ETCを装う詐欺メール|ETCマイレージ・利用照会サービスの偽メールの見分け方 2026


この記事のポイント
- ✓ETCを装う詐欺メールは
- ✓ETC利用照会サービスとETCマイレージサービスが公式に案内する配信元アドレスと
- ✓送らないと明言しているメールで見分けます
ETC利用照会サービスやETCマイレージサービスを名乗るメールが届き、詐欺かどうかを確かめたい人に向けて、先に結論を書きます。ETC利用照会サービスは公式サイトで、事務局から費用の請求に関するメールを送ることはなく、メールのリンクや二次元コードから氏名、住所、クレジットカード情報の入力を求めることは決してないと案内しています。ETCマイレージサービスとNEXCO東日本・中日本・西日本も、クレジットカード情報の入力を求めるメールや、急いでWebサイトで手続きするよう促すメールは送っていないと明言しています。
公式に案内されている配信元のアドレスは、ETC利用照会サービスが「[email protected]」、ETCマイレージサービスが「[email protected]」です。ただし、公式のアドレスになりすましたメールも確認されていると、NEXCO各社が注意しています。2026年11月1日時点の公式の記載をもとに、偽メールの件名と特徴、本物のメールが届く場面、届いたときの確かめ方、入力してしまったときの連絡先を順に整理します。
ETCを名乗るメールについて公式が案内していること
まず、ETCに関わるメールで公式が案内している内容を表にします。どれも、各サービスとNEXCO各社の公式サイトで2026年11月1日時点に確かめた記載です。
| 確かめた内容 | 公式の記載 |
|---|---|
| ETC利用照会サービスの配信元 | [email protected] |
| ETCマイレージサービスの配信元 | [email protected] |
| 送らないと明言しているメール | 費用請求に関するメール、クレジットカード情報等の入力を求める案内、早急にWebサイトで手続きするよう促すメール |
| 送らないと明言しているメール(追加) | ETCカードの契約更新をお願いするメール(ETC利用照会サービス、2026年3月3日の注意喚起) |
| 年会費 | ETC利用照会サービスとETCマイレージサービスでは年会費の請求をしていない |
| なりすまし | 公式のメールアドレスになりすましたものや、問い合わせ先として本物のお客さまセンターの電話番号を書いたものも確認されている |
ETC利用照会サービスの「フィッシングサイト・不審メールにご注意ください」のページには、次のように書かれています。
ETC利用照会サービスでは、メールに記載のリンクや二次元コードから「お客さま氏名・ご住所・クレジットカード情報」の入力を求めることは決してありません。 フィッシングサイトを表示してしまった場合は認証情報や個人情報等を絶対に入力しないよう、ご注意ください。 出典: ETC利用照会サービス フィッシングサイト・不審メールにご注意ください
この記載から使える判断の基準は単純です。ETCを名乗るメールで、リンク先にカード番号や氏名、住所を入力する画面が出てきたら、そのメールは公式のものではありません。未払いの料金、返金、ポイント、契約更新と、どんな名目が書かれていても同じです。
ETC利用照会サービスとETCマイレージサービスの違い
偽メールの件名には、2つのサービスの名前が混ざっていることがよくあります。それぞれが何をするサービスかを知っておくと、文面の不自然さに気づきやすくなります。
ETC利用照会サービスは、ETCカードで高速道路を走った記録(いつ、どの料金所を通り、いくらかかったか)を、インターネットで確かめられる無料のサービスです。公式サイトの著作権の表示には、NEXCO東日本、首都高速道路、NEXCO中日本、NEXCO西日本、阪神高速道路、本州四国連絡高速道路の6社の名前が並んでいます。経費の精算で走行の記録を印刷する人や、インボイスの対応で利用証明書を出す人がよく使います。
ETCマイレージサービスは、ETCカードで対象の道路を走るとポイントがたまり、そのポイントを通行料金の支払いに使える「還元額」に交換できるサービスです。公式サイトの「還元額への交換」のページでは、交換した還元額は、交換後に通った道路の通行料金の支払いに使われると説明されています。
ここで押さえておきたいのは、どちらのサービスも、ETCカードそのものを発行したり、カードの代金を請求したりする立場にはないことです。ETC利用照会サービスの注意喚起にも、ETCカードの利用停止や使えるかどうかは、クレジットカード会社と利用者との契約だと書かれています。ETCの名前で「カードの決済情報を更新してほしい」「契約を更新してほしい」と言ってくるメールは、送り主の立場から考えてもつじつまが合いません。
本物のメールが届く場面
偽メールを見分けるには、本物のメールがどういうときに届くかを知っておくことも大切です。公式サイトに書かれている本物のメールには、次のようなものがあります。
| サービス | 本物のメール | 公式に書かれている内容 |
|---|---|---|
| ETC利用照会サービス | 「ご利用確認のお知らせについて」 | 420日間ログインがなかった時点で送る。450日間使わないと自動で登録取消し(解約)になる |
| ETCマイレージサービス | ポイント残高のお知らせ | 毎月20日以降、ポイントの累計数と当年度末まで有効なポイントの累計数を送る |
| ETCマイレージサービス | 手続き受付メール | 登録情報やETCカード情報の変更、利用停止、パスワードの変更をしたときに送る |
| ETCマイレージサービス | 自動還元お知らせメール | 自動還元サービスでポイントが還元額に交換されたときに送る |
| ETCマイレージサービス | ETC車載器の登録に関するメール | 登録の状況によって送る。ただしメールのリンクやボタンから情報を登録させる内容は送っていない |
ETC利用照会サービスのQ&Aによると、450日間サービスの利用がない場合は自動的に登録取消しになり、その前の420日間ログインがなかった時点で、事前のお知らせのメールが送られます。ログインすれば登録は続き、ログイン後に特別な操作は要らないとされています。
ETCマイレージサービスの「ポイント残高のお知らせ」のページによると、メールでのお知らせは毎月1回、20日以降に届きます。以前は年に1回のはがきでのお知らせもありましたが、同じページには、はがきの郵送通知は2025年度の郵送で終了したと書かれており、今後はメールでの通知を使うよう案内されています。つまり、本物のメールにも「当年度末まで有効なポイント」の話は出てきます。「ポイントの有効期限」という言葉があるだけでは、偽物とは言い切れません。違いは、本物のメールがリンク先でカード情報の入力や手続きを求めない点にあります。
本物のメールが届く場面がこのように限られているため、心当たりのないタイミングで「至急」「重要」と書かれたメールが来たら、まず疑ってかかるのが安全です。
公式が挙げている偽メールの件名
ETC利用照会サービス、ETCマイレージサービス、NEXCO東日本・中日本は、実際に報告された偽メールの件名を公開しています。ETCマイレージサービスの「フィッシングサイト・不審メールへのご注意」のページの分類に沿って、主なものを表にします。
| 名目 | 公式に挙げられている件名の例 |
|---|---|
| 緊急のお知らせを装う | 【重要なお知らせ】緊急通知、マイレージサービス緊急通知 |
| カードの決済を装う | 支払情報が変更されたことが発見されました、ETCの決済方法を再確認してください、異常な消費記録があります、年会費の支払いに失敗しました、決済情報更新のお願い、【重要】ETCカード契約更新のご案内 |
| 通行料金の返金を装う | ETCご利用料金のご返金について |
| 通行料金の未払いを装う | ETC未払い料金のご案内、ETC未払料金のご案内-重要な支払いのお願い、【至急確認】ETC通行料金の未納が確認されました、[解約予約]ご登録情報の確認 |
| サービスの解約を装う | 450日間ログインしないと解約になります、ETCサービスは無効になりました、アカウントを停止いたしました |
| ポイントの期限を装う | ETCマイレージポイントの有効期限が切れます、未交換ポイント残高があります、未交換ポイントの還元額交換についてのお知らせ |
| 違反の通知を装う | ETCの2回目の違反がありました |
これらは公式が「一例」として挙げているもので、同じ型の別の件名も届きえます。件名の文字が少し違っていても、同じ名目なら同じように扱ってください。
「450日間ログインしないと解約になります」という件名について、ETCマイレージサービスは「ETC利用照会サービスの正規メールを模倣したフィッシングメールが確認されている」と注記したうえで、ETCマイレージサービスでは解約を予告するメールは送っていないと書いています。本物のお知らせの仕組みを、偽物がまねている例です。
注意喚起の日付から分かる名目の移り変わり
ETC利用照会サービスの注意喚起のページには、2023年から2026年までの注意喚起が日付つきで残っています。並べてみると、偽メールが使う名目が時期によって移り変わってきたことが分かります。
| 注意喚起の日付 | 公式に書かれている主な名目 |
|---|---|
| 2023年7月4日 | 解約予告、支払情報の変更(二次元コードでの誘導)、違反の通知、年会費の支払いの失敗 |
| 2024年2月7日 | 解約予告、システム更新のためのアカウント情報の変更 |
| 2025年4月10日 | ポイントの有効期限、登録状況の更新、自動解約、別の事務局を名乗る配信 |
| 2025年5月2日 | 費用請求、通行料金の未納、未払料金の支払い |
| 2025年8月13日 | 費用請求、決済情報の更新、契約更新、ポイントの期限 |
| 2025年10月29日 | 利用料金の返金 |
| 2026年3月3日 | ETCカードの契約更新 |
NEXCO中日本は2025年11月18日付、NEXCO東日本は2026年6月24日付(同社のトップページの表示)で、同じ趣旨の注意喚起を出しています。
この流れから読み取れるのは、名目が「解約される」という脅しから、「未払いがある」という請求、「お金が戻る」という誘い、「契約を更新してほしい」という手続きへと、形を変えながら続いているということです。名目は今後も変わると考えられます。件名を一つ一つ覚えるより、「ETCの名前でカード情報を入力させるメールは公式ではない」という一点を覚えておくほうが、新しい名目にも対応できます。
二次元コードで誘導するメールに気をつける
公式の注意喚起には、「支払情報が変更されたことを発見しました」という件名で、本文の二次元コード(QRコード)から偽のサイトに誘導した例が載っています。ETC利用照会サービスも、メールのリンクや二次元コードから氏名、住所、カード情報の入力を求めることは決してないと明記しています。
二次元コードの怖さは、読み取るまで行き先のアドレスが見えないことです。パソコンで受け取ったメールの二次元コードをスマートフォンで読み取ると、パソコンのメールソフトの迷惑メール対策やリンクの警告をすり抜けて、スマートフォンのブラウザで偽のサイトが開きます。スマートフォンの小さな画面では、アドレスの綴りの違いにも気づきにくくなります。
ETCに関するメールの二次元コードは、読み取らないのが基本です。公式のサービスにアクセスしたいときは、ブックマークか、自分で検索した公式サイトから入ってください。家族にも「メールの二次元コードで手続きを求めてくるETCのメールは偽物」と伝えておくと、被害を防ぎやすくなります。
偽メールの特徴
ETC利用照会サービスとETCマイレージサービスは、不審なメールの特徴も挙げています。2つのページに書かれた内容をまとめると、次のとおりです。
- 不自然な日本語で書かれている
- 別の事務局の内容が混ざっている(ETC利用照会サービスを名乗りながらマイレージのポイントの話をするなど)
- 「重要」「緊急」「警告」「異常」など、不安をあおる言葉を使っている
- メールの内容に心当たりがない、またはサービスを使っていないのに届いている
- 送信元のメールアドレスやドメインが不自然
- 未納や返金など、金額に関する記載がある
- 事務局の名前を少し崩している(公式の例では「ETC利用照会サーピス事務局」「ETC利用照会ザーピス事務局」)
- メールのリンクやボタンから手続きしないとポイントが消える、解約されると書いている
- クレジットカード情報などの入力を求めている
ETC利用照会サービスの過去の注意喚起では、リンク先のアドレスが本物に似せた綴りになっているもの、本物のアドレスをそのまま本文に書いているもの、事務局とは違う電話番号が書かれているもの(本物の電話番号が書かれているものも確認されている)が挙げられています。本物のアドレスや電話番号が本文にあるからといって、本物のメールとは限らないということです。
送信元のアドレスだけでは判断できない理由
公式の配信元アドレスを知っておくことは役に立ちます。ETC利用照会サービスも、メールを受け取ったら配信元のアドレスを確かめるよう案内しています。ただし、それだけで本物と決めることはできません。
NEXCO東日本の注意喚起「【NEXCO東日本】や【ETC利用照会サービス】【ETCパーソナルカードWebサービス】【ETCマイレージサービス】を装ったフィッシングサイト・不審メールにご注意ください」には、公式のメールアドレスになりすましたものや、問い合わせ先としてNEXCO東日本のお客さまセンターの電話番号が書かれているものも確認されていると書かれています。NEXCO中日本も2025年11月18日付の注意喚起で同じ趣旨を伝えています。
警察庁もフィッシング対策のページで、メールの差出人として表示される名前やアドレスは仕様上かんたんに変えられるため、それだけで真偽を判断するのは難しいと説明しています。フィッシングとは、実在の会社や組織を名乗るメールやSMSで偽のサイトに誘導し、IDやパスワード、カード番号を盗む手口のことです。
つまり、配信元のアドレスは「違っていれば偽物を強く疑う手がかり」で、「合っていれば本物の証明」ではありません。最後の判断は、メールの外で行う必要があります。
「解約予告」や「無効」のメールが届いたとき
ETC利用照会サービスを長く使っていない人には、本物の「ご利用確認のお知らせについて」が届く可能性があります。一方で、解約をちらつかせる偽メールも多く出回っています。迷ったときの確かめ方は、次のとおりです。
- メールのリンクは押さない
- 自分で検索するか、ブックマークから ETC利用照会サービスの公式サイトを開く
- いつものユーザーIDとパスワードでログインする
ETC利用照会サービスのQ&Aにあるとおり、ログインすれば登録は続き、特別な操作は要りません。仮に登録が取り消されていても、公式の注意喚起によると、改めて登録すれば対象期間内の走行の記録を確かめられ、登録が解約になってもETCカードを使った無線の走行には影響しないとされています。
ETC利用照会サービスの過去の注意喚起には、不審なメールのリンクを押すと、本物のログイン画面によく似たページが出る場合があるとも書かれています。そこでIDやパスワードを入力すると、偽のサイトに移って個人情報を入力させられるおそれがあります。自動解約が心配なときは、メールのリンクではなく、自分で公式サイトを開いてログインするよう案内されています。
「ETCサービスは無効になりました」「アカウントを停止いたしました」といった件名も同じです。ETCカードが使えるかどうかはカード会社との契約の話なので、本当に心配なら、カードの裏面に書かれたカード会社の窓口に確かめてください。
「未払い」「返金」をうたうメールが届いたとき
通行料金の未納や未払いを知らせ、リンク先で支払わせようとするメールは、公式の注意喚起に何度も挙がっています。ETC利用照会サービスもETCマイレージサービスも、事務局から費用の請求に関するメールを送ることはないと、トップページで繰り返し案内しています。
ETCカードで走った通行料金は、ETCカードを発行したクレジットカード会社などを通じて請求されるのが基本です。メールに書かれたリンク先で、改めてカード番号を入力して払う仕組みは、公式の案内のどこにも出てきません。実際に未払いがあるか心配な場合は、ETC利用照会サービスに自分でログインして走行の記録を見るか、カード会社の利用明細を確かめてください。
「ETCご利用料金のご返金について」のように、お金が戻ってくると誘うメールも同じ型です。返金を受け取るためと称してカード番号や口座の情報を入力させ、盗み取ろうとします。ETCマイレージサービスのポイントも、公式の説明では通行料金の支払いに使える還元額に交換されるもので、メールのリンク先でカード番号を入力して受け取るものではありません。
カードの明細の見方や、身に覚えのない請求を見つけたときの動き方は、クレジットカードの不正利用の確認方法|明細の見方と身に覚えのない請求への対処 2026で詳しく整理しています。
届いたメールを確かめる手順
ここまでの公式の記載をもとに、ETCを名乗るメールが届いたときの確かめ方を順番に並べます。
- 件名が、公式の偽メールの例(未払い、返金、契約更新、ポイント失効、違反、緊急通知など)に当てはまらないかを見る
- 本文やリンク先で、クレジットカード情報、氏名、住所の入力を求めていないかを見る。求めていれば偽物
- 本文に二次元コードがあり、読み取って手続きするよう求めていないかを見る
- 差出人のアドレスが、ETC利用照会サービスなら [email protected]、ETCマイレージサービスなら [email protected] かを見る。違えば偽物を強く疑う
- 自分がそのサービスに登録しているかを思い出す。登録していないサービスからのメールは偽物と考えてよい
- 気になる内容は、メールのリンクではなく、自分で開いた公式サイトにログインして確かめる
- それでも分からなければ、公式サイトのQ&Aに載っている問い合わせ先に相談する
手順の1から5までは「怪しいと気づくための手がかり」で、6と7が「本物かどうかを決める確かめ方」です。どれだけ手がかりが本物らしくても、6を省かないことが大事です。
フィッシングメールの見分け方を、ETC以外のメールにも使える形で知りたい人は、フィッシング詐欺メールの見分け方|5秒で振り分ける手順と開いた後の対処が参考になります。
非公式のアプリにも注意する
メールとは別に、ETC利用照会サービスは2025年12月19日付で「ETC利用照会サービスの非公式アプリにご注意ください」という注意を出しています。利用者がユーザー情報を入力すると走行の記録を表示できる非公式のアプリがあるものの、ETC利用照会サービスはそのようなアプリを提供していないという内容です。ETCマイレージサービスも、同じ日付で非公式アプリへの注意を出しています。
公式の注意には、そのアプリを使って損害が生じても、6社は一切の責任を負わないと書かれています。走行の記録は公式サイトで確かめるよう案内されています。アプリの名前に「ETC」と入っていても、公式のものとは限りません。ユーザーIDとパスワードを入力する先は、自分で開いた公式サイトだけにしておくのが安全です。
経費の精算で毎月のように走行の記録を見る人ほど、手早く済ませたい気持ちから、便利そうなアプリに頼りたくなります。公式サイトをブラウザのブックマークに登録し、そこからだけログインする習慣をつけると、偽のアプリや偽のログイン画面に入力してしまう場面を減らせます。
メールを開いただけ、リンクを押しただけのとき
偽メールを開いてしまった、リンクを押してしまった、という段階で気づいた人も多いはずです。公式の案内に沿って、何をどこまで確かめればよいかを整理します。
メールを開いただけで、リンクを押していない場合は、そのメールを削除すれば足ります。開いたことで相手に何かが伝わるのではと心配になるかもしれませんが、公式の注意喚起が求めているのは、リンクを押さないこと、情報を入力しないことです。
リンクを押して偽のサイトが開いたものの、何も入力していない場合は、ETCマイレージサービスの案内どおり、速やかにページを閉じてください。そのうえで、スマートフォンやパソコンのOSとブラウザを最新の状態にしておきます。警察庁のフィッシング対策のページも、OSやアプリのぜい弱性を悪用して偽のサイトに誘導される場合があるとして、アップデートで端末を安全に保つよう勧めています。
偽のサイトでIDとパスワードを入力しかけた、どこまで入力したか覚えていない、という場合は、入力した可能性があるものとして扱うのが安全です。後の「入力してしまったときにすること」の表に沿って、パスワードの変更やカード会社への連絡を進めてください。迷ったまま様子を見るより、パスワードを変えておくほうが損は小さく済みます。
偽メールを減らすためにできる設定
偽メールを完全に止めることはできませんが、届く数を減らし、届いても気づきやすくすることはできます。
1つ目は、使っているメールサービスや携帯電話会社の迷惑メールの対策を使うことです。警察庁のフィッシング対策のページは、携帯電話会社などが提供する迷惑メッセージのブロック機能を使い、不審なメッセージが届きにくい設定にするよう勧めています。フィッシング対策協議会も、迷惑メールのフォルダに入ったメールはすでに検知されているので報告は不要としており、フィルターが一定の役目を果たしていることがうかがえます。
2つ目は、ETCのサービスに登録したメールアドレスを把握しておくことです。登録したアドレスと違うアドレスにETCのお知らせが届いたら、それだけで偽物と判断できます。仕事用と個人用でアドレスを使い分けている人は、どちらで登録したかをメモしておくと役立ちます。家族のアドレスで登録している場合も、誰のアドレスかを書き留めておくと、届いたメールの宛先を見ただけで判断できる場面が増えます。
3つ目は、公式サイトをブックマークしておくことです。ETC利用照会サービスもETCマイレージサービスも、気になることがあれば自分で公式サイトにアクセスしてログインするよう案内しています。検索エンジンで公式サイトを探す場合も、広告の枠に表示された似たサイトに入らないよう、アドレスが etc-meisai.jp や smile-etc.jp で終わっているかを確かめてください。
なお、NEXCO各社とETC利用照会サービスの注意喚起では、ETC利用照会サービスとETCマイレージサービスに加えて、「ETCパーソナルカードWebサービス」を名乗る偽メールもまとめて注意されています。3つのサービスのどれを名乗っていても、カード情報の入力を求めるメールは公式のものではない、という考え方は同じです。
入力してしまったときにすること
フィッシングのサイトを開いてしまっただけで、何も入力していなければ、すぐにページを閉じてください。ETCマイレージサービスも、表示してしまった場合は絶対に個人情報を入力せず、速やかにページを閉じるよう案内しています。すでに入力してしまった場合は、入力した情報ごとに次の順で動きます。
| 入力してしまった情報 | すぐにすること |
|---|---|
| クレジットカード(ETCカードを含む)の番号 | 入力したカードの券面に書かれた問い合わせ先、つまりカード会社に連絡し、利用の停止と再発行を相談する |
| ETC利用照会サービスやETCマイレージサービスのIDとパスワード | 自分で開いた公式サイトでパスワードを変える。同じパスワードを使っている他のサービスもすべて変える |
| 氏名、住所、電話番号 | 今後届く連絡を疑ってかかる。不審な電話やSMSは相手にしない |
ETC利用照会サービス、ETCマイレージサービス、NEXCO東日本・中日本のいずれも、フィッシングのサイトにカード情報などを入力してしまった場合は、カード会社(入力したカードの券面に書かれた問い合わせ先)に連絡するよう案内しています。メールに書かれた電話番号ではなく、手元のカードの裏面の番号を使ってください。
警察庁のフィッシング対策のページは、カードの不正利用の被害にあった場合、カード会社が補償制度や相談窓口を設けていることがあるので、被害にあったサービスの会社に相談するよう書いています。補償が受けられるかどうかはカード会社の規約や状況で変わるため、早めに連絡して確かめることが大切です。
相談先は、内容によって使い分けます。
- 被害にあった、または被害が心配なとき:警察相談専用電話「#9110」か最寄りの警察署
- お金の支払いや契約のトラブル:消費者ホットライン「188」(近くの消費生活センターなどを案内してもらえる)
- 偽のメールやサイトを見つけたとき:フィッシング対策協議会への報告
車を家族で共有している人、仕事で使う人の注意
ETCカードは、家族で1台の車を使っている場合や、仕事の車で使っている場合、自分以外の人が登録やカードの管理をしていることがあります。そのため「ETC利用照会サービスに登録した覚えはないが、家族が登録したかもしれない」と迷って、偽メールのリンクを押してしまう例が起こりえます。
家族で車を共有している人は、次のことを話し合っておくと安心です。
- 誰がETC利用照会サービスやETCマイレージサービスに登録しているか
- 登録に使ったメールアドレスはどれか
- ETCに関するメールが届いたら、リンクを押す前に登録した本人に確かめる
仕事でETCカードを使い、経費の精算のために走行の記録を出している個人事業主は、メールの受け取り先が仕事用のアドレスになっていることが多いはずです。取引先や同業者からのメールにまぎれて偽メールが届くと、見落としやすくなります。走行の記録は月に1回、決まった日に公式サイトへ自分でログインして確かめる、と決めておけば、メールに頼る必要がなくなります。
離れて住む親に伝えておきたいこと
車を運転する親が離れて住んでいる場合、ETCの偽メールは親にも届いている可能性があります。ETCカードを持っていても、ETC利用照会サービスやETCマイレージサービスに登録しているかどうかを、本人が覚えていないこともよくあります。そうした状況では、「解約される」「未払いがある」というメールを見たときに、確かめる手がかりがなく、慌ててしまいがちです。
長い説明より、次の3つだけを決まりとして伝えておくと効果があります。
- ETCを名乗るメールで、カード番号や住所を入力する画面が出たら、そこで閉じる
- ETCの未払いや返金を、メールのリンク先で手続きすることはない
- 心配なときは、カードの裏面に書かれたカード会社の番号に電話して聞く
親のメールアドレスにどんなメールが届いているかを、帰省したときなどに一緒に見ておくのも1つの方法です。偽メールが迷惑メールのフォルダに振り分けられているか、本物のお知らせが届いているかを確かめておけば、いざというときに判断の材料になります。
在宅で働く人がETCの偽メールで気をつけること
在宅で仕事をしていても、打ち合わせや納品で車を使い、ETCカードの記録を経費として整理している人は少なくありません。経費のことになると「未払いがあったら困る」「解約されたら記録が出せない」という気持ちが働き、偽メールの言葉に反応しやすくなります。
2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきた@SOHOの運営で見てきた限りでは、取引や支払いのトラブルを避けられている人ほど、「お金や契約に関わる手続きは、メールのリンクからは行わない」という決まりを持っています。ETCの記録も、カードの明細も、自分で開いた公式サイトで確かめる。この習慣は、ETC以外の偽メールにもそのまま効きます。問い合わせ対応や事務の仕事に関心がある人は、カスタマーサポート・事務全般のお仕事で、どのような依頼があるかを紹介しています。
小さな事業をしていて、従業員や外注先のメール対策も考えたい人には、中小企業のサイバーセキュリティ対策2026|IT導入補助金で防御力を強化する方法が参考になります。セキュリティの知識を仕事に生かしたい人は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事も入り口になります。
よくある質問
Q. [email protected]から届いたメールは本物ですか?
[email protected]は、ETC利用照会サービスが公式サイトで各種お知らせメールの配信元として案内しているアドレスです。ただし、公式のアドレスになりすましたメールも確認されています。リンク先でカード情報や氏名の入力を求めていれば偽物です。気になる内容は、自分で開いた公式サイトにログインして確かめてください。
Q. 「ETC未払料金のご案内」というメールが届きました。払う必要がありますか?
ETC利用照会サービスとETCマイレージサービスは、事務局から費用請求に関するメールを送ることはないと公式に案内しており、この件名は偽メールの例として公開されています。リンクは開かずに削除してください。未払いが心配な場合は、ETC利用照会サービスに自分でログインするか、カード会社の利用明細で確かめてください。
Q. ETC利用照会サービスに長くログインしていないと、本当に解約されますか?
公式のQ&Aによると、450日間利用がないと自動で登録取消しになり、420日間ログインがなかった時点で事前のお知らせのメールが届きます。ログインすれば登録は続きます。解約になっても再登録すれば対象期間内の記録を確かめられ、ETCカードでの走行には影響しないとされています。
Q. 偽サイトにETCカードの番号を入力してしまったら、どこに連絡すればいいですか?
入力したカードの券面に書かれた問い合わせ先、つまりカード会社に連絡し、利用の停止と再発行を相談してください。ETC利用照会サービスやNEXCO各社も、カード会社への連絡を案内しています。被害の相談は警察相談専用電話「#9110」、支払いのトラブルは消費者ホットライン「188」に連絡できます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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