TOKAIコミュニケーションズの不正アクセスによる個人情報漏洩|OneOffice Mail Solution 利用者のメールアドレス79,991件など 利用企業が確かめること 2026


この記事のポイント
- ✓TOKAIコミュニケーションズの情報漏洩について
- ✓2025年12月19日の初報から2026年1月23日の第三報までを整理
- ✓OneOffice Mail Solutionで漏洩した情報
TOKAIコミュニケーションズの情報漏洩について、株式会社TOKAIコミュニケーションズは2025年12月19日、法人向けのメールサービス「OneOffice Mail Solution」のサーバ機器が外部からの不正アクセスを受け、一部の情報が漏洩した可能性があると発表しました。12月21日と12月22日(第二報)に範囲を広げて発表したあと、2026年1月23日の第三報で調査の完了を報告し、OneOffice SPAM Filtering の利用者のメールアドレス79,991件、迷惑メールとして隔離されたメール1,931,902件などが漏洩したと判断したと公表しています。一方、可能性があるとしていた各種パスワード情報とメールのヘッダ情報(メールアドレスと件名)は、漏洩していないと確認されました。2026年11月1日時点で、同社のニュースの一覧には、1月23日の第三報のあとに本件の新しい報告は出ていません。発表ではお詫びが述べられていますが、補償についての記載はありません。 OneOffice Mail Solution を使っている、または使っていた会社の社員がまずすることは、フィッシングメールや迷惑メールに注意すること、TOKAIコミュニケーションズを名乗る電話やメールで個人情報や金銭を求められても応じないことです。
この記事は、2026年11月1日時点でTOKAIコミュニケーションズの公式発表6本を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。
TOKAIコミュニケーションズの不正アクセスで何が起きたのか
TOKAIコミュニケーションズは、静岡県静岡市に本社がある通信とシステムの会社です。今回の件は、同社が会社や団体向けに提供しているメールサービス「OneOffice Mail Solution」で起きました。個人の利用者が直接契約するサービスではなく、会社がまとめて契約し、その社員がメールを使う形のサービスです。
不正アクセスを受けたのは、OneOffice Mail Solution の一部のサービスで使われていた次の3種類のサーバでした。
- 迷惑メールを隔離するサーバ(スパムメール隔離サービス「OneOffice SPAM Filtering」)
- アカウント情報などを管理するサーバ(LDAP)
- OneOffice Mail Solution のシステムログを保管するサーバ
LDAPとは、利用者のIDやパスワードなどをまとめて管理するための仕組みのことです。システムログとは、メールの送受信などの記録のことです。
発表の骨子は次のとおりです。
- 2025年12月3日、OneOffice SPAM Filtering のサーバ機器で不正アクセスの疑いを検知した
- サービスを構成する機器のベンダーであるシスコシステムズ合同会社(Cisco社)と連携して調査し、監督官庁にも相談しながら対応した
- Cisco社製品の脆弱性を悪用され、サーバに不正アクセスの形跡があった
- 2026年1月23日に調査を完了し、一部の情報が漏洩したと判断した
- 漏洩の可能性があるとしていた各種パスワード情報とメールのヘッダ情報は、漏洩していないと確認した
脆弱性とは、ソフトウェアや機器に含まれる、攻撃に使われうる弱点のことです。
公表の経緯と各報告で分かったこと
本件の発表は、ニュースの一覧に6本並んでいます。2026年11月1日時点で、2026年1月23日の第三報のあと、本件に関する新しい報告は一覧に載っていません。
| 日付 | 発表 | 分かったこと |
|---|---|---|
| 2025年12月19日 | 初報 | 迷惑メールを隔離するサーバとLDAPに不正アクセスの形跡。漏洩した可能性のある情報(最大数)を公表。12月18日に判明 |
| 2025年12月21日 | 新たな漏洩の可能性 | システムログを保管するサーバにも不正アクセスの形跡。メールのヘッダ情報が追加され、一部の件数を更新 |
| 2025年12月22日 | 第二報 | ログ保管サーバに特定の利用者専用のシステムログが格納されていたと判明。ヘッダ情報の件数を更新 |
| 2025年12月23日 | 重要なお知らせ | 同社を名乗る不審な電話やメールの事例を確認。注意を呼びかけ |
| 2025年12月25日 | 年末年始の窓口 | 年末年始の休業期間も問い合わせ窓口を設けると案内 |
| 2026年1月23日 | 第三報 | 調査を完了。漏洩した情報の範囲と件数を確定。パスワードとヘッダ情報は漏洩していないと確認。原因を公表 |
2025年12月の発表で示された最大の範囲
12月の発表では、「漏洩した可能性のある情報(最大数)」として、かなり広い範囲が示されていました。12月22日の第二報の時点での主な数字は次のとおりです。
| サービス | 漏洩の可能性のある情報 | 最大数(第二報時点) |
|---|---|---|
| OneOffice SPAM Filtering | 隔離されたメールに記載されている情報、ホワイトリスト・ブラックリストに登録されている情報 | 465ドメイン、78,382アドレス、隔離メール3,569,937メール、リストの情報290,000件 |
| OneOffice SPAM Filtering | 隔離領域にアクセスするログインID・パスワード | 47ドメイン、13,547ID |
| メーリングリスト(OneOffice Mail オプション) | OneOffice Management Portal のログインID・パスワード | 69ドメイン、69ID |
| OneOffice Mail Storage | 利用管理者ID・パスワード | 171ドメイン、352ID |
| OneOffice Mail Solution 全般 | メールのヘッダ情報(メールアドレスと件名)。本文は含まない | 1,266ドメイン、168,911アドレス |
12月の発表では、パスワードはすべて暗号化されていると書かれていました。暗号化とは、決まった鍵が無ければ読めない形に変えて保存することです。これらは「可能性」を最大の範囲で示した数字で、第三報で調査結果に置き換わっています。
第三報で確定した漏洩の範囲
2026年1月23日の第三報で、会社は「以下の情報漏洩があったと判断いたしました」と書き、範囲と件数を示しました。会社の区分のまま表にまとめます。
| 区分 | 漏洩した情報 | 件数 |
|---|---|---|
| ① OneOffice Mail Solution | 設定情報に登録されていた一部のメールアドレス | 815件 |
| ① OneOffice Mail Solution | 利用者のメーリングリスト名 | 3,503件 |
| ② OneOffice SPAM Filtering | 利用者のメールアドレス | 79,991件 |
| ② OneOffice SPAM Filtering | スパムメール判定により隔離されたメール | 1,931,902件 |
| ② OneOffice SPAM Filtering | ホワイトリスト・ブラックリストに登録されたメールアドレスまたはドメイン名 | 892件 |
| ③ OneOffice SPAM Filtering | 利用者のログインID(メールアドレス) | 606件 |
| ④ OneOffice Mail 管理ポータル | 利用者のログインID(メールアドレス) | 155件 |
| ⑤ OneOffice Mail Storage | 利用者のログインID(メールアドレス) | 84件 |
次は、12月の発表で漏洩の可能性があるとされたものの、第三報で漏洩していないと確認された情報です。
| 会社が漏洩していないと確認した情報 | 保管されていた場所 |
|---|---|
| 各種パスワード情報 | アカウント情報管理サーバ(LDAP) |
| メールのヘッダ情報(メールアドレスと件名) | システムログ保管サーバ |
なお、2025 年 12 月 22 日付「OneOffice メールソリューションにおける不正アクセスによる新たな個人情報漏洩の可能性についてのお知らせとお詫び(第二報)」において、漏洩の可能性があるとお知らせした以下の情報については、調査の結果、漏洩していないことを確認いたしました。 出典: 株式会社TOKAIコミュニケーションズ「OneOffice メールソリューションにおける不正アクセスによる個人情報漏洩についてのお知らせとお詫び(第三報)」2026年1月23日
12月の数字と第三報の数字の読み方
12月の発表と第三報では、同じサービスの数字でも大きく違います。たとえば隔離されたメールは、12月の最大数が3,569,937メール、第三報が1,931,902件です。利用者のメールアドレスは、12月の最大数が78,382アドレス、第三報が79,991件です。
12月の数字は「漏洩した可能性のある情報(最大数)」で、調査の途中で、影響がありうる範囲をできるだけ広く見積もったものです。第三報の数字は、調査を終えたうえで「漏洩があったと判断」した範囲です。数え方の区切りも、12月はドメイン数やアドレス数、第三報は件数というように異なります。そのため、2つの数字を引き算して「何件減った」と考えるのではなく、最新の第三報の数字を使うのが正確です。
隔離されたメールが含まれることの意味
件数が一番大きいのは、迷惑メールと判定されて隔離されたメールの1,931,902件です。初報では、漏洩の可能性のある情報として「スパムメール判定により隔離されたメールに記載されている情報」と書かれていました。つまり、隔離されていたメールの中身に書かれた情報が対象です。
迷惑メールの隔離の仕組みでは、本当の迷惑メールだけでなく、取引先からの正規のメールが誤って迷惑メールと判定されて隔離されることもあります。自社あてのメールが隔離されていた場合、その中に取引先の担当者の名前や連絡先、商談の内容が書かれていた可能性は否定できません。どのメールが隔離されていたかは会社ごとに違うため、利用企業は自社の状況を確かめる必要があります。
ログインIDがメールアドレスであること
③から⑤のログインIDは、いずれも「(メールアドレス)」と書かれています。ログインIDとして使われていたメールアドレスが漏洩したということです。パスワードは漏洩していないと確認されています。ただ、ログインに使うメールアドレスが知られていると、そのアドレスを狙ったパスワードの当て推量や、偽のログイン画面への誘導が起きやすくなります。
ホワイトリストとブラックリストが含まれることの意味
ホワイトリストとは、迷惑メールと判定せずに必ず受け取る相手のメールアドレスやドメイン名を登録した一覧のことです。ブラックリストは逆に、必ず迷惑メールとして扱う相手の一覧です。第三報では、これらに登録されたメールアドレスまたはドメイン名892件が漏洩したとされています。
ホワイトリストには、ふだんやり取りしている取引先のアドレスが登録されていることが多いはずです。その一覧が外に出ると、「この会社はこの取引先と付き合いがある」ということが分かってしまいます。取引先を装ったメールが本物らしく見えやすくなるため、利用企業は、ホワイトリストに登録していた取引先からのメールでも、支払い先の変更や急ぎの送金の依頼には、電話など別の手段で確かめる手順を決めておくと安心です。
原因について発表で分かっていること
第三報には、原因について次のように書かれています。
- 当該サービスのサーバ機器の脆弱性を悪用されたことによるもの
- この脆弱性は、不正アクセスが起きた時点では未発見のもので、今回の事象によって明らかになった
- 2026年1月15日に、サーバ機器を提供するベンダーのシスコシステムズ合同会社が、修正済みのソフトウェアを公開した
まだ誰にも知られていなかった弱点を突かれた、ということです。こうした弱点には、見つかった時点で修正の手段がまだありません。会社は12月の発表の時点で「対象機器の脆弱性が改善されていない」として、スパムメール隔離サービスの管理画面へのアクセスを止めていました。
第三報は、Cisco社の「Cisco Secure Email Gateway および Cisco Secure Email & Web Manager に対するサイバー攻撃に関するレポート」を参照先として挙げています。攻撃した者が誰かは書かれていません。利用企業の側でできるのは、修正の有無を待つことではなく、漏洩した情報を使った偽のメールや電話に備えることです。
OneOffice Mail Solution の各サービスの関係
発表には、いくつかのサービス名が出てきます。発表に書かれた範囲で、関係を整理します。
| 発表に出てくる名前 | 発表での説明 |
|---|---|
| OneOffice Mail Solution | 同社が法人向けに提供するメールサービスの全体 |
| OneOffice SPAM Filtering | スパムメール隔離サービス。迷惑メールを隔離するサーバで動いていた |
| メーリングリスト(OneOffice Mail オプション) | メーリングリストのオプション。OneOffice Management Portal のログインIDを使う |
| OneOffice Mail 管理ポータル | 第三報で、ログインID(メールアドレス)155件が漏洩したとされた |
| OneOffice Mail Storage | 第三報で、ログインID(メールアドレス)84件が漏洩したとされた |
12月の発表には、LDAPへの不正アクセスによる OneOffice SPAM Filtering への影響について、次の注意書きがありました。影響の範囲はスパムメール隔離サービスを単体で契約している顧客に限られ、メールボックスのサービスもあわせて契約している顧客は、アクセス用の認証情報を別のシステムで管理しているため影響を受けていない、という内容です。第三報では、LDAPに保管されていたパスワード情報は漏洩していないと確認されています。
TOKAIコミュニケーションズの対応
会社の対応は次のとおりです。
- 不正アクセスを受けた機器のネットワークへのアクセスを制限した
- Cisco社と外部のセキュリティ専門会社と連携して、フォレンジック調査を行った。フォレンジック調査とは、機器に残った記録を調べて、何が起きたかを明らかにする調査のことです
- 監督官庁に相談しながら対応した
- 本件の情報を、同社のカスタマーサイトに掲載して案内した
- スパムメール隔離サービスの管理画面へのアクセスを止め、代替策も含めて復旧の方法を検討した
- 同社を名乗る不審な電話などについて、注意を呼びかけた
- 年末年始の休業期間(2025年12月27日から2026年1月4日)も、問い合わせ窓口を開けた
- 現在契約中で本件に当たる顧客には、担当者またはカスタマーセンターから個別に連絡している
第三報の時点で、サービスの復旧に向けた対応を進めているとされていました。復旧の状況は、カスタマーサイトで知らせるとされています。
初報では、影響範囲の確定に時間がかかり、報告が遅れたことへのお詫びも書かれています。お詫びの言葉は、本件のどの発表にもあります。金銭の補償については、どの発表にも書かれていません。
自分の会社が対象かを確かめる方法
OneOffice Mail Solution は法人向けのサービスです。そのため、対象かどうかを確かめるのは、まず契約している会社のシステムの担当者です。
契約している会社の担当者
第三報には、現在契約中で本件に当たる顧客には、同社の担当者またはカスタマーセンターから個別に連絡していると書かれています。システムの担当者は、次の点を確かめてください。
- TOKAIコミュニケーションズから、本件の個別の連絡が届いているか
- 自社が OneOffice SPAM Filtering、メーリングリストのオプション、OneOffice Mail Storage のどれを契約していたか
- 隔離されていたメールの中に、取引先や顧客の情報を含む正規のメールがなかったか
- ログインIDとして使っていたメールアドレスの持ち主に、注意を伝えたか
過去に契約していた会社
第三報には、過去に契約があった顧客で不明な点があれば、問い合わせ窓口に連絡するよう書かれています。すでに解約している会社は、個別の連絡が届かないことも考えられます。当時の契約の担当者が分かる場合は、その人を通じて問い合わせてください。
社員として使っている人
社員がメールを使っているだけの場合、自分の会社がこのサービスを契約しているかどうかを知らないことも多いはずです。会社のメールの仕組みが分からないときは、社内のシステムの担当者に「OneOffice Mail Solution を使っているか」と尋ねるのが近道です。
尋ねるときは、「迷惑メールの隔離のサービスを使っていたか」「自分のアドレスがログインIDとして使われていたか」の2点もあわせて聞くと、自分が注意すべき範囲がはっきりします。会社のシステムの担当者がいない小さな会社では、メールのサービスの契約書や請求書に「OneOffice」の名前があるかどうかを見るのも手がかりになります。それでも分からなければ、公式発表に載っている窓口に、会社の名前を伝えて問い合わせてください。
利用企業と社員がすること
漏洩した情報は、メールアドレス、メーリングリスト名、隔離されたメール、ホワイトリストとブラックリストの登録内容、ログインID(メールアドレス)です。パスワードとメールのヘッダ情報は漏洩していないと確認されています。会社は、本件に関連する情報が悪用され、フィッシングメールやスパムメールが送られる可能性があると注意を呼びかけています。することは次のとおりです。
フィッシングメールに注意する
フィッシングメールとは、本物の会社やサービスを装って偽のページに誘導し、IDやパスワード、カード番号を入力させるメールのことです。漏洩したメールアドレスに向けて、次のようなメールが届くことが考えられます。
- メールサービスの管理者を装い、「メールボックスの容量が上限に達しました」「パスワードの有効期限が切れます」とログインさせる
- 取引先を装い、請求書や見積書を装った添付ファイルを開かせる
- 隔離されたメールの内容を知っているかのように装い、続きのやり取りを持ちかける
メールのリンクからログインせず、ふだん使っている画面を自分で開き直してください。添付ファイルを開く前に、送り主に別の手段で確かめる手順を社内で決めておくと安心です。
ログインIDに使っていたアドレスの持ち主に伝える
③から⑤のログインIDに当たるメールアドレスの持ち主は、そのアドレスを狙った偽のログイン画面への誘導に、特に注意してください。パスワードは漏洩していないと確認されていますが、他のサービスと同じパスワードを使っている場合は、この機会に分けておくと安心です。多要素認証とは、パスワードに加えて、スマートフォンに届く確認コードなど別の手段でも本人かを確かめる仕組みのことです。使える仕組みでは設定しておきます。会社で導入するときの考え方はMFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版にまとめています。
隔離されていたメールの差出人に気を配る
隔離されたメールが漏洩したということは、そのメールを送ってきた側の情報も含まれている可能性があるということです。取引先から「御社に送ったメールが届いていなかった」と言われた心当たりがある場合は、そのメールが隔離されていたかもしれません。必要に応じて、取引先にも今回の件を伝え、偽のメールに注意してもらうよう話しておくと、なりすましの被害を防ぎやすくなります。
社員向けの注意喚起をする
会社のシステムの担当者は、社員に向けて、次の2点を短く伝えておくと効果的です。
- メールのリンクからログインしない
- TOKAIコミュニケーションズを名乗る電話で、個人情報や金銭を求められても応じない
社員向けの訓練の進め方は、社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果|2026年最新の従業員教育ガイドで扱っています。
システムの担当者向けの点検の順番
利用企業のシステムの担当者が、社内で確かめる順番の例を挙げます。会社の規模や契約の内容に合わせて、要るものだけを使ってください。
- TOKAIコミュニケーションズからの個別の連絡の内容を確かめ、自社がどの区分(①から⑤)に当たるかを把握する
- ログインIDとして使われていたメールアドレスの持ち主を洗い出し、本人に今回の件と注意点を伝える
- 迷惑メールの隔離を使っていた場合は、隔離されたメールの中に、取引先や顧客の情報を含む正規のメールがあったかを、分かる範囲で確かめる
- ホワイトリストに登録していた取引先を把握し、必要に応じて取引先にも注意を伝える
- メールのアカウントに、心当たりのない転送の設定や、見慣れない場所からのログインがないかを確かめる
- 社員に、メールのリンクからログインしないこと、同社を名乗る不審な電話に応じないことを伝える
- 確かめた内容と、取引先や社員に伝えた日付を記録に残す
自社が預かっている個人情報の扱いについて、報告が必要かどうかの判断に迷う場合は、個人情報保護委員会のページや、顧問の専門家に確かめてください。この記事では、個別の会社に報告の義務があるかどうかは判断しません。
TOKAIコミュニケーションズを名乗る電話やメールに注意
2025年12月23日、会社は「当社を名乗る不審な電話等にご注意ください」という重要なお知らせを出しました。本件について、同社や関連会社の名前を名乗る身元不明の者から、顧客にメールや電話がかかってくる事例が確認されたという内容です。
会社が呼びかけている注意は、次の3点です。
- 氏名、住所、電話番号、クレジットカード情報などの個人情報を、安易に伝えない
- 金銭の要求や振込の依頼には、絶対に応じない
- 不審に感じたら、まず電話を切り、同社の連絡先に問い合わせる
会社は、電話で連絡するときには担当者名と部署名をはっきり伝えているとしています。名乗りがあいまいな電話は、いったん切ってから、公式発表に載っている連絡先にかけ直して確かめてください。電話の相手が伝えてきた番号にかけ直すのではなく、自分で公式発表を見て番号を確かめることが大切です。
発表から読み取れないこと
6本の発表を読んでも、次のことは書かれていません。分からないことは分からないまま整理しておくと、根拠のない情報に振り回されずに済みます。
| 書かれていないこと | 読み手としての扱い |
|---|---|
| 利用企業の名前と数(第三報の時点) | 自社が対象かは、個別の連絡と窓口で確かめる |
| 攻撃した者が誰か | 推測しない |
| 隔離されたメールに、どの会社のどのメールが含まれていたか | 利用企業ごとに自社の状況を確かめる |
| サービスの復旧が完了した日 | 同社のカスタマーサイトの案内で確かめる |
| 補償の有無 | 書かれていない。補償をうたう連絡は疑う |
同じ機器を使っている他社でも被害が出ているかどうかといった話題が、報道やSNSで出ることがあります。この記事では、TOKAIコミュニケーションズの公式発表で確かめられる範囲だけを扱っています。社内の対策の進め方を考えるときは、中小企業のサイバーセキュリティ対策2026|IT導入補助金で防御力を強化する方法も参考になります。
他の件と混同しないために
「TOKAI 情報漏洩」と調べると、同じTOKAIグループの別の会社の件が並ぶことがあります。この記事で扱っているのは、株式会社TOKAIコミュニケーションズが提供する法人向けメールサービス「OneOffice Mail Solution」の件だけです。グループの他の会社の会員サービスなどの件とは、対象も中身も別です。
また、OneOffice Mail Solution を使っていた会社の中には、自社の顧客や取引先に向けて独自に案内を出しているところもありえます。そうした案内の内容は、それぞれの会社の公式発表で確かめてください。この記事では、TOKAIコミュニケーションズの公式発表に書かれた内容だけを扱います。
問い合わせ窓口
公式発表に載っている窓口は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 窓口 | 株式会社TOKAIコミュニケーションズ(本件に関するお問い合わせ) |
| 電話番号 | 054-628-6822 |
| 受付時間 | 9:00から12:00、13:00から18:00(土日祝日を除く) |
| [email protected] |
受付時間は、2026年1月23日の第三報の表記です。年末年始の休業期間(2025年12月27日から2026年1月4日)にも、同じ時間帯で受け付けていました。
公式発表は、TOKAIコミュニケーションズのウェブサイトのニュースの一覧で読めます。題は「OneOffice メールソリューションにおける不正アクセスによる個人情報漏洩についてのお知らせとお詫び(第三報)」などです。
在宅で仕事をする人が気をつけること
在宅で仕事をする人の中には、取引先の会社のメールアカウントを借りて、その会社の名前でメールを送受信している人もいます。取引先が OneOffice Mail Solution を使っていた場合、自分が使っていたアカウントのアドレスが、ログインIDとして漏洩した範囲に入っている可能性もあります。取引先から本件の案内があれば、指示に従ってください。
また、取引先の顧客や社員の情報を預かって作業する立場になると、その情報が外に出たとき、取引先は個人情報保護法に沿った対応を求められます。個人情報保護委員会は、漏えい等の報告が義務になる場合として、次のような区分を示しています。
- 要配慮個人情報(病歴など)が含まれる個人データの漏えい等(そのおそれを含む)
- 不正に使われると財産的な被害が生じるおそれがある個人データの漏えい等(そのおそれを含む)
- 不正の目的をもって行われたおそれがある行為による個人データの漏えい等(そのおそれを含む)。例として、外部からの不正アクセスでデータが盗まれた場合が挙がっている
- 本人の数が1,000人を超える漏えい等(そのおそれを含む)
発覚したら、まずは速やかに報告してください。 不正な目的で行われたおそれがある場合は、発覚日から、60日以内 出典: 個人情報保護委員会「漏えい等の対応とお役立ち資料」
同委員会のページには、報告の記入例として「委託先事例」も載っています。委託を受けた側で起きたことでも、情報を預けた取引先が報告することになる場面がある、ということです。委託を受けた側が異変に気づいてすぐに知らせなければ、取引先は期限に間に合いません。
在宅で取引先の情報を扱う人が、今回の件から見直せることを挙げます。
- 取引先から借りているメールアカウントと、自分の個人のアカウントを分けて使っているか
- 取引先のアカウントに、多要素認証を設定しているか
- 取引先のメールを、自分の個人のメールアドレスに自動で転送していないか
- メールで受け取った名簿や個人情報を、必要がなくなったあとも残していないか
- 不審なメールや電話に気づいたとき、取引先の誰に、どの手段で知らせるかを決めているか
情報を守る力を仕事に生かす
フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、納品物の質だけでなく、預かった情報の扱い方で信頼を得ています。取引先のアカウントを分けて使う、転送の設定を確かめる、不審な連絡にすぐ気づいて知らせる、といった地味な手当ては、取引先から見ると「この人に任せれば安心だ」という評価に直結します。中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼がそのまま次の依頼と手取りの厚さに結びつきます。
メールの仕組みや迷惑メール対策の知識は、そのまま仕事として求められる力でもあります。社内のメールの設定の見直しや、社員向けの注意喚起の文面づくりを外部に頼む企業もあります。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。
TOKAIコミュニケーションズの件は、2026年1月23日の第三報で調査が完了し、2026年11月1日時点で新しい報告は出ていません。OneOffice Mail Solution を使っている、または使っていた会社は、個別の連絡の有無を確かめ、社員にフィッシングメールと同社を名乗る不審な電話への注意を伝えてください。分からないことは、公式発表に載っている窓口(054-628-6822)で確かめられます。
よくある質問
Q. TOKAIコミュニケーションズの件で、パスワードは漏れたのですか?
2025年12月の発表では、各種パスワード情報が漏洩した可能性があるとされていました。2026年1月23日の第三報で、調査の結果、パスワード情報は漏洩していないと確認されています。漏洩したのはログインIDとして使われていたメールアドレスなどです。他のサービスと同じパスワードを使っている場合は、念のため分けておくと安心です。
Q. 個人で契約していなくても対象になりますか?
OneOffice Mail Solution は会社や団体向けのメールサービスです。会社がこのサービスを契約し、社員としてそのメールを使っていた場合は、メールアドレスなどが漏洩した範囲に入っている可能性があります。自分の会社が使っているか分からないときは、社内のシステムの担当者に確かめてください。
Q. メールの本文も漏れたのですか?
迷惑メールとして隔離されたメール1,931,902件が漏洩したと、第三報に書かれています。隔離されていたメールの中身が対象です。一方、システムログに保管されていたメールのヘッダ情報(メールアドレスと件名)は漏洩していないと確認されました。隔離されていなかった通常のメールの本文については、漏洩した情報として挙げられていません。
Q. 問い合わせはどこにすればよいですか?
公式発表に載っている窓口は、株式会社TOKAIコミュニケーションズの電話番号054-628-6822(9:00から12:00、13:00から18:00、土日祝日を除く)と、メールアドレス [email protected] です。同社を名乗る電話で不審に感じたら、いったん切ってからこの番号にかけ直して確かめてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方