ニチガスの情報漏洩|マイニチガスの新規会員登録システムへの不正アクセスで85件 範囲と利用者が確かめること 2026


この記事のポイント
- ✓アプリ・Webサービス「マイニチガス」の新規会員登録システムへの不正アクセスで
- ✓氏名と一部を伏字にした電話番号など85件が漏えいした事案です
- ✓カード情報やパスワードは含まれていません
ニチガスの情報漏洩として2026年10月23日に公表されたのは、日本瓦斯株式会社(ニチガス)が運営するアプリ・Webサービス「マイニチガス」の新規会員登録システムが第三者から不正アクセスを受け、客の情報85件が外部に漏えいした、という事案です。漏えいしたのは、81件が「氏名と一部を伏字にした電話番号」、4件が「姓と一部を伏字にした電話番号」で、クレジットカード情報、銀行口座情報、マイニチガスのログイン用パスワード等は含まれていないと発表されています。 利用者がまずすることは、ニチガスを名乗る電話・SMS・メール・訪問に対して、その場で答えず、公式に載っている窓口へ自分からかけ直して確かめることです。会社は、対象の人に特別の手続きは求めておらず、対象者には個別に連絡すると発表しています。
この記事では、2026年10月27日時点でニチガスの公式サイトに掲載されている発表だけをもとに、何が起きたのか、漏れた項目と漏れていない項目、自分が対象かの確かめ方、今するべきことと、しなくてよいことを順に整理します。報道やまとめサイトの数字は使っていません。
ニチガスの情報漏洩の要点。2026年10月27日時点で分かっていること
最初に、公式発表から読み取れる事実を短くまとめます。細かい経緯は次の節で日付順に書きます。
| 項目 | 公式発表の内容(2026年10月27日時点) |
|---|---|
| 公表した会社 | 日本瓦斯株式会社(ニチガス) |
| 公表日 | 2026年10月23日 |
| 対象のサービス | アプリ・Webサービス「マイニチガス」の新規会員登録システム |
| 不正アクセスを確認した日 | 2026年10月20日 |
| 漏えい件数 | 85件(2026年10月23日現在の情報) |
| 漏えいした情報 | 81件は氏名と一部が伏字された電話番号、4件は姓と一部が伏字された電話番号 |
| 含まれていない情報 | クレジットカード情報、銀行口座情報、マイニチガスのログイン用パスワード等 |
| 二次被害 | 公表時点で、二次被害や不正利用は確認されていない |
| 利用者に求めること | 特別の手続き等はなし |
| 問い合わせ | 日本瓦斯コールセンター、専用の問い合わせWEBフォーム |
件数は「85件」と発表されています。「85人」とは書かれていないため、この記事でも件数のまま扱います。1人が複数の件数に数えられているかどうかは、発表には書かれていません。
ニチガスは、LPガス、都市ガス、電気を家庭に届けている会社です。マイニチガスは、その契約者がスマートフォンのアプリやWebブラウザから使う会員向けのサービスで、契約者でもマイニチガスに登録していない人や、ニチガスと契約していない人は、今回の新規会員登録システムとは接点がありません。ただし、自分がいつどの画面で登録したかを正確に覚えている人は多くないため、心配な人は後述の窓口で確かめるのが確実です。
会社の発表の冒頭は、次のように書かれています。
このたび、当社が運営するお客さま向けアプリ・Webサービス『マイニチガス』におきまして、第三者による不正アクセスが発生し、一部のお客さま情報が外部に漏えいしたことが判明いたしました。 出典: nichigas.co.jp
会社自身が「漏えいしたことが判明」と書いており、「おそれ」や「可能性」の段階ではなく、漏えいを確認した事案として公表されています。
公表の経緯。10月20日の確認から10月26日のメンテナンス終了まで
ニチガスの公式サイトの「重要なお知らせ」には、本件に関わるお知らせが2本あります。1本は不正アクセスと漏えいの報告、もう1本はマイニチガスのメンテナンスの告知です。2026年10月27日時点で、漏えいの報告の続報(第2報など)は掲載されていません。
| 日付 | 出来事(公式発表より) |
|---|---|
| 2026年10月20日 | マイニチガスの新規会員登録システムへの第三者からの不正アクセスを確認。同日、外部からの不審な通信を遮断するなどの緊急措置を実施 |
| 2026年10月20日以降 | 詳細な調査で、連続的な不正アクセスが行われていたこと、一部の客の情報が不正に閲覧・取得されたことが判明 |
| 2026年10月23日 | 「当社システムへの不正アクセスによるお客さま情報の漏えいに関するお詫びとご報告」を掲載。漏えい件数85件を公表 |
| 2026年10月23日 | 「『マイニチガス』アプリ版・Web版のメンテナンスに関するお知らせ」を掲載。期間は10月23日(金)20時から10月26日(月)9時頃(予定) |
| 2026年10月26日9時 | メンテナンスの告知を更新。メンテナンスは終了し、アプリ版・Web版とも利用できる状態になったと発表 |
メンテナンスの目的について、会社は「セキュリティ上の安全性を確保し、お客さま情報およびシステムを保護することを最優先とするため」と説明しています。不正アクセスの報告と同じ日に掲載されていますが、メンテナンスのお知らせの本文には、漏えいの件との関係は書かれていません。この記事でも、両者の関係を推測して書くことはしません。
メンテナンスは予定どおり、2026年10月26日9時に終わっています。メンテナンスのお知らせの題には「復旧済み10/26 9時」と入り、本文の冒頭に「現在は以下のメンテナンスは終了し、『マイニチガス』(アプリ版・Web版)はご利用できる状態になっております」と追記されました。10月23日夜から10月26日朝までアプリが開けなかった人は、この期間に当たっていたことになります。故障や自分の端末の不具合ではありません。
不正アクセスの確認から公表までは3日です。確認した10月20日には通信の遮断などの緊急措置を取り、その後の調査で取得された情報の範囲と件数を確かめてから公表した、という順番が発表から読み取れます。件数は「2026年10月23日現在の情報」と断り書きがあるため、続報で数字が変わる可能性は残っています。続報の確かめ方は記事の最後に書きます。
漏えいした項目と、含まれていないと明記された項目
今回の事案で最も大事なのは、何が漏れて、何が漏れていないかの区別です。会社の発表に書かれている内容を、そのまま表にしました。
| 区分 | 項目 | 件数 |
|---|---|---|
| 漏えいした | 氏名、一部が伏字された電話番号(例:090-**-1234) | 81件 |
| 漏えいした | 姓、一部が伏字された電話番号(例:090-**-1234) | 4件 |
| 含まれていない | クレジットカード情報 | なし |
| 含まれていない | 銀行口座情報 | なし |
| 含まれていない | マイニチガスのログイン用パスワード | なし |
発表では、含まれていない情報を「クレジットカード情報、銀行口座情報、『マイニチガス』ログイン用パスワード等の情報」と書いています。末尾に「等」が付いているため、表の3つ以外にも含まれていない情報はあると読めますが、具体的に何が「等」に当たるかは書かれていません。住所、メールアドレス、生年月日、契約番号などについては、発表に記載がありません。記載がないものを「漏れていない」と言い切ることも、「漏れた」と考えることも、どちらも根拠がありません。気になる人は窓口で確かめてください。
件数の内訳にも注目してください。85件のうち4件は、名前の部分が「姓」だけです。なぜ4件が姓だけなのか、その理由は発表されていません。発表に無いことは、この記事でも推測しません。
なお、住所や生年月日まで漏れた事案では、郵便物を使ったなりすましや、本人確認を突破されるおそれまで考える必要があります。住所が漏れた場合の考え方は、住所が漏れたときに確かめることにまとめています。今回のニチガスの事案は、発表を読む限り、そこまでの情報は含まれていません。
「一部が伏字された電話番号」とは。漏れた情報で何が起こりうるか
漏れた電話番号は、全部の桁ではありません。会社は「090-***-1234」という例を示しています。例のとおりであれば、真ん中の4桁が伏せられ、先頭の3桁と末尾の4桁だけが分かる形です。伏字とは、一部の文字を「」などの記号に替えて読めないようにすることです。
電話番号の真ん中の4桁が分からなければ、その番号に直接電話をかけることはできません。伏せられた桁の組み合わせは多数あり、1つの番号を特定するには相当な手間がかかります。この点で、電話番号がそのまま漏れた場合と比べると、直接の電話や SMS による被害の起こりやすさは下がると考えられます。ただし、例は会社が示した形で、すべての件で同じ桁が伏せられているかは発表からは分かりません。
一方で、氏名と、末尾4桁の電話番号の組み合わせには、別の使われ方がありえます。たとえば、どこかで手に入れた別の名簿と突き合わせて、「この人はニチガスのマイニチガスに登録しようとした人」と推測する材料にされる、といった使い方です。こうした突き合わせがあると、偽の連絡に「ニチガスの者です」「マイニチガスのご登録の件で」と具体的な言葉が入り、本物らしく見えやすくなります。会社は、公表時点で二次被害や不正利用は確認されていないと発表しており、実際にそうした連絡が出回っているという情報はありません。ここで書いているのは、備えとして知っておく範囲の話です。
また、電話番号の末尾4桁は、銀行やカード会社の窓口が本人確認の補助に使うことがある情報です。電話で「電話番号の下4桁をお願いします」と聞かれた経験のある人も多いはずです。漏れた側が末尾4桁を知っていても、それだけで本人確認を通ることは通常ありませんが、相手が「下4桁は1234でお間違いないですね」と先に言ってきた場合に、本物の窓口だと思い込まないことが大切です。番号の一部を知っていることは、その相手が本物の担当者である証拠になりません。
まとめると、今回漏れた情報だけでお金を引き出されたり、マイニチガスに勝手にログインされたりする事態は、発表の内容からは想定しにくい事案です。気をつけるべきは、名前と会社名を使った「それらしい連絡」に応じてしまうことです。具体的な対策は、後ろの「利用者が今すること」の節で書きます。
原因。新規会員登録システムへの連続的な不正アクセス
会社が発表した原因は、マイニチガスの新規会員登録システムに対する、第三者からの不正アクセスです。発表には「詳細な調査により、連続的な不正アクセスが行われていた事実と、それにより一部のお客さまの情報が不正に閲覧・取得されたことが判明いたしました」と書かれています。
不正アクセスとは、本来は使う権限のない人が、他人のシステムに入り込んだり、決められた使い方を外れて情報を引き出したりすることです。「連続的な」とあるので、1回きりではなく、何度も繰り返してアクセスされていたことが分かります。
発表の中には、再発防止策として「該当するAPIの改修」という言葉も出てきます。APIとは、アプリやWebの画面が、裏側のサーバーに「この情報をください」「この内容で登録してください」と問い合わせるときの窓口のことです。マイニチガスのようなアプリでは、画面に表示される情報の多くが、このAPIを通してサーバーから届いています。会社が「該当するAPIの改修」を行ったと書いていることから、新規会員登録の流れで使われるAPIが、今回の不正アクセスで使われた入口だったと読み取れます。ただし、APIのどこにどのような弱点があったのか、どのような手口で情報が取得されたのかは、発表されていません。
アクセス元について、会社は「当該不正アクセスに使用された海外IPアドレス等からのアクセスの遮断を実施いたしました」と書いています。IPアドレスとは、インターネットにつながる機器ごとに割り当てられる住所のような番号です。海外のIPアドレスが使われていたことは分かりますが、それが実行した人の居場所を示すとは限りません。攻撃する側は、海外の中継サーバーを経由して居場所を隠すことがよくあるためです。誰が、何の目的で行ったかも、発表には書かれていません。会社は警察に相談し被害を申告しているため、その点は捜査に委ねられています。
ここで押さえておきたいのは、今回の入口が「新規会員登録システム」だったことです。すでにマイニチガスを使っている人のログイン画面や、パスワードが破られたという発表ではありません。ログイン用パスワードは含まれていないと明記されているのも、この点と合っています。
ニチガスの対応。遮断、APIの改修、報告、個別の連絡
発表に書かれている会社の対応を、順に整理します。書かれていないことは補っていません。
1つ目は、緊急措置です。不正アクセスを確認した10月20日のうちに、外部からの不審な通信を遮断するなどの緊急措置を取り、被害の拡大を防ぐためのセキュリティ対策を強化したと発表しています。
2つ目は、再発防止策です。不正アクセスに使われた海外IPアドレス等からのアクセスを遮断し、該当するAPIの改修と監視体制の強化を「完了しております」と書いています。監視体制とは、普段と違うアクセスが来ていないかを見張る仕組みのことです。発表は「引き続き、さらにセキュリティ体制を強化し、再発防止に努めてまいります」と続きます。
3つ目は、外部への報告です。個人情報保護委員会への報告と、警察捜査機関への相談・被害申告を行ったと発表しています。個人情報保護委員会とは、個人情報の扱いについて国が設けている監督の機関です。会社が漏えいを起こしたときの報告先になっています。
4つ目は、対象の人への連絡です。発表には「対象となるお客さまには、速やかに個別のご連絡・ご案内を進めてまいります」と書かれています。連絡の方法(電話、郵送、メール、アプリ内のお知らせなど)は書かれていません。
5つ目は、問い合わせ窓口の設置です。日本瓦斯コールセンターの電話番号と、24時間受け付ける専用の問い合わせWEBフォームが示されています。窓口の詳細は後ろの節に書きます。
補償やお詫びの品、ポイントの付与などについては、2026年10月27日時点の発表には記載がありません。発表に書かれていないことについて、あるともないとも、この記事では書きません。パスワードの初期化や変更のお願いもありません。ログイン用パスワードが漏れていない事案なので、会社としてパスワードの変更を求める段階ではない、ということになります。
自分が対象かを確かめる方法
自分が85件に入っているかどうかを、利用者が自分で調べる方法は、発表には示されていません。マイページで確認できる画面や、メールアドレスを入れて照合するページの案内もありません。確かめる方法は、次の2つです。
1つ目は、会社からの個別の連絡を待つことです。会社は対象の人に個別に連絡を進めると発表しています。連絡が来たら対象、来なければ対象外、と考えるのが基本です。ただし、いつまでに連絡が届くのかは書かれていないため、連絡がまだ来ていないことは、対象外の確定にはなりません。
2つ目は、日本瓦斯コールセンターか、専用の問い合わせWEBフォームで尋ねることです。とくに、2026年10月にマイニチガスの新規登録をした人、登録の途中で画面を閉じた人、登録をしようとしてうまくいかなかった人は、新規会員登録システムに情報を入力した可能性があるため、確かめておくと安心です。
個別の連絡を受けたときに大切なのは、その連絡が本当にニチガスからのものかを確かめることです。漏えいの公表のあとは、「あなたの情報が漏えいしました。補償の手続きをしてください」といった偽の連絡が出回ることがあります。今回の事案で偽の連絡が確認されたという発表はありませんが、一般に注意が必要な場面です。
本物かどうかを見分ける考え方は、次のとおりです。
| 届いた連絡の特徴 | 考え方 |
|---|---|
| 電話番号やメールに書かれた連絡先へかけ直すよう求める | 書かれた番号ではなく、ニチガスの公式サイトに載っている番号へ自分からかける |
| 補償金やポイントを受け取るために口座番号やカード番号を求める | 会社の発表に補償の記載はない。番号を伝えない |
| マイニチガスのパスワードを聞く | 会社はパスワードの変更を求めていない。伝えない |
| SMSやメールのリンクから専用ページに入るよう求める | リンクを開かず、アプリか公式サイトから自分で開く |
| 「今日中に」「至急」と急がせる | 急がせる連絡ほど、一度切って確かめる |
この表の考え方は、ニチガスに限らず、漏えいの公表後に届く連絡全般に使えます。メールアドレスが過去にどこかで漏れていないかを調べたい人は、Have I Been Pwnedで漏えいを確かめる方法が参考になります。
利用者が今すること。氏名と伏字の電話番号が漏れた場合に要る対策
漏れた項目に合わせて、要る対策と、今回は急がなくてよい対策を分けて書きます。何でも一度にやろうとするより、漏れた情報に効くものから手を付けるほうが確実です。
1. ニチガスを名乗る電話・SMS・メールは、公式の窓口へかけ直して確かめる
今回漏れたのは、氏名と、一部が伏字された電話番号です。この組み合わせで最も考えられるのは、会社の名前を使った「それらしい連絡」です。電話で「ニチガスです。マイニチガスの件で確認があります」と言われても、その場で個人情報や番号を答えず、一度切って、日本瓦斯コールセンター(0120-564-927)か、自分の契約先の営業所へ自分からかけ直してください。
SMS やメールで届いたリンクは開かないのが基本です。マイニチガスを確かめたいときは、すでに端末に入っているアプリか、自分でブラウザに公式サイトのアドレスを入れて開きます。偽のメールを見分ける考え方は、フィッシングメール模擬訓練の効果と従業員教育でも、件名や差出人の見方を含めて詳しく扱っています。
2. 突然の訪問や点検の申し出は、身分証と営業所で確かめる
ガス会社の場合、電話やメールだけでなく、「点検に来ました」という訪問も、なりすましに使われやすい場面です。ニチガスは本件とは別に、2026年9月18日付で関係者を装った悪質な点検業者への注意を呼びかけています。そこでは、2026年8月末頃から埼玉県内で、同社や同社関係者を装い「ガスの設備点検」などを口実に接触する行為の報告を多数受けていること、同社の従業員は訪問の際に必ず社員証などの身分証を携行していることが書かれています。
このお知らせは今回の漏えいより前に出たもので、会社は2つの件を結び付けて発表していません。ただ、ガス会社を名乗る訪問への備えとしては、そのまま役に立ちます。訪問を受けたら、身分証を見せてもらい、それでも不安なら、近くの営業所に電話して本当に訪問の予定があるかを確かめてください。会社は、不審に思ったときは近くの営業所に問い合わせ、最寄りの消費生活センターか警察署に相談するよう案内しています。
3. マイニチガスのパスワードは、使い回しをしていないかだけ見直す
ログイン用パスワードは含まれていないと明記されているため、今回の事案を理由に、マイニチガスのパスワードを急いで変える必要はありません。会社もパスワードの変更は求めていません。
ただし、マイニチガスと同じパスワードを、ほかのサービスでも使っている人は、この機会に見直しておく価値があります。今回とは関係なく、別の会社から漏れたパスワードが、同じパスワードを使っている別のサービスに試される被害は一般に多く起きています。サービスごとに別のパスワードにし、覚えきれない分はパスワード管理アプリに保存するのが現実的です。ログインに確認コードを求める二段階認証が使えるサービスでは、設定しておくと、パスワードだけでは入られにくくなります。多要素認証の仕組みと選び方は、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較で詳しく扱っています。
4. カード明細と口座は、普段どおりの確認で足りる
クレジットカード情報と銀行口座情報は含まれていないと発表されています。今回の事案を理由に、カードの再発行や口座の手続きをする必要は、発表の内容からはありません。毎月の明細を確かめる習慣がある人は、そのまま続けてください。身に覚えのない請求を見つけたときは、ニチガスではなく、カード会社や銀行の窓口に連絡します。
5. 困ったら、消費者ホットライン188にも相談できる
偽の連絡に番号を答えてしまった、怪しい業者と契約してしまった、といった場合には、消費者庁の消費者ホットラインの188番に電話すると、近くの消費生活センターなどの相談窓口を案内してもらえます。相談は無料で、通話料は利用者の負担です。
問い合わせ窓口。公式に載っている連絡の方法
本件について、ニチガスが発表に載せている窓口は次の2つです。
| 窓口 | 連絡先 | 受付 |
|---|---|---|
| 日本瓦斯コールセンター | 0120-564-927 | 平日9時から17時 |
| 専用お問い合わせWEBフォーム | 発表のページに掲載のフォーム | 24時間受付 |
表の内容は、2026年10月27日時点の発表のとおりです。
電話は平日の日中だけなので、仕事中にかけにくい人は WEB フォームが使えます。フォームのアドレスは、ニチガスの発表のページの「本件に関するお問い合わせ窓口」に載っています。メールや SMS で届いたフォームのリンクではなく、必ず公式サイトの発表から開いてください。
問い合わせるときは、契約者の氏名、マイニチガスに登録したおおよその時期、登録に使った電話番号などを手元にそろえておくと話が早く進みます。何を答えるかは、窓口の案内に従ってください。こちらから電話をかけた場合でも、カード番号の全桁や、ネットバンキングのパスワードを伝える必要はないはずです。もし求められたら、一度切って、番号が公式のものかを確かめ直してください。
メンテナンス期間中の問い合わせについては、会社は別に、公式サイトのお問い合わせ一覧から連絡するよう案内していました。メンテナンスは10月26日に終わっているため、アプリの使い方や契約の手続きなど、漏えいとは別の用件は、通常どおりこの一覧から窓口を選べます。
85件でも国への報告の対象になる理由
85件という件数は、ほかの大きな漏えいの事案と比べると小さく見えます。それでも会社は個人情報保護委員会に報告しています。この点は、個人情報保護委員会の公式ページを読むと、仕組みとして理解できます。
個人情報保護委員会の「漏えい等の対応とお役立ち資料」には、会社が漏えいを起こしたときに報告が義務付けられる場合が並んでいます。その1つが、「不正の目的をもって行われたおそれがある」行為による漏えいです。例として、外部からの不正アクセスによりデータが盗まれた場合が挙げられています。この類型には人数の下限が書かれていません。人数で報告の要否が決まるのは、別の類型の「本人の数が1,000人を超える漏えい等」で、たとえば設定の誤りで誰でも見られる状態になった場合などがこちらに当たります。
つまり一般に、不正アクセスのように誰かが悪い目的で情報を取りにきたおそれがある漏えいは、件数が少なくても国への報告の対象になります。同じページには、報告は発覚したらまず速やかに行い、不正な目的で行われたおそれがある場合は、発覚日から60日以内に報告するよう書かれています。ニチガスがどの類型として報告したかは発表に書かれていないため、この記事では断定しません。ここでは、件数の大小と報告の要否は別の話だ、という点だけ押さえておけば十分です。
この仕組みを知っておくと、ほかの会社の発表を読むときにも役立ちます。件数が少ない事案でも、不正アクセスが原因なら会社は国に報告し、本人に知らせる手続きを進めます。逆に、件数が多いのに続報が出ない事案もあります。件数だけで重い軽いを判断せず、漏れた項目と原因を見ることが大切です。
在宅で仕事をする人が確かめておきたいこと
在宅で仕事をしている人にとって、今回の事案は2つの面で関係があります。1つは、ガスや電気の契約は事務所を兼ねた自宅でも使っていることが多く、個人の連絡先と仕事の連絡先が同じになっている人が多いことです。もう1つは、仕事の中で取引先の客の情報を預かる立場にある人も多いことです。
自分の電話番号が、仕事の連絡先も兼ねている場合
個人事業で仕事を受けている人は、携帯電話の番号を名刺や請求書、取引先のシステムにそのまま登録していることがよくあります。今回漏れたのは伏字の電話番号ですが、どこかで番号が知られた場合に、ガス会社や電力会社を名乗る連絡と、取引先を名乗る連絡の両方が同じ番号に届く、ということが起こりえます。仕事の電話には出ないわけにいかないため、なりすましに応じてしまう危険は、会社勤めの人より高いと言えます。
対策としては、知らない番号からの用件は、相手の会社名と担当者名を聞いて一度切り、自分が知っている番号へかけ直す、というやり方を仕事でも徹底することです。取引先から「振込先が変わった」「請求書を送り直した」と言われた場合も同じで、メールや電話の中の連絡先ではなく、以前から使っている連絡先で確かめます。
取引先の客の情報を預かっている場合
在宅でデータ入力、顧客対応、メール配信の代行、Webサイトの制作や運用などを請け負っている人は、取引先の客の氏名や電話番号を扱っています。自分のパソコンやクラウドの保存先から情報が漏れた場合、取引先が国への報告や本人への連絡をしなければならなくなることがあります。
自分に原因がある漏えいや、そのおそれに気づいたときは、まず取引先にすぐ知らせるのが基本です。取引先が個人情報保護委員会に報告するかどうか、本人にどう知らせるかを決めるには、何が、いつ、どれだけ漏れたかという事実が要るからです。どの場合に報告が義務になるかは、前の節で紹介した個人情報保護委員会のページに例とともに載っています。個人で仕事を受けている人自身が報告の主体になるかどうかは、扱っている情報の量や契約の形で変わるため、自分で判断がつかないときは、個人情報保護委員会の個人情報保護法相談ダイヤル(03-6457-9849)に問い合わせて確かめてください。
今回のニチガスの事案は、会員登録のような「入力を受け付ける画面」の裏側のAPIが入口になった例です。アプリやWebサイトの開発を請け負う人にとっては、登録画面や問い合わせフォームの裏で、誰がどれだけ情報を引き出せる作りになっているかを確かめることが、仕事の品質そのものになります。開発の仕事の範囲と求められる知識はアプリケーション開発のお仕事で紹介しています。ネットワークの仕組みから学び直したい人には、通信の基礎を体系的に問うCCNA(シスコ技術者認定)が足がかりになります。
フリーランスと在宅ワークの仲介を20年以上続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、仕事の成果物だけでなく、預かった情報の扱い方で信頼を得ています。作業が終わったらデータを削除し、削除したことを取引先に伝える。共有のアドレスやパスワードを使い回さない。こうした地味な習慣が「この人なら安心して任せられる」という評価につながり、次の依頼の理由になります。仲介手数料がかからない直接のやりとりが中心の@SOHOでは、こうした信頼がそのまま取引の続きやすさになります。情報セキュリティを仕事として扱いたい人は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、在宅でできるセキュリティ関連の仕事の種類を確かめてください。
続報の追い方と、発表を読むときの注意
2026年10月27日時点で、ニチガスの漏えいの報告に続報は出ていません。件数は「2026年10月23日現在の情報」と断られているため、今後の調査で数字や項目が変わる可能性はあります。続報を確かめるときは、次の点を意識してください。
確かめる場所は、ニチガスの公式サイトの「重要なお知らせ」の一覧です。今回の報告とメンテナンスのお知らせはどちらもここに掲載されました。続報が出る場合も、同じ一覧に並ぶと考えるのが自然です。ニュースサイトや SNS で「被害が拡大」といった見出しを見かけても、公式の一覧で同じ内容が出ているかを確かめてから判断してください。報道の数字は、取材の時点や書き手の読み方でずれることがあります。
発表を読むときは、次の3点を見ると要点を外しません。1つ目は、件数の単位です。今回は「件」で発表されており、人数とは限りません。2つ目は、漏れた項目と、含まれていないと明記された項目の区別です。3つ目は、利用者に求められている手続きの有無です。今回は特別の手続きはないと書かれています。この3点が続報で変わったときは、自分のするべきことも変わります。
続報で新たに項目が加わった場合、たとえば住所やメールアドレスが含まれていたと発表された場合には、対策も変わります。メールアドレスなら、ニチガスを名乗るメールへの警戒をより強める必要があり、住所なら郵便物や訪問への備えが要ります。その時点の発表に合わせて、要る対策だけを選んでください。
会社への不安や疑問は、公式の窓口に直接ぶつけるのが一番確実です。今回の事案では、問い合わせ窓口の電話番号と受付時間、24時間受け付けるフォームが公表されています。分からないことを推測で埋めず、発表と窓口で確かめる。それが、漏えいの公表に向き合うときの基本です。
よくある質問
Q. ニチガスの情報漏洩で、クレジットカード情報やパスワードは漏れましたか?
ニチガスの2026年10月23日の発表では、クレジットカード情報、銀行口座情報、マイニチガスのログイン用パスワード等は含まれていないと明記されています。漏えいしたのは85件で、81件が氏名と一部を伏字にした電話番号、4件が姓と一部を伏字にした電話番号です。カードの再発行やパスワードの変更は、会社からは求められていません。
Q. 自分が85件の対象かどうかは、どうすれば分かりますか?
会社は対象の人に個別に連絡を進めると発表しています。自分で照合できるページの案内はありません。心配な人は、日本瓦斯コールセンター(0120-564-927、平日9時から17時)か、発表のページに載っている24時間受付の専用WEBフォームで尋ねてください。連絡がまだ来ていないことは、対象外の確定にはなりません。
Q. ニチガスを名乗る電話がかかってきたら、どうすればよいですか?
その場で個人情報や番号を答えず、一度切って、公式サイトに載っている日本瓦斯コールセンターか、契約先の営業所へ自分からかけ直してください。相手が電話番号の下4桁などを知っていても、本物の担当者である証拠にはなりません。補償を理由に口座番号やカード番号を聞かれた場合も、伝えずに公式の窓口で確かめます。
Q. マイニチガスのアプリが10月23日の夜から使えなかったのはなぜですか?
ニチガスは2026年10月23日20時から10月26日9時頃まで、セキュリティ上の安全性を確保するためのメンテナンスを行うと告知していました。メンテナンスは10月26日9時に終わり、アプリ版とWeb版はどちらも利用できる状態に戻ったと発表されています。端末の故障や設定の問題ではありません。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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