ラクスルの情報漏洩|フォーム送信6,412件と問い合わせた人がすること 2026


この記事のポイント
- ✓ラクスル株式会社が2026年10月16日に公表した情報漏えいの可能性について
- ✓印刷通販サイトの会員情報が対象外である点
- ✓見積もりや相談を送った人が注意したい請求書の詐欺と窓口を整理しました
ラクスル株式会社は2026年10月16日、各種サービスの案内用のWebサイトに設けたお問い合わせ・お見積り・資料請求・セミナー申込みなどのフォームに入力された6,412件(フォーム送信の件数)の氏名、所属先組織、電話番号、メールアドレス、相談内容や予算などが漏えいした可能性があると発表しました。 原因は、Webサイトの運営に使っていたクラウドサービス「Studio」への不正アクセスで、印刷通販サイト「ラクスル」(raksul.com)の会員情報、注文情報、支払い情報は対象ではありません。 2024年6月3日から2026年10月15日までに、ラクスルの案内用サイトから見積もりや相談を送った人がまずすることは、ラクスルや関係する会社を名乗るメール・電話に応じてパスワードを入力したり、振込先の変更に従ったりしないことです。
この記事では、2026年10月20日時点でラクスル株式会社の公式サイトに掲載されているお知らせをもとに、誰が対象なのか、何が漏えいした可能性があるのか、そして見積もりや相談を送った人が具体的に何に気をつければよいのかを順に説明します。印刷通販サイトで名刺やチラシを注文しているだけの人と、案内用のサイトから問い合わせをした人とで、気にするべきことが違う点も整理します。
ラクスルの情報漏洩で何が起きたか(2026年10月20日時点)
ラクスル株式会社は、印刷通販サイト「ラクスル」をはじめ、さまざまな事業者向けのサービスを運営している会社です。それぞれのサービスには、内容を紹介し、問い合わせや資料請求を受け付けるための案内用のWebサイトがあります。今回、漏えいした可能性があるのは、この案内用のサイトに設置されたフォームに入力された情報です。
ラクスル株式会社は、案内用のサイトの運営にクラウドサービス「Studio」を使っていました。Studioを提供するStudio株式会社が、2026年10月16日に、同社が使うクラウド環境への第三者による不正アクセスと情報流出の可能性を公表しました。これを受けてラクスル株式会社が確認を進めた結果、Studio上で管理していた個人情報が漏えいした可能性があると分かり、同じ日に公表しました。
大事な点は3つあります。
1つ目は、印刷通販サイト「ラクスル」(raksul.com)の会員情報、注文情報、支払い情報は対象ではないことです。公式のお知らせに明記されています。名刺やチラシを注文するために会員登録をしているだけの人は、今回の件の対象ではないと読めます。
2つ目は、ラクスル株式会社のWebサイトや関連システムへの不正アクセスは確認されていないことです。不正アクセスを受けたのは外部のクラウドサービスStudioの側で、ラクスル株式会社のシステムそのものではありません。
3つ目は、現時点で第三者が実際に情報を取得した事実は確認されていないことです。それでも、Studio株式会社は情報が取得されたものとみなして対応を進めていると発表しています。利用者の側も、取得されたものとして備えておくのが安全です。
公表の経緯と、Studio側の発表との関係
ラクスル株式会社の公表は、2026年10月16日の「当社が利用するクラウドサービスにおける不正アクセスに関するお知らせ」の1本です。2026年10月20日時点で、同社のニュースの一覧に続報は掲載されていません。Studio株式会社の発表と合わせて、流れを日付順に並べます。
| 日付 | 出来事・発表 | 発表した会社 |
|---|---|---|
| 2024年6月3日 | 今回の対象となるフォーム送信の期間の始まり | ラクスル株式会社 |
| 2026年9月30日〜10月1日 | Studioの一部機能の脆弱性を悪用した不正アクセス(現時点で確認できている期間) | Studio株式会社 |
| 2026年10月14日 | Studio株式会社が対処し、外部から取得できる状態を解消 | Studio株式会社 |
| 2026年10月15日 | 今回の対象となるフォーム送信の期間の終わり | ラクスル株式会社 |
| 2026年10月16日 | Studioへの不正アクセスを公表(第一報) | Studio株式会社 |
| 2026年10月16日 | 案内用サイトのフォームに入力された情報の漏えいの可能性を公表 | ラクスル株式会社 |
対象の期間が2026年10月15日まで続いている点に目が留まります。Studio側で外部から取得できる状態が解消されたのは10月14日ですが、ラクスル株式会社は10月15日までにStudio上で管理していた送信情報を対象に含めています。安全側に広く取った範囲と読めます。
ラクスル株式会社は、新たに知らせるべき事実が分かった場合は、同じページで速やかに知らせるとしています。Studio株式会社の側も、件数、二次被害の有無、原因の調査結果と再発防止策を続報で知らせるとしており、その内容によってはラクスル株式会社のお知らせも更新される可能性があります。Studio側の発表はStudio株式会社のお知らせで読めます。
漏えいした可能性のある項目と、対象ではないもの
公式のお知らせに沿って、漏えいした可能性があるものと、対象ではないと明記されたものを分けます。
| 区分 | 項目 |
|---|---|
| 漏えいした可能性がある | 氏名 |
| 漏えいした可能性がある | 所属先組織 |
| 漏えいした可能性がある | 電話番号 |
| 漏えいした可能性がある | メールアドレス |
| 漏えいした可能性がある | その他フォームに入力した内容(相談内容、予算など) |
| 対象ではない | 印刷通販サイト「ラクスル」(raksul.com)の会員情報 |
| 対象ではない | 印刷通販サイト「ラクスル」のご注文情報 |
| 対象ではない | 印刷通販サイト「ラクスル」のお支払い情報 |
対象となるフォームは、各種サービスの案内用のWebサイトに設けた、お問い合わせ、お見積り、資料請求、セミナー申込みなどのフォームです。どのサービスの案内用サイトが対象かは、公式のお知らせには個別に書かれていません。
件数は6,412件で、これはフォームの送信の件数です。公式のお知らせは「対象となる個人の人数とは一致しない場合があります」と書き添えています。同じ人が資料請求とセミナー申込みの両方を送っていれば、2件として数えられます。
項目の中で注意したいのは「相談内容や予算」です。お見積りのフォームには、どんな印刷物やサービスを、どのくらいの量で、いくらくらいの予算で考えているかを書くことがあります。こうした商談の情報は、氏名や連絡先と組み合わさると、取引の話を装った偽の連絡を作る材料になり得ます。この点は後の「見積もりや相談を送った人が気をつけたい詐欺」の節で詳しく説明します。
公式のお知らせの、対象と件数を示した部分を引用します。
対象件数:6,412件 対象情報:氏名、所属先組織、電話番号、メールアドレス、その他フォームにご入力いただいた内容(ご相談内容、ご予算等) 対象期間:2024年6月3日〜2026年10月15日 出典: corp.raksul.com
原因:外部のクラウドサービスStudioへの不正アクセス
原因は、ラクスル株式会社がWebサイトの運営に使っていたクラウドサービス「Studio」への不正アクセスです。Studio株式会社の発表によると、第三者がStudioの一部機能の脆弱性を悪用して同社のクラウド環境に不正にアクセスし、環境内のデータを外部から取得できる状態にしていました。脆弱性とは、プログラムの作りに残っていた弱点のことです。
Studioでは、サイトのフォームに送信された内容がStudioのダッシュボードに保存されます。Studio株式会社は、フォームの送信内容を暗号化して保存していたものの、復号に必要な鍵が同じ不正アクセスで読み出されたため、内容を知られた可能性があると説明しています。暗号化は鍵があれば元に戻せる守り方なので、鍵が一緒に取られると守りにはなりません。
どの機能のどんな弱点だったのかは、2026年10月20日時点で公表されていません。Studio株式会社は、原因の詳しい調査を外部の専門機関に依頼すべく調整していると発表しています。
同じStudioのフォームを使っていた他の企業も、同じ日に公表を始めました。たとえば株式会社Luupは、Webサイトのフォームから送信された21,368件が流出した可能性があると発表しています。1つの会社の問題ではなく、同じクラウドサービスを使っていた多くの企業や団体に広がった事案だという点を押さえておくと、続報も読みやすくなります。
2年以上前の送信まで対象になった理由
対象の期間は2024年6月3日から始まっています。2年以上前に送った資料請求や見積もりの依頼まで対象に入っているのは、フォームに送信された内容が、Studioのダッシュボードに保存されたまま残っていたためと考えられます。
Studio株式会社の案内によると、今回の対象には、ダッシュボードに届いた回答に加えて、ゴミ箱に移しただけで「完全に削除」していない回答、ライブプレビューでテスト送信した回答、プランの上限を超えて画面に表示されなかった回答も含まれます。一方で、2026年9月30日より前に「完全に削除」した回答と、「フォームの結果をStudioに保存」を無効にしていた間の回答は含まれません。
フォームを運用する会社の多くは、受け付けた問い合わせを営業の管理の仕組みなどに移して対応します。移したあとも、元の回答がフォームのサービスの側に残っていれば、そちらが今回のような事案の対象になります。送る側から見ると、問い合わせへの対応が終わっても、送った内容がしばらく残り続けることがあるということです。
どのくらいの期間、問い合わせの記録を残すかは、それぞれの会社のプライバシーポリシーで決められています。気になる人は、よく問い合わせをする会社のプライバシーポリシーで、情報の保存期間や、削除を求める方法を確かめておくとよいでしょう。
ラクスル株式会社の対応
公式のお知らせに書かれている対応は次のとおりです。発表に書かれていない補償などは、この記事では取り上げません。
- 対象となる情報と影響の範囲の確認を進めている
- 対象となる人への個別の連絡を含め、必要な対応を進めている
- Studio株式会社からの情報収集を続け、新たに知らせるべき事実が分かれば同じページで速やかに知らせる
- 自社のWebサイトと関連システムへの影響も確認しており、不正アクセスは確認されていない
対象となる人への個別の連絡は「進めてまいります」と書かれています。2026年10月20日時点で、連絡がすべて終わったかどうかは発表されていません。フォームに入力したメールアドレスや電話番号に、ラクスル株式会社から連絡が来る可能性があります。
なお、今回の件は外部のクラウドサービスへの不正アクセスによるもので、ラクスル株式会社は自社のWebサイトや関連システムへの不正アクセスは確認されていないとしています。印刷通販サイトの利用を控える必要があるといった案内は、2026年10月20日時点で出ていません。
自分が対象かを確かめる方法
対象かどうかは、次の手順で確かめられます。
- 2024年6月3日から2026年10月15日までに、ラクスル株式会社のサービスの案内用サイトから、問い合わせ、見積もり、資料請求、セミナー申込みなどを送ったかを思い出す
- 送ったときの受付確認のメールを探す。受信箱で「ラクスル」「RAKSUL」「お見積り」「資料請求」「セミナー」などの語で検索する
- 会社のメールアドレスで送った場合は、会社の受信箱も探す。担当を引き継いだ人は前任者の記録も確かめる
- ラクスル株式会社からの個別の連絡が届いていないかを、迷惑メールのフォルダも含めて確かめる
印刷通販サイト「ラクスル」で注文しただけの人は対象ではありません。注文のときに使った会員ページと、案内用サイトのフォームは別のものとして扱われています。
それでも分からないときは、後の「問い合わせ窓口」の節に載せたフォームから問い合わせます。そのときに伝える情報は、フォームに使ったメールアドレスや送った時期の目安など、照合に必要な範囲にとどめます。
問い合わせた人がすること
漏えいした可能性がある項目は、氏名、所属先、連絡先、相談内容などです。パスワードやカード番号は含まれていません。このため、備えるべきなのは、これらの情報を使って本物らしく作られた連絡です。
ラクスル株式会社は、同社や関係事業者を装った不審なメール、電話、その他の連絡に注意するよう呼びかけています。不審なメールに書かれたURLにアクセスしたり、パスワードなどの認証情報を入力したりしないよう求めています。認証情報とは、ログインに使うIDやパスワードのことです。
具体的には次のことをしておきます。
- ラクスルを名乗るメールのリンクからログインしない。印刷通販サイトの会員ページを開くときは、ブックマークや検索から自分で開く
- メールの送信元のアドレスと、リンク先のアドレスが公式のものかを確かめる
- 電話で口座番号やカード番号、パスワードを聞かれても答えない。いったん切り、自分で調べた公式の窓口に確かめる
- 同じパスワードを複数のサービスで使っているなら、別々のものに変える。今回の項目にパスワードは入っていないものの、偽の画面に入力させる手口に備えるため
二段階認証も設定しておくと安心です。二段階認証とは、パスワードに加えて、スマートフォンに届く確認コードなどを入力しないとログインできない仕組みのことで、パスワードが知られても入られにくくなります。仕組みの違いや選び方は、MFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版で説明しています。
自分のメールアドレスがほかの漏えいにも含まれていないかを調べる方法は、Have I Been Pwnedの使い方|メールアドレスとパスワードの漏洩を確認する方法と、大手クラウドの過去の漏洩で紹介しています。今回の項目に住所は入っていませんが、ほかの漏えいで住所が漏れたときの備え方は、個人情報が流出して住所が漏れたときの対応|起きることと防ぎ方の順番で扱っています。
見積もりや相談を送った人が気をつけたい詐欺
今回の件で特に注意したいのは、仕事の取引を装った偽の連絡です。漏えいした可能性がある項目には、所属先、相談内容、予算が含まれます。これらがそろうと、実際に検討していた商談の流れに沿った、本物らしいメールを作ることができます。
こうした手口の代表が、ビジネスメール詐欺です。情報処理推進機構(IPA)は、ビジネスメール詐欺を「巧妙な騙しの手口を駆使した、偽の電子メールを組織・企業に送り付け、従業員を騙して攻撃者の用意した口座へ送金させる詐欺の手口」と説明しています。詳しくはIPAのビジネスメール詐欺(BEC)対策特設ページに載っています。
今回の項目から考えられる偽の連絡の例を、架空の形で挙げます。
- 「先日お見積りをいただいた件で、お支払い口座が変更になりました。今回のご請求から下記の口座へお振り込みください」
- 「セミナーにお申し込みいただいた〇〇様へ。参加費の決済が確認できませんでしたので、こちらのリンクから再度お手続きください」
- 「ご相談いただいた案件について、追加の資料を共有します。ファイルを開くには、会社のメールアドレスとパスワードでログインしてください」
どれも、相談内容や申し込みの事実を知っている相手からの連絡に見えます。見分けるときは、次の点を確かめます。
- 振込先の変更は、メールだけで受け付けない。必ず、以前から使っている電話番号など別の手段で担当者に確かめる
- 支払いや決済の手続きを、メールやSMSのリンクから進めない
- ファイルを開くために会社のメールアドレスとパスワードを求められたら、入力しない。ファイル共有のふりをしてパスワードを盗む手口がある
- 「至急」「本日中」など、急がせる言葉が入っているときほど、いったん手を止める
取引先とのやりとりでは、本物の担当者が急ぎの連絡を送ってくることもあります。だからこそ、お金の動きとパスワードの入力だけは、メールの中で完結させないという決まりを自分の中に持っておくと、迷わずに済みます。偽のメールを見分ける練習の方法は、社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果で紹介しています。
不審な連絡が来たときの対応の手順
実際に怪しい連絡を受けたときの動き方を、順番に書きます。
- その場で答えない。電話なら「こちらから掛け直します」と伝えて切る。メールやSMSならリンクも添付ファイルも開かない
- 連絡に書かれた番号やリンクではなく、自分で検索して開いた公式サイトの窓口を使う
- 公式の窓口に、その連絡が本物かどうかを確かめる
- 偽の画面にパスワードを入力してしまったら、すぐにそのサービスのパスワードを変え、同じパスワードを使っている他のサービスも変える。会社のアカウントなら、社内の情報システムの担当者にすぐ知らせる
- お金を振り込んでしまったら、すぐに振込元の銀行に連絡する。あわせて警察に相談する
- 個人として脅すような連絡が続くといったときは、消費生活センターにも相談する
消費生活センターには、全国共通の電話番号「188」(消費者ホットライン)でつながります。近くの相談窓口を案内してもらえる番号で、詳しくは消費者庁の消費者ホットラインのページに載っています。
受け取った怪しいメールは削除せずに残し、着信の日時や相手が名乗った名前も書き留めておきます。銀行や警察に相談するときに、状況を正確に伝えられます。
2026年10月20日時点で分かっていないこと
続報を読むときの手がかりとして、ラクスル株式会社とStudio株式会社の発表から読み取れる、まだ分かっていないことを挙げます。
- 対象となる人数。6,412件は送信の件数で、人数とは一致しない場合があるとされている
- どのサービスの案内用サイトのフォームが対象か。お知らせには個別のサービス名は書かれていない
- 第三者が実際に情報を取得したかどうか。両社とも、取得の事実は確認されていないとしている
- 二次被害の有無。ラクスル株式会社は「現時点で」確認されていないとし、Studio株式会社は調査中としている
- 不正アクセスに使われた脆弱性の詳しい内容と、再発防止策
- 対象となる人への個別の連絡がすべて終わったかどうか
これらは今後の続報で明らかになる可能性があります。続報は、ラクスル株式会社のニュースの一覧と、Studio株式会社のお知らせのページで確かめられます。報道やSNSの投稿よりも先に、両社の公式のページを見るのが確実です。
ほかの会社のフォームにも送ったことがある人へ
Studio株式会社は、Studioに登録しているすべての利用者について情報が流出した可能性があると発表しています。Studioでサイトを作り、問い合わせや資料請求のフォームを付けていた会社や団体は、ラクスル株式会社だけではありません。2026年10月20日時点で、Studio株式会社は対象の件数を公表しておらず、精査のうえ続報で知らせるとしています。
このため、ほかの会社の案内用サイトから資料請求やセミナー申込みを送ったことがある人も、その会社から同じような公表や連絡が出る可能性があります。Studio株式会社は、フォームから情報を送った人には、送信先のサイトの運営者から案内がある場合があるとしています。
仕事でたくさんの資料請求を送っている人は、すべてを一度に調べる必要はありません。相談内容や予算、取引先の名前など、知られると困る情報を書いた送信先から順に、各社の公式サイトのお知らせを確かめれば十分です。受付確認のメールを送信元ごとにまとめておくと、こうしたときに確かめる先がすぐに分かります。
問い合わせ窓口
ラクスル株式会社の公式のお知らせに載っている窓口は次のとおりです。電話の窓口は載っていません。
| 窓口 | 問い合わせの方法 | 受付 |
|---|---|---|
| ラクスル株式会社 お問い合わせフォーム | 「個人情報保護相談窓口」を選んで送信 | 24時間受付、平日10:00〜18:00に順次回答 |
お問い合わせフォームは、ラクスル株式会社のお問い合わせのページから開けます。メールやSMSに書かれたリンクではなく、自分で開いた公式のページから進むと安全です。問い合わせが集中した場合は、回答まで時間がかかることがあるとされています。
問い合わせのときは、本件について確かめたいことと、フォームに使ったメールアドレスを書きます。パスワードやカード番号を伝える必要はありません。
会社の担当者として送った人が気をつけること
案内用サイトのフォームは、個人としてではなく、会社や団体の担当者として送った人が多いはずです。所属先の組織名と、自分の名前、会社の電話番号やメールアドレスが一緒に入力されているので、漏えいした可能性があるのは「どの会社の誰が、どんな相談をしていたか」という情報です。
この場合は、勤め先の情報システムや総務の担当者に、事実を早めに伝えておくのがよいでしょう。会社として、取引を装ったメールへの注意を社内に呼びかけたり、経理の担当者に振込先の変更の連絡に気をつけるよう伝えたりできます。偽のメールは、問い合わせをした本人ではなく、経理や上司あてに届くこともあるからです。
報告や本人への通知の義務を負うのは、情報を管理していたラクスル株式会社の側です。個人情報保護委員会のページによると、不正の目的をもって行われたおそれがある行為による漏えいや、本人の数が1,000人を超える漏えいなどは、会社が委員会に報告することが義務付けられています。不正アクセスによる漏えいは、前者の例として挙げられています。詳しくは個人情報保護委員会の「漏えい等の対応とお役立ち資料」に載っています。フォームを送った側が、自分で委員会に何かを届け出る必要はありません。
社内に知らせるときの文面の例
勤め先に事実を伝えるときは、何が起きたか、自分が何を送っていたか、社内で何に気をつけてほしいかの3つを短く書くと伝わりやすくなります。架空の例を示します。
「ラクスル株式会社が2026年10月16日に、同社のサービスの案内用サイトのフォームに入力された情報が、外部のクラウドサービスへの不正アクセスにより漏えいした可能性があると発表しました。〇〇(自分の名前)は、2025年〇月に同社のサイトから〇〇の見積もりを依頼しており、会社名、氏名、会社の電話番号とメールアドレス、相談内容と予算を入力しています。同社を名乗る請求書の送付や振込先の変更、ファイル共有の案内が届いた場合は、メールの中で手続きを進めず、〇〇まで知らせてください。」
この程度の量でも、経理や上司が偽の連絡に気づく手がかりになります。送った内容をすべて覚えていなくても、受付確認のメールが残っていれば、そこに書かれた項目をもとに書けます。
在宅で事業をしている人が気をつけること
フリーランスや個人事業主として在宅で仕事をしている人も、名刺、チラシ、販促物の見積もりや、集客のサービスについての相談で、こうした案内用のサイトを使うことがあります。個人で事業をしている場合、「所属先組織」に屋号を書き、連絡先に自宅の電話番号や個人のメールアドレスを書いていることも多いはずです。
その場合、偽の連絡は、仕事のやりとりと私生活の両方に紛れ込む可能性があります。取引先からの請求や振込先の変更、ファイル共有の案内に見せかけたメールが、個人のアドレスに届くかもしれません。
取引先の情報を書いていた場合も注意が必要です。たとえば「取引先の〇〇社のイベントで使うチラシを500部」のように、取引先の社名や案件の内容を相談内容に書いていたなら、その情報も漏えいした可能性があります。取引先との間に秘密保持の約束(NDA)がある場合は、契約の内容によっては取引先に伝えたほうがよいこともあります。NDAとは、仕事で知った情報を外に出さないと約束する契約のことです。契約書を見直し、判断に迷うときは取引先の担当者に事実を伝えて相談するのが誠実な対応です。法的な扱いは契約の中身で変わるため、必要なら弁護士などの専門家に確かめてください。
外部サービスに入力する情報を見直す
今回の件は、問い合わせのフォームに入力した情報が、送った先の会社だけでなく、その会社が使っている外部のクラウドサービスにも保存されているという事実を示しました。送る側からは、その会社がどんな仕組みでフォームを運用しているかは見えません。
これからも見積もりや資料請求のフォームを使う場面はあります。そのときに意識しておきたいのは、次の点です。
- 相談内容の欄には、見積もりに必要なことだけを書く。取引先の社名や、公開前の企画の中身は、担当者と直接やりとりする段階で伝える
- 資料請求やセミナー申込み用のメールアドレスを分ける。仕事の連絡用とは別にしておくと、偽の連絡が取引のやりとりに紛れにくい
- 送った記録(受付確認のメール)を残しておく。いつ、どこに、何を送ったかを後から確かめられる
フリーランスと在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた@SOHOの運営の中で見てきた限りでは、長く取引が続く人ほど、どこに何の情報を渡したかを自分で把握しています。見積もりの段階では必要な範囲だけを伝え、取引先の名前や案件の中身は契約を結んでから渡す。こうした線引きは、漏えいが起きたときの影響を小さくするだけでなく、取引先から「情報の扱いを任せられる相手」と見られる理由にもなります。
情報セキュリティの対策を支える側の仕事に関心がある人は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で仕事の内容を紹介しています。取引先への報告文や社内向けの手順書を書く力を形にしたい人には、ビジネス文書検定が参考になります。販促物のデザインを仕事にしたい人は、デザイナーの年収・単価相場で単価の目安を確かめられます。
よくある質問
Q. ラクスルで名刺やチラシを注文しただけでも対象になりますか?
ラクスル株式会社の発表では、印刷通販サイト「ラクスル」(raksul.com)の会員情報、注文情報、支払い情報は本件の対象ではないとされています。対象は、各種サービスの案内用サイトのフォームに、2024年6月3日から2026年10月15日までに入力された情報です。注文しただけの人は対象ではないと読めます。
Q. 6,412件は人数ですか?
人数ではなく、フォームの送信の件数です。公式のお知らせは、対象となる個人の人数とは一致しない場合があるとしています。同じ人が資料請求とセミナー申込みを両方送っていれば2件と数えられるため、対象の人数はこれより少ない可能性があります。人数は2026年10月20日時点で公表されていません。
Q. クレジットカードやパスワードを変える必要はありますか?
漏えいした可能性がある項目に、クレジットカード番号やパスワードは挙がっていません。この件だけを理由にカードを止める必要は薄いと考えられます。ただし、偽のログイン画面に入力させる手口に備え、同じパスワードを複数のサービスで使い回しているなら、別々のものに変えておくと安心です。
Q. ラクスルから個別の連絡は来ますか?
ラクスル株式会社は、対象となる人への個別の連絡を含め、必要な対応を進めるとしています。2026年10月20日時点で、連絡がすべて終わったかどうかは発表されていません。連絡を受けたときは、送信元のアドレスやリンク先が公式のものかを確かめ、パスワードの入力や振り込みを求められたら応じないでください。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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