公務員のアフィリエイト|広告収入が問題になる条件と備え 2026

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
公務員のアフィリエイト|広告収入が問題になる条件と備え 2026

この記事のポイント

  • 公務員のアフィリエイトはどこから問題になるのか
  • 国家公務員法と地方公務員法の条文
  • 確定申告と住民税の扱いまで

結論から書きます。公務員のアフィリエイトについて、「これは許可なしでやってよい」と名指しで示した公的な通達は、確認できませんでした。逆に「アフィリエイトは一律で禁止」と書いた条文もありません。つまり、可否は一般的な兼業規制の条文に当てはめて判断される領域です。ネット上には「解禁された」と断言する記事も「絶対にアウト」と断言する記事も並んでいますが、正直なところ、どちらも根拠としては弱いと考えています。

この記事では、アフィリエイトと公務員の関係を、判断を分ける4つの軸に整理します。そして、根拠になる条文、許可申請という選択肢、税務の手続き、実際に処分された事例の傾向までを順に見ていきます。断定できる部分と、所属先に確認するしかない部分を分けて書くので、読み終えたときに「自分は誰に何を聞けばいいか」がわかる状態になるはずです。

判断を分ける4つの軸

公務員の兼業規制を条文から読み解くと、アフィリエイトのような広告収入が問題になるかどうかは、次の4点で評価されます。

1つ目は、営利企業を営んでいると見られるかどうか。これは規模と体裁の問題です。個人のブログに広告を1つ置いている状態と、複数のサイトを運営して広告枠を組織的に売っている状態とでは、外から見たときの性格が違います。後者は「自ら営利企業を営む」に近づきます。

2つ目は、報酬を得て事業や事務に従事していると見られるかどうか。条文は「報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない」という形で書かれています。ここで争点になるのは、広告収入が「従事」の対価なのか、それとも資産や著作物から生じる収益なのか、という性質の見方です。

3つ目は、職務専念義務に触れないかどうか。勤務時間中に記事を書いていた、職務で得た情報を記事に使った、というのは別の問題として扱われます。これは金額の大小に関係なく問われます。

4つ目は、信用失墜行為にならないかどうか。誇大な表現で商品を勧める、公務員という立場を匂わせて権威づけする、政治的中立性に疑問を持たれる内容を書く。こうした行為は、収入の額とは無関係に問題になります。

この4つのうち、金額が直接関係するのは1つ目だけです。ここを勘違いしている人が多い。「少額なら大丈夫」という理解は、4つのうち1つしか見ていないことになります。

根拠になる条文を確認する

条文を押さえます。ここは事実の部分なので、正確に書きます。

国家公務員の場合。国家公務員法第103条は、職員が営利企業の役員などの地位を兼ねること、および自ら営利企業を営むことを禁じています。同法第104条は、それ以外の事業や事務に報酬を得て従事する場合について、内閣総理大臣および所轄庁の長の許可を要すると定めています。つまり、国家公務員には「原則禁止と許可制」という二段構えの規制がかかっています。

地方公務員の場合。地方公務員法第38条が、任命権者の許可を受けなければ、営利企業などの役員を兼ねること、自ら営利企業を営むこと、報酬を得ていかなる事業や事務にも従事することができないと定めています。国家公務員と違い、営利企業を営むことについても許可の余地が条文上に書かれている形です。ただし、実際に許可が出るかどうかは任命権者の判断であり、自治体ごとの運用差があります。

条文そのものはe-Govの法令検索から原文を確認できます。地方公務員制度の所管は総務省なので、通知や解釈の資料もそちらに集まります。孫引きの記事を読むより、原文を1回読んだほうが理解が早いです。条文自体はそれほど長くありません。

ここで押さえておきたいのは、条文が禁じているのが「収入を得ること」そのものではないという点です。禁じられているのは、営利企業の役員になること、自ら営利企業を営むこと、そして報酬を得て事業や事務に従事すること。この3つの型に当てはまるかどうかで判断されます。だから、同じ金額の収入でも、その出どころによって扱いが変わりえるわけです。

「副業解禁」という言葉が指しているもの

ここは慎重に書きます。「公務員の副業が解禁された」という表現を見かけますが、これが指しているのは、多くの場合、社会貢献活動に関する兼業の話です。地域のNPOや公益的な活動に職員が参加しやすくするために、許可の基準を明確にして公表する自治体が増えました。その基準には、具体的な数字が入っていることがあります。

兼業時間数の基準・週 8 時間または 1ヶ月30時間を超えない・ 1 日 3 時間を超えない兼業先の基準・行政機関はOK・公益、福祉、医療法人は、活動実績の確認等が必要・それ以外の非営利団体は、活動実績の確認等を厳格化報酬の基準・社会通念上相当と認められる程度を超えない額 出典: note.com

8時間または1か月30時間、1日3時間を超えない。兼業先は行政機関や公益法人が中心で、報酬は社会通念上相当と認められる額まで。数字が明記されているのは前進ですが、内容を見ればわかるとおり、これは営利目的の広告収入を想定した基準ではありません。

つまり、こうした基準の公表は「公務員が自由に稼げるようになった」という話ではなく、「公益的な活動に参加する道筋が整理された」という話です。アフィリエイトをこの枠に読み替えるのは、無理があります。基準の数値や対象は自治体ごとに異なるので、自分の所属先が何をどこまで公表しているかは、規程を直接確認する以外に方法がありません。ここは記事で断定できる部分ではないです。

広告収入が「営利企業を営む」に近づく分かれ目

では、どこから線を越えるのか。条文が抽象的なので、実務的な目安を整理します。これは判断の材料であって、可否の判定ではありません。

サイトの数と運営体制。個人の趣味の記録に広告が1つ入っている状態と、収益化を目的に複数サイトを立ち上げて外注ライターに記事を書かせている状態。後者は事業の体裁を備えます。外注を使い始めた時点で、性格がかなり変わると考えたほうがいいです。

時間の投入量。毎日3時間から4時間を記事作成に使っている状態は、事業への従事に見えます。時間の投入は、職務専念義務の観点とも重なります。

収入の規模と継続性。年間数千円の収入が単発で出ている状態と、毎月10万円が安定して入ってくる状態。後者は明らかに事業です。金額そのものに条文上の閾値はありませんが、規模が大きくなるほど「社会通念上相当」の範囲から外れていきます。

対外的な表示。屋号を掲げる、法人化する、事業用の口座を分ける、広告枠の販売ページを作る。こうした行為は、自ら営利企業を営んでいるという外形を強めます。

取引先との関係。広告主と個別に契約を結び、記事の内容について指示を受けて報酬をもらう形になると、これは「報酬を得て事務に従事する」に近づきます。一般的なアフィリエイトプログラムの仕組みとは別物になるので、境目として意識しておく価値があります。

正直なところ、この線引きを自分で判断しきるのは難しいです。だからこそ、次の許可申請の話が現実的な選択肢になります。

職務専念義務と信用失墜行為は、金額と無関係に問われる

先に書いた4つの軸のうち、3つ目と4つ目は、収入がゼロでも問題になりえる部分です。ここを軽く見ている人が多いので、切り出して書きます。

職務専念義務。勤務時間中に記事を書く、庁舎のパソコンやネットワークを使ってサイトを更新する、公用のメールアドレスで広告主とやり取りする。これらは、収入の有無に関係なく、職務専念義務の違反として扱われます。副業の可否とは別のレイヤーの問題です。

職務上知り得た情報の利用。担当業務で知った情報、まだ公表されていない施策、住民や事業者の情報。これを記事にするのは、守秘義務の問題になります。公務員がブログを書くときに最も危険なのはここで、たとえば自分の担当分野の制度解説を書くと、その内容が公表資料の範囲内であっても「なぜ詳しいのか」と見られる可能性があります。制度解説を書くなら、出典を公開資料だけに限定し、それを明記するのが自衛になります。

信用失墜行為。誇大な広告表現、根拠のない効果の断定、実際に使っていない商品の推奨。これらは、一般の個人でも景品表示法などで問題になる行為ですが、公務員の場合はさらに信用失墜行為として服務上の問題になります。加えて、ステルスマーケティングの規制により、広告であることを隠した表示は不当表示として扱われます。広告リンクを含む記事に、それが広告であることを明示するのは、いまは前提です。

政治的行為の制限。公務員には政治的行為の制限があります。政策や政党について評価を書くタイプの記事は、収益と無関係にリスクを負います。扱うテーマを選ぶ段階で外しておくのが安全です。

この4点は、アフィリエイトをやるかどうか以前の話です。逆に言えば、この4点をクリアしていない状態で「少額だから大丈夫」と考えているなら、問題の場所を見間違えています。

許可申請という選択肢

条文が許可制を定めているのだから、許可を取るという道があります。これは遠回りのように見えて、実は最も静かな解決です。

申請のメリット。第一に、後から問題視されるリスクが消えます。許可を得た範囲での活動なら、服務上の判断は済んでいます。第二に、活動の範囲が明文化されます。どこまでやってよいかを自分で推測しなくてよくなる。第三に、上司や人事部門が状況を知っている状態になるので、住民や報道からの照会があったときに孤立しません。

申請のデメリット。手続きに時間がかかります。書類を用意し、内容を説明し、判断を待つ。数週間から数か月かかることがあります。そして、申請した結果、不許可になる可能性があります。不許可が出たあとに黙って続けるのは、申請しなかった場合より悪い状況です。

申請するときに説明すべきこと。活動の内容(どういうサイトで何を書くか)、時間の使い方(勤務時間外であること、週あたりの時間)、収入の見込み(規模と受け取り方)、職務との関係(職務上知り得た情報を使わないこと)、そして中立性への配慮。この5点を紙に書いて持っていけば、話が早く進みます。

申請前に自分で確認すべきこと。所属先の服務規程と兼業に関する内部規則。自治体や省庁によって、申請の様式や判断の基準が違います。同僚の噂ではなく、規程の文言を読む。人事担当に聞くのが最短ですが、聞いた時点で記録に残ることは理解しておいてください。それが嫌なら、そもそも始める前に考え直したほうがいい、という判断材料にもなります。

執筆活動との比較で考える

アフィリエイトを考える人は、執筆活動との違いも気になるはずです。公務員が本や記事を書いて原稿料を得ていた例は、実際に存在します。

実際に、280万部の大ヒットとなった「サラダ記念日」の著者である俵万智氏は、当時公立高校の教師(地方公務員)を勤めていた事例もあります。 出典: sidejob.iid.co.jp

創作や研究の成果としての著述は、一般に営利企業を営む行為とは別に扱われてきました。ただし、これは「執筆なら自由」という意味ではなく、個別の事情に応じて所属先が判断してきたということです。継続的に依頼を受けて報酬を得る形になれば、報酬を得て事務に従事することにあたる可能性が出てきます。

アフィリエイトとの違いを考えると、執筆は成果物に対する対価で、アフィリエイトは成果に連動した広告報酬です。前者は著作物から生じる収益として説明しやすく、後者は広告事業への参加という説明になりやすい。この違いは、許可申請のときの説明のしやすさに直結します。

なお、文章を書く力そのものは、公務員が身につけて損のない技能です。市場でどのくらい評価されているかは著述家,記者,編集者の年収・単価相場に職種別で整理されています。文書作成の型を固めたいならビジネス文書検定のような検定もあり、業務の文書作成にもそのまま効きます。

税務の手続きと、住民税の扱い

「どこから知られるのか」という話が必ず出るので、事実として確認できる範囲を書きます。

会社員と同じく、給与以外の所得が年間20万円を超えると、所得税の確定申告が必要です。判定は売上ではなく、収入から必要経費を引いた所得で行われます。サーバー代、ドメイン代、記事作成に使った書籍代などは経費に含めうる支出です。要件や計算の仕方は国税庁の案内が一次情報になります。電子申告はe-Taxから行えます。

住民税については、所得税の確定申告をすると、その情報が自治体に送られて住民税が計算されます。給与から住民税を差し引く特別徴収の仕組みでは、勤務先に税額の通知が届きます。ここで、給与から想定される額と実際の税額にずれがあれば、給与以外の所得があることが見て取れる形になります。確定申告書で住民税の徴収方法を選べる場合がありますが、選べる範囲は所得の種類と自治体の運用によって変わるため、断定はできません。住んでいる自治体の税務担当に確認するのが確実です。

そして率直に書きますが、税務上の手続きを工夫することは、服務上の問題を消すことにはなりません。ここを混同すると危ないです。所得を適切に申告することは納税者の義務であり、兼業の許可を得ているかどうかとは別の話です。申告しないという選択は、服務上の問題に加えて税務上の問題を重ねるだけなので、合理的ではありません。

実際に処分された事例の傾向も、公開されている情報から見ることができます。

公務員が副業をして処分された事例は様々なものがあります。知人にカウンセリングをして200万円の報酬を受けた小学校教諭は停職処分、接待を伴う飲食店での副業をしていた看護師は戒告、スニーカー転売で1900万円の転売益を得ていた市職員は、減給10分の1などです。 出典: media-ctms.com

金額の規模が大きくなるほど処分の対象になりやすいという傾向は読み取れます。ただし、処分の重さは金額だけで決まっているわけではなく、職務との関係や継続性も影響している点に注意してください。転売で1,900万円の利益が出ていた例が減給にとどまっている一方で、報酬200万円のカウンセリングが停職になっている。金額の順に重くなっていない。ここから読めるのは、判断が個別事情に依存しているという事実です。

アフィリエイトの仕組みを正しく理解しておく

判断の前に、そもそもの仕組みを押さえておきます。ここが曖昧だと、許可申請でも説明できません。

アフィリエイトは、広告主、仲介する事業者、そしてサイトを運営する個人の3者で成り立っています。サイト運営者は仲介事業者と提携し、広告主の商品を紹介するリンクを自分のサイトに置きます。読者がそのリンクを経由して購入や申込をすると、成果として記録され、仲介事業者を通じて報酬が支払われる。この流れです。

ここで注意すべき点が3つあります。

1つ目は、広告主と直接の契約関係を持つわけではないケースが多いことです。仲介事業者の規約に従って掲載する形になるので、個別の指示を受けて作業する関係にはなりません。この点は「報酬を得て事務に従事する」という条文との距離を考えるうえで意味を持ちます。ただし、広告主と個別に契約して記事内容の指示を受ける形になれば、性格が変わります。境目はここです。

2つ目は、報酬の発生が自分の意思だけでは決まらないことです。読者が行動して初めて成果になるので、収入は月ごとに大きく変動します。ある月は数百円で、次の月は数万円ということが普通に起こります。年間を通した所得で見ないと、申告の必要性を判断できません。

3つ目は、広告であることの表示義務です。広告であることを隠して商品を勧める表示は、不当表示として規制の対象になります。記事の冒頭やリンクの近くに、広告を含むことを明示する。これは公務員に限らず全員に求められる対応ですが、公務員の場合は表示を欠いたときの影響が大きくなります。

もう一つ、収益の受け取り方も整理しておく価値があります。仲介事業者から個人の口座に振り込まれる形が一般的で、振込時に源泉徴収されるかどうかは仲介事業者の扱いによります。年間の収入額と、経費として計上できる支出額を、月ごとに記録しておく。これは申告のためでもあり、規模が大きくなったときに自分で状況を把握するためでもあります。

始める前にやっておく準備

条文と仕組みを踏まえて、実際に手を動かす前にやっておくべきことを並べます。順番に意味があります。

所属先の規程を読む。これが最初です。服務規程、兼業に関する内部規則、そして情報の取り扱いに関する規程。3つとも読みます。人に聞く前に自分で読むのは、聞くべき質問を絞るためです。規程に書かれていないことだけを聞けば、やり取りが短く済みます。

扱うテーマを決めて、外すテーマを決める。職務に関係する分野は外します。担当している制度、所管している業種、職務で接する事業者。これらに触れないテーマを選びます。そして政治や政策の評価も外します。残るのは、趣味、生活、技術、学習といった領域です。テーマの選定は、リスク管理の中で最も効果が大きい工程です。

作業する時間帯を決める。勤務時間外だけに限定し、使う機器も私物に限定します。庁舎のネットワークは使わない、公用のアドレスは使わない。この線を最初に引いておくと、あとで迷いません。

広告の表示方法を決める。記事に広告を含む場合の明示の文言を、テンプレートとして先に作ります。毎回考えると忘れます。

記録の付け方を決める。収入の入金記録、経費のレシート、作業した時間。この3つを月ごとに残す形を決めます。申告のときに使うのはもちろんですが、規模が「社会通念上相当」の範囲を超えていないかを自分で把握するためにも必要です。

規模の上限を先に決める。収入がどこまで伸びたら所属先に相談するか、その基準を自分で決めておきます。伸びてから考えると、判断が甘くなります。年間の所得で申告が必要になる水準に近づいた時点、というのは1つの分かりやすい目安です。

この6つを終えてから始めれば、あとで慌てる場面がかなり減ります。逆に、これを飛ばして始めた人が、収入が出てから相談先を探している、というのが実際によくある流れです。

市場を長く見てきた立場からの観察

在宅で働く人と、その人に仕事を出す事業者の両方を20年見てきた立場から言えば、公務員の方からの相談で最も多いのは「いくらまでなら大丈夫か」という質問です。しかし、この質問の立て方自体が、うまく機能しません。条文に金額の閾値がないからです。

運営者として見てきた限りでは、この領域で困らずに済んでいる人は、金額ではなく構造を先に整えています。勤務時間外だけで作業する、職務と無関係なテーマだけを扱う、公開資料しか参照しない、広告であることを明示する、そして規模が大きくなる前に所属先へ相談する。この5つを最初から決めている人は、あとから慌てません。逆に、収入が伸びてから相談を考え始めた人は、すでに引き返しにくい場所にいます。

もう一つ、額面と手取りの話をしておきます。広告収入は、仲介する仕組みごとに取り分が違います。同じ売上でも、手元に残る額が変わる。これはアフィリエイトに限らず、業務委託の仕事全般に共通する構造です。仲介手数料が20%乗る仕組みだと、依頼者が10万円を出しても受け手には8万円しか届きません。そこが手数料0%で繋がると、同じ予算で依頼者はより多く頼めるし、受け手の手取りは厚くなる。将来、公務員を離れて業務委託で働くことを視野に入れるなら、この「どこで手取りが削られるか」という視点は、収入の額より先に理解しておく価値があります。

データから見えること

在宅や業務委託の仕事を横断して見ると、公務員から民間へ移る人が最初に選ぶ領域には偏りがあります。文書作成、制度の解説、申請書類の整備。つまり、行政の現場で日常的にやっていたことが、そのまま需要になっている。この構造は、アフィリエイトのような広告収入よりも、収入の読みやすさで優れています。成果に連動する広告収入は月ごとの変動が大きく、時間で報酬が決まる仕事は変動が小さい。生活の基盤にするなら後者です。

現実的な選択肢として、いま在籍したまま準備できることが2つあります。1つは、業務委託でどういう仕事が動いているかを知っておくこと。制度やAIの業務活用を支援する領域は、行政の仕事と親和性が高く、必要な視点がAIコンサル・業務活用支援のお仕事にまとまっています。もう1つは、取引のルールを知っておくことです。業務委託で働く人の報酬をめぐるルールは近年整備が進んでいて、フリーランスを守る「下請法(取適法)」の知識|発注書・契約書の必須項目チェックリストで発注書に何が書かれているべきかを確認できます。万一支払われなかったときの手段については未払い報酬を回収する!弁護士の着手金・成功報酬と支払督促の流れ【2026年最新】に費用感が整理されています。

公務員のアフィリエイトについて、この記事で断定できたのは次の点だけです。名指しで許可した公的な通達は確認できない。禁止の対象は収入そのものではなく、営利企業を営むこと、報酬を得て事業や事務に従事すること、そして職務専念義務と信用失墜行為に触れること。金額の閾値は条文にない。そして、許可申請という正面の道が制度として用意されている。

推測で進めるのではなく、所属先の規程を読み、必要なら申請する。遠回りに見えますが、この順番が最も静かで、最も安全です。法律は、ルールを知って使う人の味方になります。

よくある質問

Q. 公務員のアフィリエイトは法律で禁止されていますか?

アフィリエイトを名指しで禁止した条文は確認できません。ただし国家公務員法第103条と第104条、地方公務員法第38条が、営利企業を営むこと、報酬を得て事業や事務に従事することを規制しており、アフィリエイトはこの条文に当てはめて判断される領域です。可否は所属先の規程と任命権者の判断によります。

Q. 収入がいくらまでなら公務員でもアフィリエイトをして大丈夫ですか?

条文に金額の閾値はありません。ですから「いくらまで」という答えは存在しません。判断は、営利企業を営む外形があるか、報酬を得て事業に従事しているか、職務専念義務に触れないか、信用失墜行為にならないかの4点で行われます。このうち金額が関係するのは1点だけで、残りは金額に関係なく問われます。

Q. 公務員が兼業の許可申請をするとき、何を説明すればよいですか?

活動の内容、勤務時間外であることと週あたりの時間、収入の見込みと受け取り方、職務上知り得た情報を使わないこと、政治的中立性への配慮の5点です。この内容を書面にまとめて所属先の人事担当に相談します。申請の様式や判断基準は自治体や省庁ごとに異なるため、先に内部規程を読んでください。

Q. 副業の収入は住民税から勤務先に知られますか?

給与から住民税を差し引く特別徴収では、勤務先に税額の通知が届くため、給与から想定される額とのずれが生じる可能性があります。ただし徴収方法を選べる範囲は所得の種類と自治体の運用で変わるため断定はできません。なお税務上の工夫は服務上の問題を解決しないので、申告しない選択は合理的ではありません。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年4月25日最終更新:2026年9月20日
朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼@SOHO編集部

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

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