QRコードで回答できるアンケートを無料で作成する手順と配り方

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
QRコードで回答できるアンケートを無料で作成する手順と配り方

この記事のポイント

  • ✓QRコードで回答できるアンケートを無料で作成する手順を
  • ✓印刷と掲示まで順に解説
  • ✓読み取りやすいサイズや誤り訂正

QRコードで回答できるアンケートは、無料のフォーム作成サービスでアンケートを作り、その回答用のURLをQRコードに変えて、紙やポスターに印刷するだけで作成できます。費用はかからず、慣れれば30分ほどで用意できます。回答はスマホから送られ、自動で一覧になるので、紙のアンケートを集計する手間もなくなります。

ただし、作って掲示するだけでは、思ったほど回答は集まりません。QRコードの大きさや掲示する場所、設問の数、回答の締め切りの設定によって、回答の数と質は大きく変わります。この記事では、QRコードのアンケートを無料で作成する手順を順に説明したうえで、読み取りやすいQRコードの作り方、配り方、回答率を上げる設問の作り方、集計と安全面の注意までを整理します。

QRコードのアンケートが使われる場面

QRコードのアンケートは、紙のアンケートの代わりとして、さまざまな場面で使われています。

  1. 飲食店や美容室、小売店で、来店したお客さまの感想を集める
  2. セミナーや説明会、イベントの終了後に、参加者の満足度を聞く
  3. 学校や地域の集まりで、保護者や住民の意見を集める
  4. 展示会のブースで、来場者の関心や連絡先を受け取る
  5. 社内の研修や会議のあとに、参加者の意見を集める

紙のアンケートと比べたときの利点は、集計の手間が少ないこと、記入用の筆記具や回収箱が要らないこと、回答者がその場でなくても後から回答できることです。一方で、スマホを持っていない人や、QRコードの読み取りに慣れていない人は回答しにくくなります。高齢の方が多い場面では、紙のアンケートも並行して用意するといった配慮が必要です。

比べる点 紙のアンケート QRコードのアンケート
準備の費用 印刷代、筆記具、回収箱 印刷代のみ(フォームは無料のものがある)
集計の手間 手で入力する 自動で一覧になる
回答のタイミング その場で書く その場でも後からでも
回答しにくい人 字を書くのが負担な人 スマホを持っていない人

無料で作成する全体の流れ

QRコードのアンケートを作る流れは、大きく4つの手順に分かれます。

  1. 無料のフォーム作成サービスで、アンケートの質問を作る
  2. フォームを公開し、回答用のURLを取得する
  3. そのURLからQRコードを作る
  4. QRコードを印刷して、配布物やポスターに載せる

ここで大事なのは、QRコードそのものにはアンケートの中身が入っていないということです。QRコードに入っているのは回答用のURLだけで、読み取ったスマホがそのURLのページを開き、そこで回答する仕組みです。そのため、フォームの質問をあとから直しても、URLが変わらなければQRコードを作り直す必要はありません。

手順1:無料のフォームでアンケートを作る

無料で使えるフォーム作成サービスの代表がGoogleフォームです。Googleアカウントがあれば、費用をかけずに質問を作り、回答を集められます。

フォームを作る

  1. パソコンのブラウザでGoogleフォームを開く
  2. 新しいフォームを作成し、タイトルと説明文を入れる
  3. 質問を追加し、質問の形式(選択式、記述式、段階評価など)を選ぶ
  4. 必須にしたい質問は「必須」をオンにする

説明文には、誰が何のために実施するアンケートか、所要時間の目安、回答の扱いを書いておきます。「〇〇店の運営者が、サービスの改善のために実施します。回答は1分ほどで終わります」のように具体的に書くと、回答する人が安心して進められます。

設定を確認する

Googleフォームの設定には、回答の集め方に関わる項目がいくつかあります。特に気をつけたいのが「回答を1回に制限する」の設定です。Googleのヘルプによると、この設定をオンにすると、フォームに回答するにはGoogleアカウントへのログインが必要になります。店頭やイベントで誰にでも答えてもらいたいアンケートでは、ログインを求めると回答をやめてしまう人が出るため、この設定はオフにしておくのが一般的です。

回答後に表示される確認のメッセージも、設定で変えられます。「ご回答ありがとうございました。次回のご来店時にこの画面をスタッフにお見せください」のように、次の行動につなげる文にしておくと、回答の特典を渡す運用にも使えます。

無料のフォーム作成サービスを選ぶときに見る点

Googleフォームのほかにも、無料で使えるフォーム作成サービスはいくつもあります。Microsoftのアカウントを使っている職場ならMicrosoft Formsが候補になりますし、国内の事業者が提供するフォーム作成サービスにも無料のプランがあります。QRコードのアンケートに使うときは、次の点を見て選ぶと失敗が少なくなります。

回答者にログインを求めないか

店頭やイベントでは、回答者が何のアカウントも持っていない前提で考えます。回答の前にログインを求められると、その時点で多くの人が回答をやめてしまいます。設定によってログインが必要になるサービスもあるので、公開したURLを、ログインしていない状態のスマホで開いて確かめます。

スマホの画面で答えやすいか

QRコードから開いたページは、ほぼ確実にスマホで表示されます。選択肢のボタンが小さすぎないか、文字が読みやすいか、1画面に表示される質問の量が多すぎないかを、自分のスマホで確かめます。

無料の範囲で足りるか

無料のプランには、作れるフォームの数、受け付けられる回答の数、使える人数などに上限があることがあります。年に1回の小さなアンケートなら気にならない上限でも、毎月のイベントで使い続けると足りなくなることがあります。上限に達したときに、回答の受け付けが止まるのか、有料のプランへの切り替えを求められるのかも確認しておきます。

回答をどこに保存し、どう書き出せるか

集めた回答をあとで分析したり、ほかの道具に移したりするには、CSVなどの形式で書き出せることが大切です。回答に個人情報が含まれる場合は、データがどこに保存されるのか、誰が見られるのかも確認しておきます。

表示される名前やロゴ

無料のプランでは、フォームにサービスの名前やロゴが表示されることがあります。社外向けのアンケートで気になる場合は、表示を外せるプランの料金も確認しておきます。

手順2:フォームを公開して回答用のURLを取得する

フォームができたら、公開して回答用のURLを取得します。Googleフォームのヘルプでは、公開について次のように説明しています。

フォームを公開すると、回答者がフォームにアクセスできるようになります。フォームの公開を停止すると、リンクを知っている回答者もフォームにアクセスできなくなります。 出典: support.google.com

公開の手順は次のとおりです。

  1. 画面右上の「公開」を押す
  2. 回答できるユーザーの範囲を確認する(誰でも回答できるようにするなら、リンクを知っているすべてのユーザーを選ぶ)
  3. 公開したら「公開済み」から「回答者に送信するリンクをコピー」を押す

ここでコピーしたURLが、QRコードに変える元になります。フォームの編集画面のURLをコピーしてしまうと、回答者は編集の権限がなく開けないため、必ず回答者に送信するリンクを使います。コピーしたURLは、まず自分のスマホで開き、回答の画面が表示されるか、ログインを求められないかを確かめておきます。

手順3:URLからQRコードを作る

回答用のURLが用意できたら、QRコードに変えます。QRコードを作る方法はいくつかあります。

  1. QRコードを作成するWebのサービスにURLを入れる
  2. ブラウザに付いているQRコードの作成機能を使う(表示しているページのQRコードを作れるものがある)
  3. 印刷物を作るデザインのソフトやサービスのQRコードの機能を使う

どの方法でも、できるQRコードは同じ規格のものです。QRコードを開発したデンソーウェーブの公式サイトでは、QRコードの利用について次のように案内しています。

JIS規格やISO規格に制定されているQRコードの使用に対するライセンス等は必要なく、誰でもご自由にお使い頂けます。 出典: qrcode.com

商用の目的で作成したり読み取ったりする場合も、使用料は不要とされています。なお、「QRコード」という名前はデンソーウェーブの登録商標です。

作成サービスを選ぶときの注意

QRコードを作るサービスの中には、入力したURLをいったん自社のURLに置き換えてからQRコードにするものがあります。この形だと、サービスが終了したり、無料の期間が過ぎたりしたときに、QRコードが読み取れても目的のページに移動しなくなることがあります。印刷して長く使うQRコードは、入力したURLをそのままQRコードにするサービスか、ブラウザの機能で作るほうが安心です。できたQRコードを読み取り、表示されるURLが自分のフォームのURLと一致しているかを必ず確かめます。

手順4:読み取りやすいQRコードにして印刷する

QRコードは、作ったあとの印刷の仕方で読み取りやすさが大きく変わります。

大きさの目安

デンソーウェーブの公式サイトによると、QRコードの大きさは、セル(QRコードを形作る最小の四角)の大きさと、データの量で決まるバージョンによって変わります。一般的なレーザープリンターでは1セルあたり0.17mm程度が印刷できる最小の大きさで、いちばん小さいバージョン1(21セル×21セル)なら、最小で3.57mm程度になると説明されています。

ただし、これは専用の読み取り機を前提にした理論上の最小値です。スマホのカメラで、少し離れた場所から読み取ってもらうなら、ずっと大きく印刷する必要があります。読み取る距離が離れるほど、必要な大きさも大きくなります。手に取って読むチラシや卓上の案内と、数歩離れて読む壁のポスターでは、必要な大きさがまったく違います。迷ったら、候補の大きさを何通りか試し刷りし、実際に読み取る距離から試して決めるのが確実です。URLが長いほどQRコードのセルの数が増えて細かくなるので、同じ大きさでも読み取りにくくなります。

誤り訂正のレベル

QRコードには、汚れや破損があってもデータを復元できる誤り訂正の機能があり、レベルは4段階から選べます。デンソーウェーブの説明では、レベルを上げると誤り訂正の能力は上がりますが、データが増えるためQRコードは大きくなり、一般的にはレベルM(約15%)で運用されることが多いとされています。屋外に貼るポスターや、テーブルに置いて汚れやすい案内では、作成サービスで高いレベルを選べるならそちらを選ぶと安心です。

周りの余白と色

QRコードの周りには、何も印刷しない余白が必要です。余白が狭いと、周りの文字や模様をQRコードの一部と誤って読み取ってしまうことがあります。色は、白い背景に黒いコードが最も読み取りやすく、背景と色の差が小さいデザインは避けます。

印刷したら必ず試す

印刷したら、複数の機種のスマホで、実際に掲示する距離と明るさで読み取れるかを試します。光沢のある紙は、照明が反射して読み取れないことがあります。ラミネート加工をする場合も、加工したあとで試し直します。

掲示する場所とタイミングの決め方

同じQRコードでも、どこに、いつ見せるかで回答の数は大きく変わります。掲示の場所を決めるときは、「回答者が手を止めてスマホを出せる場面か」を基準に考えます。

待ち時間のある場所

会計を待つレジの前、料理を待つテーブル、施術の前後に座る待合の椅子など、数分の待ち時間がある場所は、アンケートに答えてもらいやすい場所です。テーブルに立てる卓上の案内や、待合の目の高さに貼る案内が向いています。

歩いて通り過ぎる場所

出入り口や通路の壁は、人の目には入りますが、立ち止まって読み取ってもらうのは難しい場所です。こうした場所では、アンケートそのものより、「お帰りの前にご協力ください」のような案内にとどめ、待ち時間のある場所の掲示と組み合わせます。

体験の直後

満足度を聞くアンケートは、体験の記憶が新しいうちに答えてもらうほど、具体的な意見が集まります。セミナーなら終了の直前、店舗なら会計の直後、施術なら仕上がりを確認した直後が適したタイミングです。何日もたってから送るアンケートは、回答の数も、内容の具体性も下がりやすくなります。

持ち帰れる形

その場で答える時間がない人のために、ショップカードやレシート、配布資料にもQRコードを載せておくと、帰りの電車の中などで回答してもらえます。この場合は、締め切りの日付を必ず書いておきます。

アンケートの配り方と、回答してもらう工夫

QRコードを用意しても、置いてあるだけでは回答はあまり集まりません。配り方の工夫が回答の数を大きく左右します。

場面ごとの配り方

場面 配り方の例 工夫
店舗 レジ横の案内、レシートやショップカードへの印刷 会計の待ち時間に声をかける
セミナー・説明会 終了前のスライドに表示、配布資料に印刷 終了前に回答の時間を2分取る
イベント・展示会 ブースの看板、配布物 その場で回答した人に小さな特典
学校・地域 配布するお知らせの紙に印刷 締め切り日をはっきり書く

回答の時間を確保する

セミナーや説明会では、「あとで回答してください」と伝えるより、終了前に回答の時間を取るほうが、回答の数は大きく増えます。画面にQRコードを表示し、「いまから2分ほどで回答をお願いします」と案内すると、その場で多くの人が回答してくれます。

QRコードの近くに書いておくこと

QRコードだけを載せると、何のためのコードか分からず、読み取りをためらう人がいます。QRコードの近くには、次の内容を短く書いておきます。

  1. 何のアンケートか(「ご来店の感想をお聞かせください」など)
  2. 所要時間(「1分で終わります」など)
  3. 実施している運営元の名前
  4. 締め切り(期間が決まっている場合)

QRコードの読み取りに慣れていない人のために、スマホのカメラを向けると読み取れることを一言添えておくのも親切です。

回答率を上げる設問の作り方

QRコードのアンケートは、スマホの小さな画面で回答されます。紙のアンケートと同じ感覚で設問を作ると、途中でやめられてしまいます。

  1. 設問の数を絞る:店頭やイベントのアンケートなら5問前後が目安です。聞きたいことが多くても、本当に使う質問だけに絞ります
  2. 選択式を中心にする:スマホで文字を入力するのは負担が大きいので、選択式や段階評価を中心にし、自由記述は最後に1問、任意で置く程度にします
  3. 最初に答えやすい質問を置く:満足度のような答えやすい質問から始めると、回答を続けてもらいやすくなります
  4. 個人情報は必要なときだけ聞く:名前や連絡先を必須にすると回答が減ります。連絡が必要な場合だけ、任意の項目として聞きます
  5. 1つの質問で1つのことを聞く:「料理とサービスに満足しましたか」のように2つのことを1問で聞くと、答えにくく、結果も読み取れません

作ったアンケートは、公開する前に自分のスマホで最初から最後まで回答してみます。かかった時間が説明文に書いた所要時間に収まっているか、答えにくい質問がないかを確かめます。

場面ごとの設問の例

設問を一から考えるのが難しい場合は、次の例をもとに、自分の場面に合わせて言葉を変えて使ってください。どれも5問前後に収めています。

店舗の来店アンケートの例

  1. 本日のご来店の目的を教えてください(選択式:食事、買い物、施術など)
  2. 本日の満足度を5段階で教えてください(段階評価)
  3. 特に良かった点を選んでください(複数選択:接客、品質、価格、雰囲気、待ち時間)
  4. 当店を何で知りましたか(選択式:SNS、検索、紹介、通りがかり、その他)
  5. ご意見やご要望があればお聞かせください(自由記述・任意)

4問目の「何で知ったか」は、集客の方法を見直すときに役立つ質問です。選択肢は、自分が実際に行っている集客の方法に合わせて作ります。

セミナーや説明会のアンケートの例

  1. 本日の内容の満足度を5段階で教えてください(段階評価)
  2. 内容の難しさはいかがでしたか(選択式:難しい、ちょうどよい、易しい)
  3. 特に役に立った内容を選んでください(複数選択:講演の各パート)
  4. 今後、聞いてみたいテーマがあれば教えてください(自由記述・任意)
  5. 個別の相談や資料の送付を希望しますか(選択式:希望する、希望しない)

5問目で「希望する」を選んだ人にだけ、名前と連絡先の質問を表示する形にすると、全員に個人情報を聞かずに済みます。Googleフォームでは、回答に応じて次に表示するセクションを変える設定ができます。

社内研修のアンケートの例

社内の研修では、満足度に加えて「明日からの仕事で使えそうなことは何か」を聞くと、研修の効果を確かめやすくなります。匿名で回答できるようにしておくと、率直な意見が集まりやすくなります。社内で使う場合も、回答者の名前を集めるかどうかは最初に決め、説明文に書いておきます。

紙のアンケートと併用するときの工夫

QRコードのアンケートに切り替えても、スマホを使わない人や、読み取りが苦手な人のために、紙のアンケートを残しておきたい場面は多いものです。併用するときは、次の点に気をつけると集計が楽になります。

  1. 紙とフォームの質問をまったく同じにする:質問の文や選択肢が違うと、合算して集計できなくなります
  2. 紙の回答はフォームに入力する:受け取った紙の回答を、スタッフがフォームから入力すれば、すべての回答が1つの一覧にまとまります
  3. どちらで回答したかを記録する:フォームに「回答の方法(紙・スマホ)」という質問をスタッフ用に用意しておくと、方法による回答の傾向の違いも分かります
  4. 紙の用紙にもQRコードを載せる:紙を受け取った人が、その場ではなく後からスマホで答えられるようにしておくと、回答の機会が広がります

紙の回答をフォームに入力する作業は、件数が多いと手間になります。紙の用紙は、スマホでの回答が難しい人にだけ渡す形にすると、入力の負担を抑えられます。

よくある失敗と、その防ぎ方

QRコードのアンケートで起きやすい失敗をまとめておきます。

公開する前のフォームのQRコードを印刷した

フォームを公開する前にQRコードを作って印刷し、読み取ると「アクセス権がありません」と表示された、という失敗は意外に多いものです。印刷する前に、公開したフォームのURLで作ったQRコードを、自分のスマホで読み取って確かめます。

編集用のURLでQRコードを作った

フォームの編集画面のURLでQRコードを作ると、回答者は開けません。必ず「回答者に送信するリンク」をコピーして使います。

締め切ったのに掲示が残っている

アンケートの期間が終わったのにポスターが貼られたままだと、読み取った人に受付終了のメッセージだけが表示され、印象が悪くなります。掲示する時点で、外す日を決めておきます。

回答が集まったのに使われない

回答を集めただけで満足してしまい、結果を見返さないまま次のアンケートを作る、というのはよくある失敗です。アンケートを作る前に、結果を見て何を決めるのかを決めておくと、聞くべき質問も自然と絞られます。

回答の締め切りと集計

アンケートには、回答を受け付ける期間を決めておきます。Googleフォームでは、回答の受け付けを手動で止めるほか、終了日や回答数の上限を設定できます。Googleのヘルプによると、回答数の上限を設定した場合でも、複数の人が同時に回答すると、上限に関係なく回答が受け付けられることがあるとされています。先着順の申し込みのように、上限を厳密に守りたい用途では注意が必要です。

締め切ったあとにQRコードを読み取った人には、回答の受け付けが終わったことを知らせるメッセージが表示されます。このメッセージは自分で書き換えられるので、次回の案内や問い合わせ先を書いておくと親切です。掲示したポスターやチラシは、締め切りのあとに速やかに外します。

集計の仕方

回答は、Googleフォームの「回答」の画面で、質問ごとのグラフや一覧として見られます。すべての回答をスプレッドシートで見ることもでき、CSV形式でダウンロードすることもできます。スプレッドシートに書き出せば、日付ごとの回答数の推移や、選択肢ごとの割合を自分で集計できます。

自由記述の回答は、数が少なくても読む価値があります。似た内容の意見を「待ち時間」「価格」「接客」のように分類し、それぞれの件数を数えると、どこに不満や期待が集まっているかが分かります。1件だけの厳しい意見に振り回されず、繰り返し出てくる意見から手を付けるのが、改善を続けるコツです。

集計の結果は、アンケートに協力してくれた人に何らかの形で返すと、次のアンケートへの協力も得やすくなります。店頭なら「いただいたご意見で、〇〇を改善しました」という掲示をするだけでも、回答が役に立っていることが伝わります。

QRコードのすり替えと、個人情報の扱いに注意する

QRコードは、見た目からどのURLにつながるかが分かりません。そのため、掲示したQRコードの上に、偽のサイトにつながる別のQRコードのシールを貼られるといった、すり替えの被害が起きることがあります。

屋外や人の出入りが多い場所に掲示する場合は、次の対策をしておきます。

  1. QRコードの近くに、運営元の名前と、回答ページのドメイン(URLのうち、サイトの住所にあたる部分)を書いておく
  2. 定期的に掲示物を確認し、上から別のシールが貼られていないかを見る
  3. 回答ページの説明文にも運営元の名前を書き、QRコードの案内と一致させる
  4. アンケートの中でパスワードやクレジットカードの番号を聞かない

回答者の側から見ても、運営元とドメインが書いてあれば、読み取ったページが正しいかを確かめられます。

アンケートで名前やメールアドレスなどの個人情報を集める場合は、何に使うのかを説明文に書き、目的以外には使わないようにします。回答の一覧を共有する相手は必要な人だけに絞り、不要になった回答は期間を決めて削除します。

集めた回答を「対応」まで管理したいときの候補

満足度を聞くだけのアンケートなら、Googleフォームで十分です。一方で、資料の請求、体験の申し込み、問い合わせのように、届いた回答の1件ずつに返信や対応が必要な用途では、回答が一覧に並ぶだけでは管理が追いつかなくなることがあります。「この回答には誰が返信したか」「対応はどこまで進んだか」を別の表で管理していると、対応の漏れが起きやすくなります。

そうした用途に向けたフォーム作成ツールの1つに、Halict(ハリクト)があります。公式の料金ページによると、無料のフリープランは0円で、メンバーは1人まで、フォームの数と回答の数はどのプランでも無制限です。フリープランでも、届いた1件ごとに対応の段階を付けて管理する機能(ステージ管理)、自動返信、CSVの書き出しが使え、フォームにはHalictの表記が入ります。回答者にログインを求めず、URLを開いてそのまま回答できるので、QRコードから読み取ったページでもそのまま答えてもらえます。データは日本国内のサーバーに保存すると案内されています。

有料プランは使う人数で決まり、メンバー3人までのスタータープランが月額2,980円で、Halictの表記を外せるほか、Googleスプレッドシートとの連携やフォームの複製が加わります。10人までのチームプランは月額7,800円、30人までのビジネスプランは月額16,800円です(いずれも税抜、年払いは2か月分が無料)。QRコードは、Halictのフォームで取得したURLから、この記事の手順3と同じ方法で作成します。詳しくはHalictの紹介ページで確認できます。

Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

アンケートの企画と分析は、それ自体が仕事になる

最後に、アンケートを作る側から少し視点を広げて、アンケートの企画や分析を仕事として受ける働き方を見てみます。

アンケートは、作るのは簡単でも、役に立つ結果を得るのは意外に難しいものです。何を聞けば判断に使える答えが返ってくるのか、どんな順番で聞けば回答が偏らないのか、集まった回答から何を読み取るのか。こうした設計と分析を任せたいという小さな事業者は多く、マーケ戦略・分析・レポート作成のお仕事では、こうした調査や分析の仕事の種類と受け方を紹介しています。

アンケートの結果を、営業の資料や提案書にまとめる仕事もあります。営業代行・アポ・販促資料作成のお仕事のように、集めた声を販促の材料に変える仕事は、アンケートの設計とも相性がよい分野です。文章で結果を伝える仕事に関心がある人は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場で、職種全体の収入の目安を公的な統計をもとに確認できます。

小さな会社の業務をデジタルに置き換える流れの全体像は、中小企業のノーコード活用2026|kintone vs Power Apps vs Bubbleでも整理しています。フォームとQRコードは、その入口として最も手軽な道具の1つです。

在宅ワークやフリーランスの市場を長く見てきた運営者の立場から言えば、この種の仕事で信頼される人は、道具の使い方よりも、相手が「結果をどう使うか」を最初に確かめています。アンケートを作る前に、集めた答えで何を決めたいのかを依頼主と話し合っておく。その一手間が、回答の数よりも大きな価値を生みます。

よくある質問

Q. QRコードのアンケートは本当に無料で作れますか?

Googleフォームのような無料のフォーム作成サービスでアンケートを作り、その回答用のURLをQRコードに変えれば、費用をかけずに作れます。デンソーウェーブの公式サイトでは、規格に沿ったQRコードの利用にライセンスは不要で、商用でも使用料はかからないと案内されています。かかるのは印刷の費用くらいです。

Q. QRコードはどのくらいの大きさで印刷すればよいですか?

デンソーウェーブの説明では理論上の最小は3.57mm程度ですが、これは専用の読み取り機を前提にした値です。スマホで少し離れて読み取ってもらうなら、読み取る距離に応じて十分に大きくし、何通りかの大きさを試し刷りして決めます。URLが長いとコードが細かくなるので、印刷したら複数のスマホで実際の距離から読み取れるかを試してください。

Q. 回答した人にGoogleアカウントへのログインを求めずに済みますか?

Googleフォームでは、「回答を1回に制限する」をオンにすると回答者にログインが必要になります。店頭やイベントで誰にでも答えてもらいたい場合は、この設定をオフにし、リンクを知っている人なら誰でも回答できる状態で公開します。公開したら自分のスマホで開き、ログインを求められないかを確かめましょう。

Q. QRコードのすり替えを防ぐにはどうすればよいですか?

QRコードの近くに運営元の名前と回答ページのドメインを書き、回答ページの説明文にも同じ運営元を書いておきます。屋外や人の多い場所では、掲示物に別のシールが貼られていないかを定期的に確認します。アンケートでパスワードやカードの番号を聞かないことも、回答者を守るうえで大切です。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年9月26日最終更新:2026年10月5日
朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼@SOHO編集部

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

スキルアップ

スキルアップ

プロフィール・提案文・単価交渉などのテクニック

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ

セキュリティ

サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方