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ロート製薬の個人データ漏えい|通販の電話システムへの不正アクセス 2,797,545人 カード番号を含む通話音声も 2026

@SOHO編集部
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ロート製薬の個人データ漏えい|通販の電話システムへの不正アクセス 2,797,545人 カード番号を含む通話音声も 2026

この記事のポイント

  • ✓ロート製薬の情報漏洩について
  • ✓2026年11月6日の発表をもとに整理
  • ✓通信販売の電話システムへの不正アクセスで

ロート製薬の情報漏洩について、ロート製薬株式会社は2026年11月6日に「不正アクセスによるお客様の個人データ漏えいに関するお詫びとお知らせ」を発表しました。通信販売のお客様対応に使う電話システムと顧客管理システムが第三者の不正アクセスを受け、顧客管理システムで漏えい等の対象となった客は2,797,545人、そのうちクレジットカード番号と有効期限を含む通話音声データの対象は9,715人と確定した、という内容です。 不正に取得されたのは、氏名・住所・電話番号(対象者によって項目は異なる)と、通信販売に関する通話音声データで、カードのセキュリティコードとパスワード等の認証情報は含まれないと書かれています。 ロート製薬の通信販売に電話で注文や問い合わせをしたことがある人がまずすることは、ロート製薬を名乗る電話・メール・SMS・郵便物に応じないことと、個別の案内が届いた人はカードの利用明細を2026年9月までさかのぼって確かめることです。

この記事は、2026年11月7日時点でロート製薬のサイトに掲載されている11月6日の発表と、9月11日・9月15日の調査状況のお知らせを開き直し、その記載だけをもとに書いています。報道に出ている丸めた数字や、公式に書かれていない推測は入れていません。

ロート製薬の発表で何が起きたのか

「ロート製薬 情報漏洩」と検索した人の多くは、目薬やスキンケアの商品をロート製薬の通信販売で買ったことがあり、電話で注文や問い合わせをした覚えがある人でしょう。知りたいのは「自分は対象なのか」「カード番号まで漏れたのか」「今すぐ何をすればいいのか」の3つだと思います。最初に、11月6日の発表の骨子を整理します。

  • 2026年9月10日、ロート製薬が通信販売で使う電話システムのサービス事業者から、不審なアクセスがあるとの報告を受けた
  • 調査の結果、通信販売のお客様対応に使う電話システムと顧客管理システムで第三者による不正アクセスが行われ、同社が保有・管理する一部の情報が不正に取得されたことを確認した
  • 顧客管理システムで漏えい等の対象となった客は2,797,545人
  • 電話システムの通話音声データのうち、クレジットカード番号と有効期限を含むものの対象となる客は9,715人
  • セキュリティコードとパスワード等の認証情報は、聞いておらず保存もしていないため含まれない
  • 原因は、電話システムのアカウント情報が第三者に不正に使われたこと

9月の時点では「不正アクセスの可能性」「取得された可能性」という段階でした。11月6日の発表で、件数と項目が初めてはっきりしました。今回は「漏えいしたことが判明いたしました」と書かれていて、可能性ではなく漏えいを認める発表です。

この件の特徴は、文字の記録だけでなく、電話の録音そのものが不正に取得された点にあります。注文の電話で読み上げたカード番号が録音に残っていたため、その一部にカード番号と有効期限が含まれていました。

公表の経緯と分かっていること

ロート製薬はこの件について、9月から段階を追って発表しています。それぞれの発表で分かったことを、日付の順に並べます。

日付 出来事 出典
2026年9月10日 電話システムのサービス事業者から不審なアクセスの報告。アカウントの利用停止、パスワード変更などを実施 11月6日の発表
2026年9月11日 「当社システムにおける不正アクセスの可能性について」を掲載 9月11日のお知らせ
2026年9月14日 所轄警察署に被害を申告 11月6日の発表
2026年9月15日 「当社システムにおける不正アクセスに関する調査状況について」を掲載。個人情報保護委員会へ報告 9月15日のお知らせ、11月6日の発表
2026年10月16日 電話システムに関する外部の専門機関による調査が完了 11月6日の発表
2026年10月22日 専用お問い合わせフォームを開設 9月15日のお知らせの追記
2026年11月6日 件数と項目を含む調査結果を発表 11月6日の発表

9月11日のお知らせでは、通信販売で使っているシステムに「第三者による不正アクセスの可能性がある事象を確認」したと書かれていました。9月15日には、通話音声データと付随する情報が不正に取得された可能性があり、顧客管理システムについても情報が取得された可能性があるとされました。どちらの時点でも、件数は調査中でした。

9月15日のお知らせは、再決済、本人確認、返金、アカウント確認などを理由にカード情報や暗証番号、パスワードを求める不審な連絡に応じないよう呼びかけていました。この呼びかけは、11月6日の発表でも続いています。

11月6日の発表では、調査結果をお届けするまでに時間がかかったことへのお詫びも書かれています。9月から2か月近くたっての確定なので、9月の時点で「様子を見よう」と考えていた人も、改めて自分が対象かを確かめる必要があります。

不正に取得された情報と、含まれない情報

11月6日の発表に書かれている内容を、システムごとに分けて整理します。

区分 発表に書かれている内容
顧客管理システムの情報 氏名、住所、電話番号。対象者やデータの内容により、含まれる項目は異なる
顧客管理システムの対象 漏えい等の対象となった客 2,797,545人
電話システムの情報 通話音声データ(商品に関する問い合わせ、注文内容その他、通信販売に関する通話内容)
通話音声のうちカード情報を含むもの クレジットカード番号と有効期限。対象となる客 9,715人
含まれないと書かれている情報 クレジットカードのセキュリティコード、パスワード等の認証情報

顧客管理システムの項目について、発表は「お客様によっては、上記のうち一部の項目のみに限られる場合があります」と書いています。たとえば、氏名と電話番号だけの人もいれば、住所まで含まれる人もいる、ということです。自分の場合にどの項目が含まれるかは、個別の案内で伝えられるとされています。

セキュリティコードは、カードの裏面などに書かれた3桁または4桁の番号です。ネットで買い物をするときに求められることが多い番号で、ロート製薬は電話でこれを聞いていなかったため、録音にも含まれていないと説明しています。

当社では、クレジットカードのセキュリティコードおよびパスワード等の認証情報はお伺いしておらず、取得・保存していないため、今回、不正に取得された情報には含まれておりません。 出典: ロート製薬株式会社「不正アクセスによるお客様の個人データ漏えいに関するお詫びとお知らせ」

ただ、セキュリティコードが無くても、カード番号と有効期限だけで使われてしまう場面はありえます。そのためロート製薬は、カード番号を含む通話音声の対象者に、利用明細の確認を求めています。

2,797,545人と9,715人の読み方

件数を読むときは、2つの数字の関係に気をつけてください。

2,797,545人は、ロート製薬が使う複数の顧客管理システムに保存されていた情報のうち、漏えい等の対象となった客の数です。9,715人は、クレジットカード番号と有効期限が含まれる通話音声データの対象となる客の数です。発表では、9,715人を顧客管理システムの人数の内訳として書いているわけではなく、別のシステムの区分として書いています。2つを足して合計を作らないでください。

また、9,715人は「通話音声の対象者全体」ではありません。通話音声データが不正に取得された人のうち、その録音にカード番号と有効期限が含まれていた人の数です。通話音声データの対象者全体が何人かは、発表には書かれていません。

件数は人数で書かれています。「件」ではなく「人」なので、社内や家族に伝えるときも「2,797,545人」と発表のとおりに伝えるのが正確です。丸めた数字にすると、どの区分の数字なのかが分かりにくくなります。

通話音声データの対象期間

通話音声データは、2025年9月10日から2026年9月5日までの期間に、ロート製薬の通信販売に電話した客に関するものです。ただし、その1年間すべてではなく、対象期間は次の3つに分かれています。

対象期間 始まり 終わり
1つ目 2025年9月10日(水) 2025年11月16日(日)
2つ目 2025年12月9日(火) 2026年3月22日(日)
3つ目 2026年8月21日(金) 2026年9月5日(土)

自分がこの期間にロート製薬の通信販売に電話したかを思い出すときは、次のような手がかりが使えます。

  1. 通話の履歴が残っていれば、ロート製薬の通信販売の番号への発信がないかを見る
  2. 電話で注文した商品の届いた時期や、届いた箱に入っていた納品書の日付を見る
  3. カードの利用明細で、ロート製薬の通信販売の支払いがあった時期を見る

この期間に電話で注文し、そのときにカード番号を伝えた覚えがある人は、9,715人に含まれている可能性があります。個別の案内が届いていないかを、郵便物とメールの両方で確かめてください。

原因について発表されていること

11月6日の発表では、現時点で確認できている原因として、通信販売のお客様対応に使う電話システムのアカウント情報が第三者に不正に使われ、そのシステムに不正アクセスが行われたことが書かれています。顧客管理システムに保存されていた情報は、電話システムを経由して不正に取得されたことを確認したとされています。

アカウント情報とは、システムに入るためのIDとパスワードのことです。発表には、そのアカウント情報がどのようにして第三者の手に渡ったのかは書かれていません。電話システムのサービス事業者の名前も書かれていません。

電話システムと顧客管理システムがつながっていたため、電話システムに入られたことで、顧客管理システムの情報まで取得されたと読み取れます。どちらか1つのシステムに入られると、つながった別のシステムにも影響が及ぶことがあるという例です。

一般に、アカウント情報が第三者に渡る経路には、偽のログイン画面に入力させられる、ほかのサービスで漏れたパスワードが使い回されていた、端末が悪意のあるプログラムに感染していた、などがあります。ただし、今回どれに当たるのかは発表に書かれていないので、ここに挙げたものを今回の原因と受け取らないでください。客の側から見て大事なのは、原因の細部よりも、取得された情報に合わせて備えることです。

原因の全体像が分かっていない部分について、推測で語らないことが大切です。社内や家族に説明するときも、「電話システムのアカウント情報が第三者に不正に使われたと発表されている」と書くのが正確です。

ロート製薬の対応

11月6日の発表に書かれているロート製薬の対応は、次のとおりです。

  • 対象となる客に、順次、郵送またはメール等で個別の案内をしてきた。案内では、お詫びとともに、その客に関係する情報と必要な対応を伝えている
  • 追加の案内や対応が必要な客が確認された場合は、個別の影響を踏まえて対応する
  • カード会社と連携し、漏えいした対象のカードによる取引のモニタリングを続けている
  • 対象の客について、カードの再発行にかかる費用を客に負担させないよう、カード会社に依頼している
  • 関係するアカウントのパスワードの一斉変更などの緊急措置を実施した
  • 電話口でのカード番号の聞き取りを止め、書面による支払い手続きに運用を見直した
  • 個人情報保護委員会や警察をはじめとした関係機関への報告と連携を続ける

発表の時点で、この件に起因すると考えられる個人情報の不正利用などの二次被害は、同社が把握している限り確認されていないと書かれています。

電話でのカード番号の聞き取りを止めたという点は、これから通信販売を使う人にとっても大事な変化です。今後、ロート製薬を名乗る電話で「カード番号を教えてください」と言われたら、運用の見直しの内容と合わないので、まず疑ってください。

自分が対象かを確かめる方法

自分が2,797,545人や9,715人に含まれているかを、自分で調べる方法は発表には書かれていません。ロート製薬は、対象となる客に順次、郵送またはメール等で個別の案内をしてきたとしています。確かめる手がかりは次のとおりです。

  1. ロート製薬から、この件についての封書やメールが届いていないかを確かめる。迷惑メールのフォルダも見る
  2. 届いていれば、案内に書かれた「関係する情報」と「必要な対応」を読む
  3. 届いていないが、通信販売に電話した覚えがある場合は、後に書く専用ダイヤルかフォームで問い合わせる

注意したいのは、個別の案内を装った偽の連絡です。届いた封書やメールが本物かを確かめるときは、そこに書かれた番号やURLではなく、ロート製薬のサイトに載っている発表で窓口を確かめてから連絡してください。発表は、不審な連絡に書かれた電話番号への連絡やURLへのアクセスをしないよう求めています。

電話で注文した人がすること

不正に取得された情報は、人によって違います。自分に当てはまるものから進めてください。

カード番号を含む通話音声の対象と案内された人

  • 2026年9月以降のカードの利用明細に、身に覚えのない請求がないかを確かめる
  • 身に覚えのない請求があれば、カードの裏面に書かれたカード会社に連絡する
  • カードの再発行を考えるときは、利用しているカード会社に連絡する。ロート製薬は、再発行の費用を客に負担させないようカード会社に依頼している

氏名・住所・電話番号の対象と案内された人

  • ロート製薬や通信販売を名乗る電話、メール、SMS、郵便物に、カード情報や暗証番号、パスワードを伝えない
  • 「返金があります」「再決済が必要です」という連絡は、まず疑う
  • 家族と同じ電話番号を使っている場合は、家族にも注意を伝える

案内は届いていないが、電話した覚えがある人

  • 上の2つの注意を、念のため同じように守る
  • 気になる場合は、専用ダイヤルかフォームで問い合わせる

ロート製薬は、この件への対応を理由に、暗証番号やパスワード等の入力や改めての提供をお願いすることはないとしています。この一文を基準にすれば、多くの偽の連絡は見分けられます。

カードの利用明細の確かめ方

カード番号を含む通話音声の対象と案内された人は、利用明細を確かめることになります。明細を見慣れていない人のために、確かめ方の手順を整理します。

  1. カード会社の公式アプリか、自分でブックマークした会員向けのサイトにログインする。メールやSMSのリンクからは入らない
  2. 2026年9月以降の明細を、月ごとに開く
  3. 利用先の名前、日付、金額を1件ずつ見る。少額の請求も見落とさない
  4. 利用先の名前に見覚えがないときは、カード会社のサイトで利用先の名前の調べ方を確かめる。店の名前と明細の表示が違うこともある
  5. それでも身に覚えがなければ、カードの裏面にある番号に電話する

少額の請求に気をつけるのは、カードが使えるかを試すために、まず小さな金額で使われることがあるからです。数百円の請求でも、身に覚えがなければカード会社に伝えてください。

カードを再発行すると、カード番号が変わります。公共料金や携帯電話の料金、ネットのサービスの支払いにそのカードを登録していれば、新しい番号に登録し直す必要があります。再発行を決める前に、どこにそのカードを登録しているかを書き出しておくと、手続きが楽になります。

ロート製薬を名乗る偽の連絡の型

発表は、この件に関連してなりすましメールやフィッシング詐欺などが起きることが考えられ、不審な電話、メール、SMS、郵便物などが送られる可能性があると注意を呼びかけています。住所と電話番号が含まれるため、メールだけでなく、電話や郵便物にも気をつける必要があります。

偽の連絡の型 ありそうな言い方の例 確かめ方
返金の案内 「情報漏えいのお詫びとして返金します。口座を教えてください」 発表には返金の記載がない。自分で発表を開いて確かめる
再決済の依頼 「カードが使えなくなったので、新しいカード番号を教えてください」 ロート製薬は電話でのカード番号の聞き取りを止めている
本人確認 「漏えいの対象か確認するため、生年月日と暗証番号を教えてください」 対応を理由に暗証番号やパスワードを求めることはないと書かれている
偽の封書 「こちらのURLから対象かどうかを確認してください」 封書に書かれたURLではなく、ロート製薬のサイトを自分で開く
カード会社を名乗る電話 「ロート製薬の件でカードを止めます。番号を確認させてください」 一度切って、カードの裏面の番号にかけ直す

特に注意したいのは、電話です。今回は通話音声データが取得されているため、注文のときのやりとりの中身を知っている相手から電話がかかってくることも考えられます。注文した商品の名前を言い当てられても、それだけで本物だと判断しないでください。

住所と電話番号が漏れたときに起こりうること

氏名、住所、電話番号の組み合わせは、カード番号ほど直接お金に結びつく情報ではありません。それでも、次のようなことが起こりえます。

  • 名前を呼んでかけてくる勧誘や詐欺の電話が増える
  • 自宅に、通信販売や健康食品の会社を名乗る郵便物やチラシが届く
  • 「以前ご注文いただいた商品の定期便の確認です」と、注文の事実を知っているかのような連絡が来る
  • 電話番号あてに、配送業者や通信販売を名乗るSMSが届く

こうした連絡は、すぐには来ないこともあります。半年後、1年後に届くこともあるので、しばらくは「ロート製薬の名前が出る連絡は、まず疑う」と決めておくと安心です。家族の中で通信販売を主に使っている人がいれば、その人にも伝えておいてください。

高齢の家族が電話で注文していた場合は、特に気をつけたいところです。電話での勧誘に慣れていない人ほど、商品名や注文の時期を言い当てられると信じやすくなります。「ロート製薬からカード番号や暗証番号を聞かれることはない」と一言伝えておくだけでも、被害を防ぐ助けになります。

家族に伝えるときの文面の例

通信販売を家族の誰かがまとめて使っている家庭では、本人だけが気をつけても足りません。電話を取るのは別の家族のこともあるからです。家族に伝えるときは、長い説明よりも、してほしいことを短く伝えるほうが届きます。たとえば、次のような文面です。

「ロート製薬の通信販売の電話システムが不正アクセスを受けて、電話で注文した人の名前や住所、電話番号が漏れたと11月6日に発表があった。一部の人はカード番号も含まれている。ロート製薬を名乗る電話で、カード番号や暗証番号、口座を聞かれても答えないで。返金や再決済の話が出たら、一度切って、通信販売の担当の家族に知らせて。」

このとき、「通信販売の担当の家族」の部分は、家族の中で誰が対応するかを決めて、その人の名前に書き換えてください。大事なのは、電話を受けた人がその場で判断しなくてよい形にしておくことです。偽の電話は、急がせることでその場の判断を誤らせようとします。「その場では答えない。あとで家族と相談する」と決めておくだけで、多くの被害は防げます。

離れて暮らす親に伝えるときは、電話で一度話したうえで、紙に書いて電話機の近くに貼ってもらうのも1つの方法です。「ロート製薬、カード番号、暗証番号、答えない」と大きく書いておけば、いざというときに思い出しやすくなります。

電話での注文で何が記録されるのか

今回の件で初めて、電話の注文が録音されていると意識した人もいるかもしれません。通信販売の電話受付では、注文の内容に間違いがないかを後から確かめるためや、受付の質を上げるために、通話を録音していることが多くあります。録音していることは、電話がつながったときの自動の案内で知らされるのが一般的です。

録音には、話した内容がそのまま残ります。商品の名前や数だけでなく、名前、住所、電話番号、支払いの方法、そしてカードで払う場合はカード番号を読み上げた声も残ります。今回、カード番号と有効期限を含む通話音声が9,715人分あったのは、そのためです。

ロート製薬は、電話口でのカード番号の聞き取りを止め、書面による支払い手続きに切り替えたと発表しています。電話で注文するときに、カード番号を口頭で伝えるのは便利ですが、録音や受付の画面など、どこかに記録が残る可能性があります。これからも通信販売を電話で使う人は、カード番号を電話で伝えずに済む支払い方法があれば、そちらを選ぶのも1つの考え方です。どの方法が使えるかは、利用する通信販売の案内で確かめてください。

会社で電話受付のシステムを使っている人へ

今回の件は、通信販売の会社に限らず、電話受付のシステムと顧客管理のシステムをつないで使っている会社にとっても他人事ではありません。小さな会社でも、クラウドの電話システムを入れて、着信のたびに顧客の情報を画面に出す使い方は広がっています。便利な一方で、電話システムのアカウントが1つ乗っ取られると、つながった顧客の情報まで見られてしまうことがあります。

見直したい点は、次のとおりです。

  1. 電話システムと顧客管理システムのアカウントを、誰が持っているかを書き出す。辞めた人のアカウントが残っていないかも確かめる
  2. 管理者のアカウントには、使えるなら多要素認証を設定する
  3. 電話システムから顧客管理システムのどの項目が見えるかを確かめ、受付に要らない項目は見えないようにする
  4. 通話の録音をどのくらいの期間残すかを決め、要らなくなった録音は削除する
  5. 電話でカード番号を聞く運用があれば、聞かずに済む方法に変えられないかを検討する

中小企業がこうした守りを固めるとき、費用の負担が気になるところです。補助金を使ってセキュリティ対策を進める方法は、中小企業のサイバーセキュリティ対策2026|IT導入補助金で防御力を強化する方法で整理しています。

社内に注意を伝えるお知らせ文を書くときは、「漏えいした」と「漏えいの可能性がある」を書き分け、件数は発表のとおりに書くのが基本です。文書を正確に書く力を確かめる資格の1つとして、ビジネス文書検定があります。

問い合わせ窓口

11月6日の発表に載っている本件の窓口は次のとおりです。

項目 内容
窓口 ロート製薬 お問い合わせ専用ダイヤル
電話番号 0120-610-654
受付時間 9時から18時(土・日・祝日を含む)
フォーム 専用お問い合わせフォーム

専用お問い合わせフォームは、9月15日のお知らせの追記によると、2026年10月22日に開設されています。フォームの場所はロート製薬の専用お問い合わせフォームで、11月6日の発表にも同じ場所が載っています。

電話番号は、必ずロート製薬のサイトに載っている発表で確かめてからかけてください。メールやSMS、封書に書かれた番号には、かけないようにしてください。土日祝日も受け付けているので、平日に時間が取れない人も問い合わせられます。

今後の続報で確かめたい点

11月6日の発表で件数と項目は確定しましたが、まだ分かっていないこともあります。続報が出たときは、次の点を確かめるとよいでしょう。

  • 追加の案内が必要な客が見つかったか。発表には、追加の案内や対応が必要と判断した客が確認された場合は対応すると書かれている
  • 電話システムのアカウント情報がどのようにして第三者の手に渡ったのか
  • 二次被害が確認されたか。11月6日の時点では確認されていない
  • 通信販売の支払い手続きが、書面による手続きの後にどう変わるか

続報を追うときは、報道の見出しではなく、ロート製薬のサイトに載る発表そのものを見るようにしてください。報道では件数が丸められ、どの区分の数字なのかが分かりにくくなることがあります。家族や職場で伝えるときも、発表の日付と件数、含まれないと書かれた項目を、発表の言葉のまま伝えるのが確実です。

個別の案内が届いた人は、その封書やメールを捨てずに保存しておいてください。後でカードの不正利用が見つかったときや、追加の案内が届いたときに、最初に何と書かれていたかを見比べられます。封書なら届いた日付を書き添え、メールなら受信箱の中で目印を付けておくと、探すときに困りません。

9月の発表を見て対応した人が改めて確かめること

9月11日や9月15日のお知らせを見て、すでに注意していた人もいるでしょう。その時点では件数も項目も分かっていなかったので、11月6日の発表で改めて確かめたいことがあります。

  1. 自分に個別の案内が届いているかを確かめる。9月以降に届いた封書やメールを見直す
  2. カード番号を含む通話音声の対象と案内されていれば、9月以降の明細をもう一度見る。9月の時点で一度確かめた人も、その後の月の明細を見る
  3. 9月の時点でカードを止めた人は、新しいカードの番号に、公共料金やネットのサービスの支払いが切り替わっているかを確かめる
  4. 9月以降に、ロート製薬や通信販売を名乗る不審な電話や郵便物がなかったかを思い出す。あれば、日付と内容をメモにしておく

9月15日のお知らせの時点で、すでに「通話音声データとこれに付随する情報が不正に取得された可能性がある」と書かれていました。11月6日の発表は、その中身を確定させたものです。9月の段階で気をつけていたことは、そのまま続けて問題ありません。

在宅で仕事をする人が気をつけること

在宅で仕事をする人の中には、通信販売の電話受付やカスタマーサポートの仕事を請けている人もいるでしょう。今回の件は、電話で受け付けたやりとりの録音が、まとめて外に出た例です。電話で客から聞いた情報が、どのシステムに、どのような形で残るのかを知っておくことは、受付の仕事をするうえで欠かせません。

個人情報の保護に関する法律は、個人情報データベース等を事業に使っている人を「個人情報取扱事業者」と呼び、預かった個人データの安全管理のために必要で適切な措置をとるよう求めています(第23条)。個人データの扱いを外部に任せるときは、任せた先の監督も求められます(第25条)。個人の権利利益を害するおそれが大きい漏えい等が起きたときは、個人情報保護委員会への報告と本人への通知が求められます(第26条)。条文はe-Govの個人情報の保護に関する法律で確かめられます。

フリーランスや個人事業主でも、事業で顧客の個人データを扱っていれば、個人情報取扱事業者に当たる場合があります。受付の仕事で使うシステムのIDとパスワードは、ほかのサービスと使い回さない、ほかの人に教えない、使い終わったら必ずログアウトする、といった基本が大切です。自分の仕事がどの決まりに当たるかは、扱う情報の種類や契約の中身で変わるので、気になる人は個人情報保護委員会の相談ダイヤル(03-6457-9849)で確かめると確実です。

電話でカード番号を聞き取る仕事を任されたときは、聞き取ったカード番号をどこに記録するのか、録音が残るのかを、依頼元に確かめておくと安心です。今回のロート製薬のように、電話での聞き取りそのものを止めて書面の手続きに切り替える会社もあります。

アカウントを守る力を仕事に生かす

今回の件は、電話システムのアカウント情報が不正に使われたことで、つながった顧客管理システムの情報まで取得された例です。システムに入るためのIDとパスワードを守ることが、多くの客の情報を守ることにつながります。パスワードを使い回さない、多要素認証を設定する、という基本は、会社でも個人でも変わりません。

多要素認証とは、パスワードに加えて、スマートフォンのアプリなどもう1つの手段で本人を確かめるしくみです。会社で導入するときの考え方は、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版で詳しく解説しています。社員が偽の連絡に反応しないための訓練については、社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果|2026年最新の従業員教育ガイドが参考になります。

2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきた中で見えてきた傾向として、受付やサポートの仕事を長く任される人ほど、預かった情報をどこに残し、いつ削除するかを最初に依頼元と決めています。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。

よくある質問

Q. ロート製薬の件で、カードのセキュリティコードも漏れたのですか?

2026年11月6日の発表では、ロート製薬は電話でセキュリティコードとパスワード等の認証情報を聞いておらず、取得も保存もしていないため、不正に取得された情報には含まれないと書かれています。カード番号と有効期限を含む通話音声の対象は9,715人です。対象の人は、2026年9月以降の利用明細を確かめてください。

Q. 2,797,545人と9,715人は足して数えるのですか?

足しません。2,797,545人は顧客管理システムで漏えい等の対象となった客の数で、9,715人はカード番号と有効期限を含む通話音声データの対象となる客の数です。別のシステムの区分として発表されているので、合計を作らず、それぞれ発表のとおりに扱ってください。

Q. カードを再発行すると費用はかかりますか?

発表によると、対象の客については、カードの再発行に伴う費用を客に負担させないよう、ロート製薬からカード会社に依頼しています。再発行する場合は、利用しているカード会社に連絡するよう書かれています。細かい手続きはカード会社によって違うので、カードの裏面の番号で確かめてください。

Q. 問い合わせ窓口はどこですか?

ロート製薬 お問い合わせ専用ダイヤル 0120-610-654 で、受付時間は9時から18時(土・日・祝日を含む)です。2026年10月22日に開設された専用お問い合わせフォームもあります。番号は、届いた連絡に書かれたものではなく、ロート製薬のサイトの発表で確かめてからかけてください。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月7日
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