レンタカー回送の仕事|1日の流れと引き受けるときの注意点


この記事のポイント
- ✓レンタカー回送副業の実態を
- ✓保険と事故のリスクまで冷静に整理しました
- ✓時給に換算するとどうなるのか
レンタカー回送は副業として成立するのか。結論から言うと、「運転そのものが好きで、事故のリスクを自分で引き受ける覚悟がある人にとっては成立する。効率のいい副業を探している人には向かない」という評価になります。
理由はシンプルです。報酬が1件単位で、しかも移動にかかる時間が報酬に含まれないことが多い。走った距離ではなく「運んだ台数」で支払われるため、渋滞に巻き込まれた時間はそのまま自分の損失になります。ここを理解しないまま始めると、期待と現実の差でつまずきます。
ただ、条件が合う人には確かに都合のいい仕事です。予定をアプリで申請する形が多く、指定された日だけ働ける。直行直帰で拘束が短い。スキルの習得期間がほぼ必要ない。この三つは、他の副業ではなかなか揃いません。
この記事では、仕事の中身、報酬の仕組み、1日の流れ、雇用形態による違い、そして保険のリスクを順に見ていきます。求人を見る前に押さえておくと、判断がはっきりします。
レンタカー回送とは、どういう仕事か
レンタカー回送は、レンタカー会社の車両を、ある場所から別の場所へ移動させる仕事です。「陸送」「車両回送」「回送ドライバー」といった呼び方もされます。
なぜこの仕事が発生するのか。レンタカーは乗り捨てができるサービスが多いためです。東京で借りた車が大阪の営業所で返される。空港の営業所には返却が集中し、都心の店舗では車が足りない。繁忙期には特定の店舗に偏りが出る。この偏りを人力で戻すのが回送です。
運ぶ方法は二つあります。ひとつは自分で運転していく「自走」。もうひとつはキャリアカーに積む「積載」です。副業として募集がかかるのは、ほぼ自走のほうです。積載はけん引免許や大型免許が必要になり、専業のドライバーの領域になります。
運ぶ距離と車種
距離の幅は広いです。同じ市内の営業所間で10km程度の移動もあれば、県をまたいで300km以上を走る案件もあります。副業の募集で多いのは、日帰りで戻れる範囲です。
車種は軽自動車から小型トラックまで含まれます。募集要項に「普通免許のみ」と書かれていれば乗用車とバンが中心ですが、「中型免許歓迎」「準中型あれば優遇」と書かれている案件は、2tクラスのトラックが入ってきます。ここは応募前に確認すべき点です。運転したことがない車格を、いきなり他人の車で任されるのは危険です。
求められる条件
免許の年数と無事故歴が条件になる会社が多いです。「普通免許取得後3年以上」「過去2年の重大な違反がないこと」といった書き方をされます。運転免許証の記録の色や、違反歴の提出を求められる場合もあります。
逆に言えば、ここをクリアしていれば経歴は問われにくい仕事です。未経験歓迎の募集が多いのは、教えることが少ないからです。
報酬の仕組みと、時給に換算した現実
ここが最も冷静に見るべきところです。
報酬の形は大きく二つに分かれます。時間で支払われる形と、1件あたりで支払われる形です。アルバイト雇用なら時給、業務委託なら件数か距離に応じた単価になることが一般的です。
時給の水準について、次のような試算が紹介されています。
副業として働く場合と、1日8時間勤務で働く場合とでは収入に差が出ますが、時給1,000円で、8時間勤務で22日働いたと仮定すると、月収は176,000円、年収は2,112,000円になります。 出典: doramaga.jp
これはフルタイムで働いた場合の試算です。副業として週1日だけ入るなら、単純計算で月3万円から4万円程度という規模感になります。
問題は、件数制の場合です。1件あたりの単価が決まっていると、移動に想定より時間がかかった分は自分の負担になります。実際に60件をこなした経験を記録している方は、次のように結論づけています。
これからやろうと思う人は最低時給以下でかつ、事故を起こした時のリスクが大きい副業と思っていた方がいい。 出典: ranbuta.net
正直なところ、この評価は重く受け止めるべきだと思います。件数制で受けるなら、時給換算がいくらになるかを自分で計算してから引き受けてください。
計算に入れ忘れやすい時間
時給換算が下がる原因は、報酬の対象にならない時間です。
回送先に車を届けたあと、自宅や次の集合場所まで戻る必要があります。この帰りの移動は、公共交通機関を使うことになります。この時間が報酬に入るかどうかは、会社によってまったく違います。
集合場所までの往路も同じです。朝7時に営業所へ着くために1時間かけて移動し、3時間運転し、1時間半かけて帰る。拘束は5時間半なのに、報酬が発生するのは3時間分だけ。この構造が起きやすい仕事です。
交通費と経費の扱い
ガソリン代、高速道路の料金、帰りの電車代。これらを会社が持つのか自分が持つのかは、募集要項で必ず確認してください。
一般的には、回送する車の燃料費と高速代は会社が負担し、専用のカードか立て替え精算になります。ただし業務委託契約では、これらを含んだ単価として設定されている場合もあります。「単価3,000円」と書かれていても、高速代1,500円が自己負担なら、実質は1,500円です。
このあたりを曖昧にしたまま募集している会社は、その一点だけで候補から外していいと考えます。
1日の流れ
実際の動きを追ってみます。会社によって差はありますが、大枠は共通しています。
稼働の申請
多くの会社は、働ける日を事前に申請する方式をとっています。近年はアプリやWebで申請する形が主流で、「来週の土曜は稼働可能」と登録しておくと、案件が割り当てられます。
割り当ては前日や当日朝に確定することもあります。予定が固まらないのは不便ですが、逆に言えば入れない週は入れなくていいということです。ここは本業がある人にとって大きな利点です。
集合と車両の確認
指定された営業所に向かいます。到着後、運行の指示を受け、車両の状態を確認します。
この確認が最も重要です。既存の傷、へこみ、室内の汚れ、燃料の残量、走行距離。写真を撮って記録します。ここを省略すると、到着先で見つかった傷が自分の責任にされる可能性があります。
正直に言えば、ここを雑にして痛い目に遭った人の話を何度も見てきました。5分の記録が、あとで10万円を守ります。全周を撮るまで出発しないと決めておいてください。
運転と納車
指示されたルートで目的地へ向かいます。到着後、受け入れ側の担当者に引き渡し、書類にサインをもらいます。車内の忘れ物や清掃の状態も、この場で確認されます。
案件によっては、1日に複数件をこなします。A営業所からB営業所へ運び、B営業所で別の車を受け取ってC営業所へ運ぶ、という組み方です。
帰路
最後の納車を終えたら解散です。直行直帰を掲げている会社が多いのは、この形が成り立つからです。ただし、公共交通機関の便が悪い営業所に納車すると、帰るだけで時間を使います。案件を受ける前に、帰りの経路を地図で確認しておくのをおすすめします。
時間の並べ方の例
一日の組み立てを、時間つきで並べてみます。あくまで一例ですが、拘束のかたちは見えると思います。
| 時刻 | 動き | 報酬の対象になるか |
|---|---|---|
| 6時30分 | 自宅を出発。電車で集合の営業所へ | 対象外になることが多い |
| 7時30分 | 営業所到着。指示の受領と車両の確認 | 対象になる場合がある |
| 8時00分 | 出発。一般道と高速を使って移動 | 対象になる |
| 10時30分 | 納車先に到着。引き渡しと書類の処理 | 対象になる |
| 11時00分 | 次の車を受け取り、2件目へ | 対象になる |
| 13時00分 | 2件目の納車完了。解散 | 対象になる |
| 14時30分 | 電車で帰宅 | 対象外になることが多い |
拘束は8時間、報酬の対象は5時間前後。この差が、件数制で受けたときに時給換算が落ちる仕組みです。逆に、集合場所が自宅から近く、納車先から電車で30分で帰れる案件なら、差は小さく収まります。
つまり、案件そのものの単価より、地理的な条件のほうが実入りを左右します。同じ単価の案件でも、自宅の場所によって割の良さがまったく違う。ここが、この仕事の評価が人によって大きく分かれる理由です。
雇用形態でここまで変わる
アルバイトなのか業務委託なのかで、条件が大きく変わります。ここを混同して応募すると、後で話が合いません。
| 比較項目 | アルバイト雇用 | 業務委託 |
|---|---|---|
| 報酬の形 | 時給が基本 | 件数や距離に応じた単価 |
| 待機や移動の時間 | 労働時間に含まれることが多い | 含まれないことが多い |
| 労災保険 | 適用される | 原則として適用されない |
| 事故時の負担 | 会社の規定に従う | 契約内容によって自己負担が生じる場合がある |
| 確定申告 | 年末調整の対象。副収入の申告が必要な場合あり | 経費を引いた所得が一定額を超えれば申告が必要 |
| 働く日の自由度 | シフト調整が必要 | 申請制で比較的自由 |
自由度と引き換えにリスクを持つのが業務委託です。どちらが正しいという話ではありませんが、業務委託で受けるなら、契約書の事故に関する条項を読まないまま署名してはいけません。
なお、業務委託で継続的に仕事を受ける場合は、報酬の支払期日や取引条件の明示について、発注者側に義務が定められています。制度の詳細は公正取引委員会や厚生労働省の案内で確認できます。条件の書面がもらえない、報酬額が事前に示されない、といった対応をされたら、その時点で断る判断をしてかまいません。
保険と事故のリスク
この仕事で最も重い論点です。他人の車を、業務として運転します。
まず確認すべきは、車両保険の対人と対物の上限、そして車両の損害に対する免責額です。免責額とは、事故のときに自己負担となる金額の下限です。「免責5万円」なら、修理費がいくらであっても5万円は自分が払います。
次に、業務中の事故に会社の保険が適用されるのかです。アルバイト雇用であれば、通常は会社の保険が使われ、労災も適用されます。業務委託では、契約書に「事故の際の負担は受託者が負う」と書かれていることがあります。
そして、自分の身体に対する備えです。業務委託では労災が使えないため、けがをしたときの治療費と休業中の収入は自分で備える必要があります。民間の傷害保険に入っておくかどうかは、受ける前に決めておく話です。
確認しておくべき5項目
応募の段階で、次の点を質問してください。答えを渋る会社は避けたほうがいいです。
- 事故を起こしたときの自己負担額の上限はいくらか
- 車両保険の免責額はいくらか
- 業務中のけがに対して、どの保険が適用されるのか
- 駐車違反や速度違反をした場合の負担は誰が持つのか
- 到着先で傷が見つかった場合、責任の切り分けはどう判断されるのか
4番目は見落とされがちですが、重要です。駐車場所が確保されていない営業所に納車する案件で、やむなく路上に停めた数分間に切符を切られる。これが誰の負担になるかは、契約次第です。
走る前に決めておくべきこと
保険の条件を確認したうえで、自分の中の基準を先に決めておくと、現場で迷いません。
ひとつは、無理をしない線です。雪や強風の予報が出ている日の峠越え、渋滞で到着が大幅に遅れそうな状況、体調が悪い朝。これらは、断る、遅れる連絡を入れる、途中で休む、のいずれかで対応します。遅れて怒られることはあっても、事故を起こすより軽い。この優先順位を、稼働の前に自分で決めておきます。
ふたつめは、記録の徹底です。出発前の全周の写真、燃料計とメーターの写真、納車後の書類の控え。これを毎回やるかどうかで、トラブルになったときの立場が変わります。手間は5分です。
みっつめは、連絡の速さです。何かあったとき、隠さずすぐ報告する。傷を見つけた、道を間違えた、到着が遅れる。どれも早ければ小さく収まり、遅れれば大きくなります。現場を長く回している人ほど、この判断が速いです。
メリットを、正しく評価する
批判的に書いてきましたが、この仕事に明確な長所があるのも事実です。
参入の障壁が低いことが第一です。必要なのは免許と運転歴で、資格の勉強も実務経験も要りません。副業を探していて、学習に半年かけられない人にとって、すぐ収入になる選択肢は限られています。
働く日を選べるのが第二です。稼働申請制であれば、繁忙期の本業と重ならないように組めます。月に2日だけ入るという使い方が許容される副業は、そう多くありません。
人と話す量が少ないことを長所と感じる人もいます。担当者とのやりとりと引き渡しの確認だけで、ほとんどの時間は一人です。接客や電話が負担に感じる人には向いています。
運転の腕が実質的に上がるのも副産物です。いろいろな車種、いろいろな道を走るため、車庫入れや長距離の疲労管理に慣れます。ただ、これを目的にするほどではありません。
デメリットと、向かない人
逆側も並べます。
第一に、時間の効率が悪くなりやすいことです。すでに述べたとおり、移動時間が報酬に反映されない構造があります。時給換算で他のアルバイトを下回る可能性は、現実として想定しておくべきです。
第二に、事故のリスクが金額として重いことです。自分の車ではないため、一度の不注意で数十万円の負担が発生する可能性があります。副業で得られる月3万円と、この振れ幅を並べて考えてください。
第三に、天候と季節の影響です。雨の日も雪の日も、指示された日に走ります。冬季の峠越えが含まれる案件は、経験がない人には断る勇気が必要です。
第四に、収入が安定しないことです。案件の量は季節で変動します。連休前後は多く、閑散期は少ない。安定した副収入を求めている人には合いません。
向かないのは、次のような人です。長時間の運転で疲れが強く出る人。事故のリスクを負担として受け入れられない人。時間単位の効率を最優先する人。そして、スキルを積み上げて単価を上げていきたい人です。この仕事は、続けても単価が大きく上がる構造になっていません。
疲労を軽く見ないほうがいい
見落とされがちな論点をひとつ足します。他人の車を、知らない道で運転するという行為は、自分の車で通勤するのとは疲労の質が違います。
シートポジションが自分に合っていない。ミラーの見え方が違う。ブレーキの踏み込みの感触が違う。カーナビの操作系が違う。この小さな違和感が積み重なって、集中力を削ります。最初の数回は、想像より疲れると思っておいてください。
対策は単純です。出発前にシートとミラーを必ず自分に合わせる。2時間走ったら休む。眠気を感じたら、遅れる連絡を入れて仮眠する。遅刻の連絡は気まずいですが、事故の連絡よりずっと軽い。この判断を先に決めておくと、現場で迷いません。
本業のあとに入れるのも避けたほうがいいです。金曜に仕事をして、土曜の早朝から300kmを走る。できそうに思えますが、これで事故を起こすと、副業で得た金額の何倍も失います。正直なところ、ここを軽く見る人が多いと感じます。
向いている人の条件を整理する
条件をまとめると、次のすべてに当てはまる人には、素直におすすめできる仕事です。
ひとつ、運転自体が苦にならない人。長距離の運転を休日の気晴らしにできるくらいの感覚があると、この仕事は続きます。
ふたつ、自宅が営業所や主要駅に近い人。地理的な条件が良ければ、報酬の対象外になる移動時間が短く収まります。
みっつ、月に数日だけ働きたい人。稼働申請制の自由度は、他の副業ではなかなか得られません。
よっつ、当面は単価を上げなくていい人。学習中の資格試験があって収入のつなぎが欲しい、といった期間限定の使い方には、よく噛み合います。
いつつ、事故のリスクを金額として受け止められる人。保険と免責の条件を読んで、その負担なら引き受けると判断できる人です。
逆に、このうち二つ以上が当てはまらないなら、他の副業を検討したほうが結果は良くなります。
求人を探すときに見るべきところ
募集はドライバー専門の求人サイトと、総合の求人検索サービスの両方に出ています。検索の仕方について、求人検索サービスは次のように案内しています。
検索のヒント:「営業」「アパレル」「カフェ バイト」といった職種・業種・働き方のほか「営業 未経験」のような条件でも検索できます。 出典: 求人ボックス
「回送」だけでなく「陸送」「車両回送」でも検索してください。同じ仕事が別の名前で出ています。
募集要項で確認する項目を整理します。
| 確認項目 | 見るべき理由 |
|---|---|
| 雇用形態 | 保険と事故負担が根本的に変わる |
| 報酬の計算方法 | 時給か件数かで時給換算が変わる |
| 移動時間の扱い | ここが無給なら実質の報酬は下がる |
| 燃料費と高速代の負担 | 自己負担なら単価から差し引いて考える |
| 対象車種 | 運転経験のない車格が含まれていないか |
| 稼働の最低条件 | 「月8日以上」等の縛りがあると本業と衝突する |
| 事故時の自己負担 | 上限の明示がない募集は避ける |
条件が良く見える案件ほど、細部を読んでください。単価が高い案件は、距離が長いか、帰りの便が悪いか、車格が大きいか、そのどれかである可能性が高いです。
応募から初回の稼働までにやること
手順を並べます。ここは会社によって差が小さいので、そのまま参考にできます。
まず、運転記録の準備です。免許証のほか、無事故無違反の証明を求められることがあります。自動車安全運転センターで運転記録証明書を取得でき、申請から発行までに日数がかかるため、応募と並行して動いておくとスムーズです。
次に、面談です。対面の場合もオンラインの場合もあります。ここで聞かれるのは、運転歴、稼働できる曜日、通える営業所の範囲です。逆にこちらから聞くべきことは、すでに挙げた保険と負担の五項目です。遠慮せず聞いてください。答えられない担当者が出てくる会社は、現場の管理も同じ水準だと考えていいです。
三つめに、契約書の確認です。業務委託なら、報酬の計算方法、支払日、事故時の負担、契約の解除条件を読みます。読まずに署名するのが最も危険です。不明点は書面で回答をもらってください。
四つめに、初回の稼働です。最初は短距離の案件から入るのが普通で、同行して手順を教わる形の会社もあります。慣れるまでは、単価の高い長距離を避けてください。距離が伸びるほど、疲労とリスクが非線形に増えます。
五つめに、記録の習慣づけです。稼働した日、拘束時間、受け取った報酬、自己負担した費用を、その日のうちに残します。1か月分たまると、自分の実質時給が正確に出ます。ここで初めて、続けるかどうかを数字で判断できます。
この五番目をやらずに、感覚だけで半年続けてしまう人が多い。正直なところ、これはもったいないと思います。数字が出れば、条件のいい会社に移るか、別の副業に切り替えるか、どちらの判断も早くできます。
運転を収入に変える仕事の、もう少し先の話
在宅とフリーランスの働き方を長く見てきた立場から、一つだけ観察を書いておきます。
回送のように「時間を売る」形の仕事は、始めるのが速い代わりに、続けても単価が上がりにくいという性質を持ちます。1年続けた人と3年続けた人の報酬に、ほとんど差が出ません。長く残っている方は、この仕事を「つなぎ」として割り切り、並行して単価が積み上がる仕事を育てています。
もうひとつ。長く続く人ほど、単発の作業をこなすことより「この人に任せると楽だ」と思われる関係づくりに時間を使っています。回送でも同じで、指示を守り、傷の記録を残し、時間に正確な人には、条件のいい案件から声がかかるようになります。運転の腕より、この部分で差がつくのが現場の実感です。
額面と手取りの違いにも触れておきます。同じ5,000円の仕事でも、間に入る事業者が多い契約と、直接やりとりする契約では、手元に残る額が変わります。手数料0%で直接やりとりできる形なら、依頼する側は同じ予算でより多く頼めて、受ける側の手取りは厚くなる。運送の下請け構造を見てきた人なら、この差の大きさは想像がつくと思います。
時間を積み上げる働き方への移り方
運転と組み合わせやすいのは、場所を選ばない仕事です。単価の相場感を知るには、職種ごとのデータを見るのが早いです。文章を扱う仕事なら著述家,記者,編集者の年収・単価相場、開発寄りに進むならソフトウェア作成者の年収・単価相場に、職種別の水準がまとまっています。回送の時給換算と並べて見ると、判断がしやすくなります。
学ぶ順番を決めたい人には、資格が目印になります。事務や書類の基礎を固めるならビジネス文書検定、ネットワークやインフラに進むならCCNA(シスコ技術者認定)です。資格が仕事を連れてくるわけではありませんが、独学の道筋を作る役には立ちます。在宅の仕事に結びつきやすい資格を横並びで見たい場合は在宅ワークに強い資格10選|自宅で稼げるスキルを身につけるが参考になります。
需要が動いている領域から探す手もあります。業務にAIをどう組み込むかという相談が増えており、AIコンサル・業務活用支援のお仕事のように、専門家でなくても現場の事情がわかる人が求められる仕事が出てきました。運送や物流の現場を知っていることが、そのまま価値になる場面もあります。
最後に実務的な話をひとつ。回送のあいだに届いた連絡を夜にまとめて処理する働き方をするなら、家の回線が細いと想像以上に効率が落ちます。在宅ワークに最適なネット回線|光回線vsホームルーターの選び方を先に読んでおくと、無駄な契約変更を避けられます。
回送は、条件を確認して受ければ悪い仕事ではありません。ただ、条件を確認せずに受けると、割の悪さと事故のリスクだけが残ります。募集要項の細部を読むところから始めてください。
よくある質問
Q. レンタカー回送の副業は、どのくらいの収入になりますか?
時給制なら時給1,000円前後を目安とする試算が紹介されており、週1日程度の稼働なら月3万円から4万円という規模感になります。ただし件数制の場合は移動時間が報酬に含まれないことが多く、時給換算が下がります。受ける前に、往復の移動時間を含めた拘束時間で割って計算してください。
Q. 普通免許だけで応募できますか?
乗用車やバンが中心の案件なら普通免許で応募できます。ただし「普通免許取得後3年以上」「過去2年に重大な違反がないこと」といった条件を付ける会社が多いです。募集に「中型免許歓迎」とある案件は2tクラスのトラックが含まれるため、運転経験のない車格が対象に入っていないかを事前に確認してください。
Q. 事故を起こしたら、修理費は自己負担になりますか?
雇用形態と契約内容で変わります。アルバイト雇用であれば会社の保険が使われ労災も適用されますが、業務委託では受託者が負担する条項が入っていることがあります。応募時に、自己負担額の上限、車両保険の免責額、業務中のけがに使える保険の三点を必ず確認してください。
Q. 業務委託で受けた場合、確定申告は必要ですか?
報酬から必要経費を引いた所得が一定額を超える場合は申告が必要になります。ガソリン代や高速代を自己負担している場合は経費に計上できる可能性があるため、領収書を残しておいてください。ご自身の条件での判断は、国税庁の案内かお住まいの税務署に確認するのが確実です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
朝比奈 蒼@SOHO編集部
ITメディア編集者
IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。
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