退職届の封筒|サイズと表書きと入れ方


この記事のポイント
- ✓退職届の封筒の選び方を
- ✓白い無地の封筒を選ぶ理由
- ✓用紙の大きさと長形3号・長形4号の対応
退職届の封筒を準備する段階まで来た人は、すでに退職の意思を固め、上司との話し合いもある程度進んでいるはずです。ここで迷うのは、どんな封筒を買えばよいのか、表に何と書くのか、用紙をどう折って入れるのか、という細かな点です。結論から言うと、退職届の封筒は白い無地の封筒を選び、表の中央に「退職届」、裏の左下に所属と氏名を書き、用紙を三つ折りにして入れれば、形式としては十分です。この記事では、その理由と手順を1つずつ説明したうえで、手渡しできないときの郵送の方法、出すタイミングと法律上の扱いまでを整理します。最後まで読めば、封筒を買いに行く前に必要なものと、書き終えた封筒を出すまでの流れが分かります。
退職届と退職願と辞表の違い
封筒の話に入る前に、表に書く言葉を決めるために、3つの書類の違いを押さえておきます。どれも会社を辞めることに関わる書類ですが、意味と使う場面が違います。
| 書類 | 意味 | 主に使う人 |
|---|---|---|
| 退職願 | 会社に退職を願い出て、承諾を求める書類 | 会社員。退職の相談の段階で出す |
| 退職届 | 退職することが決まった後、その事実を届け出る書類 | 会社員。退職日が確定した段階で出す |
| 辞表 | 役職を辞する意思を示す書類 | 会社の役員や公務員 |
退職願は「辞めさせてください」とお願いする書類なので、会社が承諾するまでは取り下げられる余地があると一般に考えられています。退職届は「辞めます」と届け出る書類で、会社に受け取られた後は撤回が難しくなります。一般の会社員が辞表を出すことは通常ありません。
どの書類を出すかは、会社の決まりで指定されていることもあります。就業規則や社内の手続きの案内に「退職願を提出する」と書かれていればそれに従い、指定の様式があればその様式を使います。様式が決まっていない場合は、上司と退職日を合意した後に退職届を出すのが一般的な流れです。封筒の表書きは、中に入れる書類の名前と一致させます。退職願を入れるなら「退職願」、退職届を入れるなら「退職届」と書きます。
なお、退職届そのものは、法律で出し方が決められた書類ではありません。期間の定めのない雇用、つまり正社員のように契約期間が決まっていない働き方について、民法は次のように定めています。
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。 出典: e-Gov法令検索「民法」第627条
つまり法律上は、退職の申し入れは口頭でも成り立ちます。それでも書面にして封筒に入れて出すのは、いつ、誰に、どんな内容で申し入れたかを記録として残し、後で「聞いていない」という食い違いを防ぐためです。封筒の書き方にきちんとした形があるのも、この書類が記録として扱われることを前提にしているからだと考えると、1つ1つの決まりの意味が分かりやすくなります。
封筒の選び方は色と大きさで決まる
封筒選びで決めることは、色と大きさの2つです。
色は白、柄も郵便番号の枠もないもの
退職届の封筒は、白い無地のものを選びます。茶封筒は、会社の中で事務的な書類のやり取りに使われることが多く、改まった書類を入れる封筒としては軽く見られがちです。柄や色が入った封筒も避けます。
郵便番号の枠が印刷された封筒は、手渡しで出す場合には使わないほうが無難です。郵便番号の枠は郵送のための印刷なので、手渡しの封筒にあると「郵送用の封筒を流用した」という印象を与えます。郵送で出す場合は、郵便番号の枠があっても問題ありません。
中が透けない封筒を選ぶことも大切です。退職届は、上司から人事の担当者へと何人かの手を経る書類なので、途中で中身が見えないよう、二重になった封筒や、厚手の紙の封筒を選ぶと安心です。文房具店のほか、コンビニエンスストアや100円ショップでも白い封筒は手に入りますが、郵便番号の枠付きのものしか置いていない店もあるので、買う前に袋の表示を確かめます。
大きさは用紙のサイズで選ぶ
封筒の大きさは、中に入れる用紙の大きさで決まります。退職届の用紙は、A4判かB5判の白い便箋やコピー用紙を使うのが一般的です。
| 用紙の大きさ | 封筒 | 入れ方 |
|---|---|---|
| A4判 | 長形3号 | 三つ折りにして入れる |
| B5判 | 長形4号 | 三つ折りにして入れる |
| A4判を折らずに出したい場合 | 角形2号 | 折らずに入れる |
ハローワークの「応募書類の作り方」も、A4の応募書類を三つ折りにして入れる封筒として長3型を、折らずに入れる封筒として角2型を挙げています。退職届は1枚の書類なので、三つ折りにして長形の封筒に入れる形がもっとも多く使われます。
用紙の大きさは、社内の書類に合わせて選ぶと迷いません。会社で使っている書類の多くがA4判なら、退職届もA4判にして長形3号の封筒に入れます。手書きの場合はB5判の便箋を使う人も多く、その場合は長形4号を選びます。
表書きの書き方
封筒の表には、中央に大きく「退職届」と書きます。退職願を入れる場合は「退職願」です。書き方の基本は次のとおりです。
| 項目 | 書き方 |
|---|---|
| 向き | 縦書き |
| 位置 | 封筒の中央、やや上から書き始める |
| 筆記具 | 黒の筆ペンかサインペン、または黒のボールペン |
| 文字の大きさ | 裏書きの氏名より大きく、封筒の長さの半分ほど |
| 宛名 | 手渡しの場合は書かない |
筆記具は、黒の筆ペンや太めのサインペンを使うと、文字がはっきりして改まった印象になります。ボールペンで書く場合は、細すぎないものを選びます。鉛筆や消せるボールペンは使いません。書き損じた場合は、修正液や二重線で直さず、新しい封筒に書き直します。予備の封筒を1枚多く買っておくと、書き損じても慌てずに済みます。
文字の大きさのバランスは、「退職届」の3文字が封筒の長さの半分ほどに収まるくらいが目安です。小さすぎると何の封筒か分かりにくく、大きすぎると文字が封筒の端に寄ってしまいます。最初に鉛筆で薄く位置の目安をつけておき、書き終えてから消しゴムで消すと、真ん中にきれいに収まります。
手渡しで出す場合、表に宛名は書きません。受け取る相手が目の前にいるので、宛名がなくても誰宛ての書類かは明らかです。郵送する場合の表書きは、後の「郵送するときの封筒の書き方」で説明します。
裏書きの書き方と封の仕方
封筒の裏には、左下に所属部署と氏名を書きます。所属部署を右側、氏名をその左に、縦書きで並べます。部署名は「営業部第二課」のように正式な名称で書き、略称は使いません。
| 項目 | 書き方 |
|---|---|
| 所属部署 | 左下に、氏名の右側に縦書きで |
| 氏名 | 部署名の左に、部署名よりやや大きく |
| 日付 | 書かなくてもよい。書く場合は左上に |
| 封 | 手渡しは封をしないことが多い。郵送はのり付けして「〆」 |
封をするかどうかは、渡し方によって変わります。手渡しの場合は、受け取った上司がすぐに中を確かめられるように、のり付けをしないのが一般的です。のり付けをする場合も、テープやホチキスではなく、のりで封をします。
郵送する場合は、必ずのり付けで封をし、封じ目に「〆」の印を書きます。ハローワークの「応募書類の作り方」も、応募書類を郵送する封筒について次のように案内しています。
封筒はのり付けで封をし、「〆」印(「×」(バツ)でないことに注意)を付けます。 セロハンテープ止めやホチキス止めは厳禁です。 出典: ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」
これは応募書類についての案内ですが、改まった書類を郵送するときの基本として、退職届にもそのまま当てはまります。「〆」は「締め」の意味で、封をしたことを示す印です。「×」と書き間違えないよう気をつけます。
用紙の折り方と封筒への入れ方
退職届を長形の封筒に入れるときは、用紙を三つ折りにします。手順は次のとおりです。
- 退職届を、文字が書かれた面を上にして机に置く
- 下から3分の1を上に折り上げる
- 上から3分の1を、折り上げた部分にかぶせるように下に折る
- 折り目を指でなぞって整える
この折り方では、書き出しの部分が一番外側にきます。封筒を開けて取り出し、上の折り返しを開けば、すぐに「退職届」の文字と本文が読めるため、読む人の手間が少なくなります。
折るときに大切なのは、3つの幅をそろえることです。目分量で折ると、幅がばらついて封筒に入れにくくなったり、折り目が文字の上にかかったりします。最初に下から折り上げるときに、用紙の上の端から3分の1の位置に鉛筆で小さく印をつけておくと、幅がそろいます。手書きの場合はインクが乾いてから折ります。乾く前に折ると、インクが反対側に移ってしまいます。
封筒に入れるときは、封筒の裏側から見て、用紙の書き出しが右上にくる向きで入れます。こうしておくと、受け取った人が封筒から取り出したとき、そのまま書き出しから読めます。
退職届は1枚の書類なので、クリップや添え状は必要ありません。ただし、封筒の角が折れたり、汚れたりしないよう、渡すまではクリアファイルに挟んで持ち歩きます。渡すときはクリアファイルから出し、封筒だけを渡します。
退職届の文面の基本
封筒の準備と合わせて、中に入れる退職届の文面も確かめておきます。会社の様式がある場合はそれを使い、ない場合は次のような形で書きます。
| 位置 | 書くこと |
|---|---|
| 1行目 | 中央に「退職届」 |
| 2行目 | 下寄せに「私儀」 |
| 本文 | 「このたび、一身上の都合により、令和〇年〇月〇日をもって退職いたします。」 |
| 本文の後 | 提出日、所属部署、氏名、押印 |
| 末尾 | 宛名として会社名と代表者の役職・氏名。「様」または「殿」 |
文面に入る「私儀」は「わたくしぎ」と読み、「私事ですが」という意味の改まった言い方です。書かなくても誤りではありませんが、書くのが一般的です。
自己都合の退職であれば、理由は「一身上の都合により」とだけ書きます。転職先の名前や不満の内容は書きません。会社の業績悪化による希望退職や退職勧奨に応じた場合は、自己都合ではないので、会社の指示に従って「退職勧奨により」などと書きます。退職の理由は雇用保険の手続きにも関わることがあるため、会社都合に当たる事情があるときは、文面を決める前に人事の担当者と確かめておきます。
宛名は、社長など会社の代表者に宛てて書くのが一般的です。直属の上司に手渡す書類であっても、宛名は代表者にします。自分の氏名よりも上の位置に書くことで、敬意を表します。
会社の様式がある場合と、退職願を先に出す場合
会社によっては、退職の手続きに使う様式が決まっています。人事の部署で用紙を受け取る、社内のシステムから印刷する、といった形です。様式が決まっている場合は、その様式に書き込んで出すのが基本で、自分で別の用紙を用意する必要はありません。
様式の用紙を封筒に入れるかどうかも、会社の案内に従います。用紙をそのまま人事の担当者に渡す決まりの会社もあれば、封筒に入れて上司に出す決まりの会社もあります。案内がない場合は、白い無地の封筒に入れて手渡しすれば失礼になりません。用紙の大きさがA4判なら長形3号、B5判なら長形4号を選ぶ考え方は、自分で用意した用紙の場合と同じです。
退職願を先に出し、会社の承諾を得てから退職届を出す、という二段階の手続きを取る会社もあります。この場合は封筒も2回用意します。1回目の封筒の表書きは「退職願」、2回目は「退職届」です。退職願の本文は「退職いたしたく、ここにお願い申し上げます」のように願い出る言い方で書き、退職届の本文は「退職いたします」と言い切る形で書きます。封筒の表書きと本文の言い方が食い違わないよう、それぞれの段階で確かめます。
退職願を出した段階では、退職日がまだ決まっていないこともあります。その場合は、希望する退職日を書いて出し、話し合いで退職日が変わったら、退職届には決まった日付を書きます。退職願と退職届で日付が違っても問題はありませんが、退職届の日付が最終的に合意した日になっていることが大切です。
手書きかパソコンか、用紙と道具の準備
退職届は、手書きでもパソコンで作っても構いません。法律で書き方が決められた書類ではないので、どちらでなければならないという決まりはありません。会社の様式がある場合は、その様式の指示に従います。
手書きにする場合は、白い無地の便箋か、罫線の入った縦書きの便箋を使います。文字は楷書でていねいに書き、黒のボールペンか万年筆を使います。消せるボールペンは、熱で文字が消えてしまうことがあるので、記録として残す書類には向きません。書き損じた場合は、修正液や二重線で直さず、新しい用紙に書き直します。
パソコンで作る場合は、A4判の白いコピー用紙に縦書きで印刷するのが一般的です。横書きでも誤りではありませんが、改まった書類としては縦書きが多く使われます。印刷した後、氏名の部分だけを手書きで署名し、押印する形にすると、本人が作成したことがはっきりします。
準備する道具を一覧にすると、次のようになります。
| 道具 | 選び方 |
|---|---|
| 用紙 | A4判かB5判の白い用紙。手書きなら縦書きの便箋 |
| 封筒 | 白い無地の長形3号か長形4号。予備を1枚 |
| 筆記具 | 黒のボールペンか万年筆。表書き用に黒の筆ペンかサインペン |
| 印鑑 | 認印。インクが内蔵された浸透印より朱肉を使う印鑑が無難 |
| のり | 郵送する場合に使う。液体のりよりスティックのりのほうが紙が波打ちにくい |
| クリアファイル | 渡すまで封筒を折らずに持ち運ぶため |
| 赤いペン | 郵送する場合に「退職届在中」を書くため |
封筒と用紙は、同じ店で一緒にそろえると、大きさの組み合わせを間違えずに済みます。
よくある失敗と、出す前の点検
退職届の封筒で起きやすい失敗は、ほとんどが出す直前の点検で防げます。相談として多いものを並べます。
表書きと中身が食い違っている
封筒の表に「退職届」と書いたのに、中の書類が「退職願」になっている、という食い違いは意外に多く起きます。会社から退職願を出すよう言われていたのに、退職届の封筒を用意してしまった場合も同じです。封をする前に、中の書類の1行目と封筒の表書きが同じ言葉かを確かめます。
退職日と提出日が合っていない
退職届の本文に書く退職日は、上司と合意した日付を書きます。口頭で話し合った退職日と違う日付を書いてしまうと、書き直しが必要になります。提出日は、書いた日ではなく、実際に手渡す日か、郵送する日を書きます。書いてから渡すまでに日があく場合は、提出日の欄だけを空けておき、渡す当日に書き入れる方法もあります。
宛名の役職や氏名を間違えている
退職届の宛名は、会社の代表者の役職と氏名を書きます。代表者が替わったばかりの会社では、古い代表者の名前を書いてしまうことがあります。会社のホームページの会社概要や、社内の案内で、現在の代表者を確かめておきます。
封筒が折れたり汚れたりしている
かばんにそのまま入れて持ち歩くと、封筒の角が折れたり、汚れたりします。用意した封筒は、渡すまでクリアファイルに挟んでおきます。
出す前に確かめる点を表にしておきます。
| 点検すること | 確かめる中身 |
|---|---|
| 書類の名前 | 表書きと中の書類の1行目が同じか |
| 退職日 | 上司と合意した日付か |
| 提出日 | 渡す日か、郵送する日になっているか |
| 宛名 | 現在の代表者の役職と氏名か |
| 氏名と押印 | 署名と印鑑がそろっているか |
| 封筒の状態 | 折れや汚れがないか |
| 封 | 手渡しなら封をしていないか、郵送ならのり付けと「〆」があるか |
手渡しするときの流れとマナー
退職届は、直属の上司に手渡しするのが基本です。いきなり封筒を差し出すのではなく、先に口頭で退職の意思を伝え、退職日について話し合い、合意してから出すのが一般的な順番です。
手渡しの流れは次のようになります。
- 上司に「お話ししたいことがあります」と声をかけ、ほかの人に聞かれない場所と時間を確保する
- 口頭で退職の意思と理由を伝える
- 退職日を相談して決める
- 決まった退職日を書いた退職届を、後日あらためて手渡す
手渡すときは、封筒の表書きが相手から読める向きにして、両手で差し出します。「先日ご相談した件で、退職届をお持ちしました」と一言添えると、話がスムーズに進みます。
直属の上司に受け取ってもらえない、話し合いに応じてもらえないという相談もあります。その場合は、さらに上の上司や人事の担当者に相談します。社内でどうしても受け取ってもらえない場合は、郵送という方法があります。
退職届を出した後は、引き継ぎの資料づくり、取引先への挨拶、貸与されたパソコンや社員証の返却など、やることが続きます。退職日の直前に慌てないよう、退職届を出した日から逆算して予定を組んでおくと安心です。
手渡しできないときの郵送の方法
体調を崩して出社できない、会社が遠方にある、上司が受け取りを拒んでいる、といった事情で手渡しができない場合は、退職届を郵送します。郵送するときは、送ったことと届いたことを後から確かめられる方法を選ぶのが基本です。
郵送するときの封筒の書き方
郵送する場合は、退職届を入れた封筒をそのまま送るのではなく、二重にするのが丁寧な形です。中の封筒は手渡しの場合と同じように、表に「退職届」、裏に所属と氏名を書きます。外の封筒には、会社の住所と宛名を書きます。
外の封筒の表には、郵便番号、会社の住所、会社名、部署名、宛先の人の役職と氏名を書きます。個人宛てなら「様」、部署宛てなら「御中」を付けます。表の左下には、赤いペンで「退職届在中」と書き、四角で囲みます。裏には、自分の郵便番号、住所、氏名を書きます。
郵送するときは、退職届のほかに、短い送付状を1枚添えます。送付状には、日付、宛名、自分の氏名、「退職届を同封いたしますので、ご査収のほどよろしくお願い申し上げます」といった一文を書きます。
送り方と料金
退職届を郵送するときは、普通郵便ではなく、記録の残る方法を選びます。日本郵便の料金表では、手紙を送るときに付けられるオプションとして、次のような方法と料金が示されています。
| 方法 | 加算される料金 | 特徴 |
|---|---|---|
| 特定記録 | 210円 | 差し出した記録が残り、郵便受けに配達される |
| 簡易書留 | 350円 | 引き受けと配達の記録が残り、対面で受け取ってもらう |
| 一般書留 | 480円 | 簡易書留より詳しい記録と補償がある |
| 配達証明 | 350円 | 一般書留に付けて、配達した事実を証明する |
| 内容証明 | 謄本1枚480円 | 一般書留に付けて、送った文書の内容を証明する |
料金は基本料金に加算される額で、2026年10月時点の日本郵便の料金表に基づきます。基本料金は、定形郵便物で50g以内なら110円です。定形郵便物とは、長さ14cmから23.5cm、幅9cmから12cm、厚さ1cmまで、重さ50gまでの長方形の郵便物のことで、市販の長形3号や長形4号の封筒に退職届と送付状を入れた程度なら、多くの場合この範囲に収まります。ただし封筒の厚みや紙の重さで変わるので、窓口で量ってもらうのが確実です。
ふつうの退職であれば、簡易書留か特定記録で十分です。会社が受け取りを拒んでいる、退職の申し入れをした日付を後で争われるおそれがある、といった事情があるときは、内容証明に配達証明を付けて送る方法があります。内容証明は、送った文書の内容と日付を郵便局が証明する仕組みなので、申し入れの日を記録として残したいときに使われます。ただし、内容証明は文面の字数や行数に決まりがあり、手続きも複雑になるので、利用する前に郵便局の窓口で確かめます。
送り方や料金は改定されることがあるので、送る前に日本郵便の料金表を確かめます。郵便局の窓口から出せば、重さを量って正しい料金を教えてもらえるため、料金の不足で送り返される心配がありません。
在宅勤務や遠方の勤務で、手渡しの機会がない場合
在宅勤務が中心の会社や、本社と離れた場所で働いている人は、そもそも上司と直接会う機会がないことがあります。この場合は、まずオンラインの面談や電話で退職の意思を伝え、退職届をどう出せばよいかを上司か人事の担当者に確かめます。
会社によっては、紙の退職届ではなく、社内の手続きのシステムやメールでの提出を指定していることがあります。その場合は会社の指定に従います。紙で出すよう指示された場合は、ここまで説明した郵送の方法で送ります。郵送した後は、届いたかどうかを上司か人事の担当者にメールで一言確かめておくと、行き違いを防げます。
メールで退職の意思を伝えるときも、件名に「退職のご相談」のように用件が分かる言葉を入れ、本文には退職を希望する日付と、面談の時間をいただきたいという依頼を書きます。メールだけで退職のすべてを済ませようとせず、話し合いの場を持つほうが、引き継ぎや退職日の調整が進みやすくなります。
退職届を出す時期と法律上の扱い
封筒の準備ができても、出す時期を間違えると話がこじれます。退職届を出す時期は、法律と会社の就業規則の両方を見て決めます。
正社員のように契約期間の定めがない場合、先に引用したとおり、民法では退職の申し入れから2週間が過ぎると雇用が終わると定められています。一方、多くの会社の就業規則では「退職の1か月前までに申し出ること」のように、もっと早い時期を定めています。どちらが優先されるかは事情によって判断が分かれることがあるので、一律には言えません。円満に辞めるためには、就業規則の時期に合わせて申し出るのが無難です。引き継ぎや有給休暇の消化を考えると、退職日の1か月から2か月前には上司に伝えておくと、余裕を持って準備ができます。
契約社員のように契約期間が決まっている場合は、扱いが変わります。民法では、期間を定めた雇用であっても、やむを得ない事由があるときは直ちに契約を解除できると定めています。ただし、その事由が一方の過失によって生じたときは、相手に損害賠償の責任を負うとされています。契約期間の途中で辞めたい場合は、まず契約書と就業規則を確かめ、上司や人事の担当者と相談します。判断が難しいときは、都道府県の労働局にある総合労働相談コーナーなどの公的な窓口に相談する方法があります。
退職した後には、会社から受け取る書類があります。所得税法では、年の途中で退職した人には、退職の日以後1か月以内に源泉徴収票を交付することが会社に義務づけられています。また労働基準法では、退職した人が使用期間や業務の種類、退職の事由などについて証明書を求めた場合、会社は遅滞なく交付しなければならないと定めています。転職先での手続きや、失業中の手続きに必要になることがあるので、受け取る書類と時期を退職前に人事の担当者と確かめておきます。
退職届を出した後、最終日までにすること
退職届を出した後は、最終出社日に向けて、やることを順に片づけていきます。主なものを時期の目安とともに並べます。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 退職届を出した直後 | 引き継ぎの範囲と相手を上司と決める。有給休暇の残りの日数を確かめる |
| 最終出社日の2週間ほど前 | 引き継ぎの資料を仕上げ、後任と一緒に業務を進める |
| 最終出社日の1週間ほど前 | 取引先や社内の関係者へ、後任の紹介を兼ねて挨拶する |
| 最終出社日 | 社員証、健康保険証、制服、貸与されたパソコンなどを返却する。私物を持ち帰る |
| 退職日の後 | 源泉徴収票、離職票など会社から届く書類を受け取り、保管する |
引き継ぎの資料は、後任の人が一人で読んでも業務を進められるように書くのが基本です。業務の手順、取引先の担当者と連絡先、締め切りが決まっている仕事の一覧、よく起きる問題とその対処を並べておくと、退職した後に問い合わせの電話がかかってくることも減ります。
退職した後の健康保険や年金、雇用保険の手続きは、次の仕事が決まっているかどうかで変わります。すぐに転職先で働き始める場合は、転職先の会社が手続きを進めてくれます。間があく場合は、自分で手続きをする必要があるので、会社から届く書類の中身と、それを持って行く窓口を事前に人事の担当者に確かめておきます。
退職届の準備から見える、辞め方の質
退職届の封筒にこれだけ細かな作法があるのは、退職が会社との関係の終わりであると同時に、次の仕事への入り口でもあるからです。辞め方が丁寧だった人は、前の職場から次の仕事を紹介されたり、業務委託として仕事を頼まれたりすることがあります。
フリーランスや副業の仕事を長く見てきた運営者の立場から言えば、会社を辞めた後に独立して仕事を続けている人ほど、前の職場との関係を大切にしています。前の上司や同僚が最初の取引先になる例は珍しくありません。中間の手数料が乗らない直接の取引であれば、依頼する側は同じ予算でより多くの仕事を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。こうした関係は、最後の数週間の引き継ぎと、退職届1枚の出し方から始まります。
退職届を出したら、次に取りかかるのは応募書類の準備です。転職を考えている人は、これまでの仕事を整理する書類として職務経歴書の書き方完全ガイド|転職成功率を上げるコツ【2026年版】で、実績の書き方から構成の決め方までを確かめられます。転職サイトを選ぶ段階の人は、転職サイトおすすめ比較【2026年版】|年代・職種別の選び方で年代や職種ごとの選び方を、20代の人は20代の転職サイトおすすめ5選|未経験・第二新卒向けで未経験や第二新卒に向いたサイトを比べられます。
会社を辞めた後、業務委託として仕事を受けることを考えている人は、仕事の中身と相場を先に確かめておくと判断しやすくなります。企業の業務改善やAIの導入を手伝う仕事はAIコンサル・業務活用支援のお仕事で、アプリやWebサービスを作る仕事はアプリケーション開発のお仕事で紹介しています。デザインの仕事で独立する場合の収入の幅は、デザイナーの年収・単価相場で会社員とフリーランスの両方の目安を確かめられます。退職届や送付状のような改まった文書を、自信を持って書けるようになりたい人には、文書の形式や敬語の使い方を問うビジネス文書検定という資格もあります。
よくある質問
Q. 退職届の封筒は茶封筒でもよいですか?
茶封筒は社内の事務書類のやり取りに使われることが多く、改まった書類の封筒としては軽く見られがちなので、白い無地の封筒を選ぶのが無難です。手渡しの場合は郵便番号の枠がないもの、中が透けない二重封筒や厚手のものが向いています。会社から指定の封筒や様式がある場合は、その指定に従います。
Q. 退職届の封筒は封をしたほうがよいですか?
手渡しする場合は、受け取った上司がすぐに中を確かめられるよう、のり付けしないのが一般的です。郵送する場合は、のりでしっかり封をして、封じ目に「〆」の印を書きます。どちらの場合も、セロハンテープやホチキスで留めることはしません。
Q. 退職届の封筒の表に宛名は書きますか?
手渡しの場合、表には中央に「退職届」とだけ書き、宛名は書きません。裏の左下に所属部署と氏名を書きます。郵送する場合は、退職届を入れた封筒をさらに外の封筒に入れ、外の封筒の表に会社の住所と宛名、左下に赤字で「退職届在中」と書きます。
Q. 退職届を郵送するときはどの方法で送ればよいですか?
普通郵便ではなく、記録の残る方法を選びます。日本郵便の料金表では、特定記録は基本料金に210円、簡易書留は350円を加算する料金です。会社が受け取りを拒んでいるなど、申し入れの日付を記録に残したい事情がある場合は、内容証明に配達証明を付けて送る方法もあります。料金は改定されることがあるので、送る前に確かめます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方







