Grokの使い方|Xとアプリでの始め方と、仕事で使うときの注意点


この記事のポイント
- ✓Xの中で使う方法とgrok.comやスマホアプリで使う方法に分けて解説します
- ✓無料で試せる範囲とXプレミアム・SuperGrokの関係
- ✓入力した内容がAIの学習に使われる条件と止め方
Grokの使い方を結論から言うと、入口は2つです。Xのアプリやx.comの中でGrokのアイコンを押して使う方法と、xAIが提供するgrok.comやスマートフォンのGrokアプリで単体のAIとして使う方法です。どちらも無料で試せますが、仕事で使うなら、始める前に「入力した内容がどう扱われるか」の設定を確かめておくことが欠かせません。
この記事では、Grokを使える場所ごとの始め方、無料で使える範囲と有料プランの関係、仕事で使うときに気をつけたい点を、XのヘルプセンターとxAIの公式ページ、個人情報保護委員会の注意喚起をもとに整理します。読み終えたときに、自分の仕事のどの場面でGrokを使い、どの場面では使わないかを決められる状態を目指します。
Grokとは何か、他の生成AIとどこが違うのか
Grokは、xAIという会社が開発した生成AIです。生成AIとは、質問や指示の文章を入力すると、それに応じた文章や画像を作って返してくれる仕組みのことです。XのヘルプセンターではGrokを、質問への回答、問題の解決、アイデア出しといった作業を手助けするAIアシスタントとして紹介しています。
他の生成AIと比べたときのいちばんの特徴は、Xとのつながりです。Xのヘルプセンターによると、Grokは質問に答えるときに、Xの公開ポストを検索するか、インターネットでリアルタイムのWeb検索をするかを自分で判断する仕組みを持っています。Xの公開ポストにリアルタイムで触れられるため、いま話題になっている出来事やトレンドについて、新しい情報をもとに答えられることが強みとされています。
xAIの公式ページでは、Grokの機能として、Web検索とXのリアルタイムの情報を使った回答、手順を追って考える推論、画像や動画の生成、コードの作成、音声での会話、ファイルやPDFの読み取り、30以上の言語への対応などが挙げられています。複数のAIが並行して考えて1つの答えにまとめる「マルチエージェント」という使い方も、上位のプランの機能として紹介されています。
性格づけにも特徴があります。Xのヘルプセンターは、Grokをユーモアのある、少し型破りな性格のAIとして説明しています。答えの口調がくだけていると感じることがあるのはこのためで、仕事の文書の下書きに使う場合は、口調を指定して頼むほうがよい結果になります。
正直なところ、「最新の情報に強い」という点は、裏返すと「まだ真偽の定まっていない情報にも触れやすい」ということでもあります。この点は後の注意点の節で詳しく触れます。
Grokを使える場所は3つある
Grokの入口は、大きく分けて次の3つです。
| 使う場所 | 始め方 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| Xの中(アプリ・x.com) | Xのナビゲーションバーにあるアイコンを押す | Xで見ている話題の背景を調べる、ポストの内容を確かめる |
| grok.com(Webブラウザ) | ブラウザでgrok.comを開く | パソコンで長めの文章や資料を扱う |
| Grokアプリ(iOS・Android) | アプリストアから入れる | 外出先での調べもの、音声での会話 |
xAIの公式ページでは、GrokはWeb、iOS、Androidで使えると案内されています。パソコンで使う場合は、ブラウザでgrok.comを開く形になります。
Xの中のGrokと、grok.comやアプリのGrokは、同じxAIのAIを使っていますが、入口とアカウントの扱いが違います。Xの中で使う場合はXのアカウントのまま使え、設定もXの「設定とプライバシー」の中で管理します。grok.comやアプリでは、xAIのアカウントでログインして使います。
どれを使うか迷う場合は、ふだんXをよく見ている人ならXの中から、Xをあまり使わない人や仕事の調べものに使いたい人ならgrok.comから始めるのが分かりやすいでしょう。
XでGrokを使う手順
Xのヘルプセンターによると、XでGrokを使う手順は次のとおりです。
- x.comを開くか、iPhoneやAndroidでXのアプリを開く
- ナビゲーションバーにあるGrokのアイコンを選ぶ
- 質問を入力するか、表示される提案から始める
Grokは、Xが利用できるすべての国で使えると案内されています。日本でも、Xのアカウントがあればそのまま試せます。
質問の入れ方の例
Xの中でGrokを使うなら、Xの情報と組み合わせた質問が向いています。たとえば次のような頼み方です。
・「いまXで話題になっている〇〇について、何が起きているのか、主な意見を3つに分けて説明して」
・「このポストの主張について、反対の立場からの意見もあわせて整理して」
・「〇〇というサービスの最近の評判を、Xの投稿をもとにまとめて。ただし広告やキャンペーンの投稿は除いて」
最後の例のように、何を除いてほしいかまで指定すると、答えの質が上がります。
答えの根拠になったポストを開いて読む
Xの中のGrokの答えには、根拠にしたポストが示されることがあります。答えの文章だけを読んで終わりにせず、元のポストを2、3件開いてみてください。発信しているのが当事者なのか、報道機関なのか、匿名の個人なのかで、同じ内容でも信頼の度合いは変わります。答えの要約がポストの内容と食い違っていないかを確かめる習慣をつけると、Grokの答えの癖も見えてきます。
投稿への返信で@grokを呼び出す使い方
X上では、ポストへの返信に「@grok」を付けて質問し、Grokに返信の形で答えてもらう使い方も広がっています。手軽ですが、仕事で使う場合は注意が必要です。返信はポストとして公開されるため、自分が何を質問したかも、Grokが何と答えたかも、他の人から見えます。取引先の名前や社内の話題を含む質問は、この形では行わないほうが安全です。
調べものは、人に見られないGrokの画面で行う。これを習慣にしておくだけで、うっかりした情報の漏れを防げます。
grok.comとアプリで使う手順
Xを使わずにGrokを使いたい場合は、grok.comかGrokのアプリを使います。
grok.comで始める
ブラウザでgrok.comを開くと、メッセージの入力欄が表示されます。2026年10月9日時点で確認したところ、ログインの画面では、Google、X、Apple、GitHubのアカウント、またはメールアドレスでログインできる選択肢が並んでいました。会話の履歴を残したい場合や、パソコンとスマートフォンで続きを使いたい場合は、ログインしておきます。xAIの公式ページでは、ログインしていれば端末をまたいで会話の履歴がそろうと案内されています。
入力欄の近くでは、応答の速さを優先するモードなどを切り替えられます。また、画像や動画を作る機能は「Imagine」という名前で用意されています。
スマートフォンのアプリで始める
iPhoneはApp Store、AndroidはGoogle Playから「Grok」のアプリを入れ、grok.comと同じアカウントでログインします。xAIの公式ページでは、音声での自然な会話や、写真や画面のスクリーンショットを読み取って説明する機能が紹介されています。外出先で看板や資料を撮影して内容を聞く、移動中に声で調べものをする、といった使い方はアプリのほうが向いています。
最初に試すとよい使い方
初めて使うときは、答えの正しさを自分で確かめられる題材から試すのがおすすめです。自分の仕事の分野の基本的な用語を説明させる、自分で書いた文章の誤字を探させる、といった使い方なら、Grokの答えの癖がつかみやすくなります。いきなり知らない分野の調べものに使うと、答えのどこが正しく、どこが怪しいのかを判断できません。
無料で使える範囲と、有料プランの考え方
Grokは無料で試せます。xAIの公式ページでは、Webとアプリで無料で試すことができ、上位の「SuperGrok」に切り替えると、利用できる回数の上限が上がり、混雑時の優先的な利用やマルチエージェントの推論が使えると案内されています。
Xの有料プランとの関係
Xの中でGrokを使う場合は、Xの有料プラン「Xプレミアム」も関係します。Xのヘルプセンターによると、Xプレミアムにはベーシック、プレミアム、プレミアムプラスの3段階があり、プレミアムではGrokの利用上限が引き上げられ、プレミアムプラスではさらに引き上げられます。料金については、Webで購入する場合で月額3米ドルまたは年額32米ドルから(または現地通貨での相当額)と書かれています。
まとめると、次のような関係になります。
| 使い方 | 無料 | 有料にすると |
|---|---|---|
| Xの中のGrok | 無料のアカウントで試せる | Xプレミアム・プレミアムプラスで利用上限が上がる |
| grok.com・アプリ | 無料で試せる | SuperGrokで上限が上がり、マルチエージェントなどが使える |
有料に移る目安
具体的な料金はプランや購入する経路、地域で変わることがあるので、申し込む前にXの「プレミアム」の画面やgrok.comのプランの画面で金額を確かめてください。有料に移るかどうかは、次の2つで判断するとよいでしょう。
1つ目は、無料の上限に毎日のように当たるかどうかです。上限に当たる日が週に1、2回程度なら、無料のままで十分です。2つ目は、その作業にGrokでなければならない理由があるかどうかです。Xのリアルタイムの情報を使いたいならGrokが合っていますが、文章の下書きや要約だけなら、すでに契約している別の生成AIで足りることもあります。複数の生成AIに同時に課金している状態は、見直す余地があります。
仕事で使うときの注意点1:入力した内容の扱い
仕事でGrokを使う前に、必ず確かめておきたいのが、入力した内容がどう扱われるかです。
Xでのやり取りは学習に使われる場合がある
Xのヘルプセンターには、Xが、公開ポストなどの公開データや、X上のGrokでのやり取り、入力、結果を、Grokなどの生成AIの学習と調整のためにxAIと共有する場合があると書かれています。ここでいう学習とは、AIがより良い答えを出せるように、集めたデータで仕組みを鍛えることです。
この扱いは、設定で止められます。Xのヘルプセンターが案内している手順は次のとおりです。
- Xの設定から「プライバシーと安全」を選ぶ
- 「データの共有とパーソナライゼーション」まで進む
- 「Grokとサードパーティコラボレーター」を選ぶ
- 「データ共有」の項目で、Grokでのやり取りなどを学習と調整に使うことを許可するかどうかを選ぶ
この設定を外しても、XでGrokは引き続き使えると書かれています。同じ画面には、Grokの答えを自分向けに調整するための「Grokのパーソナライズ」の設定もあります。
会話の履歴は、まとめて削除することもできます。削除した会話は、セキュリティや法律上の理由で残す必要がある場合を除き、30日以内にシステムから削除されると案内されています。
自分のポストがGrokの答えに使われないようにする
もう1つ知っておきたいのは、自分のXのポストそのものの扱いです。Xのヘルプセンターによると、アカウントを非公開にすると、ポストがすべての利用者には公開されなくなり、GrokやxAIのAIの学習に使われたり、他の利用者の質問への答えとして表示されたりすることがなくなります。設定は「設定とプライバシー」から「プライバシーと安全」、「オーディエンスとタグ付け」と進み、「ポストを非公開にする」に印を付ける形です。
仕事用のアカウントで告知や発信をしている場合は、非公開にすると本来の目的が果たせなくなります。その場合は、公開のポストには仕事の内部の事情を書かない、という基本に立ち返るしかありません。Grokに限らず、公開した情報は誰かのAIに読まれる前提で書く時代になったと考えておくほうが現実的です。
最初にGrokを仕事で使うと決めたら、「データ共有」「Grokのパーソナライズ」「ポストの公開範囲」の3か所の設定を、一度まとめて見直しておくと安心です。
個人情報や取引先の情報は入れない
設定を外したとしても、それで何でも入力してよいことにはなりません。Xのヘルプセンター自身が、Grokとの会話で、自分や他人の個人データ、機微な情報や機密の情報を共有しないよう呼びかけています。
生成AI全般について、国の個人情報保護委員会も一般の利用者向けに次のような注意を出しています。
生成AIサービスでは、入力された個人情報が、生成AIの機械学習に利用されることがあり、他の情報と統計的に結びついた上で、また、正確又は不正確な内容で、生成AIサービスから出力されるリスクがある。そのため、生成AIサービスに個人情報を入力等する際には、このようなリスクを踏まえた上で適切に判断すること。 出典: ppc.go.jp
同じ注意喚起では、生成AIのサービスを提供する事業者の利用規約やプライバシーポリシーを確かめたうえで、入力する情報の内容を踏まえて使い方を判断するよう求めています。顧客の名前や連絡先、取引先から預かった資料、公開前の企画は、Grokに限らず生成AIに入れない。これを原則にしておくのが安全です。
仕事で使うときの注意点2:答えの正しさを確かめる
もう1つの注意点は、答えの正しさです。Xのヘルプセンターは、Grokについて、事実と違う情報を自信を持って示したり、誤って要約したり、文脈の一部を見落としたりする可能性があると明記し、示された情報は自分で確かめるよう勧めています。
最新の情報ほど、確かめる手間がかかる
GrokがXのポストやWeb検索をもとに答えるということは、その元になった情報の質に答えが左右されるということです。話題になって間もない出来事では、Xの上に誤った情報や推測が多く流れていることがあり、Grokの答えがそれを拾ってしまうこともありえます。
仕事で使うときは、次の3つを習慣にすると安全です。
・答えに出典が示されている場合は、出典のページを自分で開いて確かめる
・数字、日付、法律や制度の話は、必ず公的機関や公式の発表で確かめる
・人や会社についての評判の要約は、そのまま外に出さない
特に人や会社の評判は、Xの投稿の偏りがそのまま答えに出やすい分野です。取引先の調査や採用の場面で、Grokの要約を根拠に判断するのは避けるべきです。
「AIが言っていた」は仕事の根拠にならない
編集の仕事をしていると、生成AIで調べた内容をそのまま原稿に書いてしまい、出典を求められて答えられなくなるという失敗の話をよく耳にします。AIの答えは調べものの入口としては便利ですが、最後に責任を持つのは使った人です。資料や記事に使う数字は、元の資料にたどり着いてから書く。この順番を守るだけで、仕事の信頼は大きく変わります。
仕事でのGrokの使い方の例
注意点を踏まえたうえで、Grokが力を発揮しやすい仕事の場面を挙げておきます。
話題の背景をつかむ
広報やマーケティング、編集の仕事では、自社の分野でいま何が話題になっているのかを素早く知る必要があります。「この1週間、Xで〇〇の分野について議論になっている話題を5つ挙げて、それぞれの論点を説明して」と頼むと、話題の全体像をつかむ入口になります。そこから気になる話題を選び、元のポストや報道を自分で確かめる流れです。
文章の下書きと推敲
メールの文面や企画書の骨組み、SNSの投稿文の案を作らせる使い方です。「です・ます調で、くだけすぎない文体で」「300字以内で」のように、口調と長さを指定しておくと、手直しが少なくて済みます。自分で書いた文章を貼り付けて、分かりにくい箇所を指摘させる使い方も役に立ちます。ただし、貼り付ける文章に取引先の名前や未公開の情報が入っていないかは、先に確かめてください。
資料やファイルの要約
xAIの公式ページでは、ファイルやPDFを読み込んで要約する機能が紹介されています。公開されている白書や報告書の要約に使えば、読む前に全体の構成をつかむ助けになります。社外秘の資料は入れないという原則は、ここでも同じです。
画像の案を出す
Grokの「Imagine」では、文章から画像や動画を作れます。プレゼン資料のイメージ図の案や、ブログの挿絵のたたき台を作る用途です。仕事で使う場合は、作った画像の利用条件をxAIの利用規約で確かめ、実在の人物や他社のロゴに似た画像を使わないよう注意してください。
Grokに任せないほうがよい作業
使い方の例と同じくらい大切なのが、Grokに任せないほうがよい作業を先に決めておくことです。仕事で事故につながりやすいのは、次の4つの場面です。
1つ目は、税金や社会保険、法律の手続きのように、間違えると損が出る判断です。制度は毎年のように変わり、Xの上には古い情報や個人の解釈が大量に残っています。Grokがそれを拾って答えることは十分にありえます。制度の話は、国税庁や厚生労働省、日本年金機構などの公式の案内で確かめるのが原則です。
2つ目は、健康や医療に関わる判断です。症状や薬についての質問に答えが返ってきても、それは診断ではありません。体調の不安は医療機関に相談してください。
3つ目は、特定の人や会社についての評価です。取引先の信用や応募者の評判を、Xの投稿をもとにした要約で判断すると、偏った情報や誤った情報で相手を不当に扱うおそれがあります。
4つ目は、契約書や規約の最終的な確認です。条文の意味を大まかにつかむ手助けには使えても、契約してよいかどうかの判断は、契約の相手への確認や専門家への相談で行うべきです。
逆に、Grokが力を発揮しやすいのは、答えの正しさを自分ですぐ確かめられる作業や、間違っていても損が小さい作業です。アイデアの案出し、文章の言い回しの候補、長い資料の目次づくり、話題の全体像をつかむための下調べなどがこれに当たります。「間違えたときに誰が困るか」を基準に、任せる作業と任せない作業を分けておくと、迷わずに使えます。
思いどおりの答えを引き出す頼み方
Grokに限らず、生成AIの答えの質は、頼み方でかなり変わります。仕事で使うときに効果が大きい書き方を4つ挙げます。
1. 立場と目的を先に書く
「あなたは中小企業の広報担当の相談相手です。社内報の記事の構成を考えたいので手伝ってください」のように、誰として、何のために答えてほしいのかを最初に書きます。目的が分かると、Grokは答えの深さや言葉選びを合わせやすくなります。Grokはもともと少しくだけた口調で答える性格づけがされているので、仕事の文書では「です・ます調で、冗談は入れないでください」と添えておくと手直しが減ります。
2. 出力の形を指定する
「箇条書きで5つ」「表の形で、列は項目・メリット・注意点」「400字以内」のように、答えの形を指定します。形を決めずに頼むと、長い説明文が返ってきて、必要な部分を探すのに時間がかかります。資料にそのまま貼りたい場合ほど、形の指定が役に立ちます。
3. 情報の範囲と期間を絞る
Xの情報を使う質問では、「この1週間の」「日本語のポストに限って」「企業の公式アカウントの発表を優先して」のように、範囲と期間を絞ります。範囲を絞らないと、古い話題や海外の反応が混ざり、答えがぼやけます。
4. 分からないことは分からないと答えさせる
「確かな情報が見つからない場合は、推測で埋めずに『分からない』と答えてください」と一文入れておくと、もっともらしい作り話が混ざるのを抑えやすくなります。答えの中で根拠にした情報の出典を示すよう頼んでおくと、後で自分が確かめる作業も楽になります。
この4つを入れた頼み方の例を挙げておきます。
「あなたはIT企業のマーケティング担当の相談相手です。この1週間、日本語のXで話題になっている生成AIの話題を5つ、表の形で挙げてください。列は話題・主な論点・参考になる出典です。確かな情報が見つからない話題は含めないでください。」
一度の質問で完璧な答えを求めず、返ってきた答えに「2つ目の話題をもう少し詳しく」「出典が公式の発表かどうかを確かめて」と続けて頼むのも、生成AIを使いこなすうえでの基本の動きです。
会話を共有するときと、チームで使うときの注意
xAIの公式ページでは、Grokとの会話を公開のリンクで共有できる機能が紹介されています。調べた結果を同僚に見せたいときに便利ですが、リンクを知っている人なら誰でも会話を見られる形になる点には注意が必要です。会話の途中に社内の事情や個人の名前を書いていた場合、共有した相手の先にも、その内容が伝わる可能性があります。
チームで共有するなら、会話のリンクをそのまま送るより、必要な結論だけを自分の言葉でまとめ直し、確かめた出典を添えて送るほうが安全です。生成AIの答えをそのまま転送すると、受け取った側は「誰かが確かめた情報」だと受け取りがちで、誤りが確かめられないまま広がってしまいます。
また、同じチームの中でも、Grokを使う人と使わない人、無料で使う人と有料で使う人が混ざると、答えの質や使える機能に差が出ます。「調べものの入口にはGrokを使ってよい。ただし外に出す資料の数字は必ず元の資料で確かめる」のように、チームで最低限の決まりを1つ作っておくと、使い方のばらつきによる事故を防げます。
職場や取引先のルールを先に確かめる
会社員として働く人や、業務委託で仕事を受けている人は、Grokを使う前に、職場や取引先のルールを確かめておく必要があります。
会社によっては、業務で使ってよい生成AIを指定していたり、特定のサービスの利用を禁じていたりします。業務委託の場合も、契約書や秘密保持の取り決めで、預かった情報を外部のサービスに入力することが制限されていることがあります。ルールが決まっていない場合でも、取引先の資料を生成AIに入れる前に、一言確認しておくのが無難です。
逆に言えば、生成AIを安全に使うルールを社内に作ることは、それ自体が仕事になります。AIコンサル・業務活用支援のお仕事のページでは、企業の生成AIの導入や活用を支援する仕事の内容がまとめられています。どのAIに何を入れてよいか、答えをどう確かめるかを整理できる人は、AIの操作に詳しい人以上に求められています。
MacでGrokを毎日使うなら、開き方を決めておく
xAIの公式ページでは、GrokはWeb、iOS、Androidで提供されていると案内されています。Macでは、ブラウザでgrok.comを開いて使うのが基本です。
毎日使うようになると、ブラウザのたくさんのタブの中からGrokを探す手間や、個人用と仕事用のアカウントが同じブラウザの中で混ざる不便が気になってきます。たとえば、個人のGoogleアカウントでログインしたGrokと、仕事用のアカウントでログインしたGrokを使い分けたい場合、同じブラウザでは毎回ログインし直すことになりがちです。
こうした場合の候補の1つに、Webサイトを独立したMacのアプリにする道具のKagemushaがあります。公式サイトによると、GmailやChatGPTなど300以上のサービスのひな形から選ぶか、任意のURLを入力して、Dockから開ける独立したアプリを作れます。アプリごとにブラウザのプロファイルが分かれ、Cookieやログイン状態がアプリの間で分離されるため、仕事用と個人用のアカウントを同時に使い分けられます。Chrome、Brave、Microsoft Edgeなど7種類のブラウザのエンジンに対応し、Chromeウェブストアの拡張機能もアプリごとに使えます。無料版では3つまでアプリを作れ、作れる数を無制限にするProは3,980円(税込)の買い切りです。macOS 12以降に対応しています。
grok.comをアプリにしておけば、Cmd+Tabで他のアプリと同じように切り替えられ、調べものの途中でタブを探す手間がなくなります。
Kagemushaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
AIを使いこなす力が、受けられる仕事の幅を広げる
Grokのような生成AIは、使い方そのものよりも、何に使い、何に使わないかを決める判断のほうが仕事の成果を左右します。在宅で受ける仕事でも、この判断ができる人とできない人の差は、すでにはっきり出始めています。
生成AIの活用やWebの集客、情報の安全を扱う分野では、在宅で受けられる仕事が増えています。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事のページでは、こうした分野の仕事の種類と必要なスキルがまとめられています。Grokのリアルタイムの情報を使って話題の動きをつかみ、出典を自分で確かめて報告にまとめる力は、マーケティングの仕事の基本の動きとそのまま重なります。
AIを組み込んだアプリやサービスを作る側に回る道もあります。アプリケーション開発のお仕事のページでは、アプリの開発の仕事の進め方や求められる技術が紹介されています。生成AIをどの場面でどう使わせるかを設計できる開発者は、今後さらに必要とされる立場です。
調べものや分析を仕事の中心にしている人には、研究者の年収・単価相場のページも参考になります。生成AIが調べものの入口を広げた分、元の資料を読み込み、確かな根拠を積み上げる力の価値はむしろ高まっています。
在宅ワークの市場を20年にわたって運営してきた立場から見ると、新しい道具が出るたびに、真っ先に飛びつく人より、自分の仕事のどこに当てはめるかを考えてから使う人のほうが、長く安定して仕事を続けています。道具が変わっても「この人に任せると確かだ」という評価は変わらないからです。
仲介の手数料が乗らない直接の取引では、その評価がそのまま次の依頼につながります。発注する側は同じ予算でより多くを頼め、受ける側は手数料0%で受け取れる分だけ手取りが厚くなります。Grokのような道具で浮いた時間を、確かめる作業と相手とのやり取りに回せる人ほど、この関係を長く続けられます。
よくある質問
Q. Grokは無料で使えますか?
無料で試せます。Xの中ではナビゲーションバーのGrokのアイコンから、Xの外ではgrok.comやiOS・AndroidのGrokアプリから使えます。無料の範囲には利用回数の上限があり、Xの有料プランのプレミアムやプレミアムプラス、またはxAIのSuperGrokに切り替えると上限が引き上げられます。料金は購入する経路や地域で変わることがあるので、申し込む前に各画面で確かめてください。
Q. Grokに入力した内容はAIの学習に使われますか?
Xのヘルプセンターによると、X上のGrokでのやり取りや入力、結果は、生成AIの学習と調整のためにxAIと共有される場合があります。Xの設定の「プライバシーと安全」から「データの共有とパーソナライゼーション」、「Grokとサードパーティコラボレーター」と進み、「データ共有」の項目で許可を外せます。設定にかかわらず、個人情報や取引先の機密は入力しないのが原則です。
Q. GrokとChatGPTはどう使い分ければよいですか?
GrokはXの公開ポストやWeb検索をもとに答えられるため、いま話題になっている出来事やXの上の反応を調べる用途に向いています。一方、文章の下書きや要約のように最新の情報を必要としない作業は、どの生成AIでも大きな差が出にくい分野です。すでに別の生成AIを契約しているなら、Xの情報が必要な場面だけGrokを使う形が無駄がありません。
Q. 仕事でGrokを使ってもよいか、どう判断すればよいですか?
まず、勤め先や取引先に生成AIの利用ルールがあるかを確かめます。業務で使えるAIが指定されていたり、預かった情報を外部のサービスに入力することが契約で制限されていたりする場合があります。ルールがない場合も、個人情報や未公開の情報を入れない、答えの数字や事実は公的機関や公式の発表で確かめる、という2つを守れば、調べものや下書きの補助として使いやすくなります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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