締め切りを守れない原因と、見積もりと進め方を今日から変える手順


この記事のポイント
- ✓締め切りを守れない原因を
- ✓引き受けすぎの5つに分けて整理し
- ✓遅れそうなときの伝え方を手順で説明します
締め切りを守れない。やる気がないわけではないのに、気づくと期限の前日に徹夜をしている。あるいは、期限を過ぎてから相手に謝ることになる。こうしたことが続くと、自分の能力や性格の問題だと考えてしまいがちです。
けれども、締め切りを守れない原因の多くは、性格ではなく仕事の進め方にあります。作業にかかる時間を短く見積もっている、取りかかるのが遅い、途中で別の仕事が割り込む、誰かの確認を待っている間に時間が過ぎる、そもそも引き受けた量が多すぎる。原因が分かれば、変えるべき手順も見えてきます。
この記事では、締め切りを守れない原因を5つに分けて整理し、作業の分け方、所要時間の見積もり方、締め切りから逆算した予定の立て方、遅れそうなときの伝え方を、今日から試せる手順として説明します。在宅やフリーランスで仕事をする人が特に気をつけたい点や、チームで担当と期限を見える形にしたい場合の道具の選び方にも触れます。無料から使えるボード型の道具Pinatecaもその1つとして紹介します。
締め切りを守れないのは性格の問題ではない
締め切りを守れない人に対して、「だらしない」「責任感がない」と言われることがあります。言われた本人も、自分はそういう性格なのだと思い込んでしまいがちです。
しかし、同じ人でも、締め切りを守れる仕事と守れない仕事があるはずです。毎週決まった報告書は期限どおりに出せるのに、初めて担当する企画書になると遅れる。1人で完結する仕事は間に合うのに、ほかの人の確認が要る仕事になると遅れる。こうした違いは、性格では説明できません。仕事の種類や進め方の条件によって、遅れやすさが変わっているのです。
締め切りを守れない状態を変えるには、まず、自分がどの場面で遅れているのかを知ることが出発点になります。過去に遅れた仕事を3つほど思い出して、何が原因だったのかを書き出してみてください。多くの場合、次の節で挙げる5つの原因のどれかに当てはまります。
なお、締め切りを守れない状態が長く続き、仕事だけでなく生活のさまざまな場面で困りごとが重なっている場合は、医療機関に相談することもできます。この記事では、仕事の進め方を変えることで改善できる部分に絞って説明します。
締め切りを守れない5つの原因
締め切りに遅れる原因は、大きく5つに分けられます。自分がどれに当てはまるかを確かめながら読んでください。
原因1:作業にかかる時間を短く見積もっている
いちばん多いのが、見積もりの甘さです。「この資料なら2時間で作れる」と思って始めたら、データを集めるのに時間がかかり、構成に迷い、最後の見直しで直すところが見つかって、結局倍以上の時間がかかった。こうした経験は誰にでもあります。
人は、作業にかかる時間を短く見積もりがちだと言われます。頭の中で思い浮かべるのは、作業がうまく進んだときの姿で、途中で詰まる時間や、やり直しの時間、ほかのことに気を取られる時間は勘定に入っていないからです。
原因2:取りかかるのが遅い
締め切りまで時間があると、まだ大丈夫だと思って取りかかるのが遅れます。期限が近づいてから始めると、思わぬ問題が見つかったときに対処する時間が残っていません。取りかかりが遅れる理由には、仕事が大きすぎて何から手をつければよいか分からない、完璧に仕上げたい気持ちが強くて始めるのが怖い、といったものもあります。
原因3:途中で別の仕事が割り込む
予定どおりに作業を進めていても、急ぎの問い合わせ、上司からの別の依頼、会議などが割り込んで、作業が止まります。割り込みの対応に時間を取られ、本来の仕事の時間が削られていきます。在宅で仕事をしている場合は、家事や家族の用事が割り込むこともあります。
原因4:ほかの人の確認や返事を待っている
自分の作業は終わっているのに、上司の確認、取引先の返事、ほかの担当者の作業を待っている間に時間が過ぎることもあります。待っている間に別の仕事を進めているうちに、確認が戻ってきても手をつけられず、締め切りに間に合わなくなります。誰を待っているのか、いつまでに返事が来ないと困るのかを把握していないと、気づいたときには手遅れになっています。
原因5:引き受けている量が多すぎる
そもそも、引き受けている仕事の量が、使える時間を超えていることもあります。1つずつの仕事の見積もりは正しくても、全部を合わせると時間が足りない。断るのが苦手な人や、頼まれると引き受けてしまう人に起きやすい原因です。
作業を細かく分けて、見積もりの精度を上げる
見積もりの甘さを直すいちばんの方法は、仕事を細かい作業に分けてから見積もることです。「企画書を作る」という大きな単位のままでは、何時間かかるかを正しく見積もれません。
作業を書き出す
まず、仕事を終えるまでに必要な作業を、思いつく限り書き出します。たとえば企画書なら、次のように分けられます。
- 依頼の内容と目的を確かめる
- 必要な情報やデータを集める
- 構成(見出しの並び)を決める
- 本文を書く
- 図や表を作る
- 全体を見直して直す
- 上司に確認してもらう
- 指摘を受けて直す
- 提出する
ここで大切なのは、7と8のように、自分以外の人がかかわる作業や、やり直しの作業も書き出しておくことです。これらを書き忘れると、見積もりは必ず甘くなります。
1つずつ時間を見積もる
次に、分けた作業ごとに、かかる時間を見積もります。作業が小さければ、見積もりの精度は上がります。「本文を書く」がまだ大きすぎて見積もれないなら、「見出し1つ分の本文を書く」のように、さらに分けます。目安として、1つの作業が半日以内で終わる大きさまで分けると、見積もりやすくなります。
余裕を加える
作業ごとの見積もりを合計したら、そこに余裕の時間を加えます。過去に同じような仕事で、見積もりより何割多くかかったかを思い出し、その割合を加えるのが確かな方法です。記録がない場合は、最初は見積もりの5割増しくらいで予定を組み、実際にかかった時間を記録して、次からの見積もりに生かします。
実際にかかった時間を記録する
見積もりの精度を上げるには、実際にかかった時間を記録することが欠かせません。作業ごとに、見積もった時間と実際の時間を並べて書いておくと、自分がどの種類の作業を短く見積もりがちなのかが分かります。たとえば、書く作業は見積もりどおりなのに、情報を集める作業はいつも倍かかる、といった傾向です。傾向が分かれば、次の見積もりで補正できます。
見積もりの例:取引先に出す提案資料
ここまでの手順を、具体的な例で確かめてみます。取引先に出す提案資料を、5営業日後の正午までに提出する仕事を頼まれたとします。最初の感覚では「半日あれば作れる」と思った仕事です。
作業に分けて見積もると、次のようになります。
| 作業 | 見積もり |
|---|---|
| 依頼の内容と目的を確かめ、不明点を質問する | 30分 |
| 過去の資料と、必要な数字を集める | 2時間 |
| 構成を決める | 1時間 |
| 本文と図表を作る | 3時間 |
| 全体を見直して直す | 1時間 |
| 上司の確認を待つ | 1営業日 |
| 指摘を受けて直す | 1時間 |
自分の作業だけで8時間半、半日どころか丸1日以上かかる計算です。これに上司の確認の1営業日が加わります。さらに、過去の同じような仕事で、見積もりより3割ほど多くかかっていたなら、自分の作業は11時間ほどと見込みます。
これを5営業日の中に並べると、1日目に不明点の質問と数字集め、2日目に構成と本文の前半、3日目に本文の後半と見直しを終えて上司に渡す、4日目は上司の確認、5日目の午前に直して正午に提出、という予定になります。ほかの仕事もある中でこの予定を守るには、1日目から取りかかる必要があることが分かります。「半日で作れる」という最初の感覚のままでいたら、4日目に慌てて始めることになっていたはずです。
締め切りから逆算して予定を立てる
作業ごとの見積もりができたら、締め切りから逆算して、それぞれの作業をいつ行うかを決めます。
自分の締め切りを本当の締め切りより前に設定する
まず、自分の中での締め切りを、本当の締め切りより前に設定します。本当の締め切りの2〜3日前を自分の締め切りにしておけば、予定外のことが起きても対処できます。相手の確認が要る仕事なら、確認とやり直しの時間も含めて、さらに前に設定します。
後ろから作業を並べる
次に、自分の締め切りから後ろ向きに、作業を並べていきます。提出の日、その前に直す日、その前に確認してもらう日、その前に見直す日、と逆にたどっていくと、最初の作業にいつ取りかからなければならないかが見えてきます。
逆算してみると、思っていたより早く取りかかる必要があることに気づくことがよくあります。この気づきが、取りかかりの遅れを防ぎます。
予定は時間の枠で確保する
作業をいつ行うかを決めたら、予定表に時間の枠として書き込みます。「火曜日の午前10時から12時は構成を決める」のように、具体的な時間で確保します。やることの一覧に書いておくだけでは、ほかの予定に押し出されて後回しになりがちです。時間の枠として確保しておけば、割り込みが入ったときにも、何が押し出されたのかが分かります。
在宅で仕事をすると締め切りが崩れやすい理由
在宅で仕事をするようになってから、締め切りを守りにくくなったと感じる人もいます。在宅には、事務所で働くときとは違う、締め切りが崩れやすい条件があります。
1つ目は、始める時刻と終わる時刻があいまいになることです。通勤がないと、仕事を始めるきっかけがなく、なんとなく始めるのが遅れます。終わりもはっきりしないので、だらだらと長く作業した割に、進みが少ないということも起きます。
2つ目は、家のことが割り込むことです。洗濯や宅配の受け取り、家族の用事など、事務所にいれば起きない割り込みが、在宅では頻繁に起きます。一つひとつは短くても、作業の流れが途切れると、元の集中を取り戻すのに時間がかかります。
3つ目は、進み具合が周りから見えないことです。事務所なら、遅れている人に周りが気づいて声をかけることがありますが、在宅では本人が言わない限り、遅れに誰も気づきません。気づいたときには締め切りの直前、ということになりやすいのです。
これらに備えるには、始業と終業の時刻を自分で決めて守る、家のことをする時間を予定に入れておく、進み具合を自分から定期的に共有する、といった工夫が役に立ちます。特に3つ目は、チームで仕事をしているなら、進み具合を共有する場を決めておくと、遅れに早く気づけます。
1日の始め方と終わり方を決める
締め切りを守る人は、1日の始め方と終わり方に決まった手順を持っていることが多くあります。どれも数分でできることです。
1日の始めには、今日やる作業を3つほどに絞って書き出します。それぞれに時間の枠を割り当て、締め切りの近いものから順に並べます。予定外の依頼が入ったときに、どれを後に回すかを判断しやすくなります。
1日の終わりには、今日終わった作業と終わらなかった作業を確かめ、終わらなかったものを明日の予定に移します。見積もった時間と実際の時間がずれた作業があれば、メモしておきます。明日の最初に取りかかる作業を決めておくと、翌朝迷わずに始められます。
この始めと終わりの手順を続けると、締め切りまでの進み具合を毎日確かめることになります。遅れが小さいうちに気づけるので、大きな遅れになる前に手を打てます。
取りかかりを早くする工夫
締め切りまで時間があるうちに取りかかれれば、遅れはかなり減ります。取りかかりを早くするための工夫をいくつか紹介します。
最初の作業を小さくする
仕事が大きすぎて手がつけられないときは、最初の作業を思い切り小さくします。「企画書を書く」ではなく、「企画書のファイルを作って題名を入れる」「依頼のメールを読み直して、目的を1行で書く」くらいの大きさにします。5分で終わる作業なら、始めるのに迷いはありません。始めてしまえば、その勢いで次の作業に進めることが多くあります。
依頼を受けたその日に少しだけ手をつける
依頼を受けたら、その日のうちに少しだけ手をつけておくと、取りかかりの遅れを防げます。作業を書き出す、必要な情報を確かめる、不明な点を依頼した人に質問する、といった準備だけでも構いません。早い段階で不明な点を質問しておけば、後から大きなやり直しが発生するのも防げます。
完璧を目指さずに、まず全体を作る
完璧に仕上げたい気持ちが強いと、最初の一文で何時間も悩んでしまいます。最初は粗くてもよいので、まず全体を最後まで作り、それから直していく順番にすると、締め切りまでに必ず何かができあがります。直す時間を最初から予定に入れておけば、粗い下書きを作ることへの抵抗も減ります。
割り込みと確認待ちに備える
予定どおりに進めていても、割り込みと確認待ちで遅れることがあります。これらは自分だけでは防げないので、起きることを前提に備えておきます。
集中する時間を決める
割り込みを減らすには、集中する時間を決めて、その時間は問い合わせやメールの対応をしないようにします。チャットやメールの通知を切り、決めた時間が終わってからまとめて対応します。チームで働いている場合は、集中する時間をほかの人にも伝えておくと、急ぎでない連絡を後に回してもらえます。
割り込みのための時間を空けておく
1日の予定を作業で埋め尽くすと、割り込みが入ったときに必ず何かが遅れます。1日のうち一定の時間は、予定を入れずに空けておき、割り込みの対応に充てます。割り込みがなければ、その時間で予定の作業を先に進めます。
待っている相手と期限を一覧にする
確認待ちで遅れないためには、誰の何を待っているのか、いつまでに返事が来ないと困るのかを一覧にしておきます。期限が近づいても返事が来なければ、こちらから確認の連絡をします。相手に確認を頼むときに、「◯日までに見ていただけると、締め切りに間に合います」と期限を添えておくと、相手も予定を立てやすくなります。
引き受ける量を調整する
引き受けている量が多すぎる場合は、見積もりや予定の工夫だけでは解決しません。引き受ける量そのものを調整する必要があります。
今抱えている仕事を全部書き出す
まず、今抱えている仕事を全部書き出し、それぞれの見積もりの時間と締め切りを並べます。締め切りまでの期間に使える時間と比べて、足りているかを確かめます。足りなければ、どれかの仕事の締め切りを延ばしてもらうか、ほかの人に任せるか、やめるかを考えます。
新しい依頼を受ける前に確かめる
新しい依頼を受けるときは、すぐに引き受けずに、今抱えている仕事と合わせて間に合うかを確かめます。間に合わない場合は、「今週は◯◯の締め切りがあるので、来週の水曜日からなら取りかかれます」のように、引き受けられる時期を示して相談します。断るのではなく、条件を示して調整する形にすると、相手も受け入れやすくなります。
優先順位を相手と決める
上司から複数の仕事を頼まれて、全部は間に合わない場合は、どれを優先するかを上司に決めてもらいます。自分で勝手に順番を決めて、後回しにした仕事が実は急ぎだった、ということを防げます。
遅れそうなときの伝え方
どれだけ工夫しても、締め切りに間に合わないことはあります。そのときに信頼を大きく損なうかどうかは、伝え方で決まります。
遅れると分かった時点ですぐ伝える
いちばん大切なのは、遅れると分かった時点で、すぐに相手に伝えることです。締め切りの当日や、過ぎてから伝えると、相手は対処する時間がありません。早めに伝えれば、相手も予定を組み直したり、ほかの人に一部を頼んだりできます。
伝える内容を決めておく
遅れを伝えるときは、次の4つを含めます。
- 今どこまで進んでいるか
- なぜ遅れているか(言い訳ではなく、事実を短く)
- いつまでなら確実に出せるか
- 先に出せる部分があるか
たとえば、「企画書は構成と本文の半分まで進んでいます。データの集計に想定より時間がかかっており、全体は金曜日の午後3時に提出できます。構成だけ先に今日お送りできますが、いかがでしょうか」のように伝えます。新しい期限は、確実に守れる日時を示します。また遅れると、信頼はさらに下がります。
謝るだけで終わらせない
遅れを伝えるときに、謝ることに言葉の大半を使ってしまう人がいます。気持ちは大切ですが、相手が知りたいのは、いつ受け取れるのか、自分の予定をどう組み直せばよいのかです。お詫びは短く1文で伝え、残りは今後の見通しに使います。
提出したあとには、なぜ遅れたのかを自分で振り返っておきます。見積もりが甘かったのか、取りかかりが遅かったのか、割り込みが多かったのか。原因が分かれば、次の仕事で同じ遅れを防げます。相手から求められた場合は、再発を防ぐために何を変えるのかも短く伝えます。
遅れを隠さない
締め切りに間に合わないことを言い出せず、黙っていたり、終わっていないのに終わったと言ったりするのは、いちばん信頼を損なう対応です。遅れそのものより、遅れを隠したことのほうが、相手の不信を招きます。
フリーランスや在宅で仕事を受けるときの納期の考え方
フリーランスや在宅で仕事を受ける場合は、締め切りの重みがさらに増します。会社員なら上司が調整してくれる場面でも、自分で相手と調整しなければなりません。納期を守れないことが続けば、次の依頼が来なくなります。
一方で、そもそも無理な納期で引き受けないことも大切です。厚生労働省の自営型テレワークのガイドラインは、発注する側が納期を設定するときの考え方として、次のように示しています。
成果物の納期(役務の提供である場合は、役務が提供される期日又は期間)については、自営型テレワーカーの作業時間が長時間に及び健康を害することがないように設定すること。その際には、通常の労働者の 1 日の所定労働時間の上限(8 時間)を作業時間の上限の目安とすること。 出典: mhlw.go.jp
自営型テレワークとは、雇われずに、自宅などでパソコンを使って仕事を請け負う働き方のことです。このガイドラインは発注する側に向けたものですが、受ける側にとっても、納期を相談するときの目安になります。1日8時間を超える作業を続けないと間に合わない納期なら、引き受ける前に調整を相談してよいということです。
また、令和6年11月から施行されているフリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス法)では、フリーランスに業務を委託する事業者に、取引条件を明示することが義務づけられています。厚生労働省のフリーランスとして業務を行う方・フリーランスの方に業務を委託する事業者の方等へのページでは、取引条件の明示や、給付を受領した日から原則60日以内の報酬の支払いなどが義務づけられていると説明されています。納期を含めた取引の条件は、口頭ではなく書面やメールで残しておくことが、後の行き違いを防ぎます。
仕事を頼む側ができること
締め切りが守られない原因は、仕事を受ける側だけにあるとは限りません。頼み方によっては、受ける側がどれだけ工夫しても締め切りを守りにくくなります。チームで仕事を割り振る立場の人や、外部に仕事を頼む人ができることも整理しておきます。
まず、仕事の目的と完成の形を最初に伝えることです。何のための仕事で、どんな状態になれば完成なのかが分からないと、受けた側は手探りで進めることになり、やり直しが増えます。見本や過去の例があれば添えておくと、行き違いが減ります。
次に、締め切りの理由を伝えることです。「金曜日までに」とだけ伝えるより、「月曜日の会議で使うので、金曜日の午後までに」と伝えるほうが、受けた側は優先順位を判断しやすくなり、間に合わないときの相談もしやすくなります。
そして、途中で進み具合を確かめる日を決めておくことです。締め切りの日にいきなり成果物を受け取るのではなく、途中で一度見せてもらう日を決めておけば、方向がずれていても早めに直せます。受けた側にとっても、途中の確認の日が小さな締め切りになり、取りかかりが遅れにくくなります。
最後に、頼んだ仕事の量を把握しておくことです。チームの誰に何を頼んでいるかを一覧にしておかないと、1人に仕事が集中しても気づけません。締め切りを守れない人が、実は誰よりも多くの仕事を抱えていた、ということは珍しくありません。
チームで担当と期限を見える形にする道具
1人で仕事をしているなら、紙の手帳や、スマートフォンのリマインダー、予定表のアプリで十分に締め切りを管理できます。自分の作業を書き出し、時間の枠で予定に入れる、という手順は、どの道具でも実践できます。
道具が必要になるのは、チームで仕事をしていて、誰が何をいつまでにするのかを共有したい場面です。表計算ソフトで作業の一覧を共有する方法もありますが、人数が増えると、誰が最新の状態に更新したのか分からなくなったり、遅れに誰も気づかなかったりします。確認待ちの作業が誰のところで止まっているのかも、表だけでは見えにくくなります。
こうした場面の選択肢の1つが、Pinatecaです。公式サイトによると、Pinatecaにはカンバン、ガント、カレンダー、リスト、ディスカッション、グリッド、時間割、リソースの8種類のボードがあり、5人までのチームならすべてのボードとチャットを無料で使えます。カンバンのボードでは「未着手」「進行中」「確認待ち」「完了」のような列にカードを並べ、カードごとに担当と締切を付けられるので、確認待ちのまま止まっている作業がひと目で分かります。ガントのボードでは、作業の期間が横棒で並び、今日の線より遅れている作業が見えます。リソースのボードでは、人ごとの作業の偏りを見られるので、1人に仕事が集中して締め切りに間に合わない状態に気づけます。自分宛ての担当の割り当てや締切は受信箱に集まり、カードのすぐ近くでチャットもできます。無料のプランはボード10個までで、6人目または11個目のボードからはスタンダードプラン(1人あたり月額500円・税抜、年払いなら1人あたり月額400円)になります。
Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
どの道具を使う場合も、道具を入れただけでは締め切りは守れません。作業を細かく分ける、見積もりに余裕を加える、遅れそうなときに早めに伝える、という手順をチームで共有したうえで、その状態を見える形にするために道具を使います。
1週間で進め方を変える手順
ここまでの内容を、1週間で試せる手順にまとめます。
- 1日目:今抱えている仕事を全部書き出し、締め切りを並べる
- 2日目:いちばん締め切りの近い仕事を、半日以内で終わる作業に分けて見積もる
- 3日目:見積もりに余裕を加え、自分の締め切りを決めて、逆算して予定表に時間の枠を入れる
- 4日目:集中する時間と、割り込みのための時間を決めて試す
- 5日目:誰の何を待っているかを一覧にし、期限の近いものに確認の連絡をする
- 6日目:見積もった時間と実際にかかった時間を比べ、ずれの傾向を書き出す
- 7日目:1週間を振り返り、続ける手順と変える手順を決める
すべてを一度に変える必要はありません。自分が当てはまる原因に効く手順から1つずつ試し、効果があったものを続けていきます。
納期を守る人が選ばれ続ける理由
在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、フリーランスや在宅で長く仕事を続けている人は、技術の高さ以上に、納期を守ることで信頼を得ています。依頼する側にとって、納期が読めることは、仕事を任せるうえでの最低条件だからです。そして、納期を守る人は、遅れそうなときに早めに相談する人でもあります。遅れを隠さず、条件を示して相談する人ほど、次の依頼も届いています。
直接の取引では、仲介の手数料が乗らない分、依頼する側は同じ予算でより多くの仕事を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%で直接やり取りできる仕組みの中で、納期を守り続けることは、単価と継続の両方につながります。
業務の進め方を見直す力は、ほかの会社の業務改善を手伝う仕事にもつながります。生成AIを使って業務を効率化する仕事はAIコンサル・業務活用支援のお仕事で、経営や業務の改善を専門に支援する国家資格は中小企業診断士で紹介しています。デザインの仕事の働き方と収入の目安はデザイナーの年収・単価相場で確かめられます。
締め切りを守れない状態は、進め方を変えれば必ず変えられます。まずは、いちばん締め切りの近い仕事を、半日以内で終わる作業に分けるところから始めてみてください。
よくある質問
Q. 締め切りを守れないのは性格のせいですか?
多くの場合、性格より仕事の進め方に原因があります。作業にかかる時間を短く見積もっている、取りかかるのが遅い、途中で別の仕事が割り込む、ほかの人の確認を待っている、引き受けた量が多すぎる、のどれかに当てはまることがほとんどです。過去に遅れた仕事を振り返り、原因を確かめてから手順を変えると改善しやすくなります。
Q. 作業時間を正しく見積もるにはどうすればよいですか?
仕事を半日以内で終わる大きさの作業に分けてから、作業ごとに時間を見積もります。確認ややり直しの作業も忘れずに書き出します。合計に余裕を加え、記録がないうちは5割増しくらいを目安にします。実際にかかった時間を記録して見積もりと比べると、自分が短く見積もりがちな作業が分かり、次の見積もりで補正できます。
Q. 締め切りに間に合わないと分かったらどうすればよいですか?
分かった時点ですぐに相手に伝えます。今どこまで進んでいるか、遅れている理由、確実に出せる新しい期限、先に出せる部分があるかの4つを伝えると、相手も予定を組み直せます。新しい期限は確実に守れる日時を示します。遅れを黙っていたり、終わっていないのに終わったと言ったりすると、信頼を大きく損ないます。
Q. 頼まれた仕事が多すぎて締め切りを守れないときは?
今抱えている仕事を全部書き出し、見積もりの時間と締め切りを並べて、使える時間と比べます。足りなければ、締め切りを延ばしてもらう、ほかの人に任せる、優先順位を依頼した人に決めてもらうといった調整をします。新しい依頼は、今の仕事と合わせて間に合うかを確かめてから、取りかかれる時期を示して引き受けます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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