Gemini CLIの始め方と、Macのターミナルで仕事に使うときの準備


この記事のポイント
- ✓Gemini CLIの始め方を
- ✓Macへのインストール
- ✓Googleアカウントでのログイン
Gemini CLIは、GoogleのAIであるGeminiを、Macのターミナルから使えるようにする無料のツールです。個人のGoogleアカウントでログインすれば、1日1,000回までのリクエストを無料で使えます。ブラウザでGeminiと会話するのと違い、手元のフォルダにあるファイルを読ませたり、コマンドを実行させたりできるのが大きな特徴です。
ただ、ターミナルに慣れていない人にとっては、「何を入れればいいのか」「無料でどこまで使えるのか」「仕事のデータを読ませて大丈夫なのか」と、始める前の疑問が多いはずです。この記事では、Gemini CLIのインストールからログイン、基本の使い方までをステップごとに解説し、データ分析や資料作りなど仕事で使うときに準備しておきたいことを整理します。
Gemini CLIとは何か
Gemini CLIは、Googleが公開しているオープンソースのAIエージェントです。オープンソースとは、プログラムの中身が公開されていて、誰でも確かめたり改良に参加したりできるソフトウェアのことです。CLIはコマンドラインインターフェースの略で、文字でコマンドを打って操作する仕組みを指します。
公開されたときのGoogle Cloudの公式ブログでは、次のように紹介されています。
現在プレビュー中の Gemini CLI は、コードの理解やファイル操作から、コマンド実行や動的なトラブルシューティングまで、強力な AI 機能を提供します。これにより、コマンド ラインでの作業体験が飛躍的に向上し、自然言語によるコード記述、問題のデバッグ、ワークフローの合理化が可能になります。 出典: cloud.google.com
その後も開発は続いていて、公式サイトの更新履歴には、2026年10月6日にv0.63.0が公開されたことが記録されています。毎週のように新しい版が出るため、機能の名前や細かい動きは記事を読んだ時点から変わっている可能性があります。
ブラウザのGeminiとの違い
ブラウザやスマートフォンのGeminiは、会話をして答えを読む使い方が中心です。Gemini CLIは、ターミナルを開いたフォルダの中のファイルを読み、必要に応じて書き換え、コマンドを実行するところまでを、AIが自分で進めます。
| 項目 | ブラウザのGemini | Gemini CLI |
|---|---|---|
| 使う場所 | ブラウザ、スマートフォンのアプリ | Macのターミナル |
| 手元のファイル | アップロードして読ませる | フォルダの中を直接読む |
| コマンドの実行 | できない | 許可すれば実行する |
| 向いている作業 | 調べ物、文章の相談 | ファイルの整理、データの加工、プログラムの作成 |
たとえば、CSVのファイルが50個入ったフォルダで「すべてのファイルの列名をそろえて1つにまとめて」と頼むと、Gemini CLIはファイルを読み、変換するためのプログラムを書き、実行して結果のファイルを作ります。ブラウザで1つずつアップロードするのと比べると、手間が大きく違います。
Gemini CLIでできること
公式のGitHubのページには、主な機能として次のものが挙げられています。
- 大きなコードを読み、質問に答えたり書き換えたりする
- PDFや画像、手書きのスケッチから新しいアプリを作る
- 自然な言葉で不具合の原因を探し、直す
- Google検索を使って最新の情報を調べる
- ファイルの操作、シェルのコマンドの実行、Webページの取得
- MCPという仕組みで、外部のサービスや道具とつなぐ
- スクリプトの中から呼び出して、作業を自動で回す
MCPとは、AIに新しい道具を持たせるための共通の仕組みのことです。たとえば、画像を作るサービスや、社内のデータベースとつなぐと、Gemini CLIからそれらを使えるようになります。
データ分析の仕事で言えば、ばらばらの形式のファイルをそろえる、集計のためのPythonのプログラムを書かせる、出てきた数字の傾向を文章で説明させる、といった作業に使えます。プログラムを書けない人でも、何をしたいかを日本語で伝えれば、AIがプログラムを書いて実行するところまで進めてくれます。
無料で使える範囲と料金
Gemini CLIそのものは無料で、使った回数の上限は、どの方法でログインするかで決まります。公式のドキュメントのQuotas and pricingのページに掲載されている、1人あたり1日のリクエストの上限は次のとおりです(2026年10月7日時点)。上限は変わることがあるので、使い始める前に一度このページを開いて確かめてください。
| ログインの方法 | 種類 | 1日の上限 |
|---|---|---|
| 個人のGoogleアカウント | Gemini Code Assist(個人向け、無料) | 1,000回 |
| 個人のGoogleアカウント | Google AI Pro | 1,500回 |
| 個人のGoogleアカウント | Google AI Ultra | 2,000回 |
| GeminiのAPIキー | 無料枠 | 250回(Flashのモデルのみ) |
| GeminiのAPIキー | 従量課金 | 契約による |
| Google Workspace | Code Assist Standard | 1,500回 |
| Google Workspace | Code Assist Enterprise | 2,000回 |
リクエストとは、AIに処理を頼む1回の呼び出しのことです。1つの依頼でも、AIがファイルを読み、考え、書き換える間に複数回のリクエストが発生します。1日1,000回は、1日に数十の依頼をする程度なら十分に収まる量ですが、大きなフォルダで長い作業を続けると、思ったより早く上限に近づくことがあります。
GitHubのページでは、Googleアカウントでログインした場合の無料枠について、1分あたり60回という上限も示されています。
個人のアカウントと会社のアカウントの違い
個人のGoogleアカウントでログインすると、無料の個人向けのGemini Code Assistの枠が使われます。一方、会社が管理するGoogle Workspaceのアカウントでは、管理者の設定によって個人向けの無料枠が使えない場合があります。どちらのアカウントでログインしているかは、Google Oneのページを開くと確かめられると公式のドキュメントに書かれています。
上限に達したときの選択肢
1日の上限に達したら、翌日まで待つか、Google AI ProやUltraの契約で上限を上げるか、APIキーを使った従量課金に切り替えるかを選びます。公式のドキュメントでは、途切れずに使い続けたい場合の方法として、従量課金への切り替えが案内されています。従量課金は使った量に応じて費用がかかるため、使い始める前に、Googleの管理画面で予算の上限を設定しておくと安心です。
Macで始める準備と、必要な環境
Gemini CLIを入れる前に、Macの環境を確かめておきます。公式のドキュメントで推奨されている環境は次のとおりです。
| 項目 | 推奨 |
|---|---|
| OS | macOS 15以降 |
| メモリ | 短い作業なら4GB以上、長い作業や大きなフォルダなら16GB以上 |
| 実行環境 | Node.js 20.0.0以降 |
| シェル | Bash、Zsh、PowerShell |
| ネットワーク | インターネットへの接続が必要 |
Node.jsとは、JavaScriptで書かれたプログラムをパソコンの上で動かすための土台のソフトウェアです。Gemini CLIはこのNode.jsの上で動きます。Macに入っているかどうかは、ターミナルで「node -v」と打つと分かります。「v20」以上の番号が表示されれば準備はできています。何も表示されないか、番号が小さい場合は、Node.jsの公式サイトから新しい版を入れます。
Macの標準のシェルはZshなので、特別な準備は要りません。ターミナルは、Finderの「アプリケーション」から「ユーティリティ」を開いた中にあります。Spotlightで「ターミナル」と検索しても開けます。
インストールからログインまでのステップ
準備ができたら、次のステップで進めます。
ステップ1:インストールする
ターミナルを開き、次のどちらかのコマンドを打ちます。
- npmを使う場合:「npm install -g @google/gemini-cli」
- Homebrewを使う場合:「brew install gemini-cli」
npmはNode.jsに付いてくるソフトウェアの管理の道具で、HomebrewはMacでよく使われるソフトウェアの管理の道具です。どちらか使い慣れたほうで構いません。インストールせずに一度だけ試したい場合は、「npx @google/gemini-cli」と打つ方法も公式に案内されています。
ステップ2:作業するフォルダに移動する
Gemini CLIは、起動したフォルダの中を作業の範囲にします。最初は、試しに使ってよいファイルだけを入れた新しいフォルダを作り、そこに移動してから起動します。たとえば、書類フォルダの中に「gemini-test」というフォルダを作ったら、「cd ~/Documents/gemini-test」と打って移動します。
ステップ3:起動してログインする
フォルダに移動したら「gemini」と打って起動します。初回はログインの方法を選ぶ画面が表示されるので、「Sign in with Google」を選びます。ブラウザが開き、Googleアカウントでのログインを求められるので、案内に従って進めます。ログインが終わってターミナルに戻ると、入力欄が表示され、日本語で話しかけられるようになります。
ステップ4:簡単な依頼で動きを確かめる
最初は、失敗しても困らない依頼から始めます。
- 「このフォルダにあるファイルの一覧と、それぞれの中身を1行で説明して」
- 「sample.csvの列名と、各列の値の種類を教えて」
- 「sample.csvの月ごとの合計を計算して、新しいCSVに保存して」
ファイルを書き換えたり、コマンドを実行したりする前には、Gemini CLIが許可を求めてきます。何をしようとしているかを読み、問題がなければ許可します。最初のうちは、すべての操作を1つずつ確かめる習慣を付けると、思わぬ書き換えを防げます。
基本の使い方と便利な機能
慣れてきたら、次の機能を使うと作業が楽になります。
スラッシュコマンド
入力欄で「/」から始まるコマンドを打つと、Gemini CLIそのものの操作ができます。「/help」で使えるコマンドの一覧が表示されるので、最初に一度見ておくと全体像がつかめます。会話の保存と再開など、長い作業に役立つ機能もそろっています。
GEMINI.mdで前提を伝える
フォルダの中にGEMINI.mdという名前のファイルを作り、作業の前提を書いておくと、Gemini CLIは毎回それを読んでから作業を始めます。たとえば、次のような内容を書きます。
- このフォルダは月次の売上の集計用であること
- 元のデータは「raw」フォルダにあり、書き換えないこと
- 集計の結果は「output」フォルダに保存すること
- 金額は税込で、単位は円であること
毎回同じ説明を打たずに済むうえ、元のデータを誤って書き換える事故も防ぎやすくなります。
長い作業を保存して再開する
公式のGitHubのページでは、複雑な作業の会話を保存し、あとから再開できる機能が紹介されています。1日で終わらない分析や、途中で別の仕事が入ったときに便利です。再開したときに前の作業の前提を説明し直さずに済むので、リクエストの回数の節約にもなります。
ただし、保存した会話を何日も使い続けると、古い前提が残ったまま作業が進むことがあります。データの中身が変わったときや、作業の目的が変わったときは、新しい会話で始め直すほうが確実です。区切りのよいところで、それまでの結果をファイルに保存してから次に進むと、会話を始め直しても困りません。
複数のフォルダを読ませる
別の場所にある資料も読ませたいときは、起動するときに「gemini --include-directories ../lib,../docs」のように、読ませたいフォルダを指定できます。
1回だけ質問して終わる使い方
会話を続けずに、1回の質問の答えだけが欲しいときは、「gemini -p "このフォルダの構成を説明して"」のように打ちます。答えが表示されると、そのまま終わります。決まった作業を毎日自動で回したい人は、この形をスクリプトに組み込むと、AIの処理を作業の流れの一部にできます。
データ分析の作業での使い方の例
ここからは、データ分析や資料作りの仕事で、Gemini CLIをどう使うかを具体的な例で紹介します。どれも、作業用のフォルダに対象のファイルを入れてから起動する前提です。
例1:形式のばらばらなCSVをそろえる
支店ごとに送られてくる売上のCSVで、列の名前や日付の書き方がそろっていない、という場面はよくあります。次のように頼みます。
- 「rawフォルダのCSVを全部読んで、列名と日付の書き方の違いを一覧にして」
- 「列名を『日付、店舗、商品、数量、金額』にそろえ、日付は2026-10-07の形に統一したCSVをoutputフォルダに作って。元のファイルは変更しないで」
- 「変換の前後で、各ファイルの行数と金額の合計が一致しているかを表にして」
3つめの確認が大事です。AIが変換の途中で行を落としていないかを、行数と合計で確かめます。一致しない場合は、どのファイルで差が出たかを聞き、原因を突き止めてから先に進みます。
例2:集計のプログラムを書かせて残す
毎月同じ集計をするなら、AIに毎回集計させるより、集計のためのプログラムを書かせて残すほうが確実です。「outputフォルダのCSVを読み、店舗別と月別の売上の合計を出すPythonのプログラムを書いて、scriptsフォルダに保存して。使い方も説明して」と頼みます。次の月からは、そのプログラムを実行するだけで同じ結果が出ます。AIの答えは毎回少しずつ変わることがありますが、プログラムは同じ入力に同じ結果を返すので、数字の再現性が保てます。
例3:結果を説明する文章の下書きを作る
集計の結果が出たら、「この集計結果から、前月と比べて大きく変わった店舗を3つ挙げ、考えられる理由を箇条書きにして。断定はせず、確かめるべき点として書いて」と頼みます。報告書の下書きの土台になります。ただし、理由はあくまでAIの推測です。現場に確かめずに報告書に書くと、誤った結論を広めることになるので注意してください。
思いどおりに動かすための依頼文の書き方
Gemini CLIは日本語の指示で動きますが、指示があいまいだと、AIが広い範囲のファイルを読みにいき、時間もリクエストの回数も余計にかかります。思いどおりに動かすには、依頼文に次の4つを入れるのが効果的です。
| 入れること | 例 |
|---|---|
| 対象 | 「rawフォルダのCSVだけ」「sales_2026.csvの金額の列」 |
| やること | 「列名をそろえる」「月ごとの合計を出す」 |
| 結果の形 | 「outputフォルダに新しいCSVで保存」「表にして画面に表示」 |
| 守ること | 「元のファイルは変更しない」「金額は円単位のまま」 |
悪い例は「データをきれいにして」です。何を、どこまで、どの形にすればよいかが伝わらないため、AIは推測で動きます。良い例は「rawフォルダのCSVの日付の列を2026-10-07の形にそろえ、outputフォルダに同じファイル名で保存して。元のファイルは変更しないで」です。
一度に頼む量も大切です。「読み込んで、そろえて、集計して、グラフにして、報告書の下書きも作って」と一度に頼むと、途中のどこで誤りが入ったのかが分かりにくくなります。1つの依頼で1つの作業を頼み、結果を確かめてから次に進むほうが、結果として早く正確に終わります。
うまくいった依頼文は、テキストのファイルに書き残しておきます。次に同じ作業をするときにそのまま使えるうえ、同じ作業を頼む人に手順として渡せます。よく使う依頼文がたまってきたら、GEMINI.mdに書き移しておくと、毎回の説明がさらに短くなります。
ほかのAIツールとの違いと選び方
ターミナルで使うAIのツールは、Gemini CLIのほかにもあります。代表的なものとの違いを、2026年10月7日時点の各社の公式の記載をもとに整理します。
| ツール | 無料で使えるか | 特徴 |
|---|---|---|
| Gemini CLI | 個人のGoogleアカウントで1日1,000回まで無料 | オープンソースで、Google検索を使った調べ物に強い |
| Claude Code | 無料のプランでは使えず、有料のプランが必要 | ターミナルでのコードの作成と書き換えを任せる使い方が中心 |
| GitHub Copilot | 上限付きの無料のプランがある | コードを書く画面の中での補完と会話が中心 |
無料で試せる範囲の広さでは、Gemini CLIが始めやすい選択肢です。まずGemini CLIでターミナルのAIの使い方に慣れ、物足りなくなったら有料のツールを検討する、という順番なら、費用をかけずに自分に合う使い方を見つけられます。
どのツールを使う場合も、考え方は同じです。作業用のフォルダを分ける、元のデータを書き換えさせない、出てきた結果を自分で確かめる。この3つを守れば、ツールを乗り換えても同じように安全に使えます。
最新の版に保つ方法
Gemini CLIは更新の頻度が高いツールです。公式のGitHubのページによると、版には3つの種類があります。
| 種類 | 公開の頻度 | 向いている人 |
|---|---|---|
| Stable(安定版) | 毎週火曜日(協定世界時の20時) | ふつうに仕事で使う人 |
| Preview(先行版) | 毎週火曜日(協定世界時の23時59分) | 新しい機能を早く試したい人 |
| Nightly(毎日の版) | 毎日 | 開発に参加する人 |
仕事で使うなら、安定版を選ぶのが基本です。npmで入れた場合は「npm install -g @google/gemini-cli@latest」、Homebrewで入れた場合は「brew upgrade gemini-cli」で新しい版に更新できます。先行版や毎日の版は、十分な確認を経ていないことが明記されているため、締め切りのある作業には使わないほうが安全です。
更新のあとに動きがおかしくなったときは、公式サイトの更新履歴を見ると、何が変わったかを確かめられます。月に1回程度、更新履歴に目を通しておくと、新しく使えるようになった機能にも気付けます。
仕事で使う前に決めておくこと
Gemini CLIは手元のファイルを直接読めるため、便利な反面、扱うデータには注意が必要です。仕事で使う前に、次の点を決めておきます。
どのアカウントで使うか
公式のドキュメントでは、ログインの方法ごとに、適用される利用規約とプライバシーのお知らせが分かれていると説明されています。個人のGoogleアカウントで無料の枠を使う場合は、個人向けのGemini Code Assistのプライバシーのお知らせが適用されます。会社のデータを扱うなら、会社が契約しているWorkspaceやGoogle Cloudのアカウントを使うのが原則です。どのアカウントで使ってよいかは、会社の情報システムの担当に確認してください。
読ませてよいデータの範囲
顧客の名簿、従業員の個人情報、取引先から預かった資料は、外部のAIサービスに送ってよいかを契約や社内の規程で確かめてから扱います。迷う場合は、名前や連絡先を伏せた加工済みのデータで試すのが安全です。Gemini CLIは起動したフォルダの中を読むため、作業用のフォルダには、読ませてよいファイルだけを入れておきます。
実行を許可する範囲
Gemini CLIには、作業する場所を隔離して安全に動かすための仕組みや、信頼するフォルダを決めて実行の方針を変える仕組みも用意されています。最初は、ファイルの書き換えやコマンドの実行のたびに確認が出る状態で使い、何が起きるかを理解してから設定を変えるのが無難です。
使用状況の送信
公式のドキュメントには、Gemini CLIの使用状況の統計をGoogleに送らない設定の方法も記載されています。気になる人は、設定のページで確認してください。
つまずきやすい点と対処
始めたばかりの人がつまずきやすい点を整理します。
| 症状 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 「command not found: gemini」と表示される | インストールが終わっていない、またはパスが通っていない | ターミナルを開き直し、インストールのコマンドをもう一度実行する |
| インストールでエラーが出る | Node.jsの版が古い | 「node -v」で確かめ、20以上の版を入れる |
| ログインの後に使えない | 会社のアカウントで、管理者が個人向けの利用を認めていない | 個人のアカウントで試すか、管理者に確認する |
| 途中で止まる | 1日や1分あたりの上限に達した | 時間をおいて再開するか、上限の高い契約を検討する |
| 意図しないファイルを読んでいる | 起動したフォルダが広すぎる | 作業用の小さなフォルダを作り、そこで起動する |
表にない症状で困ったときは、エラーの文面をそのままGemini CLIに貼り付けて「このエラーの原因と直し方を教えて」と聞くのも1つの方法です。それでも解決しない場合は、公式のGitHubのページで同じ症状の報告がないかを探します。
特に多いのが、ホームフォルダのような広い場所で起動してしまう失敗です。Gemini CLIは起動した場所を作業の範囲にするため、広い場所で起動すると、関係のないファイルまで読み込もうとして時間がかかります。作業のたびに、そのためのフォルダに移動してから起動する習慣を付けてください。
データの加工を頼むときの実務的なコツもあります。元のファイルを直接書き換えさせず、必ず別の名前で保存させることです。集計の仕事では、元のデータが残っていれば、AIの処理に誤りがあってもやり直せます。依頼文の最後に「元のファイルは変更せず、結果は新しいファイルに保存して」と添えるだけで、取り返しのつかない失敗をほぼ防げます。
ターミナルとフォルダの行き来を楽にする選択肢
Gemini CLIを使い始めると、多くの人が同じ不便に行き当たります。作業するフォルダをFinderで探し、ターミナルに切り替えて「cd」で同じ場所まで移動し、作られたファイルを確かめるためにまたFinderに戻る。この行き来が、作業のたびに発生することです。
標準の機能だけで手間を減らすなら、Finderからフォルダをターミナルのウインドウにドラッグする方法があります。ドラッグすると、そのフォルダの場所が文字で入力されるので、「cd 」と打ってからドラッグすれば移動できます。
フォルダの一覧とターミナルを1つの画面で扱いたい場合は、そうした使い方を前提に作られたアプリも選択肢になります。その1つがAtriensです。公式サイトによると、フォルダごとにターミナルを同じウインドウに持ち、フォルダを切り替えるとターミナルも一緒に切り替わるため、cdを打つ必要がありません。作業が終わったときや確認を求められたときは、macOSの通知で知らせます。AIの利用料は販売しておらず、自分で使っているAIのツールをそのまま動かす形です。サイドバーやターミナル、プレビューなどMac単体で使う機能は期限なく無料で、アカウントの登録も要りません。iPhoneやiPadから自宅のMacに接続する機能は有料で、1か月あたり780円、1年あたり6,800円、買い切り14,800円から選べると案内されています。動作環境はmacOS 14以降、Apple Silicon搭載のMacです。
Atriensは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
もちろん、標準のターミナルだけで困っていないなら、無理に別のアプリを使う必要はありません。Gemini CLIの使い方に慣れ、行き来の手間が気になってきた段階で検討すれば十分です。
データ分析の仕事から見たGemini CLIの使いどころ
最後に、データ分析や資料作りの仕事をしている人の視点から、Gemini CLIの使いどころを整理します。
データ分析の仕事では、分析そのものより、データをそろえる下ごしらえに時間の多くが使われます。列の名前がファイルごとに違う、日付の書き方がそろっていない、全角と半角が混ざっている、といった問題を1つずつ直す作業です。Gemini CLIは、この下ごしらえを日本語の指示で任せられる点で、特に効果が大きい道具です。
一方、どの指標を見るべきか、出てきた数字が事業にとって何を意味するかを判断するのは、人の仕事として残ります。AIが作った集計表の数字が正しいかを、元のデータの一部を手で計算して確かめる作業も欠かせません。データを扱う人にとってGemini CLIは、判断を任せる道具ではなく、判断に使う時間を生み出す道具です。
AIを業務に取り入れる支援は、在宅でも受けられる仕事として広がっています。AIコンサル・業務活用支援のお仕事では、AIの導入や活用を支える仕事の内容が整理されています。Gemini CLIのような道具を自分で使いこなした経験は、こうした仕事で「何ができて、何に気を付けるべきか」を具体的に説明できる強みになります。
プログラムを書く仕事に関心が出てきた人は、ソフトウェア作成者の年収・単価相場で、開発の仕事の収入の目安を確かめられます。アプリの開発の仕事にどんな種類があるかは、アプリケーション開発のお仕事にまとめられています。AIに任せられる範囲が広がった今、求められているのは、AIに正しく頼み、出てきたものを確かめて責任を持てる人です。
在宅の仕事では、中間の手数料が乗らない直接の取引ほど、同じ予算で発注者は多くを頼め、受ける側の手取りも厚くなります。Gemini CLIで下ごしらえが速くなった分を、分析の質や発注者への説明に回せる人は、直接の取引で長く頼られる存在になります。まずは無料の枠で、自分の仕事のどの作業が速くなるかを試してみてください。
よくある質問
Q. Gemini CLIは無料で使えますか?
個人のGoogleアカウントでログインすると、無料の個人向けGemini Code Assistの枠で、1人あたり1日1,000回までのリクエストを使えます(2026年10月7日時点の公式ドキュメント)。GeminiのAPIキーの無料枠は1日250回で、Flashのモデルのみです。上限を超えて使いたい場合は、有料の契約か従量課金に切り替えます。
Q. Gemini CLIをMacで使うには何が必要ですか?
公式のドキュメントでは、macOS 15以降、4GB以上のメモリ(長い作業なら16GB以上)、Node.js 20.0.0以降、インターネットへの接続が推奨されています。npmかHomebrewでインストールし、ターミナルで「gemini」と打って起動し、Googleアカウントでログインすれば使い始められます。
Q. 会社のGoogleアカウントでも使えますか?
会社が管理するGoogle Workspaceのアカウントでは、管理者の設定によって個人向けの無料枠が使えない場合があります。会社が契約しているCode Assist StandardやEnterpriseの枠で使う形になることもあります。会社のデータを扱う場合は、どのアカウントで使ってよいかを社内の担当に確認してください。
Q. Gemini CLIに読ませたファイルはどう扱われますか?
適用される利用規約とプライバシーのお知らせは、ログインの方法によって異なります。個人のGoogleアカウントの無料枠では、個人向けGemini Code Assistのプライバシーのお知らせが適用されます。顧客の情報や取引先の資料は、契約や社内の規程で外部のサービスに送ってよいかを確かめてから扱うのが安全です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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