【重要】PHPの脆弱性、うちのサイトは大丈夫?今すぐチェック

XLOOKUP関数の使い方|VLOOKUPとの違い

@SOHO編集部
@SOHO編集部
XLOOKUP関数の使い方|VLOOKUPとの違い

この記事のポイント

  • ✓エクセルのXLOOKUP関数の使い方を
  • ✓見つからない場合の表示
  • ✓近似一致や後ろからの検索

エクセルのXLOOKUP関数は、表の中から条件に合う値を探し、同じ行にある別の値を取り出す関数です。商品コードから商品名や単価を取り出したり、社員番号から名前や部署を取り出したりする場面で使います。これまでVLOOKUP関数で同じことをしてきた人も多いはずですが、XLOOKUPは列の番号を数える必要がなく、左側の列の値も取り出せるなど、VLOOKUPで面倒だった点の多くが解消されています。この記事では、XLOOKUP関数の書式と引数、基本の使い方から、VLOOKUPとの違い、つまずきやすいエラーの直し方までを、例を使って順番に説明します。

XLOOKUP関数とは

XLOOKUP関数は、Microsoftが提供している検索のための関数です。指定した範囲の中で値を探し、見つかった位置に対応する値を、別の範囲から返します。

どんなときに使う関数か

Microsoftの公式ヘルプでは、XLOOKUP関数を、表や範囲から行ごとに情報を検索するための関数として紹介し、例として、部品番号から部品の価格を検索する使い方や、従業員のIDから従業員の名前を検索する使い方を挙げています。

日々の事務の仕事では、次のような場面で役立ちます。

  • 請求書に商品コードを入力すると、商品名と単価が自動で表示されるようにする
  • 名簿の社員番号から、所属の部署や内線番号を取り出す
  • 郵便番号の一覧から、住所を取り出す
  • 売上の一覧から、取引先ごとの担当者を取り出す

ITの会社の技術ブログでも、郵便番号から住所を探す例を使って、この関数を次のように紹介しています。

ExcelのXLOOKUP関数を使って表から値を検索する方法について解説します。郵便番号から住所を検索する方法を例として、実際の操作方法をわかりやすく紹介しています。 出典: skygroup.jp

使えるExcelの版

XLOOKUP関数は、どの版のExcelでも使えるわけではありません。公式ヘルプでは、対象の製品としてMicrosoft 365のExcel、Excel 2024、Excel 2021、iPadやiPhoneのExcelなどが並ぶ一方で、Excel 2016とExcel 2019では使用できないと明記されています。

自分のExcelの版が分からないときは、「ファイル」タブの「アカウント」を開くと、製品の情報が表示されます。会社のパソコンで古い版を使っている場合や、取引先が古い版を使っている場合は、XLOOKUPを使ったファイルが正しく表示されないことがあります。その場合の代わりの方法は、後の節で説明します。

XLOOKUP関数の書式と引数

XLOOKUP関数の書式は、公式ヘルプで次のように示されています。

=XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り配列, [見つからない場合], [一致モード], [検索モード])

引数とは、関数に渡す材料のことです。XLOOKUPの引数は6つあり、そのうち最初の3つは必ず入れ、角かっこで囲まれた後ろの3つは省略できます。

引数 必須か 入れるもの
検索値 必須 探したい値。商品コードや社員番号など
検索範囲 必須 探す場所の列または行
戻り配列 必須 取り出したい値が入っている列または行
見つからない場合 省略可 見つからなかったときに表示する文字や値
一致モード 省略可 どう一致させるか。省略すると完全一致
検索モード 省略可 どの向きで探すか。省略すると先頭から

最初の3つで基本の検索ができる

ほとんどの場面では、最初の3つの引数だけで十分です。「何を」「どこから探して」「どこの値を返すか」を順に指定すると覚えておけば、迷いません。

省略できる3つの引数

見つからない場合を省略すると、一致する値がないときに「#N/A」というエラーが表示されます。一致モードの既定は0の完全一致、検索モードの既定は1の先頭からの検索です。この3つは、必要になったときだけ指定します。それぞれの使い方は、後の節で例を使って説明します。

XLOOKUP関数の基本の使い方

ここでは、商品の一覧から、商品コードを使って商品名を取り出す例で、基本の使い方を説明します。

例で使う表

A列に商品コード、B列に商品名、C列に単価が入った商品の一覧があるとします。2行目から11行目までの10行にデータが入っています。別の場所のF2のセルに商品コードを入力すると、G2のセルに商品名が表示されるようにします。

A列(商品コード) B列(商品名) C列(単価)
A001 ボールペン 120
A002 ノート 250
A003 ファイル 180

式を入れる手順

  1. 商品名を表示したいG2のセルを選ぶ
  2. 「=XLOOKUP(」と入力する
  3. 検索値として、商品コードを入力するF2のセルをクリックし、カンマを入力する
  4. 検索範囲として、商品コードの列のA2からA11までを選び、カンマを入力する
  5. 戻り配列として、商品名の列のB2からB11までを選ぶ
  6. 閉じかっこを入力して、Enterキーを押す

できあがる式は、=XLOOKUP(F2,A2:A11,B2:B11) です。F2に「A002」と入力すると、G2に「ノート」と表示されます。

単価も取り出したいとき

単価を取り出したい場合は、戻り配列だけを単価の列に替えます。=XLOOKUP(F2,A2:A11,C2:C11) と入力すれば、F2の商品コードに対応する単価が表示されます。VLOOKUPのように「左から何列目か」を数え直す必要はありません。

式をほかのセルにコピーするとき

請求書の明細のように、同じ式を下の行にコピーして使うときは、検索範囲と戻り配列を絶対参照にしておきます。絶対参照とは、式をコピーしてもセルの位置がずれないように固定する書き方のことで、列と行の前に「$」を付けます。範囲を選んだ直後にF4キーを押すと、自動で付きます。

=XLOOKUP(F2,$A$2:$A$11,$B$2:$B$11)

こうしておけば、下の行にコピーしても、検索値のF2だけがF3、F4とずれ、検索する表の範囲は変わりません。

VLOOKUP関数との違い

XLOOKUPは、VLOOKUPの後に登場した関数で、VLOOKUPの不便だった点を解消する形で作られています。違いを整理すると、次のようになります。

比べる点 VLOOKUP XLOOKUP
返す列の指定 範囲の左から何列目かを数字で指定する 返したい列そのものを選ぶ
検索する列の位置 範囲のいちばん左の列でないといけない どの位置の列でもよい。左側の列の値も返せる
一致の既定 省略すると近似一致になる 省略すると完全一致になる
見つからないとき 別の関数で囲んで表示を変える 引数で表示する文字を指定できる
列の挿入 間に列を挿入すると、列の番号がずれて誤った値を返すことがある 範囲を選んでいるので、ずれにくい
横方向の検索 HLOOKUPという別の関数を使う 同じXLOOKUPで横方向も探せる

列の番号を数えなくてよい

VLOOKUPでは、=VLOOKUP(F2,A2:C11,2,FALSE) のように、返したい列が範囲の左から何列目かを数字で指定します。公式ヘルプでも、XLOOKUPは検索範囲と戻り配列を使うのに対し、VLOOKUPは列の番号を続けて指定する1つの表の範囲を使う、と違いを説明しています。

列の番号で指定すると、表の途中に列を挿入したときに番号がずれて、気づかないうちに別の列の値を返してしまうことがあります。XLOOKUPは返す列そのものを選ぶので、こうした事故が起きにくくなります。

一致の既定が違う

見落としやすいのが、一致の既定の違いです。公式ヘルプによると、VLOOKUPは4つ目の引数の検索の型を省略すると、TRUEが指定されたものとみなされ、近似一致で探します。近似一致とは、ぴったり同じ値がないときに、近い値を一致とみなす探し方のことです。商品コードのように完全に一致させたい場面で4つ目を省略すると、別の商品の値が返ってくることがあります。

XLOOKUPは、一致モードを省略すると完全一致で探します。何も指定しなければ、ぴったり同じ値だけを探すので、うっかりした間違いが起きにくくなっています。

左側の列の値も返せる

VLOOKUPは、検索する列が範囲のいちばん左になければならず、それより左にある列の値は返せません。XLOOKUPは、検索範囲と戻り配列を別々に選ぶので、戻り配列が検索範囲の左にあっても問題ありません。たとえば、商品名から商品コードを探す場合も、表の列を並べ替えずに =XLOOKUP(F2,B2:B11,A2:A11) と書けます。

見つからない場合の表示を決める

XLOOKUPで探した値が表にないと、「#N/A」というエラーが表示されます。請求書や名簿でエラーの表示が並ぶと見栄えが悪く、ほかの式の計算も止まってしまいます。

4つ目の引数で表示を指定する

4つ目の引数の見つからない場合に、表示したい文字を入れておくと、エラーの代わりにその文字が表示されます。

=XLOOKUP(F2,A2:A11,B2:B11,"該当なし")

この式なら、一覧にない商品コードを入力したときに「該当なし」と表示されます。空欄にしたい場合は "" を、計算に使う数字の列なら 0 を指定します。

空欄のときの表示

検索値のセルが空欄のままだと、表の中の空欄を探しに行き、意図しない結果になることがあります。公式ヘルプでも、検索値を省略した場合は、検索範囲で見つかった空白のセルを返すと説明されています。請求書の明細のように、入力していない行がある表では、IF関数と組み合わせて、検索値が空欄のときは何も表示しないようにしておくと安心です。

=IF(F2="","",XLOOKUP(F2,A2:A11,B2:B11,"該当なし"))

一致モードの使い方

5つ目の引数の一致モードでは、どう一致させるかを指定します。公式ヘルプに示されている指定の方法は、次の4つです。

指定する数字 一致のさせ方
0 完全一致。見つからない場合は #N/A を返す。既定の設定
-1 完全一致。見つからない場合は、次に小さい項目を返す
1 完全一致。見つからない場合は、次に大きい項目を返す
2 ワイルドカードを使った一致

料金表や評価の区分に使う

-1や1は、数字の区切りで区分を決める表で役立ちます。たとえば、点数に応じて評価を付ける表で、D列に区分の下限の点数(0、60、70、80、90)、E列に評価(D、C、B、A、S)が入っているとします。

=XLOOKUP(F2,D2:D6,E2:E6,"",-1)

この式では、F2に「75」と入力すると、ぴったり同じ75はないので、次に小さい70が選ばれ、評価の「B」が返ります。送料の表や割引率の表のように、金額の区切りで値が変わる表にも同じ考え方が使えます。

ワイルドカードで部分一致させる

ワイルドカードとは、どんな文字にも当てはまる記号のことです。一致モードに2を指定すると、アスタリスクの「*」を任意の文字の並び、クエスチョンマークの「?」を任意の1文字として扱えます。半角で入力します。たとえば、検索値に「東京*」を指定すると、「東京」で始まる最初の項目が見つかります。会社名の一部しか分からないときなどに便利です。記号そのものを探したいときは、記号の前に半角のチルダを付けます。

検索モードで後ろから探す

6つ目の引数の検索モードでは、どの向きで探すかを指定します。既定の1は先頭から、-1は末尾から逆向きに探します。2と-2は、並べ替え済みの範囲を速く探す方法で、範囲が並べ替えられていないと正しい結果が返らないと公式ヘルプに書かれています。

最新の記録を取り出す

末尾から探す-1は、同じ値が何度も出てくる記録の一覧で役立ちます。たとえば、日付の順に並んだ取引の記録から、ある取引先の最新の取引金額を取り出したい場合です。

=XLOOKUP(F2,B2:B500,D2:D500,"取引なし",0,-1)

この式では、一致モードを0の完全一致にしたうえで、検索モードを-1にして、表の下から探しています。下ほど新しい記録が並んでいる表なら、その取引先の最新の金額が返ります。VLOOKUPは上から探して最初に見つかった値を返すので、同じことをするには表を並べ替えるなどの手間がかかります。

複数の列をまとめて取り出す

XLOOKUPは、戻り配列に複数の列を指定すると、複数の値をまとめて返せます。公式ヘルプでも、VLOOKUPと違って複数の項目を含む配列を返せるので、1つの式で従業員の名前と部署の両方を返せる、と紹介されています。

1つの式で横に並べて表示する

先ほどの商品の一覧で、商品名と単価を両方取り出したい場合は、戻り配列にB列からC列までを指定します。

=XLOOKUP(F2,A2:A11,B2:C11)

この式をG2のセルに入れると、G2に商品名、H2に単価が表示されます。式を入れたのはG2だけですが、結果が隣のセルにあふれるように表示されます。この動きをスピルといいます。

スピルのエラーに気をつける

結果があふれて表示される先のセルに、すでに別の値や文字が入っていると、エラーになって結果が表示されません。式を入れる前に、右側のセルを空けておきます。表示されたエラーのセルを選ぶと、どのセルが邪魔をしているかが分かるので、そのセルの中身を移すか削除します。

縦と横の両方で探す

XLOOKUPの中にもう1つXLOOKUPを入れると、縦と横の両方の条件で値を探せます。関数の中に関数を入れることを、入れ子といいます。

たとえば、A列に支店の名前、1行目に月が並び、交わるところに売上が入っている表があるとします。支店の名前をH1、月をH2に入力して、その売上を取り出すなら、次のように書けます。

=XLOOKUP(H1,A2:A10,XLOOKUP(H2,B1:M1,B2:M10))

内側のXLOOKUPが、1行目から月を探して、その月の列を丸ごと返します。外側のXLOOKUPが、その列の中から支店の行の値を返します。公式ヘルプでも、これはINDEX関数とMATCH関数を一緒に使う方法と同じような使い方だと説明されています。

式を読み解くときの順番

入れ子の式は、一度に全体を読もうとすると分かりにくくなります。内側の式から順に読むのがこつです。まず内側の XLOOKUP(H2,B1:M1,B2:M10) だけを別のセルに入れてみると、指定した月の売上が縦に並んで表示されます。そのうえで外側の式を加えると、その縦の並びの中から支店の行が選ばれる、という動きが目で確かめられます。

関数の中身を1段ずつ確かめたいときは、「数式」タブの「数式の検証」を使う方法もあります。式のどの部分がどんな値になっているかを順に表示できるので、思った結果にならないときの原因探しに役立ちます。

2つの値の間をまとめて合計する

XLOOKUPは、値だけでなくセルの範囲そのものを返すことができます。この性質を使うと、「ある項目から別の項目まで」の合計を1つの式で出せます。

公式ヘルプでは、SUM関数と2つのXLOOKUPを組み合わせて、果物の一覧のうちブドウからバナナまでの値を合計する例が紹介されています。式は次の形です。

=SUM(XLOOKUP(B3,B6:B10,E6:E10):XLOOKUP(C3,B6:B10,E6:E10))

1つ目のXLOOKUPが合計の始まりのセルを、2つ目のXLOOKUPが終わりのセルを返し、その2つをコロンでつないで範囲にしています。公式ヘルプによると、計算すると式は =SUM($E$7:$E$9) のような形になります。

期間の合計に使う

この書き方は、月ごとの売上の一覧で「4月から9月まで」の合計を出したいときなどに便利です。始まりの月と終わりの月を別のセルに入力しておけば、その2つを書き換えるだけで、合計する期間を自由に変えられます。合計の範囲を毎回選び直す必要がなく、期間を変えた集計を何度も作る仕事で手間が減ります。

注意したいのは、始まりの項目が終わりの項目より上の行にある必要があることです。順番が逆になると、意図しない範囲が合計されることがあるので、入力のときに確かめます。

複数の条件で探す

実務では、1つの値だけでは行が決まらないことがあります。たとえば、同じ商品コードでも色やサイズで単価が違う一覧や、同じ名前の人が別の支店にいる名簿です。このような場合は、2つの条件をつないで探します。

条件を文字としてつなぐ方法

A列に商品コード、B列に色、C列に単価が入った表で、F2に商品コード、G2に色を入力して単価を取り出すなら、次のように書けます。

=XLOOKUP(F2&G2,A2:A11&B2:B11,C2:C11,"該当なし")

「&」は、文字をつなげる記号です。検索値の側で商品コードと色をつなぎ、検索範囲の側でも2つの列をつないでいるので、「A001赤」のような組み合わせで行を探します。表に作業用の列を増やさずに済むのが利点です。

条件を掛け合わせる方法

もう1つの書き方は、条件に合うかどうかを1と0に置き換えて掛け合わせる方法です。

=XLOOKUP(1,(A2:A11=F2)*(B2:B11=G2),C2:C11,"該当なし")

それぞれの条件は、合っていれば1、合っていなければ0として計算されます。2つを掛けると、両方に合う行だけが1になるので、その1を探しています。条件が3つ以上になっても、掛け算を続ければ同じ考え方で書けます。数字の大小を条件にしたい場合も、「(D2:D11>=100)」のように同じ形で加えられます。

文字をつなぐ方法は、「A00」と「1赤」のように区切りの違う組み合わせが同じ文字になってしまうことがまれにあります。心配なときは、掛け合わせる方法を使うか、つなぐ間に「|」のような区切りの記号を入れておくと安心です。

別のシートや別のブックの表から探す

商品の一覧や名簿は、請求書とは別のシートにまとめておくことが多いはずです。XLOOKUPは、ほかのシートの範囲もそのまま指定できます。

別のシートを指定する

式を入力している途中で、検索範囲を指定するときに下のシート見出しをクリックし、そのシートで範囲を選べば、シートの名前が自動で式に入ります。「商品一覧」というシートの表から探す場合、式は次のようになります。

=XLOOKUP(F2,商品一覧!$A$2:$A$11,商品一覧!$B$2:$B$11,"該当なし")

シートの名前の後ろの「!」は、そのシートの範囲であることを示す記号です。シートの名前に空白や記号が入っていると、名前が「'」で囲まれます。手で入力するより、クリックで選んだほうが間違いが起きにくくなります。

別のブックを指定するときの注意

別のExcelファイル、つまり別のブックの表から探すこともできます。ただし、参照先のブックを移動したり名前を変えたりすると、式がつながらなくなります。参照先のブックを閉じた状態で開くと、更新の確認が表示されることもあります。複数の人で使うファイルなら、参照先の一覧を同じブックの別シートに移しておくほうが、扱いやすく壊れにくくなります。

テーブルと組み合わせて範囲の変化に強くする

商品や社員が増えるたびに、式の範囲を「A2:A11」から「A2:A12」へ直していくのは手間がかかり、直し忘れも起きます。Excelのテーブル機能を使うと、この手間を省けます。

表をテーブルにする

元の一覧の中のどこかのセルを選び、「挿入」タブの「テーブル」を選ぶか、Ctrlキーを押しながらTキーを押すと、表がテーブルになります。テーブルには「テーブルデザイン」タブで名前を付けられます。ここでは「商品表」と名付けたとします。

テーブルにした範囲を式で選ぶと、セルの番地の代わりに列の名前で表示されます。

=XLOOKUP(F2,商品表[商品コード],商品表[商品名],"該当なし")

この書き方を構造化参照といいます。列の名前で指定するので、式を見ただけで何を探しているかが分かります。

行を増やしても式を直さなくてよい

テーブルの最後の行のすぐ下に新しい商品を入力すると、テーブルの範囲が自動で広がります。構造化参照で書いた式も、広がった範囲を自動で対象にするので、式を直す必要がありません。毎月のように一覧が増える仕事では、最初にテーブルにしておくだけで、範囲の直し忘れによる検索の失敗を防げます。

よくあるエラーと直し方

XLOOKUPを使っていて表示されるエラーには、原因がほぼ決まっているものがあります。

表示 よくある原因 直し方
#N/A 探した値が検索範囲にない 値の綴りや空白を確かめる。見つからない場合の引数を指定する
#VALUE! 検索範囲と戻り配列の行数がそろっていない 2つの範囲の開始と終わりの行を合わせる
#NAME? XLOOKUPが使えない版で開いている、または関数名の打ち間違い 版を確かめる。関数名を入力し直す
スピルのエラー 結果を表示する先のセルが空いていない 右側や下側のセルを空ける

見た目は同じなのに見つからないとき

表に値があるのに #N/A になる場合は、値の形が違っていることがほとんどです。よくあるのは次の3つです。

  • 数字が文字として入力されている(片方は数値の「1001」、もう片方は文字の「1001」)
  • 前後に見えない空白が入っている
  • 全角と半角が混ざっている(「A001」と「A001」)

数字と文字の違いは、セルの左上に緑の三角が出ているかどうかで見分けられることがあります。空白は、TRIM関数で取り除けます。外部から取り込んだデータを使うときは、最初にこれらを整えておくと、検索の失敗が減ります。

XLOOKUPが使えない版での代わりの方法

取引先や社内でExcel 2019以前の版を使っている人がいる場合、XLOOKUPを使ったファイルを渡すと、相手の画面では正しく計算されません。共有するファイルでは、相手の版に合わせた関数を使います。

VLOOKUPで代わりに書く

返したい列が検索する列より右にあるなら、VLOOKUPで書き換えられます。必ず4つ目の引数にFALSEを指定して、完全一致にします。

=VLOOKUP(F2,A2:C11,2,FALSE)

INDEXとMATCHで代わりに書く

返したい列が検索する列より左にある場合や、列の挿入に強くしたい場合は、INDEX関数とMATCH関数を組み合わせます。MATCH関数とは、範囲の中で値が何番目にあるかを返す関数のことです。INDEX関数とは、範囲の中の指定した番目の値を返す関数のことです。

=INDEX(B2:B11,MATCH(F2,A2:A11,0))

MATCHの3つ目の0は、完全一致の指定です。この組み合わせなら、古い版のExcelでもXLOOKUPに近い使い方ができます。

手元の版が古いときに無料で試す方法

自分のパソコンのExcelが2019以前の版で、XLOOKUPを練習してみたいだけなら、新しい版を買う前に無料で使える道具で試せます。Microsoftは、Web用のMicrosoft 365アプリとして、ブラウザから無料でWord、Excel、PowerPointを使える仕組みを公式の案内ページで紹介しています。Microsoftのアカウントでサインインすれば使い始められます。ただし、デスクトップ版と比べて使える機能に違いがあるので、使いたい関数が動くかは、実際に式を入れて確かめます。

もう1つは、次の節で説明するGoogleスプレッドシートです。Googleのアカウントがあれば無料で使え、XLOOKUP関数も用意されています。練習で式の組み立てに慣れておけば、職場の新しい版のExcelでもそのまま使えます。

Googleスプレッドシートで使うとき

GoogleスプレッドシートにもXLOOKUP関数があります。Googleの公式ヘルプでは、書式を「XLOOKUP(検索キー, 検索範囲, 結果の範囲, 見つからない場合の値, 一致モード, 検索モード)」と示しています。引数の名前は少し違いますが、並び順と働きはExcelとほぼ同じです。

Googleのヘルプでは、見つからない場合の値の既定は #N/A、一致モードの既定は0、検索モードの既定は1とされています。一致モードの1と-1の向きも、Excelと同じ考え方です。Excelで作ったXLOOKUPの式は、Googleスプレッドシートでもそのまま使えることが多いものの、共有する前に、いくつかの値で正しい結果が返るかを確かめておくと安心です。詳しい書式はGoogleのXLOOKUP関数のヘルプで確かめられます。

実務での使いどころと身につけ方

XLOOKUPは、覚えた日から仕事の時間を短くできる関数です。請求書、見積書、名簿、在庫の一覧など、表の値を別の表に写す作業があるところなら、どこでも使えます。

手作業の転記を置き換える

一覧を見ながら値を手で写していると、写し間違いが起きやすく、確認にも時間がかかります。元の一覧を1か所にまとめ、ほかの表からはXLOOKUPで取り出す形にしておけば、元の一覧を直すだけで、すべての表に新しい値が反映されます。価格の改定や担当者の交代があったときも、直す場所が1か所で済みます。

練習のしかた

関数を身につけるには、自分の仕事で実際に使っている表で試すのが近道です。まずは最初の3つの引数だけで基本の検索を作り、次に見つからない場合の表示を加え、慣れてきたら後ろからの検索や複数の列の取り出しに進みます。式の詳しい説明は、Microsoftの公式ヘルプに例つきで載っています。

運営者として見てきたこと

在宅ワークとフリーランスの仲介を長く続けてきた運営者として見てきた限りでは、事務やデータ入力の仕事で継続して頼まれる人ほど、言われた作業をこなすだけでなく、関数を使って作業そのものを短くする工夫を依頼する側に提案しています。XLOOKUPのような関数を使いこなせると、毎月の転記の作業を仕組みに変えられ、その分だけ確認や改善に時間を回せます。

表計算の力をさらに伸ばして、企業の業務の進め方そのものを見直す仕事に広げる道もあります。どんな仕事があるかは、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で紹介しています。データの集計や分析を専門にする働き方に関心があるなら、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事も参考になります。

よくある質問

Q. XLOOKUPとVLOOKUPはどちらを使えばよいですか?

自分も相手もMicrosoft 365やExcel 2021以降を使っているなら、XLOOKUPがおすすめです。列の番号を数える必要がなく、既定で完全一致になり、左側の列の値も返せます。一方、Excel 2016やExcel 2019ではXLOOKUPが使えないので、古い版の人と共有するファイルでは、VLOOKUPかINDEXとMATCHの組み合わせを使います。

Q. XLOOKUPで#N/Aと表示されるのはなぜですか?

探した値が検索範囲に見つからないときに表示されます。表に値があるように見えても、数字が文字として入力されている、前後に空白が入っている、全角と半角が混ざっている、といった違いで見つからないことがあります。値の形をそろえたうえで、4つ目の引数に「該当なし」などの表示を指定しておくと、エラーの表示を避けられます。

Q. XLOOKUPで複数の値をまとめて取り出せますか?

取り出せます。戻り配列に複数の列を指定すると、1つの式で隣り合う複数のセルに結果が表示されます。たとえば商品名と単価の2列を指定すれば、2つの値が横に並んで表示されます。結果を表示する先のセルに別の値が入っているとエラーになるので、式を入れる前に右側のセルを空けておきます。

Q. GoogleスプレッドシートでもXLOOKUPは使えますか?

使えます。Googleスプレッドシートにも同じ名前の関数があり、引数の並び順と働きはExcelとほぼ同じです。見つからない場合の値、一致モード、検索モードの既定もExcelと同じ考え方で、Excelで作った式もそのまま動くことが多くあります。共有する前に、いくつかの値で正しい結果が返るかを確かめておくと安心です。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年3月8日最終更新:2026年10月25日
@SOHO編集部

この記事を書いた人

@SOHO編集部

フリーランス・在宅ワークの専門メディア

@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ

スキルアップ

プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ

セキュリティ

サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却

M&A・事業売却

会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方