シチズン時計のお客様情報 漏えいの可能性|問い合わせフォーム 約10万名 委託先への不正アクセス 2026


この記事のポイント
- ✓シチズン時計の情報漏洩について
- ✓2026年10月6日の公式発表を整理
- ✓フレデリック・コンスタントの問い合わせフォームから送った約10万名分の氏名・住所・電話番号・メールアドレスなどが漏えいした可能性の範囲
シチズン時計の情報漏洩について、シチズン時計株式会社は2026年10月6日、シチズン、ブローバ、フレデリック・コンスタントの各ブランドのWebサイトにある問い合わせフォームの受付に使っていたシステムで、提供元の委託先事業者である株式会社スカラコミュニケーションズのサーバーに第三者による不正アクセスが起き、約10万名分の氏名、住所、電話番号、メールアドレス等が漏えいした可能性があると発表しました。 問い合わせ内容の欄に銀行口座やクレジットカードの情報を書いていた場合は、その情報も漏えいした可能性があります。シチズン時計自身のシステムへの不正アクセスは確認されていません。 問い合わせフォームを使ったことがある人がまずすることは、会社から順次届く個別の案内を確かめることと、シチズン時計や関係者を装ったメール・SMS・電話に応じないことです。
2026年11月1日時点で、シチズン時計のニュース一覧とブランドサイトの重要なお知らせ一覧に、10月6日の発表に続く第2報は出ていません。人数は「約10万名分」のままで、確定した人数は公表されていません。補償やお詫びの品についての記載は、発表にありません。この記事は、2026年11月1日にシチズン時計の公式発表を開き直して確かめた内容だけで書いています。報道の数字や推測は入れていません。
シチズン時計の問い合わせフォームで何が起きたのか
シチズン時計株式会社は、腕時計などを作る会社です。今回対象になったのは、同社が持つ3つのブランドのWebサイトに設けられた問い合わせフォームです。
- シチズン
- ブローバ
- フレデリック・コンスタント
これらのフォームから届いた問い合わせを受け付けて管理するために、会社は外部のシステムを使っていました。そのシステムを提供していたのが、委託先の株式会社スカラコミュニケーションズ(発表では「SC社」)です。今回の不正アクセスは、このSC社のサーバーで起きました。
発表の骨子は次のとおりです。
- 2026年10月3日、SC社から、同社のサーバーへの不正アクセスで、シチズン時計のお客様情報が不正に取得された可能性があるとの報告を受けた
- SC社によると、不正アクセスは2026年10月2日20時33分頃から10月3日8時1分頃にかけて起きた
- 対象は、10月3日時点でシステムに保存されていた問い合わせ情報で、約10万名分
- 項目は氏名、住所、電話番号、メールアドレス等
- 問い合わせ内容の欄に口座やカードの情報を書いていた場合は、それも漏えいした可能性がある
- シチズン時計自身のシステムへの不正アクセスは確認されていない
- 現時点で、本件に起因すると考えられる二次被害は確認されていない
会社の表現は「漏えいの可能性」です。漏えいしたと確定した書き方ではありません。この記事でも、題と見出しを含めて「可能性」の言い方に合わせます。
発表の冒頭は次のとおりです。
本件システムの提供元であり委託先事業者である株式会社スカラコミュニケーションズ(以下「SC社」)より、同社のサーバーに対する第三者による不正アクセスが発生し、当社のお客様情報を含む本件システムに保管されていたお問い合わせ情報が不正に取得された可能性があるとの報告を受けましたので、下記の通りお知らせいたします。なお、当社システムに対する不正アクセスは確認されておりません。 出典: シチズン時計株式会社「委託先事業者に対する不正アクセスによるお客様情報の漏えいの可能性について」
委託先とは、会社が仕事の一部を任せている外部の会社のことです。今回は、シチズン時計が問い合わせの受付に使うシステムを外部から借りており、その提供元のサーバーが攻撃を受けた、という構図です。時計を買ったときの会員サービスや通販サイトとは別の仕組みで起きた事案だと分けて理解しておくと、自分が対象かを判断しやすくなります。
公表の経緯と2026年11月1日時点で分かっていること
発表に書かれた日付を並べると、次の順番になります。
| 日時 | 出来事 |
|---|---|
| 2026年10月2日20時33分頃から10月3日8時1分頃 | SC社のサーバーへの不正アクセスが起きた(SC社による) |
| 2026年10月3日 | シチズン時計が、SC社から不正に取得された可能性があるとの報告を受けた |
| 2026年10月6日 | 「委託先事業者に対する不正アクセスによるお客様情報の漏えいの可能性について」を公表 |
| 2026年10月中旬 | 問い合わせ受付に使っていたシステムの利用を終える予定と発表 |
不正アクセスが続いたのは約11時間半で、SC社はその後、不正アクセスの経路の遮断などの緊急対応をしたと説明されています。シチズン時計は報告を受けてから3日後に公表しました。
同じ発表は、シチズンブランドのサイト(citizen.jp)の重要なお知らせ一覧にも、2026年10月6日付けで載っています。内容は会社のサイトの発表と同じで、人数も「約10万名分」です。
委託先のスカラコミュニケーションズも、2026年10月6日に自社のサイトで、FAQシステム「i-ask」への不正アクセスについての発表を出しています。シチズン時計の発表にはシステムの名前は書かれていないため、この記事ではシチズン時計の発表に沿って「問い合わせ受付のシステム」と書きます。委託先が公表している件数は、同じサーバーを使っていた複数の利用企業を合わせた数字で、シチズン時計の件数ではありません。この記事では委託先の件数を使わず、シチズン時計が発表した「約10万名分」だけを扱います。
2026年11月1日時点で、シチズン時計のニュース一覧には10月6日の発表より後の本件の報告は出ていません。システムの利用を10月中旬に終える予定だったことについて、終えたという報告もまだ出ていません。会社は「調査の結果、新たな事実が判明した場合は速やかにお知らせいたします」と書いているので、ニュース一覧やブランドサイトの重要なお知らせを時々開いて確かめるのが確実です。ブローバやフレデリック・コンスタントのフォームから問い合わせた人も、発表は少なくともシチズン時計の会社のサイトとシチズンブランドのサイトの2か所に出ているので、そちらを確かめます。
漏えいした可能性のある情報と含まれない範囲
発表に書かれた内容を、漏えいした可能性があるものと、対象にならないと書かれたものに分けると次のとおりです。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 漏えいした可能性のある情報 | 2026年10月3日時点でシステムに保存されていた、各ブランドの問い合わせフォームからの問い合わせ情報。約10万名分の氏名、住所、電話番号、メールアドレス等 |
| 書いていた場合に対象になる情報 | 問い合わせ内容の欄に書いた銀行口座情報やクレジットカード情報等 |
| アクセスが確認されていないシステム | シチズンウオッチ オフィシャルサイト等のECサイト、MY CITIZEN、シチズン オーナーズクラブ等の会員制サービス、生産システム、社内ネットワーク等 |
会社は、漏えいした可能性がある情報は「本件システムに保存されていた情報に限定されています」と書いています。さらに、漏えいした可能性がある情報を使って、ECサイトや会員制サービスなどの同社のシステムにアクセスすることはできないと説明しています。
項目の最後にある「等」に注意が要ります。氏名、住所、電話番号、メールアドレスのほかにも、フォームに入力した項目が含まれる可能性があります。フォームで何を入力したかは、問い合わせの種類によって違うはずです。発表には、すべての項目の一覧は書かれていません。
もう1つ大事なのが、問い合わせ内容の欄です。問い合わせ内容は、自由に文章を書く欄です。修理や返金の相談などで、口座番号やカード番号をそこに書いた人がいるかもしれません。会社は、書いていた場合はその情報も漏えいした可能性があると明記しています。自分が何を書いたか、送った後に届いた確認のメールが残っていれば、それを見返すと手がかりになります。
時計の修理や製品の不具合の相談では、購入した時期や店、製品の型番、使い方の詳しい様子などを書くこともあります。そうした内容も、問い合わせ情報の一部として対象になりうると考えておきます。
原因と会社の対応
原因について、発表は、委託先であるSC社のサーバーに対する第三者による不正アクセスと書いています。不正アクセスとは、許可されていない人がシステムに入り込むことです。どのような手口でSC社のサーバーに入られたのかは、シチズン時計の発表には書かれていません。会社は、委託先事業者および外部専門機関と連携し、原因究明と再発防止に取り組むとしています。詳しい原因は調査中と読むのが正確です。
会社の対応として発表に書かれているのは、次のとおりです。
- 委託先事業者と外部専門機関と連携し、影響範囲の確認と再発防止に向けた対応を進めている
- Webサイト等でお客様への注意喚起をしている
- 漏えいした可能性のあるお客様に、順次、個別に連絡する
- 本件の専用の問い合わせフォームを設けた
- シチズン時計と委託先事業者から、個人情報保護委員会へ報告した
- シチズン時計から、所轄の警察署へ相談した
- 個人情報を扱う業務委託先事業者の管理を強める
個人情報保護委員会への報告について補足します。個人情報保護委員会は、個人情報の扱いを見守る国の機関です。委員会の漏えい等の対応とお役立ち資料では、不正の目的をもって行われたおそれがある行為による漏えい等(又はそのおそれ)や、本人の数が1,000人を超える漏えい等(又はそのおそれ)が起きた場合、事業者に報告が義務付けられていると説明されています。不正アクセスにより個人データが漏えいした場合は、その例として挙げられています。今回、シチズン時計と委託先の両方が委員会に報告したと書いているのは、この仕組みに沿った対応です。
システムの今後については、次のように書かれています。
当社ではWebサイト内の各ブランドからのお問い合わせ受付業務について、本件システムから他のシステムへの移行を進めている最中であり、現在は一部の継続的な対応のため限定的に利用しておりますが、新規のお問い合わせ受付には利用しておりません。 出典: シチズン時計株式会社「委託先事業者に対する不正アクセスによるお客様情報の漏えいの可能性について」
発表によると、このシステムの利用は2026年10月中旬で終える予定で、移行期間が終わった後は、システムに保管されているお客様の個人情報はすべて削除されることになっています。
お詫びの品やポイントなどの補償について、発表に記載はありません。今後どうなるかは分からないので、この記事では推測しません。情報漏えいのときに会社がお詫びを出す例と出さない例、利用者が確かめる点は、情報漏洩の補償はもらえるのか|お詫び金・ポイントの例と利用者が確かめること 2026で整理しています。
自分が対象かを確かめる方法
対象かどうかは、次の手順で確かめます。
- シチズン、ブローバ、フレデリック・コンスタントのWebサイトの問い合わせフォームから問い合わせたことがあるかを思い出す
- 会社から順次届く個別の案内を確かめる
- 分からなければ、専用の問い合わせフォームから聞く
対象は「2026年10月3日時点で本件システムに保存されていた」問い合わせ情報です。いつからいつまでの問い合わせが保存されていたかは、発表に書かれていません。何年か前に問い合わせた人も、対象に含まれる可能性があります。
電話や店頭で問い合わせた場合、フォームを使っていなければ、今回の対象とは別です。ただし、電話の後に案内されてフォームから送った場合は対象になりえます。また、時計を買った店に修理を頼んだ場合や、会員制サービスに登録しただけの場合は、フォームからの問い合わせとは別の扱いです。会員制サービスへのアクセスは確認されていないと会社は書いています。
問い合わせたかどうか思い出せない場合は、メールの受信箱で、各ブランドからの問い合わせの受付を知らせるメールや返信を検索すると手がかりになります。「シチズン」「CITIZEN」「ブローバ」「BULOVA」「フレデリック・コンスタント」などの語で探します。
ここで気をつけたいのは、届いた案内が本物かどうかです。この件を知って、シチズン時計を装った連絡が届く可能性があります。会社も、当社や関係者を装った不審なメール、SMS、電話等に注意するよう呼びかけています。確かめたいときは、届いた連絡の中のリンクを使わず、シチズン時計のサイトの発表から専用の問い合わせフォームを開きます。
利用者がすること
漏えいした可能性のある項目に合わせて、することを分けます。今回は問い合わせの情報が対象で、ログインのパスワードについては発表に書かれていません。会社は、漏えいした可能性がある情報を使って会員制サービスなどにアクセスすることはできないと説明しています。中心は、不審な連絡への備えと、問い合わせ内容に書いた情報に合わせた対処です。
口座やカード番号を書いた人
問い合わせ内容の欄にクレジットカードの番号を書いた覚えがある人は、まずカードの明細を確かめます。身に覚えのない請求がないかを見て、心配なら、カードの裏面に書かれた番号でカード会社に連絡し、番号の変更や再発行を相談します。明細の見方と、身に覚えのない請求があったときの手順は、クレジットカードの不正利用の確認方法|明細の見方と身に覚えのない請求への対処 2026にまとめています。
銀行口座の番号を書いた覚えがある人は、口座の入出金の記録を確かめます。口座番号だけでお金を引き出すことは通常できませんが、口座番号と氏名がそろうと、銀行を装った連絡が本物らしく見えやすくなります。銀行を名乗る連絡で暗証番号やワンタイムパスワードを聞かれたら、答えずに、通帳やキャッシュカードに書かれた銀行の番号に電話して確かめます。
不審なメールに応じない
メールアドレスが対象に含まれるので、シチズン時計や各ブランドを名乗るメールに注意します。とくに次のような内容は、正式な案内ではない可能性があります。
- 「お問い合わせの件で返金があります」と書き、リンク先で口座番号やカード番号の入力を求める
- 「修理品の発送のため、送料の支払いが必要です」と書き、リンク先で支払いを求める
- 期限を区切って「本日中に手続きしないと修理を取り消します」と急がせる
会社は、不審な連絡を受けた場合は個人情報を提供せず、添付ファイルを開いたりURLにアクセスしたりしないよう求めています。メールの見分け方の基本は、フィッシング詐欺メールの見分け方|5秒で振り分ける手順と開いた後の対処で説明しています。
不審なSMSと電話に応じない
電話番号が対象に含まれるので、SMSと電話にも注意します。たとえば「シチズンのサポートです。先日のお問い合わせの件で確認があります」という電話でも、その場で口座番号やカード番号を答える必要はありません。いったん切って、公式発表に書かれた専用の問い合わせフォームから確かめます。電話番号が流出したおそれがあるときの迷惑電話とSMSへの備えは、電話番号の流出チェックの方法|流出したらどうなるかと迷惑電話・SMSへの備え 2026にまとめています。
住所が含まれる人
住所が対象に含まれるので、郵便物にも気を配ります。修理の案内や返金の案内を装った郵便物が届いた場合は、封書に書かれた電話番号やURLにすぐ連絡せず、シチズン時計のサイトから確かめます。住所が漏れたおそれがあるときに起きうることと防ぎ方の順番は、個人情報が流出して住所が漏れたときの対応|起きることと防ぎ方の順番で扱っています。
問い合わせの内容ごとに確かめること
問い合わせフォームで送る内容は、人によって違います。今回は問い合わせ情報そのものが対象なので、何を相談したかによって、気を配る点が変わります。発表に書かれた項目(氏名、住所、電話番号、メールアドレス等と、問い合わせ内容の欄に書いた情報)をもとに、よくある問い合わせの種類ごとに整理します。
| 問い合わせの内容 | 書いた可能性がある情報 | 気を配る点 |
|---|---|---|
| 修理や点検の相談 | 製品の型番、購入の時期や店、送り先の住所 | 修理の受付や送料の支払いを装う連絡 |
| 返品や返金の相談 | 注文の内容、返金先の口座、カードの情報 | 返金の手続きを装い、口座番号やカード番号を求める連絡 |
| 製品の使い方の質問 | 製品の型番、使っている様子 | 製品の不具合を理由に、有料の手続きへ誘う連絡 |
| 購入前の相談 | 欲しい製品、予算、連絡先 | 限定品や特別な値引きをうたう販売の連絡 |
とくに返品や返金の相談をした人は、返金先として口座の情報を書いた可能性があります。返金を装う連絡は、相談した内容と結び付くと本物らしく見えやすくなります。「先日お問い合わせいただいた返金の件で」と書かれていても、それだけで本物と判断せず、シチズン時計の公式サイトから確かめます。
修理の相談をした人は、送り先の住所を書いた可能性があります。修理の受付や、修理代、送料の支払いを求める連絡が届いた場合は、自分が今まさに修理を頼んでいるかどうかを思い出し、頼んでいないなら応じないようにします。頼んでいる場合も、支払いの案内は修理を頼んだ窓口に確かめます。
家族の分も気にかけておくと安心です。家族が時計の修理などでフォームから問い合わせていた場合、家族の連絡先に便乗の連絡が届くことがありえます。家族で「シチズンを名乗る連絡が来たら、リンクを開かずに相談する」と一言共有しておくと、慌てずに済みます。とくに高齢の家族は、電話での確認に応じてしまうことがあるので、気にかけておくと安心です。
便乗した連絡の見分け方
正式な案内かどうかを見分けるとき、手がかりになるのは会社が発表で書いていることです。
今回の発表から読み取れる、正式な案内の特徴は次のとおりです。
- 対象となるお客様には、順次、個別に案内する
- 本件の問い合わせは、専用の問い合わせフォームで受け付ける
- 会社は、不審な連絡に個人情報を提供しないよう呼びかけている
発表には、本件専用の電話番号は書かれていません。「シチズンの専用窓口です」と名乗る電話がかかってきても、発表に書かれた窓口の形とは違います。電話で口座番号やカード番号を聞かれたら、答えずに切ります。
委託先のスカラコミュニケーションズも、自社の発表で、心当たりのない連絡については、問い合わせをした企業の公式ホームページ等で確かめた正規の窓口に問い合わせるよう案内しています。シチズン時計のブランドのフォームから問い合わせた人なら、シチズン時計の公式サイトから専用の問い合わせフォームを開くのが、その正規の窓口にあたります。
見分けに迷ったときの手順は次のとおりです。
- 届いた連絡のリンク、電話番号、添付ファイルを使わない
- シチズン時計のサイトのニュース一覧やブランドサイトの重要なお知らせを自分で開き、同じ内容が出ているかを見る
- 分からなければ、発表に書かれた専用の問い合わせフォームから聞く
不審な連絡に応じてしまったときの対処
注意していても、本物らしい連絡に応じてしまうことはあります。大事なのは、何を伝えたか、何を入力したかに合わせて、早めに手を打つことです。
| 伝えた・入力したもの | すること |
|---|---|
| クレジットカードの番号やセキュリティコード | カードの裏面に書かれた番号でカード会社に連絡し、利用の停止や再発行を相談する |
| 銀行口座の暗証番号やワンタイムパスワード | 通帳やキャッシュカードに書かれた銀行の番号に電話し、口座の利用を止める手続きを相談する |
| どこかのサービスのIDとパスワード | そのサービスの公式サイトから、すぐにパスワードを変える。同じパスワードを使っているほかのサービスも変える |
| 氏名や住所だけ | 新たにお金が動く情報は渡していないが、この後の不審な連絡が増えることを前提に、郵便や電話にも気を配る |
被害が出たかどうか分からないときは、記録を残しておくと後の相談がしやすくなります。届いたメールやSMSの画面、電話の番号と日時、開いたページのアドレスを、スクリーンショットなどで保存しておきます。お金が動いてしまった場合は、カード会社や銀行に加えて、警察にも相談します。今回の件についてシチズン時計も所轄の警察署に相談したと発表しています。
問い合わせ窓口
発表に書かれている専用の問い合わせ窓口は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 不正アクセスによるお客様情報の漏えいに関する専用お問い合わせフォーム |
| 開き方 | シチズン時計のサイトの発表「委託先事業者に対する不正アクセスによるお客様情報の漏えいの可能性について」に書かれたアドレスから開く |
発表には、本件専用の電話番号と受付時間は書かれていません。フォームは、シチズン時計の公式サイトの発表に載っているアドレスから開くのが確実です。メールやSMSで届いたフォームのアドレスは使わないようにします。
問い合わせるときに聞くとよいことは次のとおりです。
- 自分が対象に含まれるか
- 自分の問い合わせのうち、どの内容がシステムに保存されていたか
- 問い合わせ内容の欄に口座やカードの情報を書いていたか
- 個別の案内が届いていない場合、どう扱われるか
会社の対応全般について相談したいときや、事業者の対応に疑問があるときは、個人情報保護委員会の個人情報保護法相談ダイヤルもあります。委員会のページでは、電話番号03-6457-9849、受付時間9:30から17:30(土日祝日及び年末年始を除く)と案内されています。相談は電話でだけ受け付けていると書かれています。
これから問い合わせフォームを使うときに気をつけること
今回の事案は、問い合わせフォームに書いた内容が、後から思わぬ形で外に出るおそれがあることを示しています。シチズン時計に限らず、これから会社の問い合わせフォームを使うときに気をつけたい点を挙げます。
- 口座番号、カード番号、暗証番号を、自由に書く欄に書かない
- 返金先の口座などを伝える必要があるときは、会社から案内された専用の手続きを使う
- 本人確認書類の画像や番号を、求められていないのに添付しない
- 問い合わせに要らない情報(勤務先、家族の情報など)は書かない
- 送った内容が分かるように、確認のメールや控えを保存しておく
カードの番号や口座番号は、会社が手続きのために専用の画面を用意していることがあります。問い合わせの返信で「専用の画面から登録してください」と案内された場合は、その画面が会社の正式なものかを確かめたうえで使います。自由に書く欄に書いた情報は、問い合わせの記録として長く残ることがあるため、なるべく書かないのが安全です。
送った内容の控えを保存しておくと、今回のような発表があったときに、自分が何を書いたかをすぐに確かめられます。対処を決めるうえで、何を書いたかが分かることは大きな手がかりになります。
在宅で仕事をする人が気をつけること
在宅で仕事をする人の中には、仕事用のメールアドレスや電話番号で、製品の問い合わせをしたことがある人もいるかもしれません。個人事業主として連絡先を公開している人なら、仕事の連絡先と個人の問い合わせの連絡先が同じになっていることも珍しくありません。今回の対象に含まれる電話番号とメールアドレスが仕事でも使っているものなら、取引先を装った連絡にも気を配ります。振込先の変更などお金が絡む連絡は、以前から使っている電話番号に電話して確かめます。
もう1つ大事なのが、在宅で仕事をする人は、自分も委託先として他人の情報を預かる立場になりうることです。今回の事案は、会社が問い合わせの受付を外部のシステムに任せていて、その委託先で起きました。在宅の仕事でも、問い合わせ対応の代行、顧客名簿の入力、発送の手配など、取引先から個人情報を預かって作業することがあります。
個人情報保護委員会の個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)では、個人データの扱いを外部に委託する場合、委託元が委託先を監督しなければならないと説明されています。委託元は、委託先の安全管理措置が、少なくとも委託元に求められるものと同等であることを、あらかじめ確かめなければならないとされています。在宅で仕事を受ける人が委託先になる場合、取引先から管理の方法を聞かれたり、確認書を求められたりするのは、この仕組みがあるためです。
同じガイドラインでは、技術的な安全管理措置の例として、ソフトウェアを最新の状態に保つこと、ウイルス対策ソフトを入れること、個人データの含まれるファイルを送るときにパスワードで保護することなどが挙げられています。日々の仕事では、次のような点から整えます。
- 仕事用のパソコンとスマートフォンのOSを最新の状態に保つ
- 仕事で使うサービスには、使い回しのないパスワードと多要素認証を設定する
- 預かった顧客の情報に、必要な人だけがアクセスできるようにする
- 仕事が終わったら、預かったデータを取引先の指示どおりに削除する
多要素認証とは、パスワードに加えて、スマートフォンに届く番号など別の手段でも本人であることを確かめる仕組みです。外部に仕事を出す側、受ける側の両方から見た情報の守り方は、外注時の情報漏洩対策|秘密保持契約とデータ共有ルールで機密を守る発注設計で整理しています。
委託先で起きた漏えいの発表を読むときの見方
今回のように、会社の委託先で起きた事案の発表を読むときに役立つ見方を挙げます。
1つ目は、どの会社の発表かを分けて読むことです。今回は、シチズン時計と委託先のスカラコミュニケーションズの両方が発表を出しています。シチズン時計の発表はシチズン時計のお客様についての内容で、委託先の発表は複数の利用企業を合わせた内容です。件数や項目を混ぜて読まないことが大事です。自分がシチズン時計の問い合わせフォームを使っただけなら、シチズン時計の発表が自分に関係する内容です。
2つ目は、言葉の違いです。「漏えいした」と「漏えいの可能性」は意味が違います。今回は「可能性」で、不正に取得された可能性があるという書き方です。ただ、利用者がすることはどちらでも大きくは変わりません。連絡先が対象なら、不審な連絡に備えることが中心になります。
3つ目は、どのシステムが対象かです。今回は問い合わせ受付のシステムだけが対象で、通販サイトや会員制サービスへのアクセスは確認されていないと書かれています。対象のシステムを確かめると、自分がすることを絞り込めます。
4つ目は、問い合わせ内容の欄の扱いです。自由に書く欄に何を書いたかは、本人しか分かりません。今回の発表のように、書いた内容も対象になると明記されている場合は、自分が何を書いたかを思い出すことが、することを決める手がかりになります。今後どこかに問い合わせるときも、口座番号やカード番号を自由に書く欄に書かないようにすると、こうした事案の影響を小さくできます。
5つ目は、会社が利用者に何を求めているかです。今回のシチズン時計の発表で利用者へのお願いとして書かれているのは、当社や関係者を装った不審なメール、SMS、電話等に注意すること、不審な連絡を受けた場合は個人情報を提供せず、添付ファイルの開封やURLへのアクセスをしないこと、の2点です。パスワードの変更などの手続きは求められていません。まずこのお願いの部分を読み、そのうえで自分が問い合わせで書いた内容に合わせて備えを加えるのが、むだのない進め方です。
6つ目は、出どころです。判断の元にするのは、会社自身の発表です。報道やまとめ記事では、委託先の件数と各社の件数が混ざって伝わることがあります。
こうした読み方は、セキュリティの仕事でも基本になります。事案の発表を正確に読み、取引先に分かりやすく伝えられることは、在宅で受けられる仕事の土台にもなります。@SOHOのAI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、在宅で受けられるセキュリティ関連の仕事の種類と探し方を紹介しています。まずは自分のアカウントの管理を整え、今回のような発表を落ち着いて読めるようにしておくことが、仕事で他人の情報を預かるときの備えにもなります。
よくある質問
Q. シチズン時計の情報漏洩で、自分が対象かどうかはどうすれば分かりますか?
シチズン、ブローバ、フレデリック・コンスタントの各ブランドのWebサイトの問い合わせフォームから問い合わせ、その情報が2026年10月3日時点で受付のシステムに保存されていた人が対象です。会社は対象者に順次、個別に案内するとしています。分からない場合は、シチズン時計の公式サイトの発表に書かれた専用の問い合わせフォームから聞くのが確実です。
Q. シチズンの会員サービスや通販サイトのパスワードは変える必要がありますか?
発表では、シチズンウオッチ オフィシャルサイト等のECサイトや、MY CITIZEN、シチズン オーナーズクラブ等の会員制サービスへのアクセスは確認されておらず、漏えいした可能性がある情報を使ってそれらにアクセスすることはできないとされています。今回の件だけを理由に変えるよう求められてはいませんが、同じパスワードを使い回している場合は見直すと安心です。
Q. 問い合わせの文章に口座番号やカード番号を書いてしまいました。どうすればよいですか?
会社は、問い合わせ内容の欄に銀行口座情報やクレジットカード情報等を書いていた場合は、それも漏えいした可能性があると発表しています。カードはまず明細を確かめ、心配ならカードの裏面の番号でカード会社に連絡して再発行などを相談します。口座は入出金の記録を確かめ、銀行を名乗る連絡で暗証番号などを聞かれても答えないでください。
Q. スカラコミュニケーションズの発表にある件数は、シチズン時計の件数ですか?
委託先のスカラコミュニケーションズが自社で公表している件数は、同じサーバーを使っていた複数の利用企業を合わせた数字で、シチズン時計だけの件数ではありません。シチズン時計が発表している対象は約10万名分です。自分がシチズン時計の問い合わせフォームを使っただけなら、シチズン時計の発表の内容を元に確かめてください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却
会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド
SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方