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画像加工の副業|写真の切り抜きやレタッチの仕事の始め方

@SOHO編集部
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画像加工の副業|写真の切り抜きやレタッチの仕事の始め方

この記事のポイント

  • ✓画像加工の副業を始めたい人向けに
  • ✓バナー制作などの仕事の種類
  • ✓著作権と景品表示法で気をつけること

画像加工の副業は、写真の背景を切り抜いたり、明るさや色を整えたり、不要なものを消したりして、依頼主が使える画像に仕上げる仕事です。ネットショップの商品写真、SNSの投稿、広告のバナーなど、画像を使う場面は年々増えていて、在宅で受けられる仕事として関心を持つ人が増えています。一方で、「どのソフトを使えばよいのか」「未経験でも仕事を取れるのか」「どのくらいの報酬が見込めるのか」が分からず、始める前に迷う人も多いはずです。この記事では、画像加工の副業の仕事の種類、使う道具、必要なスキル、作業の流れ、報酬の考え方、著作権などの決まり、ポートフォリオの作り方と案件の探し方までを順に説明します。

画像加工の副業とはどんな仕事か

画像加工とは、撮影された写真や作られた画像に手を加えて、目的に合った状態に整える作業のことです。写真の補正を中心にした仕事は「レタッチ」とも呼ばれます。レタッチとは、写真の明るさ、色、肌の質感、写り込んだ不要なものなどを直して、写真の見栄えを良くする作業のことです。

フリーランス向けの情報サイトでは、画像加工の副業の始めやすさについて、次のように紹介しています。

実際に副業案件に取り組む際、実務経験を求められない場合が多いのもポイントです。未経験の場合、最初の1件を受注するのに苦労するケースがありますが、Photoshopを使った副業は未経験でも比較的受注しやすいといえます。 出典: itpropartners.com

この紹介にあるとおり、画像加工は実務経験より、実際にどんな仕上がりの画像を作れるかで判断されやすい仕事です。作品を見せられれば、未経験でも最初の1件を取るきっかけを作れます。

写真撮影やデザインの仕事との違い

画像加工は、写真撮影やデザインの仕事と重なる部分がありますが、役割は違います。撮影は写真そのものを撮る仕事、デザインは文字や図形を組み合わせて伝わる形を考える仕事です。画像加工は、すでにある写真や素材を、依頼主の目的に合わせて整える仕事で、撮影とデザインの間をつなぐ役割を持っています。撮影やデザインの経験がなくても始められる一方で、撮影やデザインの知識があると、仕上がりの質が上がり、受けられる仕事の幅も広がります。

画像加工の仕事が求められている背景

画像加工の需要が広がっている一番の理由は、インターネットで物やサービスを売る場面が増えたことです。ネットショップでは、お客様は商品を手に取れないため、写真で品質やサイズ、色を判断します。商品写真の見栄えが売れ行きを左右するため、背景を白く整えたり、色を実物に近づけたりする作業が欠かせません。

写真の量が多い仕事ほど外に頼む

ネットショップでは、商品ごとに複数の写真が必要で、色違いやサイズ違いがあれば写真の数はさらに増えます。新商品を出すたびに数十枚から数百枚の写真を加工する必要があり、社内の担当者だけでは手が回りません。決まった形式で大量の写真を加工する仕事は、外部に頼みやすい仕事の代表です。

SNSや広告の画像も増えている

SNSで情報を発信する会社やお店が増えたことで、投稿用の画像や広告のバナーの需要も伸びています。投稿の頻度が高いほど、毎回の画像づくりに時間がかかるため、決まった型の画像を作る作業を外部に任せる例が増えています。不動産の物件写真の明るさの補正、飲食店のメニュー写真の色の調整など、業種ごとの仕事もあります。

画像加工の主な仕事の種類6つ

画像加工の案件は、作業の中身でいくつかに分かれます。代表的な6つを紹介します。

1つ目。背景の切り抜き

商品や人物の輪郭に沿って背景を取り除き、白い背景や透明な背景にする作業です。ネットショップの商品写真で最も多い仕事で、髪の毛や毛足の長い素材、透明なガラス製品など、輪郭が複雑なものほど技術が要ります。

2つ目。レタッチ

人物の肌の質感を整える、服のしわを目立たなくする、写り込んだゴミや電線を消すなど、写真の細部を直す作業です。どこまで直すかの加減が難しく、直しすぎると不自然になるため、依頼主の意図をよく確かめる必要があります。

3つ目。色と明るさの補正

写真の明るさ、コントラスト、色味を整える作業です。ネットショップでは、実物の色と写真の色が違うと返品やクレームの原因になるため、実物に近い色に合わせることが求められます。

4つ目。合成

複数の写真を組み合わせて1枚の画像にする作業です。商品を別の背景に置いたような見せ方にする、複数の人物写真を1枚にまとめるなど、自然に見せるには光の向きや影の付け方の知識が必要になります。

5つ目。バナーやサムネイルの制作

写真に文字や図形を加えて、広告のバナーや動画のサムネイルを作る作業です。画像加工の技術に加えて、文字の配置や配色といったデザインの考え方も求められます。

6つ目。画像の一括処理

大量の写真のサイズをそろえる、ファイル形式を変える、透かしを入れるといった作業です。1枚ずつの技術より、処理を自動化して正確に早く仕上げる工夫が評価されます。

依頼主の業種ごとに求められること

同じ画像加工でも、依頼主の業種によって求められる仕上がりは違います。主な業種ごとの特徴を知っておくと、ポートフォリオの作り方や提案の仕方を考えやすくなります。

ネットショップ

最も依頼が多い業種です。商品を白い背景に切り抜き、実物に近い色に整え、商品の位置や余白をそろえることが求められます。1回の依頼の枚数が多く、同じ基準で大量に仕上げる正確さと速さが評価されます。モールなどの販売サイトによっては、画像のサイズや背景の色について決まりがある場合があるため、依頼主に確認しましょう。

不動産

物件の部屋の写真を明るく見やすく補正する仕事です。窓の外が白く飛んでいる写真の明るさを整える、傾いた写真をまっすぐに直す、といった作業が中心です。ただし、実際にはない家具を合成したり、汚れや傷を消して実物と違う印象を与えたりする加工は、物件を探す人を誤解させるおそれがあります。どこまでの加工が認められているかを、依頼主に必ず確認しましょう。

飲食店

メニューや広告に使う料理の写真の色を整える仕事です。料理は色味で印象が大きく変わるため、おいしそうに見える色に整えつつ、実際の料理と見た目がかけ離れないようにする加減が求められます。

人物の写真

プロフィールの写真や、イベントの写真の補正です。肌の質感を整える、背景を整理するといった作業が中心ですが、直しすぎると本人らしさが失われます。本人の意向を確かめ、自然な仕上がりを心がけることが大切です。

印刷物

チラシやパンフレットに使う画像の加工では、画面で見るときとは違う色の扱いや、高い解像度が求められます。印刷の仕組みに関する知識が必要になるため、経験を積んでから受けるとよいでしょう。

使うソフトと道具

画像加工の仕事でよく使われるソフトと、そろえておきたい道具を紹介します。料金はソフトの提供元によって改定されることがあるため、契約の前に必ず公式のページで確かめてください。

画像加工のソフト

最も広く使われているのは Adobe の Photoshop です。仕事の依頼で Photoshop の形式(PSD)での納品を求められることも多く、本格的に仕事にするなら使えるようにしておくと選べる案件が広がります。そのほかに、無料で使えるソフトや、ブラウザで使えるデザインの道具もあります。最初は無料のソフトで練習し、仕事が取れるようになってから有料のソフトに移る人もいます。

画面とパソコン

色の補正を仕事にするなら、画面の色が正しく表示されることが大切です。ノートパソコンの画面は機種によって色の表示に差があり、自分の画面では自然に見えても、依頼主の画面では色が違って見えることがあります。色を扱う仕事を本格的に受けるなら、色の再現性が高い画面を用意する、画面の色を調整する道具を使う、といった工夫が役立ちます。大きな画像を何枚も扱うため、パソコンのメモリや保存の容量にも余裕があると作業が快適になります。

ペンタブレット

細かい切り抜きやレタッチでは、マウスより、ペンで画面に描くように操作できるペンタブレットがあると作業が早く正確になります。最初から必要ではありませんが、作業量が増えてきたら検討するとよいでしょう。

求められるスキルと身につけ方

画像加工の仕事で求められるスキルは、ソフトの操作だけではありません。仕上がりの質と作業の速さを左右するスキルを挙げます。

ソフトの基本の操作

選択範囲の作り方、レイヤーの使い方、マスクの使い方は、どの仕事でも必ず使う基本です。レイヤーとは、画像を透明なシートのように重ねて管理する仕組みのことで、元の写真を傷つけずに修正を重ねられます。マスクとは、画像の一部を隠したり見せたりする機能で、切り抜きや合成で欠かせません。この3つを使いこなせると、多くの案件に対応できます。

色と光の知識

色の補正や合成では、色の三属性(色相、彩度、明度)や、光の向きと影の関係の理解が必要です。なんとなく調整するのではなく、「この写真は全体が青みがかっているので、黄色の方向に寄せる」のように理由を持って直せると、修正の依頼にも的確に応えられます。

画像の形式とサイズの知識

納品する画像の形式(JPEG、PNG、PSD など)や解像度、色の扱いの方式は、使う場面によって違います。ネットショップ用、印刷用、SNS用で求められる条件が違うため、依頼を受けるときに必ず確かめる習慣をつけましょう。

依頼の意図をくみ取る力

技術と同じくらい大切なのが、依頼主が何のためにその画像を使うのかをくみ取る力です。例えば同じ商品写真でも、ネットショップの一覧に並べる画像なら商品が大きく見えることが優先され、広告のバナーに使う画像なら文字を入れる余白が必要になります。依頼の文面に書かれていない目的を一言確かめるだけで、修正の回数が減り、依頼主の満足度が大きく上がります。

身につけ方

基本の操作は、ソフトの提供元が出している公式のチュートリアルや、市販の解説書で学べます。大切なのは、学んだ操作を実際の写真で何度も試すことです。自分で撮った写真を使って、切り抜き、色の補正、不要なものの除去を繰り返し練習すると、仕事に使える技術が身につきます。

受注から納品までの作業の流れ

画像加工の仕事は、次のような流れで進みます。

  1. 依頼の内容を確かめる。加工の種類、枚数、納品の形式とサイズ、納期、修正の回数を確認します。
  2. 見本を作って確認をもらう。最初の1枚から3枚を加工して、仕上がりの方向が合っているかを確かめてもらいます。
  3. 残りを加工する。見本で決まった基準に合わせて、すべての画像を加工します。
  4. 自分で確認する。切り抜きの縁の残り、色のばらつき、ファイル名の誤りなどを確かめます。
  5. 納品して修正に対応する。決められた方法で納品し、修正の依頼があれば対応します。

見本の確認が一番大切

画像加工の仕事でトラブルになりやすいのは、「思っていた仕上がりと違う」という食い違いです。色の好みや、どこまで直すかの加減は、言葉だけでは伝わりにくいためです。最初の数枚で確認をもらうことで、残りの作業の方向がそろい、大量の作り直しを防げます。

元の画像を必ず残す

加工の作業では、元の画像を上書きせず、必ず別に保存しておきます。依頼主から「やはり元の色に近づけてほしい」と言われたときに、元の画像がないと対応できなくなるためです。作業用のフォルダを「元画像」「作業中」「納品」に分けておくと、取り違えを防げます。加工の途中のファイルも、レイヤーを残した形式で保存しておけば、修正の依頼があったときに一から作り直さずに済みます。

仕上がりの質を上げる確認の手順

画像加工の評価は、納品前の確認でほぼ決まります。自分では気づきにくい失敗を防ぐために、次の手順で確かめる習慣をつけましょう。

  1. 拡大して縁を見る。切り抜いた画像は、200%から400%ほどに拡大して、輪郭に元の背景の色が残っていないか、ギザギザになっていないかを確かめます。
  2. 背景の色を変えて見る。白い背景だけで確認すると、薄く残った影や縁に気づけません。一時的に黒や濃い色の背景を敷いて見ると、残りがはっきり分かります。
  3. 全体を並べて比べる。複数の画像を加工したときは、一覧で並べて、明るさや色味、商品の位置や余白がそろっているかを確かめます。1枚ずつ見ると自然でも、並べると差が目立つことがよくあります。
  4. 形式とサイズを確かめる。依頼された形式、画像のサイズ、解像度、色の扱いの方式に合っているかを確かめます。ネットショップでは、サイトごとに推奨される画像のサイズが決まっていることがあります。
  5. ファイル名を確かめる。依頼主が指定したファイル名の規則どおりになっているか、元の画像と取り違えていないかを確かめます。

色の確認は時間を空けて行う

色の補正は、長い時間画面を見続けていると目が慣れてしまい、正しく判断できなくなります。作業が終わったら少し時間を空け、翌日など目が休まった状態でもう一度見直すと、色のずれに気づきやすくなります。可能であれば、スマートフォンなど別の画面でも表示して、極端に違って見えないかを確かめましょう。お客様の多くはスマートフォンで商品写真を見るため、この確認は特に大切です。

依頼主とのやり取りの例文

画像加工の仕事では、見積もりや修正のやり取りが多く発生します。そのまま使える形の例文を紹介します。

見積もりを返すときの例文

〇〇様、お問い合わせありがとうございます。△△です。お送りいただいた見本の写真3枚を拝見しました。いずれも白い背景への切り抜きと、実物に合わせた色の補正で対応できます。1枚あたり200円、50枚で10,000円、納期はご依頼から5日後とさせていただけますでしょうか。修正は2回まで無料で対応いたします。最初に3枚を加工してお送りしますので、仕上がりの方向をご確認いただいてから、残りの作業に進みます。

修正の依頼に答えるときの例文

ご確認ありがとうございます。ご指摘の2点、承知しました。1点目の商品の色が実物より青く見える件は、黄色の方向に寄せて実物に近づけます。2点目の影を残してほしいという件は、床に落ちる影を薄く残す形に直します。明日の正午までに修正版をお送りします。

このように、何をどう直すかを自分の言葉で言い直して返すと、依頼主は意図が正しく伝わったことを確かめられます。修正の内容を言い直さずに「承知しました」だけで返すと、直した後にまた食い違いが起きることがあります。

範囲外の依頼を受けたときの例文

追加で、人物の写真の背景の合成もご依頼いただきありがとうございます。合成は今回の切り抜きの作業とは別の作業になるため、1枚あたり800円で承ることができます。ご希望であれば、先に1枚を作ってお送りします。

範囲外の作業を無償で引き受け続けると、実際の時給が下がり続けます。追加の作業は、その都度、別の料金を示して相談するのが、長く続けるための基本です。

副業での作業時間の確保の仕方

会社員や子育て中の人が副業で画像加工を受ける場合、作業時間の確保が課題になります。画像加工は集中が必要な作業なので、時間の使い方を工夫しましょう。

まとまった時間と細切れの時間を分ける

切り抜きやレタッチの細かい作業は、30分から1時間ほど集中できる時間に進めると効率よく仕上がります。一方で、依頼主へのメールの返信、ファイルの整理、納品前の一覧での確認などは、15分ほどの細切れの時間でも進められます。平日の夜は細かい作業に集中し、昼休みや移動の時間に連絡を済ませる、といった分け方をすると無理がありません。

納期には余裕を持たせる

副業では、本業の急な残業や家族の予定で作業時間が取れなくなることがあります。納期は、実際に作業できる見込みの日数より1日から2日ほど長めに伝えておくと、急な予定にも対応できます。早めに納品できれば、依頼主の評価も上がります。

報酬の形と時給の考え方

画像加工の報酬は、1枚あたりの単価で決まる形が多く、継続の案件では月ごとの固定の報酬になることもあります。

1枚あたりの単価を時給に直す

例えば1枚あたり150円の切り抜きの案件で、1枚に5分かかるなら、1時間に12枚で1,800円です。同じ単価でも、髪の毛のように輪郭が複雑な写真で1枚に15分かかるなら、1時間に600円にしかなりません。画像加工は写真によって手間が大きく変わるため、依頼の画像を何枚か見せてもらい、1枚にかかる時間を見積もってから単価を決めることが大切です。

単価に影響するもの

単価は、作業の難しさ、納期の短さ、修正の回数、納品の形式によって変わります。合成やレタッチのように加減の判断が必要な作業は、単純な切り抜きより単価が高く設定されることが多くなります。修正の回数を決めずに受けると、何度も直しを求められて実際の時給が下がるため、見積もりの段階で「修正は2回まで」のように決めておきましょう。

デザインの仕事全体の単価の相場を知りたい人は、デザイナーの年収・単価相場のページで、デザインの職種の収入の目安を確かめておくと、自分の単価を考える参考になります。

副業の収入と税金

会社員が副業で画像加工の報酬を受け取る場合、給与以外の所得の合計が年間20万円を超えると、所得税の確定申告が必要になります。ここでいう所得は、報酬から必要経費を差し引いた額です。ソフトの利用料やペンタブレットの購入費などは、仕事に使った分を経費として扱える場合があるため、領収書や利用の記録を残しておきましょう。くわしくは国税庁の確定申告が必要な人の案内で確認できます。

未経験から始める手順

画像加工の副業を未経験から始めるなら、次の順番で進めると無理がありません。

ステップ1。基本の操作を練習する

まず、切り抜き、色の補正、不要なものの除去の3つの基本を、自分で撮った写真で練習します。家にある食器、文房具、植物などを撮影して、白い背景に切り抜く練習から始めるとよいでしょう。

ステップ2。作品を作る

練習で慣れてきたら、仕事を想定した作品を作ります。商品写真の切り抜きと色の補正の前後を比べられる形にする、架空のお店のバナーを作るなど、依頼主が見て「こういう仕事を頼める」と分かる作品にします。

ステップ3。小さな案件で実績を作る

作品がそろったら、枚数の少ない案件から応募して、実績と評価を積みます。最初の数件は単価よりも、納期を守って丁寧に仕上げ、良い評価をもらうことを優先しましょう。

練習に使う素材の注意

練習や作品に他人の写真を使うときは、著作権に注意が必要です。インターネットで見つけた写真を勝手に加工して作品として公開すると、著作権の侵害になるおそれがあります。自分で撮った写真を使うか、加工や公開が認められた素材を、その利用条件を確かめてから使いましょう。

ポートフォリオの作り方

ポートフォリオとは、自分の作品をまとめて見せるための資料のことです。画像加工の仕事では、ポートフォリオの出来が採用を大きく左右します。

加工の前と後を並べる

画像加工のポートフォリオでは、加工の前と後の画像を並べて見せるのが基本です。どこをどう直したのかが一目で分かると、技術の高さが伝わります。それぞれの作品に「背景の切り抜きと、実物に合わせた色の補正」「肌の質感の調整と、写り込んだ電線の除去」のように、作業の中身を一言添えると、依頼主は自分の頼みたい仕事と結びつけやすくなります。

得意な分野をはっきりさせる

作品の数を増やすより、得意な分野を絞って見せるほうが効果的です。ネットショップの商品写真を得意にしたいなら、衣類、雑貨、食品など、商品の種類を変えた作品をそろえると、その分野の依頼主に選ばれやすくなります。Webデザインの分野で働く人の収入や働き方を知りたい人は、Webデザイナー 年収のリアル:30代フリーランスが語る稼ぎ方とキャリアパスも参考になります。画像加工の経験を、デザインの仕事にどう広げていけるかを考える材料になります。

著作権と表示の決まりで気をつけること

画像加工は、他人が撮った写真や作った素材を扱う仕事です。法律の決まりを知らないまま作業すると、依頼主と自分の両方が困ることになります。

依頼主から預かる素材の権利

依頼主から預かった写真が、本当に依頼主が使ってよいものかどうかは、加工する側にとっても無関係ではありません。著作権法では、著作者には、自分の作品を意に反して変えられない権利(同一性保持権)があると定められています。例えば、他のサイトから持ってきた写真を加工するよう頼まれた場合、その写真を加工して使う許可があるかを確かめる必要があります。文化庁は、著作権の基本を学べる教材を文化庁の著作権を学ぶページで公開しているので、一度目を通しておくと判断の助けになります。

商品写真の加工しすぎに注意する

ネットショップの商品写真では、加工の加減にも注意が必要です。景品表示法では、商品の品質や規格などについて、実際のものより著しく良いと見せる表示を禁じています。

事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。一商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し 出典: e-Gov法令検索(不当景品類及び不当表示防止法 第5条)

表示の責任を負うのは商品を売る事業者ですが、加工する側も、色を実物と大きく変える、傷や汚れを消して新品のように見せるといった加工を頼まれたときは、依頼主に確認するのが安全です。実物に近い色に合わせることは、お客様の信頼を守るための大切な仕事です。

納品した画像の扱い

納品した画像の権利を誰が持つのか、自分のポートフォリオに載せてよいのかは、契約の段階で確かめておきます。依頼主によっては、発売前の商品の写真などを外に出さないよう求めることがあります。許可なくポートフォリオに載せると信頼を損なうため、必ず確認を取りましょう。

案件の探し方と選び方

画像加工の案件は、クラウドソーシングのサイト、業務委託の募集サイト、知人からの紹介などで見つかります。それぞれの特徴を比べます。

探し方 向いている人 気をつける点
クラウドソーシングのサイト 実績を作りたい未経験の人 単価の低い案件が多く、時給に直して判断する
業務委託の募集サイト 継続して受けたい人 作業時間や連絡の頻度の条件を確かめる
撮影やデザインの仕事をする人からの紹介 技術に自信がある人 紹介者との関係を大切にし、条件を書面で決める
SNSでの作品の発信 得意な分野がはっきりしている人 成果が出るまでに時間がかかる

案件を選ぶときの確認点3つ

1つ目は、加工の種類と枚数がはっきり書かれているか。2つ目は、修正の回数と納品の形式が決まっているか。3つ目は、素材の権利と納品後の画像の扱いについて説明があるかです。この3つがあいまいな案件は、始めてから条件が変わりやすいため、応募の前に質問して確かめましょう。

単価を上げて長く続けるための工夫

画像加工の仕事を続けていくと、単純な作業だけでは単価が上がりにくいことに気づきます。次の段階に進むための工夫を紹介します。

作業の速さを上げる

よく使う操作をショートカットキーで行う、決まった加工の手順を記録して繰り返し使う、といった工夫で、1枚あたりの時間を短くできます。単価が同じでも、作業が早くなれば時給は上がります。同じ依頼主から繰り返し頼まれる案件では、その依頼主専用の手順書を作っておくと、毎回の確認の手間も減らせます。

撮影やデザインと組み合わせる

撮影から加工までを一緒に引き受ける、加工した写真を使ってバナーまで作る、といった形で仕事の範囲を広げると、1件あたりの報酬が上がり、依頼主にとっても頼む手間が減ります。

AIの道具とうまく付き合う

画像の切り抜きや不要なものの除去は、AIを使った機能で自動化が進んでいます。単純な作業だけを受けていると、こうした機能と比べられやすくなります。一方で、自動の処理では不自然になる細部を整える仕事や、依頼主の意図をくみ取って仕上げる仕事は、人の判断が欠かせません。AIの道具を自分の作業を早くするために使いこなし、浮いた時間を仕上げの質に回すのが、これからの画像加工の仕事の進め方です。AIやマーケティングの分野でどんな仕事が増えているかは、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事のガイドで確かめられます。

長く頼まれる人に共通すること

2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきた運営者として見てきた限りでは、画像加工の仕事を長く続けている人は、技術の高さだけでなく「この人に頼めば、説明しなくても意図どおりに仕上がる」という信頼を積み上げています。最初の数枚で確認をもらう、元の画像を必ず残す、納品のときに作業の中身を一言添える、といった丁寧さが、同じ依頼主からの継続の仕事につながっていきます。

また、仲介の手数料が間に入らない直接の取引では、依頼する側は同じ予算でより多くの枚数を頼め、受ける側の手取りも厚くなります。手数料0%で直接取引できる場を使えば、1枚あたりの単価が低い仕事でも、手元に残る額の差が積み重なります。その分をソフトや画面などの道具に回せば、仕上がりの質がさらに上がり、より良い仕事を受けられるという好循環が生まれます。

画像加工は、技術を身につけるほど仕上がりに差が出て、その差が評価に直結する仕事です。基本の操作の練習、前後を比べられる作品づくり、素材の権利の確認という土台を固めたうえで、まずは得意な分野の小さな案件から始めてみてください。

よくある質問

Q. 画像加工の副業は未経験でも始められますか?

始められます。画像加工は実務経験より、どんな仕上がりの画像を作れるかで判断されやすい仕事です。自分で撮った写真で切り抜きや色の補正を練習し、加工の前と後を並べた作品を用意すれば、未経験でも最初の案件に応募できます。最初は枚数の少ない案件で実績と評価を積むのが近道です。

Q. Photoshop がないと仕事は受けられませんか?

無料のソフトやブラウザで使える道具でも、切り抜きや色の補正の練習はできます。ただし、仕事の依頼では Photoshop の形式での納品を求められることが多く、本格的に仕事にするなら使えるようにしておくと選べる案件が広がります。料金は改定されることがあるため、契約の前に提供元の公式のページで確認してください。

Q. 1枚あたりの単価はどう決めればよいですか?

画像加工は写真によって手間が大きく変わるため、依頼の画像を何枚か見せてもらい、1枚にかかる時間を見積もってから時給に直して決めるのが確実です。輪郭が複雑な切り抜きや、加減の判断が必要なレタッチは、単純な作業より高く設定するのが一般的です。修正の回数も見積もりの段階で決めておきましょう。

Q. 依頼主から預かった写真を作品として公開してもよいですか?

依頼主の許可なく公開するのは避けましょう。発売前の商品の写真など、外に出してほしくない画像もあるため、ポートフォリオに載せたい場合は契約の段階で確認を取ります。許可が出ない場合は、自分で撮った写真や、加工と公開が認められた素材を使って、同じ種類の作業の作品を作るとよいでしょう。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年9月4日最終更新:2026年10月22日
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