Googleフォームでテストを作る方法と、自動採点や正解の表示の設定


この記事のポイント
- ✓Googleフォームでテストを作る方法を
- ✓正解や点数を回答者に見せるかどうかの設定
- ✓成績の通知まで順番に解説します
社内研修の理解度確認、新人向けの安全教育、資格の勉強会の小テスト。紙のテストを配って回収し、赤ペンで採点して点数を表に書き写す作業は、人数が増えるほど重くなります。Google form(Googleフォーム)でテストを作れば、回答の送信と同時に採点が終わり、平均点や間違いの多い問題まで自動で集計されます。
この記事では、Googleフォームでテストを作る方法を、設定の切り替えから、解答集と配点の入れ方、自動採点、正解や点数を回答者に見せるかどうかの設定、記述式の手動採点、成績の通知まで順番に説明します。問題の作り方のコツと、運用でつまずきやすい点も整理しました。後半では、テストの前後にある受講の申し込みや提出物の受付を、担当と対応状況つきで管理できるフォームのHalictにも触れます。
Googleフォームのテストでできること
Googleフォームは、Googleアカウントがあれば無料で使えるフォーム作成の道具です。アンケートを作る道具として知られていますが、設定を1つ切り替えるだけで、採点の機能を持つテストになります。
Googleの公式ヘルプには、テストを作る手順が次のように書かれています。
フォームの上部にある [設定] をクリックします。 [テストにする] をオンにします。 出典: support.google.com
テストにすると、次のことができるようになります。
・質問ごとに正解と点数を決める(この正解の設定を「解答集」と呼びます)
・回答が送信された時点で、選択式などの問題を自動で採点する
・正解した人、間違えた人に、それぞれ別の解説を見せる
・誤答の多い質問、点数の平均や中央値を自動でまとめる
・記述式の答えを、人が1件ずつ、または質問ごとに採点する
・点数を回答者に知らせる時期を選ぶ
紙のテストと比べて大きく変わるのは、採点と集計にかかる時間です。たとえば30人が20問のテストを受けると、紙なら600問分の丸付けが必要です。選択式の問題だけで作れば、この作業はほぼなくなります。
一方で、Googleフォームのテストは、本格的な試験の運営を目的にした道具ではありません。受験者の本人確認、画面の監視、問題の大量の出し分けといった機能は持っていません。社内研修の理解度確認や、勉強会の小テストのように、学びを確かめるためのテストに向いています。
テストを作る前に決めておくこと
作り始める前に、次の4つを決めておくと、設定の途中で迷いません。
- テストの目的(理解度の確認か、合否を決めるのか)
- 問題の数と、1問あたりの点数
- 正解と解説を、いつ回答者に見せるか
- 回答者を特定する必要があるか(名前やメールアドレスを集めるか)
1の目的は、とくに大事です。理解度の確認が目的なら、送信した直後に正解と解説を見せて、その場で学び直してもらうのが効果的です。合否を決めるテストなら、全員が受け終わるまで正解を見せないほうが、答えが広まるのを防げます。この違いで、後で説明する「成績の発表」の設定が変わります。
4は、点数を個人ごとに記録したいかどうかで決まります。誰が何点だったかを残したいなら、メールアドレスを集める設定にします。匿名で全体の理解度だけを知りたいなら、集めなくても構いません。公式ヘルプによると、メールアドレスを集めていない場合、成績は送信の直後に表示される扱いになります。
建設の現場の安全教育を例にすると、目的は「危険な作業の手順を全員が理解しているか」の確認です。誰が理解できていないかを把握して個別に教え直す必要があるので、メールアドレスや名前を集め、送信の直後に正解と解説を見せる設定が合います。点数で人を選別するためではなく、事故を防ぐための確認だからです。
Googleフォームでテストを作る手順
ここからは、公式ヘルプの手順に沿って、テストを作る流れを説明します。
ステップ1:フォームを作り、テストにする
forms.google.com を開き、「空白のフォーム」を選びます。公式ヘルプには、g.co/createaquiz にアクセスすると最もすばやくテストを作成できる、とも書かれています。
フォームの上部にある「設定」をクリックし、「テストにする」をオンにします。これで、フォームがテストとして扱われるようになります。点数を個人ごとに残したい場合は、同じ設定の画面で「回答」の横にある下矢印を開き、「メールアドレスを収集する」をオンにします。
ステップ2:問題を作る
質問を追加するアイコンをクリックし、問題文と選択肢を入れます。自動採点ができる問題の形式は、公式ヘルプによると次の6つです。
| 形式 | 向いている問題 |
|---|---|
| 記述式(短い答え) | 用語や数字を1語で答える問題 |
| 選択式 | 正解が1つだけの問題 |
| チェックボックス | 正解が複数ある問題 |
| プルダウン | 選択肢が多い問題 |
| 選択式(グリッド) | 複数の項目に同じ選択肢で答える問題 |
| チェックボックス(グリッド) | 複数の項目に複数の答えを選ぶ問題 |
段落(長い文章の答え)の形式は、正解を決めて自動で採点することができないので、後で人が採点します。
ステップ3:解答集を作り、点数を決める
問題を作ったら、質問の左下にある「解答集」をクリックし、正解を選びます。質問の右上で、その問題の点数を決めます。
記述式の問題で正解を決める場合は、表記の揺れに気をつけてください。たとえば正解を「安全帯」とした場合、「安全たい」「あんぜんたい」と書いた人は不正解になります。現在の正式な呼び方である「墜落制止用器具」と書いた人まで不正解になると、正しく理解している人が損をします。記述式では、正解として認めたい書き方を複数登録しておくか、選択式の問題に置き換えるほうが公平です。
ステップ4:解説を加える
同じ解答集の画面で「解答にフィードバックを追加」をクリックすると、解説を書けます。公式ヘルプによると、解説は文章のほか、YouTubeの動画でも加えられます。正解した人と不正解の人に、別々の解説を見せることもできます。
解説は、テストの効果を大きく左右します。不正解の人に「正解はBです」とだけ見せても、なぜBなのかが分からなければ、次も同じところで間違えます。「Bが正解です。脚立の天板に乗ると重心が高くなり、転落の危険が増えるためです」のように、理由まで書いておきましょう。
正解や点数を回答者に見せるかどうかの設定
テストを送信した回答者に、何を見せるかを決めるのがこの設定です。公式ヘルプによると、設定の「回答者の設定」で、回答者が誤答した質問、正解、点数を表示するかどうかを選べます。
| 表示する項目 | 見せる利点 | 見せない利点 |
|---|---|---|
| 不正解だった質問 | どこを間違えたかがすぐ分かる | 答えの推測を防げる |
| 正解 | その場で学び直せる | 答えが他の受験者に広まらない |
| 点数 | 自分の理解度が分かる | 点数の比べ合いを避けられる |
成績を発表する時期
点数を回答者に知らせる時期は、設定の「成績の発表」で次の2つから選びます。
・送信直後
・確認後に手動で表示する
「送信直後」を選ぶと、回答者は送信してすぐに自分の点数を確かめられます。理解度の確認や、繰り返し受けてもらう練習問題に向いています。
「確認後に手動で表示する」を選ぶと、出題者が採点を見直してから点数を知らせられます。記述式の問題を人が採点するテストや、全員が受け終わってから正解を公開したいテストに向いています。公式ヘルプによると、この方法では、回答の「個別」の画面で「スコアを通知」をクリックし、送りたい人を選んで「メールでスコアを通知」をクリックすると、メールで結果を届けられます。
記述式の問題を人が採点する方法
段落の形式の問題や、自動採点に任せたくない記述式の問題は、人が採点します。公式ヘルプには、採点のやり方が2つ書かれています。
回答者ごとに採点する
上部の「回答」から「個別」をクリックすると、1人ずつ回答を表示できます。採点する質問を見つけ、右上で点数を入れ、必要なら「フィードバックを追加」で一言を書き、最後に「保存」をクリックします。メールアドレスを集めている場合に使える方法です。1人の答案をまとめて読みたいときに向いています。
質問ごとに採点する
「回答」の中で「質問」をクリックすると、1つの質問に対する全員の答えをまとめて表示できます。同じ答えはまとめて表示されるので、満点、部分点、得点なしをまとめて付けられます。人数が多いテストでは、こちらのほうが速く進みます。
採点の基準は、始める前に書き出しておきます。「危険を感じたときにどうするか」という問題なら、「作業を止める」が書けていれば満点、「上司に相談する」だけなら部分点、のように決めておくと、採点する人が複数いても点数がぶれません。
採点結果の見方と、教え直しへのつなげ方
公式ヘルプによると、テストのすべての回答について、次のような概要が自動で作られます。
・誤答の多い質問
・正解の数に関するグラフ
・スコアの平均、中央値、範囲
この中でいちばん役に立つのが、誤答の多い質問です。多くの人が間違えた問題は、問題文が分かりにくかったか、研修の説明が足りなかったかのどちらかです。問題文を読み直して、二通りに読める言い回しがないかを確かめ、問題に原因がなければ、次の研修でその部分の説明を厚くします。
現場の安全教育では、点数の平均よりも、特定の問題を間違えた人が誰かのほうが大事です。たとえば「高所作業で必ず使う器具」の問題を間違えた人がいれば、点数の合計が高くても、その人には個別に手順を説明し直す必要があります。平均点が高いからといって安心せず、命に関わる問題だけは全員の正解を確かめる運用にしておくと、テストが本当の安全につながります。
回答はスプレッドシートにも書き出せるので、受講者の名簿と照らし合わせて、未受験の人を探すこともできます。
問題を作るときのコツ
自動採点のテストは、問題の作り方で質が決まります。次の点を押さえておくと、公平で学びのあるテストになります。
1問で1つのことだけを聞く
「脚立の正しい使い方と、点検の頻度として正しいものを選びなさい」のように、1問で2つのことを聞くと、どちらを間違えたのかが分かりません。1問で聞くことは1つに絞ります。
「すべて選べ」の問題は配点に気をつける
チェックボックスの問題は、正解の選択肢をすべて選んだときだけ点が入る扱いになるため、1つでも選び漏れると0点になります。難しくなりすぎる場合は、選択式の問題に分けるか、配点を軽くしておきます。
選択肢の並び順を入れ替える
同じ部屋で同時に受ける研修では、隣の人の画面が見えることがあります。公式ヘルプによると、設定の「プレゼンテーション」で「質問の順序をシャッフルする」をオンにすると、質問の並び順を回答者ごとに入れ替えられます。また、選択式、チェックボックス、プルダウンの質問では、質問の右下のその他アイコンから「選択肢の順序をシャッフルする」を選べば、選択肢の順番も入れ替えられます。
誤りの選択肢をもっともらしくする
明らかに間違いと分かる選択肢ばかりだと、理解していなくても正解できてしまいます。現場でよく見かける誤った思い込みを選択肢に入れておくと、理解の浅いところが浮かび上がります。
テストを配布するときの注意点
テストができたら、右上の「公開」から回答者に届けます。公開の手順と、回答できる人の範囲の決め方は、フォームを公開して回答者と共有する方法のヘルプに詳しく書かれています。配布の前に、次の点を確かめておきましょう。
誰が回答できるかを確かめる
会社や学校のGoogleアカウントで作ったテストは、初期の設定では組織の中の人しか回答できないことがあります。公式ヘルプによると、組織の外の人に送る場合は、設定の「回答」で「(ドメイン名)と信頼できる組織のユーザーに限定する」をオフにします。協力会社の作業員も受けるテストでは、この設定を見落とすと、外部の人だけが開けない事態になります。
1回だけ受けてもらいたいとき
点数を記録するテストで、何度も受け直されると困る場合は、設定の「回答を1回に制限する」をオンにします。ただし、この設定では回答者はGoogleアカウントへのログインが必要になります。協力会社の人がGoogleアカウントを持っていない場合は、この制限をかけずに、回答の一覧で同じ名前の重複を探す運用にします。
自分で一度受けてみる
公開する前に、自分で一度テストを受けて、正解と点数が正しく出るかを確かめます。とくに記述式の正解の表記と、チェックボックスの正解の組み合わせは、設定の誤りが起きやすいところです。
作例:現場の安全教育で使う10問のテスト
ここまでの設定を、1つのテストに当てはめてみます。題材は、新しく現場に入る作業員向けの安全教育の理解度確認です。研修の後半15分で受けてもらう想定で、10問、100点満点で組みます。
最初の2問は、名前と所属会社を聞く記述式の質問にします。点数は付けません。点数を個人ごとに残すため、テストの設定でメールアドレスも集めますが、現場の作業員はメールアドレスを持っていても普段使っていないことが多いので、名前と所属会社で照合できるようにしておくと後で困りません。
3問目から10問目までの8問が、採点する問題です。内訳は次のように考えます。
- 高所作業の決まり(選択式、2問)
- 脚立と足場の使い方(選択式、2問)
- 重機の近くで作業するときの合図(選択式、1問)
- 熱中症の初期の症状(チェックボックス、1問)
- 危険を見つけたときの連絡の順番(プルダウン、1問)
- 自分の作業で気をつけたいこと(段落、1問)
配点は、命に関わる問題を重くします。高所作業と重機の3問は1問15点で合計45点、脚立と足場、熱中症、連絡の順番の4問は1問12点で合計48点、段落の問題は合計点への影響が小さくなるよう7点、という具合です。これで合計がちょうど100点になります。満点を100点にそろえておくと、点数の意味が受講者にも伝わりやすく、研修の回ごとの比べ合いもしやすくなります。
解説は、全部の問題に書いておきます。とくに不正解の人に見せる解説には、なぜその答えが危ないのかを、実際に起きやすい場面と合わせて書きます。「脚立の天板に乗る」が誤りの理由として、重心が高くなり、少しの揺れで体が持っていかれることを書いておけば、点数よりも先に理由が頭に残ります。
成績の発表は「送信直後」にし、正解と解説を見せる設定にします。研修の最後の5分で、間違いの多かった問題を講師が画面で示し、全員で解説を読み直します。テストを受けて終わりではなく、間違えたところをその場で直すところまでが、安全教育のテストの役目です。
Googleフォームのテストでは難しいこと
Googleフォームのテストは手軽ですが、何でもできるわけではありません。始める前に、苦手なことを知っておくと、使いどころを誤りません。
1つ目は、制限時間の管理です。公式ヘルプのテストの機能の中に、制限時間を設定する項目は記載されていません。時間内に解いてもらいたい場合は、研修の場で一斉に始めて一斉に送信してもらうか、受付の締め切りの日時を設定して受験の期間を区切ります。
2つ目は、受験者の本人確認です。Googleアカウントへのログインを求めれば、どのアカウントから送信されたかは分かりますが、画面の前にいるのが本人かどうかまでは確かめられません。資格の認定や昇格の判断に使う試験のように、不正があってはならない場面には向きません。
3つ目は、問題の大量の出し分けです。問題の順番や選択肢の順番を入れ替えることはできますが、たくさんの問題の中から人ごとに違う問題を選んで出す、といった仕組みは標準では持っていません。
こうした機能が必要な場合は、試験の運営を目的にした専門の道具を検討することになります。一方で、学んだことを確かめ、間違えたところを教え直すという目的であれば、Googleフォームのテストで足りる場面がほとんどです。目的に対して道具が大きすぎると、作る手間と受ける手間の両方が増えるので、まずは手軽な道具で始めるのが現実的です。
作ったテストを使い回す
研修を毎月開く職場では、同じテストを何度も使います。そのたびに一から作るのは手間なので、最初に作ったテストを元にして使い回すのが効率的です。
Googleフォームは、フォームのコピーを作れます。研修の回ごとにコピーを作り、タイトルに日付を入れておけば、回ごとの回答が混ざりません。1つのテストで回答を受け続けると、何月の研修の受講者なのかを後から見分けるのが難しくなります。
使い回すときは、前回の結果を見て問題を手直ししてから次の回に使います。全員が正解した問題は、易しすぎて理解を確かめる役に立っていないかもしれません。逆に、ほとんどの人が間違えた問題は、問題文が分かりにくいか、研修の説明が足りないかのどちらかです。毎回の結果を問題の改善に生かしていくと、テストが少しずつ研修の中身に合ったものになっていきます。
法令や社内の決まりが変わったときは、関係する問題の正解と解説を必ず見直します。古い決まりのまま採点を続けると、正しく覚えた人が不正解になってしまいます。テストの最後の更新日を、フォームの説明欄に書いておくと、見直しの漏れに気づきやすくなります。
受講者に送る案内文の書き方
テストの案内は、研修の場で口頭で伝えるだけでなく、文章でも渡しておくと、欠席した人や後から受ける人が迷いません。案内文には、次の5つを入れます。
・何のためのテストか(理解度の確認で、成績の評価には使わない、など)
・受ける期限
・かかる時間の目安
・点数と正解がいつ分かるか
・分からないことがあったときの問い合わせ先
とくに1つ目は大事です。点数で評価されると思うと、受講者は分からない問題を人に聞いてから答えようとします。それでは、どこが理解できていないのかが見えなくなります。「理解度の確認のためで、点数は人事の評価には使いません」と一言添えるだけで、受講者は自分の力で答えるようになり、テストの結果が本当の理解度に近づきます。
案内文のURLは、テストの右上の「公開」から取得できます。メールやチャットで送るときは、URLの前に研修の名前と期限を書き、何のリンクなのかが一目で分かるようにしておきましょう。
採点結果をスプレッドシートで管理する
研修を何回も開くと、誰がいつ受けて何点だったかを、受講者ごとに追いたくなります。Googleフォームの回答はスプレッドシートにつなげられるので、そこで管理する形を作っておくと便利です。
公式ヘルプによると、フォームの上部にある「回答」をクリックし、右上のスプレッドシートへのリンクのアイコンをクリックすると、すべての回答をスプレッドシートで確認できます。テストにしたフォームでは、点数の列も並びます。
管理の形は、次の順で作ると扱いやすくなります。
- 回答のシートとは別に、受講者の名簿のシートを作る
- 名簿の各行に、受講した日と点数を書き写す列を設ける
- 命に関わる問題だけは、正解か不正解かを別の列に書き写す
- 不正解だった人の行に色を付け、教え直しが済んだら色を外す
回答のシートを直接書き換えると、次の回答が届いたときに表がずれることがあります。名簿は必ず別のシートに作り、回答のシートは届いたままの記録として残しておきましょう。
また、共同編集者とフォームを共有している場合、共同編集者はフォームにつながったスプレッドシートにも入れると公式ヘルプに書かれています。点数は受講者にとって知られたくない情報でもあるので、研修の担当を外れた人は、フォームとスプレッドシートの両方の共有から外しておきます。
スマートフォンで受けてもらうときの配慮
現場の作業員や、移動の多い営業の担当者は、パソコンではなくスマートフォンでテストを受けることがほとんどです。スマートフォンで答えやすいテストにするには、次の点に気をつけます。
まず、問題文を短くします。スマートフォンの画面では、長い問題文は何度もスクロールしないと読み切れず、選択肢を見ているうちに問題を忘れてしまいます。前提の説明が長くなる問題は、説明を画像にまとめて質問に添えるか、問題を2つに分けます。
次に、選択肢の数を絞ります。選択肢が6つも7つもあると、画面に収まらず、最後の選択肢を見落とす人が出ます。4つ程度に収めると、1画面で全部を見比べられます。
画像を使う問題では、画像が小さくなりすぎないかを確かめます。現場の写真を見せて危ない箇所を答えさせる問題は効果的ですが、スマートフォンでは細かいところが見えないことがあります。危ない箇所が写真の中で十分に大きく写っているものを選びましょう。
最後に、公開する前に自分のスマートフォンで一度受けてみます。パソコンの画面では気づかなかった読みにくさが、ここで見つかります。現場の安全教育では、テストが読みにくいせいで間違えた問題を「理解できていない」と判断してしまうと、教え直しの的が外れてしまいます。
合格点に届かなかった人の再受験
理解度の確認でも、一定の点数に届かなかった人には再受験をしてもらう、という運用はよく使われます。再受験の扱いを先に決めておくと、受講者も出題者も迷いません。
まず、合格点を決めます。安全教育なら、全体で80点以上、かつ命に関わる問題はすべて正解、のように2つの条件を組み合わせると、点数の合計だけで判断するより確実です。合計点が高くても、高所作業の問題を間違えた人をそのまま現場に出すわけにはいかないからです。
再受験のときは、同じテストをもう一度受けてもらうより、問題の一部を入れ替えたテストを用意するほうが、本当に理解したかを確かめられます。同じ問題だと、1回目の正解を覚えて答えるだけになりやすいためです。「作ったテストを使い回す」の節で触れたフォームのコピーを使えば、問題を数問差し替えた再受験用のテストをすぐに作れます。
再受験の前には、間違えた問題の解説を読み直してもらうか、講師が短く説明し直します。テストは理解の足りないところを見つける道具なので、見つけたところを埋めてから受け直すのが本来の順番です。
テストの前後の受付と連絡を一か所で回したいとき
Googleフォームのテストは、出題と採点と集計を無料でこなせます。テストそのものを作る道具としては、多くの職場で十分に役立ちます。
手間が残るのは、テストの前後にある受付と連絡です。研修や勉強会を開くと、受講の申し込みを受け、受講票を送り、事前の課題の提出を受け、テストで理解が足りなかった人に補講の案内を送る、という作業が続きます。これをスプレッドシートとメールソフトで回すと、「誰に補講の案内を送ったか」「提出物は届いているか」の確認だけで時間が取られます。
こうした受付と連絡をまとめて扱いたい場面で選べるのが Halict です。公式サイトによると、Halictでは届いた申し込みや提出物が1件ずつ担当者・ステージ(対応の段階)・タグつきで記録され、同じ画面から相手にメールを送れます。ステージには「応募からプログラム修了まで」などのひな形が用意されていて、自分で増減できます。送信の直後に回答内容の控えを添えて送る自動返信は無料のプランから使え、一覧から選んだ人にまとめて送る一斉送信と開封の計測、ファイルの提出の受付はチームのプラン以上で使えます。料金は、1人で使うフリーが0円で、有料のプランは税抜で月額2,980円からです。
Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
なお、Halictの公式サイトの機能一覧には、テストの自動採点や解答集の機能は記載されていません。問題の出題と採点はGoogleフォームのテストで行い、受講の申し込み、提出物の受付、補講の案内のような「人ごとに対応を追う」作業はHalictで回す、という使い分けが合います。
テストづくりの経験を仕事にする
Googleフォームでテストを作り、採点の結果から教え直しの計画を立てる作業は、研修の企画や教材づくりの仕事にそのまま生きます。企業の研修担当や、資格の勉強会を開く団体から、理解度確認のテストを作ってほしいという依頼は珍しくありません。
テストの問題に誤りがないか、正解の設定が正しいかを確かめる作業は、ソフトウェアの品質を確かめる仕事とよく似ています。QA・テスト・コードレビューのお仕事では、製品の不具合を見つけて品質を保つ仕事の内容と、求められる力が紹介されています。設定を1つずつ確かめ、想定どおりに動くかを試す習慣は、テストの作成でもソフトウェアの検証でも同じように役立ちます。
教材やテストの画面を見やすく整える仕事もあります。問題文の文字の大きさや図の入れ方で、回答者の正答率は変わります。デザイナーの年収・単価相場では、デザインの仕事の働き方ごとの収入の目安を確かめられます。また、生成AIを使って問題の下書きを作る、研修の効果を分析するといった仕事に関心があるなら、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事も参考になります。
20年にわたって在宅ワークの市場を見てきた運営者の立場から言えば、研修や教材の仕事を長く任される人は、問題を作って納めるだけでなく、採点の結果から「どこを教え直すべきか」まで添えて返します。依頼した側にとって、それがいちばん手間の省ける成果物だからです。仲介の手数料が乗らない直接の取引なら、依頼する側は同じ予算でより丁寧な分析まで頼め、受ける側は手取りが厚くなります。双方に利点のある形で、テストづくりの経験を仕事に生かしてみてください。
よくある質問
Q. Googleフォームのテストで、自動採点できない問題はありますか?
段落(長い文章の答え)の形式は、正解を決めて自動で採点することができません。自動採点に対応しているのは、記述式、選択式、チェックボックス、プルダウン、選択式(グリッド)、チェックボックス(グリッド)の6つです。段落の問題は、回答の「個別」か「質問」の画面から人が点数を付けます。
Q. 正解を回答者に見せないようにできますか?
できます。設定の「回答者の設定」で、誤答した質問、正解、点数をそれぞれ表示するかどうかを選べます。全員が受け終わるまで正解を見せたくない場合は、正解を表示しない設定にし、成績の発表を「確認後に手動で表示する」にしておくと、出題者が確認したあとで点数を知らせられます。
Q. 記述式の問題で、表記の揺れによる不正解を防ぐにはどうすればよいですか?
記述式の解答集には、正解として認めたい書き方を複数登録しておくのが基本です。ひらがなと漢字、旧い呼び方と新しい呼び方など、正しく理解している人が書きそうな答えを想定しておきます。揺れが多くて登録しきれない場合は、選択式の問題に置き換えると採点が公平になります。
Q. 社外の人にもGoogleフォームのテストを受けてもらえますか?
受けてもらえます。会社や学校のアカウントで作ったテストは、組織の中の人に回答を限る設定になっていることがあります。その場合は、設定の「回答」で、組織のユーザーに限定する項目をオフにします。「回答を1回に制限する」を使うと回答者にログインが必要になる点にも気をつけてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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