フジテレビの情報漏洩|番組宣伝システム最大730件の範囲と不審メールの見分け方 2026

@SOHO編集部
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フジテレビの情報漏洩|番組宣伝システム最大730件の範囲と不審メールの見分け方 2026

この記事のポイント

  • ✓フジテレビの情報漏洩について
  • ✓番組宣伝システムへの不正アクセスでメディア関係者の氏名・会社名・メールアドレス等が最大730件漏えいした可能性があるとした2026年10月20日の発表を整理しました
  • ✓視聴者が対象外とされた理由

株式会社フジテレビジョン(フジテレビ)は2026年10月20日、番組宣伝システムに第三者による不正アクセスがあり、登録されていたメディア関係者の氏名・会社名・メールアドレス等の個人情報が、現時点で最大730件、外部に漏えいした可能性があると発表しました。不正アクセスは発表の前夜に起きたもので、システムはすでに利用を止めています。 対象はテレビ局から番組の宣伝資料を受け取る立場の人で、発表は「視聴者の皆さまの個人情報は登録されておりません」と明記しています。 対象になりうる人がまずすることは、フジテレビや番組の宣伝担当を名乗るメールのリンクと添付ファイルを、送り主を確かめるまで開かないことです。

この記事では、2026年10月21日時点で公開されているフジテレビの発表だけをもとに、何が起きて、何が分かっていて、何がまだ分かっていないのかを順番に整理します。対象になりうるのは記者や編集者、番組情報を扱うライターなど、仕事でテレビ局とやりとりをする人です。フリーランスで取材や執筆をしている人は、取引先の情報を預かる立場として何を考えればよいかもあわせて説明します。

2026年10月21日時点で分かっていること

最初に、結論にあたる事実を並べます。どれもフジテレビの10月20日付の発表で確かめた内容です。

  • 対象のシステムは、フジテレビの「番組宣伝システム」です。番組宣伝業務に関わる関係者向けのシステムと説明されています
  • 第三者による不正アクセスが、発表の前夜に発生したことを確認したと書かれています。発表文の日付は2026年10月20日です
  • 外部に漏えいした可能性があるとされたのは、システムに登録されていたメディア関係者の氏名・会社名・メールアドレス等の個人情報です
  • 対象は「現時点で最大730件」とされています
  • 登録されていた資料を含む影響範囲などの詳細は、現在確認中とされています
  • 視聴者の個人情報は、このシステムには登録されていないと明記されています
  • フジテレビは、不正アクセスの確認後に速やかにシステムの利用を停止し、被害拡大防止の措置を取ったと説明しています

件数の書き方には注意が要ります。発表は「最大730件」「可能性」という言い方をしていて、730件すべてが外部に出たと確定したわけではありません。また「現時点で」とあるので、調査が進めば数字が変わることもありえます。

もう1つ大事なのは、発表の項目が「氏名・会社名・メールアドレス等」と「等」で終わっていることです。ほかにどんな項目が登録されていたのかは、発表には書かれていません。電話番号やログインのためのパスワードが含まれるかどうかも、2026年10月21日時点の発表では分かりません。分からないことを、含まれていないと読み替えないことが大切です。

なお、「フジテレビ 情報漏洩」と検索すると、「社員」「解雇」といった語を伴う別の話題も候補に出てきます。この記事で扱うのは、2026年10月20日に発表された番組宣伝システムへの不正アクセスの件だけです。

公表の経緯と、続報の有無

今回の件は、発表までの時間が非常に短いのが特徴です。発表文の書き方から日付を並べると、次のようになります。

日付 出来事 分かったこと
2026年10月19日の夜 番組宣伝システムへの不正アクセス 第三者による不正アクセスが発生(発表文の「昨夜」)
2026年10月20日 フジテレビが発表 最大730件の個人情報が漏えいした可能性。システムの利用を停止
2026年10月21日時点 続報なし ニュースリリースの一覧に、この件の新しい発表は出ていない

不正アクセスの確認から1日で公表したことになります。一般に、漏えいの発表は調査の結果がある程度そろってから出ることが多く、数週間から数か月かかる例も珍しくありません。今回のように早い段階で出た発表は、分かっていることが少ない代わりに、対象になりうる人が早く身構えられるという面があります。

発表の結びには「今後、新たにお知らせすべき事実が判明した場合には、速やかに公表いたします」と書かれています。登録されていた資料の扱いや、件数の確定、原因の詳細は、続報で示される可能性があります。

続報を確かめるときは、検索結果やSNSの投稿ではなく、フジテレビの会社情報のサイトにある「ニュースリリース」の一覧を見るのが確実です。原文はフジテレビの2026年10月20日の発表(PDF)で読めます。1枚の短い文書なので、対象になりうる人は一度目を通しておくと、偽の「続報」をうたう連絡に気づきやすくなります。

発表の原文で確かめる

発表の中心になる部分を、原文のまま引きます。

当該システムに登録されていたメディア関係者の皆さまの氏名・会社名・メールアドレス等の個人情報が外部に漏えいした可能性があり、その対象は現時点で最大730件とみられます。 登録されていた資料を含む影響範囲など、詳細については現在確認を進めております。 出典: fujitv.co.jp

この2文から読み取れることは3つあります。

1つ目は、対象が「メディア関係者」に限られていることです。番組宣伝システムは、新番組の情報や出演者の写真、番組表に載せる資料などを、報道機関や雑誌、Webメディアに届けるための仕組みと考えられます。そこに登録されていたのは、資料を受け取る側の担当者の連絡先です。

2つ目は、「登録されていた資料」が影響範囲の確認の対象に入っていることです。システムに保存されていた宣伝資料そのものが外部から見られたかどうかは、まだ分かっていないということです。

3つ目は、件数が「とみられます」と推定の形で書かれていることです。数字は、調査の途中で見えている上限と読むのが正確です。

漏えいの可能性がある項目と、対象外と明記された項目

発表に書かれた項目を、対象とされたものと、対象外と明記されたものに分けると次のようになります。

区分 項目
漏えいした可能性があるとされた項目 メディア関係者の氏名
漏えいした可能性があるとされた項目 会社名
漏えいした可能性があるとされた項目 メールアドレス
漏えいした可能性があるとされた項目 上記以外の項目(発表は「等」とし、具体的な項目は示していない)
確認中とされたもの システムに登録されていた資料を含む影響範囲
登録されていないと明記されたもの 視聴者の個人情報

視聴者の情報が含まれないとされた理由は、システムの用途にあります。発表によると、番組宣伝システムは番組宣伝業務に関わる関係者向けのもので、番組への応募やプレゼントの申し込みのような、視聴者が情報を登録する仕組みではありません。番組を見ているだけの人や、フジテレビの動画配信サービスを使っている人が、この件で対象になることはないと読めます。

一方で、メディア関係者にとっては、氏名と会社名とメールアドレスの組み合わせは、仕事の連絡に直結する情報です。この3つがそろっていると、「○○社の△△様」と名指しで、本物らしい文面のメールを送ることができます。次の節で、この組み合わせが何に悪用されうるのかを説明します。

クレジットカード情報や口座情報については、発表に記載がありません。番組宣伝システムの用途を考えると、支払いの情報を扱う仕組みとは考えにくいものの、発表で確かめられないことは断定しないでおきます。

原因:第三者による不正アクセス

発表が原因として書いているのは、「第三者による不正アクセス」です。不正アクセスとは、権限のない人が、他人のIDやパスワードを使ったり、システムの弱点を突いたりして、本来入れないシステムに入ることを指します。

2026年10月21日時点の発表には、どのような経路で入られたのか、システムの弱点を突かれたのか、利用者のIDとパスワードが使われたのか、といった具体的な説明はありません。フジテレビは「引き続き、原因究明と安全性の確認を進める」としています。この記事でも、原因は「調査中と発表」とだけ書いておきます。

原因が分からない段階で、利用者の側にできることは限られます。ただ、どの経路だったとしても、対象になりうる人が取るべき行動はあまり変わりません。

  • 漏れた可能性がある項目(氏名、会社名、メールアドレス)を使った、なりすましの連絡に注意する
  • このシステムにログインしていた人は、同じパスワードをほかのサービスで使っていないかを見直す
  • 続報が出たら、原文で項目と原因を確かめる

2つ目の点は、念のための対応です。発表はパスワードが含まれるとも含まれないとも書いていません。もし番組宣伝システムのログインに使っていたパスワードを、仕事用のメールや取材のクラウドストレージでも使っていたなら、そちらを先に変えておくと、万一の場合の被害の広がりを防げます。

フジテレビの対応

発表に書かれている対応は、次のとおりです。

  • 不正アクセスの確認後、速やかに番組宣伝システムの利用を停止した
  • 被害拡大防止のための措置を講じた
  • 原因究明と安全性の確認を進め、再発防止策を検討するとした
  • 新たにお知らせすべき事実が判明した場合は、速やかに公表するとした
  • 関係者に向けて、心配と迷惑をかけたことへのお詫びを述べた

一方で、2026年10月21日時点の発表には、次のことは書かれていません。

  • 対象者への個別の連絡の有無や方法
  • この件専用の問い合わせ窓口
  • パスワードの初期化や再設定の案内
  • 個人情報保護委員会への報告の有無

書かれていないことは、行われていないという意味ではありません。発表の段階ではまだ示されていない、というだけです。対象になりうる人は、フジテレビの担当者から連絡が来た場合に、それが本物かどうかを確かめる手順を先に決めておくと落ち着いて対応できます。手順は後の節で説明します。

システムの利用が止まっているため、しばらくは番組宣伝の資料の受け取り方が変わる可能性があります。ふだんシステムから資料を受け取っている人は、資料の入手方法について、これまでやりとりしてきた宣伝担当者に、電話など別の手段で確かめるのが確実です。

自分が対象かを確かめる方法

対象になりうるのは、フジテレビの番組宣伝システムに登録されていたメディア関係者です。自分が当てはまるかは、次の順で考えます。

  1. フジテレビの番組宣伝の資料を、Webのシステムを通じて受け取ったことがあるかを思い出す。受信箱でフジテレビや番組宣伝の名前を検索すると、登録の確認や資料の案内のメールが見つかることがある
  2. 自分で登録していなくても、勤め先や取引先の編集部がまとめて担当者を登録していた可能性を考える。編集部の窓口の人に確かめる
  3. 前の勤め先で登録した可能性も考える。転職や独立の前に登録したアドレスが、そのまま残っていることがある
  4. フジテレビの宣伝担当者から、この件について連絡が届いているかを確かめる

3つ目は見落とされやすい点です。会社員の記者や編集者が独立してフリーランスになったり、別の媒体に転職したりしても、以前登録した氏名と会社名とメールアドレスは、システムの側に残っていることがあります。前の会社のアドレスがもう使えなくても、その会社の名前と自分の名前の組み合わせは、なりすましに使われる余地があります。前の勤め先の情報システムの担当者に、念のため伝えておくのも1つの方法です。

自分が対象かどうかをフジテレビに直接確かめたい場合は、メールで届いた連絡先ではなく、これまでやりとりしてきた宣伝担当者の連絡先か、フジテレビの公式サイトに載っている連絡先を使います。2026年10月21日時点の発表には、この件専用の窓口は載っていません。

利用者がすること:漏れた項目に合わせて

今回の件で対象とされた項目に合わせて、やることを整理します。

やること 今回の件で必要か 理由
フジテレビや番組の宣伝担当を名乗るメールへの警戒 必要 氏名、会社名、メールアドレスがそろうと、名指しの偽メールを作りやすい
番組宣伝システムと同じパスワードの見直し 使い回しているなら必要 発表はパスワードの扱いを示していないため、念のため
二段階認証の設定 仕事用のメールやクラウドでは設定しておくとよい パスワードが知られても、それだけではログインされにくい
カード明細の確認 今回の項目からは必須ではない 発表に支払いの情報の記載はない
社内や編集部への共有 対象になりうるなら必要 同じ会社の別の担当者にも偽メールが届く可能性がある

名指しで届く偽メールの特徴

氏名と会社名とメールアドレスが分かると、「○○編集部 △△様」のように、宛名を正しく書いたメールを送れます。宛名が正しいと、人は本物だと思い込みやすくなります。メディア関係者あてであれば、次のような件名が考えられます。

  • 新番組の宣伝資料の公開のお知らせ
  • 試写や記者会見のご案内
  • 番組宣伝システムのパスワード再設定のお願い
  • 不正アクセスに関するお詫びと確認のお願い

どれも、ふだんの仕事で受け取っていてもおかしくない件名です。だからこそ、件名や宛名ではなく、送信元のアドレスのドメイン(@の後ろの部分)と、リンク先のURLを確かめる習慣が効きます。リンクにマウスを重ねると、実際の行き先が表示されます。見慣れないドメインや、フジテレビの名前に似せた綴りのドメインなら、開かずに削除します。

添付ファイルとダウンロードのリンクに注意する

番組宣伝の資料は、画像や動画、PDFなど、大きなファイルで届くことが多いものです。そのため「資料はこちらからダウンロードしてください」というリンクや、圧縮ファイルの添付に慣れている人ほど、偽のメールのファイルも開いてしまいやすくなります。

心当たりのない資料、パスワード付きの圧縮ファイル、マクロ(ファイルを開いたときに自動で動く小さなプログラム)を有効にするよう求めるOfficeのファイルは、送り主に電話などで確かめてから開きます。システムの利用が止まっている間は、資料の届き方がふだんと変わる可能性があるので、なおさら確かめる価値があります。

「お詫び」をうたう連絡にも注意する

漏えいの発表のあとには、発表した会社を装って「お詫び」「確認のお願い」をうたうメールや電話が出回ることがあります。パスワードの再設定や、本人確認のための情報の入力を求められたら、そのメールのリンクからは手続きをしません。必要なら、フジテレビの公式サイトを自分で開いて、同じ案内が出ているかを確かめます。

二段階認証の仕組みはMFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較で詳しく説明しています。会社向けの記事ですが、認証の仕組みそのものは個人のアカウントでも同じです。

メディアの現場で起きやすいなりすましの形

メディア関係者は、もともと外部から多くのメールを受け取る仕事です。広報担当者、事務所、制作会社、読者など、知らない差出人からの連絡を開くことが仕事の一部になっています。この性質が、なりすましの入り口になりやすい理由です。

今回の項目から考えられる手口を、仕事の流れに沿って整理します。

  • 資料の差し替えを装う。「先日お送りした資料に誤りがあり、差し替え版をお送りします」として、偽のファイルを開かせる
  • 取材の調整を装う。「出演者の取材の枠が空きました」として、偽のフォームに氏名や電話番号、勤め先の情報を入力させる
  • 請求や支払いを装う。制作や執筆の仕事を受けている人に、振込先の変更や請求書の確認を求める
  • アカウントの確認を装う。「システム再開にあたり、アカウントの再登録をお願いします」として、パスワードを入力させる

最後の手口は、今回の件では特に気をつけたいところです。システムの利用が止まっている以上、再開のときに何らかの案内が届くことは自然に見えます。再開の案内が届いたら、ふだんやりとりしている宣伝担当者に電話などで確かめてから手続きをするのが安全です。

振込先の変更を求めるメールは、仕事の取引でも広く使われる詐欺の手口です。ビジネスメール詐欺とは、取引先や上司になりすましたメールで、偽の口座に送金させる手口のことです。メールだけで振込先が変わることはまずないと考え、変更の連絡は必ず電話など別の手段で確かめます。社内で同じことを共有したい人には、社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果が参考になります。フィッシングとは、本物そっくりの偽のメールやサイトで、IDやパスワードをだまし取る手口のことです。

編集部や制作会社でまとめて確かめること

番組宣伝システムには、1つの会社から複数の担当者が登録されていることがあります。個人で対応するだけでなく、編集部や制作会社の単位で確かめておくと、漏れのない備えになります。

  1. 社内で、フジテレビの番組宣伝の資料を受け取っていた担当者を洗い出す。現在の担当者だけでなく、異動や退職した人の名前とアドレスも含める
  2. 洗い出した担当者に、発表の事実と、偽のメールの特徴を短く共有する。共有の文面には、発表の日付と「最大730件」「可能性」という表現をそのまま書く
  3. 退職者のアドレスあてのメールが、共有の受信箱や上司に転送される設定になっていないかを確かめる。転送先で偽のメールが開かれることがある
  4. 資料の受け取りに使っていた共有のアカウントがあれば、そのパスワードを変え、同じパスワードを使っているほかのサービスも変える
  5. システムの再開や資料の受け取り方の変更について、宣伝担当者からの連絡を受ける人を1人に決めておく。窓口が決まっていると、偽の案内に気づきやすい

5つ目は、地味ですが効く対策です。同じ会社の複数の人が、それぞれ別々に「再登録のお願い」に反応してしまうと、どれが本物でどれが偽物かを社内で確かめる手間が増えます。受け手を1人に決め、その人が宣伝担当者に確かめてから社内に知らせる流れにしておけば、偽の案内が混ざっても途中で止められます。

続報で確かめたい点

2026年10月21日時点の発表は、不正アクセスの確認から1日で出た初報です。続報が出たときは、次の点が示されたかを確かめると、自分が取るべき行動が見えやすくなります。

  • 件数が確定したか。「最大730件」から増えたのか、減ったのか
  • 「等」の中身。電話番号、所属部署、ログインのためのIDやパスワードが含まれていたか
  • 登録されていた資料が外部から見られたかどうか
  • 不正アクセスの経路と原因
  • 対象者への個別の連絡の有無と、その方法
  • 問い合わせ窓口の名称と連絡先

パスワードが含まれていたと示された場合は、番組宣伝システムと同じパスワードを使っていたサービスを、すぐに変える必要があります。資料が見られていたと示された場合は、公開前の番組情報を扱っていた人ほど、取引先との間で扱いを確かめる場面が出てきます。どちらも、続報の原文を読んでから判断すれば十分です。

問い合わせ窓口

2026年10月21日時点のフジテレビの発表には、この件専用の問い合わせ窓口の名称、電話番号、受付時間は載っていません。窓口が案内されたときは、続報の発表に載るはずなので、ニュースリリースの一覧で確かめます。

それまでの間に確かめたいことがあれば、次の順で連絡先を選びます。

  1. これまで仕事でやりとりしてきた、フジテレビの宣伝担当者の連絡先(名刺や過去の正規のメールに書かれたもの)
  2. フジテレビの公式サイトに載っている連絡先

避けたいのは、検索で見つけた電話番号や、届いたメールに書かれた電話番号にそのままかけることです。偽のメールに書かれた番号は、偽の窓口につながることがあります。

この件とは関係なく、不審なメールを受け取って判断に迷ったときは、情報処理推進機構(IPA)の情報セキュリティ安心相談窓口に相談できます。IPAとは、情報セキュリティの対策を進める国の機関です。電話は03-5978-7509、受付は10時00分から17時00分(土日祝日と年末年始を除く)です。詳しくはIPAの情報セキュリティ安心相談窓口に載っています。

自分のメールアドレスが過去の漏えいに含まれていないかを調べる

今回の件をきっかけに、仕事用のメールアドレスがほかのサービスの漏えいに含まれていないかが気になった人もいるはずです。海外には、過去に世界で出回った漏えいのデータと照らし合わせて、メールアドレスが含まれているかを無料で調べられるサイトがあります。

調べ方と画面の見方はHave I Been Pwnedの使い方|メールアドレスとパスワードの漏洩を確認する方法で順を追って説明しています。国内のサービスの漏えいはそのサイトに載らないことも多いので、「載っていないから安全」とは読まないことが大切です。

メディア関係者は、取材や資料の受け取りのために、多くのサービスに同じ仕事用アドレスを登録していることが多いはずです。登録先が多いほど、どこか1か所の漏えいで、アドレスと氏名と会社名の組み合わせが外に出る可能性は高くなります。パスワードをサービスごとに変え、パスワード管理のアプリにまとめて保存しておくと、どこかで漏えいの発表が出たときに、変えるべきパスワードがすぐ分かります。

在宅で仕事をする人が気をつけること

ここからは、フリーランスや在宅で仕事をする人に向けた話です。番組情報を扱うライター、テレビ雑誌やWebメディアの編集を請け負う人、番組の紹介記事を書く人は、テレビ局の宣伝の仕組みに登録していることがあります。

誰の情報で、誰が管理しているかを分ける

まず整理したいのは、漏えいの可能性がある情報が誰の情報で、誰が管理しているかです。今回の情報を管理していたのはフジテレビです。フリーランスの人が自分の名前で登録していたなら、その人は情報を漏らされた側で、報告の義務を負う側ではありません。

一方、取引先の編集部のアドレスや、編集部の別の担当者の名前を、フリーランスの人が代わりに登録していた場合は事情が少し変わります。登録したのは自分でも、その情報は取引先のものです。この場合は、取引先に事実を伝えておくほうが、取引先が自分で警戒できるので親切です。

取引先に伝えるときの書き方

伝えるかどうかは義務ではなく判断です。伝えるなら、次の点を押さえると誤解が生まれにくくなります。

  1. 何があったかを、発表した会社の名前と発表の日付とあわせて書く
  2. 対象になった可能性のある情報(氏名、会社名、メールアドレス等)を、発表の表現どおりに書く
  3. 件数が「現時点で最大730件」で、詳細は確認中とされていることを書く
  4. 自分の推測や、発表に書かれていないことは書かない
  5. 偽のメールに気をつけてほしい、という具体的なお願いで締める

事実と推測を分け、敬語を整えた短い文面は、取引先からの信頼につながります。ビジネス文書検定の内容は、こうした報告の文書を整える練習にもなります。

自分が報告する側になる場面

個人情報保護委員会は、事業者が漏えいの報告と本人への通知の義務を負う場合として、要配慮個人情報を含むもの、財産的な被害のおそれがあるもの、不正の目的をもって行われたおそれがあるもの、本人の数が1,000人を超えるものを挙げています。個人情報保護委員会とは、個人情報の扱いについて事業者を監督する国の機関です。不正アクセスによる漏えいは、3つ目の「不正の目的をもって行われたおそれ」の例に挙がっています。詳しくは個人情報保護委員会の漏えい等報告のページで確かめられます。

取材先の名簿や、読者アンケートの回答などを取引先から預かって仕事をしている人は、自分のパソコンやクラウドから情報が漏れたときに、取引先へすぐ知らせる立場になります。どの場合に誰が報告するかは、事情によって変わるので、一般論で決めつけず、契約書の決まりと取引先の指示を確かめます。契約書に事故のときの連絡先と期限が書かれているかを、一度見直しておくと安心です。

取材と執筆の仕事で、ふだんからできる備え

漏えいの発表が出たときに慌てないために、ふだんからできることを整理します。どれも費用はほとんどかかりません。

  • 仕事用と私用のメールアドレスを分ける。仕事のサービスに私用のアドレスを登録しない
  • 取引先ごとに、資料のやりとりに使うサービスとアカウントを記録しておく。漏えいの発表が出たら、どの取引先に関係するかをすぐ確かめられる
  • 大事なアカウントに二段階認証を設定する。特に仕事用のメールと、原稿や資料を保存するクラウドストレージ
  • 取材先や取引先の連絡先を、私用のサービスで扱わない
  • 振込先の変更や、急ぎの支払いを求めるメールは、必ず電話で確かめると決めておく

取材や執筆の仕事では、出版社やテレビ局、制作会社、広報代理店など、多くの組織の仕組みに自分の名前と連絡先を登録することになります。自分では管理できない場所に情報が散らばっている状態なので、どこで漏れても被害が広がりにくい形を、自分の側で整えておくことが現実的な備えです。

番組宣伝の資料を扱う仕事は、画像や動画を加工して記事に載せる作業とも重なります。デザインの仕事を請け負う人の単価の目安はデザイナーの年収・単価相場で紹介しています。取引先の素材を扱う仕事ほど、受け取ったファイルの出どころを確かめる習慣が、そのまま仕事の品質の一部になります。

運営者の視点:情報を預かる人として見られている

@SOHO編集部は、2004年から在宅ワークとフリーランスの仕事の仲介を続けてきました。その中で感じるのは、取引先が受注する人を選ぶときに、技術や実績と同じくらい「情報を安心して預けられるか」を見ているということです。漏えいの発表が出たときに、自分が関係するかをすぐ確かめ、必要なら事実だけを簡潔に伝えられる人は、それだけで信頼を得やすくなります。セキュリティの知識をいかせる仕事の種類は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しています。

中間の手数料がかからない直接の取引では、依頼する側は同じ予算でより多くの仕事を頼めて、受ける側は手取りが厚くなります。その分、情報の扱いや、事故が起きたときの連絡の決まりを、当事者どうしで決める場面も増えます。今回のように、取引先の名前や連絡先が自分の登録した仕組みから漏れた可能性があるときに、どう知らせるかをあらかじめ考えておくことは、直接の取引を長く続けるための土台になります。

よくある質問

Q. フジテレビの情報漏洩で、何が漏れた可能性があるのですか?

フジテレビは2026年10月20日、番組宣伝システムへの不正アクセスにより、登録されていたメディア関係者の氏名・会社名・メールアドレス等の個人情報が、現時点で最大730件、外部に漏えいした可能性があると発表しました。登録されていた資料を含む影響範囲は確認中とされています。

Q. フジテレビの番組を見ているだけでも対象になりますか?

発表では、番組宣伝システムは番組宣伝業務に関わる関係者向けのもので、視聴者の個人情報は登録されていないと明記されています。番組を見ているだけの人が、この件で対象になることはないと読めます。

Q. フジテレビを名乗るメールが届いたら、どうすればよいですか?

リンクや添付ファイルを開く前に、送信元のドメインとリンク先のURLを確かめてください。資料の差し替えやアカウントの再登録を求める内容なら、ふだんやりとりしている宣伝担当者に電話など別の手段で確かめてから対応すると安全です。

Q. フジテレビの番組宣伝システムの件は、どこに問い合わせればよいですか?

2026年10月21日時点の発表には、この件専用の窓口の記載はありません。これまで仕事でやりとりしてきた宣伝担当者の連絡先か、フジテレビの公式サイトに載っている連絡先を使い、届いたメールに書かれた番号には連絡しないでください。

この記事について

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編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年10月21日
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この記事を書いた人

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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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