Googleフォームのアンケートを集計する方法と、スプレッドシートでの整理


この記事のポイント
- ✓Googleフォームのアンケートを集計する方法を
- ✓フォームの「回答」タブ
- ✓スプレッドシートとの連携
Googleフォームでアンケートを取ったあと、集計の方法で迷う人の多くは、フォームの画面で見られる「自動の集計」と、スプレッドシートで行う「自分の集計」の境目が分かっていません。フォームの「回答」タブを開けば、質問ごとのグラフがすぐに表示されます。ただ、「年代別に満足度を比べたい」「複数選んでもらった質問を数え直したい」となった瞬間に、フォームの画面だけでは足りなくなります。この記事では、Googleフォームのアンケートを集計する方法を、フォームの「回答」タブ、スプレッドシートとの連携、CSVの書き出しの3つに分けて、Googleの公式ヘルプに沿って整理します。そのうえで、スプレッドシートでよく使う集計の型、質問の形式ごとの集計のコツ、集計の前のデータの整え方、グラフでの伝え方までを順に説明します。集計だけでなく、届いた回答に一件ずつ対応する必要がある場合に向けて、回答を担当と状況つきで管理できる Halict のような道具にも触れます。
Googleフォームの集計は2段階で考える
Googleフォームの集計は、次の2段階に分けて考えると迷いません。
| 段階 | 使う場所 | できること | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 1段階目 | フォームの「回答」タブ | 質問ごとのグラフ、一件ずつの回答の確認 | 全体の傾向をすぐに知りたい |
| 2段階目 | スプレッドシート(またはExcel) | 条件で絞る、掛け合わせる、数え直す | 属性ごとの比較、報告用の表 |
1段階目は、何も設定しなくても使えます。回答が届くたびに、フォームの画面で集計が自動で更新されます。2段階目は、回答をスプレッドシートにつなぐか、CSVで書き出してから行います。
多くのアンケートは、1段階目だけで十分です。「何人が答えたか」「満足度の分布はどうか」「どの選択肢が多かったか」を知るだけなら、フォームの画面で終わります。2段階目が必要になるのは、「年代別に」「参加した回ごとに」のように、2つ以上の質問を掛け合わせて見たいときです。最初から2段階目の準備をしておく必要はなく、必要になったときにスプレッドシートにつなげば、それまでの回答もすべて反映されます。
方法1. フォームの「回答」タブで集計を確認する
Googleのフォームの回答を表示、管理するのページによると、フォームを開いて上部の「回答」をクリックすると、回答を確認できます。「概要」のタブには、フォームに回答したユーザーの一覧と集計が表示されます。概要のタブは、回答が1つ以上ある場合にのみ表示されます。
フォームの自動の集計について、フォーム作成サービスの解説記事では次のように紹介されています。
回答別のデータを1つずつ確認できるため、必要に応じて特定の回答データを検索したいときにも役立ちます。 出典: form.run
「回答」タブでできることは、主に次の3つです。
全体の集計を見る
「概要」では、質問ごとに回答の集計がグラフで表示されます。選択式の質問は、選ばれた数と割合がグラフで表示され、記述式の質問は、回答の一覧が表示されます。全体の傾向をつかむには、まずここを見ます。
一件ずつ回答を見る
「個別」では、回答した人ごとに、その人の回答をまとめて見られます。前へ、次へのアイコンで、回答を1件ずつ切り替えます。特定の人がどう答えたかを確かめたいときに使います。
回答の通知を受け取る
同じページによると、「回答」タブのその他のメニューから「新しい回答についてのメール通知を受け取る」を選ぶと、回答が届くたびにメールで知らせてもらえます。回答を集めている期間に、届き具合を確かめたいときに便利です。
フォームの画面の集計は、回答が届くとすぐに反映されるので、集めている途中の確認にも使えます。ただし、条件で絞り込んだり、2つの質問を掛け合わせたりすることはできません。そうした集計は、次の方法2か方法3で行います。
方法2. スプレッドシートにつないで集計する
Googleのフォームの回答の保存先を選択するのページによると、回答はGoogleスプレッドシートに保存できます。つなぎ方は次のとおりです。
- Googleフォームでフォームを開く
- 上部の「回答」から「概要」をクリックする
- 右上のその他のアイコンから「回答の送信先を選択」をクリックする
- 「新しいスプレッドシートを作成」か「既存のスプレッドシートを選択」を選ぶ
- 「作成」か「選択」をクリックする
同じページには、回答をスプレッドシートに保存すると、スプレッドシートによってデータが自動的にテーブルの形式になり、データの形式と構造が設定される、と書かれています。テーブルの形式とは、見出しの行と列の書式が整い、並べ替えや絞り込みがすぐに使える表のことです。
つないだあとは、新しい回答が届くたびに、スプレッドシートの最後の行に追加されていきます。1行が1人の回答、1列が1つの質問という形で並びます。最初の列には、回答が送信された日時が入ります。
共有の範囲に気をつける
同じページには、新しい回答用のスプレッドシートを作ると、フォームの共同編集者は自動的にそのスプレッドシートにアクセスできるようになること、その後フォームの権限を変えても自動的には同期されず、フォームとスプレッドシートの両方で権限を個別に更新する必要があることが書かれています。アンケートに個人の情報が含まれる場合は、スプレッドシートを誰が見られるかを必ず確かめます。
リンクを外しても、データは残る
スプレッドシートへの回答の保存をやめたいときは、同じ場所から「フォームのリンクを解除」を選びます。ヘルプによると、リンクを外すと新しい回答はスプレッドシートに送られなくなりますが、それまでのデータはそのまま残ります。
方法3. CSVで書き出してExcelなどで集計する
スプレッドシートを使わず、Excelなどで集計したい場合は、回答をCSVの形式で書き出します。CSVとは、値をカンマで区切って並べた、多くの表計算ソフトで開ける形式のことです。
Googleの「フォームの回答を表示、管理する」のページによると、フォームの上部の「回答」をクリックし、その他のアイコンから「回答をダウンロード(.csv)」をクリックすると、すべての回答をCSVの形式でダウンロードできます。
書き出したCSVは、その時点の回答の写しです。あとから届いた回答は含まれないので、回答の受け付けを締め切ってから書き出すか、書き出した日時をファイル名に付けておきます。CSVをExcelで開いたときに日本語が文字化けする場合は、Excelの「データ」の取り込みの機能から、文字コードを指定して開くと正しく表示されることがあります。
スプレッドシートでよく使う集計の型
スプレッドシートにつないだら、集計用のシートを別に作り、回答のシートは触らずに集計します。よく使う集計の型を3つ紹介します。
1. COUNTIFで、条件に合う回答を数える
COUNTIFは、指定した範囲の中で、条件に合うセルの数を数える関数です。GoogleのCOUNTIFのヘルプでは、構文は「COUNTIF(範囲, 条件)」と説明され、使用例として「COUNTIF(A1:A10,"支払済み")」が挙げられています。
アンケートなら、たとえば満足度の列で「5」と答えた人の数を数えるときに使います。
=COUNTIF(C:C, 5)
選択肢ごとに同じ式を並べれば、選択肢ごとの人数の表ができます。条件を2つ以上にしたいときは、COUNTIFSという関数を使います。
2. ピボットテーブルで、掛け合わせて集計する
ピボットテーブルは、表のデータを行と列に分けて、自動で集計してくれる機能です。Googleのピボット テーブルを作成、使用するのページによると、使い方は次のとおりです。
- 使うデータを含むセルを選ぶ(列ごとに見出しが必要)
- 上部のメニューで「挿入」から「ピボット テーブル」をクリックする
- サイドパネルで「行」または「列」の横の「追加」をクリックし、値を選ぶ
- 「値」の横の「追加」をクリックし、集計する値を選ぶ
アンケートなら、行に「年代」、列に「満足度」を入れ、値で人数を数えると、年代ごとの満足度の分布が一つの表になります。関数を書かずに掛け合わせの集計ができるので、2段階目の集計では最もよく使う機能です。ヘルプによると、データに基づいたピボットテーブルの候補が表示されることもあります。
3. AVERAGEで、平均を出す
満足度のように数字で答えてもらった質問は、平均を出すと回ごとの比較に使えます。
=AVERAGE(C:C)
平均だけでなく、5と答えた人の割合と、1や2と答えた人の割合もあわせて見ると、平均では見えない偏りに気づけます。平均が同じ3.5でも、全員が3か4に集まっている場合と、5と1に分かれている場合では、意味が大きく違います。
質問の形式ごとの集計のコツ
Googleフォームの質問の形式によって、スプレッドシートに入るデータの形が違います。形式ごとに、集計のコツを整理します。
ラジオボタンとプルダウン
1人が1つだけ選ぶ形式なので、1つのセルに1つの選択肢が入ります。COUNTIFかピボットテーブルで、そのまま数えられます。最も集計しやすい形式です。
チェックボックス
1人が複数を選べる形式で、選んだ選択肢が「A, B」のように1つのセルにカンマで区切られて入ります。このままでは、COUNTIFで「A」を数えても、「A, B」と答えた人が数に入りません。
選択肢ごとの人数を数えるには、ワイルドカード(任意の文字の代わりになる記号)を使って、「Aを含むセル」を数えます。
=COUNTIF(D:D, "*A*")
選択肢の名前がほかの選択肢の一部になっている場合(「営業」と「営業事務」など)は、この方法だと数え間違えます。その場合は、GoogleのSPLITのヘルプにある「SPLIT(テキスト, 区切り文字)」の関数で、セルの中身を区切り文字で別々の列に分けてから数えます。
均等目盛と評価
数字で入るので、AVERAGEで平均を出し、COUNTIFで各段階の人数を数えます。Googleのヘルプによると、均等目盛は0または1から始まり、最大値を2から10の整数に設定できます。回ごとに比べる場合は、目盛の段階の数を変えないようにします。
選択式(グリッド)
行ごとに1つの列が作られ、それぞれに選んだ答えが入ります。行の数だけ列が増えるので、ピボットテーブルで行ごとに集計するか、行ごとにCOUNTIFを並べます。
記述式と段落
自由に書いてもらった答えは、そのままでは数えられません。答えを読んで、内容の種類ごとに印を付ける列を作り、その列を数えます。たとえば「料金」「使い方」「サポート」のような種類を決め、1件ずつ当てはめていきます。件数が多い場合は、先に20件ほど読んで種類を決めてから、残りに当てはめると効率よく進みます。
集計を楽にするフォームの作り方
集計で手間がかかる原因の多くは、フォームの作り方にあります。これからアンケートを作る人は、集計を見越して次の点に気をつけます。
選べるものは選択式にする
年代、地域、職種のように、答えの種類が決まっているものは、記述式ではなくラジオボタンやプルダウンにします。記述式にすると、「30代」「30歳代」「三十代」のように書き方がばらばらになり、集計の前に直す手間がかかります。
数字で答えてもらうものは目盛にする
満足度や重要度は、均等目盛か評価にします。「とても満足」「満足」のような言葉の選択肢でも集計できますが、平均を出すには数字に変換する手間がかかります。
チェックボックスは、必要なときだけ使う
複数を選べる形式は、集計の手間が増えます。「最も当てはまるものを1つ」で済むなら、ラジオボタンにします。
質問の文面を、途中で変えない
回答を集めている途中で質問の文面や選択肢を変えると、変える前と後の回答が混ざって、正しく集計できなくなります。変える必要がある場合は、新しいフォームを作るか、変えた日時を記録しておきます。
集計の前に、データを整える
スプレッドシートで集計する前に、回答のデータを整えておきます。整えないまま集計すると、数字が実際とずれます。
テストの回答を外す
フォームを公開する前に、自分で試しに答えた回答が残っていることがあります。送信の日時を見て、公開前の回答を外します。回答のシートから直接消すのではなく、集計用のシートに「集計に含めるか」の列を作り、外すものに印を付ける方法が安全です。
重複した回答を確かめる
同じ人が2回答えている場合があります。メールアドレスを集めているなら、同じアドレスの回答がないかを確かめます。Googleのフォームを公開して回答者と共有するのページによると、「設定」から「回答を1回に制限する」をオンにすると、送信を1回に制限できます。この場合、回答者はGoogleアカウントへのログインが必要になります。
表記のゆれを直す
記述式で答えてもらった項目は、表記のゆれを集計用の列でそろえます。回答のシートの元の値は残しておき、そろえた値を別の列に書きます。
集計結果をグラフにして伝える
集計した結果を人に伝えるときは、表よりグラフのほうが伝わりやすい場面が多くあります。Googleのスプレッドシートのグラフの種類のページでは、折れ線グラフ、縦棒グラフ、横棒グラフ、円グラフなどが紹介されています。アンケートの集計でよく使う組み合わせを整理します。
| 見せたいこと | 合うグラフ | 理由 |
|---|---|---|
| 選択肢ごとの人数 | 横棒グラフ | 選択肢の名前が長くても読みやすい |
| 全体に占める割合 | 円グラフ | 割合が一目で分かる(選択肢が少ないとき) |
| 回ごとの満足度の推移 | 折れ線グラフ | 変化の向きが分かる |
| 年代ごとの満足度の内訳 | 積み上げ横棒グラフ | 属性ごとの分布を比べられる |
円グラフは、選択肢が多いと細かく分かれて読みにくくなります。選択肢が5つを超える場合は、横棒グラフにして多い順に並べるほうが伝わります。
具体例:セミナーの参加者アンケートを集計する
ここまでの方法を、セミナーの参加者アンケートを例に、最初から最後まで通して見てみます。アンケートの質問は次の5つとします。
| 質問 | 形式 |
|---|---|
| 年代 | プルダウン(20代、30代、40代、50代以上) |
| 参加の形 | ラジオボタン(会場、オンライン) |
| 満足度 | 均等目盛(1から5) |
| 役に立った内容 | チェックボックス(複数選択) |
| ご意見 | 段落 |
ステップ1. フォームの画面で全体を見る
回答の受け付けを締め切ったら、まず「回答」タブの「概要」で全体の傾向を見ます。回答数、満足度の分布、役に立った内容の上位が分かります。ここで「満足度は高いが、オンラインの参加者の声が少ない」のような気づきがあれば、次のステップで確かめます。
ステップ2. スプレッドシートにつなぎ、集計用のシートを作る
「回答の送信先を選択」でスプレッドシートにつなぎ、回答のシートとは別に「集計」のシートを作ります。回答のシートは触らず、集計のシートで式やピボットテーブルを使います。
ステップ3. 参加の形ごとに満足度を比べる
ピボットテーブルで、行に「参加の形」、値に「満足度」の平均を入れます。会場とオンラインで満足度に差があるかが一目で分かります。差が大きければ、オンラインの配信の環境や進め方に改善の余地があるかもしれません。
ステップ4. 役に立った内容を数える
チェックボックスの質問は、選択肢ごとにCOUNTIFとワイルドカードで数えます。多い順に並べて横棒グラフにすると、参加者に響いた内容が分かります。
ステップ5. ご意見を種類に分ける
段落で書いてもらったご意見を読み、「内容」「進め方」「環境」「次の希望」のような種類を付けて数えます。満足度が低かった人のご意見を先に読むと、改善の手がかりが見つかりやすくなります。
ステップ6. 結果を1枚にまとめる
最後に、回答数、満足度の平均、参加の形ごとの差、役に立った内容の上位3つ、ご意見の種類ごとの件数を、1枚の表とグラフにまとめます。次の節で、まとめ方を説明します。
集計結果を報告の形に整える
集計した結果を上司や依頼主に渡すときは、表やグラフを並べるだけでなく、読む人がすぐに判断できる形に整えます。
最初に結論を書く
報告の最初の3行に、「何が分かったか」を書きます。たとえば「満足度の平均は4.2で前回より0.3上がった」「オンラインの参加者の満足度が会場より低い」「次回は応用編の希望が多い」のような形です。読む人は、まずここだけを読みます。
数字には、回答数を添える
「満足度は4.2」と書くときは、何人の回答から出した数字かを必ず添えます。10人の平均と200人の平均では、同じ4.2でも重みが違います。回答の割合(回答数を対象者の数で割ったもの)も添えると、結果がどれだけ全体を表しているかが伝わります。
グラフは1つの図で1つのことを言う
1つのグラフに多くのことを詰め込むと、何を伝えたいのかが分からなくなります。「満足度の分布」「参加の形ごとの差」「役に立った内容」のように、1つの図で1つのことを示し、図の上に一言の見出しを付けます。
自由記述は、代表的な声をいくつか添える
種類ごとの件数に加えて、それぞれの種類の代表的な声を1つか2つ、そのまま添えると、数字だけでは伝わらない温度が伝わります。名前など個人が分かる情報は外してから載せます。
回答を集めている途中で集計するとき
回答の受け付けを締め切る前に、途中の集計を見たいこともあります。そのときに気をつけたいことがあります。
途中の集計は、あくまで途中の数字です。アンケートに早く答える人と、締切の直前に答える人では、傾向が違うことがあります。たとえば、満足した人ほど早く答え、不満のある人はあとから答える、といった偏りが出る場合があります。途中の数字で結論を出さず、締め切ってから最終の集計を行います。
スプレッドシートにつないでいれば、新しい回答が届くたびに行が追加され、COUNTIFやピボットテーブルの結果も自動で更新されます。途中経過を見るためのシートを作っておけば、毎回集計し直す必要はありません。ただし、ピボットテーブルの元のデータの範囲を固定していると、新しい行が範囲に入らないことがあるので、列全体を範囲にしておくか、範囲を確かめ直します。
Excelで集計するときの考え方
CSVで書き出してExcelで集計する場合も、考え方はスプレッドシートと同じです。COUNTIF、COUNTIFS、AVERAGEの関数は、Excelでも同じ名前で使えます。掛け合わせの集計は、Excelでもピボットテーブルの機能で行えます。
違いが出やすいのは、データの更新です。スプレッドシートにつないでいる場合は、新しい回答が自動で追加されますが、CSVはダウンロードした時点の写しなので、新しい回答を反映するには、もう一度書き出す必要があります。何度も書き出し直す場合は、集計用のシートと回答のデータのシートを分けておき、回答のデータのシートだけを新しいCSVで差し替えると、集計の式を作り直さずに済みます。
社内でExcelを使うことが決まっている場合や、外部のシステムに取り込む前提がある場合は、CSVの書き出しが向いています。チームでリアルタイムに結果を見たい場合は、スプレッドシートにつなぐほうが手間がかかりません。
次のアンケートでも使える集計シートを作っておく
同じ形のアンケートを定期的に取る場合は、集計のシートを1度作っておけば、次からはほとんど手を動かさずに集計できます。
まず、毎回同じ質問を同じ順番で聞くようにします。質問の順番が変わると、スプレッドシートの列の並びも変わり、集計の式がずれます。
次に、集計のシートの式は、列全体を範囲にして書きます。「C2:C100」のように行の範囲を決めて書くと、回答が100件を超えたときに数え漏れが出ます。
最後に、集計のシートのコピーを作り、次のアンケートのスプレッドシートに貼り付けて使います。同じ質問の順番で作ったフォームなら、回答がつながった時点で集計の結果が表示されます。毎月のアンケートや、回ごとのセミナーのアンケートでは、この準備で集計にかかる時間が大きく減ります。
集計のときに気をつけること
最後に、集計の作業で事故を起こさないための注意を挙げます。
回答のシートを直接いじらない
フォームにつながった回答のシートで行を並べ替えたり、列を消したりすると、あとから届く回答の入り方が乱れることがあります。集計は別のシートで行い、回答のシートは元のまま残します。
回答の削除は元に戻せない
Googleの「フォームの回答の保存先を選択する」のページには、フォームから回答を削除した場合、元に戻すことはできないと書かれています。また、スプレッドシートを削除してもフォームは削除されず、フォームを削除してもスプレッドシートは削除されない、とも書かれています。回答を消す前に、CSVで書き出して控えを取っておきます。
上限が設けられたことを知っておく
Googleの「フォームの回答を表示、管理する」のページには、2026年9月からGoogleフォームに新しい上限(合計の保存容量1GB、フォームあたりの回答数50万件)が適用されると書かれています。ふつうのアンケートで当たる数ではありませんが、同じフォームを何年も使い続ける場合や、ファイルのアップロードの質問を使う場合は、覚えておきたい数字です。
個人の情報の扱い
名前やメールアドレス、住所などを集めた場合は、集計のために誰がデータを見るのか、集計が終わったらいつ消すのかを決めておきます。集計結果を人に渡すときは、個人が分かる列を外した表にします。
集計するだけでなく、一件ずつ対応する回答があるとき
アンケートの中には、集計して傾向を見るだけでなく、一件ずつ対応が必要な回答が混ざることがあります。「この商品について問い合わせたい」「サービスの不具合を報告したい」といった回答です。スプレッドシートで集計しながら、対応が必要な回答に印を付け、メールソフトで返信し、返信したことをシートに書く、という流れを続けていると、集計の作業と対応の作業が混ざり、返信が漏れやすくなります。
集計はGoogleフォームとスプレッドシートで行い、対応が必要な回答の管理は別の道具に分ける方法もあります。その選択肢の1つが Halict です。公式サイトによると、Halict はフォームを作って受け付けた回答を一件ごとに担当と状況つきで管理し、返信も同じ画面から送れて、開封まで記録される、受付から対応までのフォームの道具です。回答の一覧とCSVの書き出しがあり、有料のスターターのプラン(月額2,980円、税抜)からはGoogleスプレッドシートとの連携も使えると、料金のページに書かれています。フリーのプランは0円でメンバー1人まで、フォームの数と回答の数は無制限で、ステージの管理、自動返信、CSVの書き出しが使えます。
使い分けの例としては、満足度調査のように集計が目的のアンケートはGoogleフォームとスプレッドシートで行い、問い合わせや申し込みのように一件ずつ対応が必要な受付はHalictで受ける、という分け方が考えられます。回答を集計する道具と、回答に対応する道具は、求められる機能が違います。両方を1つのシートで済ませようとして手間が増えているなら、役割を分けることを考える時期です。
Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
アンケートの集計の力を、仕事に生かす
アンケートを集計して、数字と言葉から次の判断につながる形にまとめる力は、在宅で受ける仕事でも重宝されます。顧客満足度の調査、社内の意識調査、イベントの参加者アンケートなど、集計と報告の作業を外部に頼む会社は少なくありません。
フリーランス・在宅ワークの市場を20年運営してきた立場から見ると、長く続く人ほど、集計の結果をそのまま渡すのではなく、「何が分かったか」「次に何をすべきか」を一言添えて渡しています。インフラの仕事でも、障害の報告で求められるのは、ログの量ではなく、原因と次の対策の2行です。アンケートの集計も同じで、依頼主が読んですぐに判断できる形にすることが、次の依頼につながります。仲介の手数料がかからない直接の取引であれば、同じ予算で依頼主はより多くを頼め、受け手の手取りも厚くなります。
集計や分析の経験が生きる仕事には、いくつかの分野があります。企業のAIの活用を手伝うAIコンサル・業務活用支援のお仕事では、アンケートの自由記述をAIの道具で分類する、といった相談も出ています。顧客の声をもとに発信を考えるAI・マーケティング・セキュリティのお仕事でも、集計の力は欠かせません。調査の設計や分析を専門にする立場の収入の幅は、研究者の年収・単価相場で確かめられます。
中小企業の経営の課題を、顧客や従業員の声から整理して助言する立場を目指すなら、中小企業診断士の資格の内容も、アンケートの集計と分析の経験を専門性に変える道筋の1つになります。
介護や福祉の事業所で、利用者や家族へのアンケートを紙からフォームに移したい場合は、介護・福祉事業所のDX化2026|IT導入補助金で介護記録を完全デジタル化のように、使える支援の制度を確かめておくと、移行の費用の見通しが立てやすくなります。
よくある質問
Q. Googleフォームのアンケート結果はどこで確認できますか?
フォームを開いて上部の「回答」をクリックすると確認できます。「概要」では質問ごとの集計がグラフで表示され、「個別」では回答した人ごとに回答を見られます。概要のタブは回答が1つ以上ある場合にのみ表示されます。条件で絞り込んだり、2つの質問を掛け合わせたりしたい場合は、回答をスプレッドシートにつないで集計します。
Q. Googleフォームの回答をスプレッドシートにつなぐ方法は?
フォームの「回答」から「概要」を開き、右上のその他のアイコンから「回答の送信先を選択」をクリックします。「新しいスプレッドシートを作成」か「既存のスプレッドシートを選択」を選んで確定すると、それまでの回答も含めてスプレッドシートに保存されます。保存すると、データは自動的にテーブルの形式になります。
Q. チェックボックスの質問はどう集計すればよいですか?
チェックボックスの回答は、選んだ選択肢がカンマで区切られて1つのセルに入ります。選択肢ごとの人数は、「=COUNTIF(D:D, "A")」のようにワイルドカードを使って「Aを含むセル」を数えます。選択肢の名前がほかの選択肢の一部になっている場合は、SPLIT関数で別々の列に分けてから数えると数え間違いを防げます。
Q. Googleフォームの回答を削除すると元に戻せますか?
戻せません。Googleのヘルプには、フォームから回答を削除した場合、元に戻すことはできないと書かれています。回答を消す前に、「回答をダウンロード(.csv)」でCSVの控えを取っておきます。なお、スプレッドシートを削除してもフォームは削除されず、フォームを削除してもスプレッドシートは削除されません。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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