連絡網アプリを選ぶときに確かめたい機能と、電話の連絡網から移る手順


この記事のポイント
- ✓連絡網アプリを選ぶときに確かめたい既読の確認
- ✓らくらく連絡網+・BAND・LINE WORKSなどの公式の記載をもとに向き不向きを比べました
- ✓電話やメールの連絡網から移るときの手順と
PTAや少年団、町内会の役を引き受けたとき、最初に重くのしかかるのが「連絡をどう回すか」です。電話の連絡網は途中で止まりやすく、LINEのグループは大事な連絡が流れてしまう。そこで連絡網アプリを探し始めたものの、種類が多くて決めきれない。そんな方に向けて、この記事を書きました。
結論を先にお伝えすると、連絡網アプリは「既読が分かるか」「出欠を自動で数えられるか」「誰が発信できるかを決められるか」「名簿を外に出さずに済むか」の4つで選ぶと、大きく外しません。この記事では、らくらく連絡網+、BAND、LINE WORKSなどの公式の記載をもとに向き不向きを整理し、電話やメールの連絡網から移るときの手順まで順にお話しします。連絡に加えて、予定や写真、活動の記録まで1か所にまとめたい会には、Tsudoo(ツドー)のようなグループアプリも選択肢になります。
連絡網がアプリに移っている理由
紙の連絡網や電話の連絡網は、長いあいだ学校や地域の会を支えてきました。ただ、ここ数年で事情は大きく変わっています。
1つ目は、家の電話が減ったことです。固定電話を持たない家庭が増え、携帯電話の番号を名簿に載せることにためらう人も増えました。番号を教え合うこと自体が、負担になってきています。
2つ目は、共働きの家庭が増えたことです。平日の日中に電話を受けて、次の人へすぐ回せる人は限られます。電話の連絡網は、1人が出られないとそこで止まります。止まった先の家庭には、結局連絡が届きません。
3つ目は、名簿の扱いが厳しく問われるようになったことです。個人情報保護委員会のQ&Aでは、非営利の団体についてもこう書かれています。
非営利の活動を行っている団体であっても、個人情報データベース等を事業の用に供している場合は、個人情報取扱事業者に該当します。NPO法人や自治会・町内会、同窓会、PTAのほか、サークルやマンション管理組合なども個人情報取扱事業者に該当し得ます。 出典: 個人情報保護委員会 「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A
個人情報取扱事業者とは、つまり個人情報保護法のルールを守る必要がある立場のことです。PTAや町内会も、名簿を作って使っているなら、その立場になり得るということですね。
同じQ&Aでは、名簿を作って配る場合、利用目的を伝えたうえで集め、本人以外に渡すときは原則として本人の同意を得る必要があると説明されています。電話番号の一覧を紙で全員に配る連絡網は、この点で手間がかかるのです。
アプリの連絡網なら、メンバー同士が電話番号を知らなくても連絡が届きます。役員の負担を減らすことと、名簿を守ること。この2つを同時にかなえやすいのが、アプリに移る一番の理由だと私は考えています。
連絡網アプリを選ぶときに確かめたい7つの機能
ここからは、連絡網アプリを選ぶときに確かめたい機能を7つに分けてお話しします。全部がそろっている必要はありません。自分たちの会で何が一番困っているかを思い浮かべながら読んでみてください。
1. 既読の確認
連絡網で一番大切なのは、「届いたかどうか」が分かることです。電話の連絡網なら、受けた人が次へ回したことで届いたと分かりました。アプリでは、誰が読んで誰がまだ読んでいないかが一覧で分かる機能が、その役目を引き継ぎます。
2. 出欠や回答の自動集計
行事の出欠を取るたびに、役員が1人ずつ返事を数えるのは大変です。出欠ボタンを押してもらうだけで人数が自動で数えられる機能があると、作業はぐっと軽くなります。
3. 発信できる人の制限
全員が自由に投稿できると、雑談やお礼の言葉で大事な連絡が埋もれます。役員だけが発信できる設定ができるかどうかは、連絡網として使えるかの分かれ目です。
4. 返信の見え方
返信が全員に見えるか、発信者だけに届くかも大切です。全員に見えると情報を共有しやすい反面、個人的な事情を書きにくくなります。
5. 参加のしやすさ
新しくIDとパスワードを作る必要があるアプリは、年配の方や忙しい方が途中で離れてしまいがちです。普段使っているアカウントで入れるかどうかを確かめておきましょう。
6. 名簿と写真の守り方
メンバー以外が入れない仕組みや、写真がグループの外に見えない仕組みがあるか。名簿を扱う会では欠かせない確認です。
7. 費用と人数の上限
無料で使える範囲と、人数の上限を確かめます。最初は小さな会でも、学年全体や町内全体に広がることがあります。
7つ全部を満たすアプリを探すより、自分たちが今一番困っている2つか3つを決めて、それに強いアプリを選ぶ。そのほうが、導入したあとに「思っていたのと違う」となりにくいのです。
主な連絡網アプリの特徴と向いている会
ここでは、検索するとよく名前が挙がるアプリを、公式の記載をもとに紹介します。良い悪いではなく、どんな会に向いているかを中心に見ていきます。
らくらく連絡網+
株式会社ユーフォリアが提供する連絡網のアプリです。App Storeの説明によると、完全無料で、連絡を発信できる人を制限できること、すべての連絡で未読と既読の状況が分かること、出欠確認や日程調整やアンケートを送れて回答が自動で集計されることが特徴として書かれています。受け取った人が送信者に1対1で返信できるチャット機能があり、アプリとWebブラウザの両方で使えます。なお、App Storeの表示ではiPhoneのみ対応となっています。
連絡網そのものの機能に絞られているので、スポーツ団体やPTAのように「確実に届けて、出欠を集める」ことが目的の会に向いています。
一方で、利用者の声には、以前の版にあったコメント欄がなくなったことを惜しむものもあります。App Storeのレビューには、こんな声がありました。
試合時の車出しや引率可能かどうかなど、コメント欄があることでメンバー全員が把握できていました。それにより車出しや引率の追加が必要かどうか等確認が容易でした。 プラスになったことで送信者にしかみられないのが、連絡網の機能としては不十分だと感じます。 出典: App Store らくらく連絡網+
これは、返信の見え方について前の節でお話ししたことと同じです。返信が発信者だけに届く作りは、個人的な事情を書きやすい反面、メンバー同士で調整したい会には物足りなく感じられます。どちらが合うかは、会の性格で決まります。
BAND
NAVER Corp.が提供するグループのアプリです。App Storeの説明によると、新着投稿や予定のプッシュ通知、カレンダーの共有、写真と動画のアルバム、投票、To-Doリスト、ライブ配信などの機能があります。無料で使え、アプリ内購入もあります。
連絡だけでなく、写真の共有や雑談も含めて会の活動全体を1つのアプリで回したい会に向いています。機能が多い分、最初に設定や使い方を覚える手間はかかります。
LINE WORKS
LINE WORKS株式会社が提供する仕事向けのチャットです。公式の料金ページによると、フリープランは0円で、利用できるのは30人まで、保存できる容量は5GBで、トーク、掲示板、カレンダー、タスク、アンケート、アドレス帳が使えます。有料のスタンダードは1人あたり年額契約で月額450円、月額契約で540円です。
もともと職場向けの道具なので、管理者の機能がしっかりしています。少人数の事務局や、仕事の延長で連絡を取り合う団体に向いています。30人を超える会では有料のプランを考える必要があります。
学校や施設が導入する連絡サービス
学校や保育園では、施設の側が導入した連絡サービスを保護者が使う形も広がっています。この場合は、保護者の会が独自にアプリを選ぶ必要はありません。学校の連絡と保護者会の連絡を分けたいときに、別のアプリを検討することになります。
LINEのグループと連絡網アプリは何が違うのか
「LINEのグループで十分では」と考える方も多いと思います。実際、多くの会がLINEのグループで連絡を回しています。ここでは、LINEのグループと連絡網アプリの違いを整理しておきます。
LINEのグループの一番の良さは、ほとんどの人がすでに使っていることです。新しいアプリを入れてもらう必要がなく、その日から連絡を始められます。返事も気軽に書けるので、ちょっとした相談には向いています。
一方で、連絡網として使うと困ることもあります。1つ目は、大事な連絡が流れてしまうことです。誰かが「了解です」「ありがとうございます」と返すたびに、肝心の連絡が画面の上へ押し上げられ、あとから来た人は探すのに苦労します。特に、数日たってから「あの集合時間は何時だったか」を確かめようとすると、雑談の中から目当ての投稿を探し出すことになります。
2つ目は、出欠や回答を数える仕組みが連絡と一体になっていないことです。返事が文章で寄せられると、役員がトークを読み返して1人ずつ数えることになります。人数が多い会ほど、この作業は重くなります。
3つ目は、個人のアカウント同士がつながることへの抵抗です。グループの中では、メンバーのプロフィールが見えます。保護者同士でも、個人のアカウントを知られたくないと感じる人は少なくありません。
4つ目は、役員が交代したときの引き継ぎです。過去の連絡や写真がトークの中に流れてしまっていると、次の役員がそれを探し出すのは大変です。
つまり、気軽な相談はLINEのグループ、確実に届けたい連絡や記録として残したい情報は連絡網アプリ、と使い分けるのが現実的です。実際、移行の途中では両方を並行して使う会が多く、それで問題ありません。大切なのは、「どちらに何を流すか」を役員会で決めておくことです。
用途別の選び方の目安
アプリの特徴が見えてきたところで、会の種類ごとの選び方の目安を整理します。
| 会の種類 | 一番困っていること | 優先したい機能 |
|---|---|---|
| PTA・保護者会 | 連絡が全員に届いたか分からない | 既読の確認、発信者の制限 |
| 少年団・スポーツ団体 | 出欠と車出しの調整 | 出欠の自動集計、返信の見え方 |
| 町内会・自治会 | 年配の方が使えるか | 参加のしやすさ、文字の大きさ |
| 習い事・教室 | 欠席した人への説明 | 記録の残り方、動画や写真 |
| 事務局・ボランティア団体 | 担当の割り振り | 掲示板、タスク、管理者の機能 |
PTAのように「届けること」が最優先の会は、連絡網に特化したアプリが向いています。既読が一覧で分かれば、読んでいない家庭にだけ個別に声をかければ済みます。
少年団やスポーツ団体は、出欠に加えて「誰が車を出せるか」のような調整が毎週のように発生します。返信を全員で見られるかどうかを、特によく確かめてください。
町内会や自治会は、メンバーの年齢の幅が広いのが特徴です。新しいIDを作らずに入れるか、文字を大きくできるかが、導入できるかどうかを左右します。
習い事や教室では、休んだ人に「今日何をやったか」を伝える手間が積み重なります。連絡だけでなく、記録が残るかどうかを見ておくと、あとで楽になります。
どの会にも言えるのは、「今いちばん時間を取られている作業」を1つ決めてから選ぶことです。役員会で「連絡を回すのに一番時間がかかっているのは何か」を話し合うだけで、選ぶ基準がはっきりします。
連絡に加えて活動の記録まで1か所にしたいとき
連絡網アプリを入れたあとに、よく聞かれる悩みがあります。それは、「連絡はアプリ、予定はカレンダー、写真は共有のフォルダ、話し合いの記録は誰かのメモ」と、情報がばらばらになってしまうことです。
役員が交代するたびに、どこに何があるかを引き継ぐのは大変です。前の年の行事の写真がどこにあるか分からない、去年決まったことを誰も覚えていない。そんな状態は、連絡網アプリだけでは解決しにくいのです。
連絡と予定と写真を1か所で扱える選択肢
こうした会の候補の1つが、Tsudoo(ツドー)です。公式サイトでは、連絡も予定も写真も動画も1つの場所にまとめるグループのアプリとして紹介されています。掲示板への投稿とコメント、重要な投稿の固定、チャット、予定と出欠、写真と動画の保存、新しい投稿の通知があり、グループは公開・承認制・招待制の3つから選べます。
参加はLINEのアカウントでそのまま入れるので、新しいIDやパスワードを作る必要がありません。メールアドレスでの登録も選べます。アプリの中に文字を大きくする設定があり、端末の設定とは別に本文を大きくできると書かれています。招待コードを配るだけで参加を受け付けられ、申し込みに質問を付けて、回答を確かめてから承認することもできます。
アップロードした動画が自動で文字になる書き起こしの機能もあります。公式サイトでは試験的な機能と書かれていて、聞き間違いや抜けが含まれるので、重要な記録は読み返して確かめるよう案内されています。
料金は、公式の料金ページによると、無料プランでメンバー数とグループ数に上限がなく、写真は枚数の制限なく、3分未満の動画は本数の制限なく保存できます。3分以上の動画も合計30時間まで無料です。それを超えて保存する場合だけ、1グループあたり月額525円(税込)の動画保存プランで合計100時間まで保存できます。
Tsudooは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
なお、公式の比較ページによると、Tsudooには投票や日程の希望取りの機能はまだありません。日程調整を頻繁に行う会では、その点を確かめてから選んでください。また、既読を一覧で確かめる機能については公式サイトで確認できませんでした。「全員に届いたか」を何より確かめたいPTAのような会には、既読の確認を前面に出している連絡網専用のアプリのほうが合っています。
電話やメールの連絡網から移る手順
アプリを決めたら、いよいよ移行です。ここで焦って一度に切り替えると、取り残される人が出てしまいます。私がPTAの役員をしたとき、メールの連絡網からアプリに移ったのですが、最初の案内を一斉メールだけで済ませてしまい、メールをあまり見ない家庭が3軒、1か月ほどアプリに入っていなかったことがありました。行事の持ち物の連絡が届かず、当日に慌てさせてしまったのです。そのときの反省も込めて、手順をお話しします。
手順1. 役員会で目的と期間を決める
「なぜアプリに移るのか」「いつまでに移るのか」を役員の間でそろえます。目的は、役員の負担を減らすこと、連絡が確実に届くようにすること、名簿を配らなくて済むようにすることなど、具体的な言葉にしておきます。
手順2. 利用目的を伝えて参加をお願いする
個人情報保護委員会のQ&Aにあるように、名簿の情報を使うときは利用目的を伝えることが大切です。アプリに登録してもらう情報(名前、子どもの学年、連絡先など)と、その使い道を案内の文書に書いておきます。
手順3. 紙とアプリの両方で案内する
一斉メールやLINEだけでなく、紙のお便りでも案内します。参加の手順を図で示し、招待コードやQRコードを添えると、迷う人が減ります。
手順4. 登録会や相談の時間を設ける
行事や集まりのついでに、スマートフォンを持ち寄って一緒に登録する時間を作ると、年配の方や操作に不安のある方も安心して参加できます。
手順5. しばらくは両方で連絡する
アプリへの登録が全員そろうまでは、大事な連絡は従来の方法でも送ります。1か月ほど並行して使い、アプリに入っていない人を名前で確かめてから、従来の連絡網を終えます。
手順6. 移行後のルールを決める
誰が発信するか、返信はどこにするか、緊急の連絡はどうするかを決めて、アプリの中の固定の投稿にしておきます。ルールがあると、使い始めてからの混乱が少なくなります。
伝わる連絡文の書き方
アプリに移っても、連絡の文面が分かりにくければ、問い合わせが増えて役員の負担は減りません。ここでは、伝わる連絡文の書き方をお話しします。
件名と最初の1行で用件を伝える
忙しい人は、通知に出る最初の数文字しか読みません。「【要回答】10月20日の運動会の出欠(15日まで)」のように、何についての連絡で、何をしてほしいのか、いつまでなのかを最初に書きます。
1つの連絡には1つの用件
運動会の出欠と、バザーの品物の募集と、役員会の日程を1つの連絡に詰め込むと、どれかが読み飛ばされます。用件ごとに分けて送るほうが、結果的に読まれます。
日時、場所、持ち物は箇条書きにする
文章の中に日時や持ち物を埋め込むと、探すのに時間がかかります。日時、場所、持ち物、締め切りは、それぞれ1行ずつ箇条書きにします。
返事の方法をはっきり書く
「出欠ボタンで答えてください」「質問は発信者への返信でお願いします」のように、返事の方法を書いておきます。返事の方法が人によってばらばらだと、集計の手間が増えます。
変更は新しい連絡で知らせる
一度送った連絡の内容が変わったときは、元の連絡を書き換えるだけでなく、「変更のお知らせ」として新しく送ります。書き換えだけでは、変わったことに気づかない人が出てきます。
文面の例
例として、行事の出欠を取る連絡文を示します。
「【要回答】10月20日(日)地域清掃の出欠(10月15日まで) 日時:10月20日(日)9時から11時 集合:〇〇公園の入口 持ち物:軍手、飲み物 出欠は、この連絡の出欠ボタンでお答えください。雨天の場合は前日の18時にお知らせします。」
この形にしておくと、読む人は迷わず、役員は集計に集中できます。
災害や緊急時の連絡をどう考えるか
連絡網には、もう1つ大切な役目があります。災害や事故のときに、メンバーの安否を確かめたり、休校や中止を伝えたりする役目です。
アプリの連絡網は、平常時にはとても便利です。ただ、災害の直後は通信が混み合い、通知が遅れたり、アプリが開けなかったりすることがあります。アプリだけに頼るのではなく、学校や自治体の緊急の連絡手段と合わせて考えることが大切です。
名簿の扱いについても、緊急時の考え方を知っておくと安心です。個人情報保護委員会のQ&Aには、大規模な災害のような緊急時に、人の生命や身体や財産を守るために必要で、本人の同意を得ることが難しいときには、自治会などが持っている個人のデータを本人の同意なく関係者に提供することは可能と解されると書かれています。つまり、普段は同意が必要な名簿の情報も、命に関わる場面では例外があるということです。
とはいえ、いざというときに迷わないためには、平常時に準備しておくことが一番です。役員会で次のことを決めておきましょう。
・緊急時に誰が最初に連絡を出すか(1人目が無理なときの2人目も)
・アプリが使えないときに、どの方法で連絡するか
・安否を確かめる連絡の文面のひな形
・名簿のどの情報を、誰に渡してよいか
年に1回、避難訓練のついでに連絡の訓練をしておくと、本番で慌てずに済みます。アプリで「訓練です。読んだら既読をつけてください」と送るだけでも、届かない人を見つけるよい機会になります。
導入の前に役員会で決めておくこと
アプリを選ぶ前後に、役員会で決めておきたいことを一覧にしました。ここを曖昧にしたまま始めると、使い始めてから「それは聞いていない」という行き違いが起きやすくなります。
| 決めること | 決める内容の例 |
|---|---|
| 目的 | 連絡を確実に届ける、出欠の集計を楽にする、名簿を配らずに済ませる |
| 発信する人 | 会長と各係の代表のみ、など |
| 登録してもらう情報 | 名前、子どもの学年とクラス、係 |
| 管理者 | 2人以上。交代の時期と引き継ぐ相手 |
| 返事の方法 | 出欠ボタン、発信者への返信、コメント |
| 写真の扱い | 共有してよい範囲、転載の禁止 |
| アプリを使えない人 | 電話で伝える担当者 |
| 見直しの時期 | 年度の切り替え、役員の交代のとき |
特に大切なのは、「登録してもらう情報」を最小限にすることです。連絡を届けるのに必要のない情報まで集めると、守るべきものが増え、管理の負担も重くなります。たとえば、子どもの誕生日や家族構成は、連絡網には通常必要ありません。
もう1つ大切なのが「見直しの時期」です。アプリは入れたときが一番整っていて、時間がたつほどメンバーの入れ替わりや設定の古さが積み重なります。年度の切り替えに合わせて、メンバーの一覧、管理者、発信する人の設定を見直す日を、最初から予定に入れておきましょう。
こうして決めたことは、1枚の紙にまとめて、アプリの中の固定の投稿にも載せておくと、新しく入った人にも同じルールが伝わります。役員が代わっても、この1枚があれば迷わずに済みます。
年配の人や操作に不安がある人への配慮
連絡網をアプリに移すとき、一番気がかりなのは「使えない人を置き去りにしないか」ということではないでしょうか。
まず大切なのは、使えない人を責めないことです。スマートフォンの操作は、慣れの問題であって能力の問題ではありません。「分からないところは聞いてくださいね」と一言添えるだけで、相談しやすくなります。
具体的な工夫としては、次のようなものがあります。
・参加の手順を、実際の画面の写真付きで1枚の紙にする
・文字を大きくする設定の場所を、最初に一緒に確かめる
・家族に登録を手伝ってもらえるよう、案内に一言添える
・どうしてもアプリを使えない人には、役員の誰かが電話で伝える役を決めておく
登録会を開くときは、1人の説明役が前で話すより、操作に慣れた人が2、3人の参加者に付き添う形のほうがうまくいきます。前で説明すると、ついていけなかった人が手を挙げにくいからです。隣に座って、同じ画面を見ながら一緒に進めると、質問しやすい雰囲気が自然に生まれます。登録が終わったら、その場で試しに1通送ってみて、通知が届くことを確かめておくと、帰ってから困ることがありません。
最後の点はとても大切です。アプリに移ったからといって、全員が必ずアプリを使わなければならないわけではありません。数人だけは電話で伝える。その例外を最初から認めておくと、無理に使わせようとして関係がぎくしゃくすることを防げます。
カウンセリングの場でも、新しいことを始めるときの不安は「失敗したら恥ずかしい」という気持ちから来ることが多いと感じます。だからこそ、「できなくても大丈夫」という逃げ道を用意しておくことが、結果的に多くの人の参加につながるのです。
運用で起きやすい困りごとと防ぎ方
アプリを入れたあとにも、いくつかの困りごとが起きやすいものです。先に知っておくと、慌てずに済みます。
通知が多すぎて読まれなくなる
連絡が多すぎると、通知を切ってしまう人が出てきます。発信するのは本当に必要な連絡だけにし、雑談やお礼はまとめて1つの投稿にするなど、量を抑える工夫が必要です。
返信が発信者に集中して疲れる
返信が発信者だけに届く仕組みでは、質問や連絡が役員1人に集まります。担当を分けたり、よくある質問を固定の投稿にしたりして、負担を分けましょう。
卒業や退会のあとも残り続ける
卒業した家庭や引っ越した人が、いつまでもグループに残っていることがあります。年度の切り替えのときに、メンバーの一覧を見直す日を決めておくと安心です。
役員の交代で管理者がいなくなる
アプリの管理者が役員を退いたあと、誰も設定を変えられなくなることがあります。管理者は必ず2人以上にし、交代のときに引き継ぐ項目の中に入れておきましょう。
同じ家庭から2人が登録して数が合わない
夫婦の両方が登録している家庭があると、出欠の人数や既読の数が実際の家庭の数と合わなくなります。出欠は「家庭ごとに1人が答える」と決めるか、登録の名前に家庭の名前をそろえて書いてもらうと、集計のときに迷いません。きょうだいが別の学年にいる家庭の扱いも、最初に決めておくと安心です。
誰も読まない連絡が増えていく
使い始めて数か月たつと、連絡の量に慣れて読まれなくなることがあります。既読の割合が下がってきたら、送る量を見直す合図です。月に1回、連絡の数と読まれ方を役員会で振り返ると、早めに手を打てます。必要のない定期連絡をやめるだけで、大事な連絡が読まれやすくなることも少なくありません。
写真の扱いでもめる
子どもの写真をどこまで共有してよいかは、家庭によって考えが違います。写真の共有を始める前に、グループの外に出さないこと、転載しないことを全員で確かめておくと、あとのトラブルを防げます。
連絡網づくりに関わる仕事と運営者の見方
最後に、少し視点を変えて、連絡網やグループの運営を支える仕事についてもお話しします。
学校や地域の会がアプリに移る流れの中で、「導入を手伝ってほしい」「使い方の説明会を開いてほしい」という依頼は少しずつ増えています。アプリそのものを作る仕事もあれば、導入を支える仕事もあります。
たとえば、連絡や問い合わせへの返答を自動化するチャットボットを作る仕事は、AIチャットボット・アプリ開発のお仕事で、どんな依頼があり、どんな力が求められるかが紹介されています。アプリそのものの開発に関わる仕事は、アプリケーション開発のお仕事で広く取り上げられています。
年配の方にも使いやすい画面を考える仕事は、デザインの分野になります。UI/UX・アプリデザインのお仕事では、使う人の立場に立って画面を設計する仕事の中身を知ることができます。デザインの仕事の報酬の水準は、デザイナーの年収・単価相場で確かめられます。
フリーランスや在宅ワークの市場を20年見てきた運営者の立場から言えば、こうした地域や学校に関わる仕事で長く頼られる人は、技術より先に「使う人の不安」に目を向けられる人です。説明会で質問しやすい雰囲気を作れる、操作に迷う人を急かさない。そういう人に、次の年もまた声がかかります。
そして、仲介の手数料がかからない直接のやり取りであれば、限られた予算の会でも頼みやすく、受ける側も手取りが厚くなります。手数料0%で直接つながれる環境は、地域の小さな依頼を続けやすくしてくれると感じています。
よくある質問
Q. 連絡網アプリは無料でも十分に使えますか?
多くの会は無料の範囲で使えます。らくらく連絡網+はApp Storeの説明で完全無料とされ、LINE WORKSのフリープランは30人まで0円です。ただし人数の上限や保存できる容量はアプリごとに違うので、会の人数と使い方を公式の料金ページで確かめてから選んでください。
Q. スマートフォンを使えない人がいる場合はどうすればよいですか?
全員に無理にアプリを使ってもらう必要はありません。登録会を開いて一緒に操作したり、家族に手伝いを頼んだりしても難しい人には、役員の誰かが電話で伝える役を決めておくと安心です。例外を最初から認めておくと、会の雰囲気を損なわずに移行できます。
Q. 連絡網アプリに移るとき、名簿の扱いで気をつけることはありますか?
個人情報保護委員会のQ&Aでは、PTAや町内会も個人情報保護法の対象になり得るとされています。アプリに登録してもらう情報と使い道を案内に書き、本人以外に名簿を渡すときは原則として同意を得ます。アプリに移ると電話番号の一覧を配らずに済むのも利点です。
Q. 電話の連絡網からアプリにはどのくらいの期間で移れますか?
会の規模によりますが、案内から全員の登録まで1か月ほど両方を並行して使うと安全です。紙とメールの両方で案内し、登録会を設け、アプリに入っていない人を名前で確かめてから従来の連絡網を終えます。急いで切り替えると、連絡が届かない家庭が出やすくなります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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