ピッコマの情報漏えい|ブラストメール経由でメールアドレス1,002,404件が流出した範囲と利用者が確かめること 2026


この記事のポイント
- ✓ピッコマの情報漏えいは
- ✓メールマガジンの配信に使うブラストメールへの不正アクセスで
- ✓宛先のメールアドレス1,002,404件が流出した事案です
ピッコマの情報漏えいとして2026年10月24日に公表されたのは、電子マンガサービス「ピッコマ」を運営する株式会社カカオピッコマが、メールマガジンの配信に使っている外部のメール配信システム「ブラストメール」(株式会社ラクスライトクラウド)への不正アクセスで、メールマガジンの宛先になっていた利用者のメールアドレス1,002,404件が外部に流出した、という事案です。 流出したのはメールアドレスだけで、パスワードは流出の可能性がなく、氏名とクレジットカード情報は同社が保有していないと明記されています。 利用者がまずすることは、ピッコマや出版社を装ったメールやSMSのリンクを開かないこと、メールで求められてもパスワードやカード情報を入力しないこと、そして同じメールアドレスで使い回しているパスワードがあれば見直すことの3つです。
この記事では、2026年10月26日時点でカカオピッコマとブラストメールの公式発表に書かれていることだけを根拠に、何が漏れて何が漏れていないのか、自分が対象かをどう確かめるのか、問い合わせはどこにするのかを整理します。報道で伝えられている数字や推測は使っていません。公式の発表が更新されたら、内容はそちらが優先です。
何が起きたのか。公表の経緯と2026年10月26日時点の状況
今回の事案は、ピッコマのアプリやWebサイトが攻撃されたものではありません。ピッコマがメールマガジンを送るために使っている外部の配信システムが攻撃を受け、そこに預けてあった宛先のメールアドレスが持ち出された、という構図です。カカオピッコマの公式サイトにある第1報の本文は、次のように説明しています。
当社がメールマガジンの配信に利用している、株式会社ラクスライトクラウドのメール配信システム「ブラストメール」が第三者による不正アクセスを受け、ピッコマのメールマガジンの1回分の配信において、宛先となっていたお客様のメールアドレス(1,002,404件)が外部に流出したことが、2026年10月24日、同社からの報告により判明いたしました。 出典: kakaopiccoma.com
公表に添えられたPDF(第1報)に書かれている経緯は、日付で見ると2段階です。
- 2026年10月21日(水)0時30分ごろ、ブラストメールの運営会社が不審なアクセスを検知し、全サービスを停止した
- 2026年10月24日(土)、運営会社からカカオピッコマに対して、ピッコマのメールマガジンの宛先メールアドレスが流出したという報告があった
つまり、攻撃そのものが見つかったのは10月21日で、ピッコマの利用者に関わる流出が判明して公表されたのが10月24日です。カカオピッコマの公表は、判明した当日に出ています。
2026年10月26日の時点で、カカオピッコマのニュース一覧に載っている本件の公表は10月24日の第1報だけです。第2報や訂正は出ていません。第1報には「新たな事実が判明した場合は、このページで速やかにお知らせいたします」と書かれているので、続報は同じページに追記されるか、同じニュース一覧に並ぶ形になると考えられます。
件数の「1,002,404件」は、ピッコマのメールマガジンの1回分の配信で宛先になっていたメールアドレスの数です。PDFには「件数は、現時点で同社から報告を受けているものです」とあり、運営会社の調査の進み方によって変わる可能性を残した書き方になっています。この件数を「利用者数」と読み替えるのは正確ではありません。1人が複数のアドレスを登録している場合も、逆に1つのアドレスに複数の人が関わる場合もあるためで、公式も「件」で数えています。
もう1つ、事案の性格を押さえておきたい点があります。ピッコマには「ピッコマノベルズ」という小説のサービスもあり、そちらにもメールマガジンがありますが、PDFには「ピッコマノベルズのメールマガジンについては、現時点で流出は確認されておりません」と書かれています。ノベルズのメールマガジンだけを受け取っていた人は、2026年10月26日時点では対象として公表されていない、ということです。
流出した項目と、流出していないと明記された項目
今回の公表で最も大事なのは、「何が漏れたか」と「何が漏れていないか」が分けて書かれていることです。公式のPDFをもとに表にすると、次のようになります。
| 区分 | 項目 | 公式の記載 |
|---|---|---|
| 流出した | メールアドレス(メールマガジンの受信先として登録されたもの) | ピッコマのメールマガジンの1回分の配信の宛先 1,002,404件 |
| 含まれていないと確認 | 利用者を識別するための管理番号、最終課金日などの情報 | 現時点の調査で、流出したのはメールアドレスのみと確認 |
| 流出の可能性なし | パスワード | ブラストメールに預けておらず、流出の可能性はない |
| 保有していない | 氏名、クレジットカード情報 | カカオピッコマでは保有していない |
| 確認されていない | ピッコマノベルズのメールマガジンの宛先 | 現時点で流出は確認されていない |
この表のうち、「パスワード」の行は特に重要です。ブラストメールはメールを送るための道具なので、ピッコマのログインに使うパスワードは最初から預けられていません。だから「流出の可能性はない」と言い切れる、という理屈です。氏名とカード情報については、「流出していない」ではなく「当社では保有していない」という書き方になっています。ピッコマのコイン購入はアプリストアの決済などを通るため、カード番号そのものをカカオピッコマが持っていない、という意味に読めます。
一方で、メールアドレスが漏れたこと自体は軽く見ないほうがよいものです。メールアドレスは、それ単体では住所や氏名ほど直接的な被害にはつながりにくい反面、「このアドレスの持ち主はピッコマの利用者である」という事実とセットで攻撃者の手に渡っています。ピッコマを装ったメールを送れば開いてもらいやすい、という状況が作られたわけです。カカオピッコマが公表の中で「ピッコマや出版社を装った不審なメールやSMSにご注意ください」と繰り返しているのは、この点を見越した注意喚起です。
なお、公表のページ本文では「流出したのはメールアドレスのみ」と書かれていますが、PDFの「2. 流出した情報」には「現時点の調査では」という前置きが付いています。ブラストメール側の調査は2026年10月26日時点でも続いているので、この「現時点の調査では」という限定は落とさずに読む必要があります。
原因。ブラストメール側の不正アクセスと、ピッコマ側のシステムとの関係
原因は、カカオピッコマの発表では「ブラストメールが第三者による不正アクセスを受けた」ことです。ピッコマ側のシステムについては、公表のページで次のように説明されています。
今回の不正アクセスは同システムに対するものであり、ピッコマのアプリ・Webサービスおよび当社のシステムが不正アクセスを受けたものではありません。流出したのはメールアドレスのみで、パスワードの流出の可能性はなく、ピッコマのアカウントやサービスは通常どおりご利用いただけます。 出典: kakaopiccoma.com(PDF)
では、ブラストメール側で何が起きたのか。それは運営会社である株式会社ラクスライトクラウドの公式報告に書かれています。2026年10月26日10時の時点で最新の版は「2026年10月25日10時00分更新」のもので、原因の欄にはこうあります。
外部の第三者が、弊社の API 用のサーバー 2 台に侵入してコマンドを実行し、そこから弊社の販売管理システムとサービスのデータベースに接続して、データを持ち出しました。 侵入経路の詳細は調査中です。 出典: info.blastmail.jp
言い換えると、ブラストメールが外部のプログラムから操作を受け付けるためのサーバー(API用のサーバー)に第三者が入り込み、そこを足がかりにして、契約者の情報を管理する仕組みと、配信サービスの中身のデータベースにつないでデータを持ち出した、という説明です。どうやってそのサーバーに入ったのか(侵入経路)は、2026年10月26日時点で「調査中」とされています。原因について公式が確定させているのはここまでで、それ以上の細かい手口は公表されていません。
ブラストメールの報告には、影響の広がり方も書かれています。ブラストメールの契約者(つまりカカオピッコマのような企業)の情報は「全てのお客様の情報が持ち出された」とされ、さらに「一部のお客様については、配信に関する情報(配信先のリストなど)の漏えいも確認」とあります。この「配信先のリスト」に当たるのが、ピッコマのメールマガジンの宛先です。2026年10月25日10時00分更新の版では、契約者情報以外の情報漏えいが確認された契約件数は344件、そのうち個別の連絡が完了した件数も344件で、「いずれも現時点の数値であり、外部機関の調査の進捗より変動する可能性がございます」と添えられています。
ブラストメールのサービスは2026年10月21日0時30分から停止したままで、メールの配信も10月21日1時ごろから止まっています。再開の日時は「未定」です。次回の報告は「10月26日(月)10時頃」を目途と書かれていましたが、10時過ぎの時点では10月25日の版が表示されていました。読む人が自分で開くときは、見出しに入っている更新時刻で、どの版を読んでいるかを確かめてください。
カカオピッコマの対応。配信の停止、なりすまし対策、個人情報保護委員会への報告
カカオピッコマがPDFの「5. 当社の対応」で挙げているのは、次の4つです。
- メールマガジンの配信を停止している
- 自社を装ったなりすましメールを防ぐため、ブラストメールから送られるメールがピッコマの正規のメールとして扱われないよう設定を変更した
- 個人情報保護委員会へ報告した
- ラクスライトクラウドと連携し、流出した情報の詳細と対象の利用者の確認を進めている
2番目の対応は、少し補足が要ります。会社がメール配信サービスを使うときは、配信サービスのサーバーから「ピッコマの名前で」メールを送れるように、受信側のメールサーバーが差出人を信用するための設定をしておくのが普通です。今回カカオピッコマは、その設定を変え、ブラストメールから出るメールをピッコマの正規のメールとして扱わないようにしました。仮に攻撃者がブラストメールの仕組みを使ってピッコマ名義のメールを送ろうとしても、受信側で正規のメールとして通りにくくなる、という狙いだと読めます。公式が書いているのは「設定を変更いたしました」までで、具体的な技術の名前は書かれていません。
対象の利用者への通知については、「4. 対象となるお客様」に「対象のお客様には、個別にご連絡いたします」とあります。メールマガジンの配信を止めている状態なので、個別の連絡がどの経路で届くか(メールか、アプリ内のお知らせか)は、2026年10月26日時点の公表には書かれていません。
補償やお詫びの品について、公表には記載がありません。「多大なるご心配とご迷惑をおかけしますことを、深くお詫び申し上げます」というお詫びの文はありますが、ポイントの付与や金銭的な対応に触れた箇所はないので、この記事でもその有無を推測しては書きません。
自分が対象かを確かめる方法
対象になるのは「ピッコマのメールマガジンの1回分の配信において、宛先となっていた」メールアドレスです。自分が当てはまるかを確かめる手がかりは、2026年10月26日時点で3つあります。
- カカオピッコマからの個別の連絡を待つ。公表には「対象のお客様には、個別にご連絡いたします」とあるので、対象なら連絡が来る
- ピッコマのメールマガジンを受け取っていたかを思い出す。ピッコマから作品の紹介やキャンペーンの案内のメールが届いていたなら、宛先として登録されていた可能性が高い
- 自分のメールアドレスが過去にどこかの漏えいで出回っていないかを、外部の確認サービスで調べる
3番目については、メールアドレスを入力すると、そのアドレスが公開された漏えいデータに含まれているかを教えてくれる無料のサイトがあります。使い方と、結果の読み方の注意点は情報漏えいの記事(have-i-been-pwned)に書いてあります。ただし、今回の流出データがそのサイトに登録されるかどうか、登録されるとしていつかは分かりません。「載っていないから対象ではない」とは言えない点は押さえておいてください。
逆に、次の人は2026年10月26日時点の公表では対象になりません。
- ピッコマのアカウントはあるが、メールマガジンの受信を登録していなかった人
- ピッコマノベルズのメールマガジンだけを受け取っていた人(現時点で流出は確認されていないと公表)
ピッコマのマイページに、今回の対象かどうかを表示する機能があるとは公表されていません。確かめる場所は、個別の連絡と、公式サイトのお知らせです。
利用者が今すること。メールアドレスだけが漏れた場合に要る対策
漏れた項目がメールアドレスだけなので、対策もそれに合わせたものに絞れます。住所やカード情報が漏れたときに要るカードの再発行や、郵便物の監視は、今回の公表の範囲では必要ありません。要るのは、次の4つです。
1. ピッコマや出版社を装ったメールとSMSのリンクを開かない
攻撃者の手元には「ピッコマの利用者のアドレス」の一覧があります。そこに「ピッコマ」や作品の出版社の名前をかたったメールを送れば、開かれやすいことを攻撃者は知っています。カカオピッコマも「ピッコマや出版社を装った不審なメールやSMSにご注意ください。心当たりのないメッセージに記載されたリンクを開いたり、個人情報やパスワードを入力したりしないようお願いいたします」と書いています。
メールの中のリンクから何かをするのではなく、ピッコマを開くときはいつも使っているアプリか、ブラウザに保存した正規のURLから開く習慣にしてください。それだけで、偽のログイン画面に入力してしまう事故の大半は防げます。
2. メールでパスワードやカード情報を聞かれたら、それは偽物
公表には「ピッコマが、メールでパスワードやクレジットカード情報の入力をお願いすることはありません」と明記されています。これは判断の基準として使えます。ピッコマの名前で「アカウントの確認のためにパスワードを入力してください」「お支払い情報の更新が必要です」と求めるメールが来たら、それが本物である可能性はない、と公式が言っているのと同じです。
3. 同じパスワードを他のサービスで使い回していないかを見直す
ピッコマのパスワードは流出していません。それでもパスワードの話をするのは、攻撃者が「メールアドレス」と「どこかで過去に漏れたパスワード」を組み合わせて、いろいろなサービスにログインを試す手口があるからです。今回のアドレスが、別のサービスのログインIDにも使われていて、そこのパスワードが以前に漏れていた場合、その組み合わせで狙われます。
ピッコマのパスワードを今すぐ変えなければならない、という状況ではありません。ただ、ピッコマに登録したメールアドレスを他のサービスでも使っていて、パスワードが同じなら、その「同じ」を解消しておくのが、今回の事案に対して最も効く対策です。パスワードの管理の仕組みを使って、サービスごとに違う文字列にしてください。
4. ログインに使っている外部アカウントの二段階認証を確かめる
ピッコマのログインに、スマートフォンのアカウントや他社のアカウントを使っている場合は、その元のアカウントの側で二段階認証(パスワードに加えて、手元の端末に届く確認コードなどを求める仕組み)が有効かを確かめてください。メールアドレスを知られても、二段階認証があれば、パスワードが当たっただけではログインできません。仕組みの選び方はMFA(多要素認証)導入のメリットと製品比較|2026年の認証セキュリティ決定版で詳しく書いています。
届いたメールが本物かどうかを見分ける手がかり
今回のようにメールアドレスだけが漏れた事案では、実害が出るとしたら、ほぼ「偽のメールに反応してしまう」経路です。だから、見分け方を具体的に持っておくことが、そのまま防御になります。ピッコマに限らず使える手がかりを並べます。
| 手がかり | 本物に多い特徴 | 偽物に多い特徴 |
|---|---|---|
| 求めてくること | 「お知らせ」で終わる。入力は求めない | パスワード、カード番号、本人確認の入力を求める |
| 急がせ方 | 期限があっても、アプリ内の表示と一致する | 「24時間以内に」「今すぐ」と締め切りで急がせる |
| リンク先 | 公式のドメインに飛ぶ | 似た綴りのドメイン、短縮URL、IPアドレスだけのURL |
| 差出人 | 公式のドメインから届く | 表示名は公式でも、アドレスのドメインが別 |
| 内容の心当たり | 自分が登録した作品やキャンペーンと合う | 身に覚えのない当選、未払い、アカウント停止 |
特に今回は、カカオピッコマがメールマガジンの配信を止めています。2026年10月26日時点で「ピッコマのメールマガジン」として届くメールがあれば、それ自体が配信停止中と食い違っていることになります。公式が配信の再開を公表するまでは、ピッコマ名義のメールマガジンには慎重になってよい状態です。
SMS(ショートメッセージ)についても同じです。今回漏れたのはメールアドレスであって電話番号ではありませんが、公表はSMSにも注意を促しています。メールアドレスから電話番号は分かりませんが、別の漏えいデータと突き合わせて電話番号を得る手口があるため、公式は念のためSMSも挙げたのだと読めます。
会社として同じ手口の訓練をするときの考え方は社員のセキュリティ意識を向上させるフィッシングメール模擬訓練の効果|2026年最新の従業員教育ガイドにまとめています。家族や仕事仲間に今回の件を伝えるときも、「ピッコマの名前で来たメールのリンクは開かない」の1点だけ共有すれば足ります。
問い合わせ窓口。公式に載っている連絡の方法
カカオピッコマの問い合わせ先は、電話番号ではなく、アプリとWEBのお問い合わせフォームです。PDFに書かれている手順をそのまま載せます。
ピッコマアプリを使っている場合。
- マイページから「ヘルプ」をタップ
- いずれかの記事をタップ
- 画面下部の「問題が解決されない場合は、お問い合わせフォームへご連絡ください。」から問い合わせる
ピッコマWEBを使っている場合。
- ログイン後、画面右上の「三」マークをタップ
- メニュー画面中段の「ヘルプ」をタップ
- 「お問い合わせ」タブをタップし、フォームから問い合わせる
報道関係者の問い合わせ先も同じフォーム(カスタマーサポート窓口)です。電話の受付時間や専用のダイヤルは、2026年10月26日時点の公表にはありません。「ピッコマ 問い合わせ 電話」で検索して出てくる番号に電話をかけるのは避けてください。公式が案内していない番号は、本物かどうかを確かめようがありません。
問い合わせるときは、「自分のメールアドレスが今回の対象に含まれているか」を聞くのが現実的です。ただし、カカオピッコマ自身が「同社と連携し、流出した情報の詳細と対象のお客様の確認を進めております」という段階なので、すぐに答えが返るとは限りません。個別の連絡が来るのを待つのが、公式が案内している順番です。
同じ委託先で影響が広がっている。ブラストメール側の公表から分かること
今回の事案は、ピッコマだけに閉じた話ではありません。ブラストメールは多くの会社がメールマガジンの配信に使っているサービスで、運営会社の公表では、配信先のリストなどの漏えいが確認された契約は2026年10月25日10時00分更新の時点で344件です。ピッコマはそのうちの1社です。
ブラストメールの公表で、ピッコマの利用者にも関わる点を抜き出すと、次のとおりです。
- サービス停止期間は2026年10月21日0時30分から継続中で、管理画面とAPIが使えない。メールの配信も10月21日1時ごろから停止
- サービス再開の日時は「未定」
- 契約者(企業側)の情報は、会社名、担当者名、電話番号、メールアドレス、請求先のメールアドレス、契約と支払いの履歴などが持ち出された。クレジットカード番号は保持していない
- 一部の契約者については、配信に関する情報(配信先のリストなど)の漏えいも確認
- 個人情報保護委員会への報告を検討している契約者向けに、連名での報告に対応する案内がある
つまり、ピッコマ以外のサービスのメールマガジンを受け取っていた人も、同じ仕組みで宛先が漏れている可能性があります。自分が登録しているメールマガジンの配信元が、どの配信サービスを使っているかは、普段は意識しないものです。各社が自社の利用者向けに個別の公表を出しているので、他に登録しているサービスについては、そのサービスの公式のお知らせを確かめてください。この記事ではピッコマの公表の範囲だけを扱います。
ブラストメールの公表は、同じURLのページが更新される形で続いています。見出しに「2026年10月25日10時00分更新」のように更新時刻が入り、本文の冒頭に「前報からの主な進捗・更新内容」がまとめられています。続報を追うときは、この見出しの時刻と、「影響範囲および個別のご連絡について」の件数を見れば、何が変わったかが分かります。
在宅で働く人が確かめておきたいこと。仕事のアドレスと、自分が使う配信サービス
在宅で仕事をしている人にとって、今回の事案は2つの面で関わります。
1つ目は、ピッコマに登録していたメールアドレスが、仕事でも使っているアドレスだった場合です。取引先とのやり取りに使うアドレスが、「ピッコマの利用者のアドレス」として出回ったことになります。そのアドレス宛に、ピッコマを装ったメールだけでなく、取引先や請求書を装ったメールが混ざって届く可能性があります。仕事用のアドレスは、受信箱で請求書や契約の添付ファイルを開くことが多く、偽メールの被害が自分だけでなく取引先にも及びやすい場所です。今回を機に、サービスの登録に使うアドレスと、取引先に伝えるアドレスを分けておくと、次に同じことが起きたときの影響を切り離せます。
2つ目は、自分がメール配信サービスを仕事で使っている場合です。フリーランスでも、顧客向けのお知らせや、講座の受講者への連絡に、ブラストメールのような配信サービスを使っている人はいます。その場合、自分は「委託元」として、顧客の個人データを配信サービスに預けていた立場になります。
個人情報保護委員会の公式ページ「漏えい等の対応(個人情報)」では、個人情報保護委員会への報告が求められる事態として、「不正の目的をもって行われたおそれがある当該個人情報取扱事業者に対する行為による個人データの漏えい等(又はそのおそれ)」が挙げられており、「不正の目的をもって」の主体には従業者だけでなく盗難等の第三者も含まれると書かれています。例として「不正アクセスにより個人データが漏えいした場合」や「不正検知を行う専門家等の第三者から漏えいのおそれについて連絡を受けた場合」も示されています。また、本人の数が1,000人を超える漏えい等も報告対象で、こちらの例には「自社の会員(1,000人超)にメールマガジンの配信を行う際、本来メールアドレスをBCC欄に入力して送信すべきところをCC欄に入力して一括送信した場合」が載っています。メールアドレスだけの漏えいでも、報告対象になる事態として扱われている、ということです。
自分の配信先リストがブラストメールに預けてあり、運営会社から漏えいの連絡を受けたなら、委託元としての報告や本人への通知が要る可能性があります。ブラストメールの公表には、運営会社と連名で個人情報保護委員会に報告する手続きの案内もあります。何件なら要らない、個人事業主なら要らない、という線引きは自分で決めずに、個人情報保護委員会のページで手続きの要否を確かめてください。取引先に知らせるかどうかも同じで、「取引先の個人データが自分の預け先から漏れたおそれがある」と連絡を受けた時点で、取引先に事実を伝えるのが、預かる側としての基本です。知らせないまま取引先が偽メールの被害に遭えば、信頼の損ない方のほうが大きくなります。
@SOHOは2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けていますが、仕事のアカウントを守る基本は、サービスごとに別のパスワード、仕事用と個人用のアドレスの分離、二段階認証の3つに尽きます。情報セキュリティを仕事の分野として扱いたい人は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、在宅でできるセキュリティ関連の仕事の種類と求められる知識を確かめてください。今回のような事案の読み解き方は、そのまま仕事の基礎になります。
続報をどこで追うか。確かめる場所と、読むときの注意
2026年10月26日時点で、この事案の続報が出る場所は2つです。
- カカオピッコマの公式サイトのニュース一覧。第1報のページに「新たな事実が判明した場合は、このページで速やかにお知らせいたします」とある
- ブラストメール(ラクスライトクラウド)の公式のお知らせページ。同じURLが更新時刻付きで更新され続けている
続報で変わりうるのは、主に次の点です。
- 件数(「現時点で同社から報告を受けているもの」と書かれているため、増減の可能性がある)
- 流出した項目の範囲(「現時点の調査では、流出したのはメールアドレスのみ」という限定付き)
- ピッコマノベルズのメールマガジンの扱い(「現時点で流出は確認されておりません」)
- 対象の利用者への個別の連絡の経路と時期
- ブラストメール側の侵入経路(「調査中」)とサービス再開の時期(「未定」)
読むときの注意は、ニュースサイトやSNSの要約ではなく、公式のページを開くことです。今回の事案は「ピッコマが攻撃された」と誤って伝わりやすい構図で、実際には配信の委託先が攻撃を受けたものです。また「100万件が流出」という数字だけが独り歩きすると、パスワードやカード情報まで漏れたように受け取られかねません。公式の記載は、流出したのはメールアドレスのみ、パスワードは流出の可能性なし、氏名とカード情報は保有していない、です。この区別を持ったまま、続報を読んでください。
よくある質問
Q. ピッコマの情報漏えいで、パスワードやクレジットカード情報は漏れましたか?
公式の第1報では、流出したのはメールマガジンの宛先のメールアドレスのみです。パスワードはブラストメールに預けておらず流出の可能性はないと明記され、氏名とクレジットカード情報はカカオピッコマが保有していないとされています。ピッコマのアカウントやサービスは通常どおり使えると公表されています。
Q. 自分が対象かどうかは、どうすれば分かりますか?
対象はピッコマのメールマガジンの1回分の配信で宛先になっていたメールアドレス1,002,404件で、対象者には個別に連絡すると公表されています。ピッコマからメールマガジンが届いていた人は対象の可能性があります。ピッコマノベルズのメールマガジンは、2026年10月26日時点で流出は確認されていないとされています。
Q. ピッコマのパスワードは今すぐ変えるべきですか?
公式はパスワードの流出の可能性はないとしており、変更は求めていません。ただし、ピッコマに登録したメールアドレスを他のサービスでも使い、同じパスワードを使い回しているなら、その組み合わせでログインを試される恐れがあるため、使い回しを解消してください。ログインに使う外部アカウントの二段階認証も確かめておくと安心です。
Q. ピッコマの名前で届いたメールが本物か、どう見分けますか?
カカオピッコマは、メールでパスワードやクレジットカード情報の入力を求めることはないと公表しています。入力を求めるメールやSMSは偽物と判断してリンクを開かず、ピッコマはいつものアプリか正規のURLから開いてください。2026年10月26日時点ではメールマガジンの配信自体が停止中なので、届いたメールマガジンにも注意が要ります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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