エクセルでタスク管理表を作る手順と、共有で行き詰まる場面

@SOHO編集部
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エクセルでタスク管理表を作る手順と、共有で行き詰まる場面

この記事のポイント

  • ✓エクセルでタスク管理表を作る手順を
  • ✓項目の決め方からテーブル
  • ✓集計の関数まで具体的に解説します

エクセルでタスク管理をしようと考える人の多くは、専用のツールを入れるほどではないけれど、付箋やメモ帳では抜け漏れが出てきた、という段階にいます。手元にあるエクセルで、まずは仕事の一覧を作って、期限と担当者を見える形にしたい。その感覚は、とても健全な出発点です。

結論から書くと、エクセルのタスク管理表は、テーブル、入力規則、条件付き書式、フィルターの4つの機能を組み合わせれば、1時間ほどで実用的なものが作れます。ひとり、または少人数で、更新する人が決まっている使い方なら、長く使い続けられます。一方で、複数人が同時に書き込む、外出先から確認する、作業ごとのやり取りを残したい、といった使い方が増えると、エクセルの表は急に手間が増えます。この記事では、エクセルでタスク管理表を作る具体的な手順と、共有したときに行き詰まりやすい場面、その対処法を順番に説明します。

エクセルでタスク管理を始める人が多い理由

タスク管理の専用ツールは数多くありますが、今もエクセルから始める人が多いのには理由があります。

最大の理由は、新しく何かを契約する必要がないことです。会社のパソコンには多くの場合Microsoft 365が入っていて、すぐに使い始められます。個人で契約する場合も、Microsoft 365 Personalは公式の料金ページで年額21,300円、月払いなら月額2,130円と案内されており、文書や表計算などほかの用途と合わせて使っている人が多い道具です。

次に、操作に慣れていることです。表の作り方や関数の基本は、学校や前の職場で一度は触れたことがあるという人が多く、特別な研修をしなくても使い始められます。多くの人が仕事でエクセルを使った経験があり、新しいツールの使い方を覚える時間がかかりません。チームの全員に新しい道具を覚えてもらうのは、思っている以上に手間がかかるものです。

そして、自由に作れることです。項目の並べ方、色の付け方、集計の仕方まで、自分たちの仕事に合わせて変えられます。

エクセルでタスク管理の道具を自作した人の記事には、次のような狙いが書かれています。

プロジェクト管理ツールほど大々的なもの(サーバーを立てたり、お金を使うようなもの)ではないけれど、単純に付箋アプリやメモ帳にタスクを残しておくよりはマシ、みたいな自分にとってちょうどいい感じの、簡単に使えるエクセルツールを目指してみることにしました。 出典: qiita.com

「大がかりな仕組みではないが、メモより確実」という位置づけは、エクセルのタスク管理の強みを的確に表しています。この位置づけを意識して作ると、作り込みすぎて使われなくなる失敗を避けられます。

タスク管理表に入れる項目を決める

作り始める前に、表の項目を決めます。項目は少ないほど続けやすく、多いほど情報は豊かになりますが、入力の手間が増えます。まずは次の7つから始めるのがおすすめです。

項目 内容 入力の例
番号 タスクを区別する番号 1、2、3
タスク名 何をするか 見積書を作成する
担当者 誰が進めるか 田中
開始日 作業を始める日 2026/10/13
期限 いつまでに終えるか 2026/10/16
状態 進み具合 未着手、進行中、完了
優先度 先にやるべきか 高、中、低

これに、案件名、メモ、完了日の列を加えることもあります。ただ、最初から全部入れると、空欄が増えて表が読みにくくなります。2週間ほど使ってみて、本当に必要だと感じた項目だけを加えていくのが、長く使える表を作るコツです。

項目を決めるときに大切なのは、「この項目を見て、誰が何を判断するのか」を考えることです。たとえば優先度の列は、複数のタスクのうちどれから手を付けるかを決めるために使います。誰も見ない項目は、入力の手間だけが残るので、思い切って外します。

エクセルでタスク管理表を作る手順

ここからは、具体的な作り方を手順に沿って説明します。

手順1:見出しを入力してテーブルにする

1行目に、番号、タスク名、担当者、開始日、期限、状態、優先度の見出しを入力します。2行目以降にタスクを1行ずつ書きます。

見出しを含む範囲を選んで、「挿入」タブの「テーブル」を選びます。テーブルにすると、行を追加したときに書式や数式が自動で引き継がれ、見出しにフィルターのボタンも付きます。普通のセル範囲のまま作るより、後の管理がずっと楽になります。

手順2:入力規則でドロップダウンを作る

状態の列を選んで、「データ」タブの「データの入力規則」を開きます。「入力値の種類」で「リスト」を選び、「元の値」に「未着手,進行中,確認待ち,完了」と入力します。これで、状態の列にはドロップダウンから選んで入力できるようになります。

担当者や優先度の列にも同じ設定をしておくと、「田中」「田中さん」「たなか」のような表記の揺れを防げます。表記がそろっていないと、後でフィルターや集計をするときに正しく数えられません。担当者の一覧は、別のシートに作っておいて、そこを参照するようにすると、メンバーが増えたときも一覧を直すだけで済みます。

手順3:条件付き書式で期限切れを目立たせる

期限の列を選んで、「ホーム」タブの「条件付き書式」から「新しいルール」を選びます。「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選び、次の数式を入力します(期限がE列、状態がF列の場合)。

=AND($E2<TODAY(), $F2<>"完了")

この数式は、「期限が今日より前で、状態が完了でなければ色を付ける」という意味です。書式で赤い文字や薄い赤の塗りつぶしを選んでおけば、期限切れのタスクがひと目で分かります。

同じように、期限が3日以内に迫っているタスクを黄色にしたい場合は、次の数式で別のルールを加えます。

=AND($E2>=TODAY(), $E2<=TODAY()+3, $F2<>"完了")

完了したタスクの行全体を灰色にしたい場合は、表全体を選んで「=$F2="完了"」というルールを加えます。終わったタスクが目立たなくなり、今やるべきタスクに目が向きやすくなります。

手順4:見出しを固定する

タスクが増えて下にスクロールすると、見出しが見えなくなります。「表示」タブの「ウィンドウ枠の固定」から「先頭行の固定」を選んでおくと、どこまでスクロールしても見出しが表示されます。

手順5:フィルターで見たいタスクだけを表示する

テーブルにしてあれば、見出しのボタンからフィルターをかけられます。担当者で絞り込めば自分のタスクだけ、状態で「完了」以外を選べば残っているタスクだけを表示できます。期限で並べ替えれば、急ぐものから順に確かめられます。

ここまでで、基本のタスク管理表が完成します。慣れていない人でも、1時間ほどで作れる内容です。

関数で状況を集計する

タスク管理表に集計の仕組みを加えると、チーム全体の状況を数字で見られるようになります。表の横か別のシートに、次のような集計を作っておくと便利です。

担当者ごとの残りのタスクの数は、COUNTIFS関数で数えられます。担当者の名前がH2セルにある場合、次のように書きます。

=COUNTIFS(テーブル1[担当者], H2, テーブル1[状態], "<>完了")

テーブルにしてあると、列を「テーブル1[担当者]」のように名前で指定できるので、行が増えても数式を直す必要がありません。

期限切れのタスクの数は、次のように数えられます。

=COUNTIFS(テーブル1[期限], "<"&TODAY(), テーブル1[状態], "<>完了")

全体の完了率は、完了したタスクの数を全体の数で割って求めます。

=COUNTIF(テーブル1[状態], "完了")/COUNTA(テーブル1[タスク名])

こうした数字を表の上部に並べておくと、表を開いた瞬間に「誰にタスクが偏っているか」「遅れがどれだけあるか」が分かります。会議の冒頭でこの数字を確認するだけでも、チームの状況の共有がずっと速くなります。

ピボットテーブルを使えば、担当者と状態の組み合わせで件数を一覧にすることもできます。「挿入」タブから「ピボットテーブル」を選び、行に担当者、列に状態、値にタスク名の個数を指定します。元のテーブルを更新したら、ピボットテーブルを右クリックして「更新」を選ぶと、最新の数字に変わります。

目的に合わせた表の型

タスク管理表には、目的に応じていくつかの型があります。自分の使い方に合う型を選ぶと、使い勝手が大きく変わります。

リスト型

ここまで説明してきた、1行に1つのタスクを並べる型です。最も汎用的で、ひとりでもチームでも使えます。迷ったらこの型から始めてください。

週次型

週ごとにシートを分けたり、列に月曜から金曜を並べたりして、その週にやることを管理する型です。定例の仕事が多い人や、週単位で計画を立てる人に向いています。ただ、週をまたぐタスクの扱いが難しく、シートが増えると過去の記録を探しにくくなります。

かんばん型

列を「未着手」「進行中」「完了」に分け、タスクをセルに書いて列の間を移していく型です。付箋を貼り替える感覚で使えますが、エクセルではセルの移動が手作業になり、タスクが増えると扱いにくくなります。状態の一覧を見たいだけなら、リスト型の表をピボットテーブルで集計するほうが手間は少なく済みます。

ガントチャート型

リスト型の右側に日付を並べ、開始日から期限までのセルを条件付き書式で塗る型です。作業の期間の重なりが見えるので、工程の多い仕事に向いています。

最初はリスト型で始め、必要に応じて集計やガントチャートの仕組みを加えていくと、無理なく育てられます。

タスクの書き方をそろえる

表の作りが整っていても、タスクの書き方がばらばらだと、一覧の見通しは悪くなります。チームで使うなら、次の3つの決まりをそろえておくと効果があります。

1つ目は、タスク名を動詞で終えることです。「見積書」ではなく「見積書を作成する」、「A社」ではなく「A社に日程を確認する」のように書きます。名詞だけだと、何をすれば完了なのかが人によって違って受け取られます。動詞で終えると、やるべき行動がはっきりし、完了の判断もしやすくなります。

2つ目は、タスクの大きさをそろえることです。目安は、半日から3日ほどで終わる大きさです。「新サービスを公開する」のような大きな目標は、そのままではいつまでも「進行中」のまま残ります。「公開ページの原稿を書く」「画像を3点用意する」のように分けて書くと、進み具合が見えるようになります。逆に、10分で終わるような細かい作業まで1行ずつ書くと、表が膨らんで管理の手間が増えます。

3つ目は、完了の条件を決めることです。「確認待ち」の状態を作るか、レビューが終わったら完了にするか、相手に送った時点で完了にするかを、チームで決めておきます。ここが曖昧だと、同じ作業でも人によって状態の付け方が変わり、集計の数字が当てにならなくなります。

開発の仕事でいえば、課題の書き方の決まりにあたるものです。課題のタイトルの付け方と完了の定義がそろっているチームは、どのツールを使っても進み具合の把握が速く、引き継ぎも楽になります。エクセルの表でも、この考え方はそのまま役立ちます。

週に1回の見直しで表を生きた状態に保つ

タスク管理表は、作った時点ではなく、更新され続けて初めて役に立ちます。更新が止まる最大の原因は、期限切れのタスクが溜まって、表を開くのが嫌になることです。これを防ぐには、週に1回、決まった時間に見直しをするのが効果的です。

見直しの手順は、次の4つです。

  1. 完了したタスクの状態を「完了」に変え、完了日を入れる
  2. 期限が過ぎたタスクについて、続けるなら新しい期限を、やめるなら「中止」の状態を付ける
  3. 来週に始めるタスクを書き出し、担当者と期限を決める
  4. 担当者ごとの残りの件数を見て、偏りがあれば割り振りを見直す

チームで使う場合は、この見直しを週の定例の最初の15分で行うと習慣になりやすくなります。表を画面に映しながら、期限切れの件数と担当者ごとの件数を確かめるだけで、チームの状況の共有が済みます。

見直しのときに、期限を何度も延ばしているタスクがあれば、そのタスクが本当に必要かを考える機会にもなります。延ばし続けているタスクは、優先度が低いか、タスクの書き方が大きすぎて手を付けにくいかのどちらかであることが多いものです。分けて書き直すか、思い切って中止にするかを決めると、表がすっきりします。

テンプレートを使うときに確かめること

一から作る時間がない場合は、タスク管理表のテンプレートを使う方法もあります。テンプレートを使えば、見出しや書式が整った状態から始められます。ただし、使う前に次の点を確かめておくと、後で困りません。

まず、テーブルになっているかです。普通のセル範囲で作られたテンプレートは、行を追加したときに書式や数式が引き継がれないことがあります。テーブルになっていなければ、範囲を選んでテーブルに変換しておきます。

次に、入力規則が設定されているかです。状態や担当者の列がドロップダウンになっていないと、表記の揺れが起きやすくなります。

そして、マクロが含まれていないかです。マクロの入ったファイルは、会社のセキュリティの設定で開けなかったり、警告が出たりすることがあります。中身が分からないマクロの入ったファイルは、特に社外から入手したものであれば、使わないほうが安全です。

最後に、項目が自分たちの仕事に合っているかです。テンプレートの項目が多すぎる場合は、使わない列を削除してから使い始めます。

マクロで自動化するかどうか

エクセルに慣れてくると、マクロで作業を自動にしたくなる人もいるでしょう。完了したタスクを別のシートへ自動で移す、期限の近いタスクの一覧をメールの本文にする、といった処理は、マクロを使えば実現できます。

ただ、チームで使う表にマクロを入れるかどうかは、慎重に考えたほうがよいと言えます。マクロを書いた人がいなくなると、動かなくなったときに誰も直せなくなるからです。エクセルのバージョンの違いや、会社のセキュリティの設定で動かないこともあります。ブラウザ版のエクセルでは、従来のマクロは動きません。

マクロで自動にしたい処理が増えてきたら、それはエクセルの表の範囲を超えてきた合図でもあります。通知や自動の移動といった仕組みは、専用のタスク管理ツールには最初から備わっていることが多いので、マクロを書く前に、ツールを試してみる価値があります。

エクセルでタスク管理をするメリット

ここまでの内容を踏まえて、エクセルで管理するメリットを整理します。

まず、費用がかからないことです。すでにエクセルを使っているなら、追加の契約は要りません。

次に、自由に作り込めることです。見積もりの時間や実績の時間の列を加えて工数を管理したり、案件ごとの売上と紐づけたりと、仕事に合わせた形にできます。エンジニアの仕事であれば、課題の番号やプルリクエストのURLの列を加えて、開発の進み具合と結び付けることもできます。

そして、データを扱いやすいことです。CSVで書き出してほかの道具に読み込ませたり、関数やピボットテーブルで分析したりするのは、エクセルの得意分野です。後で専用ツールに移るときも、エクセルで整理されたデータがあれば、取り込みの作業が楽になります。

エンジニアとして受けた案件で、クライアントのタスク管理をエクセルから専用ツールへ移す手伝いをしたことがある、という話はよく聞きます。そのとき、移行がスムーズに進む会社は、決まってエクセルの表の項目と表記がそろっていました。入力規則で表記をそろえておくことは、今の使いやすさだけでなく、将来の移行の手間を減らすことにもつながります。

フリーランスが案件ごとに使う例

ひとりで複数の案件を受けているフリーランスにとって、エクセルのタスク管理表は、案件をまたいだ全体の見通しを持つための道具になります。

使い方の例を挙げます。リスト型の表に「案件名」の列を加え、すべての案件のタスクを1つの表に並べます。案件ごとにファイルを分けるより、1つの表にまとめたほうが、今週どの案件にどれだけ時間を使うかを見渡せます。フィルターで案件名を選べば、その案件だけの一覧にも切り替えられます。

さらに「見積もり時間」と「実績時間」の列を加えると、案件ごとにどれだけ時間がかかったかを集計できます。SUMIFS関数で案件ごとの実績時間を合計し、受け取る報酬で割れば、案件ごとの時間あたりの単価が分かります。見積もりより実績が大きく上回る案件が続くなら、次の見積もりの出し方を見直す合図になります。

この集計は、単価の交渉にも役立ちます。「この種類の作業は、実績で平均何時間かかっている」という数字があれば、根拠のある見積もりを出せます。感覚ではなく記録にもとづいて話せることは、取引先との信頼にもつながります。

ただし、取引先とタスクを共有する必要が出てきた場合、自分用の表をそのまま渡すのは避けてください。単価や他の案件の情報が含まれているからです。共有が必要なら、その案件の列だけを抜き出した表を別に作るか、共有に向いた道具を使います。

共有で行き詰まる場面

エクセルのタスク管理表は、ひとりで使う分には大きな問題が起きにくいのですが、複数人で共有すると、次のような場面で行き詰まります。

ファイルが複数できて、最新版が分からない

メールやチャットでファイルを送り合っていると、「タスク管理_最新.xlsx」「タスク管理_最新_田中修正.xlsx」のように、似た名前のファイルが増えていきます。どれが最新か分からなくなり、古いファイルに書き込んだ変更が失われることもあります。

同時に編集すると、表示や数式が崩れる

OneDriveやSharePointに保存したブックであれば、複数人で同時に編集できます。ただ、誰かがフィルターや並べ替えをすると、ほかの人の表示にも影響することがあります。Microsoft 365のエクセルには、共同編集中にほかの人の表示に影響を与えずにフィルターや並べ替えができる「シートビュー」という機能がありますが、知らずに使っている人が多いのが実情です。行の挿入や削除で、条件付き書式の範囲がずれることもあります。

変更に気づけない

誰かがタスクを追加したり、担当者を変えたりしても、エクセルはその人に知らせてくれません。担当になったことに気づかないまま期限が過ぎる、ということが起きます。コメントでメンションを付ければ通知は届きますが、全員がその使い方を守るのは難しいものです。

やり取りの記録が残らない

タスクに関する相談や決定は、メールやチャットで行われることが多く、エクセルの表には結果だけが残ります。後から「なぜこの期限になったのか」を確かめようとしても、経緯がどこにあるか分からなくなります。

スマートフォンで見づらい

横に長い表は、スマートフォンの画面では非常に見づらくなります。外出先で自分のタスクを確かめたい、移動中に状態を更新したい、という使い方には向いていません。

社外の人との共有が難しい

取引先やフリーランスの協力者とタスクを共有したいとき、社内のSharePointに招待するには手続きが必要なことがあります。かといってファイルを送ると、また「最新版が分からない」問題に戻ってしまいます。

共有の行き詰まりを減らす工夫

すぐに専用ツールへ移れない事情がある場合は、次の工夫でエクセルの表を共有しやすくできます。

1つ目は、ファイルの保存先を1つに決めることです。OneDriveやSharePointの決まった場所に保存し、メールでファイルを送ることをやめます。共有はファイルへのリンクで行い、手元に複製を作らないようにします。

2つ目は、シートビューを使うことです。各自が自分専用のビューを作れば、フィルターや並べ替えがほかの人の表示に影響しなくなります。チームの全員に、この使い方を一度説明しておきます。

3つ目は、数式の入ったセルを保護することです。「校閲」タブの「シートの保護」で、入力してよいセルだけを編集できるようにしておけば、誤って数式や書式を壊す心配が減ります。

4つ目は、更新のルールを決めることです。「担当者を変えたら、コメントで相手にメンションを付ける」「状態は毎日の終業前に更新する」のように、最低限のルールを決めて共有しておきます。

5つ目は、完了したタスクを定期的に別のシートへ移すことです。行が増えすぎると、表が重くなり、見通しも悪くなります。月に1回、完了した行を別のシートに移すだけで、表の使い勝手が保たれます。

これらの工夫で、5人前後のチームなら、しばらくはエクセルのまま運用できます。ただし、どれも「人が気をつける」ことで成り立っているので、メンバーが増えたり忙しい時期が続いたりすると、守られなくなりがちです。

専用ツールに移る目安

次のうち2つ以上が当てはまるなら、専用のタスク管理ツールを試す時期と考えてよいでしょう。

  • 表を更新する人が3人以上いる
  • 同じ表を社外の人とも共有したい
  • 担当の変更に気づかず、期限が過ぎることが月に1回以上ある
  • タスクについてのやり取りを、タスクのそばに残したい
  • スマートフォンで確認や更新をしたい
  • 表の管理そのものに、週に1時間以上かかっている

専用ツールを選ぶときは、料金の数え方と今後の予定を、必ず公式の情報で確かめてください。たとえばNotionは、公式の料金ページで、プラスプランが年払いで1人あたり月額1,650円、月払いで月額2,000円と案内されています。Backlogは2027年1月1日にプランを改定するとBacklogの公式ブログのお知らせで告知しており、現在のプランの新規契約は2026年12月31日で終わり、フリープランのユーザー上限は10名から5名に変わります。国産のタスク管理ツールのJootoは、2027年7月31日で一般提供を終了するとJootoの公式サイトで告知しています。ツールを選んでからすぐに移り直す、ということにならないよう、こうした予定も比べる材料に加えてください。

移るときは、エクセルのタスク一覧をそのまま取り込めるかも確かめておきたい点です。取り込みに対応していない場合は、進行中のタスクだけを手で移し、完了したタスクはエクセルに残して記録として使う、という分け方が現実的です。

無料から試せる選択肢

エクセルでの共有に限界を感じているものの、いきなり有料のツールに切り替えるのは不安、という場合は、無料の範囲で複数人のタスク管理ができるツールから試すのが安全です。

候補の1つに、国産のプロジェクト管理ツールのPinatecaがあります。公式の料金ページによると、無料プランは5人まで、ボード10個までで、カンバン、ガントチャート、カレンダー、リストを含む8種類のボードと、チャット、コメント、受信箱、カスタムフィールド、権限ロールまで使えます。リストのボードでは表の形で全件を並べ、絞り込んでまとめて直せると案内されており、エクセルの一覧に近い感覚で使えます。自分宛てのメンション、担当の割り当て、締切は受信箱に集まるので、担当の変更に気づかないという困りごとを減らせます。スマートフォンやタブレットのブラウザから、アプリを入れずに使えるとよくある質問に書かれています。6人目、または11個目のボードから必要になるスタンダードプランは、1人あたり月額500円(税抜、年払いなら月額400円)で、機能は無料プランと同じと案内されています。料金と機能の詳細はPinatecaの料金プランと機能で確かめられます。

Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

なお、Pinatecaの公式ページには、エクセルのファイルを直接取り込む機能は案内されていません。エクセルから移る場合は、進行中のタスクをカードとして作り直す手間がかかります。どのツールを選ぶにしても、最初の2週間はエクセルの表と並行して使い、チームのメンバーが自然に開くほうを残すと、定着しやすくなります。

道具の費用は、管理にかかる時間とあわせて考える

最後に、在宅ワークとフリーランスの市場を20年見てきた運営者の視点から、タスク管理の道具選びについての観察を書いておきます。

エクセルのタスク管理は費用がかからないように見えますが、表の手入れや最新版の確認、担当者への連絡にかかる時間は、目に見えない費用です。チームのメンバーそれぞれが週に30分ずつ表の管理に使っているなら、5人で月に10時間ほどになります。その時間と専用ツールの料金を同じ表に並べて比べると、判断がしやすくなります。

社外のフリーランスとタスクを共有する場面も増えています。仲介を通さず手数料0%で直接取引する関係では、発注する側は同じ予算でより多くを頼め、受ける側は手取りが厚くなります。その分、タスクの受け渡しや進み具合の共有は当事者どうしで行う必要があり、同じ表を見ながら進められる関係ほど、行き違いが少なく長続きしています。

タスク管理の仕組みを作る力は、仕事としても求められています。業務の仕組みづくりやツールの導入を手伝う仕事は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で案件の例を紹介しています。社内の業務アプリやツールを作る側に回りたい人は、アプリケーション開発のお仕事で仕事の流れを、ソフトウェア作成者の年収・単価相場で報酬の目安を確かめられます。

ツールの契約が増えすぎて費用が気になる会社には、中小企業のSaaS費用管理術2026|サブスクコストを30%削減する方法で、使っていない契約の洗い出し方を紹介しています。製造業のように工程と在庫の管理が重なる業種では、タスク管理だけでなく生産管理の仕組みも検討の対象になり、中小製造業のDX推進|生産管理SaaS比較2026|補助金活用の完全ガイドで選び方と補助金の使い方をまとめています。

エクセルのタスク管理表は、仕事を見える形にする最初の一歩として、とても優れた道具です。共有で行き詰まりを感じたら、それはチームの仕事が育った合図です。今の規模に合った道具を、無料の範囲で試しながら選んでいけば、管理にかける時間を本来の仕事に戻せます。

よくある質問

Q. エクセルのタスク管理表に最低限必要な項目は何ですか?

タスク名、担当者、期限、状態の4つが最低限の項目です。これに番号、開始日、優先度を加えた7つから始めると、多くの仕事に対応できます。最初から項目を増やしすぎると入力の手間が増えて更新が止まりやすいので、2週間ほど使ってから必要な項目を加えていくのがおすすめです。

Q. エクセルで期限切れのタスクに自動で色を付けるにはどうすればよいですか?

条件付き書式で、数式を使ったルールを作ります。期限がE列、状態がF列なら、期限が今日より前で状態が完了でないときに色を付ける数式を指定します。期限が3日以内のタスクに別の色を付けるルールを加えると、急ぐタスクも見分けやすくなります。

Q. エクセルのタスク管理表を複数人で同時に編集できますか?

OneDriveやSharePointに保存したブックであれば、複数人で同時に編集できます。フィルターや並べ替えがほかの人の表示に影響しないよう、シートビューの機能を使うと安心です。数式の入ったセルを保護し、更新のルールを決めておくと、表が崩れにくくなります。

Q. エクセルから専用のタスク管理ツールに移るのはどんなときですか?

更新する人が3人以上いる、社外の人とも共有したい、担当の変更に気づかず期限が過ぎることがある、スマートフォンで確認したい、といった条件のうち2つ以上が当てはまるときが目安です。無料の範囲で試し、2週間ほどエクセルと並行して使ってから切り替えると失敗が少なくなります。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年8月19日最終更新:2026年10月12日
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