Googleフォームでテストを作る方法と、自動採点や正解の表示の設定


この記事のポイント
- ✓Googleフォームでテストを作る方法を
- ✓成績の発表のタイミングまで
- ✓Googleの公式ヘルプに沿って解説します
Googleフォームでテストを作る方法は、ふつうのアンケートとほとんど同じです。違うのは、設定で「テストにする」をオンにして、質問ごとに正解と点数を決めることだけ。これで、選択式の問題は送信と同時に自動で採点され、回答した人に正解や点数を見せることもできます。
この記事では、Googleフォームでテストを作る手順を、Googleの公式ヘルプに沿って順に説明します。自動採点の仕組み、正解や点数を回答者にいつ、どこまで見せるかの設定、記述式の問題を手で採点する方法、受付の締め切りまで整理しました。社内研修の理解度確認や、講座の小テスト、採用の適性テストなど、学校の外でテストを使う場面を中心に扱います。講座の申し込みや、テストのあとに受講者へ個別の連絡を返す作業には、受付から返信までを1つの画面で行えるHalictのような道具も選択肢になります。
Googleフォームのテストでできること
最初に、Googleフォームのテスト機能でできることと、できないことを整理しておきます。作り始めてから「これはできなかった」と気づくと、問題の作り直しになるからです。
| できること | 内容 |
|---|---|
| 自動採点 | 正解を決めた選択式などの問題を、送信と同時に採点する |
| 配点 | 問題ごとに点数を決める |
| 解答の解説 | 正解と不正解のそれぞれに、文章やYouTubeの動画で解説を付ける |
| 結果の表示 | 誤答した問題、正解、点数を回答者に見せるかどうかを選ぶ |
| 成績の発表 | 送信直後に見せるか、採点を確かめてから見せるかを選ぶ |
| 手動の採点 | 記述式の答えに、あとから点数とコメントを付ける |
| 集計 | 誤答の多い問題、点数の分布、平均・中央値・範囲を自動でまとめる |
一方で、標準の機能だけでは、制限時間を付ける、問題ごとに時間を区切る、本人確認をする、といったことはできません。ほかのタブを開いて調べることを防ぐ仕組みも、学校が管理するChromebookで使う場合などに限られます。資格の試験のように厳密さが求められる場面ではなく、研修の理解度の確認や、復習のための小テストのように、学ぶ側のためのテストに向いた道具だと考えると、期待とのずれが少なくなります。
学校の外でGoogleフォームのテストがよく使われるのは、次のような場面です。
・社内研修のあとの理解度の確認(情報セキュリティ、コンプライアンス、新しい業務システムの操作など)
・新しく入った人の業務知識の確認と、つまずいている分野の洗い出し
・講座やスクールの各回の小テストと、修了の判定の目安
・採用の選考で、応募者の基礎的な知識を確かめる簡単な筆記の代わり
・資格の学習仲間どうしで問題を出し合う、自習用のクイズ
どの場面でも共通するのは、点数をつけることそのものより、「誰がどこでつまずいているか」を早く知ることが目的だという点です。目的がはっきりしていれば、問題の数も、結果をどこまで見せるかも決めやすくなります。
Googleフォームは、Googleアカウントがあれば無料で使えます。個人のアカウントでも、会社や学校のGoogle Workspaceのアカウントでも、テストの作成と自動採点は使えます。ただし、回答できる人を社内に限る設定など、一部の項目は組織のアカウントでだけ表示されます。
テストに切り替える手順
まずは、ふつうのフォームをテストに切り替えます。Googleの公式ヘルプは、次の手順を案内しています。
Google フォームでフォームを開きます。フォームの上部にある [設定] をクリックします。[テストにする] をオンにします。 出典: support.google.com
同じヘルプには、g.co/createaquiz を開くと、最も早くテストを作り始められるとも書かれています。ブラウザのアドレス欄にこの短いアドレスを入れて開き、そこから作り始めると、設定を探す手間が省けます。
テストにすると、[設定]の画面にテスト用の項目が増えます。ここで最初に決めておきたいのが、メールアドレスを集めるかどうかです。公式ヘルプによると、[回答]の横の下矢印から[メールアドレスを収集する]をオンにできます。
メールアドレスを集めると、あとで説明する「採点を確かめてから結果をメールで送る」方法や、記述式の答えを1人ずつ採点してコメントを返す方法が使えるようになります。誰が何点だったかを記録に残したい研修のテストでは、オンにしておくのが基本です。逆に、匿名で気軽に答えてもらう復習用のクイズなら、オフのままにします。
問題を作り、解答集で正解と配点を決める
テストに切り替えたら、問題を作っていきます。問題の作り方は、ふつうのフォームの質問と同じです。
問題を追加する
質問を追加するアイコンをクリックし、問題文と選択肢を入力します。公式ヘルプによると、フォームには質問、説明、画像、動画などを最大300個まで追加でき、セクションは最大75個まで作れます。研修のテストで困る数ではありませんが、1つのフォームに何回分ものテストを詰め込むと管理が大変になるので、テストは回ごとにフォームを分けるほうが扱いやすくなります。
選択肢には画像を付けられます。機械の部品の名前を答える問題や、画面の操作を選ばせる問題では、画像があるほうが伝わります。動画は質問そのものには付けられず、質問の前後に挿入する形になります。
解答集で正解を決める
自動採点の要になるのが「解答集」です。公式ヘルプによると、解答集を作れる質問の形式は、記述式、選択式、チェックボックス、プルダウン、選択式(グリッド)、チェックボックス(グリッド)です。
手順は次のとおりです。
- 問題文と選択肢を入力する
- 質問の左下にある[解答集]をクリックする
- 正解を選ぶ
- 質問の右上で、その問題の点数を指定する
- 必要なら[解答にフィードバックを追加]から解説を付ける
チェックボックスの問題では、正解を複数選べます。公式ヘルプの手順には、自動採点で部分点を付ける設定は出てきません。部分点を付けたい場合は、1つずつ選択式の問題に分けるか、あとで手動で採点します。
記述式の問題でも、解答集に正解の文字を登録できます。ただし、自動の判定は登録した文字との照合なので、表記が違う答えは正解と判定されないことがあります。たとえば「東京都」とだけ登録すると、「東京」と答えた人を正解にできない場合があります。答えの書き方が何通りもある問題では、考えられる表記を正解としていくつか登録しておくか、手動の採点に回します。
配点を決める
点数は問題ごとに自由に決められます。全問を1点にして正答数で見るのか、難しい問題に多く配点するのかを先に決めておきます。100点満点にそろえたい場合は、問題数と配点を表にしてから入力すると、合計のずれを防げます。
セクション分けと、前のテストの問題の再利用
問題が10問を超えるテストでは、セクションで区切ると受ける人が読みやすくなります。公式ヘルプによると、セクションの追加アイコンをクリックし、新しいセクションの名前を入力すると、フォームをトピックごとに分けられます。「第1部 用語の確認」「第2部 事例問題」のように分けると、受ける人は今どこまで進んだかが分かり、作る側も分野ごとの正答率を見比べやすくなります。
研修を毎月、毎期と繰り返していると、前回のテストの問題を使いたくなる場面があります。公式ヘルプには、前のフォームの質問を読み込む手順が案内されています。
- 右側の質問追加アイコンの近くにある、質問のインポートのアイコンをクリックする
- 読み込みたい質問が入っているフォームを選び、[選択]をクリックする
- 右側で、読み込む質問のチェックボックスをオンにする
- [質問をインポート]をクリックする
この機能を使えば、過去のテストから良い問題だけを選んで、新しいテストを組み立てられます。誤答の多かった問題を改良して入れ直す、易しすぎた問題を外す、といった調整を回ごとに重ねていくと、テストの質が少しずつ上がっていきます。読み込んだあとは、正解と配点の設定が意図どおりになっているかを必ず確かめます。
質問や画像、セクションは複製もできます。同じ形式で数字だけを変えた計算問題を作るときは、1問作って複製し、数字と正解だけを直すと早く済みます。
良い問題を作るためのコツ
自動採点の設定がどれだけ正しくても、問題そのものが分かりにくければ、テストは学ぶ人の役に立ちません。選択式の問題を作るときに気をつけたい点を整理します。
1問で1つのことだけを問う
「AとBの両方について正しいものを選べ」のような問題は、Aは分かっていてBが分からない人と、両方分からない人の区別がつきません。1問で確かめることは1つに絞ります。
否定の問い方は目立たせる
「誤っているものを選べ」という問題は、読み飛ばされやすい形です。使う場合は、問題文の最初に置き、「誤っているもの」の部分を目立たせます。全体の中で否定の問い方は少なめにします。
選択肢の長さと書き方をそろえる
正解の選択肢だけが長く、詳しく書かれていると、知識がなくても見当がつきます。選択肢の長さ、文の終わり方、具体性の度合いをそろえます。
「すべて正しい」「どれでもない」は控えめに
こうした選択肢は、問題を作る側には便利ですが、受ける人の理解を正確に測りにくくなります。使うなら、テスト全体の中で数問にとどめます。
間違えやすい選択肢には理由を持たせる
不正解の選択肢は、「よくある勘違い」を元に作ります。研修の質問や過去の誤答から、受講者が実際に間違えやすい考え方を拾って選択肢にすると、誤答の傾向から、どこを教え直せばよいかが分かります。
問題を作ったら、内容を知っている同僚に一度解いてもらい、「迷った問題」「答えが2つありそうな問題」を聞いておくと、配ったあとの問い合わせや採点のやり直しを防げます。
解説と、正解の見せ方を設定する
テストの価値を大きく左右するのが、答えたあとに何を見せるかです。点数だけを見せるテストと、間違えた理由まで分かるテストでは、学ぶ側の伸び方が違います。
正解と不正解のそれぞれに解説を付ける
公式ヘルプによると、解答集の画面で[解答にフィードバックを追加]をクリックすると、書面またはYouTubeの動画で解説を付けられます。解説は、答えを見た人がその場で読み、次の行動に移れる内容にします。
間違えた人への解説には、正解を示すだけでなく、「なぜその選択肢を選びやすいのか」「どこを読み直せばよいか」を書きます。研修の資料のページ番号や、社内のマニュアルのリンクを入れておくと、そのまま復習につながります。
解説は長くなりすぎないようにします。答え合わせの画面で読まれるのは、せいぜい2〜3行です。要点を1文で示し、詳しく知りたい人のために資料の場所を添える、という形にすると、読む人の負担が少なく、作る側も問題ごとに書きやすくなります。
回答者に見せる項目を選ぶ
テストの[設定]にある[回答者の設定]では、回答者に見せる項目を選べます。公式ヘルプによると、選べるのは次の3つです。
・誤答した質問を表示するか
・正解を表示するか
・点数を表示するか
復習のための小テストなら、3つとも表示するのが基本です。何度か同じテストを受けてもらう前提なら、正解は隠して、誤答した質問と点数だけを見せる方法もあります。正解を見せると、次に受けたときに答えを覚えているだけになりやすいからです。
自動採点と成績の発表のタイミング
選択式の問題は、送信されると同時に自動で採点されます。この結果をいつ回答者に見せるかは、[設定]の[成績の発表]で決めます。
公式ヘルプによると、選べるのは「送信直後」と「確認後に手動で表示する」の2つです。初期の設定では、成績はただちに発表され、メールアドレスは集められません。
送信直後に見せる場合
回答を送信すると、すぐに点数と、設定で選んだ項目が表示されます。選択式だけで作った復習用のテストに向いています。学ぶ側は、記憶が新しいうちに答え合わせができます。
確かめてから見せる場合
記述式の問題を含むテストや、採点の結果を確かめてから返したいテストでは、「確認後に手動で表示する」を選びます。この方法はメールアドレスを集めることが前提です。採点を終えたら、[回答]の[個別]から[スコアを通知]をクリックし、送りたい人にチェックを入れて[メールでスコアを通知]をクリックすると、結果がメールで届きます。
研修の確認テストで、合格点に届かなかった人に補講の案内を添えたい場合などは、確かめてから見せる方法のほうが、受講者への伝え方を工夫できます。
記述式の問題を手で採点する方法
自動採点できない問題や、部分点を付けたい問題は、手で採点します。公式ヘルプが案内している方法は2通りあります。
回答者ごとに採点する
メールアドレスを集めている場合は、1人ずつ採点してコメントを付けられます。
- [回答]をクリックし、[個別]をクリックする
- 前へ、次へのアイコンで、採点したい回答に移動する
- 採点する質問を見つけ、右上で点数を入力する
- 回答の下の[フィードバックを追加]から、コメントを入力して保存する
- 下部の[保存]で変更を保存する
質問ごとにまとめて採点する
受講者が多い場合は、質問ごとに採点するほうが早く終わります。[回答]の[質問]を開くと、同じ答えがまとめて表示されます。まとめて満点にする、部分点を入力する、不正解にする、のいずれかを選べます。同じ表記の誤答がいくつもある場合、一度で全員分を処理できます。
記述式の採点では、事前に採点の基準を決めておくと、採点する人によるばらつきが減ります。「キーワードAが入っていれば2点、Bも入っていれば満点」のように、点数の付け方をメモにしておき、採点者が複数いる場合は共有します。
結果の集計を確かめる
採点が終わったら、結果の全体を確かめます。公式ヘルプによると、テストの回答には概要が自動で作られ、次のような項目が含まれます。
・誤答の多い質問
・正解の数に関するグラフ
・スコアの平均、中央値、範囲
[回答]の[概要]を開くと、これらを確かめられます。とくに役立つのが「誤答の多い質問」です。多くの人が間違えた問題は、問題文が分かりにくかったのか、研修の説明が足りなかったのかのどちらかです。問題を直すか、次の研修で説明を厚くするかを判断する材料になります。
すべての回答は、スプレッドシートにつないで一覧で見ることもできます。[回答]の右上にあるスプレッドシートへのリンクのアイコンをクリックします。受講者の名簿と突き合わせる、部署ごとに平均点を出す、といった集計は、スプレッドシート側で行います。
なお、Googleの公式ヘルプには、2026年9月からGoogleフォームに新しい上限(合計の保存容量1GB、フォームあたりの回答数50万件)が適用されると書かれています。社内研修のテストで届く数ではありませんが、同じフォームを何年も使い回す場合は、回ごとに新しいフォームに分けておくと安心です。
配る前に確かめておく設定
テストを配る前に、受け付けの条件を整えておきます。
回答を1回に限る
同じ人が何度も受けると、点数の記録が意味を持たなくなります。フォームを公開して回答者と共有する方法についての公式ヘルプによると、[設定]の[回答]の横の下矢印から[回答を1回に制限する]をオンにできます。この設定にすると、回答する人はGoogleアカウントへのログインが必要になります。社外の受講者で、Googleアカウントを持っていない人がいる場合は、この設定は使えないことになるので注意します。
社外の人にも答えてもらう
会社や学校のGoogle Workspaceで作ったフォームは、初期の設定で、同じ組織の人だけが回答できるようになっていることがあります。公式ヘルプによると、[設定]の[回答]で「<ドメイン名>と信頼できる組織のユーザーに限定する」をオフにすると、組織の外の人にも送れます。
締め切りを決める
公式ヘルプによると、公開済みのフォームでは、[回答を受付中]をオフにして受け付けを止められるほか、[終了日または回答数の上限を設定]から、終了の日時や受け付ける回答数の上限を決められます。研修のテストなら、終了の日時を先に設定しておくと、締め切りのあとに届いた回答を手で除く手間がなくなります。受付の止め方と上限の決め方の細かな手順は、フォームの回答を表示、管理する方法についての公式ヘルプにまとまっています。複数の人が同時に回答した場合は、上限を超えて受け付けられることがある、とも書かれています。
プレビューで一度受けてみる
配る前に、プレビューで自分で最後まで受けてみます。正解に設定した選択肢が本当に正解になっているか、配点の合計が想定どおりか、解説が表示されるかを確かめます。とくに、選択肢の文を直したあとに正解の設定が外れていることがあるので、最後に通しで確かめるのが安全です。
よくある失敗と対処
テストを配ったあとに起きやすい失敗と、その対処をまとめます。どれも、配る前の確かめで防げるものです。
1つ目は、正解の設定漏れです。問題を追加したあと、解答集を開かずに次の問題へ進むと、その問題は正解が決まらないまま配られます。採点の結果がおかしいと気づいたら、解答集で正解を設定し直します。公式ヘルプには、質問ごとに採点する画面で、回答のグループごとに満点・部分点・得点なしを付け直す方法も案内されています。
2つ目は、メールアドレスを集め忘れることです。誰が何点だったかを残したいのに、メールアドレスの収集をオンにしていなかった場合、回答者を後から特定できません。公開前の確かめの項目に、必ず入れておきます。
3つ目は、社外の人が開けないことです。会社のアカウントで作ったフォームを取引先や外部の受講者に送ったら、「アクセスできない」と連絡が来る。回答できる人を組織の中に限る設定がオンのままになっていることが原因の多くです。
4つ目は、受付を止め忘れることです。締め切りのあとも回答が届き続けると、どの回答を成績に入れるか迷うことになります。終了の日時を、公開する時点で設定しておきます。
5つ目は、共同編集者の扱いです。公式ヘルプによると、フォームを共同編集者と共有していると、共同編集者はフォームにつながったスプレッドシートにもアクセスできます。共同編集者を外すときは、フォームとスプレッドシートの両方から外す必要があります。受講者の点数が入ったシートなので、研修の担当が替わったときには、両方の共有の設定を見直します。
6つ目は、スマートフォンでの見え方を確かめていないことです。画像付きの問題や、選択式(グリッド)の問題は、画面の小さい端末では見づらくなることがあります。受講者の多くがスマートフォンで受けるなら、プレビューをスマートフォンでも開いて確かめておきます。
研修や講座で使うときの組み立て方の例
ここまでの機能を組み合わせて、社内研修の理解度確認テストを作る場合の例を示します。
| 項目 | 設定の例 | 理由 |
|---|---|---|
| メールアドレスの収集 | オン | 誰が何点かを記録し、結果をメールで返すため |
| 回答を1回に制限 | オン | 点数の記録を1人1回にそろえるため |
| 成績の発表 | 確認後に手動で表示する | 記述式の採点を終えてから返すため |
| 回答者に見せる項目 | 誤答した質問・正解・点数 | 復習に使ってもらうため |
| 問題の構成 | 選択式8問、記述式2問 | 自動採点で負担を減らし、理解の深さは記述で見るため |
| 締め切り | 研修の3日後 | 記憶が新しいうちに受けてもらうため |
選択式は自動採点で済み、記述式の2問だけを質問ごとにまとめて採点すれば、受講者が数十人いても短い時間で終わります。合格の基準を決めておき、届かなかった人には、結果の通知と一緒に補講や再テストの案内を送ります。
テストと研修の感想を1つのフォームで集める
研修のあとには、理解度のテストと一緒に、研修そのものの感想を聞きたいことがよくあります。別々のフォームを2つ送ると、片方しか答えない人が出ます。1つのフォームにまとめれば、回答の手間も集計の手間も減ります。
組み立て方は、セクションで分けるのが基本です。第1のセクションに採点する問題を並べ、第2のセクションに「研修の分かりやすさ」「時間の長さ」「次に学びたいこと」などの感想の質問を置きます。感想の質問は正解を設定せず、点数を0点にしておけば、合計点には影響しません。
感想の質問を回答必須にするかどうかは、目的で決めます。研修の改善に全員の声が欲しいなら必須に、負担を軽くしたいなら任意にします。任意にする場合は、セクションの冒頭に「1分で終わります」のように所要時間を書いておくと、答えてもらいやすくなります。
テストと感想を同じスプレッドシートで見られるので、「点数の低かった人ほど、研修の時間が短いと感じていた」のように、2つを組み合わせた読み方もできます。次の研修の時間配分や、資料の見直しの材料になります。
結果を受講者に返すときの文面の例
成績の発表を「確認後に手動で表示する」にした場合、結果の通知と一緒に、研修の担当者からの一言を別に送ることがあります。点数だけを機械的に返すより、次に何をすればよいかを添えるほうが、受講者の受け止め方が変わります。たとえば、合格点に届かなかった人には、次のような文面が考えられます。
〇〇さん
先日の研修の確認テストを受けていただき、ありがとうございました。
結果は別のメールでお送りしています。
今回は△△の分野で間違いが多かったので、資料の□ページを読み直してから、
来週の再テストを受けてください。
分からない点があれば、このメールに返信してください。
ポイントは、点数を責める言い方をせず、間違えた分野と、次に読むべき資料、次の機会の日程を具体的に書くことです。合格した人にも、「特に△△の分野がよくできていました」と一言添えると、学ぶ意欲が続きます。
テストの前後の受付と連絡をまとめたいとき
Googleフォームのテストは、問題を出して採点するところまでを手軽にこなせる道具です。一方で、講座やセミナーを運営していると、テストの前後にも事務の作業があります。受講の申し込みを受け付ける、受講者ごとに出欠や提出物の状況を記録する、テストの結果に応じて修了の連絡や補講の案内を1人ずつ送る、といった作業です。これを申し込み用のフォームとスプレッドシートとメールソフトに分けて回していると、誰にどこまで連絡したかが分からなくなりがちです。
テストそのものはGoogleフォームで行い、申し込みの受付と受講者への連絡を1つの画面にまとめたい場合は、Halictが選択肢になります。公式サイトによると、フォームで届いた申し込みの1件ごとに担当者・ステージ・タグが付き、回答の内容、対応の履歴、メモ、メールの送信が1つの画面にまとまります。利用シーンには「講座・スクールの受講申込」があり、申し込みから受講開始、修了までを受講者ごとに追う使い方が紹介されています。チームのプランには、出欠や提出物のように申し込みのあとに事務局が付ける情報を定義できる「運営情報の項目」があり、一覧とCSVに列として出せます。
料金は使う人数で決まり、公式の料金ページ(税抜の月額)では、メンバー1人までのフリーが0円で、フォームの数と回答の数はどのプランでも無制限です。一斉メールと開封の計測、運営情報の項目は、メンバー10人までのチーム(7,800円)に含まれています。採点の機能はないので、テストの代わりではなく、テストの前後の受付と連絡を受け持つ道具として考えると使い分けがはっきりします。
Halictは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
テストづくりの経験が生きる在宅の仕事
Googleフォームでテストを作る力は、研修の担当者だけのものではありません。在宅で受けられる仕事の中にも、この経験が生きる場面があります。
1つは、問題を作り、正解と解説を整える仕事です。社内研修や資格講座の確認問題、eラーニングの小テストを外部の人に頼む会社は少なくありません。問題文の分かりやすさ、選択肢の紛らわしさの調整、解説の書き方は、専門の知識と文章の力の両方が求められる仕事です。
もう1つは、作ったテストや仕組みが正しく動くかを確かめる仕事です。正解の設定が外れていないか、配点の合計が合っているか、どの端末でも表示が崩れないかを1つずつ確かめる作業は、ソフトウェアの検証の仕事と考え方が同じです。QA・テスト・コードレビューのお仕事では、Webサービスやアプリの動作を確かめる在宅の仕事の内容と、求められる経験を整理しています。テストの設定を見直す習慣は、こうした仕事の素地になります。
結果を集計して、どの問題で多くの人がつまずいたかを読み解く力は、調査や分析の仕事にもつながります。研究者の年収・単価相場では、調査や分析を専門とする仕事の報酬の目安を確かめられます。医療事務のように、資格の学習で確認問題を繰り返す分野では、問題を作る側の視点を持つことが自分の学習にも役立ちます。資格の内容は医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)で確かめられます。
在宅ワークの市場を長く見てきた運営者として感じるのは、教材や問題づくりの仕事で長く頼まれる人は、問題の数より「受ける人がどこでつまずくか」を考えて解説を書いている人だということです。頼む側も、問題を並べる作業より、学ぶ人の理解を深める仕組みを求めています。仲介の手数料が乗らない手数料0%で直接やり取りできる関係なら、同じ予算で頼める問題の数や解説の厚みが増え、受ける側の手取りも厚くなります。
Googleフォームのテストは、無料で、今日から試せます。まずは5問ほどの小さなテストを作り、自分で受けて、採点と結果の表示を確かめてみてください。検証の視点を仕事に生かしたい人は、QA・テスト・コードレビューのお仕事で仕事の流れを確かめるところから始めるのがおすすめです。
よくある質問
Q. Googleフォームのテストは無料で作れますか?
Googleアカウントがあれば、個人のアカウントでも無料でテストを作り、自動採点まで使えます。会社や学校のGoogle Workspaceのアカウントでも同じように使えますが、回答できる人を組織の中に限る設定は、組織のアカウントで作ったフォームに関わるものです。回答の数や保存容量の上限は公式ヘルプで案内されているので、大規模に使う場合は確かめておきましょう。
Q. 記述式の問題も自動で採点できますか?
解答集に正解の文字を登録すれば、自動で採点されます。ただし、判定は登録した文字との照合なので、表記の違う答えは正解と判定されないことがあります。表記が何通りもある問題では、考えられる書き方を正解として複数登録するか、あとから手動で採点します。手動の採点は、回答者ごとにも、質問ごとにまとめても行えます。
Q. 制限時間のあるテストは作れますか?
Googleフォームの標準の機能には、制限時間を設定する項目はありません。回答の終了日時や回答数の上限を決めて受付を締め切ることはできるので、「この日時までに提出」という形で運用するのが一般的です。時間を厳密に管理したい試験では、オンライン試験向けの専用のサービスを検討する必要があります。
Q. 回答者に正解を見せないようにできますか?
できます。テストの設定にある回答者の設定で、誤答した質問、正解、点数のそれぞれを表示するかどうかを選べます。同じテストを何度か受けてもらう場合は、正解を隠して点数と誤答した質問だけを見せる方法があります。成績の発表を「確認後に手動で表示する」にすれば、採点を確かめてから結果を返すこともできます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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