サロンの予約システムを選ぶときに見る機能と、費用の内訳


この記事のポイント
- ✓サロンの予約システムを選ぶときに見る機能を
- ✓業態ごとに整理しました
- ✓オプションといった費用の内訳と
サロンの予約システムは、お客さまからのネット予約を24時間受け付け、予約の台帳と顧客の情報をまとめて管理するための道具です。ただ、サービスの数が多く、料金の表も「月額」「予約件数」「決済手数料」「オプション」と項目が分かれているため、どれが自分のサロンに合うのか判断しにくいのが実情です。
この記事では、サロンの予約システムを選ぶときに見る機能を業態ごとに整理し、費用を項目ごとに分けて説明します。Square 予約とSTORES 予約の公式の料金をもとに、年間でいくらかかるかの試算もしました。キャンセル料の決め方や、顧客の情報の扱いで注意したい点もまとめています。ひとりや少人数で営むサロンで、予約の受け付けとリマインドのメールを手頃な費用でそろえたい場合は、Rizaflowのような選択肢もあります。
サロンの予約システムとは:ネット予約と台帳をひとつにする道具
予約システムとは、お客さまがスマートフォンやパソコンから空いている日時を選んで予約でき、その予約がサロンの台帳に自動で入るしくみのことです。紙の予約台帳や電話だけで受け付けていたときと比べて、営業時間の外でも予約を受けられ、ダブルブッキング(同じ時間に2件の予約が重なること)を防げます。
エステサロン向けの予約システムを紹介する記事では、できることを次のように説明しています。
エステサロン向けの予約管理システムでは、Webやスマートフォンからの24時間予約受付をはじめ、空き枠管理、スタッフ指名、メニュー別の施術時間設定などを自動化できます。予約が入るとリアルタイムでスケジュールが更新され、ダブルブッキングを防止できる点が大きな特徴です。 出典: bizcan.jp
予約システムは、大きく2つの種類に分かれます。1つは、ホットペッパービューティーのような、たくさんのサロンが並ぶ予約サイト(ポータルサイト)です。サイトそのものに集客の力があり、新しいお客さまに見つけてもらいやすい一方、掲載の費用がかかります。もう1つは、自分のサロン専用の予約ページを作るタイプの予約システムです。集客は自分のSNSやホームページ、口コミで行う必要がありますが、費用を抑えやすく、予約ページの見せ方も自分で決められます。
どちらか一方ではなく、新しいお客さまはポータルサイトで、リピートのお客さまは自分の予約ページで、と使い分けるサロンもあります。その場合は、両方の予約が1つの台帳にまとまるかどうかが大切になります。
予約システムを入れるサロンが増えている背景
個人や少人数で営むサロンにとって、電話での予約の受け付けは大きな負担です。施術の最中に電話が鳴っても出られず、折り返しの電話がつながらないうちに、お客さまがほかのサロンに予約してしまうこともあります。営業時間の外に予約したいお客さまも多く、夜や休日に予約を受けられないことは、それだけで機会を逃すことになります。
もう1つの背景は、無断キャンセルへの対策です。予約の前日にリマインドのメールやSMSを自動で送るだけでも、うっかり忘れによるキャンセルを減らせます。予約の時点でクレジットカードで事前に支払ってもらうしくみを使えば、当日の無断キャンセルによる損失を抑えられます。
スマートフォンで予約するのが当たり前になったことも、導入を後押ししています。Squareのコラムでも、美容室向けの予約システムを次のように紹介しています。
そこで役立つのが、美容室向けの予約システムです。24時間オンライン予約を受け付けられ、予約情報や顧客データ、スタッフの予定などをまとめて管理できる便利なツールです。 出典: squareup.com
経理の仕事でサロンの帳簿を見ていると、予約の管理と売上の管理が別々になっていることで、月末の集計に時間がかかっている例によく出会います。紙の台帳、レジの記録、キャッシュレス決済の明細を突き合わせる作業は、ここ、意外と見落としがちなんです。予約システムを選ぶときは、予約を受ける機能だけでなく、その後の売上の記録までどうつながるかを考えておくと、日々の事務の負担が変わります。
選ぶときに見る機能
予約システムの機能は、どのサービスもよく似た名前で並んでいます。比べるときは、次の7つを順に確かめると、サロンに必要なものを見落としません。
1. 予約ページの使いやすさ
お客さまがスマートフォンで数回タップするだけで予約まで進めるかを確かめます。メニュー、所要時間、担当のスタッフを選ぶ順番が分かりやすいか、入力の項目が多すぎないかがポイントです。多くのサービスは無料のプランや試用の期間があるので、自分のスマートフォンで実際に予約してみましょう。
2. スタッフの指名とシフトの管理
スタッフが2人以上いるサロンでは、お客さまが担当者を指名でき、スタッフごとの出勤の日に合わせて空き枠が出るかを確かめます。サービスによっては、複数のスタッフを扱う機能が上位のプランにしか含まれていないことがあります。
3. リマインドと自動のメール
予約完了のメール、前日のリマインド、来店後のお礼のメールが自動で送られるかを見ます。メールに加えてSMSやLINEで送れるか、文面を自分で変えられるかも確かめます。
4. キャンセルと変更の受け付け
お客さま自身が予約を変更したり取り消したりできるかを確かめます。電話でしか変更を受けない形だと、結局サロンの手間が残ります。キャンセルの期限や、キャンセル料のルールを予約ページに表示できるかも大切です。
5. 顧客の管理
来店の履歴、施術の内容、薬剤や肌の状態のメモなどを、お客さまごとに残せるかを見ます。次の来店のときに前回の内容をすぐ確かめられると、接客の質が上がります。
6. 事前の決済
予約の時点でクレジットカードで支払ってもらえるかどうかです。無断キャンセルの対策になる一方、決済手数料がかかります。事前決済を使わないなら、決済の機能がない分だけ料金が安いプランで足りることもあります。
7. ほかの道具との連携
POSレジ(売上や在庫を記録するレジのしくみ)、会計ソフト、Googleカレンダー、LINEの公式アカウント、Instagramなどとつながるかを確かめます。とくに物販の多いサロンは、予約と会計がつながっているかで、月末の集計の手間が大きく変わります。
業態で変わる、重視したい機能
同じサロンでも、業態によって重視したい機能は違います。
・美容室:カット、カラー、パーマの組み合わせで施術の時間が変わるため、メニューごとに所要時間を設定でき、組み合わせたときに正しく空き枠を計算できることが大切です。スタッフの指名も多いので、指名とシフトの管理も欠かせません
・ネイル・まつげのサロン:ひとりで営む店が多く、予約の件数と費用の釣り合いが大切です。デザインの写真を見せたり、前回のデザインの記録を残したりできると便利です
・エステサロン:回数券やコースの販売が多く、残りの回数の管理や、事前の決済の機能が役立ちます。カウンセリングの内容を顧客の情報に残せるかも確かめます
・整体・リラクゼーション:施術のベッドや部屋の数が限られるため、スタッフだけでなく、設備の空き具合で予約を受けられるか(リソースの管理)を見ます
・出張や訪問のサロン:お客さまの自宅や施設に出向く場合は、移動の時間を予約の前後に空けておけるか、訪問先の住所を予約のときに聞けるかを確かめます。予約フォームの項目を自由に増やせるサービスが向いています
・自宅サロン:住所を広く公開したくない場合は、予約が確定したお客さまにだけ詳しい場所を伝えられるかを見ます。確認のメールの文面を自分で書き換えられると、案内の仕方を工夫できます
自分のサロンの1日の流れを紙に書き出し、どこで手間がかかっているかを先に確かめてから機能を比べると、必要のない機能に料金を払わずに済みます。
費用の内訳:月額だけで比べない
予約システムの費用は、月額の料金だけではありません。年間でかかる費用を比べるには、次の項目を分けて確かめる必要があります。
| 費用の項目 | 内容 | 確かめる点 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 導入のときに1回かかる費用 | 無料のサービスが多いが、設定の代行が有料のことがある |
| 月額の利用料 | プランごとの毎月の料金 | 税込か税抜か、年払いと月払いで違うか |
| 予約件数の上限 | プランごとに受けられる予約の数 | 上限を超えたときの追加の料金 |
| 決済手数料 | 事前決済やカード決済のたびにかかる手数料 | 売上に対する割合、プランで率が変わるか |
| オプション | LINE連携、SMS、POSレジ連携など | 必要なものだけを加えたときの合計 |
| ポータルサイトの掲載料 | 予約サイトに店を載せる費用 | 掲載のプランと、予約ごとの手数料の有無 |
| 機器の費用 | カードの読み取り機、タブレットなど | 買い切りか、レンタルか |
とくに注意したいのが、予約件数の上限と決済手数料です。月額の安いプランを選んでも、繁忙期に上限を超えて追加の料金がかかったり、事前決済の手数料が売上に比例して増えたりすると、年間の合計はかえって高くなることがあります。1か月あたりの売上が50万円のサロンで、手数料の率が3.6%なら、手数料は1か月あたり18,000円です。月額の利用料より大きくなることも珍しくありません。
ポータルサイトと自分の予約ページの使い分け
費用の内訳の中で、サロンによって金額の差がいちばん大きいのが、ポータルサイトの掲載料です。ポータルサイトは、新しいお客さまに見つけてもらう力が強い一方、掲載のプランによって費用が変わり、金額は営業の担当者との相談で決まることが多く、公式サイトに一律の料金が載っていないこともあります。見積もりを取るときは、月額の掲載料のほかに、予約の件数に応じた手数料やポイントの負担があるかを必ず確かめましょう。
ポータルサイトと自分の予約ページを使い分けるときの考え方は、次のとおりです。
・新しいお客さまを集める入り口:ポータルサイト。初めての来店のきっかけを作る
・2回目以降の予約の入り口:自分の予約ページ。来店のときに予約ページのQRコードを渡したり、お礼のメールで案内したりする
・予約の台帳:どちらから入った予約も、1つの台帳で管理する。ポータルサイトの管理画面と予約システムが連携していない場合は、二重の予約が起きないよう、空き枠の調整の手順を決めておく
リピートのお客さまの予約まで掲載料のかかる入り口から受けていると、集客の費用がふくらみます。2回目以降は自分の予約ページへ案内する流れを作ると、同じ売上でも手元に残る額が変わります。ただし、ポータルサイトによっては、掲載の規約で、サイトから来たお客さまへの案内の方法に決まりがある場合があります。規約を確かめてから案内の方法を決めてください。
無断キャンセルを減らす工夫
予約システムを入れる目的として、無断キャンセルを減らしたいと考えるサロンは多いはずです。システムの機能と、運用の工夫を組み合わせると効果が上がります。
・前日のリマインド:予約の前日にメールやSMSで日時と場所を知らせる。多くの予約システムに標準で付いている
・変更とキャンセルのリンク:リマインドの中に、変更や取り消しのリンクを入れておく。行けなくなったお客さまが、連絡しにくさから無断で休むのを防げる
・キャンセルのルールの表示:予約ページと確認のメールに、キャンセルの期限とキャンセル料を明記する
・事前の決済:新規のお客さまや、時間の長いメニューに限って事前の決済を求める。全員に求めると、予約のハードルが上がる点に注意する
・空いた枠の案内:キャンセルで空いた枠を、SNSやLINEでその日のうちに案内する
無断キャンセルが続くお客さまへの対応も、あらかじめ決めておくと迷いません。2回目からは事前の決済をお願いする、電話で確認が取れた予約だけを受ける、といった対応を、ルールとして予約ページに書いておくと、個別の判断で揉めることが減ります。
主要な予約システムの料金の例
ここでは、料金を公式サイトで公開しているSquare 予約とSTORES 予約を例に、プランの違いを見てみます。どちらも2026年10月11日時点の公式の料金ページの記載です。料金は改定されることがあるので、申し込む前に必ず公式の料金ページで今日の金額を確かめてください。
Square 予約
Square 予約の料金ページには、3つのプランが載っています。
| プラン | 月額(店舗ごと) | 主な違い |
|---|---|---|
| フリー | 無料 | 1つのSquareアカウントにつき1店舗限定。複数スタッフの予約やGoogleカレンダーとの同期は含まれない |
| プラス | 3,000円 | 複数店舗、複数スタッフの予約、Googleカレンダーとの同期、無連絡キャンセルの防止対策など |
| プレミアム | 8,000円 | プラスの機能に加えて、リソースの管理、勤怠やスケジュールの管理などのスタッフ管理 |
決済手数料は、対面決済が2.5%から(年間のキャッシュレス決済額が3,000万円未満で、主要なカードブランドの場合)、オンラインの前払いが3.6%、カード情報の手入力や保存済みのカードを使う決済が3.75%です。メールとSMSの自動リマインダーは、フリーのプランにも含まれています。料金ページの月額には税込か税抜かの表記がないので、申し込むときに確かめましょう。
STORES 予約
STORES 予約の料金ページでは、プランごとに、1か月に受けられる予約の件数と、公開できる予約ページの数が決まっています。表示はすべて税込です。
| プラン | 年間契約の月額 | 複数月契約の月額 | 月間予約件数 |
|---|---|---|---|
| フリー | 0円 | 0円 | 50件 |
| スモール | 9,790円 | 12,980円 | 200件 |
| チーム | 19,690円 | 22,880円 | 300件 |
| ビジネス | 28,600円 | 31,790円 | 2,000件 |
有料のプランは、年間契約か、最短3か月からの複数月契約で、単月の契約はできません。予約件数の上限を超える場合は、50件ごとに1,078円(税込)で受け付けられる数を追加できます。LINEミニアプリ連携(月額4,400円、税込)や、POSレジとの連携などはオプションです。事前のクレジットカード決済の手数料は、フリープランで5.2%から、STORESのスタンダードプランに加入した場合は3.3%からと案内されています。
2つのサービスを比べると、料金の数え方そのものが違うことが分かります。Square 予約は店舗ごとの月額で予約件数の上限の記載がなく、STORES 予約は予約件数とページの数でプランが分かれます。月額の数字だけを横に並べても、正しい比較にはなりません。
年間の費用を試算する
具体的な数字で比べてみます。ひとりで営むネイルサロンで、1か月の予約が120件、事前決済は使わず、当日に店頭で支払ってもらう場合を考えます。
・Square 予約のフリー:1店舗でスタッフ1人なら、利用料は無料。リマインダーも使える。年間の利用料は0円で、かかるのは店頭でカード決済したときの手数料だけ
・STORES 予約のスモール(年間契約):9,790円×12か月で、年間117,480円(税込)
・STORES 予約のフリー:1か月の予約が50件までなので、120件のサロンでは足りない
この条件なら、Square 予約のフリーで足りる可能性が高いと言えます。一方で、スタッフを1人雇い、指名の予約を受けるようになると、Square 予約ではプラスのプラン(店舗ごとに月額3,000円、年間36,000円)が必要になります。
次に、スタッフ3人の美容室で、1か月の予約が250件、事前決済を1か月あたり20万円分使う場合です。STORES 予約なら、スタッフごとの予約管理ができるチームのプラン(年間契約で月額19,690円、年間236,280円)が目安になり、事前決済の手数料はスタンダードプランの3.3%で計算すると1か月あたり6,600円、年間79,200円です。Square 予約のプラスなら、月額3,000円で年間36,000円、オンラインの前払いの手数料は3.6%で1か月あたり7,200円、年間86,400円になります。
試算をするときは、繁忙期の月も忘れずに入れてください。年末や成人式の前、卒業や入学の時期など、サロンによって予約が集中する月があります。ふだんは上限に収まっていても、その月だけ上限を超えて追加の料金がかかることがあります。1年の中でいちばん予約の多い月の件数で、プランが足りるかを確かめておくと安心です。
このように、どのサービスが安いかは、スタッフの人数、予約の件数、事前決済の使い方で入れ替わります。自分のサロンの1年分の数字を当てはめて計算するのが、いちばん確かな比べ方です。なお、ここでの試算は公式の料金ページの記載をもとにした目安で、オプションや機器の費用は含めていません。
決済を使わない小さなサロンの候補
ここまで見てきたように、予約システムの多くは決済やPOSレジとの連携を軸に作られています。一方で、店頭の現金や振込、QRコード決済で支払いが済んでいて、予約の受け付けとリマインドのメールさえあれば足りる、という小さなサロンも少なくありません。
そうしたサロンの候補の1つが、Rizaflowです。公式サイトの記載によると、Rizaflowは、予約の受け付け、顧客の管理、予約完了と前日のリマインダーとお礼の自動メール、お客さま自身が使えるキャンセルのURL、会員のマイページを備えた予約システムで、決済の機能は必要な人だけが使う形になっています。ネイル・個人美容、整体・ヒーリング、ヨガなど、時間の枠で予約を受ける業態が対象です。
料金は税込で、フリーが0円(1か月の予約50件、スタッフ1名)、ライトが月額3,300円(予約300件、スタッフ1名)、スタンダードが月額7,700円(予約1,000件、スタッフ10名)、プロが月額19,800円(予約3,000件、スタッフの人数の制限なし)です。年契約なら1か月あたりの金額が下がり、初期費用と解約金はありません。予約の件数が上限を超えても予約は止まらず、100件ごとに1,100円(税込)が加わります。スタッフの指名とシフトの管理はスタンダード以上、事前決済はプロのプランで使えます。今使っている予約システムから書き出した顧客のCSVを取り込めるので、乗り換えのときに顧客の情報を入れ直す必要もありません。
先ほどの、ひとりで1か月120件の予約を受けるネイルサロンなら、ライトのプランで年間39,600円(月払いの場合)です。ただし、公式サイトの機能の一覧には、POSレジや物販の管理、店頭でのカード決済は挙がっていません。物販が多い、会計まで1つのシステムでまとめたい、というサロンには、決済とPOSレジを備えたサービスのほうが向いています。予約の受け付けとリピートのメールを手頃な費用で整えたいか、会計まで一体で管理したいかで選び分けるとよいでしょう。
Rizaflowは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
キャンセル料と予約のルールを決めるときの注意
予約システムを入れるときは、キャンセルの期限やキャンセル料のルールもあわせて決めておく必要があります。予約ページにルールを表示し、予約の前にお客さまに確かめてもらうことで、あとのトラブルを防げます。
ただし、キャンセル料はいくらでも決められるわけではありません。消費者契約法の第9条では、契約の解除に伴う損害賠償の額や違約金を定める条項について、同じ種類の契約の解除によって事業者に生じる「平均的な損害の額」を超える部分は無効とすると定めています。たとえば、前日のキャンセルでメニューの全額をキャンセル料として請求するルールが、その額に見合う損害が実際に生じているといえるかは、事情によって判断が分かれます。
一般には、予約の何日前か、何時間前かで段階を分け、直前ほど率を上げる形が多く見られます。ただ、どの率が妥当かは、メニューの内容、材料の準備の有無、その枠をほかのお客さまで埋められるかなどで変わります。迷う場合は、消費者庁の消費者契約法のページで考え方を確かめたうえで、必要に応じて弁護士などの専門家に相談してください。
顧客の情報を扱うときの注意
予約システムには、お客さまの名前、電話番号、メールアドレス、来店の履歴が保存されます。肌の状態やアレルギーのような、健康にかかわる情報をメモに残すこともあるでしょう。こうした情報は個人情報で、扱いには注意が必要です。
予約システムを選ぶときは、運営する会社がどのように情報を守っているか、データがどこに保存されるかを確かめます。サロンの側でも、スタッフごとにログインのアカウントを分ける、辞めたスタッフのアカウントはすぐに止める、パスワードを使い回さない、といった基本を守りましょう。予約システムを解約するときは、顧客のデータを書き出してから解約し、書き出したファイルの保存先も管理します。個人情報の扱いの全体の考え方は、個人情報保護委員会のサイトで案内されています。
お客さまから得た情報を、予約の管理と関係のない目的に使う場合は、あらかじめその目的を伝えておく必要があります。たとえば、来店後のお礼のメールに加えてキャンペーンの案内を送るなら、予約ページで案内を送ることを伝え、受け取りたくない人が止められるようにしておくと安心です。
導入と乗り換えの進め方
予約システムの導入は、次の順に進めると混乱が少なくなります。
- 今の予約の受け方と、1か月の予約の件数、スタッフの人数を書き出す
- 必要な機能と、費用の上限を決める
- 無料のプランや試用の期間で、2つから3つのサービスを実際に触る。自分のスマートフォンで、お客さまの立場で予約してみる
- メニュー、所要時間、スタッフ、シフトを登録する
- 今の予約の受け方と並行して、新しい予約ページを常連のお客さまに案内する
- 切り替えの日を決め、ホームページやSNSの予約のリンクを差し替える
乗り換えのときは、今のシステムから顧客の情報を書き出せるか、新しいシステムに取り込めるかを先に確かめます。すでに入っている未来の予約は、自動では移らないことが多いので、切り替えの日以降の予約をどう扱うかも決めておきます。ポータルサイトと自分の予約ページを併用する場合は、両方の予約が重ならないように、台帳を1つにまとめるしくみがあるかも大切です。
導入したあとに見ておきたい数字
予約システムを入れたら、管理画面の数字を月に1回は見る習慣をつけましょう。とくに見ておきたいのは次の3つです。
・予約の入り口の割合:ポータルサイト、自分の予約ページ、電話のそれぞれから何件入ったか。自分の予約ページからの割合が増えていれば、集客の費用を抑えられている
・リピートの割合:初めてのお客さまのうち、2回目の予約を入れた人の割合。お礼のメールや次回の予約の案内が効いているかが分かる
・キャンセルの割合:予約のうち、当日のキャンセルや無断キャンセルになった割合。リマインドやルールの見直しの効果を確かめる
数字は、前の月や前の年の同じ月と比べると変化が見えます。予約システムの月額は毎月の固定の費用なので、こうした数字が改善しているか、つまり費用に見合った効果が出ているかを、年に1度は確かめて契約のプランを見直すとよいでしょう。予約の件数が上限に近づいていれば上のプランへ、逆に大きく下回っていれば下のプランへ変えることで、むだな費用を減らせます。
経理の目線:予約システムの費用の記録
個人事業でサロンを営んでいる場合、予約システムの月額の利用料や決済手数料は、事業のための費用として帳簿に記録するのが一般的です。月額の利用料は「通信費」や「支払手数料」、決済手数料は「支払手数料」の科目で記録されることが多く見られます。ただし、科目の選び方に決まった正解があるわけではなく、毎年同じ科目で記録し続けることが大切です。
年契約で1年分をまとめて払った場合の扱いや、売上から手数料が差し引かれて入金される場合の記録の仕方は、帳簿のつけ方で迷いやすいところです。売上は手数料を差し引く前の金額で記録し、手数料は費用として分けて記録すると、売上の実態がつかみやすくなります。個別の扱いは事業の状況で変わるので、判断に迷う場合は税務署や税理士に確かめてください。
予約システムの管理画面から、月ごとの予約の件数や売上を書き出せると、帳簿づけや確定申告の準備も楽になります。導入するときに、書き出しの機能があるかどうかもあわせて確かめておきましょう。
予約のしくみを支える仕事と、直接取引の強み
サロンの予約システムのような業務の道具は、作る人、設定を手伝う人、使い方を教える人によって支えられています。小さなサロンでは、予約ページの設定やホームページとの連携を外部に頼むことも多く、こうした仕事は在宅で受けられるものも少なくありません。
20年この市場を見てきた立場から言えば、長く頼まれ続ける人ほど、相手の店の1日の流れを聞き取り、必要な機能だけを無理なく使える形に整えています。仲介の手数料がかからない直接の取引では、同じ予算で依頼する側はより多くの作業を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。小さなサロンと作り手が直接つながる取引は、双方にとって無理のない形になりやすいと感じます。
予約システムのような業務のしくみを作る仕事に関心がある人は、Web・業務システム開発のお仕事で、仕事の内容や求められるスキルをまとめています。システムの設計や導入の提案を担う人の報酬の相場は、システムコンサルタント・設計者の年収・単価相場で確かめられます。サロンの設備や内装の費用に使える制度を知りたい人は、美容室・サロン向け補助金2026年版|設備投資・内装リフォームに使える制度も参考にしてください。
よくある質問
Q. 個人サロンでも無料で使える予約システムはありますか?
あります。Square 予約のフリーのプランは1店舗に限って無料で、メールとSMSの自動リマインダーも使えます。STORES 予約のフリーのプランは1か月50件まで無料です。ただし、無料のプランは複数のスタッフの予約や予約件数に制限があることが多いので、自分のサロンの予約の件数とスタッフの人数で足りるかを確かめてから選びましょう。
Q. 予約システムの費用は月額だけを見て比べればいいですか?
月額だけでは不十分です。予約件数の上限を超えたときの追加の料金、事前決済の手数料、LINE連携やSMSなどのオプション、ポータルサイトの掲載料、カードの読み取り機などの機器の費用も合わせて、年間の合計で比べます。決済手数料は売上に比例するため、売上の多いサロンでは月額より大きくなることもあります。
Q. キャンセル料はいくらに設定してもいいですか?
自由に決められるわけではありません。消費者契約法の第9条では、契約の解除に伴う違約金などが、事業者に生じる平均的な損害の額を超える部分は無効とされています。直前ほど率を上げる段階的なルールが一般的ですが、妥当な率はメニューや準備の内容で変わります。迷う場合は専門家に相談してください。
Q. 今使っている予約システムから乗り換えるときの注意点は何ですか?
顧客の情報を書き出せるか、新しいシステムに取り込めるかを先に確かめます。すでに入っている未来の予約は自動で移らないことが多いので、切り替えの日を決め、それ以降の予約の扱いを決めておきます。しばらくは新旧を並行して使い、ホームページやSNSの予約のリンクを差し替えてから旧システムを解約します。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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