共同通信社の不正アクセス|情報漏えいの可能性 約6,000件 氏名・メールアドレス・所属部署 2026


この記事のポイント
- ✓共同通信の情報漏洩について
- ✓2026年8月5日の公式発表をもとに整理
- ✓職員アカウントの不正利用の可能性で
共同通信の情報漏洩について、一般社団法人共同通信社は2026年8月5日、同社が利用する電子メールなどの業務環境で、不正アクセスによる情報漏えいの可能性が判明したと発表しました。一部の職員アカウントが第三者に不正利用された可能性があり、同社が管理するアカウント情報の一部が閲覧された可能性があります。対象件数は概数で約6000件で、内訳は職員等に関する情報約3000件と、加盟社・取引先等に関する情報約3000件です。漏えいした可能性がある情報は、氏名、メールアドレス、所属部署名、役職名などです。 共同通信社の職員とやり取りがある加盟社や取引先の担当者がまずすることは、共同通信社の職員の名前で届くふだんと違うメールのリンクや添付ファイルを開かないこと、振込先の変更などの依頼はメール以外の手段で確かめること、そして自分の仕事用のメールに多要素認証を設定することです。
2026年11月1日時点で、共同通信社の公式サイトのお知らせ一覧に、この件の続報は掲載されていません。8月5日の発表では「現在、詳細な調査を進めています」とされていますが、確定した件数、原因の調査結果、閲覧された可能性があるメールや保存ファイルの中身についての続報は、2026年11月1日時点で公表されていません。この記事は、共同通信社の公式発表「不正アクセスによる情報漏えいの可能性について」を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。
共同通信社の不正アクセスで何が起きたのか
共同通信社は、国内外のニュースを取材、編集して、全国の新聞社、NHK、民間放送局、海外メディアに配信している通信社です。会社案内では、1945年の創立以来の歩みと、2010年4月に社団法人から一般社団法人に移行したことが説明されています。ニュースの配信を受けている新聞社や放送局は「加盟社」「契約社」と呼ばれ、公式サイトに一覧があります。
今回の件で不正アクセスを受けたのは、ニュースを配信するシステムではなく、職員が使う電子メールなどの業務環境です。発表の骨子は次のとおりです。
- 共同通信社が利用する電子メールなどの業務環境で、不正アクセスによる情報漏えいの可能性が判明した
- 8月4日に外部から情報提供を受けて調査した結果、一部の職員アカウントが第三者に不正利用された可能性を確認した
- 共同通信社が管理するアカウント情報の一部が閲覧された可能性があり、対象件数は概数で約6000件
- 内訳は、職員等に関する情報約3000件と、加盟社・取引先等に関する情報約3000件
- 漏えいした可能性がある情報は、氏名、メールアドレス、所属部署名、役職名など
- パスワード情報が漏えいした事実は、現時点で確認されていない
- 不正利用された可能性がある一部アカウントのメールや保存ファイルについては、内容が閲覧された可能性があり、引き続き調査している
発表で使われている言葉は「可能性」です。漏えいが確定したわけではなく、その可能性があると確認した段階だということです。この記事でも「漏えいした」とは言い切らず、「漏えいした可能性がある」と書きます。
件数も「概数で約6000件」とされています。概数とは、細かい端数を省いたおおよその数のことです。職員等と加盟社・取引先等の内訳も、それぞれ「約3000件」です。件数として示されており、人数とは書かれていません。
公表の経緯と2026年11月1日時点で分かっていること
共同通信社が公式サイトのお知らせ一覧に出しているのは、2026年8月5日付の発表1本です。2026年11月1日時点でお知らせ一覧を開き直したところ、8月5日以降に出ているのは人事や写真展などのお知らせで、この件の続報や訂正はありませんでした。
| 日付 | 出来事 | 発表に書かれている内容 |
|---|---|---|
| 2026年8月4日 | 外部から情報提供を受ける | 情報提供を受けて調査した結果、一部の職員アカウントが第三者に不正利用された可能性を確認 |
| 2026年8月4日以降 | 判明後の対応 | 不正利用に関係した可能性がある設定を停止。関係アカウントの安全対策強化と、アクセス記録の調査を実施 |
| 2026年8月5日 | 公式サイトで公表 | 「不正アクセスによる情報漏えいの可能性について」を掲載。約6000件の内訳と項目を示す |
| 2026年11月1日時点 | 続報なし | お知らせ一覧に続報の掲載なし |
注目したいのは、異常に気づいたきっかけが「外部からの情報提供」だった点です。誰から、どのような情報提供があったのかは、発表には書かれていません。この記事でも推測しません。ただ、社内の監視ではなく外からの知らせで判明したということは、不正利用がいつから続いていたのかが、調査で確かめるべき点として残っていることになります。いつから不正利用されていた可能性があるのかも、2026年11月1日時点で公表されていません。
情報提供を受けた8月4日の翌日に公表している点も、発表の日付から読み取れます。調査の途中であっても、まず可能性の段階で知らせたという順番です。そのため、発表の中身は「現在、影響範囲の特定と原因究明を進めています」という書き方になっています。
漏えいした可能性がある情報と、確認されていないこと
発表では、漏えいした可能性がある情報と、漏えいした事実が確認されていない情報が分けて書かれています。
| 区分 | 項目 | 発表の書き方 |
|---|---|---|
| 漏えいした可能性がある情報 | 氏名 | 職員等 約3000件、加盟社・取引先等 約3000件 |
| 漏えいした可能性がある情報 | メールアドレス | 同上 |
| 漏えいした可能性がある情報 | 所属部署名 | 同上 |
| 漏えいした可能性がある情報 | 役職名 | 同上 |
| 漏えいした可能性がある情報 | 上記の「など」 | 発表は「氏名、メールアドレス、所属部署名、役職名など」と書いている |
| 閲覧された可能性があり調査中 | 不正利用された可能性がある一部アカウントのメールや保存ファイル | 内容が閲覧された可能性があり、引き続き調査している |
| 漏えいした事実が確認されていない情報 | パスワード情報 | 現時点で漏えいした事実は確認されていない |
発表の該当部分は次のとおりです。
漏えいした可能性がある情報は、氏名、メールアドレス、所属部署名、役職名などです。なお、パスワード情報が漏えいした事実は現時点で確認されていません。 出典: kyodonews.jp
氏名、メールアドレス、所属部署名、役職名の組み合わせは、会社の連絡先の一覧や名刺に書かれている情報に近いものです。それだけでお金の被害に直結しにくい情報ですが、「どの会社の、どの部署の、どの役職の人が、共同通信社とやり取りしているか」が分かる組み合わせでもあります。なりすましのメールを送る側から見ると、相手の肩書きを知ったうえで、本物らしい文面を作れる材料になります。
項目の最後に「など」が付いている点にも注意が要ります。氏名、メールアドレス、所属部署名、役職名のほかに、どの項目が含まれる可能性があるのかは、発表には書かれていません。この記事でも、発表にない項目を付け加えることはしません。
メールや保存ファイルの内容が閲覧された可能性については、調査が続いているとされています。どのアカウントの、どの期間のメールが対象なのか、保存ファイルに何が入っていたのかは、2026年11月1日時点で公表されていません。
「閲覧された可能性」と「漏えいした可能性」の読み方
発表には、「閲覧された可能性」と「漏えいした可能性」の2つの言い方が出てきます。似た言葉ですが、読み手としては分けて受け取ると整理しやすくなります。
「閲覧された可能性」とは、第三者が画面でその情報を見ることができる状態にあった可能性を指します。共同通信社の発表では、アカウント情報の一部と、一部アカウントのメールや保存ファイルについて、この言い方が使われています。
「漏えいした可能性」とは、情報が組織の外に出た可能性を指します。第三者が見ることができた時点で、その情報は組織の外の人に知られたおそれがあるため、発表では閲覧された可能性のあるアカウント情報を、そのまま「漏えいした可能性のある情報」として扱っています。
どちらの言い方であっても、「持ち出されたことが確定した」「悪用されたことが確認された」という意味ではありません。共同通信社の発表にも、実際に悪用されたという記載はありません。一方で、可能性の段階でも、関係者の側で備えておけることはあります。調査の結果を待つ間に、なりすましのメールへの注意と、自分のアカウントの守りを先に固めておくのが落ち着いた対処です。
メールや保存ファイルの調査結果を待つ間に、取引先の側でできることもあります。共同通信社の職員に送ったメールのうち、契約の条件、請求の金額、社内の連絡先の一覧、パスワード付きのファイルとそのパスワードなど、外に出ると困る内容を含むものがなかったかを、自分の送信済みの一覧で振り返っておきます。もし該当するものがあれば、ファイルのパスワードを変える、共有のリンクを止めるなど、自分の側で止められるものを先に止めておくと、続報を待つ間の不安を減らせます。
原因について発表で分かっていること
発表は、原因について「一部の職員アカウントが第三者に不正利用された可能性がある」と説明しています。職員アカウントとは、職員がメールや業務のシステムにログインするためのIDのことです。そのアカウントがどのように第三者の手に渡ったのか、たとえば偽のログイン画面に入力したのか、パスワードが推測されたのか、別の経路だったのかは、書かれていません。
判明後の対応として、発表は次の3つを挙げています。
- 不正利用に関係した可能性がある設定を停止した
- 関係アカウントの安全対策を強化した
- アクセス記録を調査した
「不正利用に関係した可能性がある設定」が何を指すのかは、発表には書かれていません。メールの自動転送の設定、外部のアプリとの連携の設定など、メールの業務環境には第三者に悪用されやすい設定がいくつかありますが、共同通信社の件で何が使われたかは公表されていないため、この記事でも特定しません。
現在は「影響範囲の特定と原因究明を進めています」とされ、2026年11月1日時点で調査結果は公表されていません。原因が分かっていない段階なので、「この手口だった」と決めつけた対策ではなく、どの手口にも効く基本の対策を関係者の側で済ませておくことになります。
原因が公表されるまでの間、関係者が気をつけたいのは、「共同通信社の件の原因はこれだった」と書かれた真偽の分からない情報をうのみにしないことです。原因や手口は、共同通信社の公式サイトの発表で確かめてから、社内の対策に反映してください。
業務への影響と、加盟社のシステム
発表は、業務への影響について次のように書いています。
- ニュース配信システムや編集システムなど、共同通信社の主要業務システムへの影響は確認されていない
- 加盟社のシステムや業務に直接影響する事実も、現時点では確認されていない
新聞やテレビでニュースを見ている一般の読者や視聴者にとっては、ニュースの配信が止まったり、配信された記事が書き換えられたりしたという話ではないということです。
一方で、加盟社や取引先にとっては、自社の担当者の氏名、メールアドレス、所属部署名、役職名が漏えいした可能性があるという点が残ります。システムに直接の影響がないとしても、担当者を狙ったなりすましのメールが届くおそれは別の問題として考える必要があります。
加盟社や取引先の情報システムの担当者は、次の点を社内で確かめておくと安心です。
- 共同通信社の職員を名乗るメールのうち、ふだんと違う依頼や添付ファイルがあるものを、社内で共有する仕組みがあるか
- 共同通信社とのやり取りで使っている社内のアドレスに、多要素認証が設定されているか
- 振込先の変更や、請求書の再発行の依頼を、メールだけで受け付けていないか
- 社内の担当者に、今回の発表の内容と、なりすましのメールへの注意を伝えたか
中小の取引先で、こうした点検の手が回っていない場合は、国の補助金を使って対策を整える方法もあります。考え方と制度の使い方は、中小企業のサイバーセキュリティ対策2026|IT導入補助金で防御力を強化する方法で説明しています。
自分が対象かを確かめる方法
発表は、対象を「職員等に関する情報約3000件」と「加盟社・取引先等に関する情報約3000件」に分けています。対象になり得るのは、次のような立場の人です。
| 立場 | 対象になり得る情報 |
|---|---|
| 共同通信社の職員等 | 職員等に関する情報(約3000件)に含まれる氏名、メールアドレス、所属部署名、役職名など |
| 加盟社の担当者 | 加盟社・取引先等に関する情報(約3000件)に含まれる氏名、メールアドレス、所属部署名、役職名など |
| 取引先等の担当者 | 同上 |
発表には、対象者に個別に知らせるかどうか、知らせる場合の方法(メール、郵便など)や時期は書かれていません。2026年11月1日時点で、対象者への通知についての続報も公式サイトには掲載されていません。
そのため、加盟社や取引先の担当者が自分が対象かを確かめるには、共同通信社とのやり取りで使っている窓口の担当者に、社として連絡を受けているかを尋ねるのが現実的です。会社として共同通信社と取引している場合は、個人で問い合わせる前に、自社の総務や情報システムの担当が連絡を受けていないかを先に確かめると、話が重なりません。
担当者が異動や退職をしている場合にも注意が要ります。漏えいした可能性がある情報には所属部署名と役職名が含まれるため、すでにその部署にいない人の名前や、以前の役職のままの情報が使われることがあります。前任者の名前で届いたメールや、今は使っていない部署のアドレスに届いたメールも、同じように確かめの対象にしてください。共同通信社とのやり取りの窓口が社内で何度か変わっている会社は、過去の担当者の一覧を手元にそろえておくと、不審なメールに気づきやすくなります。
一般の読者として共同通信社のニュースを読んでいるだけの人、共同通信社と仕事上のやり取りがない人は、発表の対象の区分に入っていません。発表は対象を職員等と加盟社・取引先等としており、一般の読者の情報が含まれるとは書かれていません。
加盟社や取引先の担当者がすること
漏えいした可能性がある情報は氏名、メールアドレス、所属部署名、役職名などで、パスワード情報が漏えいした事実は確認されていません。カード番号や口座番号が含まれるとも書かれていません。そのため、することは主に「肩書きを知った相手からのなりすましのメールに備えること」です。
考えられるのは、次のような連絡です。
- 共同通信社の職員を名乗り、記事や写真の配信の手続き、契約の更新を装ってリンクや添付ファイルを開かせるメール
- 請求書の送付や振込先の変更を装い、支払いの手続きを急がせるメール
- 共有ファイルを見るためと称して、メールサービスのログイン画面に似た偽の画面へ誘うメール
- 自社の上司や別の部署の人を名乗り、所属部署名と役職名を使って本物らしく見せたメール
最後の例は見落としやすい点です。漏えいした可能性があるのは、共同通信社とやり取りする担当者の情報です。攻撃者がそれを使って狙うのは、共同通信社だけではなく、担当者が勤める会社の中の取引でもあり得ます。所属部署名や役職名を正しく書いたメールは、社内の人からのメールにも見えやすくなります。
こうしたメールを受け取ったときの基本は、次の3つです。
- メールのリンクや添付ファイルをすぐに開かない
- ふだんと違う依頼は、メールに返信せず、電話や社内のチャットなど別の手段で相手に確かめる
- 振込先の変更は、登録済みの連絡先に電話して確かめるまで応じない
フィッシングメールの見分け方と、開いてしまった後の対処は、フィッシング詐欺メールの見分け方|5秒で振り分ける手順と開いた後の対処で手順にしています。
肩書きを使ったなりすましの典型的な流れ
氏名、メールアドレス、所属部署名、役職名がそろった情報は、取引の担当者を狙うなりすましのメールに使われやすい組み合わせです。共同通信社の件で実際にそうした被害が出たとは、発表には書かれていません。ここでは、一般に知られている手口の流れを、受け取る側が途中で止めるための目印とあわせて整理します。
- 攻撃者は、取引先の担当者の氏名と役職を調べ、その人の名前で差出人を作る
- 最初のメールは、日程の確認や資料の送付など、ありふれた用件で送られる
- 返信が来ると、やり取りを数回続けて信頼を得る
- その後、「口座を変えたので、今月の支払いはこちらへ」「至急この請求書を処理してほしい」と、お金の手続きを依頼する
- 依頼には「社内の事情で電話に出られない」「この件は内密に」といった、確かめる手段をふさぐ言葉が添えられる
途中で止めるための目印は、4番目と5番目です。お金の手続きの依頼が来た時点で、メール以外の手段で確かめる決まりを守れば、それまでのやり取りがどれだけ自然でも被害は防げます。電話に出られない、内密に、という言葉は、確かめられると困る側が使う言葉だと覚えておくと判断しやすくなります。
差出人の表示名が本物の担当者の名前でも、メールアドレスの@より後ろが、ふだんのドメインと一字違いになっていることがあります。表示名だけでなく、アドレスそのものを開いて見る習慣をつけておきます。ただし、本物のアカウントが乗っ取られた場合はアドレスも本物になるため、最終的には別の手段での確認が頼りになります。
加盟社や取引先の社内で注意を呼びかける文面の例
加盟社や取引先の情報システムの担当者が、社内の関係者に注意を呼びかけるときは、何が起きたか、何をしてほしいか、困ったら誰に知らせるかを短く伝えると届きやすくなります。次の文面は、社内向けの連絡の一例です。自社の事情に合わせて書き換えて使ってください。
件名は「共同通信社の不正アクセスの発表について(共同通信社とやり取りのある方へ)」とし、本文は次のように書きます。
2026年8月5日、共同通信社が、職員アカウントの不正利用の可能性により、加盟社・取引先等の担当者の氏名、メールアドレス、所属部署名、役職名などが漏えいした可能性があると発表しました。共同通信社の職員を名乗るメールで、ふだんと違う依頼、心当たりのない添付ファイルやリンクがあるものは開かずに、情報システムの担当までお知らせください。振込先の変更や請求書の再発行の依頼は、メールだけで処理せず、登録済みの電話番号で先方に確かめてください。
この文面は、共同通信社の発表に書かれた事実だけを使っています。社内向けの連絡でも、発表にない件数や手口を書き加えないことが、誤った情報を社内に広げないために大切です。
職員アカウントの不正利用から学べる、仕事用メールの守り方
今回の件は、職員のアカウントが第三者に不正利用された可能性から始まっています。手口は公表されていませんが、どのような経路で入られたとしても、仕事用のメールアカウントを守るために誰でもできることがあります。
1つ目は、多要素認証です。多要素認証とは、パスワードに加えて、スマートフォンのアプリに表示される数字や指紋など、別の手段でも本人であることを確かめる仕組みです。パスワードが何かの形で盗まれても、それだけではログインできなくなります。仕組みの違いと選び方は、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版にまとめています。
2つ目は、ログインの記録の確かめ方です。多くのメールサービスには、最近のログインの日時や場所、使われた端末を一覧で見られる画面があります。心当たりのない国や端末からのログインがあれば、パスワードを変え、その端末をログアウトさせます。
3つ目は、自動転送の設定です。メールの設定に、自分の知らない転送先が登録されていないかを確かめます。転送の設定は、一度入られると気づかないまま長く使われることがあるため、時々開いて確かめておくと安心です。
4つ目は、外部のアプリとの連携です。メールやクラウドのアカウントに、身に覚えのないアプリが連携の許可を得ていないかを確かめます。使っていないアプリの許可は外しておきます。
5つ目は、送信済みの一覧です。自分のアカウントから、身に覚えのないメールが送られていないかを時々見ます。乗っ取られたアカウントは、次の相手をだますための発信元として使われることがあります。
共同通信社の職員等として対象になり得る人がすること
対象の区分のうち、職員等に関する情報約3000件には、共同通信社の職員等の氏名、メールアドレス、所属部署名、役職名などが含まれるとされています。「職員等」にどの範囲の人が含まれるのかは、発表には書かれていません。
職員等として対象になり得る人は、社内の案内に従うことが第一です。そのうえで、個人として気をつけておきたいのは次の点です。
- 会社のメールアドレスと同じパスワードを、個人のサービスで使っていないか
- 社外の取引先から「あなたの名前で不審なメールが届いた」と連絡が来たら、すぐに社内の担当に伝える
- 個人のSNSで、所属部署名や役職名と結びつく情報をどこまで公開しているかを見直す
所属部署名と役職名が知られると、本人を名乗るなりすましだけでなく、本人を狙った偽のメールも作られやすくなります。社内の情報システムの部署や上司を名乗るメールで、パスワードの再設定や認証コードの入力を求められた場合は、社内の連絡手段で本物かどうかを確かめてから動いてください。
続報を確かめるときに見る点
2026年11月1日時点で続報は出ていませんが、調査が進めば、共同通信社の公式サイトのお知らせ一覧に新しい発表が載ると考えられます。続報が出たときは、次の点が8月5日の発表から変わっていないかを確かめると、自分のすることが変わるかどうかを判断しやすくなります。
| 確かめる点 | 8月5日の発表の内容 |
|---|---|
| 対象件数 | 概数で約6000件(職員等 約3000件、加盟社・取引先等 約3000件) |
| 漏えいした可能性がある項目 | 氏名、メールアドレス、所属部署名、役職名など |
| パスワード情報 | 漏えいした事実は現時点で確認されていない |
| メールや保存ファイル | 内容が閲覧された可能性があり、調査中 |
| 原因 | 一部の職員アカウントが第三者に不正利用された可能性。詳細は調査中 |
| 対象者への通知 | 記載なし |
とくに、メールや保存ファイルの調査結果は、取引先にとって影響が大きくなり得る点です。自社が送ったメールの中身や添付ファイルが含まれていたと分かった場合は、そこに書かれていた情報に応じて、社内での対応を考え直す必要が出てきます。続報は、検索結果に出てくる記事ではなく、共同通信社の公式サイトのお知らせ一覧で確かめてください。
問い合わせ窓口について
共同通信社の公式サイトの発表には、この件専用の電話番号やメールアドレス、受付時間は載っていません。発表の最後は、総務局長のコメントで結ばれています。
不正アクセスによる情報漏えいの可能性が判明し、関係者のみなさまにご心配をおかけしていることをおわびします。原因の究明と影響範囲の特定を進めるとともに、再発防止と情報セキュリティー対策の強化に努めてまいります 出典: kyodonews.jp
専用の窓口が示されていないため、問い合わせたい場合は、共同通信社の公式サイトのお問い合わせのページを使うか、ふだんやり取りしている共同通信社の担当者に、登録済みの電話番号などで連絡する形になります。共同通信社を名乗るメールに書かれた連絡先ではなく、自分で公式サイトを開いて確かめた連絡先を使ってください。
問い合わせるときは、次の情報を手元にそろえておくと話が早く進みます。
- 共同通信社とのやり取りで使っているメールアドレスと、自分の所属部署名、役職名
- 共同通信社の職員の名前で届いた不審なメールがあれば、その受信日時と件名
- そのメールのリンクや添付ファイルを開いたか、何かを入力したか
在宅で仕事をする人が気をつけること
今回の件で対象とされたのは、共同通信社の職員等と、加盟社・取引先等の担当者の情報です。取引先の中には、在宅で業務委託の仕事を受けている人もいるかもしれません。どの取引先が含まれるかは発表に書かれていないため、この記事でも推測しません。ただ、取材や記事の制作、翻訳、写真や動画の仕事を受けている人は、取引先のメールアカウントが乗っ取られると、そこから自分宛てに偽のメールが届くことがあると覚えておくと役に立ちます。
逆に、自分のメールアカウントが乗っ取られれば、自分の取引先すべてに偽のメールが届くおそれがあります。在宅で働く人のメールには、取引先の担当者の名前と肩書き、場合によっては取引先から預かった顧客の名簿やデータが保存されています。
個人情報保護委員会の漏えい等の対応のページでは、事業者に委員会への報告が義務づけられる場合として、要配慮個人情報(病歴など、とくに慎重に扱う情報)を含む漏えい等、不正に使われるとお金の被害が出るおそれがある漏えい等、不正の目的で行われたおそれがある漏えい等、本人の数が1,000人を超える漏えい等が挙げられています。不正アクセスによる漏えいは、不正の目的で行われたおそれがある例として示されています。報告は発覚したら速やかに行い、不正の目的で行われたおそれがある場合は発覚日から60日以内とされています。
業務委託で個人情報を扱う人が、自分のアカウントから預かった情報を漏らしてしまった場合、まず対応を迫られるのは委託元の取引先です。どこまでが自分の責任になるかは、契約の内容や事情で変わるので、ここでは断定できません。ただ、気づいた時点ですぐ取引先に伝えることが、取引先が必要な手続きを進めるうえで欠かせない点は変わりません。共同通信社の件でも、外部からの情報提供の翌日に公表しています。早く知らせることが、関係者が備える時間を生みます。
自分のドメインのメールアドレスで仕事をしている人は、なりすましを防ぐ送信側の設定も確かめておくと安心です。SPFやDKIMと呼ばれる仕組みは、受け取った側が「本当にそのドメインから送られたメールか」を確かめられるようにする設定です。設定の考え方は、フリーランスのメールセキュリティ2026|なりすまし被害を防ぐSPF/DKIMで説明しています。
フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、納品物の質だけでなく、預かった情報の扱い方で信頼を得ています。不審なメールに気づいたら取引先に一言知らせる、仕事と個人のアカウントを分ける、といった地味な手当てが、そのまま取引先からの評価につながっていきます。中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼がそのまま次の依頼と手取りの厚さに結びつきます。
メールの守り方を仕事の力にする
なりすましメールへの備えは、自分の身を守る知識であると同時に、仕事として求められる力でもあります。企業の中には、取引先向けの「当社の社員を名乗る不審なメールにご注意ください」というお知らせの文面づくり、社員向けの注意喚起の資料づくり、メールの設定の点検の手伝いなどを、外部の人に頼むところがあります。今回のような公式発表を読み、何が分かっていて、何が調査中なのかを正確に整理する作業も、その一つです。
セキュリティの仕事を在宅で受けたい場合、いきなり専門的な診断の仕事を目指す必要はありません。まずは自分のメールアカウントの守りを整え、事案の発表を正確に読む習慣をつけるところから始められます。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。
共同通信社の件は、2026年8月5日の発表のあと、2026年11月1日時点で続報が出ていない状態です。加盟社や取引先の担当者は、共同通信社の職員の名前で届くふだんと違うメールへの注意、振込先の変更などの依頼を別の手段で確かめること、仕事用のメールへの多要素認証の設定の3つを先に済ませ、続報は共同通信社の公式サイトのお知らせ一覧で確かめてください。
よくある質問
Q. 共同通信のニュースを読んでいるだけの人も対象になりますか?
共同通信社の発表は、対象を職員等に関する情報約3000件と、加盟社・取引先等に関する情報約3000件に分けています。一般の読者の情報が含まれるとは書かれていません。ニュースを新聞やテレビ、ウェブで見ているだけで、共同通信社と仕事上のやり取りがない人は、発表の対象の区分に入っていません。
Q. パスワードは漏えいしましたか?
2026年8月5日の発表では、パスワード情報が漏えいした事実は現時点で確認されていないとされています。ただし、一部の職員アカウントが第三者に不正利用された可能性があり、調査は続いています。共同通信社とやり取りしているアドレスと同じパスワードをほかで使っている場合は、念のため変えておくと安心です。
Q. 共同通信社から対象者に連絡は来ますか?
発表には、対象者に個別に知らせるかどうか、知らせる方法や時期は書かれていません。2026年11月1日時点で、通知についての続報も公式サイトに出ていません。加盟社や取引先の担当者は、自社の総務や情報システムの担当が連絡を受けていないかを先に確かめ、必要ならふだんの担当者に登録済みの連絡先で尋ねてください。
Q. 共同通信社の職員を名乗るメールが届いたら、どうすればよいですか?
ふだんと違う依頼や、心当たりのない添付ファイルやリンクがあるメールは、すぐに開かないでください。メールに返信して確かめるのではなく、電話や社内のチャットなど別の手段で相手に確かめます。振込先の変更の依頼は、登録済みの連絡先に電話して確かめるまで応じないのが基本です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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