【重要】PHPの脆弱性、うちのサイトは大丈夫?今すぐチェック

スプレッドシートの計算式の書き方|足し算から条件つきの集計まで

@SOHO編集部
@SOHO編集部
スプレッドシートの計算式の書き方|足し算から条件つきの集計まで

この記事のポイント

  • ✓Googleスプレッドシートの計算式の書き方を
  • ✓イコールから始める基本
  • ✓SUMやAVERAGEなどの基本の関数

Googleスプレッドシートで売上や経費の表を作ったものの、合計を電卓で計算して手で入力している。数字を1つ直すたびに計算し直すのが大変で、計算式を使えたらと思いながら、どこから覚えればよいか分からない。そんな人に向けて、この記事では、スプレッドシートの計算式の書き方を、足し算や引き算といった基本から、条件に合うものだけを集計する方法まで、順に説明します。計算式とは、セルに入力して自動で計算させるための式のことで、元の数字を直すと結果も自動で変わります。1つの売上表を例にしながら進めるので、実際にスプレッドシートを開いて手を動かしながら読むと、理解が早くなります。

計算式の基本は「=」から始めること

スプレッドシートで計算をさせるときは、セルに半角の「=」(イコール)から入力を始めます。イコールで始めることで、スプレッドシートは「これは文字ではなく計算式だ」と判断します。

スプレッドシートで足し算を行う最も基本的な方法は、セルに直接数式を入力することです。すべての数式は「=」(イコール)記号から始まります。これはスプレッドシートに「これから計算式を入力します」と伝える合図です。 出典: biz.moneyforward.com

たとえば、空いているセルに =100+200 と入力してEnterキーを押すと、セルには「300」と表示されます。セルを選ぶと、画面の上にある数式バーには =100+200 という式が表示されたままになっています。セルに見えているのは計算の結果で、中身は計算式だということです。

計算式を入力するときに気をつけたいのは、次の3点です。

  1. イコールと記号は半角で入力する:全角の「=」や「+」で入力すると、計算式として扱われず、文字として表示されます
  2. 数字も半角で入力する:全角の数字は計算に使えないことがあります
  3. 入力の最後はEnterキーで確定する:確定する前に別のセルを押すと、そのセルの番地が式に入ってしまうことがあります

日本語の入力が有効なまま式を打つと、全角になりやすいので、計算式を入力するときは半角の入力に切り替えておきます。

四則演算の記号と計算の順番

計算式で使う基本の記号は、次のとおりです。

計算 記号 式の例 結果
足し算 + =10+5 15
引き算 - =10-5 5
掛け算 * =10*5 50
割り算 / =10/5 2
べき乗 ^ =10^2 100

掛け算は「×」ではなく「*」(アスタリスク)、割り算は「÷」ではなく「/」(スラッシュ)を使います。慣れないうちは間違えやすいところです。

計算の順番は、算数と同じです。べき乗が最初、次に掛け算と割り算、最後に足し算と引き算の順に計算されます。たとえば =10+5*2 の結果は、5×2を先に計算するので20になります。足し算を先にしたい場合は、丸かっこで囲んで =(10+5)*2 と書くと、結果は30になります。

丸かっこは何重にも使えます。複雑な式を書くときは、どこから計算されるかを確かめながら、丸かっこで区切っておくと、意図しない結果になるのを防げます。

文字をつなげる記号として「&」(アンド)もあります。たとえば、A1に「山田」、B1に「花子」と入っているとき、=A1&B1 と書くと「山田花子」と表示されます。間に空白を入れたい場合は =A1&" "&B1 のように、ダブルクォーテーションで囲んだ空白をはさみます。

セルの番地を使って計算する

ここまでの例では、式の中に数字を直接書きました。しかし、スプレッドシートの計算式の本当の便利さは、セルの番地を使って計算できることにあります。セルの番地とは、「A1」「B3」のように、列のアルファベットと行の数字を組み合わせた、セルの住所のようなものです。

次のような売上表を例に考えます。

A B C D
1 商品 単価 数量 金額
2 ノート 300 12
3 ボールペン 150 30
4 ファイル 250 8

D2のセルに金額を計算したいなら、=B2*C2 と入力します。結果は3,600です。式の中に数字を書かず、セルの番地を書いておくと、B2の単価やC2の数量を書き換えたときに、D2の金額も自動で計算し直されます。

セルの番地は、キーボードで打つ代わりに、式の入力中にそのセルをクリックしても入力できます。D2に = と入力したあと、B2のセルをクリックし、* を入力し、C2のセルをクリックしてEnterキーを押す、という手順でも同じ式ができます。番地を打ち間違える心配がないので、慣れないうちはこの方法が確実です。

式をほかのセルに写す

D2に式を入力したら、D3とD4にも同じ計算をさせたくなります。1つずつ入力し直す必要はありません。D2のセルを選び、セルの右下に出る小さな四角(フィルハンドル)をD4までドラッグすると、式が下のセルに写されます。

このとき、写された式は自動で番地がずれます。D3には =B3*C3、D4には =B4*C4 が入ります。このように、写した先に合わせて番地がずれる参照のしかたを「相対参照」と呼びます。行ごとに同じ計算を繰り返す表では、この仕組みのおかげで、1つの式を写すだけで全部の行を計算できます。

番地を固定する「絶対参照」

相対参照は便利ですが、写しても番地をずらしたくない場合があります。たとえば、消費税込みの金額を計算する表で、税率を1つのセルにまとめて入力しておく場合です。

A B C D E
1 商品 単価 数量 金額 税込の金額
2 ノート 300 12 3600
3 ボールペン 150 30 4500
4 ファイル 250 8 2000
6 税率 0.1

E2に =D2*(1+B6) と入力して、そのままE3に写すと、E3の式は =D3*(1+B7) になってしまいます。税率のセルB6の番地まで下にずれて、空のB7を参照してしまうからです。

これを防ぐには、ずらしたくない番地の前に「$」(ドル記号)を付けます。E2に =D2*(1+$B$6) と入力すると、写してもB6の番地は変わりません。このように、写しても番地が固定される参照のしかたを「絶対参照」と呼びます。

「$」は、列の前と行の前のどちらか一方にだけ付けることもできます。$B6 なら列だけが固定され、B$6 なら行だけが固定されます。縦と横の両方に式を写す表(掛け算の九九の表など)を作るときに使います。

書き方 写したときの動き
B6 列も行もずれる(相対参照)
$B$6 列も行も固定される(絶対参照)
$B6 列だけ固定され、行はずれる
B$6 行だけ固定され、列はずれる

税率や手数料の率、為替の相場のように、表全体で共通して使う数字は、1つのセルにまとめて入力し、絶対参照で使うのが基本です。率が変わったときに、そのセルを1か所直すだけで、表全体の計算が更新されます。

基本の関数で合計や平均を出す

表の行が増えてくると、=D2+D3+D4+D5+… のように1つずつ足していく式は、長くて書き間違えやすくなります。そこで使うのが関数です。関数とは、よく使う計算をひとまとめにして名前を付けたもので、決まった書き方で呼び出すと、その計算をしてくれます。

関数は、=関数の名前(引数) という形で書きます。引数(ひきすう)とは、関数に渡す材料のことで、計算の対象にするセルの範囲などを指定します。

SUM関数で合計する

合計を出すには、SUM(サム)関数を使います。金額のD2からD4までの合計を出すなら、=SUM(D2:D4) と書きます。「D2:D4」の「:」(コロン)は、D2からD4までの範囲という意味です。行が100行あっても、=SUM(D2:D101) と書くだけで合計を出せます。

範囲は離れた場所を複数指定することもできます。=SUM(D2:D4,F2:F4) のように、カンマで区切って並べます。

よく使う基本の関数

関数 書き方 できること
SUM =SUM(D2:D4) 範囲の合計
AVERAGE =AVERAGE(D2:D4) 範囲の平均
MAX =MAX(D2:D4) 範囲の最大の値
MIN =MIN(D2:D4) 範囲の最小の値
COUNT =COUNT(D2:D4) 数字が入っているセルの数
COUNTA =COUNTA(A2:A4) 空でないセルの数
ROUND =ROUND(E2,0) 指定した桁で四捨五入
ROUNDDOWN =ROUNDDOWN(E2,0) 指定した桁で切り捨て

COUNTとCOUNTAの違いは、初めて使う人が迷いやすいところです。COUNTは数字の入ったセルだけを数え、COUNTAは文字も含めて空でないセルを数えます。商品の名前が何件あるかを数えたいならCOUNTA、数量が入力された行が何件あるかを数えたいならCOUNTを使います。

関数の名前は、セルに =SU のように途中まで入力すると、候補の一覧が表示されます。一覧から選ぶと、関数の書き方の説明も表示されるので、引数の順番を覚えていなくても入力できます。Googleの公式のヘルプには、スプレッドシートで使える関数の一覧が載っていて、それぞれの書き方と説明を確かめられます。

条件に合うものだけを集計する

実際の業務では、「全部の合計」より、「ある条件に合うものだけの合計」を知りたい場面がよくあります。たとえば、売上の記録から「担当者が田中さんの分だけの合計」や「4月の分だけの件数」を出したい場合です。こうした条件つきの集計には、SUMIF、SUMIFS、COUNTIFなどの関数を使います。

次のような売上の記録を例にします。

A B C D
1 日付 担当者 地域 金額
2 4月3日 田中 東京 12000
3 4月5日 佐藤 大阪 8000
4 4月8日 田中 大阪 15000
5 4月12日 鈴木 東京 6000
6 4月15日 田中 東京 9000

SUMIF関数で1つの条件の合計を出す

担当者が田中さんの売上の合計を出すには、SUMIF関数を使います。書き方は =SUMIF(範囲, 条件, 合計範囲) です。

この例では、=SUMIF(B2:B6,"田中",D2:D6) と書きます。「B2からB6の中で『田中』と一致する行について、D2からD6の値を合計する」という意味です。結果は12,000+15,000+9,000で36,000になります。

条件の文字は、ダブルクォーテーションで囲みます。条件をセルに入力しておき、=SUMIF(B2:B6,F2,D2:D6) のようにセルの番地で指定することもできます。F2の名前を書き換えるだけで、別の担当者の合計に切り替えられるので便利です。

SUMIFS関数で複数の条件の合計を出す

「担当者が田中さん」かつ「地域が東京」のように、条件が2つ以上ある場合は、SUMIFS関数を使います。書き方は =SUMIFS(合計範囲, 条件範囲1, 条件1, 条件範囲2, 条件2, …) です。

この例では、=SUMIFS(D2:D6,B2:B6,"田中",C2:C6,"東京") と書きます。結果は12,000+9,000で21,000です。

ここで注意したいのは、SUMIFとSUMIFSでは、引数の順番が違うことです。SUMIFは合計範囲が最後、SUMIFSは合計範囲が最初に来ます。SUMIFSのつもりでSUMIFの順番で書くと、思った結果になりません。迷ったときは、入力中に表示される書き方の説明を確かめます。

COUNTIF関数で条件に合う件数を数える

条件に合うセルの数を数えるには、COUNTIF関数を使います。書き方は =COUNTIF(範囲, 条件) です。田中さんの売上の件数なら =COUNTIF(B2:B6,"田中") で、結果は3件です。条件が複数ある場合は、COUNTIFS関数を使います。

数字の大小を条件にする

条件には、数字の大小も使えます。金額が10,000以上の売上の件数を数えるなら、=COUNTIF(D2:D6,">=10000") と書きます。結果は2件です。大小を表す記号は、次のとおりです。

記号 意味
= 等しい
>= 以上
<= 以下
> より大きい
< より小さい

記号と数字は、まとめてダブルクォーテーションで囲みます。条件の数字をセルに入力しておく場合は、">="&F2 のように、記号の部分だけを囲んで「&」でつなぎます。

IF関数で結果を分ける

計算の結果によって表示を変えたいときは、IF関数を使います。書き方は =IF(論理式, 真の場合の値, 偽の場合の値) です。論理式とは、「D2が10,000以上か」のように、正しいか正しくないかを判定する式のことです。

たとえば、金額が10,000以上なら「達成」、そうでなければ「未達」と表示したい場合は、E2に =IF(D2>=10000,"達成","未達") と書きます。この式を下の行に写せば、すべての売上について達成か未達かが表示されます。

IF関数は、ほかの計算と組み合わせて使うこともできます。たとえば、金額が10,000以上なら5%の報奨金、そうでなければ0とする場合は、=IF(D2>=10000,D2*0.05,0) と書きます。

条件が3つ以上に分かれる場合は、IF関数の中にIF関数を入れる書き方もできますが、式が読みにくくなります。そのような場合は、IFS関数を使うか、条件と結果の対応表を別に作って、後で紹介する検索の関数で引く方法のほうが、あとから見直しやすくなります。

エラーの意味と対処

計算式を書いていると、セルに「#」で始まる表示が出ることがあります。これはエラーで、式のどこかに問題があることを示しています。よく出るエラーと、その対処をまとめます。

表示 主な原因 対処
#DIV/0! 0や空のセルで割っている 割る数のセルに値が入っているか確かめる
#VALUE! 数字のはずのセルに文字が入っている 全角の数字や空白が混ざっていないか確かめる
#REF! 参照していたセルが削除された 式の番地を直す
#NAME? 関数の名前のつづりが違う 関数の名前を確かめる
#N/A 検索の関数で値が見つからない 検索する値と表の値が一致しているか確かめる

エラーが出たセルを選ぶと、何が問題なのかの説明が表示されることがあります。まずはその説明を読み、式の中のどの番地が原因なのかを確かめます。

エラーが出ることが分かっていて、その場合は空白や別の文字を表示したいときは、IFERROR関数を使います。=IFERROR(D2/C2,"") と書くと、C2が空でエラーになる場合は空白が表示されます。ただし、IFERRORでエラーを隠すと、本当に直すべき間違いまで見えなくなることがあります。原因が分かっているエラーにだけ使うのが安全です。

表から値を探して取り出す

別の表から値を探して取り出したい場面もよくあります。たとえば、商品の名前を入力したら、商品の一覧の表から単価を自動で取り出したい場合です。こうしたときは、XLOOKUP関数やVLOOKUP関数を使います。

XLOOKUP関数の書き方は、=XLOOKUP(検索キー, 検索範囲, 結果の範囲, 見つからない場合の値) です。商品の一覧がG2からH10にあり、G列に商品の名前、H列に単価が入っているとします。A2に入力した商品の単価を取り出すなら、=XLOOKUP(A2,G2:G10,H2:H10,"なし") と書きます。一覧に商品がなければ「なし」と表示されます。

昔からよく使われてきたVLOOKUP関数は、=VLOOKUP(検索キー, 範囲, 列の番号, 並べ替え済み) という書き方です。同じ例なら =VLOOKUP(A2,G2:H10,2,FALSE) と書きます。最後の引数にFALSEを指定すると、完全に一致するものだけを探します。ここを省略すると、近い値が返ってきて間違った結果になることがあるので、FALSEを付けるのが基本です。

XLOOKUPは、検索する列が表の一番左になくても使える、見つからない場合の表示を指定できる、といった点で、VLOOKUPより扱いやすい関数です。これから覚えるなら、XLOOKUPから始めるとよいでしょう。

式をほかのセルに写すときは、商品の一覧の範囲がずれないように、$G$2:$G$10 のように絶対参照にしておくことを忘れないようにします。前に説明した「$」の使いどころです。

割合や前の月との比較を計算する

売上や経費の表では、合計だけでなく、「全体の何割か」「前の月と比べてどのくらい増えたか」を知りたいことがよくあります。こうした割合の計算も、ここまでに覚えた四則演算と絶対参照の組み合わせで書けます。

全体に占める割合

担当者ごとの売上が、全体の売上のどのくらいを占めるかを出すには、担当者の売上を全体の合計で割ります。担当者ごとの売上がF2からF4に、全体の合計がF5にあるなら、G2に =F2/$F$5 と書いて下に写します。全体の合計のセルは、どの行でも同じセルを使うので、絶対参照にしておきます。

結果は「0.45」のような小数で表示されます。これをパーセントで表示するには、セルを選んでツールバーの「%」のボタンを押すか、メニューの「表示形式」から「数字」の「パーセント」を選びます。セルの中身は0.45のまま、見え方だけが「45%」になります。

前の月との比較

前の月と比べた増え方を出すには、「今月の値を前の月の値で割って1を引く」という計算をします。B2に前の月の売上、C2に今月の売上があるなら、=C2/B2-1 と書きます。前の月が100,000、今月が120,000なら、結果は0.2で、パーセントで表示すると20%の増加です。減った場合は、マイナスの値になります。

前の月の値が0や空の場合は、割り算ができずにエラーになります。新しく始めた商品のように、前の月の記録がない行がある場合は、前の節で紹介したIFERROR関数を組み合わせて =IFERROR(C2/B2-1,"") と書いておくと、表が見やすくなります。

日付と時間の計算

スプレッドシートでは、日付や時間も計算に使えます。日付や時間は、内部では数字として扱われているので、引き算や足し算ができます。

日数を数える

A2に開始日、B2に終了日が入っているとき、=B2-A2 と書くと、2つの日付の間の日数が出ます。結果が日付の形で表示されてしまう場合は、表示形式を「数字」に変えます。

月数や年数を数えたいときは、DATEDIF関数を使います。書き方は =DATEDIF(開始日, 終了日, 単位) で、単位に「"D"」を指定すると日数、「"M"」で月数、「"Y"」で年数が出ます。土日を除いた営業日の日数を数えたいときは、NETWORKDAYS関数が使えます。祝日も除きたい場合は、祝日の一覧を別の範囲に作って、3つ目の引数に指定します。

今日の日付を表示するにはTODAY関数を使います。=TODAY() と書くと、ファイルを開いた日の日付が表示されます。締め切りまでの残りの日数を =B2-TODAY() のように計算すると、毎日自動で更新される残り日数の表が作れます。

時間を計算する

始業と終業の時刻から、働いた時間を計算することもできます。A2に「9:00」、B2に「17:30」と入っているなら、=B2-A2 で「8:30」と表示されます。休憩の1時間を引くなら、C2に「1:00」と入力して =B2-A2-C2 と書きます。

ここで気をつけたいのは、時間に時給を掛けるときです。スプレッドシートの内部では、1日(24時間)が「1」として扱われているため、「8:30」は内部では0.354…という小数です。そのまま時給を掛けると、とても小さな金額になってしまいます。時間を数字の「時間」に直すには、24を掛けます。働いた時間がD2、時給がE2にあるなら、=D2*24*E2 と書きます。

なお、勤務時間の端数をどう扱うか(1分単位で計算するか、切り捨てるかなど)は、計算式で自由に決めてよいものではなく、勤め先の決まりや労働に関するルールに沿う必要があります。給与に関わる表を作るときは、勤め先の担当者に決まりを確かめてから計算式を組み立てます。迷ったときは、地域の労働基準監督署に相談することもできます。

列全体を1つの式で計算する

行が何百行もある表で、1つの式を全部の行に写すのは手間がかかります。行が追加されるたびに、式を写し直す必要もあります。こうしたときに使えるのが、ARRAYFORMULA関数です。

ARRAYFORMULA関数を使うと、1つのセルに書いた式で、列全体を一度に計算できます。たとえば、D列の金額を、B列の単価とC列の数量の掛け算で出すなら、D2に =ARRAYFORMULA(B2:B*C2:C) と書きます。「B2:B」は、B2からB列の一番下までという意味です。

ただし、この書き方では、単価や数量が空の行にも「0」が表示されてしまいます。空の行は空のままにしたい場合は、IF関数と組み合わせて =ARRAYFORMULA(IF(B2:B="","",B2:B*C2:C)) と書きます。「単価が空なら空白、そうでなければ掛け算」という意味です。

ARRAYFORMULAを使った列には、ほかのセルに手で値を入力しないように気をつけます。式の結果を表示するはずの場所に値が入っていると、エラーになります。列の見出しの近くに「この列は自動で計算されます」と書いておくと、共有した相手が誤って入力するのを防げます。

計算式を間違えないための工夫

計算式は便利な反面、1か所の間違いが表全体の数字を狂わせることがあります。間違いを防ぐための工夫を紹介します。

  1. 元の数字と計算の結果を分ける:入力する数字の列と、計算式の列を分けておき、計算式の列には手で数字を上書きしないようにします
  2. 計算式のセルに色を付ける:計算式が入ったセルの背景を薄い色にしておくと、うっかり上書きするのを防げます
  3. 合計を別の方法で確かめる:SUM関数の結果を、範囲を選んだときに画面の右下に表示される合計と見比べると、範囲の指定漏れに気づけます
  4. 表示の形式と中身の違いに気をつける:小数点以下を表示しない設定にしていても、セルの中身には小数が残っています。表示されている数字を手で足した結果と、SUM関数の結果が合わないときは、この違いを疑います
  5. 共通の数字は1か所にまとめる:税率や単価のように、複数の式で使う数字は1つのセルにまとめ、絶対参照で使います

ほかの人と表を共有するときは、計算式の入ったセルを保護しておく方法もあります。Googleのヘルプによると、メニューの「データ」から「シートと範囲を保護」を選び、「シート / 範囲を追加」から保護したい範囲を指定すると、ほかの人がその範囲を書き換えられないように設定できます。ただし、ヘルプには、この機能はセキュリティ対策ではないとも書かれています。保護した範囲でも、共有された人はコピーや書き出しができるので、見せたくない情報は、そもそも共有するファイルに入れないようにします。

特に4つ目は、請求書や見積書のように金額を扱う表で問題になりやすい点です。端数の処理(四捨五入か切り捨てか)は、取引先との決まりや会社のルールで決まっていることが多いので、ROUND関数やROUNDDOWN関数で、決まりどおりに計算するようにしておきます。勤務時間から給与を計算するような表では、時間の端数の扱いを自分で判断せず、勤め先の決まりを確かめて計算式を作ります。

スプレッドシートの計算を仕事に生かす

スプレッドシートの計算式を使いこなせると、事務の仕事だけでなく、在宅やフリーランスでの仕事の幅も広がります。データの集計や、毎月の報告の表づくり、見積書や請求書のひな形づくりなどは、計算式の知識がそのまま生きる作業です。

計算式で作った表は、ほかの人と共有して使われることが多いものです。誰が見ても分かる見出しを付け、使い方の説明を添えておくと、受け取った人が安心して使えます。こうした資料をまとめる文章の力は、ビジネス文書検定のような資格で体系的に身につけることもできます。

スプレッドシートの計算に慣れてくると、Google Apps Scriptのようなプログラムで、集計や転記を自動にする作業にも進めます。業務の自動化や、AIを使った作業の効率化を支援する仕事の内容は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事で紹介しています。さらに本格的に、表計算の先にあるシステムを作る側に回りたい人は、アプリケーション開発のお仕事で、どんな案件があるかを確かめられます。

在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、表計算の作業で継続して依頼される人は、計算式を正しく書けるだけでなく、依頼する側があとで自分でも直せるように表を作っています。式の意味を一言添えたり、手で入力する欄と計算の欄を色で分けたりする小さな気づかいが、「この人に任せると後が楽」という信頼につながっています。

依頼する側と受ける側が直接やり取りできる場では、仲介の手数料が引かれない分、受ける側の手取りが厚くなり、頼む側も同じ予算で頼める作業の幅が広がります。表の手直しのように小さな依頼を何度も重ねる仕事では、この差が長い付き合いの続けやすさにつながります。

よくある質問

Q. スプレッドシートで計算式が文字のまま表示されるのはなぜですか?

多くの場合、イコールや記号が全角で入力されているか、セルの表示形式が「書式なしテキスト」になっていることが原因です。日本語の入力を半角に切り替えて、半角の「=」から入力し直します。表示形式が原因の場合は、メニューの「表示形式」から「数字」の「自動」などに変えてから、式を入力し直すと計算されるようになります。

Q. 式を下のセルに写すと結果がおかしくなるのはなぜですか?

写した先に合わせてセルの番地がずれる「相対参照」になっているためです。税率のように表全体で共通して使うセルを参照している場合は、番地の前に「$」を付けて「$B$6」のように絶対参照にします。列だけ、または行だけを固定したいときは、「$B6」や「B$6」のように、固定したい側にだけ「$」を付けます。

Q. SUMIFとSUMIFSはどう使い分ければよいですか?

条件が1つならSUMIF、2つ以上ならSUMIFSを使います。注意したいのは引数の順番で、SUMIFは「範囲、条件、合計範囲」と合計範囲が最後に来るのに対し、SUMIFSは「合計範囲、条件範囲1、条件1」と合計範囲が最初に来ます。順番を取り違えると正しい結果にならないので、入力中に表示される書き方の説明で確かめます。

Q. 計算の結果を四捨五入したり切り捨てたりするにはどうすればよいですか?

四捨五入はROUND関数、切り捨てはROUNDDOWN関数、切り上げはROUNDUP関数を使います。たとえば「=ROUND(E2,0)」と書くと、E2の値を小数点以下で四捨五入します。表示形式で小数点以下を隠しても、セルの中身には小数が残るので、金額の計算では関数で端数を処理します。どの方法で処理するかは、取引先や勤め先の決まりを確かめます。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年1月24日最終更新:2026年10月19日
@SOHO編集部

この記事を書いた人

@SOHO編集部

フリーランス・在宅ワークの専門メディア

@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ

セキュリティ

サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス

経営・ビジネス

経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却

M&A・事業売却

会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方