鹿児島銀行「Payどん」のメールアドレス漏えい|委託先アララ経由 最大257,639件 氏名・口座情報は含まれず 2026


この記事のポイント
- ✓鹿児島銀行の情報漏洩について
- ✓2026年11月4日の4行庫連名の発表をもとに整理
- ✓キャッシュレス決済アプリ「Payどん」のユーザーと加盟店のメールアドレス最大257,639件が
鹿児島銀行の情報漏洩について、南日本銀行・鹿児島銀行・鹿児島相互信用金庫・鹿児島信用金庫の4つの金融機関は2026年11月4日、連名で「Payどん外部委託先への不正アクセスによるメールアドレスの漏えいに関するお知らせとお詫び」を発表しました。キャッシュレス決済アプリ「Payどん」のメール送信を委託しているアララ株式会社から情報漏えいの事実があったと報告を受け、PayどんユーザーとPayどん加盟店のメールアドレスが最大で257,639件含まれていた、という内容です。 対象の情報に、氏名、銀行口座情報、パスワード等の金融取引に関する情報は含まれていないと書かれています。 Payどんを使っている人と加盟店がまずすることは、Payどんや銀行を名乗るメールのURLや添付ファイルを開かず、暗証番号やパスワードをどこにも入力しないことです。
この記事は、2026年11月7日時点で南日本銀行のサイトに掲載されている連名の発表(PDF)と、Payどんの公式サイトに載っている同じ内容のお知らせ、10月28日の第1報、アララ株式会社の第2報(11月2日)と第3報(11月6日)を開き直し、その記載だけをもとに書いています。報道に出ている丸めた件数や、公式に書かれていない推測は入れていません。
Payどんの発表で何が起きたのか
「鹿児島銀行 情報漏洩」と検索した人の多くは、鹿児島県内でPayどんを使って買い物をしている人か、Payどんの加盟店として店で決済を受けている人でしょう。知りたいのは「自分のメールアドレスは入っているのか」「お金や口座の情報まで漏れたのか」「今すぐ何をすればいいのか」の3つだと思います。最初に、発表の骨子を整理します。
- Payどんは、取引完了のお知らせなどのメール送信をアララ株式会社に委託している
- 2026年10月28日、アララ株式会社に不正アクセスが発生していることを確認した
- その後、アララ株式会社から情報漏えいがあった旨の報告を受け、11月4日に公表した
- 漏えいした個人情報には「PayどんユーザーおよびPayどん加盟店のメールアドレス」が最大で257,639件含まれている
- 氏名、銀行口座情報、パスワード等の金融取引に関する情報は含まれていない
- 本件に起因すると考えられる客の情報の不正利用等は確認されていない
要するに、漏れたのは「Payどんからメールが届いていたアドレス」です。口座の中身や、アプリへのログインに使う情報は、発表の時点では含まれていません。ただし、メールアドレスと「鹿児島でPayどんを使っている」という事実の組み合わせは、Payどんや地元の銀行をかたる偽のメールを送る側にとって使い道があります。この記事の後半では、その偽のメールにどう備えるかを具体的に書きます。
発表した4つの金融機関は、いずれもPayどんを扱っている鹿児島の銀行と信用金庫です。どの金融機関の口座をPayどんにつないでいるかに関係なく、発表の内容は同じです。問い合わせの窓口は、鹿児島銀行の中にあるデジタルサポートプラザのキャッシュレスチームにまとめられています。
公表の経緯と分かっていること
今回の件は、10月28日の第1報と11月4日の発表で中身が変わっています。11月4日の発表に書かれた経緯は次のとおりです。
10 月 28 日、Payどんのメール送信を委託しているアララ株式会社に不正アクセスが発生していることを確認しました。また、同日、17 時 23 分、アララ株式会社が被害拡大の防止および情報漏えいの有無および影響範囲確認のため、サービスの停止を実施しました。 その後、アララ株式会社より、情報漏えいがあった旨の報告を受け、本件公表に至りました。 出典: 南日本銀行・鹿児島銀行・鹿児島相互信用金庫・鹿児島信用金庫「Payどん外部委託先への不正アクセスによるメールアドレスの漏えいに関するお知らせとお詫び」
日付の順に並べると、次のようになります。
| 日付 | 出来事 | 出典 |
|---|---|---|
| 2026年10月28日 | アララ株式会社に不正アクセスが発生していることを確認 | 11月4日の発表 |
| 2026年10月28日 17時23分 | アララ株式会社がサービスを停止。Payどんの取引完了のお知らせメールと新規ユーザーの登録ができなくなる | 11月4日の発表 |
| 2026年10月28日 | 「Payどんへの不正アクセスによる個人情報漏えいの可能性に関するお知らせとお詫び」を公表(第1報) | Payどん公式サイト |
| 2026年11月4日 | アララ株式会社から情報漏えいがあった旨の報告を受け、メールアドレス最大257,639件の漏えいを公表 | 4行庫連名の発表 |
| 2026年11月5日 | 本件の問い合わせ窓口の受付が始まる | 4行庫連名の発表 |
10月28日の第1報は「漏えいした可能性」という書き方でした。それが11月4日には、題が「メールアドレスの漏えい」に変わり、件数も示されました。アララ株式会社から「情報漏えいの事実があった」と報告を受けたことが、書き方が変わった理由です。
この経緯から読み取れるのは、最初は「可能性」と書かれていても、後の調査で事実として確かめられることがあるという点です。10月末に「まだ可能性の段階だから様子を見よう」と考えていた人は、11月4日の発表をもとに、自分のアドレスが含まれている前提で備えを始めてください。
漏えいした情報と、含まれない情報
11月4日の発表に書かれている内容を、漏えいした情報と、含まれないと書かれた情報に分けて整理します。
| 区分 | 発表に書かれている内容 |
|---|---|
| 漏えいした個人情報 | PayどんユーザーおよびPayどん加盟店のメールアドレス |
| 件数 | 最大で257,639件 |
| 含まれないと書かれている情報 | 氏名、銀行口座情報、パスワード等の金融取引に関する情報 |
| 不正利用 | 本件に起因すると考えられる客の情報の不正利用等は確認されていない |
| 二次被害 | 現時点において、二次被害の報告はない |
| 経路 | メール送信を委託しているアララ株式会社への不正アクセス |
件数の257,639件には「最大で」という言葉が付いています。対象となる人は、今もアララ株式会社で調べている途中だと発表に書かれています。そのため、257,639件がそのまま確定した件数というわけではありません。数字は発表のとおり「最大で257,639件」として読んでください。
また、件数はメールアドレスの数です。ユーザーと加盟店のアドレスが合わせて数えられており、内訳は書かれていません。1人で複数のアドレスを登録している場合もあるので、そのまま「25万人」という意味にはなりません。
第1報から変わった点
10月28日の第1報と11月4日の発表を並べると、漏えいの対象として挙げられた項目が違っています。
第1報では、漏えいの可能性がある情報として、次の3つが挙げられていました。
- Payどんユーザーのメールアドレス
- Payどん加盟店のメールアドレス
- 決済情報(日時、店舗名、お支払い金額)
11月4日の発表で「漏えいした個人情報」として書かれているのは、ユーザーと加盟店のメールアドレスです。決済情報(日時、店舗名、お支払い金額)については、11月4日の発表には書かれていません。含まれないものとして明記されているのは、氏名、銀行口座情報、パスワード等の金融取引に関する情報です。
決済情報が対象から外れたのか、それとも調査の途中なのかは、11月4日の発表からは読み取れません。発表には「対象となるお客さまは、現在アララ株式会社で調査をしております」と書かれており、具体的な対応は改めて知らせるとしています。気になる人は、窓口で確かめるか、続報を待ってください。
なお、第1報には「Payどんメール通知システム」という言葉が出てきます。取引のたびに届く「決済が完了しました」「チャージが完了しました」といったメールを送る仕組みのことです。このメールの送信をアララ株式会社に任せていたため、送信の過程でメールアドレスなどがアララ株式会社のサービスに渡っていました。
原因について発表されていること
4つの金融機関の発表では、原因は「メール送信を委託しているアララ株式会社に不正アクセスが発生」と書かれています。Payどんのアプリや、銀行の口座の仕組みそのものが不正アクセスを受けたとは書かれていません。
委託とは、仕事の一部を外の会社に任せることです。Payどんの場合は、利用者に送るメールの送信をアララ株式会社に任せていました。アララ株式会社はメール配信サービス「アララメッセージ」を多くの企業や自治体に提供しており、そのサービスが不正アクセスを受けたことで、Payどんを含む多くの利用企業の宛先が影響を受けています。
アララ株式会社の第2報(2026年11月2日)では、不正アクセスの原因について、Webサーバーの脆弱性に加え、システム環境における問題も関係していたことが判明したと書かれています。脆弱性とは、プログラムの欠陥や設定の穴のことで、外から入り込む入り口になりうるものです。侵入の経路の特定は、引き続き進められています。
Payどんの発表には、どのような手口だったか、Payどんの宛先がアララのどの環境に保存されていたかは書かれていません。原因の詳しいところは、アララ株式会社の調査の結果を待つことになります。
アララ株式会社の第2報と第3報
Payどんの件の背景にある、アララ株式会社の発表も確かめておきます。アララ株式会社は、メール配信サービス「アララメッセージ」への不正アクセスについて、10月29日に第1報、11月2日に第2報、11月6日に第3報を出しています。
第2報(11月2日)に書かれている点のうち、利用者が知っておきたいのは次のとおりです。
- 2026年10月28日から30日にかけて、本サービスが不正に利用され、不審なメールが最大約713万通送られた
- その不審なメールの送信元は「[email protected]」、件名は「利用内容確認のご依頼」「ご利用明細確認のご依頼」等
- 2026年10月31日に本サービスの提供をすべて停止し、再開の時期は未定
第3報(11月6日)では、第2報までに出していたクラウド環境とは別のクラウド環境から、メールアドレス3,249,492件が外部に持ち出されていたことが判明したと書かれています。区分の間の重複を除いた、持ち出されたメールアドレスの件数は81,329,467件で、件数はメールアドレスの数であり、人数ではないと明記されています。
区分の間の重複を除いた、持ち出されたメールアドレスの件数は 81,329,467 件(約 81 百万件)です。 件数はメールアドレスの数であり、人数ではありません。 出典: アララ株式会社「当社が提供する『アララメッセージ』への不正アクセスによる情報流出およびサービス停止について(第3報)」
ここで気をつけたいのは、アララの数字はアララのサービス全体の数字で、Payどんの件数ではないということです。Payどんの件数は、4つの金融機関が発表した最大257,639件だけです。アララの第3報のどの区分にPayどんの分が入るのかも、Payどんの発表には書かれていません。数字を混ぜて読まないようにしてください。
10月28日から30日にかけて送信元「[email protected]」から上記の件名のメールを受け取った場合は、本文中のURLにアクセスせず削除するよう、アララ株式会社の第2報は呼びかけています。アララ株式会社の発表にある問い合わせ先は、アララのサービスを直接導入している契約企業向けのものです。Payどんの利用者や加盟店が連絡する窓口ではありません。
アララの件の全体像と、ほかに公表した企業や自治体の一覧は、アララの情報漏洩|アララメッセージへの不正アクセス 第2報でメールアドレス約77百万件(精査中)最大約380社 公表した企業と自治体 2026で整理しています。
4つの金融機関の対応
11月4日の発表に書かれている対応は、次のとおりです。
- 対象となる客は、現在アララ株式会社で調査をしている。対象となった客へは、判明した時点でPayどんアプリ等を通じて個別に知らせる
- 当該システムのセキュリティ対策と、セキュリティ管理体制の抜本的な見直しと強化を図り、再発防止に努める。具体的な対応内容は改めて知らせる
- 本件の問い合わせ窓口を、鹿児島銀行内のデジタルサポートプラザに設ける
- 不審なメールに注意し、不審なメールに記載されたURLや添付ファイルを開かないよう呼びかける
個別の連絡は「Payどんアプリ等を通じて」行うと書かれています。つまり、対象かどうかの知らせは、まずアプリの中のお知らせで届く見込みです。メールやSMSで「対象者の確認のため」としてリンクを送ってくる連絡は、発表の書き方と違うので、まず疑ってください。
発表の時点では、お詫びの品や補償については書かれていません。この点を推測で判断せず、続報をPayどんの公式サイトや各金融機関のサイトで確かめてください。
自分が対象かを確かめる方法
自分のメールアドレスが最大257,639件に含まれているかを、自分で調べる方法は発表に書かれていません。確かめる手がかりは次のとおりです。
- Payどんのアプリのお知らせを開き、個別の連絡が届いていないかを見る
- 受信箱で、Payどんからの取引完了のお知らせメールなどを探す。届いていた場合は、そのアドレスがPayどんに登録されている
- 登録されているアドレスは、対象に含まれている可能性があると考えて、この記事の後半の備えを進める
- それでも確かめたいときは、後に書く問い合わせ窓口に電話する
電話するときは、メールに書かれた番号ではなく、Payどんの公式サイトか各金融機関のサイトに載っている番号を使ってください。偽のメールの中には、本物そっくりの問い合わせ番号を書いて、電話口で口座の情報を聞き出そうとするものもあります。番号は自分で公式のページを開いて確かめるのが基本です。
Payどんの加盟店の場合は、加盟店として登録したメールアドレスが対象になりえます。店の代表のアドレスのほか、経理の担当者や本部のアドレスを登録している場合もあるでしょう。どのアドレスで登録したかを、加盟の申し込みのときの控えなどで確かめておくと、偽のメールがどこに届くかの見当がつきます。
Payどんのユーザーがすること
漏れたのはメールアドレスです。そのため、すぐに口座の手続きをする必要はありません。必要なのは、偽のメールに反応しないための準備です。
すぐにすること
- Payどんや銀行、信用金庫を名乗るメールのURLを開かない。手続きは公式のアプリから行う
- メールの添付ファイルを開かない。特に「明細」「利用内容の確認」「お詫び」といった名前のファイルに注意する
- メールでパスワードや暗証番号、ワンタイムパスワードの入力を求められても応じない
- 10月28日から30日に「[email protected]」から届いた「利用内容確認のご依頼」などのメールは、開かずに削除する
念のためにすること
- Payどんにつないでいる銀行口座のインターネットバンキングで、パスワードがほかのサービスと同じになっていないかを見る
- 銀行口座の入出金の通知を受け取る設定にして、身に覚えのない引き出しにすぐ気づけるようにする
- 多要素認証、つまりパスワードに加えてスマートフォンなどもう1つの手段で本人を確かめる仕組みを、使えるところでは有効にしておく
多要素認証の考え方と、導入するときの選び方は、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版で詳しく解説しています。パスワードだけに頼らない仕組みは、メールアドレスが知られたあとの守りとして大きな助けになります。
なお、発表では、銀行口座情報やパスワードは含まれていないとされています。慌ててPayどんの利用をやめたり、つないでいる口座を解約したりする必要はありません。落ち着いて偽のメールへの備えを固めることが大切です。
Payどんの加盟店がすること
加盟店の側では、店のメールアドレスが対象になりえます。店のアドレスには、Payどんのほかにも、仕入れ先や取引先、ほかの決済サービスからの連絡が届いているはずです。偽のメールがそうした本物の連絡に紛れやすい点に気をつけてください。
店の中で決めておくこと
- Payどんの精算や入金に関するメールが届いても、メールのリンクから管理の画面に入らない。いつも使っている入り口から自分で開く
- 振込先の変更や、急ぎの手続きの依頼がメールで届いたときは、公式サイトに載っている番号に電話して確かめる
- 「Payどんの加盟店の確認のため」と称して、店の口座番号や代表者の情報を聞いてくるメールや電話には応じない
- 店でメールを見る人が複数いる場合は、全員に今回の件を伝える
店のお客さんから聞かれたとき
Payどんを使っている客から「Payどんで情報が漏れたと聞いたけれど大丈夫か」と聞かれることもあるでしょう。その場合は、発表のとおり「漏れたのはメールアドレスで、氏名や銀行口座情報、パスワードは含まれていないと発表されている」と伝え、詳しいことは公式の窓口で確かめるよう案内するのが確実です。店の側で推測を交えて答えると、かえって不安を広げることがあります。
店の中で共有するお知らせ文を書くときは、要点を短く、誤解のない言葉で伝えることが大切です。「漏えいした」と「漏えいの可能性がある」を書き分ける、件数は発表のとおり「最大で」を付けて書く、といった基本は、ビジネス文書の書き方そのものです。文書作成の力を確かめる資格の1つとして、ビジネス文書検定があります。
Payどんを名乗る偽メールの型
今回のように「Payどんのユーザーと加盟店のアドレス」がまとまって外に出ると、それを宛先にした偽のメールが送られるおそれがあります。発表も、不審なメールに注意し、記載されたURLや添付ファイルを決して開かないよう呼びかけています。届きやすい偽メールの型を、確かめ方と一緒に整理します。
| 偽メールの型 | よくある文面の例 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 利用内容の確認 | 「ご利用内容の確認が必要です。24時間以内に手続きを」 | 公式アプリを自分で開いて、お知らせ欄を見る |
| 利用停止の予告 | 「本人確認が済んでいないため、アカウントの利用を制限します」 | メールのリンクは使わず、公式サイトの案内と照らし合わせる |
| 今回の件に便乗 | 「情報漏えいのお詫びと対象者確認のお願い」 | 個別の連絡はアプリ等で届くと発表されている。メールのリンクから確認を求めるものは疑う |
| ポイントや返金 | 「お詫びとしてポイントを付与します。こちらから受け取りを」 | 発表にお詫びの品の記載は無い。受け取りを装う入力画面は使わない |
| 加盟店向けの手続き | 「加盟店の精算口座の再登録をお願いします」 | 公式サイトに載っている番号に電話して確かめる |
特に注意したいのは、今回の件そのものを話題にした偽メールです。「漏えいの対象かどうかを確認するため、ログインしてください」という文面は、いかにもありそうに見えます。しかし発表では、対象となった客へは判明した時点でPayどんアプリ等を通じて個別に知らせるとされています。発表に無い手続きを求めるメールは、まず疑ってください。
偽のメール全般の見分け方は、フィッシング詐欺メールの見分け方|5秒で振り分ける手順と開いた後の対処で手順を整理しています。
もし偽のページにパスワードや暗証番号、カード番号を入力してしまったときは、すぐに利用している金融機関に連絡して、利用の停止やパスワードの変更を相談してください。入力した情報の種類ごとにすることは、フィッシング詐欺で入力してしまったら|カード番号・パスワード・住所ごとにすぐすること 2026にまとめています。
取引完了のお知らせメールが届かない間のこと
11月4日の発表には、アララ株式会社のサービス停止により、Payどんの取引完了に関するお知らせメールと、新規ユーザーの登録ができない状況が続いていると書かれています。アララ株式会社の第3報(11月6日)でも、アララメッセージは引き続き停止しており、再開の時期は未定とされています。
取引完了のお知らせメールは、身に覚えのない決済にすぐ気づくための手がかりでもあります。メールが届かない間は、次のように自分で確かめる習慣をつけておくと安心です。
- 決済やチャージをしたあとは、アプリの利用履歴を開いて、金額と店名が合っているかを見る
- 週に1回など日を決めて、つないでいる銀行口座の入出金の明細を見る
- 身に覚えのない取引があれば、メールのリンクではなく、公式に載っている窓口に連絡する
また、メールが届かない時期だからこそ、「お知らせメールの再開」「メール設定の変更」を装った偽のメールが届くことも考えられます。メールの設定は、アプリの中で自分で開いて確かめてください。再開の知らせは、Payどんの公式サイトのお知らせで確かめるのが確実です。
新規ユーザーの登録もできない状態が続いています。家族や知人にPayどんを勧めるときは、登録ができるようになったかを公式サイトで確かめてからにしてください。「今なら登録できる」と誘うメールやSMSがあっても、そのリンクから登録しないでください。
メールアドレスだけの漏えいで起こりうること
「メールアドレスだけなら、たいしたことはない」と考える人もいるかもしれません。確かに、口座番号や暗証番号が漏れた場合と比べれば、直接お金を引き出される危険は小さいと言えます。ただ、今回のアドレスには「鹿児島でPayどんを使っている人や店のもの」という性格があります。この点が、ただのアドレスの流出と違うところです。
起こりうることとして、次のようなものが考えられます。
- Payどんや地元の銀行、信用金庫を名乗る偽のメールが、本物の利用者にまとめて届く。宛先が本物の利用者なので、文面が少し雑でも信じてしまいやすい
- 加盟店のアドレスに、精算や手続きを装った偽の請求や、口座の再登録を求めるメールが届く
- ほかのサービスで漏れたパスワードと組み合わせて、同じアドレスで登録しているサービスへのログインを試される
3つ目は、同じパスワードを使い回している場合に起こりやすいものです。今回の件ではパスワードは含まれていないとされていますが、ほかの件で漏れたパスワードがあれば、それと今回のアドレスを組み合わせて試される可能性はあります。使い回しを避けるだけで、この危険は大きく下げられます。
逆に、今回の漏えいだけでPayどんの残高やつないでいる口座からお金が勝手に引き出されることは、発表の内容からは考えにくい状況です。大切なのは、偽のメールに反応しないこと、そして利用履歴を自分で確かめることです。
家族で共有しておきたいこと
Payどんは、家族の何人かがそれぞれのスマートフォンで使っていることも多いアプリです。高齢の家族が、子どもや孫に勧められて使い始めた場合もあるでしょう。偽のメールは、普段メールをあまり読まない人ほど、文面をそのまま信じてしまいがちです。家族の間で、次の点を短く共有しておくと安心です。
- Payどんで漏れたのはメールアドレスで、氏名や銀行口座情報、パスワードは含まれていないと発表されていること
- 対象者への連絡は、Payどんアプリ等を通じて届くと発表されていること
- メールやSMSで暗証番号やパスワードを聞かれても答えないこと
- 迷ったら、メールのリンクは押さずに家族に見せること
メールだけでなく、電話やSMSで「Payどんの件で確認したい」と連絡が来ることも考えられます。SMSの本文に書かれたURLの見分け方は、スミッシング詐欺の見分け方|SMSの本文とURLで判定する手順で整理しています。電話の場合は、一度切って、公式サイトに載っている番号にかけ直すのが確実です。
問い合わせ窓口
発表に載っている本件の問い合わせ先は次のとおりです。受付の期間によって電話番号が変わる点に注意してください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 窓口 | デジタルサポートプラザ キャッシュレスチーム(鹿児島銀行内) |
| 受付期間① | 2026年11月5日(木)から11月6日(金)まで 0120-947-230(フリーダイヤル) |
| 受付期間② | 2026年11月9日(月)から11月20日(金)まで 0120-047-123(フリーダイヤル) |
| 受付時間 | 平日 9時から17時まで |
2026年11月7日時点では、受付期間①は終わっています。11月9日(月)からは、受付期間②の0120-047-123にかけてください。受付は平日だけなので、11月7日(土)と8日(日)は受け付けていません。受付期間②は11月20日(金)までと決められています。確かめたいことがある人は、期間内に問い合わせてください。
電話番号は、必ずPayどんの公式サイトのお知らせか、4つの金融機関の発表で確かめてからかけてください。メールやSMSに書かれた番号には、かけないようにしてください。
今後の続報で確かめたい点
11月7日時点の発表では、まだ分かっていないことがいくつかあります。続報が出たときは、次の点を確かめるとよいでしょう。
- 対象となる客の範囲がどこまで確定したか。アララ株式会社が調べている途中とされている
- 第1報で挙げられていた決済情報(日時、店舗名、お支払い金額)の扱いがどうなったか
- 個別の連絡がPayどんアプリ等で届き始めたか
- 取引完了のお知らせメールと新規ユーザーの登録がいつ再開するか
- 具体的な再発防止の内容。発表では改めて知らせるとされている
続報を追うときは、報道の見出しではなく、Payどんの公式サイトや4つの金融機関のサイトに載る発表そのものを見るようにしてください。報道では件数が丸められたり、見出しの都合で言い回しが変わったりします。家族や店の人に伝えるときも、発表の日付と件数、含まれないと書かれた項目を、発表の言葉のまま伝えるのが確実です。確かめた日付をメモに残しておくと、後から続報と見比べるときにも役立ちます。
この記事では、2026年11月7日時点で開いて記載を確かめられた南日本銀行のサイトの連名の発表と、Payどんの公式サイトのお知らせをもとにしています。10月28日の第1報は、Payどんの公式サイトの第1報のお知らせで読めます。
在宅で仕事をする人が気をつけること
在宅で仕事をする個人事業主の中には、Payどんの加盟店として店の決済を受けている人や、仕事用のアドレスでPayどんに登録している人もいるでしょう。その場合、偽のメールは取引先からの請求書や発注のメールと同じ受信箱に届きます。仕事のメールと紛れやすいので、普段より慎重に扱う必要があります。
仕事のアドレスに届いた偽メールのリンクを開いて端末がマルウエア(悪意のあるプログラム)に感染すると、取引先から預かったファイルや顧客の連絡先まで危険にさらすことがあります。個人情報保護法では、個人情報を検索できる形にまとめた名簿などを事業に使っている人を「個人情報取扱事業者」と呼びます。フリーランスや個人事業主でも、取引先や客の個人情報を名簿にして仕事に使っていれば、これに当たる場合があります。
同じ法律の第26条は、個人情報取扱事業者が扱う個人データの漏えい等で、個人の権利利益を害するおそれが大きいものとして規則で定める事態が起きたときに、個人情報保護委員会への報告と本人への通知を求めています。また第25条は、個人データの扱いを外の会社に任せるときに、任せた先を必要かつ適切に監督するよう求めています。条文はe-Govの個人情報の保護に関する法律で読めます。自分の仕事がこれに当たるかどうかは、扱う情報の種類や量で変わるので、気になる人は個人情報保護委員会の相談ダイヤル(03-6457-9849)で確かめると確実です。
今回の件では、決済アプリが使っていたメール送信の委託先で不正アクセスが起きました。自分の仕事でもメールマガジンや客への一斉配信を外部のサービスに任せている人は、どの会社のサービスに、どの項目を登録しているかを見直す機会になります。使っていない古い名簿が残っていないか、管理画面のパスワードや多要素認証が設定されているかを確かめておくと、委託先で何か起きたときに影響の範囲をすぐに答えられます。
アカウントを守る力を仕事に生かす
今回のように、委託先のメール配信サービスで起きた不正アクセスが、決済アプリや銀行の利用者のメールアドレスに影響する例は、2026年の秋に入って続いています。自分で防げる範囲は限られていますが、偽のメールに反応しない、パスワードを使い回さない、多要素認証を設定する、利用履歴を自分で確かめるという基本を押さえておけば、被害の多くは避けられます。
店や事務所で働く人にとっては、偽のメールを見抜く力そのものが、取引先からの信頼につながります。社員やスタッフ向けの注意喚起は、文章で回すだけでは忘れられがちです。偽のメールを使った訓練を取り入れている会社もあります。訓練の進め方と効果は、社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果|2026年最新の従業員教育ガイドで解説しています。
2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきた中で見えてきた傾向として、取引先から長く任される人ほど、預かった情報の扱い方や、お金に関わる連絡の確かめ方を最初に決めています。セキュリティの知識は、それ自体を仕事にすることもできます。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。
よくある質問
Q. Payどんの件で、氏名や銀行口座の情報も漏れたのですか?
2026年11月4日の4つの金融機関の連名の発表では、漏えいした個人情報はPayどんユーザーとPayどん加盟店のメールアドレスで、最大で257,639件とされています。対象の情報に、氏名、銀行口座情報、パスワード等の金融取引に関する情報は含まれていないと書かれています。最新の情報はPayどんの公式サイトで確かめてください。
Q. 自分が対象かどうかは、どうすれば分かりますか?
発表では、対象となる客はアララ株式会社で調査中で、判明した時点でPayどんアプリ等を通じて個別に知らせるとされています。まずアプリのお知らせを確かめてください。電話で確かめたいときは、2026年11月9日(月)から11月20日(金)の平日9時から17時に、0120-047-123へかけてください。
Q. アララの81,329,467件という数字はPayどんの件数ですか?
違います。81,329,467件は、アララ株式会社が第3報で示した、区分の間の重複を除いた持ち出されたメールアドレスの全体の件数で、人数でもありません。Payどんの件数は、4つの金融機関が発表した最大257,639件だけです。2つの数字を混ぜて読まないようにしてください。
Q. Payどんを名乗るメールが届いたらどうすればいいですか?
メールの中のURLや添付ファイルは開かず、Payどんの公式アプリを自分で開いて、同じ案内が出ているかを確かめてください。発表は、不審なメールに記載されたURLや添付ファイルを決して開かないよう呼びかけています。パスワードや暗証番号の入力を求めるメールには応じないでください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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