アンケート作成を短い時間で済ませる段取りと、作成ツールの選び方


この記事のポイント
- ✓アンケート作成を簡単に短い時間で済ませるための段取りを
- ✓Googleフォームでの作成手順
- ✓集計のしかたまで順に整理しました
社内の意見を集めたい、イベントの感想を聞きたい、お客さまの満足度を知りたい。アンケートを作る場面は多いのに、いざ作り始めると、何を聞けばよいか迷い、設問の言い回しに悩み、気づけば半日が過ぎていた、ということがよくあります。簡単にアンケートを作成したいなら、道具を選ぶ前に段取りを決めておくことが近道です。
この記事では、アンケート作成を短い時間で済ませるための段取りを、目的の決め方、設問の作り方、質問数の目安、Googleフォームでの作成手順、作成ツールの選び方、集計のしかたまで順に説明します。回答のあとに返信や担当決めが要るアンケートを1つの画面で回したい場合の選択肢として、フォームの道具Halictにも触れます。
アンケート作成に時間がかかる3つの理由
アンケート作成に時間がかかるとき、原因はたいてい道具の操作ではなく、作る前の準備にあります。
1. 何のためのアンケートかが決まっていない
「とりあえず感想を聞きたい」で作り始めると、聞きたいことが次々に増え、設問がまとまりません。何を決めるためのアンケートなのかが決まっていないと、どの設問が必要でどれが不要かの判断ができないからです。
2. 道具の画面の中で考えている
フォームの道具を開いてから設問を考えると、1問ずつ形式を選び、選択肢を入力し、並べ替えて、という操作の合間に考えることになり、時間がかかります。設問の中身は、道具を開く前に文字で書き出しておくほうが早く済みます。
3. 集計のことを考えずに作っている
集めたあとにどう集計するかを考えずに作ると、自由記述ばかりで集計に何時間もかかったり、選択肢の分け方が細かすぎて比べられなかったりします。作るときに集計の形を決めておくと、作成も集計も早くなります。
この3つを裏返すと、短い時間で済ませる段取りが見えてきます。
短い時間で済ませる5つの段取り
アンケート作成を短い時間で済ませるための段取りを、5つの手順に分けて説明します。慣れれば、1つのアンケートを30分ほどで作れるようになります。
段取り1. 目的を1文で書く
最初に、アンケートの結果を使って何を決めるのかを1文で書きます。「次回のセミナーの開催時間を、平日の夜と土曜の昼のどちらにするか決める」「社内の研修を続けるかどうかを判断する」のように、決めることを書きます。決めることが書けないアンケートは、作っても使われないまま終わることが多くなります。
段取り2. 結果の使い道から、聞くことを書き出す
目的が決まったら、その判断に必要な情報を箇条書きにします。セミナーの開催時間の例なら、「参加しやすい曜日と時間帯」「今回の満足度」「次回も参加したいか」の3つで足ります。この段階で「ついでにこれも聞きたい」と思った項目は、目的に必要かどうかで判断し、必要でなければ別の機会に回します。
段取り3. 回答する人と、回答にかけられる時間を決める
誰に答えてもらうかと、その人が何分くらいなら答えてくれるかを考えます。イベントの参加者に帰り際に頼むなら2分、社内の全員に頼むなら5分ほどが目安です。かけられる時間が決まれば、聞ける設問の数も決まります。
段取り4. 設問を文字で下書きする
道具を開く前に、メモ帳や文書のファイルに設問と選択肢を書き出します。この段階で、言い回しや選択肢の抜けを見直しておきます。書き出した下書きを関係者に見せて確認してもらうと、道具に入れたあとの手戻りが減ります。
段取り5. 道具に入れて、自分で回答してみる
下書きができたら、フォームの道具に入れていきます。入れ終わったら、まず自分で最初から最後まで回答し、迷う設問が無いか、時間がかかりすぎないかを確かめます。そのあと1人か2人に試しに答えてもらうと、作った本人には見えない分かりにくさが見つかります。
この5つの手順のうち、時間を短くするうえで効くのは段取り1と4です。目的が決まっていれば設問の数が自然と絞られ、下書きがあれば道具の操作は入力作業だけになります。
設問の作り方の基本
設問の作り方を押さえておくと、下書きを書く時間も、集計の時間も短くなります。
回答の形式を使い分ける
アンケートの設問は、回答の形式によって次のように分けられます。
| 形式 | どんなときに使うか | 例 |
|---|---|---|
| 単一回答 | 選択肢から1つだけ選んでもらう | 参加しやすい曜日はどれですか |
| 複数回答 | 当てはまるものをいくつでも選んでもらう | 知りたいテーマをすべて選んでください |
| 段階評価 | 満足度などを段階で答えてもらう | 今回のセミナーの満足度を5段階で教えてください |
| 自由記述 | 選択肢で表せない意見を書いてもらう | 改善してほしい点があれば書いてください |
集計のしやすさは、単一回答、段階評価、複数回答、自由記述の順です。自由記述は意見の中身が分かる一方で、読んで分類する手間がかかります。自由記述は1つか2つにとどめ、ほかは選択式にすると、集計が楽になります。
1つの設問で聞くことは1つだけ
「内容と講師の説明は分かりやすかったですか」のように、1つの設問で2つのことを聞くと、内容は分かりやすいが説明は分かりにくかった人が答えに困ります。聞くことが2つあるなら、設問を2つに分けます。
偏りの出ない聞き方をする
「とても好評だった今回のセミナーについて、満足度を教えてください」のように、設問の中に答えを誘う言葉が入っていると、回答が偏ります。設問は中立な言葉で書きます。段階評価の選択肢も、「とても満足」「満足」「どちらとも言えない」「不満」「とても不満」のように、良い側と悪い側の数をそろえます。
選択肢に抜けと重なりを作らない
年齢を「20代」「30代」「40代」で聞くと、10代や50代以上の人が答えられません。「20歳未満」「60歳以上」のように端の選択肢を用意し、どこにも当てはまらない人のために「その他」を付けます。「1〜3回」「3〜5回」のように境目が重なる選択肢は、「1〜2回」「3〜5回」のように重ならない形に直します。
専門用語を使わない
社内の言葉や業界の言葉は、回答する人に通じないことがあります。誰が読んでも同じ意味に受け取れる言葉で書き、どうしても専門用語を使うときは、設問の説明欄で一言補足します。
設問を並べる順番
設問の中身が決まったら、並べる順番を考えます。順番によって、回答のしやすさも、回答の中身も変わります。
答えやすいものから始める
最初の設問は、考えずに答えられるものにします。「参加したセミナーの回を選んでください」のような事実を聞く設問から始めると、回答する人は流れに乗りやすくなります。いきなり「改善点を書いてください」のような自由記述から始まると、そこで手が止まります。
全体の評価を先に、細かい評価を後に
満足度を聞くときは、「全体の満足度」を先に聞き、そのあとで「内容」「講師」「時間」のような細かい項目を聞きます。細かい項目を先に聞くと、その答えに引っ張られて全体の評価が変わりやすくなるためです。
自由記述と個人の属性は最後に
自由記述は、ほかの設問に答えて考えがまとまったあとのほうが書きやすくなります。年代や部署のような属性の設問も、最初に聞くと警戒されやすいため、後半に配置するのが一般的です。
似た設問はまとめる
同じ段階評価の設問が続く場合は、まとめて表の形(グリッド)にすると、回答する人が1問ずつ選択肢を読み直さずに済みます。ただし、表の行が多すぎるとスマートフォンでは見にくくなるため、5行ほどまでにとどめます。
質問数と回答時間の目安
アンケートは、長くなるほど途中でやめる人が増え、最後のほうの設問は雑に答えられがちです。回答にかけられる時間から、質問数を決めます。
| 回答にかけられる時間 | 質問数の目安 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 1分ほど | 選択式で3問前後 | イベントの帰り際、Webページの最後 |
| 3分ほど | 選択式で8問前後と自由記述1問 | セミナーや講座の参加後 |
| 5分ほど | 選択式で12問前後と自由記述2問 | 社内の意識調査、お客さまの満足度調査 |
これは目安で、選択肢の多さや自由記述の量によって前後します。迷ったら少なめにし、足りない情報は次の機会に聞くほうが、回答の質は上がります。
アンケートの最初に「所要時間は約3分です」と書いておくと、回答する人が答えるかどうかを判断しやすくなり、途中でやめる人も減ります。
そのまま使える設問の型
よく作るアンケートには、型があります。型を持っておくと、毎回ゼロから考える必要がなくなります。
セミナー・講座の参加後アンケート
- 今回の内容の満足度(5段階)
- 内容の難しさ(「易しすぎた」「ちょうどよい」「難しすぎた」の3段階)
- 特に役立った内容(複数回答)
- 次回取り上げてほしいテーマ(複数回答と「その他」)
- 次回も参加したいか(単一回答)
- 感想や改善してほしい点(自由記述・任意)
社内のアンケート
- 所属する部署(単一回答、個人が特定されない粒度で)
- 今回のテーマについての現状の評価(5段階)
- 困っていること(複数回答と「その他」)
- 改善の案(自由記述・任意)
社内のアンケートでは、回答者が特定されることを心配して本音が出にくくなることがあります。部署の分け方を大きくする、記名にしない、など特定されにくい形を選び、その旨をアンケートの冒頭に書きます。
お客さまの満足度アンケート
- 利用したサービスや商品(単一回答)
- 全体の満足度(5段階)
- 良かった点(複数回答)
- 改善してほしい点(複数回答と「その他」)
- ほかの人にすすめたいと思うか(段階評価)
- ご意見(自由記述・任意)
- 回答への返信を希望するか(単一回答。希望する場合のみ連絡先)
満足度アンケートで不満が書かれたときに、こちらから連絡を取りたい場合は、7番目のように返信の希望と連絡先を聞いておきます。
回答に応じて設問を出し分けて短くする
全員に同じ設問を見せると、自分に関係のない設問まで読むことになり、アンケートが長く感じられます。回答に応じて次に見せる設問を変えると、1人あたりの設問の数を減らせます。
たとえば「次回も参加したいですか」に「いいえ」と答えた人にだけ「参加しない理由」を聞く、「購入した商品」で選んだ商品ごとに別の設問を見せる、という形です。
Googleフォームでは、Google のヘルプによると、ラジオボタン、チェックボックス、プルダウンの設問で、回答に応じてフォームの特定のセクションに移動するよう設定できます。設問をセクションに分けておき、選択肢ごとに移動先のセクションを決める仕組みです。
出し分けを使うときは、下書きの段階で「どの回答のとき、どの設問へ進むか」を図にしておくと、道具に入れるときに迷いません。出し分けが複雑になりすぎると、作る側が確かめきれずに、どこにも進めない行き止まりができることがあります。分岐は2段階ほどまでにとどめ、公開前にすべての道筋を自分で回答して確かめます。
Googleフォームでアンケートを作る手順
無料で始められ、多くの人が使い慣れているのが Googleフォームです。Google のヘルプでは、Googleフォームについて次のように説明されています。
Google フォームを使用すると、オンライン アンケートやテスト、フォームを作成して他のユーザーに送信し、回答をリアルタイムで分析できます。 出典: support.google.com
Google のヘルプに沿って、作成の流れを整理します。
手順1. 新しいフォームを作る
- forms.google.com にアクセスします
- 空白のフォームのアイコンをクリックします
- 無題のフォームに名前を付けます
Google ドライブの左上の「新規」から「Google フォーム」を選んで作ることもできます。作ったフォームは Google ドライブに保存されます。
手順2. 設問を追加し、形式を選ぶ
右側の追加のアイコンをクリックして設問を追加し、質問のタイトルの右側で形式を選びます。Google のヘルプ「フォームの質問の形式を選択する」によると、選べる形式には、1行で答える「記述式」、長く書ける「段落」、1つだけ選ぶ「ラジオボタン」、複数選べる「チェックボックス」、一覧から選ぶ「プルダウン」、目盛で評価する「均等目盛」、星などで評価する「評価」、表の形で答える「選択式(グリッド)」と「チェックボックス(グリッド)」、「日付」「時刻」などがあります。回答を必須にするかどうかは、設問ごとに「必須」のスイッチで切り替えます。
下書きの段階で決めた形式を、そのまま当てはめていけば迷いません。単一回答はラジオボタン、複数回答はチェックボックス、5段階評価は均等目盛、自由記述は段落、という対応です。
手順3. 回答の保存先を決める
フォームの上部の「回答」から、回答を Google スプレッドシートに保存するよう設定できます。スプレッドシートに保存しておくと、集計や並べ替えがしやすくなります。
手順4. 自分で試してから送る
プレビューで自分で回答してみて、迷う設問が無いかを確かめます。問題が無ければ、フォームを公開してリンクを送ります。
Googleフォームは、作成から集計まで無料で使え、少人数のアンケートであれば十分な機能を備えています。
アンケート作成ツールの選び方
アンケートを作る道具は、Googleフォームのほかにも多くあります。選ぶときは、機能の多さより、自分のアンケートで何が必要かで判断します。
| 必要なこと | 向いている道具の例 | 判断の目安 |
|---|---|---|
| 無料で、手早く作って集計したい | Googleフォーム | 社内や小さなイベントのアンケートならまずこれで十分 |
| 会社で Microsoft 365 を使っている | Microsoft Forms | 社内の人に答えてもらうなら、普段のアカウントで回答できる |
| 大規模な調査や細かい分析をしたい | 有料のアンケート専用の道具 | 回答数が多い、条件分岐が複雑、分析の機能が要る場合 |
| 回答のあとに返信や担当決めが要る | 回答を管理する機能を持つフォームの道具 | 届いた回答に1件ずつ対応する運用がある場合 |
道具を選ぶときに確かめること
- 無料の範囲:回答数やフォームの数に上限があるか
- 回答する人の手間:回答にアカウントのログインが必要か
- 集計:グラフや表計算への書き出しができるか
- 共同作業:複数人で作成や回答の確認ができるか
- 回答後の対応:回答者への返信や、担当の割り振りができるか
料金や無料の範囲は改定されることがあるため、選ぶときは各社の公式の料金ページで今日時点の内容を確かめます。
道具を変えないほうがよい場合
すでに社内で使っている道具があり、回答する人がそれに慣れているなら、無理に別の道具に変える必要はありません。道具を変えると、作る側も答える側も操作を覚え直すことになり、かえって時間がかかります。
作成にかかる時間の目安と、型を持つことの効果
この記事の段取りに沿って作ると、アンケート作成にかかる時間はおおよそ次のようになります。
| 作業 | 初めて作るとき | 型を持っているとき |
|---|---|---|
| 目的と聞くことを書き出す | 10分 | 5分 |
| 設問の下書き | 30分 | 10分 |
| 関係者の確認 | 相手の都合による | 相手の都合による |
| 道具への入力と試し回答 | 20分 | 10分 |
時間を最も短くするのは、自分用の型を持つことです。一度作ったアンケートは、設問と選択肢を文書に残しておき、次に似たアンケートを作るときの下書きとして使います。多くのフォームの道具には、作ったフォームを複製する機能があるので、前回のフォームを複製して必要な箇所だけ直せば、入力の時間も短くなります。
型を使い回すと、毎回同じ設問で聞くことになるため、前回との比較ができるという利点もあります。満足度の設問は、言い回しも選択肢も毎回そろえておくと、数字の変化を比べられます。
結果を回答者に返す
アンケートに答えてくれた人に、結果や、結果を受けて何を変えたかを返すと、次のアンケートの回答率が上がります。自分の回答が何かにつながったと分かると、また答えようという気持ちになるからです。
返し方は、大げさなものでなくて構いません。社内なら「先月のアンケートの結果、会議の開始時刻を10時に変えます」と全体のメールで一言伝える、セミナーなら次回の告知に「前回のアンケートで多かったご要望をもとに、質疑応答の時間を延ばしました」と書く、といった形です。
結果を返す予定があるなら、アンケートを送るときに「結果は〇月に共有します」と書いておきます。回答する人は、答えた先に何があるかが分かると、ていねいに答えてくれます。
冒頭の説明文と、回答しやすい見た目
設問の前に添える説明文も、回答する人が答えるかどうかを決める材料になります。説明文には、次の4つを短く書きます。
- 誰が、何のために行うアンケートか
- 所要時間(「約3分」など)
- 回答の締め切り
- 回答の扱い(匿名かどうか、個人情報を何に使うか)
説明文は3行から5行ほどに収めます。長い説明を書いても、多くの人は読まずに設問へ進みます。どうしても伝えたい注意は、関係する設問のすぐ下に書くほうが読まれます。
見た目は、道具の初期のままで十分なことがほとんどです。色や画像に凝るより、設問の文字を短くし、選択肢をそろえるほうが回答のしやすさに効きます。会社やイベントのロゴを入れる場合は、上部に小さく1つだけにします。スマートフォンで答える人が多いなら、公開前に必ずスマートフォンで最後まで回答し、選択肢の文字が切れていないか、表の形の設問が横にはみ出していないかを確かめます。
匿名にするか、記名にするか
アンケートを匿名にするか記名にするかは、目的で決めます。
本音の意見を集めたい社内アンケートや、満足度の調査は、匿名のほうが率直な回答が集まりやすくなります。一方、回答に応じて個別に連絡を取りたい場合や、同じ人の回答を前回と比べたい場合は、記名か、少なくとも連絡先の記入が必要です。
匿名と記名を両立させたいときは、基本は匿名で答えてもらい、最後に「返信を希望する方のみ」連絡先を書いてもらう形が使えます。この場合も、連絡先を何に使うかを設問の近くに書いておきます。Googleフォームでは、設定によって回答者のメールアドレスを収集できるため、匿名のつもりで作ったのにメールアドレスを集めていた、ということが無いよう、公開前に設定を確かめます。
回答を集める段取り
アンケートは作って終わりではなく、回答を集めて初めて意味があります。回答を集める段取りも、作成と同じくらい大事です。
送るときに書くこと
アンケートのリンクを送るときは、次のことを短く添えます。
- 何のためのアンケートか
- 所要時間
- 回答の締め切り
- 結果をどう使うか、どう共有するか
「結果は来月の全体会議で共有します」のように、回答がどう使われるかが分かると、回答する人の協力が得やすくなります。
締め切りとリマインド
締め切りは、送ってから1週間ほどが目安です。長すぎると後回しにされ、短すぎると答えられない人が出ます。締め切りの2日前ほどに、まだ回答していない人へ一言リマインドを送ると、回答が集まります。
回答率を上げる工夫
イベントのアンケートは、イベントの最後の時間に「この場で2分ほどで答えてください」と頼むと、あとで送るより多く集まります。スマートフォンで答えられるよう、二次元コードを資料に載せておくと便利です。
集計とまとめ方
回答が集まったら、集計してまとめます。作るときに集計の形を考えておけば、この作業は短く済みます。
単一回答と段階評価
選択肢ごとの回答数と割合を出します。表計算なら、選択肢ごとに数を数える関数(COUNTIF など)を使えば、回答が増えても自動で数え直されます。段階評価は、各段階の割合に加えて、平均の点数を出しておくと、前回との比較がしやすくなります。
複数回答
選択肢ごとに、選んだ人の数と、回答者全体に対する割合を出します。複数回答では割合の合計が100%を超えるので、グラフにするときは注意が要ります。
自由記述
自由記述は、全部を読んで、似た意見ごとにまとめます。「時間が短い」「資料が欲しい」のように分類の名前を付けて数を数えると、どの意見が多いかが分かります。少数でも重要な意見は、数に関わらず拾っておきます。
クロス集計
「部署ごとの満足度」「年代ごとの参加しやすい曜日」のように、2つの設問を掛け合わせて集計する方法をクロス集計と呼びます。表計算のピボットテーブルを使うと、手早く作れます。クロス集計で比べたい組み合わせがあるなら、作る段階で必要な設問を入れておきます。
結果は1枚にまとめる
結果をまとめるときは、最初に決めた目的に対する答えを1枚目に書きます。「次回のセミナーは土曜の昼に開催する。参加しやすい時間帯で土曜の昼が62%だったため」のように、結論と根拠をまず示し、詳しい集計はその後ろに付けます。
前回も同じ設問で聞いている場合は、前回の数字を横に並べておくと、変化がひと目で分かります。満足度が上がったのか下がったのか、どの選択肢が増えたのかを示すと、結果を受け取った人が次に何をすべきかを判断しやすくなります。回答数が少ないときは、割合だけでなく回答数も書いておきます。10人中の3人と、100人中の30人では、同じ30%でも重みが違うからです。
回答のあとに対応が要るアンケート
アンケートの中には、集計して終わりではなく、回答の1件ずつに対応が要るものがあります。満足度アンケートに不満が書かれていてお詫びや説明の連絡が要る場合、要望の回答を担当者に振り分ける場合、回答者に結果や特典を送る場合などです。
こうしたアンケートを Googleフォームとスプレッドシートで回す場合、スプレッドシートに「担当」「対応状況」「返信日」の列を足し、返信はメールソフトから送る、という運用がよく使われます。回答が少ないうちはこれで十分に回ります。
けれども、回答が増えて複数人で対応するようになると、誰がどの回答に返信したかが分からなくなり、返信漏れや二重の連絡が起きやすくなります。
こうした場面の選択肢の1つが、Halictです。公式サイトによると、Halict はフォームを作って届いた回答を管理するための道具で、届いた1件ごとに担当者とステージ(対応の段階)が残り、同じ画面から返信まで送れます。返信は1件ずつでも、一覧から選んでまとめても送れ、開封やクリックが記録されます(一斉送信と開封の計測はチームプラン以上)。フォームの作成では、「採用面談の事前アンケート」のように伝えるだけで、AI が質問と選択肢、必須の設定まで下書きを作る機能があり、テキスト、選択肢、評価、日付など12種類の項目を使えます。回答者に1画面に1問ずつ見せる表示にも切り替えられます。料金は、メンバー1人までのフリープランが無料で、フォームの数と回答の数はどのプランでも無制限とされています。Halict は、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
回答のあとに対応が要らないアンケートなら、Googleフォームのような無料の道具で十分です。対応が要るかどうかで、道具を選び分けます。
アンケート作成でよくある失敗
最後に、短い時間で作ろうとして起きがちな失敗を整理しておきます。
- 目的を決めずに作り、集めた結果を何にも使わなかった
- 「ついでに」設問を増やし、回答に10分以上かかるアンケートになった
- 選択肢に「その他」が無く、当てはまらない人が適当に選んだ
- 自由記述を必須にしたため、「特になし」ばかりが集まった
- 個人情報を聞いたのに、利用目的を書いていなかった
- 締め切りを決めずに送り、回答がいつまでも集まりきらなかった
個人情報(氏名やメールアドレスなど)を集める場合は、何に使うのかをアンケートの冒頭に書きます。匿名で答えられるアンケートなら、個人情報は最初から聞かないのがいちばん簡単です。
アンケートを作る仕事と、在宅で受ける人の視点
アンケートの設計や集計は、在宅で受けられる仕事の1つでもあります。小さな会社や個人の事業者の中には、お客さまの声を集めたいが、設問を考える時間や集計する時間が取れない、という人が多くいます。
こうした仕事では、道具の操作よりも、依頼した人から「何を決めるためのアンケートか」を聞き出す力が求められます。この記事の段取り1と2は、そのまま依頼した人との打ち合わせの進め方になります。結果をまとめるときも、集計の表を渡すだけでなく、目的に対する答えを1枚目に書いて渡すと、依頼した人の判断がすぐにできるようになります。
2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く依頼が続く人ほど、作業そのものより、依頼した人が結果を使って何を決めたかまで関心を持っています。次のアンケートの改善点を自分から提案できる人は、継続の依頼につながりやすい傾向があります。中間の手数料が乗らない直接のやり取りでは、こうした提案を依頼した人と直接重ねられるため、同じ予算で依頼する側はより多く頼め、受ける側は手取りが厚くなります。
アンケートの集計や分析に近い仕事は、マーケ戦略・分析・レポート作成のお仕事にまとまっています。結果を報告書や提案書の形に整える仕事なら、契約書・資料・企画書作成のお仕事も参考になります。フォームの道具を組み合わせた仕組みづくりに関心があれば、ソフトウェア作成者の年収・単価相場で報酬の目安を確かめられます。アンケートを短い時間で作る段取りは、どの仕事でも使える基礎の技術です。
よくある質問
Q. アンケートを簡単に作るには、何から始めればよいですか?
道具を開く前に、アンケートの結果で何を決めるのかを1文で書くことから始めます。目的が決まれば必要な設問が絞られ、設問の数も自然に少なくなります。設問と選択肢をメモに下書きしてから道具に入れると、道具の操作は入力作業だけになり、作成の時間が短くなります。
Q. アンケートの質問数はどれくらいが適切ですか?
回答にかけてもらえる時間から決めます。目安として、1分ほどなら選択式で3問前後、3分ほどなら選択式で8問前後と自由記述1問、5分ほどなら選択式で12問前後と自由記述2問です。迷ったら少なめにし、冒頭に所要時間を書いておくと途中でやめる人が減ります。
Q. 無料でアンケートを作るならどの道具がよいですか?
社内や小さなイベントのアンケートなら、Googleフォームで作成から集計まで無料で行えます。会社でMicrosoft 365を使っているならMicrosoft Formsも選択肢です。回答の数や無料の範囲は改定されることがあるため、各社の公式の料金ページで確かめてから選びます。
Q. 自由記述の回答はどうまとめればよいですか?
すべての回答を読み、似た意見ごとに分類の名前を付けて数を数えます。どの意見が多いかが分かると、改善の優先順位を決めやすくなります。少数でも重要な意見は数に関わらず拾っておきます。自由記述は集計に時間がかかるため、1つか2つに絞って作るのがおすすめです。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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