アンケート作成ツールの選び方|無料で使える範囲と回答の集計のしやすさ

@SOHO編集部
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アンケート作成ツールの選び方|無料で使える範囲と回答の集計のしやすさ

この記事のポイント

  • ✓アンケート作成ツールの選び方を
  • ✓formrunなどの無料プランで使える範囲
  • ✓集計とCSVの書き出しのしやすさ

アンケート作成ツールは、「無料でどこまで使えるか」と「集まった回答をどう集計し、どう使うか」の2つで選ぶと失敗が少なくなります。多くのツールに無料のプランがありますが、質問の数、受け付けられる回答の数、回答データの書き出し、メンバーで共有できる人数など、無料で使える範囲はツールによって大きく違います。

この記事では、代表的なアンケート作成ツールの無料プランで使える範囲を、各社の公式の料金ページやヘルプで確かめた内容をもとに比べ、目的別の選び方を整理します。顧客満足度の調査、社内の意識調査、イベントの事後アンケート、問い合わせを兼ねたアンケートなど、使い方によって向くツールは変わります。回答を集めるだけでなく、届いた回答に担当を決めて返信まで管理したい場合の選択肢として、Halictのようなツールも後半で紹介します。

アンケート作成ツールとは

アンケート作成ツールとは、インターネット上でアンケートを作り、回答を集め、結果を集計できる道具のことです。法人向けのソフトウェアの比較サイトでは、次のように説明されています。

Webアンケート作成ツールとは、インターネット上でアンケートを作成・配信し、回答結果を集計・分析できるクラウド型の調査支援ツールです。 出典: itreview.jp

紙のアンケートでは、配る、回収する、集計表に入力する、という作業に時間がかかり、入力の間違いも起きます。アンケート作成ツールなら、URLを送るだけで配布でき、回答は自動で集計されます。グラフで結果を見られるツールも多く、報告の資料を作る手間も減ります。

発注者の立場でたくさんの会社の支援をしてきましたが、アンケートで一番多い失敗は、ツール選びではなく「何のために聞くのか」が決まっていないことです。目的があいまいなまま質問を並べると、回答は集まっても使い道がなく、次の行動につながりません。ツールを選ぶ前に、まず目的を決めることから始めましょう。

ツールを選ぶ前に決めておくこと

アンケートの目的

アンケートの目的は、大きく分けて次の3つです。

・実態を知る(顧客の満足度、社員の意識、利用の状況など)
・意見を集めて改善に生かす(サービスへの要望、イベントの感想など)
・回答をきっかけに対応する(要望や不満への個別の返信、資料の送付、商談の案内など)

1つ目と2つ目は、回答を集計して全体の傾向を見ることが中心です。3つ目は、回答の1件ずつに誰かが対応することが前提になります。この違いによって、重視すべきツールの機能が変わります。

回答の数と頻度

1回のアンケートで何件くらいの回答が見込めるか、年に何回アンケートを行うかも決めておきます。無料プランの多くは、質問の数、回答の数、作れるアンケートの数のどれかに上限があります。年に1回、数十件の回答を集めるだけなら無料で足りることが多く、毎月数百件の回答を集めるなら有料のプランが必要になることがあります。

誰が使うか

アンケートを作る人、結果を見る人、回答に対応する人が1人なのか、複数なのかも確かめます。複数の人で使う場合は、メンバーを招待できるか、見られる範囲を分けられるかが選ぶときの条件になります。

比べるときの観点

アンケート作成ツールを比べるときは、料金のほかに、次の観点を確かめます。

質問の数と形式

1つのアンケートに入れられる質問の数に上限があるかを確かめます。また、選択式、複数選択、自由記述、評価の段階(5段階など)、日付、ファイルの提出など、使いたい質問の形式があるかも見ておきます。回答によって次の質問を出し分ける「分岐」の機能は、ツールやプランによって使える範囲が違います。

回答の数と閲覧の範囲

受け付けられる回答の数に上限があるか、上限を超えた回答も保存されるのか、画面で見られる件数に上限があるのか、を確かめます。「回答は受け付けるが、無料プランでは一部しか見られない」という形のツールもあります。

集計と書き出し

回答をグラフで自動で集計できるか、CSVやスプレッドシートに書き出せるかは、結果を使ううえで大切な点です。書き出しができないと、詳しい分析や、ほかのデータとの組み合わせができません。無料プランでは書き出しができないツールもあるので、必ず確かめます。

回答後の対応

回答者への自動返信のメール、回答が届いたときの通知、回答ごとの担当や状況の管理ができるかも確かめます。とくに、回答をきっかけに対応することが目的なら、この観点が選ぶうえでの決め手になります。

見た目と回答のしやすさ

スマートフォンで答えやすいか、自社のロゴや色を使えるか、ツールの名前の表示を消せるかも、顧客向けのアンケートでは気になる点です。ツールの名前が大きく表示されるアンケートは、回答する人に「本当にこの会社からのアンケートなのか」と不安を与えることがあります。顧客向けに使うなら、会社の名前とロゴがはっきり表示されるかを確かめておきましょう。

解約とデータの持ち出し

有料のプランを使う場合は、解約したあとに回答のデータがどうなるかも確かめておきます。解約すると過去の回答が見られなくなる、無料プランに戻ると一部の回答しか表示されなくなる、といった扱いはツールによって違います。年払いの契約では、途中で解約しても返金されないこともあります。契約の前に、データを書き出す方法と、解約の条件を確かめておくと、後で困りません。

主なツールの無料で使える範囲

ここからは、主なアンケート作成ツールについて、無料で使える範囲を、各社の公式の料金ページやヘルプに書かれている内容で整理します。料金や上限は変わることがあるので、使い始める前に必ず公式のページで最新の内容を確かめてください。

Googleフォーム

Googleフォームは、Googleのアカウントがあれば無料で使えるフォームの作成ツールです。Googleのヘルプによると、回答は「回答」のタブで、質問ごとの概要や、回答した人ごとの個別の表示で確かめられます。すべての回答をスプレッドシートで表示したり、CSVファイルとしてダウンロードしたりできます。新しい回答が届いたときのメール通知や、回答のコピーを回答者に送る設定もあります。

質問の数や回答の数に、日常の使い方で困るような厳しい上限はありません。Googleのヘルプでは、2026年9月から、1つのフォームにつき保存できる容量は最大1GB、受け取れる回答は最大50万件という上限が案内されています。

無料で使える範囲が広く、集計と書き出しもできるので、社内のアンケートや、イベントの事後アンケートのように、回答を集めて傾向を見ることが中心の用途なら、最初に試すツールとして十分です。回答の確かめ方や通知の設定は、Googleフォームのヘルプで確かめられます。一方で、ファイルのアップロードの質問は、回答する人がGoogleのアカウントにログインする必要があるとヘルプに書かれています。また、回答者に細かく作り込んだメールを送るには、ヘルプではアドオンの利用が案内されています。回答の1件ずつに担当を決めて対応を記録する機能はないため、対応の管理はスプレッドシートに列を足して行うことになります。

Questant(クエスタント)

Questantは、調査会社のマクロミルが提供するアンケート作成ツールです。公式の料金ページによると、無料プランでは、アンケートを作れる数に制限はありませんが、1つのアンケートあたりの質問は10問まで、Webの画面で見られる回答結果は1つのアンケートあたり100件まで、結果データのダウンロードはできない、とされています。

有料の年間プランは、通常プランが年額50,000円(税別)で、質問の数は無制限、Web画面で見られる回答結果は3,000件まで、データのダウンロードも3,000件までとされています。調査会社が提供するツールらしく、アンケートの回答者をモニターから集める「パネル調査」の仕組みもあります。プランごとの違いはQuestantの料金ページに一覧で掲載されています。

質問が10問以内で、回答が100件程度までの小さな調査なら無料で試せます。本格的な市場調査で、回答を集める相手から探したい場合には、有料のプランやパネル調査が選択肢になります。

formrun(フォームラン)

formrunは、問い合わせや申し込みのフォームを作り、届いた回答を管理するためのツールです。公式の料金ページによると、無料のFREEプランは、1つのフォームあたり月間の回答数が30件、作れるフォームは1個、チームメンバーは1人とされています。

有料のプランでは、年間契約の場合、BEGINNERプランが月額2,980円(税抜)で、1フォームあたり月間100件の回答、フォームは5個、メンバーは2人まで、自動返信メールやチャット通知が使えます。CSVの書き出しや分析のダッシュボードは、STARTERプラン(年間契約で月額12,980円、税抜)から使えると示されています。単月契約の料金や追加のオプションは、formrunの料金ページで確かめられます。

フォームの回答を顧客対応につなげる用途に強い一方で、無料プランは回答の数とフォームの数が限られるため、アンケートを広く配って数百件の回答を集める用途には、有料のプランが前提になります。

目的別の選び方

ここまでの内容を踏まえて、目的別にどのツールが合うかの目安を整理します。

社内の意識調査やイベントの事後アンケート

回答を集めて全体の傾向を見ることが中心なら、Googleフォームで十分なことがほとんどです。無料で回答の数に厳しい上限がなく、スプレッドシートやCSVで書き出して集計できます。社員の全員がGoogleのアカウントを使っている会社なら、回答者の確認もしやすくなります。

本格的な市場調査

回答者を自社の顧客の外から集めたい、統計的な分析を前提に設計したい、という場合は、調査会社のツールや、モニターに配信できる仕組みが向いています。この場合は、ツールの料金だけでなく、回答者を集める費用も含めて予算を考えます。

回答をきっかけに個別に対応するアンケート

顧客満足度の調査で不満の回答に個別にお詫びの連絡をしたい、サービスの要望に返信したい、資料の請求を兼ねたアンケートで営業の担当を割り当てたい、といった用途では、集計よりも「回答の1件ずつに誰が、いつ、どう対応したか」を管理することが大切になります。この場合は、回答の管理と返信の機能があるツールが向いています。

回答後の対応まで管理したいときの選択肢

回答をきっかけに対応するアンケートでは、フォームの道具、管理の表、メールソフトを行き来すると、対応の漏れが起きやすくなります。そうした場面の選択肢の1つが、フォームを作り、届いた回答を担当・ステージ・タグつきで管理し、同じ画面から返信まで送れるHalictです。

公式サイトに書かれている機能のうち、アンケートに関係するのは主に次の点です。

・テキスト、選択肢、評価、日付、メールなど12種類の項目でフォームを作れ、AIで質問の構成の下書きを作れる
・回答者に1画面1問ずつ表示する形式に切り替えられる
・届いた回答を一覧やステージごとのボードで管理でき、担当者、タグ、期間、全文検索で絞り込める
・対応の履歴(ステージの変更、担当の割り当て、メモ、メール送信)が時系列で残る
・フォームの送信直後に自動返信を送れ、一覧から選んで個別や一斉にメールを送れる
・回答をCSVで書き出したり、Googleスプレッドシートに追記したりできる
・Teams、Slack、Chatwork、Discordに新しい回答を通知できる

料金は、公式の料金ページによると、フリープラン(メンバー1人まで)は0円で、フォームの数と回答の数は無制限、ステージ管理、自動返信、CSVの書き出しが使えます。メンバー3人までのスタータープランは月額2,980円(税抜)で、Googleスプレッドシートとの連携やフォームの複製が加わります。一斉メールと開封の計測、Teams・Slack・Chatworkへの通知は、メンバー10人までのチームプラン(月額7,800円、税抜)から使えると示されています。

集計してグラフで傾向を見ることが中心のアンケートなら、Googleフォームのほうが手軽です。回答の1件ずつに対応することが目的のアンケートで、対応の記録と返信を1か所にまとめたいときに、こうしたツールが役立ちます。

Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

費用対効果の考え方

アンケート作成ツールに費用をかけるかどうかは、ツールの料金と、ツールによって減る手間を比べて判断します。

たとえば、毎月200件のアンケートの回答を手作業で集計表に転記し、1件あたり2分かかっているとすると、1か月で400分、約6.7時間の作業になります。担当者の人件費を1時間あたり2,500円と仮定すると、1か月あたり約16,700円の手間です。集計と書き出しが自動でできるツールに切り替えれば、この手間の大部分がなくなります。月額数千円のツールでも、十分に元が取れる計算です。

反対に、年に1回、数十件の回答を集めるだけなら、有料のツールを契約しても使う機会が少なく、無料のツールで十分です。私が事業企画の仕事をしていたころ、顧客満足度の調査のために有料のアンケートツールを年間で契約したことがあります。ところが、実際にアンケートを行ったのは年に2回だけで、ほとんどの月は使わないまま料金を払い続けました。次の年からは無料のツールに戻し、必要なときだけ有料の機能を検討するようにしました。まず小さく始めて、うまくいったら広げる。ツール選びでもこの順番が大切です。

アンケートの設計で回答の質を上げる

どのツールを使う場合も、回答の質を決めるのは質問の設計です。ツールを選んだあとに気をつけたい点を整理します。

質問は少なく、目的に直結するものだけ

質問が多いほど、途中で回答をやめる人が増えます。目的に直結する質問だけに絞り、「聞いておけば何かに使えるかもしれない」という質問は外します。回答にかかる時間の目安を冒頭に書いておくと、回答する人が安心して始められます。

1つの質問で1つのことを聞く

「サービスの品質と価格に満足していますか」のように、1つの質問で2つのことを聞くと、どちらについての答えなのかが分かりません。品質と価格を別の質問に分けます。

選択肢は重ならず、漏れがないように

選択肢の範囲が重なっていたり、当てはまる選択肢がなかったりすると、回答する人が迷います。年齢などの範囲を聞く場合は、境目の数字が重ならないように区切り、「その他」や「当てはまらない」の選択肢も用意します。

自由記述は最後に

自由記述の質問は、回答する人の負担が大きいので、選択式の質問のあとに置きます。自由記述には、改善のヒントになる具体的な意見が書かれることが多いので、任意の項目として残しておく価値があります。

回答者への配慮

アンケートで個人情報を集める場合は、何のために使うかを冒頭で示します。匿名で答えられるアンケートなら、そのことをはっきり書いておくと、率直な回答が集まりやすくなります。回答への謝礼を出す場合は、謝礼の内容と受け取り方も書いておきます。

アンケートの配り方

ツールでアンケートを作ったら、次は配り方です。同じアンケートでも、配り方によって回答の数と回答する人の顔ぶれが大きく変わります。

顧客向けのアンケートなら、購入やサービスの利用の直後にメールで送るのが基本です。利用した記憶が新しいうちに届くほど、回答率が上がり、具体的な意見が集まります。メールの件名には、アンケートであることと、回答にかかる時間の目安を入れます。

店舗やイベントの会場で回答を集めるなら、アンケートのURLを読み取れる二次元コードを、レジの横や会場の出口、配布物に載せます。その場で回答してもらうなら、質問は3問から5問程度に絞ると、最後まで答えてもらいやすくなります。

Webサイトに載せる場合は、問い合わせのページや、サービスの利用が終わったあとの画面にリンクを置きます。SNSで広く募る場合は、回答者が自社の顧客とは限らないことを踏まえ、結果を読むときに偏りに注意します。

社内のアンケートなら、全社のメールや社内のチャットで配り、締め切りの前日に一度だけ案内を送り直します。何度も催促すると、かえって回答する気持ちをそいでしまうので、催促は1回にとどめるのが無難です。

社内のアンケートで気をつけること

社員を対象にした意識調査や満足度の調査では、回答する人が「本音を書いても大丈夫か」を気にします。匿名のアンケートだと書いておきながら、メールアドレスを集める設定になっていたり、部署と年代の組み合わせで個人が特定できてしまったりすると、信頼を失います。

匿名にする場合は、ツールの設定でメールアドレスやアカウントの情報を集めないようにし、属性の質問も、少人数の部署の人が特定されない程度の大まかな区分にします。結果を共有するときも、人数の少ない区分は、ほかの区分とまとめて表示します。

誰が回答の一覧を見られるのかも、事前に決めて社員に伝えます。ツールによっては、フォームを共同で編集する人が回答のデータにもアクセスできる場合があります。Googleのヘルプでも、フォームを共同編集者と共有すると、共同編集者はリンクしたスプレッドシートにもアクセスできると説明されています。見られる人の範囲を絞りたい場合は、編集の権限を渡す相手を最小限にします。

回答データの守り方

アンケートの回答には、氏名やメールアドレス、会社名、意見や不満の内容など、扱いに注意が必要な情報が含まれます。ツールを選ぶときと使うときに、次の点を確かめておきます。

・ツールにログインするアカウントで、2段階の認証を設定する
・回答を見られるメンバーと権限を、必要な人だけに絞る
・書き出したCSVファイルを、個人のパソコンやメールに置きっぱなしにしない
・アンケートが終わったら、決めた期間を過ぎた回答のデータを削除する
・回答者に、集めた情報を何に使うかを冒頭で示す

ツールの運営会社が、データをどこに保存し、どのように守っているかは、各社のセキュリティのページやプライバシーポリシーで確かめられます。取引先から預かった情報を扱うアンケートなどでは、社内のセキュリティの決まりに沿ったツールかどうかを、導入の前に情報システムの担当者と確かめておきましょう。

発注者がよく陥る失敗

最後に、支援の現場でよく見かけた失敗を挙げておきます。どれも、ツールの機能ではなく、使い方の問題です。

1つ目は、ツールを先に契約してしまうことです。高機能なツールを契約したものの、使うのは年に数回で、使い方を覚えている人もいない、という状態はよくあります。目的と頻度を決めてから、まず無料で試すのが鉄則です。

2つ目は、質問を増やしすぎることです。関係する部署から「これも聞きたい」という要望が集まり、気づけば30問を超えるアンケートになっていた、という例は珍しくありません。回答率が下がり、最後の方の質問はいい加減に答えられてしまいます。

3つ目は、結果を見て終わってしまうことです。集計の報告書は作ったものの、何を変えるかを決めないまま次の年のアンケートを迎えてしまう。回答した人から見れば、意見を言っても何も変わらない、という印象になります。

4つ目は、自由記述の回答に返事をしないことです。不満や要望を具体的に書いてくれた人は、反応を期待しています。個別の返信が必要な回答を見分け、担当を決めて対応する流れを、アンケートを始める前に決めておきましょう。

質問の形式の使い分け

アンケート作成ツールには、いくつもの質問の形式が用意されています。形式の選び方で、集計のしやすさと回答の質が変わります。

単一選択は、答えが1つに決まる質問に使います。「ご利用のプランを選んでください」のような質問です。集計がしやすく、グラフにしたときに一目で傾向が分かります。

複数選択は、当てはまるものをすべて選んでもらう質問に使います。「このサービスを知ったきっかけ」のように、答えが複数ありうる質問です。選択肢が多すぎると選ぶのに時間がかかるので、主な選択肢に絞り、「その他」を加えます。

評価の段階は、満足度や重要度を「とても満足」から「とても不満」までの5段階などで答えてもらう形式です。段階の数をそろえておくと、質問どうしや、前回の調査との比べ方が分かりやすくなります。真ん中の「どちらとも言えない」を設けるかどうかは、迷いのある回答も拾いたいのか、どちらかに寄せて答えてほしいのかで決めます。

自由記述は、選択肢では拾えない具体的な意見を集めるのに使います。集計に手間がかかるので、数を絞り、「改善してほしい点があればお書きください」のように、何を書けばよいかが分かる問いかけにします。

日付や数値の入力は、利用の時期や人数など、正確な値が必要なときに使います。入力の形式を決めておけるツールなら、書き方のばらつきを防げます。

結果を共有する資料の作り方

集計した結果は、関係者が短い時間で理解できる形にまとめます。アンケート作成ツールの自動のグラフをそのまま貼るだけでは、何が大事なのかが伝わりにくいことがあります。

資料の最初には、アンケートの目的、実施の期間、回答の数、回答した人の主な属性を書きます。次に、結論を3つほどに絞って示し、それぞれの根拠になるグラフや数字を添えます。自由記述の回答は、似た内容ごとにまとめ、代表的な意見をいくつか紹介します。自由記述の数が多い場合は、内容ごとに「価格」「使いやすさ」「サポート」のような分類を決めて振り分け、分類ごとの件数を数えると、意見の多い順に課題を並べられます。分類の作業は手間がかかるので、最初から分類を前提にした選択式の質問を用意しておくのも1つの方法です。

最後に、結果を受けて何をするのか、誰がいつまでに対応するのかを書きます。ここまで書いて初めて、アンケートは次の行動につながる資料になります。

集計した結果を次の行動につなげる

アンケートは、集計して終わりではありません。結果を次の行動につなげて初めて、費用と手間をかけた意味が生まれます。

集計の結果を見るときは、全体の平均だけでなく、回答者の属性ごとの違いを見ます。たとえば顧客満足度なら、利用の期間が短い人と長い人で満足度が違うか、使っているプランによって違うか、を比べると、改善すべき点が具体的になります。満足度が低い人の自由記述だけを抜き出して読むと、数字だけでは分からない不満の理由が見えてきます。反対に、満足度が高い人が何を評価しているかを知ることも、強みを伸ばすうえで役に立ちます。CSVやスプレッドシートに書き出せるツールなら、こうした分析を表計算ソフトで行えます。

結果は、関係者に共有し、何を変えるのかを決めます。改善したことは、可能であれば回答してくれた人にも伝えます。「皆さまのご意見をもとに、〇〇を改善しました」という報告は、次のアンケートの回答率を上げることにもつながります。

アンケートの集計や分析、報告書の作成を外部に頼む会社も増えています。調査の設計や分析の仕事の報酬の考え方は、研究者の年収・単価相場が参考になります。

導入の進め方

アンケート作成ツールを導入するときは、次の順番で進めると失敗が少なくなります。

1つ目は、目的と、回答の数と頻度、使う人を書き出すことです。

2つ目は、無料のプランで実際にアンケートを1つ作り、社内の数人に回答してもらうことです。作りやすさ、スマートフォンでの答えやすさ、集計の見やすさ、書き出しの形式を確かめます。

3つ目は、本番のアンケートを小さな規模で行うことです。一部の顧客や一部の部署に配り、回答の集まり方と、集計から報告までの流れを確かめます。

4つ目は、うまくいったら規模を広げ、必要に応じて有料のプランを検討することです。検討するときは、無料プランで何が足りなかったのか(回答の数、書き出し、メンバーの人数、返信の機能など)を具体的に書き出し、その不足を埋められる最も安いプランから比べます。有料のプランに切り替えるときは、年払いと月払いの違い、解約の条件、データの書き出しの方法を確かめておきます。

ツールを替えるときに困るのが、過去の回答データの扱いです。CSVなどで書き出せるツールを選んでおけば、別のツールに移るときにもデータを持ち出せます。

運営者の視点から見たアンケートの仕事

フリーランスと在宅ワークの市場を長く見てきた立場から言えば、アンケートの設計、集計、報告書の作成は、外部の専門家に頼む会社が増えている分野だと感じます。質問の設計がよいアンケートは、少ない回答でも使える結果が出ますが、設計が悪いと、何百件集めても判断に使えません。発注者の立場から見ても、この部分に専門家の力を借りる価値は大きいと考えます。

集計の作業を自動化する仕組みづくりも、在宅で受けられる仕事の1つです。アンケートの回答を表計算ソフトに取り込み、定型の集計と報告書づくりを自動化する仕事は、RPA・業務自動化ツールのお仕事で紹介しています。

こうした仕事を依頼する側と受ける側が直接やりとりできる仕組みなら、同じ予算で依頼主はより多くの作業を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。手数料0%で直接取引できる場は、調査や分析の力を持つ人が、その力に見合った報酬を受け取りやすい場だと言えます。調査結果を報告書にまとめる仕事に興味がある人は、ビジネス文書・契約書作成のお仕事も参考になります。

よくある質問

Q. 無料で使えるアンケート作成ツールはどれがよいですか?

回答を集めて傾向を見ることが中心なら、Googleのアカウントで無料で使え、回答の概要表示やスプレッドシートへの書き出しができるGoogleフォームが最初の候補になります。質問が10問以内で回答が100件程度ならQuestantの無料プランも使えます。回答への個別の対応まで管理したい場合は、回答の管理と返信の機能があるツールの無料プランを試すとよいでしょう。

Q. 無料プランで気をつけることは何ですか?

質問の数、受け付けられる回答の数、画面で見られる回答の件数、データの書き出しの可否、使えるメンバーの人数が、ツールによって大きく違います。たとえばQuestantの無料プランは質問が10問まで、formrunの無料プランは1フォームあたり月30件の回答までと公式に示されています。使い始める前に、公式の料金ページで最新の上限を確かめてください。

Q. 有料のアンケート作成ツールに切り替える目安はありますか?

手作業での集計や転記にかかっている時間と、ツールの料金を比べるのが分かりやすい目安です。毎月まとまった数の回答を手作業で処理しているなら、集計と書き出しが自動でできるツールに費用をかけても元が取れることが多くなります。年に数回だけ使う場合は無料のツールで十分なことが多いので、まず小さく試してから判断しましょう。

Q. アンケートの回答率を上げるにはどうすればよいですか?

質問の数を目的に直結するものだけに絞り、回答にかかる時間の目安を冒頭に書いておくことが効果的です。1つの質問で1つのことを聞き、自由記述は最後に置きます。スマートフォンで答えやすいかを事前に確かめ、前回のアンケートの結果をもとに改善したことを回答者に伝えると、次のアンケートにも協力してもらいやすくなります。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年2月13日最終更新:2026年10月19日
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