TVerの情報漏洩|TVer広告のフォーム延べ1,801件の範囲と視聴者への影響 2026


この記事のポイント
- ✓TVerの情報漏洩について
- ✓2026年10月20日の株式会社TVerの発表をもとに
- ✓TVer広告のフォーム延べ1,801件で漏えいした可能性のある項目
株式会社TVerは2026年10月20日、広告を出したい企業向けのウェブサイト「TVer広告」のフォームから送られた情報が、延べ1,801件(お問い合わせフォーム経由734件、資料請求フォーム経由1,067件)漏えいした可能性があると発表しました。対象は氏名、会社名、所属部署名、メールアドレス、お問い合わせ内容などで、原因はフォームの運用に使っていたWebサイト制作サービス「Studio」のクラウド環境への不正アクセスです。 番組を見るための動画配信サービス「TVer」の利用者の情報は含まれていないと明記されています。TVerで番組を見ているだけの人は、この件でパスワードを変える必要はありません。 TVer広告のフォームに問い合わせや資料請求をした人がまずすることは、TVerからのメールを確かめることと、TVerやStudioを名乗る不審なメールに注意することです。
この記事では、株式会社TVerのお知らせと、Studio株式会社の公式の発表をもとに、2026年10月21日時点で分かっていることを順に整理します。漏えいした可能性のある項目、対象かどうかの確かめ方、偽の連絡の見分け方、広告の仕事を受けている在宅ワーカーやフリーランスが取引先とどう向き合うかまでを扱います。
TVerの情報漏洩の概要(2026年10月21日時点)
今回の件で最初に押さえておきたいのは、「TVer」という名前が2つの別のものを指していることです。
1つは、テレビ番組を無料で見られる動画配信サービスの「TVer」です。スマートフォンのアプリやテレビ、パソコンのブラウザで番組を見るときに使い、ログインにはTVer IDを使います。多くの人が「TVer 情報漏洩」と聞いて思い浮かべるのは、こちらでしょう。
もう1つは、株式会社TVerが広告主や広告代理店に向けて運営しているウェブサイト「TVer広告」です。TVerの番組の合間に流れる動画広告を出したい企業が、広告の仕組みを調べたり、資料を取り寄せたり、相談を申し込んだりするための窓口になっています。今回、漏えいした可能性があるのは、こちらのサイトのフォームから送られた情報です。
株式会社TVerのお知らせでは、漏えいした可能性のある情報について、動画配信サービス「TVer」のユーザーの情報は含まれていないと明記されています。番組の視聴履歴、TVer IDのメールアドレスやパスワード、お気に入りの番組の登録といった情報は、今回の対象として挙げられていません。
一方で、TVer広告のフォームに問い合わせや資料請求をした人は、対象になっている可能性があります。そうした人の多くは、企業のマーケティング担当者や広告代理店の担当者です。会社のメールアドレスや所属部署名、相談の内容を書いて送っているため、仕事の連絡を装った偽のメールに使われるおそれがあります。
件数は「延べ件数」と書かれています。延べ件数とは、同じ人が2回送れば2件と数える数え方のことです。お問い合わせフォームと資料請求フォームの両方を使った人や、資料請求を何度かした人は複数回数えられているため、実際の人数は1,801人より少ない可能性があります。人数は発表されていません。
現時点で、第三者が実際に情報を取得したことや、二次被害は確認されていないとされています。それでも、情報が外に出た可能性がある以上、受け取る側は「取られたもの」として備えておくのが安全です。
公表の経緯:Studioの第一報からTVerの発表まで
今回の件は、TVer自身のシステムが攻撃を受けたものではありません。TVer広告のサイトのフォームを運用するために使っていた外部のサービス、Studioで起きた不正アクセスが発端です。発表の流れを日付順に並べます。
| 日付 | 出来事・発表 | その時点で分かったこと |
|---|---|---|
| 2026年9月30日〜10月1日 | Studioのクラウド環境への不正アクセス | Studio株式会社が現時点で確認している期間(日本時間) |
| 2026年10月13日 | Studio株式会社が社内の調査で不正アクセスを確認 | |
| 2026年10月14日 | Studio株式会社が脆弱性を修正し、経路を塞ぐ | 外部からデータを取得できる状態が解消された |
| 2026年10月16日 | Studio株式会社が第一報を公表し、TVerに通知 | すべての利用者のアカウント情報と、フォームに送信された内容などが流出した可能性 |
| 2026年10月17日・18日 | Studio株式会社が案内を更新 | フォームの回答の対象範囲、暗号化の鍵の切り替えなどを追記 |
| 2026年10月20日 | 株式会社TVerが公表 | TVer広告のフォームの延べ1,801件が漏えいした可能性。対象者へのメールを開始 |
株式会社TVerは、10月16日にStudio株式会社から通知を受け、自社で調査した結果、TVer広告のフォームを通じて取得した個人情報も漏えいした可能性があると判断しました。お知らせの冒頭では、次のように説明しています。
当社が運営する出稿者・出稿希望者向けウェブサイト「TVer広告」を通じて取得し、同サービス上で管理していたフォームをご利用いただいた企業・法人の皆様の個人情報が漏えいした可能性があることを確認いたしました。 現時点で、第三者による実際の情報取得や二次被害は確認されておりませんが、当社では対象となる皆様への対応を進めるとともに、判明している状況について以下のとおりご報告いたします。 出典: tver.co.jp
2026年10月21日時点で、株式会社TVerのニュースの一覧に、この件の続報や訂正は出ていません。同社は、Studio株式会社からの情報収集を続け、新たに公表すべき事実が分かれば、速やかにウェブサイトなどで知らせるとしています。Studio株式会社のほうも、対象となる利用者の範囲と件数、二次被害の有無、原因の調査結果を、確認が取れ次第知らせるとしています。続報が出ると、対象の範囲や件数が変わる可能性があります。
漏えいした可能性のある項目と、含まれないもの
株式会社TVerが挙げた項目を、漏えいした可能性があるものと、含まれないと明記されたものに分けて整理します。
| 区分 | 項目 |
|---|---|
| 漏えいした可能性がある | 氏名 |
| 漏えいした可能性がある | 会社名 |
| 漏えいした可能性がある | 所属部署名 |
| 漏えいした可能性がある | メールアドレス |
| 漏えいした可能性がある | お問い合わせ内容 |
| 漏えいした可能性がある | その他、お問い合わせフォームと資料請求フォームで取得した項目 |
| 含まれないと明記 | 動画配信サービス「TVer」のユーザーの情報 |
件数は、お問い合わせフォーム経由が734件、資料請求フォーム経由が1,067件で、どちらも延べ件数です。
注意したいのは「その他、フォームで取得した項目」という書き方です。フォームに電話番号や役職、広告の予算、出稿を考えている時期などを書く欄があった場合、それも対象に入る可能性があります。自由に書ける欄に、取引先の名前や商品の発売時期など、社外に出していない情報を書いた人もいるかもしれません。何を書いて送ったかは、送った本人がいちばんよく分かっています。送信したときの自動返信メールが残っていれば、そこに入力内容が載っていることがあるので、確かめておきます。
Studio株式会社の発表では、フォームの回答のうち対象となる範囲がもう少し細かく説明されています。Studioに保存されていた回答が対象で、ゴミ箱に移しただけで完全に削除していなかった回答も含まれます。一方、2026年9月30日より前に完全に削除された回答は含まれないとされています。添付ファイルは、ファイル名だけが対象で、ファイルの中身は含まれないとされています。TVer広告のフォームの回答がこのうちどれに当たるかは、TVerのお知らせには書かれていません。
クレジットカードの番号や銀行口座、パスワードは、TVerが挙げた項目には入っていません。そのため、カードの停止や口座の確認を急ぐ必要は、この件だけについていえば高くありません。注意すべきなのは、名前と会社名とメールアドレスがそろっていることを利用した、仕事の連絡を装うメールです。
原因:Webサイト制作サービス「Studio」への不正アクセス
株式会社TVerの説明によると、原因はStudio株式会社が利用するクラウド環境への第三者による不正アクセスです。Studioは、コードを書かずにWebサイトを作って公開できるサービスで、企業の案内ページや採用サイトに広く使われています。サイトに問い合わせフォームを付けると、送信された内容はStudioの管理画面に保存されます。TVer広告のサイトも、このフォームの仕組みを使っていました。
Studio株式会社の第一報によると、第三者がStudioの一部機能の脆弱性を悪用してクラウド環境に入り込み、環境内のデータを外から取得できる状態にしていました。脆弱性とは、プログラムの作りに残っていた弱点のことです。この状態は、2026年10月14日に同社が対処するまで続いていました。
Studio株式会社は、フォームに送信された内容を暗号化して保存していたものの、元に戻すための鍵も同じ不正アクセスで読み出されたため、内容を知られた可能性があると説明しています。暗号化とは、データを鍵がなければ読めない形に変えておくことです。鍵まで取られると、暗号化の守りは働きません。
実際に第三者に取得された事実は確認できておりませんが、取得されたものとみなして対応を進めております。脆弱性はすでに修正し、不正アクセスに利用された経路も塞いでおります。 出典: studio.design
原因の詳しい調査は、外部の専門機関に依頼する方向で調整中とされています。2026年10月21日時点で、どの機能の脆弱性だったのか、誰が攻撃したのかは公表されていません。
Studio株式会社の第一報では、Studioに登録しているすべての利用者について、フォームに送信された内容が流出した可能性があるとされています。つまり、Studioでフォームを運用していたほかの企業のサイトにも、同じ影響が及んでいる可能性があります。実際に、Studioでサイトを作っていた企業から、自社のフォームについての発表が続いています。会社ごとに対象のフォームや件数、項目は違うため、自分が問い合わせたことのある会社が含まれていないかは、各社のお知らせで確かめる必要があります。
このように、1つの外部サービスで起きた問題が、それを使う多くの会社に広がる形は、サプライチェーンの問題と呼ばれます。自分が直接使ったのは「TVer広告のサイト」だけでも、その裏側で別の会社のサービスが動いていることがあります。
株式会社TVerの対応
株式会社TVerが発表した対応は次のとおりです。
- 漏えいした可能性のある人に、登録されたメールアドレスあてに、2026年10月20日から順次、直接の報告とお詫びの案内を送る
- Studio株式会社からの情報収集を続け、新たに公表すべき事実が分かれば、速やかにウェブサイトなどで知らせる
- 漏えいした可能性のある情報を使った不審なメールが送られるおそれがあるとして、注意を呼びかける
- 脆弱性の修正はStudio株式会社で完了済みとの報告を受けている
漏えいした可能性のある項目にパスワードは挙げられておらず、パスワードの初期化のような対応は発表に含まれていません。2026年10月21日時点のお知らせには、金銭的な補償についての記載もありません。
Studio株式会社の側では、脆弱性の修正と経路の遮断に加え、同社が使っていた認証情報の切り替え、データを暗号化する鍵の新しい鍵への切り替え(2026年10月17日)、個人情報保護委員会への報告をはじめとする関係機関への対応を進めていると発表しています。個人情報保護委員会とは、個人情報の扱いを監督する国の機関のことです。
Studioでフォームを使っていた企業がこの委員会に報告する方法についても、Studio株式会社は2026年10月20日に続報を出しました。各社がそれぞれ報告するか、Studio株式会社が取りまとめて連名で報告するかを選べることになったとしています。この扱いがTVerの報告にどう当てはまるかは、TVerのお知らせには書かれていません。
自分が対象かを確かめる方法
まず、自分がTVer広告のフォームを使ったことがあるかを思い出します。次のどれかに当てはまる人は、対象の可能性があります。
- TVerで広告を出すことを考え、TVer広告のサイトから資料を取り寄せたことがある
- TVer広告のサイトのお問い合わせフォームから、相談や質問を送ったことがある
- 広告代理店や制作会社の担当として、取引先の代わりにTVer広告のフォームに入力したことがある
番組を見るためにTVerのアプリやサイトを使っているだけの人は、TVer広告のフォームを使っていなければ対象になりません。TVer IDの登録とTVer広告のフォームは別のものです。
対象の可能性がある人は、フォームに入力したメールアドレスの受信箱を確かめます。株式会社TVerは、2026年10月20日から順次、登録されたメールアドレスあてに報告とお詫びの案内を送るとしています。会社のメールアドレスで送った人は、会社の受信箱を見ます。迷惑メールのフォルダに振り分けられていないかも確かめます。
株式会社TVerのお知らせには、自分が対象かをサイトの上で確かめる方法は書かれていません。そのため、自分が送ったかどうかは、送信したときの自動返信メールや、資料のダウンロードの案内メールが手元に残っているかで確かめるのが確実です。メールソフトで「TVer広告」「資料請求」などの語で検索すると見つけやすくなります。
送ったかどうか思い出せない場合や、案内のメールが届かない場合は、後で紹介する株式会社TVerの窓口に問い合わせます。そのときは、問い合わせたおおよその時期と、入力したメールアドレスを伝えると、確認が進めやすくなります。
すでに異動や退職でそのメールアドレスを使っていない人もいるはずです。会社のアドレスで送っていた場合、案内のメールは前任の担当者のアドレスに届いている可能性があります。社内の情報システムの担当者や上司に、TVerから案内が届いていないかを聞いておくと確実です。
利用者がすること:仕事の連絡を装うメールに備える
今回の項目に、パスワードやクレジットカードの番号は入っていません。そのため、やることの中心は「偽のメールに引っかからないこと」です。漏れた項目に合わせて、要るものだけを順に挙げます。
名前・会社名・部署名・メールアドレスが知られた前提で考える
氏名、会社名、所属部署名、メールアドレスがそろっていると、本物らしい仕事のメールを作れます。たとえば次のようなものです。
- 「TVer広告の資料の最新版をお送りします」という件名で、添付ファイルやダウンロードのリンクを開かせる
- 「お問い合わせの件で、お見積もりの確認をお願いします」として、ログイン画面に似た偽のページに誘う
- 「漏えいのお詫びとして、確認のための手続きをお願いします」として、会社のメールアカウントのパスワードを入力させる
- 「広告の出稿料の振込先が変わりました」として、別の口座にお金を振り込ませる
どれも、問い合わせた事実や部署名が合っているため、信じてしまいやすいのが特徴です。特に、会社のメールアカウントのパスワードを盗まれると、そこから取引先とのやり取りまで読まれるおそれがあります。
本物のメールかを確かめる手順
- 送信元のメールアドレスのドメインを見る。表示名が「TVer」でも、アドレスの@より後ろが見慣れないものなら開かない
- 本文のリンクの行き先を、クリックする前に確かめる。パソコンならリンクの上にマウスを乗せると、行き先のアドレスが表示される
- パスワードやカードの番号を求められたら、そのメールからは入力しない
- 迷ったら、メールのリンクを使わず、ブラウザで株式会社TVerのサイトを自分で開いて、お知らせを確かめる
株式会社TVerのお知らせには、TVerからのメールでパスワードの入力を求めるかどうかは書かれていません。どちらにしても、問い合わせや資料請求をしただけの立場で、TVer側からパスワードを聞かれる理由はありません。求められたら疑ってよい場面です。
偽のメールを見分ける練習の方法は、社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果|2026年最新の従業員教育ガイドで紹介しています。会社単位で偽のメールを見分ける力を育てたいときに役立ちます。
会社のメールアカウントを守る
偽のメールに一度でも入力してしまった可能性がある人は、すぐに会社のメールアカウントのパスワードを変え、社内の情報システムの担当者に知らせます。同じパスワードを別のサービスでも使っていた場合は、そちらも変えます。
ログインのときにパスワードのほかに確認のコードを求める多要素認証を使っていれば、パスワードを盗まれても、すぐには入り込まれにくくなります。多要素認証とは、パスワードに加えて、スマートフォンに届くコードなど別の手段でも本人であることを確かめる仕組みのことです。導入の考え方と製品の違いは、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版で詳しく扱っています。
電話やSMSにも気をつける
TVerが挙げた項目に電話番号は明記されていませんが、「その他、フォームで取得した項目」に電話番号が含まれていた可能性はあります。フォームに電話番号を書いた覚えがある人は、TVerやStudio、広告代理店を名乗る電話で、その場で個人情報や口座の番号を答えないようにします。いったん電話を切り、公式のサイトに載っている連絡先にかけ直して確かめます。
自分のメールアドレスが、今回以外の漏えいにも含まれていないかを調べる方法は、Have I Been Pwnedの使い方|メールアドレスとパスワードの漏洩を確認する方法と、大手クラウドの過去の漏洩で説明しています。会社のアドレスも個人のアドレスも、一度調べておくと、どこで注意すべきかが見えてきます。フォームに住所を書いていた人は、個人情報が流出して住所が漏れたときの対応|起きることと防ぎ方の順番も参考になります。
TVerの視聴者がしておくと安心なこと
番組を見るためにTVerを使っているだけの人は、今回の件の対象ではありません。動画配信サービスの利用者の情報は対象に含まれていないため、TVer IDのパスワードを、この件のために変える必要はありません。
ただし、大きな会社の名前が報道に出ると、それに便乗した偽のメールやSMSが出回りやすくなります。「TVerで個人情報が漏えいしました。アカウントを確認してください」といった文面で、偽のログイン画面に誘う手口が考えられます。今回の件で、TVerが視聴者にアカウントの確認を求めているという発表はありません。こうした連絡が来ても、リンクから開かずに、いつも使っているアプリから確かめます。
TVer IDに登録しているメールアドレスとパスワードを、ほかのサービスでも使い回している人は、この機会に見直しておく価値があります。ほかのサービスで漏えいが起きたときに、同じ組み合わせでTVerに入り込まれるのを防げます。パスワードの管理アプリを使うと、サービスごとに違うパスワードを無理なく使い分けられます。
子どもと一緒にTVerを使っている家庭では、子ども向けの番組と同じ画面に出る広告や、SNSで流れてくる「TVerの情報が漏れた」という投稿のリンクを開かないよう、家族で話しておくと安心です。報道やSNSの投稿は、どちらの「TVer」の話なのかを書き分けていないことがあります。事実を確かめるときは、株式会社TVerのお知らせを直接見るのが確実です。
問い合わせ窓口
株式会社TVerは、この件の問い合わせ窓口を次のとおり案内しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 窓口の名称 | 株式会社TVer お問い合せ窓口 |
| 連絡方法 | メール([email protected]) |
電話番号と受付時間は、2026年10月21日時点のお知らせに載っていません。問い合わせるときは、フォームを送ったおおよその時期、フォームの種類(お問い合わせか資料請求か)、入力したメールアドレスと会社名を書いておくと、対象かどうかの確認が進めやすくなります。
この窓口のアドレスは、お知らせのページに載っているものをそのまま使います。届いたメールに書かれた「問い合わせ先」が、お知らせのアドレスと違う場合は、偽のメールを疑います。
Studioというサービスそのものについての質問は、Studio株式会社にも窓口があります。Studio株式会社の第一報によると、Studioのアカウントを持っていない人も、同社の「不正アクセスに関するお問い合わせ窓口」のフォームから問い合わせができ、24時間受け付け、平日10時から18時に順次回答するとされています。ただし、TVer広告のフォームに何を送ったか、自分が対象かどうかは、フォームを運営していた株式会社TVerに聞くのが先です。
広告の仕事を受ける在宅ワーカーやフリーランスが気をつけること
TVer広告のフォームを使った人の中には、会社員だけでなく、企業から広告の運用や動画の制作を受けている在宅ワーカーやフリーランスもいるはずです。取引先の代わりに資料を取り寄せたり、取引先の広告の相談を書き込んだりしていた場合は、自分の情報だけでなく、取引先の情報を預かる立場として考える必要があります。
取引先の情報を書いていなかったかを確かめる
まず、フォームのどの欄に何を書いたかを思い出します。自分の名前とメールアドレスだけなら、影響は主に自分に向かいます。一方、お問い合わせ内容の欄に、取引先の会社名、担当者の名前、広告の予算、新商品の発売時期など、まだ外に出していない情報を書いていた場合は、取引先にとっての影響もありえます。
取引先に知らせるかどうかの考え方
個人情報保護委員会は、漏えいの報告が義務になる場合として、不正の目的をもって行われたおそれがある行為による漏えいを挙げ、その例の1つに不正アクセスを示しています。不正な目的で行われたおそれがある場合の報告の期限は、発覚した日から60日以内とされています。詳しくは個人情報保護委員会の「漏えい等の対応とお役立ち資料」に載っています。
この報告をするのは、個人データを扱っている事業者です。今回のフォームで集めた情報を扱っていたのは株式会社TVerなので、フォームに入力しただけの人が委員会に報告する立場になるわけではありません。ただし、自分が取引先から預かった情報をフォームに書いていた場合、それを取引先にどう伝えるかは、委員会の報告とは別の問題です。契約書や秘密保持の取り決めに、情報の扱いや事故のときの連絡について書かれていることがあります。まず手元の契約を見て、決まりがあればそれに従います。決まりがなくても、取引先の情報を外部のフォームに書いていたなら、先に事実を伝えておくほうが、後から知られるより信頼を損ねにくくなります。法的に何をすべきかは契約の内容と事情で変わるため、迷うときは取引先と相談し、必要なら専門家に確かめます。
取引先に伝えるときに整理しておくこと
- いつ、どのフォームから、何を送ったか(お問い合わせか資料請求か)
- 書いた項目のうち、取引先に関わるもの(会社名、担当者名、予算、計画など)
- 株式会社TVerのお知らせの内容(対象の項目、延べ件数、現時点で二次被害は確認されていないこと)
- 今後注意してほしい連絡の形(TVerや広告の関係者を名乗るメール、振込先の変更の依頼など)
取引先の担当者にとっては、仕事を任せている相手から先に連絡が来ることが、それだけで安心材料になります。情報が足りない部分は「2026年10月21日時点では公表されていない」と書いておけば、後から続報で補えます。
外部のフォームに何を書くかを、仕事の習慣として見直す
今回の件は、問い合わせフォームという、多くの人が深く考えずに使う入り口から情報が外に出た可能性がある事例です。資料請求や問い合わせのフォームの裏側では、その会社が契約している外部のサービスが動いていることが少なくありません。送った情報が、送り先の会社だけでなく、その会社が使うサービスの側にも保存される、という点は覚えておきたいところです。
仕事で外部のフォームを使うときは、次の点を習慣にしておくと、漏えいが起きたときの影響を小さくできます。
- フォームの自由に書ける欄には、必要なことだけを書く。取引先の名前や未発表の計画は、相手から連絡が来てから、メールや打ち合わせで伝える
- 資料請求用のメールアドレスを、取引先とのやり取りに使うアドレスと分けておく
- どのサイトのフォームに、いつ、何を送ったかを簡単に記録しておく。自動返信メールを1つのフォルダにまとめておくだけでもよい
- 会社のメールアカウントと、仕事で使うクラウドのサービスには多要素認証を設定しておく
フリーランスと在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた@SOHOの運営の中で見てきた限りでは、取引先から長く頼られる人ほど、預かった情報をどこに送ったかを自分で把握しています。何かあったときに「どの情報が、どこにあるか」をすぐに答えられることが、手数料や単価の差よりも、次の仕事につながる信頼を生みます。広告やマーケティングの分野で、情報の扱いまで含めて任される仕事に関心がある人は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で仕事の内容と求められる知識を紹介しています。
動画広告の制作や、広告の素材のデザインを受けている人にとっても、取引先の未発表の情報を扱う場面は多いはずです。制作の単価の目安や、仕事の幅の広げ方は、デザイナーの年収・単価相場で確かめられます。情報を預かる立場であることを意識した仕事の進め方は、どの分野でも、取引先が次も声をかけたくなる理由の1つになります。
よくある質問
Q. TVerで番組を見ているだけですが、パスワードを変える必要はありますか?
株式会社TVerの2026年10月20日の発表では、漏えいした可能性があるのはTVer広告のサイトのフォームから送られた情報で、動画配信サービス「TVer」のユーザーの情報は含まれていないと明記されています。番組を見ているだけなら、この件のためにパスワードを変える必要はありません。ただし、ほかのサービスと同じパスワードを使い回している場合は、この機会に見直しておくと安心です。
Q. 延べ1,801件というのは、1,801人の情報が漏れたということですか?
同じ人が複数回フォームを送った場合も1件ずつ数える「延べ件数」なので、実際の人数は1,801人より少ない可能性があります。内訳はお問い合わせフォーム経由が734件、資料請求フォーム経由が1,067件です。人数は2026年10月21日時点で発表されていません。
Q. TVerからのメールが本物かどうか、どう見分ければよいですか?
送信元のアドレスのドメインと、リンクの行き先をクリックする前に確かめます。パスワードやカードの番号の入力を求めるメールには応じず、ブラウザで株式会社TVerのサイトを自分で開いて、お知らせの内容と照らし合わせます。問い合わせ先がお知らせに載っている[email protected]と違う場合は、偽のメールを疑います。
Q. 取引先の代わりにTVer広告の資料を請求していました。取引先に知らせるべきですか?
フォームに取引先の会社名や担当者名、広告の計画などを書いていた場合は、何を送ったかを整理して先に伝えておくほうが、信頼を保ちやすくなります。まず契約書や秘密保持の取り決めに連絡のルールがないかを確かめます。何をすべきかは契約の内容や事情で変わるため、迷うときは取引先と相談し、必要に応じて専門家に確かめます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
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