メールの転送のマナー|送るときの書き添えと注意点


この記事のポイント
- ✓メールの転送のマナーを
- ✓転送してよい場面と避けるべき場面
- ✓転送の理由を伝える書き添えの例文
受け取ったメールをほかの人に転送するのは、ボタン1つでできる簡単な操作です。ただ、簡単だからこそ、何も書き添えずに転送したり、送ってはいけない相手に転送したりして、思わぬ行き違いや情報の漏れにつながることがあります。メールの転送のマナーで押さえるべきことは、転送の理由を自分の言葉で伝えること、元の本文を書き換えないこと、送ってよい相手かを確かめることの3つです。この記事では、転送してよい場面と避けるべき場面を整理したうえで、場面ごとの書き添えの例文、件名と添付ファイルの扱い、個人情報を含むメールの注意点、自動転送の使い方までを順番に説明します。お客様からの問い合わせを担当者に転送して回している職場向けに、転送に頼らず1件ごとに担当と状況を付けて管理できるHalictのような道具の使いどころにも後半で触れます。
メールの転送とは
メールの転送とは、受け取ったメールや自分が送ったメールを、本文や添付ファイルを付けたまま、別の人に送り直すことです。メールのソフトで「転送」を選ぶと、元のメールの本文が引用された状態で新しいメールの画面が開き、件名の前に「Fw:」や「Fwd:」が付きます。
転送と似た操作に「返信」と「全員に返信」があります。違いを整理すると次のとおりです。
| 操作 | 送る相手 | 添付ファイル | 使う場面 |
|---|---|---|---|
| 返信 | 元のメールの送り主 | 付かない | 送り主に答える |
| 全員に返信 | 送り主と、宛先・CC に入っていた全員 | 付かない | 関係者全員に答える |
| 転送 | 自分で選んだ新しい相手 | 付いたまま送られる | 元のやりとりに入っていない人に内容を共有する |
転送のときに添付ファイルがそのまま付くことは、便利な反面、注意が必要な点でもあります。送り主が特定の相手のために送った資料を、本人の知らないところで別の人に渡すことになるからです。
転送してよい場面と避けるべき場面
ビジネスでメールを転送するのは、主に次のような場面です。
- 担当者への引き継ぎ: お客様からの問い合わせを、担当の部署や担当者に回す
- 上司への報告: 取引先から届いた重要な連絡を、上司に共有する
- 情報の共有: 社内の関係者に、取引先からの連絡や決まったことを知らせる
- 自分あての記録: 会社のメールを、許可された範囲で別の業務用のアドレスに送る
一方で、次のような場面では、転送を避けるか、転送する前に必ず確かめます。
- 送り主が「社外秘」「ご本人限り」などと書いているメール
- 個人情報(氏名、住所、電話番号、メールアドレスなど)が含まれているメール
- 送り主が、転送先の人に見られることを想定していない内容(個人的な相談、お詫び、他社への評価など)
- 社外の人に、社内のやりとりを含んだメールを送る場合
転送してよいかの判断は、メールの内容だけでなく、相手との関係によっても変わります。長く取引のある相手でも、相手の社内の事情や、個人的な事情に触れたメールは、送り主が自分だけに宛てて書いたものと考えて扱います。反対に、送り主が「社内でご共有ください」と書いているメールなら、必要な人に転送して構いません。送り主の意図が本文に書かれている場合は、それに従うのが最も確実です。
迷ったときは、「送り主がこの転送を知ったら、問題ないと思うか」と考えてみてください。送り主が困る、あるいは驚くと思われるなら、転送はせず、必要な部分だけを自分の言葉で伝えるか、送り主に転送してよいかを確かめます。
転送するときの3つのマナー
メールの共有の道具を提供する会社のコラムでは、転送のマナーとして3つの点を挙げています。そのうちの1つが、転送の理由を書き添えることです。
メールを転送する際には、その理由を本文に追記しましょう。メールを転送した理由や経緯を伝えていなければ、受け取った人は何を求められているのかわかりません。無言の転送は、間違った解釈をされてしまう可能性もありますし、雑な対応という印象も与えてしまいます。誤解や混乱を生むことがないよう、転送の際には自分の言葉で意図を伝えるのがマナーです。 出典: mailwise.cybozu.co.jp
転送のマナーは、次の3つに整理できます。
- 転送の理由と、相手にしてほしいことを書き添える
- 元のメールの本文を書き換えない
- 件名を整え、転送であることが分かるようにする
1つ目は、この記事で最も大切な点です。何も書かずに転送されたメールを受け取ると、受け取った人は「読んでおけばよいのか」「返事をする必要があるのか」「自分が対応するのか」が分かりません。長いやりとりが引用されていれば、どこを読めばよいのかも分かりません。転送するときは、本文の一番上に、なぜ転送したのか、相手に何をしてほしいのかを、短く書きます。
2つ目と3つ目は、次の節から詳しく説明します。
元の本文は書き換えない
転送するときは、元のメールの本文を書き換えないのが原則です。先ほどのコラムでも、次のように説明されています。
転送の際、原則として、転送元のメール本文は書き換えないのがマナーです。自分が受け取った、または送った本文のまま送りましょう。自分にとって都合のいいように記載内容を変えてしまうと、自分だけでなく会社の信頼にも影響を及ぼします。転送元のメール送信者にも迷惑をかけることになるでしょう。 出典: mailwise.cybozu.co.jp
転送されたメールは、受け取った人から見れば、元の送り主が書いた文章そのものです。そこに手を加えると、送り主が書いていないことを、送り主の言葉として伝えることになってしまいます。誤字を直す程度のつもりでも、本文には手を加えません。
ただし、長いやりとりの一部だけを伝えたい場合や、転送先に見せる必要のない部分がある場合もあります。その場合は、元の本文を部分的に消して転送するのではなく、転送はせずに、新しいメールで必要な内容を自分の言葉で書いて伝えます。「〇〇社の〇〇様から、次のようなご連絡がありました」と書き、要点を整理して伝えれば、元の本文を書き換えることにはなりません。
件名の扱い
転送すると、件名の前に「Fw:」や「Fwd:」が自動で付きます。この表示は、転送のメールであることを示すものなので、基本的にはそのまま残します。
そのうえで、受け取った人が内容をすぐにつかめるよう、件名の頭に用件を書き添える方法があります。
- 【ご対応のお願い】Fw: 納期についてのお問い合わせ
- 【ご確認ください】Fw: 11月の打ち合わせ日程の件
- 【共有】Fw: 〇〇社からの価格改定のご案内
何度も転送や返信を重ねると、件名が「Fw: Re: Re: Fw:」のように長くなることがあります。読みにくい場合は、余分な「Re:」や「Fw:」を整理し、「Fw:」1つと元の件名だけに戻すと見やすくなります。元の件名そのものは、あとで同じやりとりを探すときの手がかりになるので、変えずに残します。
書き添えの基本の型
転送するときの書き添えは、次の型で書くと、短くても必要なことが伝わります。
- 宛名
- 転送したことと、元のメールの送り主
- 転送の理由
- 相手にしてほしいこと(期限があれば期限)
- 自分の名前
社内の担当者に転送するときの基本の例文です。〇〇の部分は、実際の内容に置き換えてください。
〇〇さん
お疲れさまです。営業部の〇〇です。
株式会社〇〇の〇〇様から、納期についてのお問い合わせが届きましたので、転送します。 製造の日程に関わる内容のため、〇〇さんにご確認いただきたく、お送りしました。
お手数ですが、10月28日(火)までに回答の案をいただけますでしょうか。 〇〇様には、こちらから「確認のうえ、29日までにご連絡します」とお伝えしています。
よろしくお願いします。
この例文のように、お客様にどう伝えてあるかまで書いておくと、転送を受けた人はお客様との約束を守りながら動けます。
場面別の書き添えの例文
ここからは、場面ごとの書き添えの例文を紹介します。
上司に報告として転送するとき
上司への報告では、メールの内容の要点と、自分の考えや次の対応の案を添えると、上司は判断しやすくなります。
「〇〇部長
お疲れさまです。〇〇です。
〇〇社の〇〇様から、来月からの価格改定についてご連絡がありましたので、転送いたします。 改定の幅は平均で5%とのことです。当部の来期の予算に関わるため、ご報告いたします。
今後の対応として、他社の見積もりも取ったうえで比較したいと考えています。進め方についてご意見をいただけますと幸いです。」
報告として転送するときは、急ぎかどうかも件名や書き添えで伝えます。返事を急ぐ内容なら「本日中にご判断をいただけますと幸いです」と書き、急がない内容なら「お手すきの際にご確認ください」と書けば、上司は読む順番を決めやすくなります。
上司は多くのメールを受け取っているので、転送したメールの本文を全部読まなくても内容が分かるよう、要点を書き添えておくのが親切です。
社内の関係者に共有するとき
対応は必要なく、知っておいてもらうための共有なら、そのことをはっきり書きます。
「関係者各位
お疲れさまです。〇〇です。
〇〇社から、年末年始の休業のご案内が届きましたので、共有します。 12月27日から1月5日まで休業とのことです。期間中の発注の予定がある方はご注意ください。
ご対応は不要です。ご確認のみお願いします。」
「ご対応は不要です」と書いておくと、受け取った人が返信すべきかで迷わずに済みます。共有の転送を多くの人に送るときは、宛先を必要な人に絞り、部署全体に送るなら部署の共有のアドレスを使うと、受け取る人の受信箱を無駄に埋めずに済みます。
担当者に対応をお願いするとき
お客様の問い合わせを担当者に回すときは、対応をお願いすることと期限を明確にします。
「〇〇さん
お疲れさまです。〇〇です。
ウェブサイトのお問い合わせのフォームから、〇〇様より商品の返品についてのご相談が届きました。返品の担当は〇〇さんと伺っておりますので、転送いたします。
〇〇様には、受け付けのご連絡を本日お送りしています。お手数ですが、明日中にご返信いただけますでしょうか。」
社外の人に転送するとき
社外の人に転送する場合は、社内向けよりも慎重になる必要があります。元のメールに、社内のやりとりや、ほかのお客様の情報が含まれていないかを、必ず確かめてから送ります。
「株式会社〇〇 〇〇様
いつもお世話になっております。株式会社△△の〇〇です。
先日お問い合わせいただいた件について、弊社の製造の担当者から回答がありましたので、転送いたします。 ご不明な点がございましたら、〇〇までお問い合わせください。」
社外に転送するときは、元のメールの下に続いている社内のやりとりまで送ってしまわないよう、引用された部分を最後まで読みます。社内向けの言葉づかいや、ほかの取引先の名前が含まれている場合は、転送せずに、必要な内容を新しいメールに書き直して送ります。
添付ファイルを付けて転送するとき
転送では、元のメールの添付ファイルがそのまま付いて送られます。添付ファイルについては、次の点を確かめます。
- ファイルを転送先の人に渡してよいか。送り主が特定の相手のために送った資料ではないか
- ファイルの中に、転送先に見せる必要のない情報(ほかのお客様の名前、価格、社内の評価など)が含まれていないか
- パスワード付きのファイルの場合、パスワードを別のメールで送る必要があるか
- 容量の大きいファイルが、転送先のメールの容量の制限にかからないか
添付ファイルを付けずに本文だけを伝えたい場合は、転送の画面で添付ファイルを外してから送れるソフトもありますが、操作を誤ると付いたまま送られてしまいます。不安なときは、転送ではなく新しいメールを作り、必要な内容だけを書いて送るほうが確実です。
パスワード付きのファイルを転送する場合、元のメールとは別にパスワードのメールが届いていることがあります。ファイルだけを転送して、パスワードのメールを転送し忘れると、受け取った人はファイルを開けません。反対に、ファイルとパスワードを1通にまとめて転送すると、パスワードを付けた意味がなくなります。
社内で共有すべきファイルが社内の共有フォルダに保存できるなら、ファイルそのものを転送するより、共有フォルダに保存して場所を知らせるほうが、どれが最新の版かで迷わずに済みます。
個人情報を含むメールの転送
お客様の氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどの個人情報を含むメールを転送するときは、特に注意が必要です。個人情報保護委員会の個人情報保護法のガイドライン(通則編)では、第三者提供の制限の原則として、個人情報取扱事業者は、法令に基づく場合などを除き、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならないとされています。
社内の担当者に問い合わせを回すことは、同じ会社の中での情報のやりとりなので、通常は第三者への提供にはあたりません。一方で、お客様の個人情報を含むメールを、社外の取引先や協力会社に転送する場合は、第三者への提供にあたるかどうか、本人の同意が必要かどうかを確かめる必要があります。業務の委託先に渡す場合など、扱いが変わる場合もあるので、判断に迷うときは、自分だけで決めずに上司や会社の担当部署に相談してください。
また、個人情報を含むメールを、宛先を間違えて関係のない人に転送してしまうと、同じガイドラインで漏えいの事例として挙げられている「個人データを含むメールを第三者に誤送信した場合」にあたることがあります。転送の宛先は、送信の前にもう一度確かめます。
社内での転送でも、個人情報が必要のない人にまで広がらないよう、転送の相手は必要な人だけに絞ります。「念のため」と関係者全員に転送するのは避けます。
社外から届いたメールを社外へ転送するとき
取引先から届いたメールを、別の取引先に転送する場面もあります。例えば、仕入れ先から届いた納期の連絡を、そのままお客様に転送したい場合です。
このような転送は、便利な一方で、次のような問題が起きやすくなります。
- 仕入れ先の担当者の名前や連絡先、仕入れの条件が、お客様に見えてしまう
- 仕入れ先の社内向けの言葉づかいが、お客様に失礼に受け取られる
- 仕入れ先が、自分のメールが第三者に渡ることを想定していない
社外から届いたメールを別の社外の相手に伝える場合は、転送せずに、必要な内容を自分の言葉で書き直して送るのが基本です。「仕入れ先からの連絡によると、11月10日に出荷の予定です」のように、事実だけを伝えれば、仕入れ先の情報を渡さずに済みます。どうしても転送が必要な場合は、送り主に転送してよいかを先に確かめます。
転送で起きやすい失敗
転送でよく起きる失敗を挙げておきます。
1つ目は、転送と返信を取り違えることです。送り主に返事をするつもりで転送を押し、空欄の宛先に別の人のアドレスを入れてしまう、あるいはその逆の失敗です。送信の前に、件名が「Re:」か「Fw:」か、宛先が意図した相手かを確かめます。
2つ目は、長いやりとりの最後まで読まずに転送することです。メールの下のほうに、転送先の人に見られたくないやりとりが残っていることがあります。転送する前に、引用された部分を最後まで読みます。
3つ目は、同じメールを何人もが転送することです。チームの何人もが同じお客様のメールを別々に担当者に転送すると、担当者は同じ問い合わせを何通も受け取り、誰が対応するのかが分からなくなります。チームで受けている問い合わせを転送するときは、「〇〇さんに転送済みです」とチームに一言伝えておくと重なりを防げます。
4つ目は、転送したあとを確かめないことです。担当者に転送しただけで、対応が終わったかどうかを確かめずにいると、お客様への返信が漏れることがあります。期限を書いて転送し、期限が来たら対応の状況を確かめます。
転送とCCの使い分け
情報を共有したい相手がいるとき、あとから転送するか、最初からCCに入れて送るかで迷うことがあります。CCとは、メインの宛先とは別に、内容を知っておいてほしい人を入れる欄のことです。
使い分けの目安は次のとおりです。
| 状況 | 向いている方法 |
|---|---|
| これから送るメールを、最初から上司にも見せたい | CC に入れて送る |
| 受け取ったメールを、やりとりに入っていない人に知らせたい | 転送する |
| 今後のやりとりにも、その人に加わってほしい | 次の返信から CC に入れる(その旨を本文で伝える) |
| 一度だけ内容を知らせればよい | 転送する |
CC に入れる場合、メインの宛先の人には、誰が CC に入っているかが見えます。社外の相手に送るメールで社内の上司を CC に入れるときは、「弊社の〇〇を CC に入れております」と本文で一言触れると丁寧です。
途中から CC に人を加えると、加わった人はそれまでのやりとりを知りません。過去の経緯が必要なら、最初のメールを転送して経緯を伝えるか、本文で要点を説明します。
転送を受け取った側のマナー
転送のマナーは、送る側だけのものではありません。転送を受け取った側にも、気をつけたい点があります。
1つ目は、受け取ったことを返すことです。対応をお願いされた転送には、「確認しました。28日までに回答の案をお送りします」と、受け取ったことと次の動きを短く返します。転送した人は、相手が読んだかどうかが分からないと、お客様への約束を守れるか不安になります。
2つ目は、転送されたメールの元の送り主に返信するとき、宛先を確かめることです。転送されたメールに「返信」を押すと、宛先は元の送り主ではなく、転送してくれた人になります。お客様に直接返信する場合は、宛先をお客様のアドレスに入れ直し、必要なら転送してくれた人を CC に入れます。
3つ目は、さらに転送するときに注意することです。受け取った転送のメールを、さらに別の人に回す場合は、最初の送り主や、最初に転送してくれた人が想定していない相手に渡っていないかを確かめます。転送が重なるほど、情報は最初の送り主の手を離れていきます。
スマートフォンで転送するときの注意
外出先でスマートフォンからメールを転送する場面も増えています。スマートフォンは画面が小さく、パソコンより確認が甘くなりがちです。次の点に気をつけます。
- 宛先の候補から選ぶときに、似た名前の別の人を選んでいないかを確かめる
- 引用された本文を最後まで下に送って読み、社外に見せたくない部分がないかを確かめる
- 添付ファイルが付いているかどうかが見えにくいアプリもあるので、送る前に確かめる
- 書き添えの文が短くなりすぎないようにする。理由と、相手にしてほしいことは必ず書く
急ぎでなければ、スマートフォンでは転送が必要なことだけを控えておき、パソコンに戻ってから落ち着いて転送するほうが、間違いを防げます。
転送する前の確認
転送のボタンを押す前に、次の項目を確かめる習慣をつけておくと、ほとんどの失敗は防げます。
- 転送してよい内容か。送り主が「社外秘」「ご本人限り」などと書いていないか
- 宛先は正しいか。社内か社外か、同じ名前の別の人ではないか
- 本文の一番上に、転送の理由と、相手にしてほしいことを書いたか
- 引用された本文を最後まで読み、見せる必要のない部分が含まれていないか
- 添付ファイルを渡してよいか。個人情報や社外秘の資料が含まれていないか
- 件名を見て、何の用件の転送かが分かるか
この6つは、慣れれば数十秒で確かめられます。転送は簡単な操作だからこそ、このひと手間が、行き違いや情報の漏れを防ぐ一番の方法です。
自動転送を使うときの注意
メールのソフトには、届いたメールを自動で別のアドレスに転送する機能があります。Gmail のヘルプによると、Gmail では転送先のメールアドレスを追加すると、そのアドレスに確認のリンクが送られ、確認が終わると転送できるようになります。迷惑メールを除くすべての新着メールを転送することも、フィルタを作って特定の条件に合うメールだけを転送することもできます(Gmail の自動転送のヘルプ)。
自動転送は、休暇の間に別の担当者に問い合わせを届けたい場合や、複数のアドレスに届くメールを1か所で読みたい場合に便利です。一方で、次の点に注意が必要です。
- 会社の決まりを確かめる: 会社のメールを個人のアドレスに自動転送することを禁じている職場は多くあります。設定する前に、職場の決まりを確かめます
- 転送先を間違えない: 転送先のアドレスを1文字でも間違えると、すべてのメールが関係のない人に届き続けます
- 設定を外し忘れない: 休暇などで一時的に設定した場合は、戻ったら必ず外します
- 条件を絞る: すべてのメールを転送するより、必要な条件のメールだけを転送するほうが、情報の広がりを抑えられます
自動転送の設定の手順や名前は、メールのソフトや版によって違います。設定するときは、使っているソフトのサポートのページで、今日時点の手順を確かめてください。
休暇や異動のときの引き継ぎと転送
休暇に入る前や、異動で担当が変わるときにも、メールの転送が必要になることがあります。こうした場面では、1通ずつの転送だけでなく、やりとりの全体をどう引き継ぐかを考えます。
担当を引き継ぐときは、進行中の案件ごとに、関係するメールのうち重要なものを後任に転送し、そのうえで「案件ごとの現状」「次にやること」「相手の担当者と連絡先」を1通の引き継ぎのメールにまとめて送ります。過去のメールを何十通も転送するだけでは、後任はどれから読めばよいか分かりません。
休暇の間だけ別の人に問い合わせを見てもらう場合は、自動転送を使うより、メールのソフトの自動応答で「〇日まで不在のため、急ぎのご用件は〇〇までご連絡ください」と案内する方法もあります。自動転送は、休暇から戻ったら外すことを忘れないよう、カレンダーに予定として入れておくと安心です。
取引先に担当の交代を伝えるときは、転送ではなく、前任と後任の名前を並べた新しいメールで知らせます。いつから誰が担当するのか、連絡先はどう変わるのかを明確に書けば、取引先は迷わず新しい担当者に連絡できます。
問い合わせの転送をやめて管理する方法
お客様からの問い合わせがメールで届く職場では、受け付けた人が担当者に転送し、担当者が返信する、という流れになっていることがよくあります。問い合わせが少ないうちはこれで回りますが、件数が増えると、次のような問題が起きやすくなります。
- 転送されたメールが担当者の受信箱に埋もれ、返信が漏れる
- 同じ問い合わせが何人もに転送され、誰が対応するのか分からなくなる
- 担当者が休んでいる間、転送されたメールが誰にも読まれない
- 返信したかどうかを、受け付けた人が確かめられない
件数が少なければ、共有のスプレッドシートに「受付日」「お客様」「担当」「状況」「返信日」の列を作り、転送したら1行追加して管理する方法で足ります。一方で、問い合わせの件数が多く、何人もで分け合う場合は、転送そのものをやめて、問い合わせを1か所で受けて担当を割り振る仕組みに切り替える方法があります。
その選択肢の1つが、問い合わせや申し込みのフォームを作り、届いた1件ごとに担当と状況を残せるHalictです。公式サイトによると、Halict ではワークスペースにメンバーを招待して、フォームと回答をチームで管理でき、届いた1件ごとに担当と状況が残り、返信も同じ画面から送れて、開封まで記録されます。問い合わせのフォームから届いた1件を担当者に割り振れば、メールを転送しなくても、誰が対応しているか、返信が済んだかを、チーム全員が同じ画面で確かめられます。料金は、フォームの数と受け取る回答の数はどのプランでも無制限で、メンバー1人までのフリープランは0円、3人までのスタータープランは月額2,980円、10人までのチームプランは月額7,800円(いずれも税抜)と案内されています。Halict は、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
Halict は、メールの受信箱そのものを置き換える道具ではありません。取引先との個別のやりとりはこれまでどおりメールで行い、お客様からの問い合わせの受け付けと返信の管理をフォームにまとめる、という使い分けが合っています。
在宅の仕事とメールの転送
在宅ワークやフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者の立場から見ると、在宅で働く人にとって、メールの転送の扱いは信頼を左右する場面の1つです。依頼主から届いた資料や連絡を、別の協力者に転送して作業を分担することがありますが、依頼主の許可なく資料を渡したり、依頼主の社内の情報を含んだメールをそのまま回したりすると、仕事の質がよくても信頼を失いかねません。
長く仕事が続く人に共通するのは、受け取った情報を誰にどこまで渡してよいかを、最初の打ち合わせで依頼主と確かめていることです。協力者に資料を渡す可能性があるなら、その範囲を先に決めておけば、あとで迷うことはありません。仲介の手数料が乗らない直接の取引では、同じ予算で依頼する側はより多く頼め、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%で直接やりとりできる場では、情報を丁寧に扱う人ほど、次の依頼につながりやすくなります。
メールでの問い合わせへの対応を仕事にしたい人は、カスタマーサポート・事務全般のお仕事で、問い合わせへの返信や事務の仕事の種類と、求められる力を確かめられます。情報の扱いやセキュリティの知識を仕事に生かしたい場合は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、セキュリティに関わる仕事の内容を確かめられます。医療機関のように、患者さんの情報を含む連絡を扱う職場で働きたいなら、医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)の内容も参考になります。
メールの転送は、ボタン1つでできるからこそ、送る前のひと手間が大切です。転送の理由と相手にしてほしいことを書き添え、元の本文は書き換えず、送ってよい相手かを確かめる。この3つを習慣にすれば、転送は行き違いの原因ではなく、仕事を確実に進める道具になります。
よくある質問
Q. メールを転送するとき、本文には何を書けばよいですか?
本文の一番上に、転送したことと元のメールの送り主、転送の理由、相手にしてほしいことを短く書きます。期限があれば期限も書きます。何も書かずに転送すると、受け取った人は読むだけでよいのか、返信や対応が必要なのかが分かりません。対応が不要な共有なら「ご対応は不要です」と書いておくと、相手が迷わずに済みます。
Q. 転送するときに元のメールの本文を直してもよいですか?
直さないのが原則です。転送されたメールは、受け取った人から見れば元の送り主が書いた文章なので、手を加えると送り主が書いていないことを伝えることになります。一部だけを伝えたい場合や、見せる必要のない部分がある場合は、転送せずに新しいメールを作り、必要な内容を自分の言葉で書いて伝えます。
Q. 転送のときに件名の「Fw:」は消したほうがよいですか?
基本的にはそのまま残します。「Fw:」は転送のメールであることを示す表示だからです。用件を分かりやすくしたい場合は、「【ご確認ください】Fw: 打ち合わせ日程の件」のように頭に書き添えます。転送や返信を重ねて「Fw: Re: Re:」のように長くなった場合は、余分な部分を整理しますが、元の件名は変えずに残します。
Q. お客様の個人情報が入ったメールを社外に転送してもよいですか?
自分だけで判断せず、必ず上司や会社の担当部署に確かめます。個人情報保護法では、法令に基づく場合などを除き、あらかじめ本人の同意を得ないで個人データを第三者に提供してはならないとされています。社内の担当者に回す場合とは扱いが違うため、社外に伝える必要があるときは、必要な内容だけを書き直して送る方法も検討します。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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