に、イズミが「漏えいの可能性」を発表し、IDCフロンティアが「流出はなかったと判断」と発表しています。イズミはこの調査結果を受けて、2日後に第二報を出した形です。

ランサムウェアとは何か、今回何が起きたのか

ランサムウェアとは、侵入したコンピュータのデータを暗号化して使えなくし、元に戻すことと引き換えに金銭を要求する不正なプログラムのことです。「ランサム」は英語で身代金を意味します。最近は、データを暗号化する前に外へ持ち出し、「払わなければ公開する」と二重に脅す手口もあるため、ランサムウェアの被害を受けた会社は、情報が外に出た可能性を前提に調査を進めることになります。

IDCフロンティアの第2報は、原因を次のように説明しています。

調査の結果、東日本リージョン1で障害が発生しており、第三者からのランサムウェア攻撃によるものであることが判明しました。 出典: idcf.jp

リージョンとは、クラウドの設備がある地域のまとまりのことです。今回は東日本リージョン1の一部が攻撃を受け、そこで動いていた仮想サーバー(1台の大きなコンピュータの中に作られた、利用者ごとの仮のコンピュータ)が止まりました。第3報では、そこに保管されていたデータの取り出しや復元は困難な見通しで、利用企業が自分で持っているバックアップからしか戻せないと説明しています。

その後、第5報では、仮想サーバー内のデータが照会されたり外へ持ち出されたりした痕跡は確認されなかったと報告されました。また、スナップショット機能(ある時点のデータの状態を保存しておく機能)を使っていた194の利用者については、バックアップからデータを取り出せることが確認されています。

つまり、今回のランサムウェアの被害は、主に「データが使えなくなる」形で表に出たもので、IDCフロンティアの調査の範囲では「データが持ち出された」痕跡は見つかっていない、という状況です。

漏れた可能性のある項目と、含まれないとされた項目

イズミの第一報に書かれた項目を、漏えいした可能性があるものと、対象外と明記されたものに分けると次のようになります。

区分 項目 発表での書き方
漏えいした可能性がある 氏名 ゆめオンライン、ゆめデリバリーのメールマガジン配信に利用する情報
漏えいした可能性がある メールアドレス 同上。件数は約40万件(最大)
対象外と明記 住所 本件による漏えいの可能性はない
対象外と明記 電話番号 同上
対象外と明記 クレジットカード番号 同上

発表には「住所、電話番号、クレジットカード番号などの個人情報」と書かれているので、ここに挙がっていない情報も含めて、メールマガジン配信用の氏名とメールアドレス以外は対象ではない、という趣旨と読めます。ただし、パスワードや購入の履歴について個別に「含まれない」とは書かれていません。この記事では、発表に書かれている範囲だけを扱います。

利用者にとって大事なのは、クレジットカード番号が対象外と明記されている点です。この件を理由にカードを止めたり再発行したりする必要がある、という案内は出ていません。住所と電話番号も対象外なので、この件をきっかけに自宅へ不審な郵便物や電話が来る、という筋道は発表からは読み取れません。

「暗号化されています」をどう読むか

第一報の表には、「その他」として「漏えいの可能性のある情報は、暗号化されています」と書かれています。暗号化とは、決まった鍵がなければ読めない形に、データを変換しておくことです。鍵を持たない人がデータを手に入れても、そのままでは氏名やメールアドレスとして読むことができません。

ここで混乱しやすいのは、ランサムウェアも「暗号化」をするという点です。ランサムウェアの暗号化は、攻撃者が利用者からデータを奪うためのものです。イズミの発表にある「暗号化されています」は、会社の側が守るために保存時からかけていた暗号化を指していると読むのが自然です。

暗号化されていたからといって、漏えいの可能性がゼロになるわけではありません。どの方式で、鍵がどこに保管されていたかによって、守りの強さは変わります。発表はそこまで書いていないので、「暗号化されているから安全」と言い切るのではなく、「偽メールに注意しつつ、過度に心配しなくてよい材料が1つある」と受け止めるのが妥当です。

「流出はなかったと判断」と「漏えいの可能性」の読み分け

第二報を読むと、「結局、漏れたのか漏れていないのか」と迷う人も多いはずです。第二報には次のように書かれています。

同社の発表では、障害の影響を受けた一部のサーバー内に保存されていたデータについて、照会や外部への持ち出しを示す痕跡およびそれを裏付ける事実は確認されず、不正利用やその他の二次被害も現時点では確認されていないことから、同社として外部へのデータの流出はなかったと判断している、と弊社の委託先会社から報告を受けております。 出典: izumi.co.jp

この文は、IDCフロンティアの判断を、委託先会社からの報告として伝えるものです。イズミ自身が第一報の「漏えいの可能性」を取り消すとは書いていません。また、第一報で予告したお詫びの電子メールの扱いについても、第二報は触れていません。

読む側としては、次のように整理しておくと迷いません。

  • クラウドを運営する会社の調査では、データが持ち出された痕跡は見つかっていない
  • イズミは、その報告を受けたことを伝えているが、漏えいの可能性の発表を撤回してはいない
  • 新しい情報があれば、イズミはホームページ等で知らせるとしている

痕跡が見つからなかったという調査結果は、利用者にとって安心できる材料です。それでも、漏えいの公表が出た直後は、そのニュースに便乗した偽メールが届きやすい時期であることに変わりはありません。漏れたかどうかとは関係なく、イズミを名乗るメールには注意しておきます。

同じクラウドの影響を受けたほかの会社

IDCフロンティアの第2報によれば、影響を受けたのはIDCFクラウドを契約している495の企業や自治体です。メールマガジンの配信のように、複数の会社が同じ専門事業者に業務を任せ、その事業者が同じクラウドを使っていると、業種の違う会社で同じ時期に発表が出ることになります。

たとえば、パソコンメーカーの株式会社マウスコンピューターも、2026年10月14日に、メールマガジンの配信委託先が使うIDCフロンティアのクラウド基盤で不正アクセスが発生し、メールアドレス約42万件と、2026年9月5日から10月6日までの配信記録が漏えいした可能性があると発表しています。漏えいした可能性のある項目は会社ごとに違い、イズミは氏名とメールアドレス、マウスコンピューターはメールアドレスと配信記録です。

複数のサービスに登録している人は、それぞれの会社の発表を個別に確かめる必要があります。ある会社の発表で「住所は対象外」とされていても、別の会社の発表では項目が違うことがあるためです。どの会社の件かを取り違えないよう、届いたメールの差出人と、公式サイトの発表を1つずつ突き合わせます。

会社の対応と問い合わせ先

イズミが発表している対応は、次の3つです。

  • 関係各社と連携し、影響範囲等の調査を続けている
  • 漏えいした可能性のある人に、準備が整い次第、個別にお詫びの電子メールを順次送る
  • 新たな情報があった場合は、ホームページ等を通じて知らせる

第一報と第二報には、この件専用の電話番号やメールアドレス、受付時間の記載はありません。パスワードの初期化、お詫びの品、金銭の補償についても書かれていません。書かれていない対応を、あるものとして待たないことが大切です。

確かめたいことがあるときは、届いたメールの返信ボタンや本文の電話番号ではなく、イズミの公式サイトに自分でアクセスし、そこに掲載されている案内からたどってください。イズミの公式サイトにはニュースリリースの一覧があり、この件の第一報と第二報は「重要なお知らせ」として掲載されています。

自分が対象かを確かめる方法

対象は、ゆめオンラインとゆめデリバリーのメールマガジン配信に使われていた氏名とメールアドレスです。次の点を振り返ると、自分が対象に入るかどうかの見当が付きます。

  1. ゆめオンラインかゆめデリバリーに会員登録しているか
  2. そのサービスのメールマガジンを受け取っていたか
  3. 受け取っていたのは、どのメールアドレスか

メールマガジンを受け取っていた覚えがあるなら、そのアドレスは最大約40万件の範囲に含まれていると考えて行動するのが安全です。メールソフトで差出人やサービス名で検索すると、過去に届いていたかを確かめられます。迷惑メールのフォルダに振り分けられていることもあるので、そちらも見ておきます。

ゆめオンラインとゆめデリバリーの両方に、別々のメールアドレスで登録している人は、両方のアドレスが対象に入り得ると考えておきます。どちらか一方にしか心当たりがなくても、もう一方の登録を忘れているだけ、ということもあるので、メールソフトで両方のサービス名を検索しておくと確実です。

第一報によれば、対象者には個別にお詫びの電子メールが順次届くことになっています。このメールが届けば対象だったことが分かりますが、届くまでの間も、届いたあとも、次に説明する偽メールへの注意は欠かせません。

お詫びのメールと偽メールの見分け方

今回の件で利用者が一番気をつけるべきなのは、本物のお詫びメールが送られる時期と、偽メールが出回る時期が重なることです。本物のお詫びが来ると分かっていると、似た件名のメールを疑わずに開いてしまいがちです。

警察庁は、偽メールの文面について次のように説明しています。

電子メール等の文面は、「個人情報の漏えい」、「不正アクセス検知」、「取引の停止」等、切迫感を煽り、ログインさせようとするものが多数確認されています。 出典: npa.go.jp

「個人情報の漏えい」という言葉そのものが、偽メールの決まり文句として使われているということです。見分けるときは、差出人の名前やアドレスより、次の点を見ます。差出人の表示は簡単に偽装できるためです。

  • 入力を求めていないか:パスワード、カード番号、セキュリティコード、口座番号
  • 発表にない手続きを案内していないか:補償金の受け取り、ポイントの付与、会員情報の再登録
  • 急がせる言葉がないか:「本日中に」「手続きしないと会員資格が停止されます」
  • リンク先が公式のアドレスか:パソコンでは、リンクにマウスの矢印を重ねると飛び先が表示される

イズミの発表には、お詫びのメールで個人情報やカード番号の入力を求めるという記載はありません。そもそもクレジットカード番号は対象外とされているので、「カード情報の再確認」を求めるメールが届いたら、それだけで疑う十分な理由になります。

一番確実なのは、メールのリンクを使わないことです。メールの内容が本当かどうか気になったら、ブックマークや検索で自分でたどったイズミの公式サイトを開き、ニュースリリースに同じ内容が出ているかを確かめます。ゆめオンラインやゆめデリバリーにログインするときも、メールのリンクではなく、普段使っているアプリやブックマークから入ります。

SMS(携帯電話番号あてのショートメッセージ)にも注意が要ります。今回、電話番号は対象外とされていますが、偽のSMSは漏えいとは関係なく無差別に送られてくるものです。スーパーやネットスーパーを名乗るSMSで、配達の確認やポイントの失効を口実にリンクを開かせる文面には特に気をつけます。

家族で使っているアドレスと、家族への声かけ

ネットスーパーや宅配のサービスは、家族の食料品や日用品の注文に使われることもあり、家族で1つのメールアドレスを共有している家庭もあります。共有のアドレスでメールマガジンを受け取っていたなら、そのアドレスを見ている家族全員に、イズミを名乗るメールへの注意を伝えておきます。

特に、離れて暮らす親のために代わりに会員登録した、という場合は気をつけたいところです。登録した本人は今回の発表を知っていても、実際にメールを読む家族は知らないことがあります。「お詫びのメールが届くかもしれないが、カード番号やパスワードを入力させるものは偽物と考えてよい」「迷ったら開かずに相談してほしい」と、具体的に伝えておくと判断しやすくなります。

電話での連絡にも同じことが言えます。電話番号は対象外とされていますが、漏えいの報道を見た人をねらって、会社の担当者を名乗り「お詫びの返金手続き」などと電話をかける手口は考えられます。イズミの発表には、利用者に電話で連絡するという記載はありません。知らない番号から返金や手続きの話をされたら、いったん切って、公式サイトで案内されている窓口に自分で確かめます。

メールマガジンの登録を見直す

今回の件は、メールマガジンを受け取るだけでも、氏名とメールアドレスを会社に預けていることを思い出させてくれます。この機会に、受け取っているメールマガジンを見直しておくと、別の会社で同じことが起きたときの影響を小さくできます。

  1. ここ半年に届いたメールマガジンを、差出人ごとに並べる
  2. 読んでいないもの、使っていないサービスのものを選ぶ
  3. 各サービスの公式サイトやアプリにログインし、受信設定から配信を止める
  4. 使っていない会員登録は、退会できるかも確かめる

配信停止の手続きも、メール本文の「配信停止はこちら」のリンクではなく、公式サイトやアプリに自分で入って行うのが安全です。偽メールの中には、配信停止を装ってログイン画面そっくりのページに誘導するものがあるためです。

パスワードと二段階認証の見直し

発表の範囲では、パスワードは対象の項目に挙がっていません。この件を理由にパスワードの変更を求める案内も出ていません。

それでも、次に当てはまる人は、この機会に見直しておくと安心です。

  • ゆめオンラインやゆめデリバリーのパスワードを、ほかのサービスと同じにしている
  • メールマガジンを受け取っていたメールアドレスのパスワードを、ほかでも使っている
  • 何年も前に設定したパスワードを、そのまま使っている

氏名とメールアドレスの組み合わせが知られると、そのアドレスをログインIDとして、よく使われるパスワードや、別のところで漏れたパスワードを試す攻撃に使われることがあります。サービスごとに別のパスワードにしておけば、どこか1つで破られても被害はそこで止まります。

見直すときは、まずメールアカウントのパスワードから変えます。メールを乗っ取られると、ほかのサービスのパスワード再設定のメールを受け取られてしまうためです。次に、ネットバンキングやネット通販、キャッシュレス決済のアプリなど、お金に関わるサービスを優先します。二段階認証(パスワードのほかに、スマートフォンに届く確認コードなどを入力させる仕組み)が使えるサービスでは、設定しておきます。

カード明細と、入力してしまったときの対処

クレジットカード番号は対象外と明記されているので、この件が原因でカードが不正に使われる、という筋道はありません。ただし、偽メールのリンクを開いてカード番号を入力してしまった場合は話が別です。カードを使っている人は、次の手順で明細を見ておくと安心です。

  1. カード会社の公式アプリか会員ページに、自分で入る(メールのリンクから入らない)
  2. 2026年10月以降の明細を開き、身に覚えのない支払いがないか見る
  3. 少額の見慣れない請求にも注意する
  4. 覚えのない請求があれば、カードの裏面に書かれた電話番号からカード会社に連絡する

偽メールに何か入力してしまったときは、入力した情報ごとに対処します。

  • パスワードを入力した:そのパスワードを使っているすべてのサービスで、すぐに変更する
  • カード番号を入力した:カード会社に連絡し、利用の停止と再発行を相談する
  • お金を払ってしまった:支払いに使った銀行やカード会社と、最寄りの警察署に相談する

警察庁は、フィッシングサイトを見つけたときは「フィッシング110番」に通報し、被害に遭ったときは最寄りの警察署か、サイバー事案に関する通報等のオンライン受付窓口に相談するよう案内しています。どこに相談すればよいか分からないときは、消費者庁の消費者ホットライン(188)に電話すると、近くの消費生活センターを案内してもらえます。

続報を自分で追いかける方法

この件は、イズミが「新たな情報等があった場合、ホームページ等を通じてお知らせいたします」としている段階です。続報を確かめるときは、SNSの投稿やまとめサイトではなく、発表した会社の公式サイトを直接見るのが確実です。転載された情報は、日付が古いまま広がったり、別の会社の件と混ざったりすることがあるためです。

確かめる先は2つあります。1つは、イズミの公式サイトのニュースリリースの一覧で、この件の発表は「重要なお知らせ」として掲載されています。もう1つは、クラウドを運営するIDCフロンティアのニュースのページで、調査の進み具合は「第5報」「第6報」のように番号付きで出ています。

発表の資料を開いたら、冒頭に書かれた日付と、題名の末尾の「第二報」などの表記を見て、どの時点の情報かを確かめます。同じ題名で日付だけ違う資料が並ぶこともあるので、最新のものから読むと迷いません。

在宅で仕事をする人が気をつけること

ネットスーパーや宅配の会員登録に、仕事用のメールアドレスを使っている人もいるはずです。今回漏れた可能性があるのは自分の氏名とメールアドレスなので、それだけで取引先に報告が要る状況ではありません。ただ、仕事用のアドレスに偽メールが届く可能性があるなら、取引先からの請求書や納品の連絡と取り違えないよう、普段以上に注意しておきます。

注意が要るのは、自分が取引先から預かった情報を扱っているときです。たとえば、取引先のメールマガジンの配信を代行している、取引先の顧客名簿をクラウドに保存して作業している、といった仕事です。この場合、自分は取引先から個人データの扱いを任された「委託先」にあたります。使っている配信サービスやクラウドで事故が起きたときは、取引先(委託元)に速やかに知らせることが求められます。

個人情報保護委員会のガイドラインは、委託先から委託元への連絡の目安について、次のように書いています。

「速やか」の日数の目安については、個別の事案によるものの、委託先が当該事態の発生を知った時点から概ね3~5日以内である。 出典: ppc.go.jp

国への報告が必要になる場面は、本人の数が1,000人を超える場合や、不正アクセスなど不正な目的によるおそれがある場合などで、個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページに要件がまとまっています。ランサムウェアによる被害は、不正な目的によるものの例として挙げられています。誰が報告し、誰が本人に知らせるかは、契約の内容や扱っていた情報で変わります。自分だけで判断せず、「影響があるかもしれない」と分かった時点で取引先に事実を伝え、次の動きを一緒に決めるのが安全です。

もう1つ、今回の件から学べることがあります。IDCフロンティアは、影響を受けた495の企業・自治体のうち、スナップショット機能を使っていた194の利用者について、バックアップからデータを取り出せると確認しました。逆に言えば、それ以外の利用者は、自分で持っているバックアップがなければデータを戻せない見通しだったということです。在宅で仕事をする人も、納品物や作業中のデータを1つのクラウドだけに保存していると、そのクラウドが止まった時点で仕事が止まります。別のサービスや外付けのディスクに定期的に複製しておくと、取引先への影響を小さくできます。

運営者の視点:自分の情報の預け先を把握しておく

在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた@SOHOの運営で見てきた限りでは、長く仕事が続く人ほど、自分がどのサービスに何を預けているかを把握しています。ネットスーパー、通販、メールマガジン、クラウドストレージと、預け先は思っている以上に多く、そのどれか1つで事故が起きても、すぐに「自分は関係あるか」を答えられる人は落ち着いて動けます。取引先が業務委託の相手を選ぶときも、スキルや単価と同じくらい、情報の扱いが丁寧かどうかを見ています。直接取引には中間のマージンが乗らない分、受け手の手取りが厚くなる一方で、こうした丁寧さがそのまま信用になります。

情報セキュリティの知識は、それ自体が仕事にもなります。企業のセキュリティ対策や社内ルールづくりを支援する仕事の内容はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。取引先への報告文や手順書を書く力を示したい人には、ビジネス文書の作成能力を認定するビジネス文書検定が、ネットワークの仕組みから学び直したい人には、シスコ社の技術者認定であるCCNA(シスコ技術者認定)が参考になります。

小さな会社やチームで対策をそろえたい人は、補助金を使ってセキュリティ対策を進める方法をまとめた中小企業のサイバーセキュリティ対策2026|IT導入補助金で防御力を強化する方法と、偽メールに気づく力を付ける訓練の進め方をまとめた社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果|2026年最新の従業員教育ガイドも役に立ちます。自分のメールアドレスがほかの漏えいに含まれていないかを調べたいときは、Have I Been Pwnedの使い方で手順を説明しています。

よくある質問

Q. イズミのランサムウェア被害で、クレジットカード番号は漏れましたか?

2026年10月14日の発表では、住所、電話番号、クレジットカード番号などの個人情報は、本件による漏えいの可能性はないとされています。漏えいした可能性があるとされたのは、ゆめオンラインとゆめデリバリーのメールマガジン配信に使う氏名とメールアドレスで、件数は最大約40万件です。

Q. 「外部への流出はなかった」というのは、漏れていないということですか?

10月16日の第二報で、イズミはIDCフロンティアが外部へのデータの流出はなかったと判断していると、委託先から報告を受けたと伝えています。持ち出しの痕跡が見つからなかったという調査結果ですが、イズミが漏えいの可能性の発表を撤回したわけではないので、偽メールへの注意は続けておくのが安全です。

Q. 自分が対象かどうかは、どうすれば分かりますか?

ゆめオンラインかゆめデリバリーのメールマガジンを受け取っていたアドレスは、対象に含まれていると考えて行動するのが安全です。第一報では、漏えいした可能性のある人に、準備が整い次第、個別にお詫びの電子メールを順次送るとしています。

Q. イズミを名乗るメールが届いたら、どうすればよいですか?

メールのリンクは開かず、ブックマークや検索で自分でたどったイズミの公式サイトで、ニュースリリースに同じ内容が出ているかを確かめます。カード番号は対象外とされているので、カード情報の入力を求めるメールは偽物を疑ってください。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年10月20日
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