Notionで進捗管理をする方法と、メンバーが増えたときに起きやすい不便


この記事のポイント
- ✓Notionで進捗管理をする方法を
- ✓ステータスとタイムライン
- ✓進捗率の出し方まで手順で整理します
Notionで進捗管理をするときの結論から書くと、「タスクのデータベースを1つ作り、ステータス、担当者、期限の3つのプロパティを付け、ボードとタイムラインの2つのビューで眺める」形が、最も手戻りが少ない始め方です。プロパティとは、表の列にあたる項目のことで、1つひとつのタスクに「今どの状態か」「誰が持っているか」「いつまでか」を記録する欄だと考えると分かりやすくなります。
一方で、Notionは自由度が高い分、メンバーが3人、5人と増えるにつれて「人によって入力の仕方がばらばらになる」「どのページが最新か分からなくなる」「外部の協力者を招いたら料金や権限の扱いで迷った」という不便が出やすい道具でもあります。この記事では、Notionで進捗管理を組み立てる手順と、人数が増えたときに起きやすい不便、その手前で決めておくべき運用のルール、そして道具を見直す目安までを、2026年10月3日時点のNotionの公式の料金ページとヘルプセンターの記載で確かめながら整理します。
Notionで進捗管理をする人が増えている背景
Notionは、文書、表、データベースを1つの画面で組み合わせられる道具です。もともとは個人のメモや社内の情報共有に使われることが多かったのですが、データベースの機能が充実したことで、プロジェクトやタスクの進捗管理にも使われるようになりました。公式の料金ページでは、無料プランの段階から「サブタスク、依存関係、カスタムプロパティなどを含むデータベース」が使えると書かれています。依存関係とは、「Aが終わらないとBに着手できない」という順番のつながりのことです。
国内の企業でも、社内ポータル、議事録、手順書と一緒にプロジェクト管理をNotionに集める動きが見られます。
国内では、Notion Labs Japanが2026年7月に、スター精密がNotionとNotion AIを国内約550名へ展開した事例を公表しました。月次アクティブユーザー率は約90%、AI機能の利用量は従来のチャット型AIツール比で約4倍とされています。社内ポータル、プロジェクト管理、議事録、業務ナレッジを同じ環境に集約し、AIを日常業務の流れに組み込んだ国内製造業の事例です。 出典: jicoo.com
こうした大きな組織の事例がある一方で、実際に「notion 進捗 管理」と調べる人の多くは、数人から十数人の小さなチームや、外部の協力者と一緒に仕事を進める個人事業主です。すでに議事録やメモをNotionで書いていて、「タスクの進み具合もここで見られたら、道具を1つ減らせるのではないか」と考えて調べ始めるケースが目立ちます。
背景には、道具の費用への意識の高まりもあります。チャット、会議、ファイル共有、会計と、1人あたりの月額で払う道具が積み重なると、新しい道具を入れるたびに「今ある道具で代わりにならないか」が問われます。Notionで進捗管理まで済ませられれば、費用も、覚える操作も1つ分で済む。これが、Notionで進捗管理をしたい人の一番の動機です。
ただし、これは知らない人が本当に多いのですが、Notionには「最初から用意された進捗管理の画面」はありません。テンプレートはあっても、最終的にはデータベースを自分たちで設計して組み立てる道具です。組み立て方を間違えると、数か月後に「誰も更新しない表」が残るだけになります。次の節から、失敗しにくい組み立て方を順番に見ていきます。
Notionで進捗管理を組み立てる基本の考え方
Notionで進捗管理をするとき、最初に押さえておきたいのは「1つのデータベースに、すべてのタスクを入れる」という原則です。データベースとは、行と列を持つ表のようなもので、行の1つひとつがページ(タスク)になっています。プロジェクトごとに別々の表を作ると、後から「今週、自分が持っているタスクを全部見たい」と思ったときに横断して見られなくなります。プロジェクトの違いは、表を分けるのではなく、「プロジェクト」という列で区別するのが基本です。
次に、プロパティを最小限から始めることです。Notionでは列をいくらでも追加できますが、最初から10個も20個も並べると、入力の手間が増えて誰も更新しなくなります。最初に用意するのは次の5つで十分です。
| プロパティ | 種類 | 役割 |
|---|---|---|
| タスク名 | タイトル | 何をするかを1行で書く |
| ステータス | ステータス | 未着手、進行中、完了などの状態を記録する |
| 担当者 | ユーザー | 誰が持っているかを明確にする |
| 期限 | 日付 | 開始日と終了日を範囲で入れる |
| プロジェクト | セレクトまたはリレーション | どの案件のタスクかを区別する |
ステータスの種類について、Notionのヘルプセンターは次のように説明しています。
未着手、進行中、完了のカテゴリーに分類されたステータスタグを使用して、そのアイテムの進捗状況を追跡します。 出典: notion.com
つまり、ステータスの中身は自由に名前を付けられますが、裏側では「未着手」「進行中」「完了」の3つの大きな分類に必ず振り分けられる、ということです。たとえば「確認待ち」「差し戻し」といった独自の段階を作る場合も、それが進行中の分類に入るのか、完了の分類に入るのかを決めておく必要があります。この分類が、後で進捗率を計算するときの土台になります。
期限の列には、終了日だけでなく開始日も入れておくのがコツです。Notionのタイムラインビューは日付の範囲を持つプロパティがないと何も表示されない仕組みになっているため、最初から範囲で入れておけば、後から表示を切り替えるだけでガントチャートのような画面が作れます。
ステップ1:タスクのデータベースを作る
実際の手順を見ていきます。ここでは、ページの中に表を1つ作り、そこにタスクを登録していく流れで説明します。
- 新しいページを作り、名前を「タスク」などにする
- ページの中で「/データベース」と入力し、データベースのテーブルを選ぶ
- 1列目(タイトル)をタスク名として使う
- 列を追加して、ステータス、担当者、期限、プロジェクトの4つを作る
- ステータスの選択肢を、チームの言葉に合わせて並べ替える
ステータスの選択肢は、多くても5つ程度に抑えるのがおすすめです。「未着手」「進行中」「確認待ち」「完了」の4つで足りるチームがほとんどです。段階を細かくしすぎると、どの段階に入れるか迷う時間が増え、結果として更新されなくなります。
プロジェクトの列は、案件の数が少ないうちはセレクト(選択肢から1つ選ぶ形式)で十分です。案件ごとに予算、取引先、納期などの情報も管理したくなったら、別に「プロジェクト」のデータベースを作り、リレーションでつなぐ形に切り替えます。リレーションとは、2つのデータベースの行どうしを結び付ける機能のことで、「このタスクは、このプロジェクトに属する」という関係を記録できます。
ここで1つ、実際によく相談を受ける失敗を紹介します。ある小さな事務所では、所長が凝ったテンプレートをダウンロードして、列が20個以上ある進捗管理表を作りました。見た目は立派でしたが、スタッフは「どの列が必須なのか分からない」と言って、結局は期限とステータスしか入れなくなりました。半年後には空欄だらけの表になり、別のチャットで進捗を報告し合う元の形に戻ってしまったそうです。最初は5列で始め、「この列がないと困る」という声が出たときに1つずつ追加する。この順番を守るだけで、こうした失敗はかなり防げます。
ステップ2:ボードビューで今の状態を一目で見る
データベースを作ったら、次は見せ方を決めます。Notionでは、同じデータベースを、表、ボード、タイムライン、カレンダー、リストなど、複数のビュー(見せ方)で表示できます。ビューを追加しても中身のデータは1つのままなので、どこで更新しても、すべてのビューに同じ内容が反映されます。
進捗管理で最も使われるのは、ボードビューです。ステータスごとに列が並び、タスクがカードとして表示されるので、「どの段階にいくつのタスクが溜まっているか」が一目で分かります。
タイムラインで日程を確認しているタスクを、ボードビューで進捗管理することもできます。ビュー追加メニューから[ボード]を選び、[グループ化]を進捗プロパティに設定しましょう。 出典: jicoo.com
ボードビューを作るときのコツは、フィルターを使って「自分のタスクだけのボード」と「チーム全体のボード」を分けておくことです。担当者が自分のタスクだけを表示するボードを1つ作っておけば、毎朝そこを見るだけで、その日に手を付けるものが分かります。チーム全体のボードは、週に1回の打ち合わせで画面に映して使う、という使い分けが現実的です。
もう1つのコツは、完了したタスクを表示しない設定にすることです。完了の列にカードが何十枚も並ぶと、肝心の進行中のタスクが見えにくくなります。フィルターで「完了から一定期間が過ぎたものは表示しない」とするか、完了のカードは別の表のビューで振り返る形にすると、ボードがすっきりします。
ボードビューは、カードを別の列にドラッグするだけでステータスを変えられるので、更新の手間がとても小さいのも利点です。進捗管理が続くかどうかは、更新の手間の小ささでほぼ決まります。ボードで状態を変え、細かい経過はカードを開いてコメントに書く。この2つの操作だけで回る形を目指してください。
ステップ3:タイムラインで期限と順番を管理する
ボードは「今どこにいるか」を見るのに向いていますが、「いつまでに何を終わらせるか」「どのタスクが遅れると全体が遅れるか」は、タイムラインビューのほうが見やすくなります。タイムラインビューは、横軸に日付が並び、タスクが期間の長さに応じた棒で表示される、いわゆるガントチャートに近い画面です。
Notionのヘルプセンターでは、タイムラインについて、プロジェクトの進行状況が時系列に沿って表示されるため、物事があるべきタイミングで進んでいることを確認できる、と説明しています。そして、データベースの中に日付範囲を含む日付プロパティが少なくとも1つないと、タイムラインには何も表示されないことも明記されています。前の節で期限を範囲で入れておくよう書いたのは、このためです。
タイムラインを進捗管理に活かすには、次の3つを意識します。
・表示の単位を週か月にして、全体の流れを見渡せるようにする
・依存関係を設定して、前のタスクが遅れたら後ろのタスクにも影響が出ることを見える形にする
・タイムラインの左側に表を表示して、日付が入っていないタスクも見落とさないようにする
依存関係の設定は、特に外部の協力者と仕事をするときに役立ちます。たとえば、Webサイトの制作で「原稿の確定」が遅れると、「デザインの反映」も「公開前の確認」も後ろにずれます。タイムライン上で矢印として見えていれば、遅れが出たときに「どこまで影響するか」をすぐに説明できます。
ただし、タイムラインは「日付を正しく入れ続ける」ことが前提です。予定が変わったのに棒を動かさないと、画面と実態がずれていきます。週に1回、タイムラインを見ながら日付を直す時間を、あらかじめ打ち合わせの中に組み込んでおくと、ずれが溜まりません。
進捗率を数字で見えるようにする方法
ステータスだけでは、「このプロジェクトは全体の何割まで進んでいるか」が分かりにくい場面があります。取引先に進み具合を報告するときや、複数の案件を並べて比べるときは、進捗率を数字やバーで表示できると便利です。
Notionでは、プロジェクトのデータベースとタスクのデータベースをリレーションでつなぎ、ロールアップを使ってタスクの完了の割合を出す方法がよく使われます。ロールアップとは、リレーションでつないだ先のデータを集計する機能のことです。ヘルプセンターでは、ロールアップの計算方法として、合計や平均のほかに、空欄の割合や空欄でない割合などを選べると説明しています。
具体的な手順の一例は次のとおりです。
- プロジェクトのデータベースを作り、タスクのデータベースとリレーションでつなぐ
- タスクの側に「完了」のチェックボックス、またはステータスから完了かどうかを判定する数式の列を作る
- プロジェクトの側にロールアップの列を作り、タスクの完了の割合を計算する
- ロールアップの表示形式を、数値、バー、リングのいずれかにする
表示形式を「バー」にすると、プロジェクトの一覧に進捗の棒が並び、どの案件が遅れているかが直感的に分かります。ただし、この方法は「タスクの数」で割合を出すので、重いタスクも軽いタスクも同じ1件として数えられます。10件中8件が完了していても、残りの2件が一番手間のかかる作業なら、実際の進み具合は8割ではありません。
正確さを求めるなら、タスクごとに「見積もり時間」の列を作り、完了したタスクの見積もり時間の合計を、全体の見積もり時間の合計で割る方法もあります。ただ、これは入力の手間が大きく、小さなチームでは続かないことが多いのが実情です。まずはタスクの数で出す進捗率を目安として使い、数字だけで判断せず、打ち合わせで中身を確かめる、という使い方が現実的です。
Notionで進捗管理をするメリット
ここまでの組み立て方を踏まえて、Notionで進捗管理をするメリットを整理します。
1つ目は、文書とタスクを同じ場所で扱えることです。タスクのページの中に、背景の説明、議事録へのリンク、参考資料、手順書をそのまま書き込めます。これは、タスク管理専用の道具ではなかなか得られない利点です。外部の協力者に仕事を頼むとき、「何をするか」と「なぜそれをするか」が同じページにあると、確認のやり取りが大きく減ります。
2つ目は、見せ方を自由に切り替えられることです。同じデータを、管理する人は表で、作業する人はボードで、取引先への報告はタイムラインで、というように、立場ごとに見やすい形で表示できます。
3つ目は、小さく始められることです。公式の料金ページによると、フリープランは1メンバーあたり月額0円で、自分だけで使う場合はページやブロックを好きなだけ追加できます。ブロックとは、ページの中の1つひとつの要素(文章、チェックボックス、画像など)のことです。まず1人で表を作って試し、うまく回りそうならチームに広げる、という順番が取れます。
4つ目は、テンプレートが豊富なことです。進捗管理やプロジェクト管理のテンプレートが公式にも利用者の公開物にも多数あり、ゼロから設計しなくても、近いものを選んで直す形で始められます。ただし、前の節で書いたとおり、テンプレートの列をそのまま全部使うと重くなりがちなので、不要な列を削ってから使うのがコツです。
5つ目は、AIの機能と組み合わせられることです。料金ページでは、フリープランとプラスプランにはAIの体験版が含まれ、ビジネスプランではNotionエージェントやAIミーティングノートが使えると書かれています。議事録から決まったことを拾い、タスクとして登録する、といった使い方が広がっています。
メンバーが増えたときに起きやすい不便
ここからが、この記事で一番伝えたい部分です。Notionの進捗管理は、1人から3人くらいまでは驚くほど快適に回ります。ところが、メンバーが増えたり、外部の人を招いたりすると、次のような不便が出やすくなります。
入力の仕方が人によってばらばらになる
自由度が高いということは、入力の仕方を誰も強制しないということでもあります。ある人はステータスを細かく変え、別の人は完了したときだけ変える。ある人は期限に範囲を入れ、別の人は終了日だけを入れる。こうしたばらつきが重なると、ボードやタイムラインの表示が実態とずれていきます。人数が増えるほど、入力のルールを文書にして共有し、守られているかを誰かが見る必要が出てきます。
無料プランのブロックの上限に当たる
公式の料金ページには、フリープランのワークスペースを複数のメンバーで使用している場合はブロック数に制限があり、制限に達すると既存のブロックは閲覧や編集ができるものの、新しいブロックを追加できなくなる、と書かれています。進捗管理では、タスクのページ、コメント、チェックリストなどでブロックがどんどん増えます。2人以上で本格的に使い始めると、早い段階で有料プランを検討することになります。
ファイルの添付と履歴に制限がある
フリープランでは、画像、動画、添付ファイルをそれぞれ最大5MBまでアップロードできると料金ページに書かれています。デザインのデータや動画を扱う仕事では、すぐに上限に当たります。また、ページの履歴(以前の状態に戻す機能)は、フリープランが7日、プラスプランが30日、ビジネスプランが90日、エンタープライズプランが無制限です。誰かが誤って列を消したときに、何日前まで戻せるかはプランで変わります。
外部の協力者の招き方で迷う
Notionでは、組織の外の協力者を「ゲスト」として招けます。料金ページでは、ゲストを代理店、パートナー、請負業者、ベンダーなど組織外のコラボレーターと説明しており、ゲストは無料で利用できるものの、招待されたページにのみアクセスできます。フリープランではゲストの上限が10人、有料プランでは無制限です。外部の協力者が多いチームでは、「この人はゲストで足りるのか、メンバーとして有料枠を使うのか」を1人ずつ判断する必要があり、ここで迷う相談はとても多いです。
権限の設計が複雑になる
データベース全体へのアクセス権を与えずに、割り当てられた行だけを見せる「データベース権限の詳細設定」は、料金ページではビジネスプランの機能として紹介されています。外部の協力者に自分の担当分だけを見せたい場合、プラスプランでは設計を工夫する必要があり、ページを分けたり、共有の範囲を細かく管理したりする手間が増えます。
料金プランと、人数が増えたときの費用の目安
メンバーが増えたときの費用も確かめておきます。2026年10月3日時点の公式の料金ページの記載は次のとおりです。
| プラン | 1メンバーあたりの月額 | 進捗管理に関わる主な違い |
|---|---|---|
| フリー | 0円 | 2人以上で使うとブロック数に制限、ファイルは5MBまで、ゲスト10人まで、履歴7日 |
| プラス | 年払い1,650円、月払い2,000円 | ブロック数の制限なし、ファイルのアップロードは無制限、ゲスト無制限、履歴30日 |
| ビジネス | 年払い3,150円、月払い3,800円 | Notionエージェント、AIミーティングノート、SAML SSO、データベース権限の詳細設定、履歴90日 |
| エンタープライズ | 問い合わせ | 大きな組織向けの管理とセキュリティ |
料金ページでは、年払いにすると最大20%安くなると案内されています。また、表示は税抜で、日本の消費税が該当する場合は別にかかります。
人数が増えたときの費用を、プラスプランの年払いで計算してみます。5人のチームなら1か月あたり8,250円、1年で99,000円です。10人なら1か月あたり16,500円、1年で198,000円になります。ビジネスプランの年払いなら、10人で1年あたり378,000円です。
注意したいのは、メンバーの追加と請求の関係です。料金ページの説明によると、ワークスペースに新しいメンバーを追加すると、空いている有料枠がなければ有料枠が1つ増え、請求サイクルの残りの期間に応じて日割りで請求されます。メンバーを削除しても返金の形にはならず、請求期間の残りはその枠を別の人に充てられる、という扱いです。誤って追加したメンバーに請求された場合は、請求の日付から3日以内に連絡すれば日割りの料金が返金される、とも書かれています。外部の協力者を誤ってメンバーとして招いてしまう事故は珍しくないので、招待の前に「ゲストか、メンバーか」を必ず確かめる習慣を付けてください。
なお、契約や支払いの条件は改定されることがあります。プランを決める前には、必ず公式の料金ページで最新の記載を確かめてください。
失敗しないための運用のコツ
人数が増えても進捗管理を回し続けるために、実際に効果のある運用のコツを整理します。
入力のルールを1ページに書いておく
データベースの上に「このデータベースの使い方」という短い説明を書いておきます。ステータスの意味、期限の入れ方、完了にするタイミング、コメントの書き方。この4つが1ページにまとまっていれば、新しく入った人も迷いません。説明は長く書くほど読まれなくなるので、箇条書きで10行以内に収めるのが目安です。
更新する日を決める
「気づいたときに更新する」は、ほぼ確実に続きません。毎朝の始業時に自分のボードを見て更新する、毎週月曜の打ち合わせでタイムラインを直す、というように、更新する時間を決めてしまうのが確実です。
完了の定義をそろえる
「完了」が「作業が終わった」なのか「取引先の確認が済んだ」なのかが人によって違うと、進捗率の数字が意味を持たなくなります。確認待ちの段階を独立したステータスにして、取引先の確認が済んだときだけ完了にする、というように定義をそろえておきます。
外部の協力者には見せる範囲を絞る
外部の協力者をゲストとして招くときは、データベース全体ではなく、その人が担当するプロジェクトのページだけを共有するのが基本です。ほかの取引先の名前や金額が見えてしまうと、守秘義務の面でも問題になります。これは知らない人が本当に多いのですが、業務委託の契約書に秘密保持の条項がある場合、共有の設定が甘いだけで、発注する側が契約違反を問われる可能性もあります。どこまでを見せてよいかは契約の内容によって変わるので、気になる場合は契約書を確かめ、必要に応じて専門家に相談してください。
定期的に古いタスクを整理する
完了から時間がたったタスクは、別のアーカイブ用のビューに移すか、フィルターで表示しないようにします。データベースが重くなると、表示に時間がかかり、それだけで更新の意欲が下がります。
口コミに多い声と、合う人・合わない人
Notionの進捗管理について、利用者の声として多いのは、おおむね次のような内容です。
良い評価として多いのは、「文書とタスクが1か所にあるので、背景の情報を探さなくて済む」「自分たちの仕事に合わせて形を作れる」「個人で使う分には無料で十分」といった声です。特に、議事録や手順書をすでにNotionで管理しているチームでは、タスクもそこに入れることで情報の行き来が減った、という評価が目立ちます。
一方で不満として多いのは、「最初の設計に時間がかかる」「人によって使い方が違い、表が荒れる」「ガントチャートやボードの機能は、専用の道具に比べると細かい調整がしにくい」「外部の人を招くときの料金と権限の判断が難しい」といった声です。どれも、前の節で見た「メンバーが増えたときの不便」と重なっています。
こうした声を踏まえると、Notionで進捗管理をするのが合うのは、次のようなチームです。
・すでにNotionで議事録や手順書を管理していて、情報を1か所に集めたい
・データベースを設計できる人がチームに1人はいる
・メンバーが少なく、入力のルールを口頭でも共有できる
反対に、合いにくいのは次のようなチームです。
・タスクの担当と期限を確実に追いかけることが最優先で、文書の管理は別の道具で足りている
・設計に時間をかける余裕がなく、すぐに使い始めたい
・外部の協力者が多く、ゲストの扱いや権限の設計に手間をかけたくない
合わないと感じたからといって、Notionが悪いわけではありません。目的と道具の得意分野が合っていないだけです。文書の管理はNotionに任せ、進捗管理だけを別の道具に分ける、という組み合わせも十分に合理的な選択です。
進捗管理だけを手軽に始めたいときの選択肢
Notionで組み立ててみたものの、設計の手間が大きい、メンバーが増えてブロックの上限や料金が気になってきた、と感じる場合もあるでしょう。少人数のチームで、ボードやガントチャートを設計なしで無料から試したいときの候補の1つに、国産のプロジェクト管理ツールのPinateca(ピナテカ)があります。
公式の料金ページによると、Pinatecaのフリープランは5人まで、ボード10個まで期限なしで無料で、クレジットカードの登録は不要です。カンバン、ガント、カレンダー、リストなど8種類のボード、チャット、コメント、受信箱、カスタムフィールド、権限ロールがフリープランから使え、ファイル容量は1GBです。6人目、または11個目のボードからはスタンダードプラン(1人あたり月額500円、年払いなら1人あたり月額400円、いずれも税抜)になり、閲覧だけのゲストは人数に数えないと書かれています。料金が変わるのは人数とボードの数が増えたときだけで、機能では区切らない方針です。一方で、Notionのように文書を体系的に整理する用途の道具ではないので、手順書や議事録の管理を重視するチームは、その点も踏まえて比べてください。
Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
外部の人と働くチームから見た、進捗管理の考え方
最後に、在宅ワークや業務委託の仲介を長く運営してきた立場から見えていることを整理します。
20年この市場を見てきた立場から言えば、外部のライターやデザイナー、開発者と長く仕事を続けられているチームほど、進捗管理の道具そのものより、「頼んだことと、その背景の情報に、受ける側がいつでもたどり着けるか」を大切にしています。タスクだけが共有されて背景の資料が別の場所にあると、受ける側は確認の連絡を何度も入れることになり、手戻りが増えます。Notionで文書とタスクを結び付ける形も、専用の道具のタスクに資料のリンクを必ず付ける形も、目指しているところは同じです。
また、仕事の進め方が道具の上で共有されている関係ほど、仲介の手数料がかからない直接のやり取りに移っても、互いに安心して仕事を続けられています。中間のマージンが乗らなければ、同じ予算で発注する側はより多くを頼め、受ける側は手取りが厚くなります。進捗管理の仕組みは、社内の効率のためだけでなく、外部の人と長く信頼関係を築くための土台でもあります。
業務の仕組みづくりそのものを仕事にする道もあります。AIコンサル・業務活用支援のお仕事では、AIや業務改善の道具を企業の現場に導入する支援の仕事の種類と、求められるスキルを紹介しています。Notionのデータベースの設計や、ほかの道具との連携の仕組みを作れる人は、こうした支援の現場で重宝されます。道具どうしをつなぐ開発に関心がある人は、アプリケーション開発のお仕事とソフトウェア作成者の年収・単価相場で、仕事の中身と相場の目安を確かめられます。
手順書や入力ルールの文章を整える力も、進捗管理を回すうえで欠かせません。文章を書く仕事の相場は著述家,記者,編集者の年収・単価相場で確かめられます。契約や守秘義務の扱いまで含めて業務の仕組みを整えたい場合は、行政書士の資格ガイドで、書類と手続きの専門家がどのような仕事をしているかを知っておくと、相談先を選ぶときの手がかりになります。
よくある質問
Q. Notionの無料プランだけで、チームの進捗管理はできますか?
小さく試すことはできます。ただし公式の料金ページによると、無料プランを2人以上で使う場合はブロック数に制限があり、上限に達すると新しい内容を追加できなくなります。ファイルは1つ5MBまで、ゲストは10人まで、ページの履歴は7日です。本格的にチームで使うなら、プラスプラン以上を前提に費用を見積もるのが確実です。
Q. Notionでガントチャートのような画面は作れますか?
作れます。タスクのデータベースにタイムラインビューを追加すると、日付に沿ってタスクが棒で表示されます。ただし、開始日と終了日の範囲を持つ日付のプロパティがないと何も表示されないので、期限は最初から範囲で入れておきます。依存関係を設定すると、順番のつながりも画面で確かめられます。
Q. 外部の協力者はゲストとメンバーのどちらで招けばよいですか?
担当するページだけを見て作業するなら、ゲストで足りることが多いです。ゲストは無料で、招待されたページにだけアクセスできます。データベース全体を日常的に編集してもらう場合は、メンバーとして有料枠を使う形になります。誤ってメンバーとして招くと請求が発生するので、招待の前に必ず種類を確かめてください。
Q. Notionの進捗管理が続かない一番の原因は何ですか?
最初に列を作りすぎて、入力の手間が大きくなることが最も多い原因です。タスク名、ステータス、担当者、期限、プロジェクトの5つから始め、困ったときに1つずつ追加すると続きやすくなります。あわせて、更新する時間を毎朝や毎週の打ち合わせに決めておくと、表と実態のずれが溜まりません。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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