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松井証券のメールアドレス漏えい|委託先アララ経由 最大83万件 パスキーの設定と偽メール 2026

@SOHO編集部
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松井証券のメールアドレス漏えい|委託先アララ経由 最大83万件 パスキーの設定と偽メール 2026

この記事のポイント

  • ✓松井証券の情報漏洩について
  • ✓2026年11月5日の公式発表をもとに整理
  • ✓メール配信の委託先アララ株式会社への不正アクセスで客のメールアドレス最大83万件が漏えいした件の経緯

松井証券株式会社は2026年11月5日、メール配信業務の外部委託先であるアララ株式会社が第三者の不正アクセスを受け、松井証券の客のメールアドレスが最大83万件、外部に漏えいしたことが判明したと発表しました。 漏えいしたのはメールアドレスのみで、ログインID、パスワード、取引暗証番号、取引や預り資産の情報、出金先口座等はアララ社に提供していないため漏えいはないとされています。 利用者がまずすることは、松井証券を名乗るメールのリンクからログインしないことと、まだならパスキーを設定することです。

この記事は、2026年11月6日時点で松井証券の公式発表「外部委託先への不正アクセスによるお客様のメールアドレス漏えいについて」と、同社の注意喚起のページを開き直し、その記載だけをもとに書いています。報道に出ている数字や推測は入れていません。

松井証券の発表で何が起きたのか

最初に、公式発表に書かれている骨子を整理します。

  • 松井証券は、客へのメール配信業務を外部に委託し、アララ株式会社のメール配信サービスを使っている
  • 2026年11月5日、アララ社から、メール配信サービスが第三者による不正アクセスを受け、松井証券の客のメールアドレス最大83万件が外部に漏えいしたと報告を受けた
  • 漏えいした情報はメールアドレスのみ
  • ログインID、パスワード、取引暗証番号、取引や預り資産に関する情報、出金先口座等の情報は、アララ社に提供していないため漏えいはない
  • 本件はアララ社が運営するサービスで起きたもので、松井証券のシステムへの不正アクセスは確認されていない
  • 関係当局へ報告し、当該サービスの利用は停止している
  • 情報が漏えいした客には、個別に連絡する

発表の表現は「外部に漏えいしたことが判明」です。「可能性がある」という書き方ではありません。件数は「最大83万件」で、上限の数字として示されています。どの客のアドレスが含まれるかは、今後の個別の連絡で分かることになります。

ここで押さえておきたいのは、ログインに必要な情報や、お金の出入りに関わる情報はそもそも委託先に渡していなかった、と会社が説明している点です。メールアドレスが漏れたことで、すぐに口座にログインされるわけではありません。気をつけたいのは、漏れたアドレスに届く偽メールです。

公表の経緯と、11月6日の注意喚起の更新

公式の発表と、松井証券のサイトに書かれた日付を並べます。

日付 公式に書かれていること
2026年11月5日 アララ社から、メール配信サービスへの不正アクセスで客のメールアドレス最大83万件が漏えいしたと報告を受けた
2026年11月5日 「外部委託先への不正アクセスによるお客様のメールアドレス漏えいについて」を公表した
2026年11月6日 注意喚起のページ「フィッシング詐欺等にご注意ください。セキュリティ強化機能をご利用ください。」を更新し、当社を騙る偽サイトの最新の事例を加えた

11月5日の発表は第1報にあたるもので、2026年11月6日時点で、同じ件の第2報は出ていません。発表は、新たな事実が分かった場合は速やかに知らせるとしています。

松井証券は11月6日に、フィッシング詐欺等への注意喚起のページを「当社を騙る偽サイトについて最新の事例を更新しました」として更新しています。このページには、偽メールの件名の例、送信元のアドレスの見方、偽サイトや偽SMS、不審な電話の例がまとめられています。今回の漏えいのあとに届くメールを見分けるうえで、いちばん頼りになる公式の資料です。

漏えいした情報と、漏えいしていない情報

公式発表に書かれている項目を、漏えいした情報と、漏えいはないと明記された情報に分けて整理します。

区分 公式発表の記載
漏えいした情報 メールアドレス(最大83万件)
漏えいはないとされた情報 ログインID
漏えいはないとされた情報 パスワード
漏えいはないとされた情報 取引暗証番号
漏えいはないとされた情報 お取引やお預り資産に関する情報
漏えいはないとされた情報 出金先口座等の情報

漏えいはないとされた理由は、これらの情報をアララ社に提供していないためと書かれています。メール配信の委託先には、メールを届けるのに必要な宛先だけを渡していた、ということです。

一方で、氏名や電話番号、住所について、発表には含まれる・含まれないの個別の記載はありません。ただ、発表は「漏えいした情報はメールアドレスのみ」と明記しています。発表の文言どおりに読めば、漏えいしたのはメールアドレスだけです。

メールアドレスだけの漏えいでも、軽く見てよいわけではありません。漏れたアドレスは「松井証券に口座を持っている人のアドレス」として悪用される可能性があります。偽メールを送る側から見ると、証券会社の客だと分かっているアドレスは、無作為のアドレスよりもだましやすい相手になります。

委託の関係と、アララ株式会社の発表

今回の件には、2つの会社が出てきます。メールアドレスを持っている松井証券と、メール配信サービスを提供するアララ株式会社です。不正アクセスを受けたのはアララ株式会社のサービスで、松井証券の発表は、アララ社からの報告を受けた内容として書かれています。

アララ株式会社は、同社が提供するメール配信サービス「アララメッセージ」への不正アクセスについて、2026年11月2日に第2報を出しています。松井証券の発表には、使っていたサービスの名前は書かれていません。アララの発表に書かれた全体像のうち、背景として知っておきたい点は次のとおりです。

  • 本サービスを経由した不正アクセス(10月28日から31日)で、契約企業の環境のサーバー97台(最大約380社、精査中)から、メールアドレスと会員情報が外部に持ち出された(持ち出された恐れのあるものを含む)
  • 持ち出されたメールアドレスは、第2報の時点の調査で約77百万件(精査中)。個人が複数のアドレスを持つ可能性があり、最終ユーザー数を示すものではない
  • 10月28日から30日にかけて、本サービスが不正に利用され、送信元「[email protected]」、件名「利用内容確認のご依頼」「ご利用明細確認のご依頼」等の不審メールが最大約713万通送られた
  • 10月31日に本サービスの提供をすべて停止し、再開の時期は未定

10月28日から30日にかけて送信元「[email protected]」から上記の件名のメールを受け取った場合は、本文中のURLにアクセスせず削除するよう、アララ株式会社の第2報は呼びかけています。

アララ株式会社は2026年11月6日に第3報も出しました。第3報では、別のクラウド環境からもメールアドレスが持ち出されていたことが分かったとし、区分の間の重複を除いた持ち出されたメールアドレスの件数を81,329,467件(約81百万件)としています。この件数はメールアドレスの数であり、人数ではないと書かれています。サービスは引き続き停止しており、再開の時期は未定です。

ここで気をつけたいのは、アララの数字は全体の数字で、松井証券の件数ではないということです。松井証券の件数は、同社が発表した最大83万件だけです。アララの発表のどの区分に松井証券の分が入るのかも、松井証券の発表には書かれていません。数字を混ぜて読まないようにしてください。

アララ株式会社の発表にある問い合わせ先は、アララのサービスを直接導入している契約企業向けのものです。松井証券の客が連絡する窓口ではありません。個人の問い合わせは、松井証券顧客サポートへ向けてください。

アララの件の全体像と、ほかに公表した企業や自治体の一覧は、アララの情報漏洩|アララメッセージへの不正アクセス 第2報でメールアドレス約77百万件(精査中)最大約380社 公表した企業と自治体 2026で整理しています。

原因について発表されていること

松井証券の発表では、原因はアララ社のメール配信サービスが「第三者による不正アクセス」を受けたことだとされています。どのような手口だったかは、松井証券の発表には書かれていません。松井証券は、アララ社に事実関係と原因の究明、再発防止策の実施を求めるとしています。

公式の記載をそのまま引用します。

なお、漏えいした情報はメールアドレスのみであり、ログイン ID、パスワード、取引暗証番号、お取引やお預り資産に関する情報、出金先口座等の情報はアララ社に提供していないため、漏えいはありません。また、本件はアララ社が運営するサービスにおいて発生したものであり、当社システムへの不正アクセスは確認されておりません。 出典: 松井証券株式会社「外部委託先への不正アクセスによるお客様のメールアドレス漏えいについて」

アララ株式会社の第2報は、原因を「Webサーバーの脆弱性およびシステム環境における問題」とし、侵入の開始時期と経路は引き続き調査しているとしています。2026年11月6日時点で、侵入経路の特定は公表されていません。推測で原因を語る書き込みもありますが、公式に書かれていないことは事実として扱わないでください。

松井証券の対応

公式発表に書かれている対応を整理します。

  • アララ社からの報告を受け、関係当局へ報告した
  • 当該サービス(アララ社のメール配信サービス)の利用を停止している
  • 情報が漏えいした客には、個別に連絡する
  • アララ社に、事実関係と原因の究明、再発防止策の実施を求める
  • 外部委託先の管理体制を一層強化する
  • 業績への影響は軽微と見込んでいる

発表には、補償やお詫びの品についての記載はありません。この記事でも、補償の有無を推測では書きません。

発表が「外部委託先の管理体制を一層強化」と書いているのは、委託先に渡す情報の範囲や、委託先の守りの確かめ方を見直すという趣旨と読めます。具体的な中身は、2026年11月6日時点で示されていません。

個別の連絡がいつ、どの方法で届くかは、発表には書かれていません。ここで気をつけたいのは、「漏えいの対象者への連絡」を装った偽メールです。本物の連絡かどうかを確かめる手順は、このあとの節で説明します。

自分が対象かを確かめる方法

2026年11月6日時点で、松井証券は情報が漏えいした客に個別に連絡するとしています。対象かどうかは、松井証券からの個別の連絡で分かることになります。

自分のアドレスが対象かもしれないと考えておきたいのは、松井証券にメールアドレスを登録し、同社からのメールを受け取っている人です。発表には、どの時期に、どの種類のメールを受け取った人が対象かは書かれていません。そのため、「最近はメールを受け取っていないから関係ない」と自分で決めず、個別の連絡を待つのが確実です。

複数のメールアドレスを持っている人は、松井証券に登録しているのがどのアドレスかを、お客様サイトの登録情報で確かめておくとよいでしょう。登録しているアドレスが分かれば、そのアドレスに届く松井証券を名乗るメールに、とくに気をつければよいことになります。登録していないアドレスに松井証券を名乗るメールが届いたなら、それは偽メールを疑う手がかりになります。

届いた連絡が本物かどうかは、次の手順で確かめてください。

  1. メールのリンクからログインしない
  2. ブックマークした正しいURLか、公式アプリから松井証券のお客様サイトに入り、お知らせを見る
  3. 松井証券の公式サイトのニュースリリースに、同じ内容が出ているかを見る
  4. 迷ったときは、松井証券顧客サポート(0120-953-006)に自分から電話して確かめる

「対象者の確認のため、ログインしてください」「お詫びのキャンペーンに参加するにはログインが必要です」といった連絡は、偽物を疑ってください。松井証券は発表の中で、リンクからログインを促している場合は偽メールだと書いています。

パスキーを設定する

今回の発表で、松井証券が客にいちばん強く求めているのが、パスキーの設定です。発表は、不正アクセスやフィッシング詐欺から資産を守るため、パスキーの利用を強く推奨するとしています。

パスキーとは、パスワードの代わりに、スマートフォンやパソコンの指紋認証・顔認証・PINコードでログインする仕組みのことです。ログインの情報が端末の中に保存され、本物のサイトでしか使えないため、偽サイトに入力させて盗む手口が通じにくくなります。仕組みと各端末での設定は、パスキーとは|仕組みをわかりやすく、iPhone・Android・Windowsでの設定方法 2026でも解説しています。

松井証券の注意喚起のページによると、同社は3月28日に、すべての取引チャネルのログインにパスキー認証を導入しています。さらに、ログインの方法を「パスキーのみ」に限定することもできます。

松井証券のパスキー認証のページに書かれている登録の流れは、次のとおりです。

  1. 利用環境(OSとブラウザ)を確かめる
  2. 端末の設定を確かめる(PINコードや生体認証が使えるようにしておく)
  3. 「お客様サイト」「お客様サイト(クラシック)」「スマホサイト」のいずれかでパスキーを登録する

登録のときに必要なものの一例として、ふだん使っているパソコンやスマートフォン、取引暗証番号、松井証券に登録している電話番号(電話番号認証またはSMS認証のため)が挙げられています。複数の端末を使っている場合は、端末ごとに登録が必要な場合があるとされています。

「パスキーのみ」に限定すると、ID・パスワードでのログインを制限できます。同じページでは、万一ログインIDとパスワードが盗まれても不正なログインを防げると説明しています。ただし、限定の設定はすべてのログインに適用されるため、パスキーを登録していない端末からはログインできなくなります。パソコンとスマートフォンを両方使っている人は、すべての端末でパスキーでログインできることを確かめてから設定するよう案内されています。

登録で困ったときの相談先として、同じページに「松井証券 パスキー専用サポートダイヤル」0120-877-200(IP電話 03-6831-3900、平日8:30から17:00)が載っています。

偽メールの見分け方

松井証券の発表と注意喚起のページには、本物と偽物を見分けるための手がかりが具体的に書かれています。

まず、松井証券がしないことです。

  • 電子メール等で、パスワード・取引暗証番号・銀行口座番号等を問い合わせることはない
  • 電子メールでログインを促すことはない
  • 認証強化のためにサイトへのアクセスを促すことはない
  • メールだけでキャンペーンの連絡をすることはない(例として、現金5万円進呈・ログインキャンペーン等が挙げられている)

キャンペーンの案内が届いたら、キャンペーン・プログラム一覧や、お客様サイトのお知らせに載っているかを確かめるよう、発表は求めています。

次に、送信元のアドレスの見方です。注意喚起のページでは、「@」より後に「matsui.co.jp」が含まれない場合や、「matui」と「s」が抜けている場合は松井証券からのメールではない、としています。そのうえで、「@」より後に「matsui.co.jp」が含まれる偽メールも確認されていると書いています。差出人の表示は簡単に偽れるので、アドレスが正しく見えても安心はできません。

注意喚起のページには、実際に確認された偽メールの件名の例も並んでいます。たとえば次のようなものです。

  • 【要対応】次世代認証(パスキー)への移行のお願い
  • 【重要】不審なログインアクテビティの検知について
  • 配当金振込の一時停止について
  • ログイン時の「電話番号認証」を必須化いたします
  • 【緊急】セキュリティ強化:信頼端末の登録をお願いします

パスキーへの移行や認証の強化を口実にした件名が目立ちます。今回、松井証券がパスキーの設定を呼びかけていることに便乗して、「パスキーの登録はこちら」と偽サイトに誘う偽メールが届くことも考えられます。パスキーの登録は、メールのリンクからではなく、ブックマークや公式アプリから入ったお客様サイトで行ってください。

さらに発表は、公式の配信メールには松井証券のコーポレートロゴが表示されているかを確かめるよう案内しています。ただ、偽メールがロゴの画像をまねることもありえます。いちばん確実なのは、メールのリンクを使わず、自分で正しいURLから入ることです。偽メール全般の見分け方は、フィッシング詐欺メールの見分け方|5秒で振り分ける手順と開いた後の対処で詳しく紹介しています。

正しいサイトのURLを確かめる

偽メールの見分け方と並んで大事なのが、いま開いているサイトが本物かどうかを確かめることです。松井証券の「各種犯罪手口とその対策」のページには、同社の正しいサイトのURLの一覧が載っています。

このページによると、松井証券の正しいサイトは、たとえば次のような名前で始まります。

  • www.matsui.co.jp
  • account.matsui.co.jp
  • trade.matsui.co.jp
  • fund.matsui.co.jp
  • usstock.matsui.co.jp
  • support.matsui.co.jp

一覧にはほかにも、FXやスマートフォン向けなど、サービスごとのサイトの名前が並んでいます。自分がふだん使うサイトの名前を、このページで一度確かめておくと、偽サイトに気づきやすくなります。同じページでは、サーバー証明書の発行先を見ることで、松井証券の保護されたページであることを確かめられるとも説明しています。

ただし、見た目のURLを目で確かめる方法には限りがあります。注意喚起のページが書いているとおり、本物と同じ見た目の偽サイトを作ることは技術上たやすく、一見して見分けるのは難しいとされています。いちばん確実なのは、松井証券がすすめているとおり、正しいURLを前もってブックマークしておき、毎回そこから入ることです。スマートフォンなら、公式アプリから入るのも同じ効果があります。

公式アプリについても、注意喚起のページは、App StoreとGoogle Playのみで提供していること、デベロッパの欄が「松井証券株式会社」と表示されることを案内しています。ストアの中にも、松井証券のロゴに似た表記のアプリが確認されているとして、インストールしないよう呼びかけています。

迷惑メールフィルターを有効にする

松井証券の発表は、パスキーの設定とあわせて、使っているメールサービスの迷惑メールフィルターを有効にすることも効果的だとしています。フィッシングメールは迷惑メールの一種だからです。

迷惑メールフィルターとは、メールサービスの側で、怪しいメールを自動で別のフォルダに振り分ける機能のことです。多くのメールサービスで最初から有効になっていますが、設定で弱めていたり、すべてのメールを受信箱に入れるようにしていたりすると、偽メールがそのまま届きます。自分が使っているメールサービスの設定画面で、迷惑メールの振り分けが有効になっているかを一度確かめてください。

一方で、フィルターは完ぺきではありません。注意喚起のページも、同社はなりすましを防ぐ認証技術を導入しているものの、すべてのなりすましメールを防げるわけではないと書いています。受信箱に届いたから本物、とは考えず、リンクからログインしない習慣を続けることが土台になります。

メールアドレスだけの漏えいで起こりうること

メールアドレスが漏れたときに起こりうることを、松井証券の注意喚起のページに書かれた手口とあわせて整理します。ここからは一般的な備えの話で、今回の件で実際にどのような悪用が起きるかは分かっていません。

いちばん考えられるのは、松井証券を名乗る偽メールが届くことです。注意喚起のページでは、本物と同じ見た目の偽サイトでログイン情報を入力させ、その場で正規サイトにログインして多要素認証も突破する「リアルタイムフィッシング」の被害が増えていると書かれています。偽サイトに入力した瞬間に、相手が本物のサイトでログインを試みる手口です。

注意喚起のページには、偽メール以外の手口も挙げられています。

  • SNSで松井証券を装った偽広告を出し、LINEの友だち追加に誘う
  • 非通知や自動音声で電話をかけ、投資の勧誘や振り込みを促す(松井証券は非通知や自動音声で客に連絡することはないとしている)
  • 社員を装ったSMSで、LINEの宛先追加を促す
  • 実在するアナリストや社員の名前を騙ったLINEのグループチャットで、投資の勧誘や入金を促す
  • 松井証券のロゴに似た偽アプリをインストールさせる

今回漏れたのはメールアドレスだけですが、同じアドレスをほかのサービスでも使っていると、そのアドレス宛てに別の会社を名乗る偽メールが届くこともあります。自分のアドレスが過去にどこで漏れたかを確かめる方法は、Have I Been Pwnedの使い方|メールアドレスとパスワードの漏洩を確認する方法と、大手クラウドの過去の漏洩で紹介しています。

証券口座の乗っ取りの手口と、各社で今すぐ設定しておきたいことは、証券口座の乗っ取り対策|手口と補償、各社の多要素認証で今すぐ設定すること 2026で整理しています。

偽サイトに入力してしまったら

偽メールのリンクを開いて、情報を入力してしまった場合は、松井証券の発表に沿って次の順で対応してください。

  1. すぐにお客様サイト等から、パスワードと取引暗証番号を変更する
  2. 不審な取引が疑われる場合は、松井証券顧客サポートに連絡する
  3. あわせて警察等に相談する
  4. 同じパスワードをほかのサービスでも使っているなら、そちらも変更する
  5. パスキーを登録し、可能なら「パスキーのみ」でログインする設定に切り替える

発表は、不正な画面に情報を入力した心当たりがある場合は、速やかにパスワードと取引暗証番号を変更するよう求めています。入力した直後ほど、被害を小さくできる手段が多く残っています。クレジットカードの番号など、ほかの情報を入力してしまったときにすることは、フィッシング詐欺で入力してしまったら|カード番号・パスワード・住所ごとにすぐすること 2026で詳しく整理しています。

問い合わせ窓口

2026年11月6日時点で、松井証券の公式発表に載っている客向けの問い合わせ先は次のとおりです。

問い合わせ先 公式の記載
松井証券顧客サポート 0120-953-006
IP電話から 03-6387-3666
受付時間 平日 8:30から17:00
パスキーの登録の相談(パスキー専用サポートダイヤル) 0120-877-200(IP電話 03-6831-3900、平日 8:30から17:00)

発表には報道機関向けの番号も載っていますが、客の問い合わせ先は上の顧客サポートです。公式の発表に載っている番号以外の番号を、ネット上の書き込みや不審なメールから探してかけるのはやめてください。

ほかに、個人情報の流出で不安なときに相談できる公的な窓口もあります。首相官邸の「個人情報流出の被害に遭われた方・ご心配のある方」のページでは、困りごとに応じて次の窓口が案内されています。

困りごと 官邸のページが案内する窓口
個人情報流出の被害に遭った、心配がある(まずはこちら) 188(消費生活センター)
情報流出に関わる犯罪被害の心配 #9110(警察相談専用電話)
取引のある金融機関からの情報流出などの心配 0570-016811(IP電話 03-5251-6811)金融庁 金融サービス利用者相談室、平日10時から17時

証券会社は金融機関にあたるので、金融庁の金融サービス利用者相談室も相談先になります。どこに聞けばよいか迷ったら、まず188に電話すると、身近な消費生活センターにつながります。

今後の続報で確かめたい点

2026年11月6日時点の発表では、まだ分かっていないことがあります。続報が出たときに、次の点が示されたかを確かめてください。

  • 最大83万件のうち、実際に漏えいした件数がいくつになったのか
  • 個別の連絡が、いつ、どの方法で届くのか
  • アララ社の調査で、侵入の経路と時期が特定されたのか
  • メール配信を、今後どのような形で再開するのか

続報は、松井証券の公式サイトのニュースリリースで確かめるのが確実です。報道やSNSの書き込みには、公式の発表にない数字が混ざることがあります。自分がすることを決めるときは、公式の発表の文言をもとにしてください。

在宅で仕事をする人が気をつけること

在宅で仕事をする人の中には、仕事と個人の用事で同じメールアドレスを使い、証券口座の登録にもそのアドレスを使っている人がいるでしょう。その場合、今回の件をきっかけに、仕事のメールの受信箱にも松井証券を名乗る偽メールが届く可能性があります。取引先とのやり取りの合間に届くと、つい開いてしまいがちです。証券口座の登録アドレスと、取引先とやり取りするアドレスを分けておくと、偽メールに気づきやすくなります。

フリーランスや個人事業主も、取引先から顧客の名簿やメールアドレスの一覧を預かれば、個人情報を扱う立場になります。個人情報保護法の第26条は、個人データの漏えい等のうち個人の権利利益を害するおそれが大きいものが起きたときに、個人情報保護委員会への報告と本人への通知を事業者に求めています。同時に、ほかの事業者から取り扱いの委託を受けた側は、委託した事業者に事態を通知したときは、委員会への報告をしなくてよいとしています(e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」)。今回、アララ社が松井証券に報告し、松井証券が当局への報告と公表をしているのは、この委託元と委託先の関係にあたります。

在宅で業務委託の仕事を受けている人は、取引先から見れば委託先の立場です。報告の対象になる場合は、個人情報保護委員会が定めた規則の第7条に挙げられており、その1つが、本人の数が1,000人を超える漏えい等(そのおそれを含む)です(e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律施行規則」)。メールアドレスの一覧でも、件数が多ければこれに当たりえます。業務で個人情報を預かる人が、ふだんから気をつけておきたいのは次の点です。

  • 預かったメールアドレスの一覧は、取引先が指定した場所や仕組みの中だけで扱い、自分のパソコンや個人用のクラウドに写しを作らない
  • メール配信の作業に使うアカウントには使い回しのないパスワードを設定し、パスキーや多要素認証を有効にする
  • 配信の作業が終わったら、取引先の決まりに従って、預かった一覧の写しを削除する
  • 不審なログインや誤送信に気づいたら、自分で判断して黙っていず、すぐ取引先に伝える

どこまでが自分の責任になるかは、契約の内容や事情で変わるので、ここでは断定できません。ただ、気づいた時点で取引先に伝えれば、取引先は報告や本人への通知といった手続きを早く始められます。

フリーランス・在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、成果物の質だけでなく、預かった情報の扱い方で信頼を得ています。作業が終わったら預かったデータを削除したことを一言添える、といった地味な手順が、そのまま次の依頼につながっていきます。中間の手数料が乗らない直接の取引では、こうした信頼の積み重ねが、手取りの厚さにもそのまま返ってきます。

アカウントを守る力を仕事に生かす

今回の件のように、多くの会社がメール配信を任せている委託先が狙われると、影響は1社の客にとどまらず広い範囲に及びます。どの会社にどんな情報を渡しているのか、渡した先でどう守られているのかを確かめる作業や、社員向けに偽メールの見分け方を教える仕事は、多くの会社で必要とされています。

パスキーを含む多要素認証の仕組みと導入の考え方は、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版で解説しています。在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方は、@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。まずは自分の証券口座やメールのアカウントの守りを整えるところから始められます。

松井証券の件は、2026年11月6日時点で、委託先のアララ株式会社が調査を続け、対象の客への個別の連絡はまだこれからという段階です。松井証券に口座を持つ人は、松井証券を名乗るメールのリンクからログインせず、まだならパスキーを登録すること、気になるときは松井証券顧客サポート(0120-953-006)に自分からかけることを先に済ませ、続報は松井証券の公式サイトで確かめてください。

よくある質問

Q. 松井証券の今回の情報漏えいでは、何が漏れたのですか?

2026年11月5日の公式発表では、漏えいしたのは客のメールアドレスのみで、件数は最大83万件です。ログインID、パスワード、取引暗証番号、取引や預り資産に関する情報、出金先口座等の情報は、委託先のアララ社に提供していないため漏えいはないとされています。

Q. パスワードを変える必要はありますか?

公式発表では、パスワードは漏えいしていないとされています。ただし、偽メールのリンク先で入力してしまった心当たりがある場合は、すぐにお客様サイト等からパスワードと取引暗証番号を変更するよう求めています。あわせて、パスキーの登録が強く推奨されています。

Q. アララの約81百万件という数字は松井証券の件数ですか?

いいえ。アララ株式会社が11月6日の第3報で示した件数は、同社のサービス全体で持ち出されたメールアドレスの数です。松井証券の件数は、同社が発表した最大83万件だけです。2つの数字を混ぜて読まないようにしてください。

Q. 本件の問い合わせ先はどこですか?

松井証券顧客サポートで、電話は0120-953-006、IP電話からは03-6387-3666、受付時間は平日8:30から17:00です。パスキーの登録の相談は、パスキー専用サポートダイヤル0120-877-200で受け付けています。メールに書かれた番号ではなく、公式サイトの番号にかけてください。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年11月7日
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