MacでMP4の容量を小さくする方法|標準アプリで書き出す手順と画質の選び方


この記事のポイント
- ✓MacでMP4の容量を小さくする方法を
- ✓QuickTime Player
- ✓Finderのエンコード機能という標準のアプリで書き出す手順として整理しました
取引先に動画を送ろうとしたら、ファイルが大きすぎてメールに添付できない。提出フォームの容量の上限に引っかかる。そんなときに知りたいのが、Mac で MP4 の容量を小さくする方法です。わざわざ有料のソフトを買わなくても、Mac に最初から入っているアプリで、多くの場合は十分に小さくできます。
この記事では、動画の容量を決める要素を整理したうえで、QuickTime Player、iMovie、Finder のエンコード機能という標準のアプリで書き出す手順、用途ごとの画質の選び方、HEVC と H.264 の違い、圧縮せずに送る方法までを順に説明します。動画の素材がいくつものフォルダやディスクに散らばって探しにくい場合の選択肢として、Mac のファイル管理アプリAtriensにも触れます。
動画の容量を決める5つの要素
容量を小さくする前に、動画の容量が何で決まるのかを押さえておくと、どの設定を変えればよいかが分かります。動画の容量は、主に次の5つで決まります。
1. 解像度
解像度とは、映像を何個の点(画素)で表すかのことです。4K は横3840×縦2160、1080p(フル HD)は横1920×縦1080、720p は横1280×縦720が目安です。点の数が多いほど細かく映りますが、そのぶん容量も大きくなります。4K の動画を 1080p に下げるだけで、容量が大きく減ることがよくあります。
2. ビットレート
ビットレートとは、1秒あたりの映像と音声にどれだけのデータを使うかを表す数値です。同じ解像度でも、ビットレートを下げれば容量は小さくなり、そのかわり細かな部分や動きの速い場面が粗く見えやすくなります。
3. コーデック
コーデックとは、映像を小さく詰めて保存するための方式のことです。Mac でよく使われるのは H.264 と HEVC(H.265 とも呼ばれます)の2つです。Apple の案内では、HEVC は H.264 より圧縮率が高く、少ない容量で同等の画質に仕上がるとされています。
4. 長さ
当然ながら、動画が長いほど容量は大きくなります。冒頭の待ち時間や、最後の余白の数秒を削るだけでも容量は減ります。
5. 音声
音声も容量の一部です。映像だけを見せたい場合や、音声が不要な画面の記録なら、音声を取り除くことで少し小さくできます。
この5つのうち、効果が大きいのは解像度とビットレート、手軽なのは長さを削ることです。以下の方法は、どれもこの要素のどれかを変えています。
まず、動画の今の情報を確かめる
容量を小さくする前に、元の動画がどんな解像度で、どのコーデックで記録されているかを確かめます。すでに 720p の動画をさらに小さくしようとしても、解像度を下げる余地はあまりありません。
QuickTime Player で動画を開き、「ウインドウ」メニューから「ムービーインスペクタを表示」を選ぶか、Command+I キーを押すと、解像度、圧縮の形式、フレームレート、データサイズなどが表示されます。Apple の QuickTime Player の使い方の案内でも、この画面でビデオファイルの HDR の形式、アスペクト比、圧縮フォーマット、サイズ、フレームレートを確かめられると説明されています。
Finder でファイルを選び、Command+I キーで「情報を見る」を開けば、ファイルの容量と拡張子も確かめられます。ここで、元のファイルの容量を控えておくと、書き出したあとにどれだけ小さくなったかを比べられます。
方法1:QuickTime Playerで解像度を下げて書き出す
いちばん手軽なのが、QuickTime Player の書き出し機能です。ただし、最初に知っておくべき大事な点があります。Apple の QuickTime Player の使い方の案内には、次のように書かれています。
ムービーを書き出して、特定の解像度またはファイルフォーマットのコピーを保存できます。ムービーは、H.264またはHEVCコーデックを使ってQuickTimeムービー(.mov)として書き出されます。オーディオのみとして書き出されたムービーは、MPEG4オーディオファイルとして書き出されます。QuickTime Playerでは、ムービーをMP4ビデオとして書き出すことはできません。 出典: support.apple.com
つまり、QuickTime Player で書き出すと、容量は小さくできても、ファイルの形式は MP4 ではなく .mov になります。提出先が「MP4 に限る」と指定している場合は、次の節の iMovie を使うか、提出先に .mov でもよいかを確かめます。形式の指定が無く、相手が Mac や iPhone で見るのであれば、.mov のままで困ることはほとんどありません。
書き出しの手順
- QuickTime Player で動画を開きます
- 「ファイル」メニューから「書き出す」を選び、表示されるメニューから解像度を選びます
- 4K か 1080p を選んだ場合は、「フォーマット」のポップアップメニューで「ファイルサイズ重視」(HEVC)か「互換性重視」(H.264)を選びます
- 書き出すファイルの名前と保存先を決めて、「保存」をクリックします
解像度のメニューには、4K、1080p、720p、480p、オーディオのみが並びます。Apple の案内によると、元の動画より大きい解像度は淡色で表示され、選べません。720p と 480p は H.264 で書き出され、480p はオンラインに投稿する動画に向くとされています。
書き出しの進み具合は、「ウインドウ」メニューの「書き出しの進行状況を表示」で確かめられます。
どの解像度を選ぶか
元が 4K の動画なら、まず 1080p にして「ファイルサイズ重視」を選ぶと、見た目の変化を抑えながら大きく容量を減らせます。それでも大きければ 720p に下げます。画面の操作を記録した動画や、説明用の短い動画なら、720p でも文字は十分に読めることが多くあります。480p まで下げると、細かい文字はつぶれやすくなるので、文字を読ませたい動画では避けます。
方法2:iMovieで画質を細かく調整して書き出す
解像度だけでなく、画質(ビットレート)を細かく調整したい場合は、iMovie を使います。iMovie は App Store から無料で入手できる Apple の動画編集アプリです。
書き出しの手順
Apple の iMovie の使い方の案内では、ファイルとして書き出す手順が次のように示されています(Mac上のiMovieでムービーをファイルとして書き出す)。
- iMovie のブラウザで、書き出したいムービーかクリップを選びます
- 「ファイル」メニューから「共有」、続けて「ファイル」を選びます
- 表示されるダイアログで、「フォーマット」「解像度」「品質」「圧縮」をそれぞれ選びます
- 「次へ」をクリックし、名前と保存先を決めて「保存」をクリックします
品質を「カスタム」にして容量を見ながら調整する
iMovie の書き出しの画面で便利なのが、「品質」のポップアップメニューの「カスタム」です。Apple の案内によると、「カスタム」を選んでスライダをドラッグするとビットレートを設定でき、それに合わせてプレビューの下に表示される予想ファイルサイズも変わります。提出先の上限が決まっている場合は、予想ファイルサイズを見ながら、上限の少し下になるようにスライダを動かせばよいので、何度も書き出し直す手間が減ります。
書き出したファイルの形式を確かめる
iMovie の書き出しのファイル形式は、選んだ設定によって変わることがあります。書き出したあと、Finder でファイルを選んで「情報を見る」を開き、拡張子が提出先の指定と合っているかを確かめます。MP4 の指定がある場合は、提出の前に必ずこの確認をします。
方法3:Finderから直接エンコードする
アプリを開かずに、Finder から直接動画を変換する方法もあります。Apple の HEIF と HEVC の扱いについての案内(Apple製のデバイスでHEIF/HEVCメディアを扱う)では、次の手順が紹介されています。
- Finder で動画ファイルを表示します
- 「control」キーを押しながら動画をクリックし、表示されるメニューで「サービス」から「選択したビデオファイルをエンコード」を選びます
- 「メディアをエンコード」のウインドウが表示されたら、「設定」メニューから書き出しの設定を選びます
- 書き出しを始めます
Apple の案内では、HEVC の動画を H.264 に変換したいときに、この「設定」メニューから H.264 の項目を選ぶ例が示されています。複数の動画をまとめて選んで変換できるので、同じ設定で何本も処理したいときに向いています。書き出したファイルは元のファイルと同じフォルダに保存されることが多いので、元のファイルと取り違えないよう、名前を確かめてから使います。
方法4:長さを削る、音声を外す
解像度や画質を下げたくない場合は、動画の長さを削ることを先に考えます。
QuickTime Playerでトリミングする
QuickTime Player で動画を開き、「編集」メニューから「トリミング」を選ぶと、トリミングバーが表示されます。黄色のハンドルをドラッグし、残したい範囲を挟んでから「トリミング」をクリックします。Apple の案内によると、ハンドルをクリックしたままにすると1コマずつ表示され、細かく位置を合わせられます。そのあと「ファイル」メニューから書き出せば、短くした動画を保存できます。
Finderのクイックアクションでトリミングする
Finder で動画を「control」キーを押しながらクリックし、「クイックアクション」から「トリミング」を選ぶ方法もあります。Apple の Mac の使い方の案内によると、黄色のハンドルで範囲を決めて「完了」をクリックすると、元のファイルを置き換えるか、新しいファイルを作るかを選べます。元の動画を残しておきたい場合は、新しいファイルとして保存します。
音声を外す
画面の操作の記録など、音声が要らない動画なら、QuickTime Player の「編集」メニューから「オーディオを削除」を選ぶと、映像だけのファイルにできます。容量の減り方は解像度を下げるほど大きくありませんが、ほかの方法と組み合わせると効果があります。
提出先の容量の上限から逆算する
「50MB 以下で提出」のように容量の上限が決まっている場合は、書き出しの前におおよその目標を計算しておくと、何度も書き出し直す手間が減ります。
動画の容量は、ビットレートと長さの掛け算でおおよそ決まります。ビットレートは「1秒あたり何メガビット」(Mbps)で表されることが多く、8ビットで1バイトなので、次の式で目安が出せます。
容量(MB)=ビットレート(Mbps)×長さ(秒)÷8
たとえば、3分(180秒)の動画を 50MB 以内に収めたいなら、50×8÷180 で、ビットレートは映像と音声を合わせて約2.2Mbps以下が目標になります。10分(600秒)の動画を同じ 50MB に収めるには約0.67Mbps以下が必要で、ここまで下げると画質の低下がはっきり目に見えてきます。
| 動画の長さ | 50MB に収めるためのビットレートの目安 | 現実的な対応 |
|---|---|---|
| 1分 | 約6.7Mbps以下 | 1080p のまま書き出せることが多い |
| 3分 | 約2.2Mbps以下 | 720p への変更を検討する |
| 10分 | 約0.67Mbps以下 | 画質の低下が大きいので、共有リンクで渡すことを先に考える |
この計算は目安で、実際の容量は映像の中身によって変わります。動きの少ない画面の記録は小さく収まりやすく、動きの激しい映像は大きくなりやすい傾向があります。iMovie の「カスタム」の品質で予想ファイルサイズを見ながら調整すると、この計算を実際の値で確かめられます。上限ぎりぎりを狙うと超えることがあるので、上限の9割ほどを目標にします。
4つの方法の比べ方と、場面ごとの組み合わせ
ここまでの4つの方法を、向いている場面で比べると次のようになります。
| 方法 | 書き出される形式 | 細かい調整 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| QuickTime Player の書き出し | .mov | 解像度とコーデックを選ぶ | 1本をすぐ小さくしたい |
| iMovie の書き出し | 設定によって変わる | 品質をスライダで調整し、予想ファイルサイズを見られる | 容量の上限に合わせたい |
| Finder のエンコード | 設定によって変わる | 「設定」メニューから選ぶ | 複数の動画をまとめて変換したい |
| トリミングと音声の削除 | 元の形式に近い形で保存 | 範囲を決めるだけ | 画質を落としたくない |
実際の仕事では、いくつかの方法を組み合わせることが多くあります。よくある場面を3つ挙げます。
会議の録画を共有したい
1時間の会議の録画は、そのままだと数GBになることがあります。まず QuickTime Player で冒頭の待ち時間と最後の雑談をトリミングし、そのうえで 720p で書き出します。それでも大きければ、要点の部分だけを別のファイルに切り出して送り、全体は共有リンクで渡します。
操作説明の動画を提出フォームに上げたい
画面の操作を記録した動画は、動きが少ないため小さく収まりやすい種類です。提出フォームの上限を確かめ、この記事の前半の式で目標のビットレートを計算したうえで、iMovie の「カスタム」の品質で予想ファイルサイズを見ながら書き出します。書き出したら、文字が読めるかを再生して確かめます。
撮りためた動画をまとめて小さくしたい
自分用に撮りためた動画をまとめて小さくするなら、Finder で複数のファイルを選んで「選択したビデオファイルをエンコード」を使います。同じ設定で一度に処理できるので、1本ずつ開いて書き出すより手間が少なく済みます。元のファイルは、書き出したファイルを確かめてから整理します。
用途ごとの画質の選び方
どこまで容量を小さくしてよいかは、その動画を何に使うかで決まります。用途ごとの目安を整理します。
| 用途 | 解像度の目安 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 取引先への納品物 | 元の解像度のまま | 圧縮せず、共有リンクで渡すことを先に考える |
| 確認用の試写・途中経過 | 1080p か 720p | 相手が細部の確認を求めていないか事前に聞く |
| 操作の説明・画面の記録 | 720p | 細かい文字が読めるかを書き出し後に確かめる |
| SNS やWebへの投稿 | 投稿先の推奨に合わせる | 投稿先が再圧縮することがある |
| 自分用の記録・保存 | 1080p で HEVC | 元のファイルを削除する前に再生を確かめる |
納品物は圧縮しないのが基本
仕事で頼まれて作った動画の納品では、画質を落とすと品質の問題になります。容量の都合で圧縮したくなったら、まず相手に「ファイルが大きいので共有リンクでお送りしてもよいですか」と聞きます。圧縮して画質を落とした納品物は、あとでやり直しになることがあります。
確認用は小さくてよい
途中経過の確認のために送る動画は、細部の画質より、早く届いてすぐ見られることのほうが大事です。720p 程度に下げて送り、最終の納品だけを元の画質で渡すという分け方がよく使われます。
書き出したら必ず再生して確かめる
どの用途でも、書き出したファイルは最初から最後まで一度再生し、文字のつぶれ、音のずれ、途中で止まる箇所が無いかを確かめます。容量だけを見て送ると、相手の手元で見られないということが起きます。
HEVCとH.264の違いと選び方
QuickTime Player で 4K か 1080p を選ぶと、「ファイルサイズ重視」(HEVC)と「互換性重視」(H.264)の選択肢が出ます。どちらを選ぶかで、容量と相手の見やすさが変わります。
HEVC は、H.264 より圧縮率が高く、同じ画質ならより小さい容量に収まります。Apple の案内でも、HEVC は H.264 より圧縮率が高いため、ストレージの容量を抑えながら同等の画質に仕上がると説明されています。
一方で、HEVC は H.264 より新しい方式のため、相手の機器やソフトによっては再生できないことがあります。Apple の案内でも、一部の古い機器では、HEVC に対応できるかどうかが動画の解像度とフレームレートによって変わるとされています。
選び方の目安は次のとおりです。
- 相手が Mac や新しい iPhone で見ることが分かっている:HEVC(ファイルサイズ重視)
- 相手の環境が分からない、Windows の古いパソコンで見るかもしれない:H.264(互換性重視)
- 提出先が H.264 を指定している:H.264(互換性重視)
迷ったときは、H.264 を選ぶほうが安全です。容量は少し大きくなりますが、相手が開けないという事態を避けられます。
なお、最近の Mac で記録した画面の動画や、iPhone で撮った動画は、最初から HEVC で保存されていることがあります。Apple の案内では、macOS Tahoe 26 以降の対応モデルで、スクリーンショットの「取り込みフォーマット」の設定を「HDR」にしていると、画面収録が HEVC の形式で取り込まれるとされています。相手が開けないと言ってきたときは、H.264 で書き出し直すと解決することがあります。
撮影の段階で容量を抑える
これから撮る動画であれば、撮影の段階で容量を抑えておくと、あとで圧縮する手間が減ります。
iPhone で撮る場合、Apple の案内によると、「設定」アプリの「カメラ」から「フォーマット」を開くと、省スペースの「高効率」と、古い機器でも開きやすい「互換性優先」を選べます。「高効率」は HEVC で記録されるため容量が小さく、「互換性優先」は H.264 で記録されるため容量はやや大きくなります。
同じく「カメラ」の「ビデオ撮影」では、撮影する解像度とフレームレートを選べます。4K で撮る必要が無い用途なら、1080p で撮っておくだけで、あとで圧縮する必要がなくなることもあります。Apple の案内では、解像度が 1080p 以下でフレームレートが 60fps 以下なら、HEVC でも古い機器に幅広く対応できるとされています。
仕事で撮影する場合は、撮る前に「どの解像度で納品するか」を相手と確かめておくと、撮影の設定を迷わずに決められます。
うまく書き出せないときの確認
書き出しがうまくいかないときは、次の点を確かめます。
- 解像度のメニューで選びたい項目が淡色になっている:元の動画より大きい解像度は選べません。元の解像度以下を選びます
- 「書き出す」メニューに選べる項目が出ない:Apple の案内では、収録が著作権で保護されていて配信できない可能性があるとされています
- 書き出しに時間がかかる:動画によっては時間がかかります。「ウインドウ」メニューの「書き出しの進行状況を表示」で進み具合を確かめます
- 書き出したのに容量があまり減らない:元の動画がすでに低いビットレートで記録されている可能性があります。解像度をもう一段下げるか、長さを削ります
- Mac の空き容量が足りない:書き出しには、元の動画とは別に新しいファイルの容量が要ります。不要なファイルを整理してから書き出します
元のファイルを削除する前に
圧縮したファイルができると、容量の大きい元のファイルを削除したくなります。けれども、一度画質を落としたファイルから元の画質に戻すことはできません。
元のファイルを削除するのは、次の3つを確かめてからにします。
- 圧縮したファイルを最初から最後まで再生し、問題が無いことを確かめた
- 相手に送った動画で、作り直しや再提出の依頼が来ないことが分かった
- 元のファイルを別の場所(外付けディスクやバックアップ)に残す必要が無いと判断した
仕事で作った動画の元のファイルは、契約や取引先の求めによって一定の期間残しておく必要がある場合もあります。迷ったら、Mac の中からは削除しても、外付けディスクに移して残しておくのが安全です。
圧縮せずに大きな動画を送る方法
容量を小さくするのではなく、大きいまま相手に渡すという選択肢もあります。画質を落としたくない納品物では、こちらが先です。
クラウドの共有リンクで送る
iCloud Drive、Google ドライブ、Dropbox などのクラウドの保存場所に動画を保存し、共有のリンクを相手に送る方法です。メールの添付の上限を気にせずに送れ、相手はブラウザから再生したりダウンロードしたりできます。取引先が指定しているファイルの受け渡しの方法があれば、そちらに従います。
共有の範囲と期限を決める
共有リンクを送るときは、リンクを知っている人なら誰でも見られる設定になっていないかを確かめます。取引先の動画であれば、相手のアカウントだけに共有を絞るか、受け取りが終わったら共有を止めます。受け渡しの記録として、いつ誰に共有したかを控えておくと、あとで確認を求められたときに困りません。
送るときに一言添えること
圧縮した動画や共有リンクを送るときは、本文に「確認用に 720p に小さくしています。納品時は元の画質でお渡しします」「リンクの有効期限は今月末までです」のように、ファイルの状態と受け取りの条件を一言添えます。相手が画質の粗さを品質の問題と受け取ったり、リンクの期限が切れてから開こうとしたりする行き違いを防げます。ファイル名と本文の説明をそろえておくと、相手が複数の動画を受け取ったときにも取り違えが起きにくくなります。
外部の変換サービスに上げる前に考えること
ブラウザで動画をアップロードして圧縮するサービスもありますが、仕事の動画をそうしたサービスに上げると、取引先から預かった映像を外部に渡すことになります。契約で守秘を求められている動画は、Mac の中で完結する標準のアプリで処理するほうが安全です。
圧縮のあとに困らない、動画ファイルの整理
動画を圧縮すると、元のファイル、確認用の小さいファイル、納品用のファイルと、同じ動画が何本にも分かれます。ファイル名に「確認用」「納品」「720p」のような言葉を付けておかないと、どれを送ったのかが分からなくなります。
ファイル名は「案件名_日付_用途_解像度」のように決めておくと、Finder で並べたときに見分けがつきます。容量の大きい元のファイルは外付けディスクに移し、作業中のファイルだけを Mac の中に残すという分け方もよく使われます。Finder のタグを付けておけば、保存先のディスクが違っても同じタグで探せます。
それでも、案件ごとに Mac の書類フォルダ、外付けディスクの素材フォルダ、クラウドの共有フォルダを行き来する作業が多い場合は、保存場所をまたいで1つの見取り図にまとめられる道具が役に立ちます。
こうした場面の選択肢の1つが、Atriensです。公式サイトによると、Atriens は Mac のファイル管理のアプリで、外付けディスクや NAS、iCloud や Google ドライブを同じサイドバーに並べられます。外付けディスクの動画素材を、書類フォルダの案件の下にぶら下げる形でまとめることもでき、その際ファイルそのものは動かず、もとの場所にあるままです。サイドバーに出す名前をフォルダ名と別に付けられるため、案件ごとに分かりやすい名前で並べられます。対応するのは macOS 14 以降で、アカウントの登録なしで使え、Mac の中でできることはすべて無料と案内されています。Atriens は、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。
なお、Atriens に動画を圧縮する機能はありません。圧縮はこの記事で紹介した標準のアプリで行い、圧縮前後のファイルの保存場所の整理に Atriens を使う、という分け方です。
在宅で動画を扱う仕事を受ける人へ
最後に、在宅で動画を扱う仕事を受ける立場から、容量の扱いについて整理します。
動画の編集、操作説明の動画の作成、オンライン講座の収録など、在宅で動画を扱う仕事は増えています。こうした仕事では、動画を作る技術と同じくらい、相手が受け取りやすい形で渡すことが求められます。容量が大きすぎて相手が受け取れない、相手の環境で再生できない、といったつまずきは、作品の出来とは別のところで評価を下げてしまいます。
2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきた運営者として見てきた限りでは、長く仕事が続く人ほど、納品の前に「どの形式で、どの方法で受け取りたいか」を相手に確かめています。確認用は小さく、納品は元の画質で、という分け方を最初に伝えておくだけで、やり取りの手間が大きく減ります。受け渡しの方法や形式を最初に決めておくと、納品の直前に容量の上限で慌てることもなくなります。案件の始めに「納品の形式」「解像度」「受け渡しの方法」「元のファイルを残す期間」の4つを確かめておくと、その後のやり取りがほとんど不要になります。中間の手数料がかからない直接のやり取りでは、こうした受け渡しの段取りを受ける側が自分で整えることになりますが、そのぶん相手との信頼を直接積み上げられます。
動画や画像を扱う仕事の報酬の目安を知りたい場合は、デザイナーの年収・単価相場のような職種別の相場のページが参考になります。動画を使った情報発信や広告の仕事に関心があれば、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事のように、マーケティングの分野の仕事をまとめたページもあります。アプリの操作説明の動画を作る仕事は、アプリケーション開発のお仕事と組み合わせて受けることもあります。標準のアプリで容量を扱えるようになっておくことは、どの分野でも役に立つ基礎の技術です。
よくある質問
Q. QuickTime PlayerでMP4のまま容量を小さくできますか?
Appleの案内によると、QuickTime Playerはムービーを.movの形式で書き出し、MP4ビデオとして書き出すことはできません。容量は解像度を下げることで小さくできますが、形式は.movになります。提出先がMP4に限ると指定している場合は、iMovieで書き出して拡張子を確かめるか、提出先に.movでもよいかを確認します。
Q. 画質をなるべく落とさずに容量を小さくするにはどうすればよいですか?
まず動画の前後の不要な部分をトリミングし、長さを削ります。そのうえで、4Kの動画なら1080pに下げ、コーデックを「ファイルサイズ重視」(HEVC)にすると、見た目の変化を抑えながら容量を減らせます。iMovieの「カスタム」の品質なら、予想ファイルサイズを見ながら調整できます。
Q. HEVCとH.264はどちらを選べばよいですか?
HEVCは圧縮率が高く容量を小さくできますが、相手の機器やソフトによっては再生できないことがあります。相手がMacや新しいiPhoneで見ることが分かっていればHEVC、相手の環境が分からない場合や提出先が指定している場合はH.264を選ぶのが安全です。
Q. 納品する動画も圧縮して送ってよいですか?
納品物は画質を落とすと品質の問題になるため、圧縮せずに送るのが基本です。容量が大きい場合は、クラウドの共有リンクで渡してよいかを相手に確かめます。途中経過の確認用は720p程度に小さくして送り、最終の納品だけ元の画質で渡すという分け方がよく使われます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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